2020年4月後半の出来事


*4月30日

@キャセイ航空が6月下旬から国際線の運航を徐々に回復へ
 昨日の「NNA ASIA(日本語版)」によりますと、キャセイ航空は28日、傘下のLCCも含めて、6月下旬から運航を徐々に再開する、と発表しました。
 この中で、週2往復で運航している成田=香港線を1日1往復に増便する、との事です。

@ボー社の第1四半期は6億4100万ドルの赤字、減産で日本メーカーへの影響大
 今日の「WING DAILY」によりますと、ボーイング社は現地時間29日に開いた「2020年第1四半期決算」発表会で、純損益が6億4100万ドル(約684億円)の赤字となったことを明らかにしました。前年同期は21億4900万ドル(約2300億円)の黒字でした。
 さらに、「2019新型肺炎」の影響を考慮し、旅客機の製造ペースを引き下げることを明らかにしています。
 B787型機については現在の月産(以下同じ)14機から年内にも10機にし、その後、2021年には7機まで落とします。
 また、B777型機と開発中のB777X型機は2021年には3機にまで落とします。
 この減産の影響は部品の製造を担当している日本のメーカーにも重大な影響を与えることになります。
 また、運航停止中のB737MAX型機につては、今年の夏までには運航が再開出来る、として、今年中は低レベルで生産するものの、2021年中には31機にまで回復させる、としています。
 写真はボーイング社の工場に大型部品を運ぶための特別機「ドリームリフター」です。中部空港からシアトルの組み立て工場に、B787型機の主翼などを空輸します。

 

@エアバスの第1四半期決算は4億8100万ユーロの赤字に
 エアバスが現地時間29日に発表した2020年第1四半期決算によりますと、純損益が4億8100万ユーロ(約556億6300万円)の赤字でした。
 民間機部門の売上高は前期比(以下同じ)22%減、引渡機数は24.69%減の122機、受注は5.7倍の356機となっています。
 「2019新型肺炎」の影響によって、資金の流出が続いていますが、手元資金は各国の支援もあり、十分に確保できている、との事です。

@欧州で相次ぐ航空会社の大量人員削減
 今日の朝日新聞によりますと、この所、欧州の航空会社で、生き残りをかけた人員削減計画が相次いで発表されています。
 ルフトハンザ航空はドイツ政府と支援策を協議していますが、法的整理による破綻をちらつかせて、交渉を行っている、との事です。
 しかし、政府からの支援を受けられたとしても、航空需要が元に戻るには数年かかるとみられており、CEOは「従業員約1万人の削減が必要」と発言しています。
 また、英国のブリティッシュ・エアウェイズは現地時間28日、労働組合に対して約1万2000人の解雇案を提示しています。
 さらに、スカンジナビア航空も約5000人の削減案を公表しています。


*4月29日

@成田空港の2019年度総発着回数は1%増の25万8497回
 成田国際空港株式会社(NAA)は昨日、「2019年度の運用状況」を発表しました。
 これによりますと、総発着回数は前年度比(以下同じ)1%増の25万8497回となり、かろうじて過去最高を記録しました。国際線発着回数は1%減、国内線発着回数は過去最高の6%増となっています。
 総旅客数は4%減で、国際線旅客数は5%減、日本人旅客数も5%減、外国人旅客数は6%減となっています。一方、国内線旅客数は過去最高の2%増となりました。
 国際線総貨物量は4%減で、この内、積込量は10%減で輸出量は21%減となり、取卸量は2%増で輸入量は4%減となっています。
 給油量はプラスマイナスゼロとなりました。

@4月1日〜25日の出国旅客数は98.3%減、田村社長「かなり厳しい」
 昨日の「WING DAILY」によりますと、成田国際空港株式会社(NAA)の田村社長は昨日の記者会見で、4月1日〜25日までの成田空港運用状況について説明しました。
 それによりますと、出国旅客数は前年同期比(以下同じ)98.3%減となり、国際線発着回数は85.1%減となっていることを明らかにし「かなり厳しい状況になってきている」と述べました。
 現在実施している航空会社への支援措置については、当面はこれを維持し「必要に応じて策を講じることもある」と述べました。
 また、 NAA自体についても、収入が約9割減となっている事を明らかにし、「収入が入ってこない。しかもインフラ企業であるため、いつ着陸しても良いように準備しておかなくてはいけないし、固定費もかかるが、これまである程度好業績を蓄積し、資金調達も協力が得られている。NAAが『すぐに倒れる』ことはない」としながらも、現状を「最大の危機」と強調しました。
 さらに、成田空港のさらなる機能強化については「今回の『2019新型肺炎』による危機と分けて考えている。機能強化は中長期的に必要な施策であるため、計画に影響させることは考えていない」と強調した、との事です。
 なお、 NAA社員については11日から輪番制にし、テレワークの推進などにより、全体の出勤者を7〜8割削減していることを明らかにしました。

@京成のスカイライナーも5月1日から減便
 昨日の「Response」によりますと、京成電鉄は昨日、スカイライナーを5月1日から減便する、と発表しました。減便は全体の約40%で、約18往復になり、日中は1時間に1〜2本程度となります。

@全日空の福澤取締役「9500億円の資金繰りにメドはついた」
 昨日の「WING DAILY」によりますと、ANAホールディングスの福澤取締役は決算会見で、当面の資金繰りについて、民間金融機関からの融資で、すでに約1000億円を借りたことを明らかにし、さらに、融資枠として今までの1500億円に加え、新たに、3500億円を追加したことを明らかにしました。
 さらに、「日本政策投資銀行と、危機対応融資として3500億円を融資してもらう方向で調整している」ことを明らかにしました。
 これらにより、「合計9500億円の資金めどがついている」としました。
 また、福澤取締役は今後について、現在の国際線成長戦略について、2019新型肺炎の影響で、「状況が変わってきている」とし、成長戦略のスピードを落とすことも考える姿勢を示しました。
 この事から「あらためて国内線の重要性を鑑みるところであって、そこら辺も重要視して取り組んでいきたい」と述べました。
 また、機材計画もキャッシュを抑止する観点からも「需要の回復は相当ゆっくりとしたものになるだろう。機材計画は、より保守的に慎重に対応していきたい」と話しました。
 さらに、従業員の雇用については、現在実施している一時帰休の規模を拡大し、新卒採用については抑制することを示唆しました。
 写真は飛べない「フライングホヌ」です。エンジンを保護するために、赤いカバーがかかっています。
【コメント】当面の資金繰りについてはメドを付けた、との事ですが、借りた金は返さなければなりません。
 ますます、有利子負債が膨らむことになりますが、返せるメドの方はどうなのでしょうか。

