2014年2月後半の出来事


*2月28日

@昨日、大雪対策検証会議開かれる
 昨日の NHKニュースによりますと、成田空港で昨日、8日の大雪時の対応を検証する会議が開かれました。会議には防災担当者など約40人が参加しました。会議では、「乳幼児や子供を連れた人や高齢者などを優先的に有料待合室に案内する必要があったのでは」「鉄道の再開を案内すると、駅に一気に人が押し寄せて危険なのでは」「緊急時に職員を呼び出す際の移動手段を検討すべき」などの意見が出ました。8日夜には滞留する約6000人の旅客に対して、対応する職員は通常の約100人しかいませんでした。

@タイ航空が8月1日から成田=バンコク線にB787型機を投入
 今日の「Traicy」によりますと、タイ航空は8月1日から成田=バンコク線の640便・641便に B787型機を投入する、とのことです。同社は羽田空港路線に B787型機を投入する、としていましたが、この計画を変更した、とのことです。すでに、B787型機で予約を受け付けている、とのことです。

@「今後数年でLCCの概念はなくなる」牛場氏
 航空経営研究所の牛場春夫氏は26日に開かれた「JATA経営フォーラム2014」で講演し、国土交通省の需要予測を元に、首都圏の総発着回数上限は74.7万回であるが、2022年には69〜76万回に達し、2032年には76〜94万回に達するとの見通しを明らかにしました。そして、「発着枠が日本の航空需要のボトルネックになる」と述べました。さらに、「発着枠の不足は日本だけではなく世界的な傾向で、今は機材の小型化が進んでいるが、発着枠の不足をカバーするために、機材は大型化の傾向が強まる」と指摘しました。また、LCCについて、「今後数年で、LCCがフルサービスキャリアに近くなり、 LCCの概念は意味をなくすだろう」と述べました。
【コメント】国土交通省の需要予測が過去のように、過大なものでなければ良いのですが、大企業の圧力もあり、「施策を進めたい」との意向からどうしても過大なものになりやすいのですね。

@北海道と日本航空が北海道エアシステム子会社化で大筋合意
 今日の日本経済新聞(会員限定)によりますと、北海道庁は北海道エアシステムの日本航空再子会社化に向けて、貸付金約3億6000万円について、約8千万円を返済免除する方向で調整を始めた、とのことです。その上で、債務超過分を道庁と日本航空で折半することで、両社がほぼ合意に達しました。日本航空は保有株を51%に増やし、2014年度中に子会社化する見込み、とのことです。

@カンタス航空が約230億円の赤字に
 カンタス航空が発表した2013年7〜12月期決算によりますと、税引き前損益が2億5200万豪ドル(約230億円)の大幅な赤字になりました。発表の席で同社CEOは再建計画として、従業員33000人の内5000人を削減する事、機材売却と発注キャンセル合わせて約50機を予定し、A380型機を8機、ジェットスターが使用する予定だった B787型機3機を保留することにしている、とのことです。これらにより、2017年までに20億豪ドルを削減するなどを明らかにしました。

@エアアジアが大幅な減益
 LCCの「エアアジア」が現地時間26日に発表した2013年12月期決算によりますと、売上高は前期比4.9%増でしたが、純利益は同53.9%減の大幅減益となりました。大幅減益の原因は前期にタイ子会社の株式売却益を計上したことの反動、とのことです。
【コメント】破竹の勢いだったエアアジアですが、エアアジア・ジャパンの赤字撤退やエアアジアXの赤字決算など、少し、勢いが衰えているように感じるのは私だけでしょうか。

@デルタ航空がマイレージサービスを距離制からチケット料金制に
 デルタ航空は現地時間26日、マイレージサービスを現在の距離に基づいて付与するのではなく、航空代金に基づいて付与することを発表しました。この方式によりますと、東京=ニューヨークの片道代金が27万円の場合に、現在のマイル制と同じになり、安いチケットを買う人には不利になります。


*2月27日

@1月の総発着回数と総旅客数が1月としては過去最高に
 成田国際空港株式会社(NAA)が今日発表した、「1月空港運用状況」によりますと、総発着回数は前年同月比(以下同じ)8%増と、1月としては過去最高となりました。この内、国際線発着回数は6%増、国内線発着回数は16%増となっています。総航空旅客数は11%増となり、1月としては過去最高となっています。この内、国際線旅客数は8%増、国内線旅客数は33%増となりました。総貨物量は9%増、この内、輸出量・輸入量は共に5%増となっています。給油量は4%増となりました。

