2007年6月の出来事


*6月30日

@全日空が羽田ー鹿児島線でスカイネットアジアと共同運航へ
 全日空はスカイネットアジアが9月1日より運航を開始する羽田ー鹿児島線でスカイネットアジアの便に全日空の便名をつける共同運航を行う事を明らかにしました。

@アンゴラで着陸に失敗・5人死亡
 アフリカ南部のアンゴラの空港運営当局によりますと、28日、同国北部のムバンザコンゴ空港でアンゴラ航空のB-737型機が着陸に失敗し、滑走路から逸脱して脇の民家に衝突しました。この事故で乗客・乗員85人のうち副操縦士を含む5人が死亡したとの事です。車輪に問題があった、との情報があります。

@エアバス社の機内携帯電話システムが承認される
 エアバス社は先頃、欧州航空安全局から同社が搭載するGSM通信システムが承認された事を明らかにしました。これにより、航空機内での携帯電話の使用が可能になります。同システムは「既存機への取り付けも比較的容易で、取り扱いも簡単」との事です。また、音声通信を制限してEメールの受信のみにする事も可能です。同社はこのサービスを欧州内の短距離便から利用を始める予定とのことです。


*6月29日

@成田空港5月運用状況・旅客が2%減に、特に日本人は5%減
 成田国際空港株式会社が発表した成田空港の5月の運用状況によりますと、国際線旅客は前年同月比2%減となりました。特に、日本人は同5%減となっています。これに対して、外国人は好調で同5%増となっています。国内線旅客は大きく伸びて同12%増となりました。貨物は同2%減となり、発着回数は5月としては過去最高で同3%増となりました。

@成田空港のバードストライクは8割がB滑走路
 今日の毎日新聞によりますと、成田空港での機体と鳥の衝突・バードストライクの約8割はB滑走路で起こっているそうです。2006年は29件のバードストライクが起こりましたが、この内、23件がB滑走路でした。成田国際空港株式会社では「B滑走路の方が緑が多く鳥がすみやすいのではないか。」としています。今月3日午前9時40分に北京に向け離陸した中国国際航空のB-757-200型機の左エンジンに鳥が飛び込み、同機は引き返して緊急着陸を行いました。

@羽田ー関空夜間陸上ルートを地元自治体が了承
 国土交通省が導入を求めている、羽田から関西空港への夜間陸上ルート設置問題で大阪府南部の首長らで作る「関西国際空港の飛行経路問題に係る協議会」は昨日、陸上ルート設置を正式に受け入れました。5月に行われた実機による騒音測定の結果「騒音は受容の範囲内」としています。これを受けて国土交通省は10月にも実施したいとしています。地元住民の中には「『関西空港の飛行ルートは海上に設定する』という原則がなし崩しにされる。」と心配する意見もあります。

@関西空港の二期島は貨物中心で整備・会社計画
 関西空港会社は26日、見直しを進めていた二期計画案を発表しました。それによりますと、二期島の旅客ターミナルは縮小し、「V字型」から「山形」に変更し、需要にあわせて段階的に整備できるようにします。また、貨物地区は従来の計画の12ヘクタールから35ヘクタールに拡大し、国際航空貨物のハブ機能を強化することにしています。

@WHOがエコノミークラス症候群の調査結果発表
 世界保健機関(WHO)は29日、通称・エコノミークラス症候群についての調査結果を公表しました。それによりますと、4時間以上のフライトで発症するリスクが2倍に大きくなるとしており、各国の航空会社や運輸当局に両者への適切な注意喚起をするように求めています。肥満体型や避妊薬の服用や短い期間にフライトを繰り返す事などがリスクを高めるとしています。旅行の後も4週間はリスクが続くとの事です。また、自動車やバスなどでも長時間乗っていると罹りやすくなる、としています。

@日本人の海外旅行が減る・個人消費の落ち込みと円安
 国際観光振興機構によると、5月の日本人出国者数は前年同月比5.9%減となっています。理由は円安と個人消費支出の減少にあるのではないかとしています。訪日外国人は同13.6%増となり、5月としては初めて60万人の大台を超えました。特に、香港は同16.9%増、中国は同10.1%増となっています。

@日本航空が国際貨物の燃油サーチャージャーを引き上げへ
 日本航空は日本発の国際貨物にかける燃油サーチャージャーを8月1日から引き上げることを明らかにしました。1Kg当たり、長距離は7円値上げして66円に、短距離は6円値上げして57円とするそうです。

@EUがインドネシアの航空機の乗り入れを禁止へ
 EUの欧州委員会は28日、インドネシアのすべての航空会社(約50社)の航空機がEU域内に乗り入れる事を禁止する措置を取る事を決定しました。これは、このところ、インドネシアの航空会社の航空機の事故が多発しているためです。数日内に実施するとの事です。しかし、インドネシア最大のガルーダ航空もEU域内への定期便は運航していません。

@シンガポール航空がA350XWB型機を20機発注
 シンガポール航空はこのほど、エアバス社とA350-900XWB型機を確定20機、オプション20機を発注することで合意したことを明らかにしました。

@エアバス社がA380型機をデザインした金貨を発行へ
 エアバス社はフランス造幣局と提携してA380型機をデザインした銀貨・金貨を発行することになりました。間もなく、世界各国で売り出すとのことです。値段は1.5ユーロの銀貨が45ユーロ、10ユーロ金貨が332ユーロ、50ユーロ金貨が1126ユーロ、100ユーロ金貨が5743ユーロとなるそうです。


*6月28日

@環境基準の答申は評価値の見直しのみに・委員からは「基準の見直し必要」との意見
 昨日午後、都内のホテルで開かれた「中央環境審議会騒音振動部会(第5回)」を傍聴しました。この会議では航空機騒音に係る環境基準の見直しについての答申案が審議されました。提案された答申案は下記の通りです。数式がありますので画像で示します。