 

@日本航空の3月マンスリーレポートで、落ち込みが鮮明に
 日本航空が昨日発表した「JALグループ3月マンスリーレポート」によりますと、
 国際線旅客数は前年同月比(以下同じ)73.8%減の20万7320人、利用率は45.2ポイント減の36.5%となりました。
 一方、国内線旅客数は57.1%減の131万8751人、利用率は36.7ポイント減の38.3%となっています。この内、成田空港路線の利用率は成田=伊丹線が52.1ポイント減の34.5%、成田=札幌線が34.0ポイント減の24.9%、成田=名古屋線が44.9ポイント減の35.7%、成田=福岡線が35.2ポイント減の32.6%でした。
 運航状況は国際線では欠航率が0.3ポイント悪化の0.3%、定時出発遅延率が4.6ポイント改善の5.0%で、一方、国内線では欠航率が1.2ポイント悪化の1.6%、定時出発遅延率が13.4ポイント改善の1.2%となっています。

@「Spring Japan」の決算は8年連続の赤字も、額は半減
 今日の「Traicy」によりますと、4月27日付の官報に「Spring Japan」の決算公告が掲載されました。
 これによりますと、売上高は148億2000万円と約50億円増えました。売上純損失は5億3900万円となりました。純損益は27億5000万円の赤字となり、赤字は8期連続となりましたが、前期比で約50%減となっています。

@ボーイング社のCEOが「航空旅客が回復するまでには2〜3年かかる」
 昨日の日本経済新聞(電子版)によりますと、ボーイング社のデビッド・カルホーン最高経営責任者(CEO)は、現地時間27日の株主総会で「航空旅客が回復するまで2〜3年かかる」と説明しました。
 また、「航空会社の経営悪化で機体の引き渡しや支払いを延期する案件が増えている」としました。

@ボーイング社がワシントン州で15〜35%の従業員削減を労組幹部に伝える
 昨日のブルームバーグジャパンによりますと、米紙シアトル・タイムズはボーイング社が従業員を15〜35%削減する計画を労組幹部に伝えた、との事です。
 定年や自主退職、レイオフを通じて、ワシントン州で最大2万4000人の雇用が失われることを意味する、との事です。

@米国 LCC のジェット・ブルーが乗客にマスクなどの着用を義務付け
 昨日のブルームバーグジャパン(YAHOO!ニュース)によりますと、米国のLCC 「ジェットブルー」は現地時間27日、5月4日から乗客の全てにマスクなどで顔を覆うように義務付ける、と発表しました。チェックインの時も同様になります。


*4月28日

@成田空港3月運用状況、「2019新型肺炎」で激しい落ち込み
 成田国際空港株式会社(NAA)が今日発表した「2020年3月空港運用状況」によりますと、
 総発着回数は前年同月比(以下同じ)31%減の1万5511回となりました。この内、国際線発着回数は39%減、国内線はプラスマイナスゼロとなっています。
 総旅客数は66%減の130万5204人となりました。この内、国際線旅客数は73%減で、外国人旅客数は82%減、日本人旅客数は73%減と、3月単月としては過去最低となっています。国内線旅客数は36%減でした。
 貨物量は2%増、この内、積込量は6%減で、輸出量は17%減でした。また、取卸量は10%増で、輸入量は6%増となっています。
 給油量は32%減でした。
【コメント】予想通りの激しい落ち込みですね。今後、どうなるのでしょうか。

@ジェットスター・J が5月末までの運休と減便を発表
 今日の「WING DAILY」によりますと、ジェットスター・J は5月の(以下同じ)6日〜31日まで、国内18路線の運休を継続し、残りの5路線も減便する、との事です。
 成田空港路線では6日〜20日まで、高松、松山、大分、熊本、宮崎、鹿児島、下地島の7路線を運休とし、21日〜31日に、庄内、高知、長崎の3路線が運休します。
また、新千歳、関西、福岡、那覇の4路線が6日〜31日まで減便する、との事です。

@全日空の2020年3月決算は減収減益で無配当に、第4四半期は588億円の赤字
 ANAホールディングスが今日発表した「2020年3月期決算」によりますと、
 売上高は前年同期比(以下同じ)4.1%減の1兆9742億円、営業外費用が1.1%増の1兆9134億円、営業利益が63.2%減の608億円、経常利益が62.1%減の593億円、当期純利益が75.0%減の276億円となり、減収減益となっています。
 この内、国際線では旅客収入が5.8%減、利用率が4.1ポイント減の72.9%となり、国内線では旅客収入が2.4%減、利用率が2.1ポイント減の67.5%となっています。また、 LCCでは売上高が12.5%減、利用率が3.2ポイント減の83.1%となりました。
 この結果、今期の期末配当は無配としています。前期は75円でした。
 今、問題となっている手元資金である「現金および現金同等物期末残高」は759億円減の1359億円となっています。
 また、「2021年3月の見通し」については「未定」となっており、配当についても「未定」となっています。
【コメント】「2019新型肺炎」の影響が色濃く出ている決算ですね。1月30日に発表された「第3四半期の連結経営実績」では「当期純利益」が864億円でしたので、この1月〜3月までの3ヶ月の間で、588億円減少したことになり、これが第4四半期の赤字と言うことになりますね。

@タイ航空が日本路線を6月30日まで全便運休へ
 今日の「Traicy」によりますと、タイ航空は21日、日本とタイを結ぶ全旅客便の全便を運休する期間を、6月30日まで延期する、と発表しました。

@フィリピン政府が全旅客便の発着を5月15日まで禁止
 現地時間27日の「グローバルニュースアジア」によりますと、現地時間27日、フィリピン政府は全国際線旅客便の発着を5月15日まで禁止すると発表しました貨物便の発着は認められる、との事です。