@第1ターミナルの「エアポートモール」を順次リニューアルへ
 成田国際空港株式会社(NAA)は今日、第1ターミナル4階の「エアポートモール」を7月上旬までに、順次リニューアルする事を明らかにしました。噴水2か所とエスカレーター1か所を撤去して店舗面積を15%増やします。
 写真は2011年3月18日に撮影した「エアポートモール」の噴水付近です。この日は、大震災と福島原発事故により、帰国する外国人で成田空港は大混雑で、長蛇の列が続いていました。

@アジアン・エアが3月に成田=バンコク線に就航か
 昨日の「Traicy」によりますと、タイの新興航空会社「アジアン・エア」はタイ政府から航空事業認可を受けた、と発表しました。これにより、3月にもバンコク=成田線を週4便の定期チャーター便として運航することを目指す、とのことです。
【コメント】日本の国土交通省の承認は取れるのでしょうか ?

@全日空B787-8型機がブレーキシステム不具合で欠航に
 昨日午後5時頃、新千歳発羽田行きの全日空72便・B787-8型機の出発前点検で、ブレーキシステムに不具合が見つかりました。この整備に時間がかかるため、同便は欠航となりました。

@日本航空の1月実績は国際・国内線共に増加
 日本航空が昨日発表した「1月のJALグループマンスリーレポート」によりますと、国際線旅客数は前年同月比(以下同じ)4.6%増、利用率は1.6ポイント増の74.3%、国内線旅客数は8.2%増、利用率は2.4ポイント増の60.1%となりました。
 成田空港関係路線の利用率は成田=伊丹線が0.5ポイント増の69.3%、成田=札幌線が11.0ポイント増の72.9%、成田=中部線が2.6ポイント増の52.4%、成田=福岡線が4.5ポイント増の38.0%、成田=那覇線が1.4ポイント増の45.5%となっています。
【コメント】日本航空と全日空が共に旅客数が好調に見えますが、これは、昨年1月半ばからB787-8型機の運航停止が始まって、便数が減った反動です。運航停止は5月まで続きましたので、この状態は5月まで続くことになります。運航停止の影響はB787-8型機の機数が多い全日空の方が深刻でしたので、全日空が快調に見えるのですね。

@大西会長が代表権のない会長に、4月1日から
 日本航空は昨日、4月1日以降の役員態勢を発表しましたが、大西会長が代表権のない会長に退き、佐藤信博氏が代表権を持つ副社長に就任しました。

@バニラ・エアの1月実績は国内線が54.9%、国際線が91.6%
 バニラ・エアは昨日、昨年12月(20〜31日)と今年1月の利用実績を発表しましたが、1月の利用実績は国内線搭乗率が54.9%、国際線搭乗率が91.6%でした。就航率は93.3%、定時到着率は84.9%となっています。

@「ミニスカートでは保安任務に集中出来ない」客乗連見解
 客室乗務員連絡会(客乗連)は25日、スカイマークが導入を表明している、ミニスカートの新制服について再検討を求める「見解」を発表しました。「見解」では、「人目を気にしながら乗務せねばならないことから保安任務に集中出来ない」と指摘し、「機内の秩序を乱す行為、性的嫌がらせが『安全阻害行為』にあたる」とし、「これらの行為を未然に防ぐことも客室乗務員の任務とされていますが、その迷惑行為等を誘発しかねないデザインであるとの危惧を持たざるを得ません」と指摘しています。

@全日空も機内インターネットサービス開始へ
 全日空は3月1日から、機内でのインターネットサービスを開始します。対象となる機種は B777-300ER型機で、B787型機は胴体に炭素複合材を使っているため、開始時期は不明、とのことです。また、通信速度との関係から、パソコンからの利用や YouTube などの動画サイトの閲覧は難しい、とのことです。料金は使うデータ容量によって異なります。

@新船60型機がまた着陸装置トラブル、メーカーが一時飛行停止を申請
 現地時間25日、中国の瀋陽空港に着陸しようとした、天津発瀋陽行きの奧凱航空・新船60型機が降着装置のトラブルで、空港上空を3時間にわたり旋回し、地上から車輪が出ていることを確認して緊急着陸するトラブルがありました。このトラブルを受けて、製造した西安飛機工業は航空当局に一時飛行停止を申請しました。同型機は4日にも車輪が降りないトラブル(6日の出来事参照)があり、胴体着陸を起こしています。