 会場での録音・撮影は禁止されていましたので、私のメモによるもので発言者の意図と違うところもあるかもしれませんが、簡単に審議経過を書きます。
 提案説明では「今回の見直しは評価値の見直しである。環境基準の早期達成のためと、継続性を重視するために現在の基準値と同等レベルにすることが目的である。しかし、評価値をWECPNLから直線的な関係が確認されたLdenに変えることにより、成田空港周辺で起こっている逆転現象も解消され、リバース音やタキシング音がより反映されることになる。」との説明がありました。
 これに対して、鳥越けい子臨時委員からは「今回の改正は昭和48年以来になる。WECPNLからLdenに変更することに異議はないのだが、元京大教授の山本剛夫氏の書いたものを読むと、環境基準は『維持することが望ましい基準』ということで進めていたとのことである。その点で考えると、基準値は案にある57dBではなく55dB程度に下げるのが望ましいのではないか。また、測定値を年平均とすることは矛盾があるのではないか。また、夜間の睡眠に対する障害に対して最大値LmaxやLnightを考えたらどうか。WHOのガイドラインには明確に示されている。」との意見がありました。
 これに対して評価方法検討専門委員会の末岡委員などからは「今回の検討は評価値の検討で基準値の検討ではない。政府の目標値は『望ましい基準値』ではない。政府の目標値変更は影響が大きい。現基準値が70%程度の達成率なのだから、まず、それを達成することが大事。それが達成されてから、次に進むことが必要ではないか。」との意見が出ました。
 これに対して鳥越委員からは「35年前の時には山本氏は『65WECPNL相当が望ましい』としていた。航空機の低騒音化も進んでいることだからこれを採用しても良いのではないか。『達成してから』というのでは前に進めないことになる。」と発言しました。
 また、磯野弥生委員からは「答申の表題は『航空騒音に係る環境基準の改正について』となっている。昨今の航空機騒音に関する訴訟の判決を見ると、非常に厳しいものがある。国としてもこの現状を考え、基準値の変更も考えるべきではないか。」との意見がありました。
 これらの議論の結果、「『航空騒音に係る環境基準の改正について』騒音評価手法等専門委員会報告」の最後に書かれている「航空騒音に対しては、これまでに多くの騒音低減対策が採られてきたが、環境基準が未達成の地域も依然としてあり、今後も、引き続き強力に対策を推進する必要がある。」を上記答申案に書き加えることになりました。但し、文言については環境省に一任することになりました。
 なお、終了してから環境省の職員に確認したところ、パブリックコメントについては21日に開かれた『航空騒音に係る環境基準の改正について』騒音評価手法等専門委員会には提出したが、昨日の会議の委員には配付されていないとのことでした。

@パブリックコメントが載っています
 環境省は26日に今回の「航空騒音に係る環境基準の改正について」募集した意見についての概要と環境省の見解をホームページに掲載しました。意見は14通寄せられたとのことです。

@森中社長が東峰地区を訪問
 成田国際空港株式会社の森中社長と黒野特別顧問は昨日、B滑走路の南側にある東峰地区を訪問しました。訪問したと言っても、アポイントメントを取ったものではなく、未買収地を見て回り、畑にいた地権者などに「よろしくお願いします。」と声をかけた程度のようです。地権者らは「相手がかわっても、こちらはかわらない。」などと話しているそうです。

@千葉県と成田空港会社が特区申請へ
 千葉県の総合企画部長は26日の県議会総合企画・水道委員会で成田空港を利用する外国人の通関手続きや乗り継ぎ客が空港周辺を観光する際の手続きを簡素化するために、政府に対して特区申請を成田国際空港株式会社と共同で行うことを明らかにしました。

@他機が滑走路を横切り、離陸を急遽中止・新千歳空港
 昨日午後9時9分頃、新千歳発羽田行きのスカイマーク730便・B-767-300型機が離陸を開始したところ滑走路を横切る旅客機を発見し急遽離陸を中止するトラブルがありました。同機は3000m滑走路の半ば・約1500mで止まりました。滑走路を横切ったのは隣のB滑走路に着陸した羽田発新千歳行きの全日空79便でターミナルに向かうために横断したものです。原因は航空自衛隊の管制官が両機に同時に離陸許可と横断許可を出したためと見られています。国土交通省は重大インシデントとして今日、鉄道・航空事故調査委員会の調査官3名を新千歳空港に派遣しました。スカイマーク機は加熱したブレーキを冷やすためにターミナルに戻り、1時間20分遅れで羽田に向け離陸しました。
【コメント】良かったですね。衝突していたら、大惨事になっていましたし、スカイマークが急ブレーキの際に対応を誤れば、滑走路逸脱などになっていた可能性もあります。


*6月26日

@明日の更新ができません
 明日の午後開かれる「中央環境審議会騒音振動部会(第5回)」の傍聴ができることになりましたので、帰りが遅くなり、明日の更新ができません。よろしくお願い致します。

@「21世紀も日本の玄関であり続けたい」と森中社長
 成田国際空港株式会社の森中社長は昨日、成田空港の本社に初出社し、約600人の社員を前に訓示しました。この中で、「成田空港は開港時に多く血が流された。しかし、21世紀も日本の玄関であり続けられるようにしたい。」と述べました。また、社長に先立って挨拶した黒野特別顧問は「成田の論理だけでは日本は保たない。日本の発展そのものを阻害する恐れがあり、空港の潜在能力を引き出してほしい。」と述べました。
【コメント】今年に入ってから黒野前社長の強面の発言が目立ちます。どうしたのでしょう。規制改革会議の面々と同じように「成田空港の機能拡張がなければ日本が沈没してしまう」と言わんばかりの論調です。「航空機の騒音下で暮らす住民のことなど、二の次」と言わんばかりです。「日本が保たない」というのは要するに、「経済が停滞する」と言うことなのでしょう。「会社の利益が上がらないと、国民が不幸になる」と言いたいのでしょうか。何が国民の幸せになるかは議論の余地があると思います。小泉政権から続いている規制緩和で「大企業の業績は好調」なっても、国民の間に「格差が広がり、将来に対する不安が蔓延している」ことが本当に幸せかどうか考えてみる価値はあると思うのですが。

@成田ーサンクトペテルブルク線が実現か
 昨日も書いた日本とロシアの航空当局協議で、日本側が現在アエロフロートが使用していない成田空港の発着枠を使って、トランスアエロ航空が旅客便を週2便、エアブリッジカーゴが貨物便を週1便運航することを認めました。トランスアエロ航空はB-767型機を使って成田ーサンクトペテルブルク線を運航する意向を持っているとのことです。また、この協議でシベリア上空通過便が週108便から週140便に増やされることになり、コードシェア制限も撤廃されることになりました。

@06年度航空旅客は国内線が2.6%増、国際線は1.5%減に
 国土交通省が昨日明らかにした2006年度の航空旅客統計によりますと、国内線旅客は前年度比2.6%増の約9697万人となりました。ローカル路線が好調でしたが、主要7空港を結ぶ幹線路線は同1.1%減となりました。また、国際線旅客は同1.5%減となり、2年連続の減少になりました。

@カンボジアで22人乗りの旅客が墜落
 25日午前10時30分頃、アンコールワット近くのシエムレアブから南部の保養地シアヌークビルに向かっていたプログレスマルチトレード航空のチャーター便アントノフ24型機がカンボジア南部の密林地帯に墜落しました。乗客は韓国人13人とテェコ人3人とのことで乗客・乗員22人は全員死亡したとの情報もあります。現地は雨で捜索は難航しているとのことです。