@政府が EU と「航空安全協定」に署名の方針
 昨日の共同通信によりますと、政府はEUと新開発した航空機の安全性を自国の航空当局が確認した「型式証明」があれば、輸出相手国の審査を簡素化できる航空安全協定に署名する方針を決めました。
 当初、早期に署名し、今国会で承認案提出を目指す方針でしたが、「2019新型肺炎」の影響で、署名時期は見通せなくなっている、との事です。
 この証明がありますと、三菱スペースジェットM90型機の EUへの輸出が簡素化されることになります。

@エンブラエル社がボー社の合意破棄に裁判外紛争解決手続き(ADR)を開始
 28日の「ニッケイ新聞」によりますと、エンブラエル社は現地時間27日、ボーイング社による2社間合意の破棄に関する「裁判外紛争解決手続き(ADR)」を開始したと発表しました。
 ADRとは司法手続きを介在させず、裁判官の代わりに、紛争の当事者たちが選定した、関連分野(今回は航空部門や合弁事業部門)の専門家による判断を仰ぐものです。
 エンブラエル社は合意成立のために4億8500万レアルを投じている、との事です。
【コメント】両社間には契約の中に、このような場合に賠償金を払う条項があるようです。これが適用できるかどうかの判断をしてもらうことになるようです。


*4月27日

@アシアナ航空が5月も成田=仁川線を1日1往復運航
 今日の「Fly Team」によりますと、アシアナ航空は5月に成田=仁川線を、1日1往復運航する計画を明らかにしました。

@日本エアコミューター機が福岡空港で離陸滑走中にバードストライク
 今日の「WING DAILY」によりますと、今日午後1時2分頃、福岡発屋久島行きの日本エアコミューター3671便・ATR42-500型機が、離陸滑走中にバードストライクに遭遇しました。
 同機は目的地を鹿児島空港に変更し、同午後1時38分に無事着陸しました。乗客・乗員8人にケガはありませんでした。同便は欠航となりました。

@沖縄県の玉城知事が「沖縄来訪はコロナが収まってからにして」と必死の訴え
 沖縄県の玉城デニー知事は昨日、ツイッターで、ゴールデンウイークに沖縄へやってくる人が、航空会社の予約で6万人いると指摘し、「どうか今の沖縄への旅はキャンセルして、受け入れ可能な時期までお待ち下さい。残念ですが沖縄は非常事態宣言の体制で充分なおもてなしは到底できません。離島を含め医療体制も非常事態です」と必死の呼び掛けをしています。
【コメント】確かに外出自粛はストレスが溜まりますし、健康を維持するにも大変な努力が必要です。
 しかし、特に、沖縄のようなリゾート地では、地元の方々が「2019新型肺炎」に感染した場合に、すぐに医療崩壊が起こりかねませんね。

@エアバスCEOが「エバスの存続が問題になる」と全従業員に手紙
 今日の「ロイター通信(日本語版)」によりますと、エアバスのCEOは現地時間24日、約13万5000人の従業員向けの書簡で、「前例のないペースでキャッシュが流出している。現在実施している生産縮小には最悪のシナリオが反映されておらず、引き続き見直しを行っている。今後はより包括的な措置の計画を立てる必要があるかもしれない。いま行動しなければ、エアバスの存続が問題になる」と危機感をあらわにし、事業の更なる縮小にも言及しました。

@統合解消はボー社の方から、エンブラエル社は怒り心頭で「裁判も辞さず」
 昨日書いたボーイング社とエンブラエル社の統合解消ですが、ボーイング社がかなり強引に撤退を強行したようです。同社は「資金難が原因ではない。契約にのっとって解消した」としています。
 これに対して、エンブラエル社は怒り心頭で、「ボーイング社が事前の約束を無視して、期限まで引き延ばした。我々は裁判に訴えるつもりだ」としています。
【コメント】大分前から「ボーイング社が撤退するのではないか」との観測が飛び交っていました。


*4月26日

@「AIRPORT BUS『TYO-NRT』」が5月1日から大規模減便
 成田空港と東京駅を1000円で結んでいる「AIRPORT BUS『TYO-NRT』(エアポートバス東京・成田)」は、5月1日から臨時ダイヤとし、1時間に1本の運行となります。

@日本航空が3000億円の借入を検討
 昨日のNHKニュースによりますと、日本航空は「2019新型肺炎」の影響で手元資金を準備するため、主力2銀行など数銀行から、融資枠を含めて3000億円の借入を検討している、との事です。
 また、これとは別に日本政策投資銀行を通じて「危機対応融資」と呼ばれる特別融資枠を活用して資金を調達することも検討している、との事です。

@「家計が安定するまで旅行再開を見送る」が69%、 IATA 調査
 22日の「WING DAILY」によりますと、国際航空運送協会(IATA)がこの程発表した、「2019新型肺炎」後の世界の旅行動向調査によると、60%の人が「感染拡大が終息すれば、1〜2ヶ月後には旅行に出かけたい」としています。
 しかし、残りの40%の人は「感染終息後、6ヵ月以上に渡って控える」と回答し、全体の69%の人が「家計が安定するまで旅行再開を見送る」とも答えています。
  IATAのジュニアックCEOは「旅客需要の壊滅的な低下から、即時に回復することはありそうにもない。人々は旅行・渡航したいと望むが、そうした人々であっても経済状況を明確にすることを望んでいる。感染が収束した『all clear』な状態後、少なくとも数ヵ月間は、空に需要が戻るまで待つことになるだろう」としています。

@ボー社とエンブラエル社の民間部門統合が中止に
 ボーイング社とエンブラエル社との民間航空機部門統合が中止になりました。
 現地時間25日が期限でしたが、経営悪化に苦しむボーイング社との交渉が合意に達しなかった、との事です。
【コメント】この事が三菱スペースジェット(MSJ)にとって、吉になる凶になるかはまだ分かりませんね。
 今は、型式証明(TC)取得が最優先ですね。