@中距離LCC「エアアジアX 」が約27億円の赤字に
 長距離LCC「エアアジアX」が現地時間25日に発表した2013年12月期決算によりますと、純利益が8700万リンギ(約27億1000万円)の赤字となりました。前期は3385万リンギの黒字でした。輸送実績は伸びましたが、経費増加と「リンギ」通貨の下落によるもの、とのことです。同社は東京路線への就航を目指しています。

@エアバスがA320型機ファミリーの増産を表明
 エアバスが現地時間26日に発表した決算によりますと、営業利益が前年比(以下同じ)21%増、純利益が22%増となりました。また、発表の中で、A320型機ファミリーの単通路旅客機の生産を2016年第2四半期までに、現在の月産42機から46機に増やすことを明らかにしました。


*2月26日

@ヴァージン航空が夏季スケジュールでの羽田線就航を見送る
 24日の日刊航空によりますと、ヴァージンアトランティック航空は夏期スケジュールで、羽田空港昼間時間帯増枠を使って、羽田=ロンドン線を開設し、成田=ロンドン線は運休とする計画を表明していましたが、このほど、「少なくても夏季スケジュールは羽田=ロンドン線を開設せず、成田=ロンドン線は引き続き運航する」と発表しました。理由として「ヒースロー空港の発着枠などを総合的に検証した結果」としています。

@「国際線は年末までに」ジェットスター J 鈴木社長
 24日、ジェットスター・ ジャパンの鈴木社長は記者会見で、「盤石な成田空港の体制を築き上げて行くことを考えており、まずはそちらに 注力したい」と述べました。また、国際線を年末までに開設すること、今年末までに24機体制にする計画を「少しペースを落とす」事、関西空港の第2拠点化が最優先課題であること、などを明らかにしました。しかし、関西空港の第2拠点化の時期については明言しませんでした。最近3ヶ月の全路線平均搭乗率が77.4%と、安定してきていることを明らかにしました。これに基づき、「就航開始から3〜4年以内の黒字化」に自信を示しました。
 なお、イメージキャラクターとして桐谷美玲さんを起用しましたが、桐谷さんが扉にサインした機体は18号機の「JA18JJ」機、とのことです。

@宮崎県が来年度予算にLCC誘致補助事業盛り込む
 宮崎県は来年度予算案の中で、「国内線 LCC 就航支援補助事業」として、宮崎空港と成田空港または関西空港との路線開設経費に2分の1(200万円限度)を補助する事業を盛り込みました。

@アルケフライ航空が GW にチャーター便運航
 オランダの「アルケフライ」航空は、ゴールデンウイーク中の4月28日成田発・5月6日成田着でチャーター便を運航することになっています。クラブツーリズムが利用する予定で、同社サイトでは「出発決定」となっています。なお、アルケフライは昨年も成田空港にチャーター便を運航しています。

@読売が社説で「東京上空の飛行制限の緩和」を主張
 25日の「羽田と成田空港 利便性高めて競争を勝ち抜け」との読売新聞社説では、「東京上空の飛行制限の緩和も懸案である」として、地元との合意を前提にしながらも、東京都心上空飛行コースの設定を主張しました。

@全日空 G の1月実績は国際線・国内線共に好調
 全日空が今日発表した1月の「ANAグループ実績」によりますと、国際線旅客数は前年同月比(以下同じ)8.3%増、利用率は2.7ポイント増の75.5%でした。国内線は旅客数が8.5%増、利用率が1.5ポイント増の57.1%となりました。
 成田空港路線の搭乗率は成田=札幌線が12.5ポイント増の64.3%、成田=大阪線は7.1ポイント増の80.3%、成田=福岡線は1.7ポイント増の42.3%、成田=中部線は4.2ポイント増の66.9%、成田=仙台線は10.6ポイント減の42.1%、成田=那覇線が0.2ポイント減の51.7%、成田=新潟線が7.6ポイント増の31.0%、成田=広島線が25.6%となっています。

