【成田空港から郷土とくらしを守る会(岩田事務局長)】
それではよろしくお願いいたします。大きくは4点ご質問をしたいと思います。第1点目は、2月の5日だったでしょうか、成田空港からインドの大地震の支援ということで、自衛隊の輸送機が6機ばかり飛び立ちました。こういうことは今まで無かったことだと思うんですね。これは地震の支援ということで、成田空港の軍事利用とは言えないのかなあとは思いますけれども、どういう経過があったのか、それを伺いしたいという気がいたします。というのはどうしてか.と言いますと、これは考え方かも知れませんけれども、一日も早くインドヘ物資を届けたいというならはのチャータ便、民間機をチャーターして一気に運んだ方がはるかに早かったのないだろうかと、こういうふうに思う訳です。それからもう一つは、これをきっかけにして自衛隊機のような軍用機が、成田に、たとえ軍事利用と言えるか言えないかは別といたしてでもですね、出入りするよううになるということになれば、騒音の問題でも、それから運航形態が軍用機と民聞は違うわけですから、その安全の問題でも非常に問題が大きくなるんではないかとういうふうに考えるわけで、その点第1点としてお伺いしたいと思います。
それから第2点は、暫定滑走路問題なんですけれども、現在今日もこの資料をもらいましたけれども、平行滑走路関係の民家防音工事第1種区域ですね、それは現在進捗率が58%ということになっております。そうすると、あと来年初夏5月の供用開始までに1年ちょっとしかございません。それでいったいこの残42%の民家防音工事がそれまでに終わるんだろうか。これはもちろん相手かあることで当然申し込んでいただかなければ、勝手にやるってことは出来ないということ分かるんですけれども。ただ、それに向けて公団がどのような、例えばその地域に対するPRをですね、そういうものをやって、「早くやっていただきたい」というよことをやっているのかな、というちょっとした疑問がある訳です。
それから暫定滑走路についての二つ目は、その暫定という名前なんですけれども、これは一体いつまでが暫定なんだろうかと、こういう点はっきり言えないにしてもお伺いしたいと思うんです。というのはどういうことかというと、これがですね、暫定といいながら10年も経ってしまったということになれば、これはもう暫定ではない訳ですよね。そうしますと結局例えば騒音対策やその他にしても、その暫定と言うことで、「もうちょっと待ってくれ」という言い方は出来なくなってそまうんじゃないかと、こういうふうに考えます。従いまして、暫定というのはいつ頃までなんだろう。例えばそれがはっきり言えないにしても何年ぐらい経ったら、それでは暫定ではなくて、例えばそれに基づいて第1種区域の見直したとか、そういうものをはじめると言うことになるのかなあと、こういう点でお伺いしたいと思います。
それから3つ目ですけれども、本来の平行滑走路2500mが完成したときに延ばした北部分ですね、これについては一体どういうふうな処置を考えているのかなということです。あの一、漏れ聞くところによりますと、それはもう絶対使わせないというような話が出てるというような話なんですけれども。ただやっぱり航空会杜とかあるいは実際に飛行機を飛ばすパイロットとか、そういう方々から見れば、長い方が当然安全のためにはいいわけですよね。ですから当然これはもしそういう事態、いわゆる2500mの南の方が完成して、ということになれば、「使わせてくれ」といういう話、「もったいないじゃないか」とこういう話は当然出てくる訳ですね。ですから、そういうことについてはどういうお考えがあるのかなということを三つ目として伺いしたいと思います。
それから4つ目、この暫定滑走路の騒音についてのテスト飛行というのは、やる予定があるのかどうか、いつ頃それをやっていただいて、それに基づく対策というのはどういうふうに考えていただけるのかということです。
それから5番目で、その騒音測定局、今日は初めてここで知ったんですけども、「16箇所設ける」と。暫定滑走路についてのですね。ところがこれは残念ながら今日図面で此処と此処だよということが教えていただけなかったのですけれども、当然この暫定滑走路というのは北へ延びる訳ですから、北側の下総町あるいは神崎町だとか、あるいは茨城県側、こちらの方に当然その測定局が多くなるんじゃないかなという気がするんですけれども、そこら辺はどうなんでしょうか、ということです。