*4月25日

@「人手も電話回線も足りない」成田空港検疫所
 今日の千葉日報(有料電子版)によりますと、成田空港では帰国時のPCR検査の結果通知も遅れ、PCR検査を受けた帰国者への結果通知や電話相談も多く、人員と電話回線が足りないために、電話もパンク状態となっている、との事です。
 この事から、当初、1日約1000人が検査を受けていた時期が続いたこともあり検査結果の通知にも時間がかかっていた、との事です。この対応に検疫所のメンバーも疲労困憊しているのが現状のようです。
【コメント】厚生労働省は何をしているのでしょうか。他の空港や事務部門から職員を派遣するとか、短期の派遣社員を増員するとか、電話回線を増やすなどの対策を何で採らないのでしょうか。
 前にも書きましたが、公務員を減らしすぎていると思います。「2019新型肺炎」の対応には間に合わないかも知れませんが、大企業や金持ちに金を回すのではなく、逆に、大企業の法人税や高額所得者の所得税を増やすなどして予算を確保し、公務員を増やし、余裕を持たせないと国民の命にかかわる、このような時に対応できなくなるのですね。

@千葉県が用意したホテルに移動した人は13人、自宅待機者は271人
 昨日のNHKニュースによりますと、千葉県では23日時点で、病院からホテルに移った人は13人にとどまり、自宅待機の人が271人に上っている、との事です。
 写真は受け入れホテルの一つです。このホテルだけで200人以上の人を受け入れることが出来ます。

 

@5月1日から「成田エクスプレス」の運行は朝夕だけに、JR東日本
 JR東日本は昨日、5月1日から「成田エクスプレス」の運行数を大幅に減らし、通勤時間帯の朝夕を除いた日中の運行を取りやめる、と発表しました。
 また、5月の、運行する時間帯の指定席販売も見合わせる、との事です。
 ただし、成田空港発着の快速と普通電車の運行は通常通り、との事です。

@ピーチが成田=奄美線と成田=石垣線の運休開始を5月1日に前倒し
 ピーチ・アビエーションは昨日、すでに発表していた成田=奄美線と成田=石垣線の5月7日〜31日の運休を前倒し、5月1日から運休すると発表しました。

@ IBEX が運休している成田=仙台線、成田=小松線、成田=広島線の運休を5月31日まで延長
 昨日の「Fly Team」によりますと、IBEXエアラインズは現在減便している成田=仙台線、成田=小松線、成田=広島線を5月31日まで運休する、と発表しています。

@フジドリームが全便の運航を取りやめる、静岡空港は定期便が全て運休
 フジドリームは昨日、28日〜5月17日まで、全ての運航を停止する、と発表しました。5月18日以降については追って発表する、との事です。
 これにより、拠点となる静岡空港も、少なくても5月6日までは全定期便の発着がゼロになります。


*4月24日

@成田市が「2019新型肺炎」支援で14億7208万円の補正予算編成
 今日の千葉日報(有料電子版)によりますと、小泉成田市長は昨日開いた記者会見で、「2019新型肺炎」で苦しむ市民に対する支援策として、子育て世帯に1万円を補助すること、市内の中小企業や個人事業者に一律30万円を補助すること、市内の2病院にそれぞれ1億円を給付する(昨日の出来事ですでに書いています)事を明らかにしました。
 財源は財政調整基金から約14億円7208万円を繰り入れます。この補正予算案を28日にも開かれる予定の臨時市議会に提案する、との事です。
【コメント】財政力が豊かな成田市だから出来ることですね。他の周辺市町ではこのような大型支援は望めません。
 しかし、成田市も大学病院誘致への大規模資金援助などで、借入金がかさんでおり、将来の市財政への影響も大きいようです。

@ユナイテッド航空が成田=サンフランシスコ線と成田=グアム線の運航を6月4日まで延長
 ユナイテッド航空は、当初5月20日までとしていた、成田=サンフランシスコ線と成田=グアム線の運航を6月4日まで延長する、と発表しました。
 成田=サンフランシスコ線は1日1往復ですが、成田=グアム線は現在の1日1往復から週3往復(火・木・土曜日)に減便します。
【コメント】減便するとは言え、この時期に運航を続けてくれることはありがたいですね。

@アシアナ航空が5月1日から成田=仁川線を週1往復で再開
 アシアナ航空は運休していた成田=仁川線を5月1日から、週1往復で再開する、と発表しました。

@ NAA が第1ターミナルと第2ターミナルの展望デッキなどを閉鎖
 成田国際空港株式会社(NAA)は昨日、「2019新型肺炎」感染防止のため、各ターミナルの展望・見学デッキや案内カウンターの一部などを閉鎖している、と告知しています。

@成田空港周辺の展望所が次々に閉鎖
 成田空港周辺の成田空港を展望できる施設が次々に、「2019新型肺炎」感染防止対策で閉鎖されています。
 航空科学博物館のように密集が心配されるところは言う間でもありませんが、野外の展望所も閉鎖されています。
 成田市の「桜の山」も閉鎖で、明日からは芝山町の「ひこうきの丘」も閉鎖されます。
 写真はハートの鐘が出来る前の「ひこうきの丘」とそこで撮った、旅客機の離着陸です。

 

@旅行業を廃止する会社がすでに約80社
 今日の「日刊航空」によりますと、「2019新型肺炎」の影響で旅行業の事業廃止を選択する旅行業者が、中小業者を中心に増えています。
 営業保証金や弁済業務保証金の取戻し公告が掲載された旅行業者の数は、4月の官報公告だけで約80社に上っています。

@茨城空港の定期便が来月2日から全てなくなる
 昨日の「Traicy」によりますと、スカイマークは昨日、茨城空港の全路線の運航を5月1日から10日まで運休することを発表しました。また、茨城空港路線の予約は31日分まで受け付けていません。
 これにより、茨城空港では国際線も国内線も定期便の運航が全てなくなることになります。

@アリタリア航空が6月に国有化
 イタリアの産業大臣は現地時間23日、アリタリア-イタリア航空について、「新会社を設立して6月に完全国有化する」ことを明らかにしました。
 新会社では機材を現在の113機から90機程度に縮小するとのことです。
【コメント】2001年頃から経営が悪化し、何回も、支援航空会社を募り、一時はエティハド航空が49%の株式を持ちましたが、2017年に事実上倒産するなど、紆余曲折を続けた同航空ですが、これで、やっと落ち着くのでしょうか。