@「乗員政策等検討合同小委」が「LCCは数年で整備士不足」と指摘
 24日開かれた国土交通省の「乗員政策等検討合同小委員会」は「中間とりまとめ(案)」でパイロットの大量退職と、小型機の増加でパイロット不足が深刻になる、として全日空や日本航空のように自社でパイロットを養成していない LCCなどの航空会社が、共同でパイロットの養成を行う仕組みを創設すべき、とする提言をまとめました。また、自衛隊パイロットの民間への転出をそくす制度の運用再開を了承しました。また、事業立ち上げ時にベテラン整備士を多数採用した LCCは、これらの退職により「今後数年間で、整備士不足に直面する」と指摘しています。

@昨年12月の総旅行取扱額が7.7%増に
 観光庁は20日、「主要旅行業者57社 2013年12月分旅行取扱状況(速報値)」を発表しました。それによりますと、総取扱額が前年同月比(以下同じ)7.7%増となり、その内、海外旅行取扱額は7.2%増、外国人旅行取扱額が4.0%増、国内旅行取扱額が8.2%増となっています。

@ボー社がキャンセルされた初期型のB787型機売り込みに奔走
 昨日のブルームバーグジャパンニュースによりますと、ボーイング社は、B787型機初期型11機の売り込みに力を入れている、とのことです。これは、商業運航開始当初のトラブルから、キャンセルが相次いだため、とのことです。これらの機体は現在の B787-8型機よりも重量が重く、航続距離も短いもので、現在はシアトルの工場近くに未完成のまま、窓を黒いプラスチックで覆い、駐機している、とのことです。この11機のカタログ価格は約11億ドルとなる、としています。


*2月24日

@都合により、明日の更新が出来ません。

@「成田空港には、まだ、偏見がある」と夏目社長
 今日の日刊航空によりますと、「首都圏空港機能強化技術検討小委員会」の委員長・家田氏は先頃、成田空港を視察して、成田国際空港株式会社(NAA)の夏目社長と会談した際、夏目社長が「まだ世間一般には成田空港に対して偏見がある」「共生から共栄に入ろうと思う」と述べていた事を明らかにしました。
【コメント】「偏見」が何を指すのかは分かりません。

@「カニバライゼーションは心配していない」BA 支社長
 今日の「WING DAILY」によりますと、ブリティッシュ・エアウェイズの日本・韓国支社長は同紙とのインタビューの中で、スカイマークが A380型機で成田=ロンドン線に参入を計画していることについて「スカイマークがどのような 展開を図るのか、興味深く見守っていきたい。」「幸い我が社は、英国内外での競争を経験してきた。スカイマークはあくまで競合の一社。何らかの影響はあるかもしれないが、他の競合他社も数々の戦略を展開していることの一環の一つと捉えていて、とくに大きなものではない。それほど心配することではない」と述べました。
 また、ロンドン=東京間で、羽田路線と成田路線でカニバライゼーション(共食い)現象が起きるのでは、との問いに対し、「そのようなことに、なるとは考えていない」と一蹴し、「羽田空港については首都圏に近いロケーション、成田についても乗り継ぎネットワークなど利用者から支持を得ている」と話していた、とのことです。
 写真は開港当時に就航していたブリティッシュ・エアウェイズのVC-10型機です。

@8〜9日の大雪時の対応を分析、「Aviation Wire」
 今日の「Aviation Wire」に、「『ぜんぶ雪のせいか?』大雪トラブル、教訓を生かせるか」との記事(全文は会員登録必要)が載っています。これは、9日の大雪の日の、成田空港における、日本航空機の「積み残し」(14日の出来事参照)の背景を分析したものです。

@ウクライナ国際航空が GW にチャーター便運航か
 ウクライナ国際航空は4月29日と5月6日に成田=キエフ間のチャーター便を運航する予定です。クラブツーリズムが利用する予定、とのことで、同社のサイトではツアーの募集も始まっています。
【コメント】ウクライナ国際航空が成田に乗り入れるのは初めてではないでしょうか。同国の政情不安が収まっていないと変更になる可能性もありますね。

@「ノックスクート」が10月に成田=バンコク線に参入か
 今日の「Traicy」によりますと、シンガポールの「スクート」とタイの「ノックエア」が設立した LCC「ノックスクート」は成田=バンコク線に10月から就航を予定している、とのことです。ただし、直行便になるのかどこかを経由するかは分からない、としています。


*2月23日

@日航のERJ170型機がブレーキ不具合で大坂空港に引き返す
 今日午前9時20分頃、大阪発青森行きの日本航空2151便・ERJ170型機が、新潟県沖の日本海上空を飛行中に、駐機中に使用するブレーキの不具合を示す警告が出ました。このため、同機は大坂空港に引き返し、無事着陸しました。乗客は別の機体に乗り換えて、同11時半過ぎに青森に向かいました。