@ボーイング社が民間航空機価格を6%値上げ
 ボーイング社は民間航空機の価格を平均6%値上げしました。アルミやチタンや炭素繊維などの原材料が値上がりしたためとのことです。直近の新規契約から実施しています。

@3月の日本人訪米者が4.5%減に
 アメリカ商務省は3月の日本人訪問客は前年同月比4.5%減となったことを明らかにしました。1〜3月の第一四半期でも前年同期比で6.2%減となっています。ハワイでの減少が響いているとのことです。


*6月25日

@羽田ー虹橋チャーター便で合意・10月から
 25日午前、中国を訪問している冬柴国土交通大臣は北京で中国の民用航空総局副局長と会談し羽田空港と上海の虹橋空港を結ぶチャーター便の運航で合意しました。早ければ10月8日にも開始されることになります。日中双方が1日2便ずつを昼間の時間帯に運航することになります。

@日露が「シベリア上空通過料」引き下げで合意
 国土交通省は今日、ロシアが領空を通過する各国の航空会社にかけている「シベリア上空通過料」について、EUと同じ扱いにすることでロシア航空当局と合意したと発表しました。ロシアとEUは2013年までに段階的に「シベリア上空通過料」を撤廃することで合意しています。


*6月24日

@エアバスの受注数は確定で425機に
 エアバス社は22日、パリエアショーでの確定受注数が425機・カタログ価格で約610億ドルに達したことを明らかにしました。オプションを含めると728機・同約980億ドルになるとのことです。この受注好調を受けて、ドイツのエアバス社労組は人員削減を見直すように求めているとのことです。

@コンチネンタル機がトイレ汚水が客室内に漏れたまま飛行
 22日、オランダのアムステルダムからアメリカのニューヨークに向かっていたコンチネンタル航空・B-767型機で手洗いの下水設備が故障し、汚水が客室内に流れ出すトラブルがありました。臭気ただよう中で食事も提供されたとのことです。同機はアムステルダム離陸後トラブルが確認されたためにアイルランドに緊急着陸し応急修理を行いニューヨークに向かいましたが、再度トラブルに見舞われたとのことです。会社側は乗客に謝罪し、損害賠償も検討するとしています。原因は配管にゴムの手袋が詰まっていたためとのことです。

@乗り遅れそうになり、爆破通報した夫婦を逮捕・トルコ
 20日、トルコで予定の飛行機に乗り遅れそうになった夫を間に合わせようと、その飛行機の出発を遅らせるために、「爆破する」との通報をした妻と夫が逮捕されました。しかし、通報した時には飛行機は離陸しており、偽情報が判明したため、そのまま目的地に向かいました。


*6月23日

@「2500m化後の能力拡張に傾注したい」森中新社長
 昨日開かれた株式総会後に正式に社長に選出された森中社長は総会後の記者会見で「世界基準から見ても良い空港にしたい。」と述べ、空港の機能拡張に力を注ぐ考えを表明しました。2500m完成後については「その後にも発着枠が一杯になるので、地元や国土交通省の理解を得て国際的にも恥ずかしくない空港にしていきたい。」と述べました。未買収地については「地域との対話を進めていく。強制収用は考えていない。」と述べ、「地域が誇れる空港にしたい。」と述べました。

@黒野前社長が「(内際分離は)ナンセンス」と発言
 森中社長とともに記者会見した黒野前社長(特別顧問)は「国際線は成田空港、国内線は羽田空港」とする内際分離の原則について、「あえて言えばナンセンス。良い空港なら、国内線も国際線も両方使えばよい。首都圏の空港容量が不足して国際的地位が下がっている。」と発言し、内際分離を主張する地元自治体と地元経済界を批判しました。
【コメント】確かに黒野顧問の言うように内際分離に強く拘るべきではないでしょう。成田空港と羽田空港を一体として首都圏の空港需要を考えるべきと思います。ただ、その時に、単に「便利だから。」というだけで、羽田空港の国際化拡大をごり押ししようとする“首都エゴ”丸出しの主張をする人たちがいることも確かです。例えば、「成田空港をもっと国内線で使えばよい。」と言う主張などもその一つです。前にも書きましたが、国内線の多くの飛行時間は2時間以内です。ところが都心から成田空港にくるのに2時間かけて来て国内線に乗ることが合理的かどうか考えてみればすぐにわかることです。羽田空港の国際線を近距離に限るというベリメーターの主張もこの点から考えて妥当なところもあります。しかし、黒野顧問の言う「国際的な地位の低下」は空港容量だけの問題ではないと思います。生意気を言うようですが、日本という国の存在感そのものが決めるものではないでしょうか。規制改革会議のような「空港の機能が拡大しなければ日本が沈没してしまう」かのような言い方はいかがなものでしょうか。

@日本航空の安全上のトラブルが半年で160件
 日本航空は昨日、国土交通省に報告した安全上のトラブル(昨年10月の航空法改正で報告が義務づけられた)が3月までの半年間で160件あったことを明らかにしました。航空機衝突防止装置や対地接近警報装置などが地形の変化で作動するなどの機体や装置の不具合が52件、着陸時に逆噴射装置が作動しなかったケースが13件などとなっており、人的ミスと言えるトラブルが15件ありました。運航上は問題がなかったものの、別のトラブルが重なった場合は事故につながりかねない、とのことです。

@全日空が那覇空港を国際貨物のハブへ
 全日空はこのほど、2010年をめどにアジア向けの国際線貨物を那覇空港に集めて、そこで仕分けをして各地に送り出すハブ化をする方針を固めました。この方が、効率よく、毎日アジア各地に配送できるとのことです。既に沖縄県には計画を説明しており、政府も沖縄県の振興に役立つと、24時間の税関・入管・検疫体制を整備して支援する方針です。

@自分のカバンから300万ドルの紙幣・ウイーン空港
 21日、ラトビアの首都リガからウイーンに着いた女性が機内に預けた自分のカバンを受けとったところ、異常に重くなっていることに気づきました。開けてみたところ、中に千ドル紙幣が約3000枚入っていました。女性は驚いて警察に届け出ました。このお金はラトビア銀行がラファイゼン銀行のウイーン本店に移送した現金の一部で、リガ空港で現金を奪った犯人が何かの事情でこの女性のカバンに押し込んだもののようです。