@アビアンカ航空が事実上の経営破綻か
 今日の「時事通信(乗りものニュース)」によりますと、コロンビアの「アビアンカ航空」は3月から全便の運航を停止しており、従業員の約半数に無給休暇を取らせています。
 米国証券取引委員会への報告書では、「われわれは債務不履行状態に陥っている。もし長期間にわたり運航が停止されたままであれば、ビジネスを保全するために、さらなる措置を取らなければならないかもしれない」と危機感をあらわにしている、との事です。

@モーリシャス航空も経営破綻か
 今日の「Traicy」によりますと、アフリカのインド洋上島国モーリシャスにある「モーリシャス航空」は経営再建に取り組んでいました。
 しかし、「2019新型肺炎」の影響で、全路線の運航を停止し、自主管理に移行して、事実上の経営破綻に陥っています。


*4月23日

“自主派遣”の自衛隊が病院からホテルへの輸送を今週末で終え、民間に移管
 今日の「テレビ朝日(YAHOO!ニュース)」によりますと、自衛隊が成田空港で“自主派遣”として行ってきた、「2019新型肺炎」PCR検査後の帰国者をホテルに運ぶ業務を、今週末で終了し、民間業者に移管することになりました。
 自衛隊員が民間感バスの運転手などに防護服の扱い方や、着脱の注意点などを指導し、ホテルまでの模擬輸送を行いました。

@成田市が「2019新型肺炎」の治療を行っている2病院に、それぞれ1億円を給付へ
 今日のNHKニュースによりますと、成田市は「2019新型肺炎」の拡大で、市内で治療に当たっている、成田赤十字病院と国際医療福祉大学成田病院の2病院に、治療設備などの充実のためにそれぞれ1億円を給付する支援策をまとめました。
 近く開かれる市議会に補正予算を提出する、との事です。
 写真は第1ターミナル展望デッキから見える、国際医療福祉大学成田病院です。

 

@日本航空も3月連結決算の予想を下方修正、純利益43.0%減の530億円
 日本航空は昨日、2020年3月期連結決算の予想を発表しました。
 これによりますと、昨年12月31日時点の予想に比べ(以下同じ)売上高で5.0%減、営業利益が28.6%減、経常利益が29.7%減、純利益が43.0%減の530億円となっています。
 なお、30日に2020年3月連結決算を発表する、との事です。
【コメント】純利益は21日に発表された全日空の約2倍となっていますね。

@各社発表のゴールデンウイーク期間の予約は壊滅的
 航空各社が昨日発表した、29日〜5月6日のゴールデンウイーク期間の予約状況によりますと、予約人数が前年同期比(以下同じ)で、国際線は97.3%減、国内線は88.7%減となっています。
 昨年が10連休だったのに対し、今年が8連休と短いことと、「2019新型肺炎」の影響が大きく出ています。
 この内、国際線は全日空が96.1%減、日本航空が97.6%減となり、一方、国内線は全日空が89.1%減、日本航空が87.4%減となっています。
  中堅とLCC の国内線予約数もスカイマークが88.9%減、ジェットスター・J が92.5%減、ピーチ・アビエーションが89.3%減、「Spring Japan」が99.4%減となっています。

@MSJ 試験10号機が初めての夜間試験飛行実施、「着陸誘導管制」の試験も
 「My Love MRJ and SPASEJET」さんによりますと、MSJ試験10号機は昨夜、初めての夜間飛行試験を行った、との事です。
 この際に、着陸誘導装置(ILS)がなかったり天候が悪いときに、着陸を管制官が誘導する「着陸誘導管制」の試験を行った、そうです。
【コメント】いよいよモーゼスレイク・フライトテスト・センターへの飛行が近づいているのでしょうか。「着陸誘導管製」は航続距離の短いMSJ90型機では、途中の小さな空港にも立ち寄らねばならず、必要な試験なのでしょうね。

@韓国の政府系2銀行がアシアナ航空につなぎ融資、買収キャンセルの歯止めか
 現地時間22日の「Flight Global(英文)」によりますと、韓国の開発銀行と輸出入銀行はアシアナ航空に1.7兆ウォン(14億ドル)の追加融資を行いました。
 これは、アシアナ航空の買収が頓挫する懸念を払しょくするための融資、との事です。


*4月22日

@18日(土)と19日(日)の「成田エクスプレス」の利用者は前年同時期のたった1%
 JR東日本が昨日発表したところでは19日・20日の土日で、「成田エクスプレス」利用者は前年同期比99%減となった、との事です。
 写真は駅を通過する「成田エクスプレス」です。

 

@「ZIPAIR Tokyo」が米国運輸省に成田=ホノルル線開設を申請
 今日の「Aviation Wire」によりますと、成田空港を拠点として、中・長距離LCCの立ち上げを目指している「ZIPAIR Tokyo」は、米国運輸省に外国航空運送事業者としての認可を、現地時間4月20日付で申請しました。
 当面は成田=ホノルル線に1日1往復で就航し、将来、米国本土への就航を目指す、としています。成田=ホノルル線は今冬季ダイヤでの就航を目指します。
 なお、5月に開設予定の成田=バンコク線は「2019新型肺炎」の影響で延期し、就航時期は今の所、未定になっています。
 一方、7月1日に就航する予定の成田=仁川線は「予定通り」としています。しかし、こちらも日韓両国のビザ免除中断の行方によっては変更もありうるようです。

@全日空は7ヶ月、日本航空は13ヶ月で破綻
 今日の「東洋経済オンライン(livedoor news)」によりますと、全日空と日本航空の財務状態から、両社が今の「2019新型肺炎」による需要状況が続いた場合、どのくらい持ちこたえられるかを論じています。
 それによりますと全日空は7ヶ月で手元資金が底をつき破綻し、日本航空は13ヶ月程度持ち堪えられる、としています。
【コメント】しかし、この記事は見出しの「破綻から10年、JALはコロナ禍で耐えきれるか」からしておかしいですね。日本航空の分析に多くを割いていますが、逆ではないでしょうか。全日空の分析に重点を置くべきですね。
 広告収入の関係でしょうか。