@1月の出国日本人数は8%減に
 観光局が19日発表したところによりますと、1月の出国日本人数(速報値)は前年同月比8.0%減となりました。

@「ハヤブサ2」は今年の打ち上げを逃すと、次は10年後
 航空関係ではありませんが、先月26日に千葉で開かれたJAXA タウンミーティングに行ってきました。今回のタウンミーティングは「若田飛行士の活躍」と「ハヤブサ2の原動力、イオンエンジン」でした。聞きたかったのは後半です。講師はイオンエンジンを担当している西山和孝准教授です。そこで、「ハヤブサ2」について分かったことを少し書いてみます。

ハヤブサ2の打ち上げは今年を予定しており、小惑星到着が2018年、帰還は2020年。地球と小惑星「1999JU3」の軌道の関係から、今年を逃すと、次の機会は10年後になる。どうしても、今年打ち上げたい。
目指すのは C型小惑星「1999JU3」。この小惑星は「イトカワ」と異なるタイプで、ここから、サンプルを持ち帰る。もしかしたら、生命の起源に繋がる物質があるかも知れない。
今回はサンプル採取の方法が変わる。表面に球を打ち込み、クレーターをつくる。これは、少し奧の物質を採取するため。
「1999JU3」は「イトカワ」よりも、ほんの少し重い。大きな小惑星だと、その引力から離脱するために、相当の燃料が必要で、今の日本のロケットでは無理になる。
探査機も「ハヤブサ」に比べて、ほんの少し重い。そのため、イオンエンジンも性能アップした。

 JAXAの説明プレゼンの中で、改めて、日本の宇宙関係予算の少ないのには驚かされます。米国の約10%、欧州の約30%しかありません。これで、世界に誇る成果を上げるのですから、たいしたものです。しかし、そのために、「失敗は許されない」という強いプレッシャーを受けます。科学技術というのは「失敗の中から、進歩が生まれる」のですが、日本では失敗に対する「寛容」が足りないように思えます。


*2月22日

@全日空B787型機が誘導路上で立ち往生
 昨日午後4時13分頃、成田空港に着陸した、シンガポール発成田行きの全日空112便・B787-8型機のステアリングが効かなくなり、誘導路上で動けなくなりました。同機は駐機場まで、牽引車で移動しました。同機は南シナ海上空を飛行中に、一つの油圧系統のトラブルを示す表示が出ましたが、他の2系統の油圧システムは正常だったため、そのまま飛行を続け、無事に着陸したものです。同機が着陸した際には、主車輪格納扉が閉まっておらず、ぶらぶらした状態でした。

@全日空B787型機がシステム不具合で遅れる
 昨日午前10時半頃、羽田発広島行きの全日空677便・B787-8型機が出発しようとしたところ機体制御システムに不具合が発生し、同機は駐機場に引き返しました。このトラブルの整備のため、約1時間10分遅れで出発しました。

@日本航空B787型機が補助動力装置不具合で遅れる
 昨日午前9時頃、羽田発北京行きの日本航空21便・B787-8型機がエンジンを始動したところ、補助動力装置に不具合が発生しました。この整備のために駐機場に引き返し、2時間24分遅れで出発しました。


*2月21日

@日本航空機の脱出シューターが誤って作動
 昨日午後8時頃、出発直前の成田発ホノルル行きの日本航空786便・B767型機で、右後方ドアの脱出シューターが突然開くトラブルがありました。けが人はいませんでしたが、同便は機材を交換して約2時間遅れで出発しました。日本航空の調査で、客室乗務員が誤って、扉のハンドルを動かしたため、と分かりました。

@成田空港1月貿易額は輸出が2%減、輸入が25%増に
 東京税関が昨日発表した「1月分 成田空港貿易概況(速報)」によりますと、輸出額は前年同月比(以下同じ)2.0%減、輸入額は25.1%増と大幅な伸びとなりました。