それから6点目として、その暫定滑走路の供用が開始されますと、今使われている4000m滑走路の騒音が増加することは当然考えられる訳なんですね。何故かといえば、暫定滑走路は近中距離便使えない、だからもっぱら近中近距離便に、あるいは国内線に使うということになる、そうすると当然便数が増えたんだから中長距離便だって「便数増やしてくれ」という要望は、そのいろんな国から、あるいは航空会社から出てくる訳ですよね。そうしますと、そうやって増えたその中長距離便が現4000m滑走路に集中してくる、ということになれば、当然現4000m滑走路の騒音というのは高くなるはずなんです。で、それに対してどういう対策をとるのかなということをお伺いしたいと思うんです。
それから大きな3っ目で、周辺対策の充実なんですけれども、毎回此処でお願いして、今もほかの市町村の代表の方からお話が出ましたけれども、周辺対策交付金の増額というのを、さきほど部長さんは「制度を超えてということは出来ない」と、こうおっしゃいましたけれども、そりゃあそうなんですね、ですから毎回お願いするんですけれども、何とかもうちょっとこの制度そのものを根本的に変えていただけないだろうと言うことです。そうしないとちっとも前へ進まないという気がいたします。
それから2つ目ですけれども、今回、昨日、県の方で千葉県都市計画審議会なんか開かれて、いよいよこの騒特法に関する都市計画、これが知事の告示があれ発効することになるようです。で、実はこの騒特法に関する都市計画なんですけれも、これを周辺対策として、是非位置づけていただきたいと、こういうふうに考えわけですね。何故かといえば当然騒特法でこの都市計画をつくるのは、さきほどもどなたかちょっとおっしゃいましたけれども、騒特法というのは私権の制限を伴う、だがら当然それに対する代替措置というんでしょうか、補償措置とうんでしょうかね、そういうもので、「このいろんな計画を立てなさいよ」ということで、都市計画の手法に基づいて立てられたものだと思うんです。そうしますと、それを一般的なごく一般的な他の都市部でやっているような都市計画と同じようなやりでもって、「やりなさい」といわれても、これは非常に困難が伴うと思うんですよね。例えば財政基盤が弱ければやりたくても出来ない。無理して起債かなんかしてやってまえば、それこそ子供の代までその借金が重くのしかかってくると、こういうことなってしまうんじゃないかという気がするんです。そうしますと、本当はその私権制限を伴うこういう代替措置として、立てた都市計画が何も出来ないと絵にかいた餅になってしまうと、こういうことになりはしないかという気がするんです。ですから、何らかの形でこの都'市計画を周辺対策の一つ、あるいは騒特法の代替措置一つとしてです、国としても位置づけていただきたいと思う訳です。それと関連するのかも知れませんけれども、成田財時法の延長というものも再々再度になるのかも知れませんけれども、それも考えていただければと思います。
それから4番目として、さきほども二人の方から出たと思うんですが、環境基準70WECPNLの地域まで、民家防音の工事をやっぱりやっていただきたいと思うんですね。例えば、2月の末に神奈川県が厚木基地周辺の、アンケート調査の報告書を出しました。それでもやはりですね、厚木基地の周辺の住民でも、その70W以上75W未満のいわゆる第1種区域に入ってない地区の住民が、そのアンケーの中で56.6%が「民家防音工事を実施してもらいたい」と、こういう回答を寄せているんです。それで、県としても、そのまとめの中で、「是非これは実現してもらいたい」とこういうふうに言ってる訳ですね。やっぱりさきほど部長さんでしたか、「公団しては屋内で同等な環境が実現できるように、今一生懸命やってます」とこういうお話でした。それはそれで結構だと思うんです。ただやっぱり、環境基準というのは屋内でこれをやりなさいという基準じゃないと思うんですよね。あくまでも屋外で、この成田空港周辺では、もう14年前ぐらいになるんでしょうか、「14年前までに70W以下の静穏な環境にしなさいよ」と、これが環境基準だと思うんです。また、我々は家の中でばっかりで生活するわけには行かないわけですよね。当然。ですから、それは室内でもって静穏な環境にっくってもらうのはもちろんなんですけれども、やはり大元はその室内でも、室外でもこの環境基準をきちっと達成するような、そういうものをやっていただかなければいけないんじゃないかと思うんです。それがもし、さきほども部長さんおっしゃいましたけども、かなり難しいということであれぱ、やはり70Wまで民家防音工事をきちっとやるというのが筋ではないかという気がいたします。
それから、南側ゲートの問題にっいてはさきほどもちょっと回答ありましたので、これは省きます。
