千葉県の「平成23年度成田空港周辺騒音測定報告書」を読む
1、調査期間 平成23年4月1日〜平成24年3月31日
東日本大震災直後からの1年間の調査に基づく報告になっています。
2、総発着回数 187,237回
東日本大震災の影響と欧州の信用不安による世界景気の停滞もあって、、前年度よりも、総発着回数が減っています。
3、環境基準達成率 69.0%
総発着回数が減少したことと、低騒音機の比率が少し増えたことにより、航空機騒音に関する環境基準達成率が前年度よりも1.6%上がっています。
4、各測定局の結果
長くなりますので、別ページに載せます。この表の中で「赤枠」で囲った部分の○×が環境基準達成状況になります。○は達成しているところ、×は達成できていないところになります。
5、騒音コンター
これも、見やすいように別ページとします。
平成14年度からの傾向ですが、B滑走路の運用が開始され、その後、B滑走路が2500m運用になったり、同時離発着が実施された影響で、A滑走路のコンターが小さくなり、B滑走路のコンターが大きくなっています。23年度は前年度に比べて、B滑走路の使用比率が小さくなっていることから、B滑走路のコンターが若干小さくなっていると思います。
6、WECPNLの推移
航空機騒音の測定評価値「WECPNL」の推移は下表のようになっていますが、A滑走路のWECPNL値が下がり続けているのは、上記したB滑走路運用開始により、A滑走路の発着回数が減少していることの影響が大きいと考えられます。B滑走路のWECPNL値が前年度に比べて下がっているのは、東日本大震災などの影響によりB滑走路発着回数の減少が寄与しているものと考えられます。
従って、今後、発着回数が増えていけば、騒音評価値が上昇し、うるさくなると考えられます。特に、現在、発着回数が少なく、余裕のあるB滑走路の騒音評価値は回数がより増えるにつれて、どんどん上昇すると考えられます。