*6月22日

@「騒音による健康への影響は睡眠妨害がより深刻」成田市調査
 今日、成田市役所に行きまして、成田市のアンケート調査「地域の環境と生活に関する調査報告書」をいただいてきました。まだ、第3章までしか読んでいないのですが、大事な視点を含んでいますので、私なりにごく簡単にまとめてみます。「第2章 騒音評価および騒音影響に関する知見」では人体への影響について「健康影響(心身症傾向)が生じるのは昼間の生活妨害よりも、主として睡眠妨害が大きく影響している」としています。そして、「夜間の睡眠妨害の評価としては、WECPNLやLdnやLdeqは1日を代表する騒音評価指標であり、睡眠妨害の評価には不適切で、LAmaxによる評価が望ましい。」としています。
 そして、「第3章 環境基準の問題点に関する考察」ではWECPNLなどが夕方や夜間の値に重み付けをしても、睡眠妨害を評価するには適当でなく、また、年平均値で評価することは、1年の内、半数程度の日は睡眠妨害を容認することになる」とし、さらに、「民家の防音効果を25dBとしていることも問題で、日本の木造住宅の場合は15dB程度と考えた方がよい」としています。さらに、「睡眠時間を考えると、起床時間は約30%程度の人が起床する6時ではなく、70%の人が起きている7時とすることが適当で、現行環境基準は適当でない」としています。また、「睡眠妨害を考えた時には、地域類型で分類することは適当でない」とし、環境基準としては「WHOガイドラインに基づいて基準値を見直すことが最も科学的な方法と考えられる。」と結んでいます。

@日本航空が人員削減を前倒しへ
 日本航空は中期経営計画の人員削減を1年以上前倒しすることを明らかにしました。中期経営計画では2009年度までにグループ全体の約1割にあたる4300人を削減することにしていましたが、今年度は早期退職勧奨で700人削減する予定のところ、定年退職なども含めて既に2300人削減の目処がついていることから前倒しを決めたものです。また、退職金を10%カットすることで労組側との交渉に入ることにしています。主要銀行団から更なるリストラを要求されていましたが、これに答える意味もあるようです。

@アイベックスが創立以来初めての黒字決算
 アイベックスエアラインズは昨日の株主総会で第9期の決算が初めて黒字を確保したことを報告しました。事業収入は前期比9.4%増の59億2100万円、営業利益は1億1500万円、経常利益も1億800万円、純利益が8700万円となりました。

@中国民用航空総局がパイロットに英語学習を呼びかけ
 中国民用航空総局は21日までに、「国際民間航空機関(ICAO)が求める英語理解能力の水準に達しているパイロットは651人にすぎない。」として、パイロットに「英語能力を向上させるように。」との訴えを同局のウエブサイトに掲載しました。これから、計算しますと残りの約8000人のパイロットは英語能力が不足していることになります。


*6月21日

@B滑走路周辺住民の方が騒音に敏感
 成田市が実施した航空機騒音影響調査の結果によりますと、B滑走路(今までは“平行滑走路”や“暫定平行滑走路”と書いてきましたが、今後は過去の状況で必要な場合を除き“B滑走路”と統一します)周辺の住民の方がA滑走路周辺の住民に比べて騒音に敏感のようです。この調査は2005年12月から住民12332人に(この間、町村合併がありましたので、旧下総町と旧大栄町は合併後実施)アンケート方式で実施し7210人からの回答がありました。この結果を京都大学大学院と共に分析したものとのことです。これによりますと、航空機騒音を「うるさい」と感じる人がA滑走路周辺住民に比べB滑走路周辺住民の方が20〜40%多くなっています。また、「週に3・4日の睡眠妨害を受けている」とする人もB滑走路周辺住民の方が20%多くなっています。この結果について同市空港対策課では、今回の航空機騒音の環境基準の改正にあたり「住民の健康への影響を防ぐためには、夜間の睡眠障害を適切に騒音被害として評価できるものとすることが望ましい。」としているとのことです。

@スカイネットアジアが部品交換で6便が欠航
 スカイネットアジアのB-737-400型機が昨夜の点検でブレーキパッドが摩耗していることがわかり、今日交換作業を行いました。このため、この機材を使う予定の今日の6便が欠航となりました。

@ボーイング社が三菱重工との提携を否定
 昨日書いた、MRJに関してボーイング社と三菱重工が協力することで合意した、との報道をボーイング社の広報担当が否定しました。広報担当者は「契約を交わしていない。協力体制を築くための調査を進めることで合意しただけだ。」と語りました。

@A350XWB型機の発注続く
 エアバス社への発注が続いています。A350XWB型機について見ると20日にはキングフイッシャ−航空が15機、アフリカ航空が6機、CITエアロスペースが7機、リビア航空が4機を発注したことが明らかになりました。


*6月20日

@全日空が成田ー中部ー天津線を存続
 中部空港からの国際貨物便を全面撤退させる、としていた全日空は中部経済界などからの強い要請をうけて、当面、成田ー中部ー天津線の運航を来年1月7日から続ける事になりました。これで、全面撤退は免れる事になります。

@三菱重工がMRJ事業でボーイング社と提携
 三菱重工は国産小型ジェット旅客機・MRJ事業でボーイング社と販売や保守などで協力する事で19日に合意し、提携の合意書に署名しました。これで、海外の販売などでボーイング社の協力が得られる事になり、事業開始に前進したものと見られます。

@日本航空のCRJ200型機が名古屋に引き返し
 今日午前7時48分頃、名古屋発福岡行きの日本航空4401便・CRJ200型機で離陸8分後に機内の与圧異常を示す警告灯が点灯しました。このため、同機は名古屋空港に引き返し無事着陸しました。点検したところ、右側エンジンのセンサーが故障していたとの事です。

@中国東方航空機が前輪故障で滑走路上で立ち往生・新潟空港
 今日午後1時18分頃、上海から新潟空港に到着した中国東方航空機が着陸後、前輪のステアリングが故障し滑走路上で動けなくなりました。このため、同機が牽引車で移動するまで滑走路が閉鎖されました。

@パリエアショーで受注合戦・エアバスは382機
 18日から開かれているパリエアショーでエアバス社とボーイング社の受注合戦が繰り広げられています。エアバス社は2日間でオプションも含め、382機・カタログ価格で約536億ドル(約6兆6000億円)を受注したと発表しました。この内、A380型機はエミレーツ航空が追加で8機・カタール航空が追加で3機・エールフランスが追加で2機となっています。また、A350XWB型機はカタール航空から80機・USエアウエイズが22機・リース会社のアルファコが12機となっているようです。これらの中には覚え書きなどで既に発表されているものもあるようです。

@ILFC社がB-787型機の最大カスタマーに
 ボーイング社の方も大量受注しているようですが、B-787型機ではILFC社(インターナショナル・リース・ファイナンス・コープレーション)が50機を追加発注し、これにより同社の合計発注数が74機となり全日空の50機を抜いて最大カスタマーになりました。今週に入ってのボーイング社の受注数も100機を超えたようです。さらに、デルタ航空が今年中にB-787型機を120機発注するとの報道もあります。