@日本航空のゴールデンウイーク期間国内線運航計画は60%が欠航に
 日本航空は昨日、23日から5月6日までの国内線運航計画を発表しましたが、これによりますと、約60%が欠航となります。
 なお、成田空港発着の4路線は全て運休となります。
【コメント】例年ですと、この時期はゴールデンウイークで稼ぎ時なのですが・・・。


*4月21日

@昨日の「成田ゲートウエイホテル」への移送軽症者は1人だけ
 今日の千葉日報(有料電子版)によりますと、千葉県が昨日から軽症者の受け入れを始めた「成田ゲートウエイホテル」に移送された人は、昨日は1人にとどまった、との事です。

@シンガポール航空が5月の成田=シンガポール線運航計画を発表
 昨日の「Traicy」によりますと、シンガポール航空は5月に成田=シンガポール線を14往復運航する計画を発表しました。
【コメント】このように、路線復活計画が出ると、ホッとしますね。ただ、日本の感染が収まらないと取り消されることになりますが。

@全日空が3月期連結決算の修正予測を発表、純利益が71.3%下振れの270億円
 全日空は昨日、2020年3月決算についての連結業績予想を修正しました。
 発表によりますと、売上高が前回発表(昨年10月末)予測比(以下同じ)5.7%減、営業利益が57.1%減、経常利益が57.7%減、当期純利益が71.3%減の270億円としています。
 理由として、「2019新型肺炎」による世界各国の入国規制などを上げています。

@MSJ 90型試験10号機が2週間ぶりに試験飛行
 三菱スペースジェット(MSJ)試験10号機が、今月7日以来14日ぶりに試験飛行を行いました。モーゼスレイク・フライトテスト・センターの閉鎖が近いのでしょうか。
 写真は「Flightradar24」による、午後3時55分現在の航跡です。

 

@オーストラリア第2位のバージン・オーストラリアが経営破綻、運航は継続
 オーストラリア第2位で約30%のシェアーをもつ「バージン・オーストリア・ホールディングス」は現地時間21日、「任意管理手続き(日本の民事再生法に相当)の適用申請をした」と発表しました。
 報道によれば、昨年12月時点の負債は約50億豪ドル(約3400億円)に上っている、との事です。
 同航空CEOは声明の中で「今日の決定はヴァージンの未来を保証し、新型コロナの危機収束後、(再び)頭角を現すためのものだ」と述べています。当面は運航を継続し、雇用も維持する、との事で、外部の管理人の元で、資金の提供先などを探して、再建計画を探ることになります。
【コメント】いよいよ、「2019新型肺炎」による航空会社の倒産が出始めました。
 しかし、問題は「2019新型肺炎」だけではなく、以前からの経営方針などで、自社の経営基盤がしっかりしていなかった所にありますね。
 日本の航空会社でも倒産や合併などが出るのではないでしょうか。

@「ノルウエー・エアシャトル」がスエーデンとデンマークの子会社を破産申請
 北欧最大LCCの「ノルウエー・エアシャトル」は現地時間20日、スウェーデンとデンマークのパイロットと客室乗務員を雇用する子会社4社の破産を申請した、と発表しました。
 これによりパイロット2571人と客室乗務員3134人が影響を受ける、一方でノルウェー、フランス、イタリアを拠点とする約700名のパイロットと1300名の客室乗務員は影響を受けない、との事です。
 スウェーデンとデンマークには従業員の一時帰休期間中の給与を政府が補填する仕組みがないとのことで、両政府に要請した支援も受けられなかった、としています。


*4月20日

@今日から「成田ゲートウエイホテル」で軽症者を受け入れ
 昨日のNHKニュースによりますと、今日から「2019新型肺炎」の軽症者を受け入れる「成田ゲートウェイホテル」について、千葉県は昨日、住民説明会を行いました。
 県の担当者が「県内でも新たな感染が続き、病床の状況が厳しくなっているので協力をお願いしたい」と呼びかけ。ホテルに入る患者は、県が所有する車でホテルまで移動することや、ホテル内では基本的に室内で療養することなどが説明されたとのことです。
【コメント】地元住民の反応については記述はありませんでしたが、概ね了承した、との事です。。

@今日からターミナルの一部が閉鎖に
 今日から、成田空港ターミナルの一部閉鎖が始まりました。

@成田空港の3月総貨物取扱量は2.3%増、「2019新型肺炎」の影響は見られず
 東京税関が今日発表した「成田空港3月貨物取扱量」によりますと、総取扱量は前年同月比(以下同じ)2.3%増の18万8113トンと、2ヶ月連続のプラスとなりました。
 この内、積込量は6.2%減と2ヶ月ぶりのマイナス、取卸量は9.8%増と2ヶ月連続のプラスとなっています。

@成田空港の3月貿易概況は輸出額が9.4%減も、輸入額は4.2%増
 東京税関が今日発表した「成田空港3月貿易概況」によりますと、輸出額は前年同月比(以下同じ)9.4%減の8780億3600万円と3ヶ月ぶりのマイナスとなりました。
 一方、輸入額は4.2%増の1兆1568億3100万円と2ヶ月連続のプラスとなっています。

@成田空港拠点の LCC 減便が本格化
 昨日の毎日新聞(YAHOO!ニュース)によりますと、成田空港を拠点とするLCCも国内線を含め、大幅な減便を強いられている、との事です。
 国内線では、ジェットスター・Jがゴールデンウイークの終わる5月6日までの減便計画は、当初計画の88%減となり、運航する路線は成田=札幌線・成田=関西線・成田=福岡線・成田=那覇線の4路線のみになります。
 また、ピーチ・アビエーションは減便率が57%で、成田路線では運航するのが成田=札幌線・成田=関西線・成田=福岡線・成田=鹿児島線・成田=沖縄線の5路線となります。
 「Spring Japan」は90%を減便し、運航するのは成田=札幌線・成田=佐賀線・成田=広島線が週1往復(日曜日)のみとなっています。

@成田空港内の店舗の78.8%が休業
 今日の「日刊航空」によりますと、成田空港内の316店舗の内、17日時点で、78.8%に当たる249店舗が休業しており、45店舗が営業時間を短縮している、との事です。従って、通常の営業を行っている店舗は7.0%の22店舗にすぎないことになります。