@昨年の成田空港利用のビジネスジェットは羽田空港の3分1に
 成田空港のビジネスジェットの昨年1年間の利用回数が784回と、羽田空港の3分の1にしかなっていないことが国土交通省の調べで分かりました。この数字は羽田空港に国際線が再開された3年前から半減しています。成田国際空港株式会社(NAA)では現在、ビジネスジェット用の駐機場とビジネスジェット専用ターミナルを結ぶトンネルを建設中で、このトンネルが完成しますと、駐機場と専用ターミナル間の所要時間が約半分になります。
【コメント】違和感を感じますね。たった、年間約900回のビジネスジェットのために、誘導路の下を通す頑丈な専用のトンネルを掘る必要があるのでしょうか。大金がかかっていると思うのです。年間3500万人にものぼる一般旅客のために、やるべき事がたくさんあるのではないでしょうか。画像の青い線上のトンネルは、従来からある作業車用のトンネルです。

@成田空港は2国間輸送を自由化、日本・オーストリア合意
 国土交通省は今日、日本とオーストリアの航空当局者協議の結果を明らかにしました。それによりますと合意事項は(1)成田空港は2国間輸送を相互に自由化、(2)首都圏以外の空港では以遠権も含めて相互に自由化、(3)羽田空港については深夜早朝時間帯に双方が1日1便を運航出来る枠組みの設定、(4)コードシェア枠組みを完全に自由化、となっています。

@航空局が日航機B787型機バッテリー発煙トラブルの調査経過を明らかに
 今日の「WING DAILY」によりますと、航空局は1月14日に成田空港で起こった日本航空B787-8型機のバッテリー発煙トラブルについての調査経過を明らかにしました。それによりますと、発熱が確認された第5セルは3つのワインディング(セル・シート)が全て損傷していて、第6セルに一番近いワインディングの損傷が一番激しかった、とのことです。また、第6セルで、第5セルに一番近い樹脂製のセパレーターが若干溶けていた、とのことです。また、第5セルでは正極集電体(アルミ製)の一部が溶解していました。しかし、負極集電体(銅製)の溶解は見られず、熱はアルミが溶ける約660度以上から銅が溶ける約1085度の間だったと見られる、とのことです。電圧は定格の31ボルトから、トラブル直後は27ボルトに下がっていましたが、メインバッテリーの機能を維持する24ボルトは維持されており、通常の機能を果たすことが出来た、としています。また、どこで発熱が始まったかは特定出来ていない、としています。

@全日空が15年度新卒者採用の要項を発表
 全日空は昨日、2015年度新卒者採用の募集要項を発表しました。それによりますと、事務職が20名、技術職が20名、客室乗務員が過去最大の500名となっています。

@クウェート航空がA350型機とA320neo型機を確定発注
 エアバスは現地時間20日、昨年12月にクウェート航空と取り交わした覚書に基づき、A350-900型機10機と A320neo 型機15機を確定受注した、と発表しました。


*2月20日

@全日空機が客室に煙り発生し引き返す
 今日午前9時50分頃、秋田発羽田行きの全日空874便・B767-300型機から「客室から煙が出た」との連絡がありました。同機は秋田空港に引き返し、約20分後に無事緊急着陸しました。乗客・乗員163人にケガはありませんでした。点検したところ、右エンジンにオイル漏れがあり、霧状になったオイルが空調機器から、客室に噴き出したものと見られています。

@全日空のB787-8型機がブレーキシステム不具合で欠航
 昨日午後3時20分頃、広島発羽田行きの全日空680便・B787-8型機で、ブレーキシステムに不具合が発生し、整備に時間がかかることから、この便は欠航となりました。

@日本航空が羽田=ホーチミン線の予約を開始
 日本航空は昨日から、3月30日の夏季ダイヤから就航を予定している、羽田空港深夜早朝時間帯を使った羽田=ホーチミン線の予約を開始しました。機材は B767-300ER型機を使った「スカイスイート767」となります。

@ピーチが「high!(ハイ)」の本格提供開始
 ピーチ・アビエーション、電通、マイシアターの3社は今日から、ピーチ・アビエーションの搭乗客に、スマートフォンやタブレットに映画や音楽などのコンテンツを配信するサービス「high!(ハイ)」を本格的に導入しました。このサービスはピーチ・アビエーションの搭乗券を購入した客が、自宅や搭乗前に自分のスマートフォンやタブレットにコンテンツをダウンロード出来るものです。これらのコンテンツは搭乗前の空港や機内で視聴出来ます。ただ、コンテンツは無料が約30タイトル、有料が約500タイトルとなります。電通は他のLCCなどにも拡大する計画です。