それから、交通渋滞が非常にひどい。私も空港にいろいろ用事があって来るんですけれども、そのたんびに夕方来ますとものすごい渋滞なんですね。それで、高速道路をとばしてくると、高速道路の東関道の出口までは、私市川に住んでいますけれども、市川から出口まで30分ぐらい、ところがそこから実際にその目的地に着くまで、もう30分以上かかると、こういう状態で非常にひどいんですよね。それでちょっと考えるんですけれども、この空港を南北に縦貫している道路があると思うんで'すけれども、その道路を今2車線ですよね。それを4車線にするわけにはいかないだろうか。暫定滑走路が供用開始されればもっと貨物の動きも激しくなる、人も増えると交通渋滞も当然増える訳ですよね。もっと渋滞が激しくなるじゃないかと、こういう気がいたします。
それから大きな4番目として、羽田空港の国際化についてお尋ねしたいんですけれども、羽田空港国際化は今は深夜・早朝のチャーター便だけですけれども、今後この国際化が進んで行くんじゃないかと思うんですけれども、この成田空港の位置づけというのはどう変わるんでしょうか。これは国土交通省の方じゃないとお答えできないと思うんですけれども、「これはこう変わっていく」という、それをお伺いしたいと思います。
それから、羽田空港の深夜・早朝の国際チャーター便の運航、これを許可するに当たって空港周辺の我々成田空港周辺の住民に一体どんな説明があったんだろうかということをお伺いしたいと思うんですね。例えばこの成田空港じゃなくて、「羽田港を国際化することによって、この成田空港周辺の騒音がどうなる」んだとか、「だからこういうふうにやりたいんだ」とか、そういう説明と、それから住民がどう考えてるかという意見の聞き取りこういうことがあってもよかったんじゃないかなという気がすんですけれども、そこら辺についてはどういう手だてを国土交通省の方でとったんろうか、ということがある訳です。これは今後本格的な例えば羽田空港の国際化が進むとすれば、なおさらやらなければいけないことじゃないかと思います。以上です。よろしくお願いします。
【永井委員長】
はい、ありがとうございました。非常に広範多岐にわたるご質問ご要望がございましたが、大きく分けますと4項目に分かれると思いますので、そぞれの項目のもとで関係機関の方から回答をお願いしたいと思います。自衛隊機使の問題について国土交通省から、暫定平行滑走路問題について空港公団から、周辺策の充実について千葉県と空港公団から、羽田空港の国際化問題につきまして国士交通省の方から、それぞれお願いをしたいと思います。それでは、まず国土交通省のからお願いいたします。
【坂尻東京航空局次長】
はい、では自衛隊機の使用についての問題でございます。経緯が長くなりますけど、去る1月26日午後9時頃インド西部のグジャラートにおいてマグニチュード6.9の地震が発生し、この地震で2月4日現在およそ1万6千人を超える死亡が確認されました。そして、夜になると気温が2,3度に下がることもあり、被災者は寒さの中、凍えそうな状態で野宿を余儀なくされておりました。そういう中で我が国政府としては、今回のインド大地震については、2月1日に地調査チームを派遣すると共に、当初インド政府の要請により名古屋の小牧基地力自衛隊の医療チームを輸送するため準備を進めていたところ、急遽、インド政府よりテント、毛布などの援助物資の支援いただきたいとの援助要請の変更がありました。政府といたしましても、これに応ずることとしたとのことです。外務省及び防衛庁との間で援助物資の輸送方法について緊急に検討した結果、凍えそうな状況におかれた被災者に緊急な対処を行うには、テント、毛布等について、国際協力事業団が成田市内に備蓄している関係上、平素から海外における災害救助輸待機態勢をとり、かつ当初インド政府の医療援助の要請を受けて輸送体制を整えました自衛隊機を使用して、成田空港から空輸することが最も速やかに対処すると判断されました。更には、被災による混乱した情勢のもと、民間機チャーターであると援助物資がインド国内の空港に留め置かれ、被災地まで届きにくい状況にあったため、より確実にかつ緊急に被災された方々に届けるには、自衛隊機により現地空港まで直送すると共に、隊員を派遣し、現地政府担当者に確実に引き渡し、テント設営の指導などを行うことが不可欠と判断されたことからでございます。自衛隊機により一番被災地の激しいグジャラート州のブージまで輸送することになったとのことでございます。このように、今回の自衛隊機により成田空港の使用は、あくまで人道的な見地から行われたものであることをご理解いただきたいと存じます。なお、国土交通省といたしましては、今回のようなケースについては特に周辺市町村のご了解が必要だとは考えておりませんが、防衛庁側から2月4日の緊急協力以来を受け、同庁と所要の調整を行いつつ、同日、千葉県をはじめ関係自治体に事実関係をご連絡したところでございます。よろしくお願いします。以上でございます。
【平山地域共生部長】