@「アメリカはフレンドリーでない国になっている」
 ユナイティド航空の太平洋地区副社長は18日に都内で開かれたハワイ州観光局などが主催した会合で、ハワイへの日本人観光客が減少していることについて、「(同時多発テロ以後)アメリカ自体が外国人に対してフレンドリーでない国になっているように思う。ハワイもその影響を受けているのではないか。」と語ったとの事です。

@ミラノの空港で空港閉鎖してウサギの捕獲作戦
 ミラノのリナーテ空港で17日、滑走路を走り回るウサギを捕獲するため、滑走路が3時間閉鎖されました。捕獲されたウサギは60匹以上に上りました。ウサギが地上レーダーに映って間違った情報が出たためとの事です。
【コメント】ヨーロッパはウサギが多いのでしょうか。10年以上前にパリのドゴール空港に行ったときも誘導路移動中の機内から、滑走路近くを走り回る多数のウサギを見た事があります。土の中に穴を掘って棲んでいるようでした。


*6月19日

@「解説と資料のページ」に本会関係者が環境省に提出した意見を載せました
 「解説と資料のページ」に本会関係者が環境省に提出した「航空機騒音に関する環境基準改正案」に対しての意見を載せました。なお、元本を残しておかなかったために、載せられない意見が一つあります。
 
「騒音評価手法等専門委員会」と「中央環境審議会騒音振動部会」の委員の方々がこれらの意見を十分検討してくださる事を希望します。

@堂本知事が山砂運搬で国土交通大臣に要望
 堂本千葉県知事は昨日、冬柴国土交通大臣を訪ね羽田空港再拡張工事に使用する山砂を千葉県から採取・運搬する際にダンプが高速道路を使う事と、一般道路を使うときには交通安全と渋滞対策を徹底するように要望しました。これに対して大臣は「何としても高速道路を使います。」と答えたとの事です。

@日本航空・明日は通常運航
 明日にストを予定していた日本航空ジャパン乗員組合と日本航空キャビンクルーユニオンのストライキは回避されました。また、日本航空ジャパン労組と日本航空客室乗務員組合はストを予定していますが、こちらはストが実施されても管理職などが対応するため、運航に支障はない、との事です。これにより、明日の運航は国際線・国内線ともに平常通りになります。なお、ストの要求は夏期一時金を巡るものとの事です。

@日本航空が社内預金を復活へ
 日本航空は平成5年に廃止した社内預金を復活させる方針で検討を始めました。平成5年当時は利率が年9%と高く、社内預金が経営を圧迫していました。しかし、ここにきて「機材導入などの資金の一部になるのでは。」と労組側から提案があり、会社側もこの提案を受け入れる方針です。現在は社内預金の金利は法律で年0.5%以上となっています。

@日本航空がエンブラエル170型機を10機発注
 ブラジルのエンブラエルは18日、日本航空と最大78人乗りの小型ジェット旅客機「エンブラエル170型機」10機を確定、5機をオプションとする契約を結んだ事を明らかにしました。2008年から納入が始まります。日本の航空会社でエンブラエル製の航空機を導入するのは初めてになります。

@B-787型機の製造に4ヶ月の遅れ?
 JPモルガンのアナリストは18日、部品供給業者からの情報として、「ボーイング社のB-787型機の製造で約4ヶ月の遅れが生じている」とのリサーチノートを出しました。


*6月18日

@中央環境審議会騒音振動部会が27日に開催・意見の検討は?
 環境省は14日に、「中央環境審議会騒音振動部会(第5回)」を27日に開催することを発表しています。午後2時から公開で行われます。
【コメント】非常に早い開催です。何があったのでしょうか。パブリックコメントの募集も終了していない14日に開催を発表するというのには驚きを感じます。「どんな意見が出ようが結論は決まっている。」ということなのでしょうか。先に発表されたスケジュールでは「中央環境審議会騒音振動部会(第5回)の開催は7月〜8月」としていました。何故このように早めたのでしょうか。3月19日に開かれた「第16回騒音評価手法等専門委員会」の資料にある「資料5 審議スケジュール」によりますと、6月に「第18回騒音評価手法等専門委員会」が開催され、そこで、『「航空機騒音に係る環境基準の改正について」報告(案)修正』が行われることになっています。この席では当然、国民からの「意見」が検討され、反映すべきものは反映することになると思うのですが、この「第18回騒音評価手法等専門委員会」がいつ行われるかもはっきりせず、15日に締め切られたばかりの「意見」が検討されるのかどうかもわかりません。心配です。

@成田空港離着陸使用料が7位から17位に
イギリスの民間調査機関「TRL」が発表した世界の空港の料金ランキング「レビュー・オブ・エアポート・チャージ2006」によりますと、成田空港の1回の離着陸にかかる料金は2005年の7位から17位に下がったとのことです。この調査は主な8機種の一定の乗客数において1回の離着陸に際して発生するインフラと環境コストを回収するために設定されているすべての空港料金の総額を比べたもので、一番高かったのはトロント空港の約1016万5000円で2位はニューアーク空港、3位はアテネ空港となり、成田空港は17位で約514万9000円だったとのことです。着陸料引き下げが今回の順位低下の要因になります。
【コメント】前にも書いたことがありますが、成田空港の空港使用料は飛び抜けて高かったわけではありません。「着陸料世界一」のキャンペーンは航空会社側の戦略だったのでしょう。

@国土交通省が「事故予知」に取り組むための専門委員会設置
 国土交通省は航空機事故を日常のトラブルから予兆をつかみ、「事故予知」ができないかどうかを検討するための専門委員会を設置することになりました。専門家6人で構成し、7月2日に第1回の委員会を開催します。

@川崎重工がB-787型機機体製造の工場を新設
 川崎重工は受注しているボーイング社のB-787型機用機体を製造する新工場を名古屋第一工場の隣接地に建設することになりました。200億円を投資し、2008年度末の稼働を目指します。完成しますと現在の生産能力の約2倍となる月産14機体制になります。B-787型機の受注が好調なため、増産が必要と判断したものです。 


*6月17日

@上海の虹橋空港周辺住民が騒音に苦しむ
 16日の「What's New in 上海 」によりますと、羽田との相互乗り入れが決まっている上海の虹橋空港周辺の住民が最近の増便で夜もひっきりなしに飛ぶ飛行機の騒音に苦しんでいるようです。空港に近い上海市の康城小区や七宝鎮の住宝新村では数分間隔の騒音で食事や睡眠に影響が出ているとのことです。記事では「このようなニュースが上海で報道されるようになったのも時代の流れ」と書いています。