@エティハド航空機内で2回にわたり、煙が発生
 現地時間17日、オーストラリア・メルボルン発アラブ首長国連邦・アブダビ行きのエティハド航空461便で、トイレから煙が出て、インドネシア・ジャカルタの空港に緊急着陸する出来事がありました。同便は乗客と手荷物の検査を行った後、アブダビに向かって離陸しました。ところが、到着の約2時間前に、再びトイレの火災報知器が作動し、客室乗務員は通常のサービスを中止して、トイレを監視しました。同機は約4時間遅れてアブダビに無事着陸しました。アブダビの警察当局は乗客全員の事情聴取を行い、12人が拘束された、とのことです。

@キャセイ航空機が乱気流に遭遇、9人が負傷
 昨日の「ロシアの声(日本語版)」によりますと、はっきりした日時が分からないのですが、サンフランシスコ発香港行きのキャセイ航空機が北海道近くの太平洋上で、乱気流に遭遇し、乗客・乗員342名の内、9人が負傷した、とのことです。同機はそのまま香港に向かい無事着陸しましたが、8人が入院した、とのことです。

@トルコの「サン・エキスプレス」がB737MAX型機15機などを発注
 ボーイング社はトルコの「サン・エキスプレス」から B737MAX型機15機、B737-800型機25機を受注した、と発表しました。また、オプションで B737MAX8型機10機もついています。これで、B737MAX型機の受注数は1800機に達しました。


*2月19日

@昨日深夜、「カーフュー弾力的運用」54例目が発生
 昨日深夜、「カーフュー弾力的運用」54例目が発生しました。新千歳発成田行きのバニラ・エア906便・A320型機が新千歳空港の悪天候のため、玉突きで遅れたものです。午後11時54分に B滑走路に着陸しました。

@昨年の成田空港覚醒剤押収量が過去最高に
 東京税関成田支署は2013年1年間の、成田空港における覚醒剤の押収量が前年比1.6倍の約269Kgと、2010年を上回り過去最高になったことを明らかにしました。摘件数は2010年よりも10件下回りましたが、1件当たりの押収量が過去最高の約3Kgとなっています。

@富士山噴火によるエンジントラブル想定で不時着水訓練行われる
 昨日、日本航空の訓練施設で、富士山の噴火に旅客機が巻き込まれ、エンジンが故障して、東京湾に不時着水した、との想定で訓練が行われました。日本航空の訓練施設では旅客機の実物大模型から、隣にあるプールに搭乗口ドアに積み込まれている救命ボートを降ろして拡げ、乗客を乗り込ませる訓練などを行いました。訓練には東京消防庁のレスキュー隊員や日本航空の客室乗務員など85人が参加しました。

@羽田空港で光警報装置の検証訓練
 昨日、羽田空港で光の点滅で避難を呼びかける警報装置の効果を検証するための訓練が行われました。その結果、聴覚に障害のある人9人の内、警報放送では誰も気がつかなかったのに対し、光警報装置では9人全員が警報装置作動後すぐに避難を始めました。

@1月の訪日外客が1月としては過去最高に
 観光局が今日発表した「訪日外客数(2014年 1月推計値)」によりますと、1月の訪日外客数は前年同月比41.2%増の約94万4000人と、1月としては過去最高となりました。また、単月としては昨年7月に次ぐ過去2番目となっています。

@エアバスの1月新鋭機受注
 エアバスは1月に、アメリカン航空から A320ceo型機を7機、チベット航空から A319ceo型機を1機、リビア航空がA350XWB-900型機を2機の発注を受けた、とのことです。
【コメント】見落としたようです。


*2月18日

@日本航空が成田空港第2・第3格納庫の返却へ
 今日の「日刊航空」によりますと、日本航空は成田空港で使用している4つの格納庫の内、第2・第3格納庫を成田国際空港株式会社(NAA)に返却する方針、とのことです。今後、成田国際空港株式会社とどのようにするか交渉をするようです。第2・3格納庫は主に B747型機用に使われていましたが、同型機の退役に伴い稼働率が低下していました。成田空港では成田国際空港株式会社が土地を航空会社に貸付、格納庫は航空会社が建設する方式になっており、通常は更地にして返却することになるそうです。