@感染者や死者は増加するも、一部の国では規制の解除を発表
 今日の「WING DAILY」によりますと、世界の「2019新型肺炎」感染は依然として増加していますが、国によってはその増加のスピードが減速しています。
 それを受けて、各種制限の部分的な解除や経済産業の再開に踏み込む国も出始めています。
 米国は現地時間16日にトランプ大統領が「アメリカ再開」と名付ける3段階のガイドラインを発表しています。
 ドイツはメルケル首相が現地時間15日に、制限措置の緩和に関する連邦政府と各州政府の合意を発表しました。
 デンマークでは現地時間20日から私立病院、クリニック、歯科医院などの再開を認めています。
 オランダはイタリア、スペイン、オーストリアを対象とした航空機の着陸禁止措置が解除になりました。
 韓国でも現地時間20日から5月5日まで、国立公園・自然休養林・樹木園など、リスクが相対的に低い屋外分散施設を段階的に再開する事になりました。
 しかし、日本、インド、アフリカ諸国では感染の急増が続いて、予断を許さない状況が続いています。
【コメント】外出禁止などの規制が解除されても、渡航の完全な自由化はまだまだ先の話しですね。
 また、航空会社の運航再開準備が整うのは、人員の再雇用及び訓練や機材の調達や整備や財政上の手当てなどで、数ヶ月から数年かかるのではないでしょうか。
 とても、「 V 字回復」とは行かないでしょうね。

@全日空と日本航空が6〜7月の燃油サーチャージャーをゼロに
 全日空は17日日本航空は今日、6月・7月の国際線運賃にかける燃油サーチャージャーを発表しました。
 両社共に、燃油サーチャージャーを0円としています。
【コメント】このまま国際線の減便が続いたときには、利用者にメリットはありませんね。

@南アフリカ航空が事実上の倒産
 昨日の「Traicy」によりますと、ブルームバーグが伝えたところでは、南アフリカ航空は全従業員約4700人を解雇する見通し、との事です。
 機材や就航路線などの資産を売却し、退職金などに充てます。国内線は傘下のLCC 「マンゴー航空」に引き継がれます。
【コメント】事実上の倒産になりますね。「2019新型肺炎」が引き金になった、と言うものではなく約10年前から経営不振に苦しんできました。


*4月19日

@午後11時以降の貨物便が減っています
 この所、上記のように午後11時以降の運航便数が2〜3便と少なくなっています。便名を見ると、普段は成田空港を使わない航空会社も多く、貨物便のようです。
 航空会社としては旅客便が「2019新型肺炎」による旅客の減少で、ほとんど運休している中、空いている機材を貨物便として利用し、少しでも利益を上げようと努力しているようですね。
 「Flightradar24」のプレイバックで見ていると、午後11時直前の出発機がかなりありますので、貨物の積込時の混雑がなく、午後11時以降にずれ込むことが少ない事の影響も大きいのかも知れません。
 飛行コース下の住民にとっては、少し、ホッと出来るところです。

@那覇空港で自衛隊機が許可を受けずに滑走路に進入し、民間機が着陸やり直す
 詳しい事は分からないのですが、17日の琉球新報によりますと、17日午前、那覇空港で航空自衛隊のF15戦闘機が離陸許可が出ていないにも関わらず、滑走路に進入するトラブルがありました。この影響で着陸態勢に入っていた旅客機が着陸をやり直しました。
 国土交通省は「重大インシデントには当たらない」としている、との事です。
【コメント】那覇空港の管制は自衛隊で行っている、と記憶しているのですが、共用空港の宿命ですね。写真は2013年の古いものです。

 

@カナダ政府が20日から旅客にマスクかフェイスガードの持参を義務付け
 今日の「Traicy」によりますと、カナダ政府は現地時間17日、20日正午から航空機を利用する場合に非医療用マスクやフェイスカバーを携帯することを義務付ける、と発表しました。携帯しない場合は搭乗を認めない、との事です。
 なお、鉄道やバスを利用する場合も、同様の対策を求めている、との事です。

@ユナイテッド航空幹部が従業員に手紙、「需要は今年いっぱいも抑制される」
 昨日のブルームバーグジャパンによりますと、ユナイテッド航空の首脳は現地時間15日に出した従業員へのメッセージで「5月の運航スケジュールは、警告の1割程度に落ち込み、昨年5月の1日の乗客数よりも少なくなる。旅行需要は実質的にゼロで、近く改善される兆しもない。7、8両月の運航予定変更はまだ確定していないが、年内および、恐らく来年に入ろうとする中でも需要が抑制され続けるとみている」と述べています。
 同社では自主休職と退職を求めていますが、約2万人が申し出た、との事です。


*4月18日

@3月の航空機登録で成田空港関係は3機、いずれも全日空
 国土交通省が発表した「3月航空機登録状況」によりますと、成田空港を定置場とする新規登録機は3機で、いずれも全日空の「JA222A」のA320neo型機、「JA928A」のB787-9型機、「JA932A」のB787-9型機でした。

@全日空と日本航空の「無償返金」はいつまで続けられるか、手元資金を圧迫
 15日の「日経ビジネス」によりますと、全日空と日本航空が現在、予約取り消しで手数料を取らないで全額を払い戻す「無償返金」を行っていますが、これが両社の手元資金の減少に大きく影響している、との事です。
 全日空の場合3月末でこの流動資産が2936億円でしたが、この内、「発売未決済金」が2189億円でした。これが、全額払い戻された場合(こんな事は考えられませんが)は手元資金は747億円になります。
 日本航空の場合は流動資産が同5220億円で、全日空の「発売未決済金」に当たる「前受金」は1291億円でした。これが全額払い戻された場合に残る手元資金は3929億円となります。
 今後、両社が「無償返金」を続けた場合に、この手元資金がどんどん減少していくことになり、経営を圧迫していくことになる、としています。

@航空機リース大手の「 GECAS 」が69機のB737MAX型機をキャンセル
 現地時間18日の「Flight Global(英文)」によりますと、航空機リースのGEキャピタルアビエーションサービス(GECAS)は現地時間17日、69機のB737MAX型機注文をキャンセルする、と発表しました。
 しかし、同社はまだ、82機の確定発注があり、29機がリースされているか、地上で停止されています。