@ヌードの巨大広告で当局が憤慨
 ロンドンのガトウイック空港近くに最近飛行機からよく見える巨大広告が地面に描かれました。地元当局はこの広告に憤慨し撤去を求めています。この広告はインターネットでストリップ・ビデオを提供している会社が設置したもので、ヌード姿のダンサーが描かれています。会社側は「撤去する法的な根拠はない。」と反論しています。 


*6月16日

@昨夜、ハードディスクがクラッシュしてデータが消えました。そのため、少しおかしいかもしれません。

@成田空港会社が旅客カウントの基準を変更
 今日の日経新聞によりますと、成田国際空港株式会社は今年度から空港を利用する旅客のカウント方法を国際民間航空機関(ICAO)の基準にあわせることにしました。従来は国際線を乗り継ぐ旅客を「通過客」として1人で数えていましたが、国際民間航空機関(ICAO)の基準では到着と出発の両方でカウントするために2人になります。この基準を2005年度の実績を使って計算し直してみますと、約327万人増の約3500万人となり、ランキングが8位から6位に上がることになるそうです。

@羽田ー虹橋間のチャーター便を今年中に運航で合意へ
 羽田空港と上海の虹橋空港との間で運航されるチャーター便の概要が固まりました。今年中に運航が開始され、日中双方の航空会社がそれぞれ1日2便ずつの計1日4便が運航することでほぼ合意に達し、冬柴大臣が今月中にも訪中して調印することになりました。

@新千歳の融雪剤汚濁対策まとまる
 国土交通省は昨日、雪の多い新千歳空港周辺の河川が融雪剤や防氷剤で汚濁する問題の対策会議を開きました。この会議で融雪剤や防氷剤を含んだ水を空港周辺の調整池にいったん溜めて、放水量を調節することで防ぐ対策がまとめられました。昨冬の実験で生物化学酸素要求量(BOD)が減少する効果があったとのことです。しかし、地元住民の中には「昨冬は暖冬だった影響もあるのではないか。」と指摘する人もいるとのことです。


*6月15日
@伐採中止の即時抗告を棄却
 東京高裁は12日付で、東峰地区住民などが出していた「東峰の森伐採中止命令を出すように」との即時抗告を「理由がない。」として棄却する決定をしました。これに対して住民側は「伐採が進んでしまっているので、最高裁への特別抗告はしない。代わりに伐採に夜不利益に対する損害補償を求める訴訟を検討したい。」としています。現在、伐採はほぼ終わり、移植作業が行われています。

@全日空が国際貨物専用機運航を関空に集約・中部から撤退
 全日空が国際貨物機の運航を関西空港に集約し、中部空港からの撤退を計画していることが昨日分かりました。早ければ、今秋にも実施する見通しです。同社の貨物専用機は4機のみで分散するよりは2本目の滑走路ができ完全24時間化になる関西空港に集約して効率化を図りたい意向です。既に、今月初めに中部空港会社には申し入れています。これについて、中部空港会社は撤回を求めているとのことですが、この撤退が中部空港の2本目滑走路の是非にも影響を与えることになりそうです。

@エアバス社が新型機のCO2排出を半減方針
 エアバス社は14日、2020年までに新型機が排出するCO2を2000年比で半分にする方針を明らかにしました。このための研究開発費を来年度は約4億4000万ユーロにするとしています。


*6月14日
@パブリックコメントの締め切りは明日です
 航空機騒音に関する環境基準改定についての意見募集(パブリックコメント)の締め切りが明日に迫りました。関心を持っている方は是非意見を環境省に送ってください。

@全日空機が那覇空港に引き返し
 今日午前8時13分頃、那覇空港を離陸した石垣島行きの全日空1761便・B-737型機が離陸後数分して油圧系統の異常を示す警告灯が点灯しました。このため、同機は那覇空港に引き返し無事着陸しました。点検したところ、油圧系統に異常はなく計器の誤作動だったとのことです。

@環境要因で世界で年間1300万人が死亡・WHO
 世界保健機関(WHO)が13日に発表した所によりますと、環境要因によって世界で年間約1300万人が死亡していると推定できるとのことです。この内、日本では微粒子などの大気汚染により2002年に2万3800人が死亡したと推定され、2004年には大気汚染・水質汚濁・危険な労働条件・騒音などの広義の環境要因によって17万5000人が死亡したと推定されるとのことです。

@スペインの格安航空会社が片側座席を使用禁止で飛行
 スペインの格安航空会社・ブエリング航空がポルトガルのリスボンからスペインのマドリードに向かう便で片側の座席のほとんどを使用禁止にしてテープを張り巡らせて運航したとのことです。この側の非常口の一つに問題があったとのことですが、機長は「安全上の問題が理由ですが、心配はありません。」とアナウンスしましたが、乗客からは「バランスが崩れないのか。」などの心配する質問が出たそうです。同社は「航空法規上は問題ない。」としています。
【コメント】このところ、世界中で格安航空会社が目を疑うような格安運賃で運航していますが、安全上で問題が出てくるように思えて仕方ありません。コストを下げる方法の中に、「整備費の切り下げ」が含まれていないわけはありません。やがて、整備不良による事故が多発するのではないでしょうか。個人的には、運賃は安い方がうれしいのですが、余りにも運賃が安い会社の飛行機には乗りたくありません。

@ボーイング社が今後20年間に28600機の販売を予想
 ボーイング社は13日、今後20年間に2万8600機の旅客機を販売する、とする予測を明らかにしました。金額ベースでは約2兆8000億ドルになります。この間の航空旅客の伸びを5%、航空貨物の伸びを6.1%としています。昨年の予測では2万7210機でしたが、今年はこれにロシアでの販売を加えているそうです。


*6月13日
@機長の命令無視し携帯を使い続けた暴力団員に逮捕状
 警視庁東京空港署は今日までに全日空機内で機長の命令を無視して携帯電話を使い続けた平塚市在住の暴力団員の逮捕状を取りました。この男は今月10日午後2時頃、出発しようとしていた羽田発宮崎行きの全日空機内で携帯電話を使用し、注意した客室乗務員を脅しました。このため、機長が航空法に基づく中止命令書を出しましたが、それ以後も携帯を使ったために機長は駐機場に戻り、この男を降ろして再出発しました。このトラブルにより同便は約30分遅れました。この男は携帯電話を5台持っていたとのことです。


@ベトナム航空機がドアを壊し欠航
 11日午前8時頃、中部空港でホーチミン行きのベトナム航空969便・B-777 型機が移動のために牽引車を装着したところ、機体が約2m移動してしまい、はずしてなかった搭乗橋がドアを引っ張って壊してしまいました。このため、同便は欠航となりました。

@日本航空が資本増強を一時凍結へ
 日本航空は7日までに、主要取引銀行に対して「要請していた資本増強を一時凍結したい。」と伝えたとのことです。今年度に入ってからの旅客実績が計画を上回っており、より有利な条件で資本増強をできる時期を見定めたい、との思惑があるものと見られます。