@エチオピア航空機ハイジャックは副操縦士が犯人
 昨日の出来事で書いたエチオピア航空機のハイジャックですが、スイス行きを強要したのは副操縦士とのことです。この副操縦士は機長がトイレに行った隙に、操縦室に鍵をかけ、自分が自由に操縦出来るようにした、とのことです。同機はジュネーブ空港に無事着陸し、副操縦士は身柄を拘束されたとのことで、乗客・乗員202人全員無事だった、とのことです。また、この副操縦士はスイスへの亡命を求めている、との報道もあります。

@米国内線のユナイテッド航空機が乱気流に遭遇、負傷者多数
 現地時間17日、米国デンバー発ビリングス行きのユナイテッド航空1676便が乱気流に巻き込まれ、乗員3人と乗客多数が負傷しました。この内、客室乗務員1人は緊急治療を要するケガを負い、機長は緊急事態を宣言し、ビリングス空港に無事緊急着陸しました。


*2月17日

@昨日深夜、「カーフュー弾力的運用」53例目が発生、4日連続
 昨日深夜、「カーフュー弾力的運用」53例目が発生しました。これで4日連続になります。ニューヨーク発成田行きの全日空1009便・B777-300ER型機が、出発空港の悪天候のため出発が遅れ、午後11時18分、 B滑走路に着陸したものです。

@空の駅「空の駅 風和里しばやま」にA滑走路を見渡せる展望台 ?
 芝山町の人からの情報によりますと、「空の駅 風和里しばやま」に、成田空港 A滑走路を見渡せる展望台をつくる計画が検討されている、とのことです。

@全日空のB787-8型機がシステム不具合で欠航
 昨日午前8時頃、鹿児島発羽田行きの全日空620便・B787型機は出発前点検で、機体システムに不具合が発生しました。この整備のため、同便は欠航となりました。

@ネパールで小型旅客機が墜落、18人が犠牲に
 現地時間16日午後1時頃、ネパールのポカラ発ジュムラ行きのネパール航空機が離陸後約15分たったところで、消息を絶ちました。同機には乗客・乗員18人が乗っていました。離陸時の天候は良好でしたが、すぐに悪化したとのことです。捜索により、首都カトマンズの西約220Km の丘陵地帯で残骸が発見されました。生存者はいない、とのことです。

@エチオピア航空機がハイジャックでスイスに強制着陸
 詳しい状況はまだ分かりませんが、現地時間17日、エチオピア・アジスアベバ発イタリア・ローマ行きのエチオピア航空702便が、ハイジャック信号を発した後、スイスのジュネーブにある空港に緊急着陸した、とのことです。


*2月16日

@昨日深夜、「カーフュー弾力的運用」52例目が発生、3日連続
 昨日深夜、「カーフュー弾力的運用」52例目が発生しました。成田発台北行きのバニラ・エア105便・A320型機が成田空港の発着制限のために、玉突きで遅れて、午後11時34分にB滑走路から離陸したものです。3日連続の発生になります。

@全日空のB787型機がブレーキ不具合で27時間遅れる
 現地時間14日正午頃、サンノゼ発成田行きの全日空1075便・B787-8型機の出発前点検で、ブレーキシステムの一部に不具合が発生しました。この整備のため同便は約27時間遅れて出発しました。

@日本航空のB787型機で出入口非常灯の不具合
 昨日、羽田発台北行きの日本航空97便・B787-8型機で搭乗中に、出入口非常灯の一つに不具合が発生しました。この整備と羽田空港の大雪による遅延と合わせて、10時間41分遅れで出発しました。

@日本航空のERJ170-100型機がシステム不具合で引き返し、大坂空港
 昨日午前11時25分頃、大阪発三沢行きの日本航空2163便・ERJ170-100型機で、離陸直後にシステムの不具合を示す警告灯が点灯しました。このため同機は大坂空港に引き返しました。

@神戸空港が今日で、開港8年、前途多難
 神戸空港が今日、開港から8周年を迎えました。しかし、前途多難な状況です。8年目(以下同じ)の搭乗者数は3年連続して減り、過去2番目の少なさになっています。平均搭乗率も4年連続して減少し64.7%となっています。この原因は関西空港に進出した LCC の勢いに押されて、旅客が減っていることにあるようです。また、全日空は3月で貨物の取扱を停止し、神戸空港での貨物取扱はなくなります。更に、空港島の用地売却も進んでいません。 一方、旅客ターミナルビル見学者は2013年4〜12月で約29万人とこちらは過去最高となりました。イベント開催が貢献しています。写真は2006年4月の神戸空港。


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