@カナダ第2位の「ウエストジェット」CEOへのインタビュー、「すぐに『2019新型肺炎』対策チームを作った」
 現地時間18日の「Flight Global(英文)」に載った、カナダの航空業界2位であるLCC 「ウエストジェット」のCEO・エド・シムズ氏へのインタビューは読み応えがあります。
 同航空は「2019新型肺炎」が世界に蔓延する前の3月第1週に「インシデントコマンドセンター」を立ち上げ、対策を進めていきました。そして、カナダ政府が国境閉鎖を発表する4日前に国際線の機材を全て地上に戻し、駐機場に固定した、とのことです。


*4月17日

@第1ターミナルと第2ターミナルの一部を20日から閉鎖
 成田国際空港株式会社(NAA)は昨日、「2019新型肺炎」の感染防止のため、第1ターミナルの第1サテライト・第4サテライト・国内線エリアの3ヵ所と、第2ターミナルのサテライトとその連絡通路を20日から閉鎖する、と発表しました。

@「成田ゲートウェイホテル」を千葉県が軽症者と無症状者療養として借り上げ
 千葉県は昨日、「2019新型肺炎」感染した人で軽症と無症状の人を療養させるために、成田市にある「成田ゲートウェイホテル」の1棟・250室を借りる契約をした、と発表しました。
 対象者の移送は20日から始まります。千葉県が指定した人だけがホテルに出入りできることになります。
 24時間おきの2回の検査で陰性だった場合は退去できます。宿泊費と食費は無料となります。これにより、重症者用の病床を空けることが出来ます。

@成田空港の段ボールベッドが手荷物検査場に設置
 昨日の「タイムアウト東京」に、成田空港の手荷物検査場に設置されている、段ボール製の簡易ベッドの様子が、写真で紹介されています。
 これは、コロナウイルス検査の判定結果を待つあいだ、近くのホテルなどが満杯で入れない人たちが利用するものです。

@帯広空港に着陸した航空大学校の小型機が滑走路上で頓挫
 今日午前11時半頃、帯広空港に着陸した航空大学校帯広分校のSR22型機が滑走路上で動けなくなりました。
 このため、午前11時40分頃から滑走路が閉鎖されました。前輪が損傷した、との事です。教官1人と訓練生3人にケガはありませんでした。
 国土交通省は重大インシデントに認定しました。

@エアドゥも一時帰休を実施
 今日のNHKニュースによりますと、エアドゥは昨日から全社員の約半分約500人を対象に交代で休ませる一時帰休を始めました。
 1日当たりでは約70人程になります。期間は「2019新型肺炎」の影響が終息するまで、としています。

@全日空の医療関係者用ガウン縫製を月末から実施へ
 昨日のNHKニュースによりますと、全日空はかねてから申し出ていた全日空の客室乗務員やグループ会社の社員などによる、医療関係者のガウンの簡単な縫製作業を、今月末から希望者を募り、1日30人程度で行う、と発表しました。

@「旅行制限が完全に解除されるまでは数ヶ月、旅客需要が戻るまでには数年」ルフト幹部
 現地時間16日の「Flight Global(英文)」によりますと、ルフトハンザ航空は「2019新型肺炎」の危機について、「この変化した環境に対して恒久的な対策を講じた最初の企業の1つです。我がグループは、コロナウイルスの危機により、14機のエアバスA380型機のうち6機(当初は2022年に返却予定)と、7機のA340-600型機と5機の747-400型機と11機のA320型機を『永久に廃止』する」と述べています。
 また、今後の見通しについて「世界的な旅行制限が完全に解除されるまでには数か月かかり、空の旅に対する世界的な需要が危機以前のレベルに戻るまでには数年かかる」としています。


*4月16日

@全日空グループが一時帰休を約2万人に拡大
 昨日の朝日新聞によりますと、全日空グループはすでに発表している、客室乗務員約6400人の一時帰休に加えて、地上職やグループ会社の社員も含め約1万3000人を一時帰休の対象とすることを発表しました。これで、一時帰休は約2万人となります。
 新たな約1万3000人については今月から1年間、1人当たり月に2〜4日休ませ、給与の減額分は休業手当を出して、全額を補填する、としています。

@全日空がB787型機12機を確定発注に切り替え
 現地時間15日の「Flight Global(英文)」によりますと、全日空はボーイング社に対して以前にオプションとしていた、B787-8型機12機を確定発注に切り替えました。
 写真は第1ターミナルに駐機するB787-9型機・JA871A です。
【コメント】“全日空らしい”とも言えますが、「この時期に何で」と思ってしまいますね。今はより慎重になるべき時ではないでしょうか。
 全日空の有利子負債は日本航空の約5.5倍になっています。日本航空よりも規模が大きいので、有利子負債も大きくなる、とは言え、これは多すぎます。経済が順調なときは良いのですが、今回のようなイベントリスクになると、大きく響いてきますね。

 

@ IATA が世界航空会社の減収が前年比55%減との予測、3週間前よりも減収が増加
 昨日の「Aviation Wire」によりますと、国際航空運送協会(IATA)が現地時間14日に発表した、今年1年間の世界航空会社の旅客収入は前年比(以下同じ)55%減となる、との事です。
 この予想は約3週間前の3月24日に発表した予想よりも、更に11ポイント増えています。また、旅客数も48%減となる見込みです。
 ジュニアック事務総長兼CEOは「航空産業の見通しは日に日に暗くなっている。いくつかの政府は救済措置を強化しているが、状況は依然として危機的だ」とし、各国政府の財政支援や融資、税負担の軽減など具体的な支援を講じるよう訴えました。

@B737MAX型機の最近のキャンセルが150機に
 現地時間15日の「Flight Global(英文)」によりますと、ブラジルのLCC 「ゴルエア」は34機のB737MAX型機発注をキャンセルしました。
 また、チェコの「スマートウイングス」は発注していた5機のB737MAX型機をキャンセルしました。
 更に、非公開の顧客からの36機のB737MAX型機のキャンセルもありました。
 これで、4月5日の出来事で書いた「アボロン」の75機のキャンセルと合わせると、B737MAX型機機の最近のキャンセルは合計150機になります。


2020年4月前半の出来事へ