@日本エアコミューター機が鹿児島空港で立ち往生
 5日午後5時半過ぎに鹿児島空港に着陸した高松からの日本エアコミューター3682便で車輪からのオイル漏れが発生し、ブレーキ系統の一部も破損して動けなくなりました。このため、鹿児島空港は滑走路を38分間閉鎖しました。

@関西空港の第2期島でバッタが発生し駆除へ
 今月上旬から、8月2日から供用が開始される関西空港の第2滑走路周辺の草地でトノサマバッタの大量発生が確認され、放置するとエンジンに吸い込まれたり操縦席の窓をふさぐなどして運航に支障が出るため、草刈や薬剤を使っての駆除作業が始まったとのことです。バッタの数は推定で数百万匹に達すると見られています。

@米国の厳しい保安検査で日本が漁父の利
 最近開かれた「世界ツーリズム会議」の基調講演で事務局長が「アメリカの厳しいセキュリティ検査の結果、アメリカ行きをあきらめた中国人が日本に、ブラジル人はヨーロッパに押し掛けている。」と述べ、このまま行けばアメリカへの観光客は今後もかなり減るとの予測を明らかにしました。

@アエロフロートがB-787型機22機を発注へ
 9日、ロシアのアエロフロートはボーイング社と一時凍結していたB-787型機22機を発注することの覚書を取り交わしたことを明らかにしました。正式発注はパリエアショーの中で結ばれるとのことです。
@エア・リンガルがA350XWB型機6機を発注
 アイルランドのエア・リンガルは6日、エアバス社に対してA350XWB型機6機を確定、6機をオプションで発注し、その他、A330-300E型機も6機発注したことを明らかにしました。


*6月12日
@今日から再開します
 普段、1日2時間以上かけて行っているニュースチェックですので、1週間分が終わりません。漏れたものは明日以降追加します。

@今日から通関の現場実験始まる
 成田空港で今日から通関の時間を短縮するための現場実験が行われています。4月から導入された新しい税関申告書で通関手続きを受ける人のためのラインを専用に作り、どのくらい時間が短縮できるか実験します。これまで、税関職員が口頭で質問し答えてもらっていたものを申告書の記入を見て必要と思われるものだけを質問したり、調べたりするとのことです。これにより、通関手続きが数分早くなる見込みとのことです。

@国に配当金約31億円・黒野社長は特別顧問に
 成田国際空港株式会社は6日に取締役会を開き、22日の株主総会で株主の国に対して配当金を30億9400万円を支払うことと、役員人事案を決定しました。それによりますと案は下記の通りで、現黒野社長は特別顧問に就任する予定です。・代表取締役社長=森中小三郎・取締役副社長=小堀陽史・常務取締役=徳田彰士・常務取締役=石山范・常務取締役=村田保史・常務取締役=平山由次郎・常務取締役=伊藤斉・常務取締役=富澤哲也・取締役特別顧問=黒野匡彦・常勤監査役=大辻嘉郎・常勤監査役=小林剛・常勤監査役=石渡哲彦・監査役=森川佐平。

@羽田空港特定時間国際チャーター便を今月中にも実施
 冬柴国土交通大臣は昨日の閣議後の記者会見で、朝6時から8時半までの到着、夜20時半から23時まで出発の羽田空港国際チャーター便を今月中にも許可する方針を明らかにしました。地元については「千葉県や関係市町村と協議し、騒音軽減の徹底を図ることを前提に実施につての理解が得られた。」と語りました。

@MDMA密輸した母娘に懲役14年と13年
 3月12日にドイツから成田空港に着いた際にスーツケースに約9万錠の合成麻薬・MDMAを隠して持ち込もうとして摘発された母娘に対する判決が7日に千葉地裁でありました。判決によると、この2人は暴力団幹部に依頼されて十数回の密輸を繰り返し、報酬を受け取っていたとのことで、母娘にそれぞれ懲役14年・罰金500万円と懲役13年・罰金450万円の実刑判決が申し渡されました。

@「地域振興連絡協議会」が総会・国交省に申し入れ
 5日、成田空港周辺の自治体や関係団体で作る「地域振興連絡協議会」の今年度総会が成田市内で開かれました。この席で、「アジアゲートウエイ構想」に対して、「内際分離の原則の撤廃方針は地域の実情を考慮しない机上の議論で深く危惧する。」とし、(1)内際分離方針の堅持(2)羽田国際線チャーター便ルートは海上ルートを原則とする(3)羽田再拡張完成前の国際線拡大に際しては速やかに協議を行う、とする申し入れを国土交通省に行いました。また、「地域づくり部会」が「空港圏における地域づくり」についてまとめた報告書が提出されました。この中で、「これまでの地域づくりはマイナス解消の視点が中心だった」とし、「これからは、明るく前向きに空港をとらえなければならない」としています。
【コメント】日夜騒音被害を被っている飛行コース下の住民に騒音被害を軽減する方策を何も提示しないで「明るく、前向きに」と言われても、何か白々しいです。騒音被害を被っていない人の言い分に聞こえて仕方ありません。

@4日、A380型機が再飛来
 既報の様に、4日にA380型機が成田空港に再飛来しました。5日には、関係者の招待デモ飛行とマスコミ関係者への機内公開が行われました。

@三菱重工がMRJの概要を発表
 三菱重工は昨日、国産小型ジェット旅客機・三菱リージョナルジェット(MRJ)の概要を発表しました。それによりますと、座席数は70〜90席で全体の30%を炭素繊維の複合材を使い(胴体は金属製)効率の良いエンジンと相まって競合機よりも燃費を約20%向上させます。18日からのパリエアショーに胴体部分のモックアップを出品し、世界の航空会社の評価を聞いて基本設計を確定します。その上で、受注模様を見極めて来年3月末までに事業化の可否を判断するとしています。

@DHC8-400型機前輪の設計変更を今年度中に実施へ
 6・7日に国土交通省で開かれたDHC8-400型機の安全対策協議でボンバルディア社は前輪制御機器の設計変更を今年度中に実施することを表明しました。また、カナダ運輸当局は世界で発生した同型機の不具合情報を日本に提供することで合意しました。

@全日空が日本航空を抜く・06年度旅客数
 国際航空運送協会(IATA)が開いている総会で2006年度世界航空会社旅客数調査で内際合計で全日空が8位、日本航空が9位となり、日本航空と日本エアシステムとの合併以来初めて全日空が日本航空を上回りました。国内線旅客では全日空が6位、日本航空インターナショナルが8位となっています。


*6月3日

@都合により、明日から11日までの更新ができません
 都合により、明日から11日までの更新ができません。その間、「航空機騒音に係る環境基準改定案に対する見解」への質問と意見は
【m-iwase@aw.wakwak.com】にお願い致します。

@修学旅行生がはしかでカナダに足止め
 5月24日に成田空港からカナダへの修学旅行に出かけた都内の女子高校の生徒と教師131人の内の1人がはしかを発症し、検査で免疫やはしかにかかった履歴がない41人が31日の帰国便への搭乗を拒否され、バンクバー近郊のホテルで経過観察を受けています。4日朝までに異常がない場合は帰国できるとのことです。はしかにかかった生徒は出発前に微熱を訴えましたが、医師が「はしかではない」と判断し修学旅行に参加したとのことです。

@J・F・ケネディ空港の爆破テロ計画犯を逮捕
 アメリカ連邦捜査局(FBI)などは2日、ニューヨークのケネディ国際空港の燃料タンクや地下パイプライン爆破を計画したとして南米ガイアナ出身者ら3人を逮捕し、1人の行方を追っていることを明らかにしました。しかし、このテロは計画段階で、技術的な面から実行は無理だ、とする見方もあるそうです。背景は南米のイスラム過激派とのつながりが疑われているそうです。


*6月2日

@普天間基地で低周波騒音が環境省指標を上回る
 先月17日に行われた「普天間爆音訴訟」の那覇地裁沖縄支部による現地検証の際に原告側が測定した低周波騒音が最大で97.5dBに達し、環境省の手引きにある「低周波騒音が92dBか、周波数毎に設定された参照値のいずれかを超えた場合、心身への影響がある」を4カ所中3カ所で超えていたことが分かりました。一般騒音は最大で90.7dBでヘリによる騒音の影響の特性が明らかになりました。

@小松基地移転訓練の騒音を一部公表・施設庁
 大阪防衛施設庁は昨日、小松基地で行われた米軍機の移転訓練の騒音を一部公表しました。それによりますと、小松市の末広緑地と工業団地では米軍機の騒音が101〜105.2dBだったのに対し、自衛隊機の騒音は98.4〜100.7dBで、米軍機の騒音が大きくなりました。同庁は「米軍機が早めに旋回した結果こうなったのでないか。」としています。なお、測定は28カ所で行われました。

@DHC8型機が引き返す・大阪空港
 今日午前8時13分頃、大阪発新潟行きの日本エアコミューター2241便・DHC8-402型機が離陸直後に左エンジンの発電機の不具合を示す警告灯が点灯しました。このため、同機は大阪空港に引き返し約1時間後に無事着陸しました。同便は欠航となり乗客は別便で新潟に向かいました。

@国産ジェット旅客機に400億円支援へ
 通商産業省は国産小型ジェット旅客機・MRJの開発に対して2008年度から4年間に400億円を補助する方針を固めました。これにより、MRJの開発に弾みがつくことになります。

@中国の旅客機が38度線に接近
 昨年11月1日に、中国の旅客機が韓国の忠北清州空港から中国の武漢に向かったところ、管制塔との通信が途絶え、同機はソウルの青瓦台に近い飛行禁止空域に侵入し、そのまま休戦ライン(38度線)に向かいました。管制塔から連絡を受けた韓国空軍が発進し、この航空機を正規の飛行ルートに誘導して事なきを得た出来事があったそうです。原因はこの旅客機の通信機が故障し、6分間通信ができなかったことにあったとのことです。


*6月1日

@5月のアクセス数は23472回でした。これからもよろしくお願い致します。

@6月8日よりアエロフロート・カーゴが成田空港乗入れ
 成田空港に新たな貨物航空が乗入れます。6月8日よりロシアのアエロフロート・カーゴがモスクワやノヴォシビルスクと成田空港の間で週4便を運航することになります。

@4月の国際線旅客は昨年並み
 成田国際空港株式会社が昨日発表した4月の運用状況によりますと、旅客は前年同月比で1%増となりました。この内、国際線旅客は前年並みでしたが、日本人が同1%減となったものの外国人は同4%増となり、国内線は同12%増となりました。詳しくは成田空港会社のページで。ただし、例によりバックナンバーに行かないと見られません。

@黒野社長が最後の記者会見
 昨日、黒野社長が社長としては最後の記者会見を行いました。この会見で次期社長の森中氏には「成田固有の歴史も理解した上で、新しい色を出していただきたい。事実関係をふまえず理屈だけで押しても事は進まない。」とアドバイスし、持論の「ポスト2500mに筋道を付けるのが重要課題だ。」と語りました。また、社長人事について森中氏に決まったことについては「新聞報道で初めて知った。」と述べ、自身の今後については「新社長の決める人事に沿って淡々とやっていく。」とだけ述べ、顧問就任については明言しませんでした。

@民営化株式売却益を中部空港や関西空港に注入提案
 昨日開かれた交通政策審議会第9回航空分科会は成田国際空港株式会社の民営化で売却した株の利益を膨大な有利子負債を抱える関西空港と中部空港の負債削減に充てることを提言しています。また、航空機の国際旅客は2012年度7180万人、 2017年度8070万人で2005年度(5650万人)から2012年度の間は3.5%の成 長、2012年度から2017年度間は2.4%の成長が見込まれるとし、国際航空 貨物は2012年度で444万トン、2017年度547万トンと推計しています。
【コメント】売却した利益は国のお金ですから、有利子負債の削減に使うのはかまいませんが、その一部は、騒音に苦しむ成田空港周辺住民のために使うべきと思います。「関西空港は海上空港だから作るのに大金がかかった。地元も大金を負担した。成田空港は負担していないではないか。」と言う人がいますが、成田空港は内陸空港であるが故に、地元住民は自分の健康や地域の絆の崩壊などを犠牲にしているのです。民営化の利益の一部をこの住民のために使うのは当然のことと思います。

@暫定平行滑走路の北端・国道51号線と飛行機

今日、成田空港の近くに行きましたので国道51号線の付け替え工事の様子を見てきました。
でも、工事はこの写真の右側のフェンスの中で行われており、砂の山しか見えません。
手前の飛行機はこれから平行滑走路を離陸するために誘導路から旋回中の全日空機です。
向こうの飛行機はA滑走路に着陸する飛行機です。

@昨日の乱気流で大阪府警が機長の事情聴取申入れ
 昨日ロシア上空で起こったKLMオランダ航空機の乱気流事故について大阪府警はKLMオランダ航空に対して機長の事情聴取を申し入れたとのことです。これに対して同社は応じる姿勢を示しているようです。
【コメント】確かに、負傷者が出たのに引き返さなかったことについては検討の余地がありますが、警察が出てくる問題でしょうか。むしろ、鉄道・航空事故調査委員会などが調査する問題と思いますが。


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