それでは、っづきまして暫定平行滑走路問題についてご説明させていただきます。まず、1番目の民家防音工事は暫定滑走路供用までに終わるのかと、こういう質問でございますので、平行滑走路の民家防音工事につきましては、騒防法8条の2という規定に基づきまして、第1種区域の告示が昭和60年7月1日になされ、以来、当該地域に対して民家防音工事の助成を行ってきておりまして、先程ご報告申し上げましたけれども、対象戸数の現在は約60%が終わってきておるというところであります。民家防音工事の助成は、岩田先生がおっしゃっていたように対象の方々からの申請に基づいて実施しております。現在実施されておられない方々のお考え、ご事情があるので申請が上がってこない訳でございますが、その状況を見ますと正直申し上げまして、暫定滑走路の供用開始までに対象の方々すべてに、防音工事が完了するかどうかといわれますと、現実的には難しいと考えております。しかしながら、空港公団といたしましても、より多くの方々が供用開始までに防音工事を実施されることが望ましいと、このように考えておりますので、各市町村さんのご協力をいただきながらこれまでも努力してきておりますが、これからも引き続努力してまいりたいと思っております。なお、空港公団といたしましては、防音工事推進の一環として、これまで数回にたって意向調査をしております。正直申し上げますと、その調査の中で申請をやってもいいという人と、残ってる方々なんですが、まだいいという人がおります。だいい6対4くらいです。ただ、やりたいという方でも「自分の家を全面改築したいからその改築時期が来るまで待ってくれ」とか、「どうせ立て直すんだから資金の調達をしているんで、それを待ってくれ」とか、そう言われておる方々もおります。それから、防音工事を計画なしという方は、「飛んでからでもいい」とか、今の住宅は正直申し上げて自分なりに相当手をこんで造ってあるんだ。そういうものに防音材という形で手を加えたくない」とか、そういう意味での事情がある、ということはご理解いただきたいと思います。それでも私共は、いろんな面でやはり後追いにならなこのように思っておりますので、その努力は続けてまいりたいと、このように思ってります。
それから2番目の、暫定っていうのはいつまで言うんだと、このような質問でこいます。暫定平行滑走路は、2180mの滑走路工事を進めているのが今現在の状況であります。一方におきまして、本来の計画であります、2500mをさきほど空港づくり企画室長からも懸命に努力しているということで、お話・ご説明申しあげましたけれども、現在でも残られておられる地権者の方々と話し合いの努力をしているころであります。そういう意味におきまして、今後も可能な限り、早期に2500m本来の滑走路が出来るようにということで、公団役職員一丸となって、また、周辺市町村長さん方、町当局のご協力を得ながら頑張っておるところであります。そういう意味でご理解賜れば大変ありがたいと思います。
それから3番目の、本来の平行滑走路になったとき2500mになったとき北側に800mずらした分はどうなるのかと、こういう質問でございます。本来の2500m平行滑走路が整備できた段階におきましては、北側の延長部分は正式な滑走路として使用することは考えておりません。具体的に申し上げますと、滑走路の構造そのものを取り壊すと言うことはすることは考えておりませんけれども、無線施設や航空灯火は2500m用に整備し直すことになります。したがって、駐機とか留る場合はあるかも分かりませんが、滑走路としての使用は無いと、このように思っております。いわゆる、航空灯火というか無線施設を2500mにセットしてしまいますので、その延長部分を滑走路としては実際には使えないと、このような意味でございます。
それから、テスト飛行はやるのかということでございます。工事完成後の国による検査は、通常、電波、灯火等の施設が必要な機能を果たしてるかどうかでございまして、実際の国土交通省の検証と言いますのは、小型機で行われるところであると思ってます。ご質問のテスト飛行の趣旨が民間機によるものなのか慣熟的なものなのかは分かりませんけれども、実施するかどうかについては航空会社ともよく話し合って判断いたいと思います。ただ、空港公団といたしましては、平行滑走路側の地域の皆様方に、新たな騒音というものが出ると言うことで、そういう飛んでみてもらえないかという要望を承っておりますので、航空会社さんともよく相談してまいりたいと、このようにいま現在考えております。
それから5番目の、成田空港の航空機騒音常時測定にっいてでございますが、千葉県をはじめといたします関係自治体及び空港公団が監視しシステムを整備しまして、航空機騒音の監視を行っていましたが、平成9年10月から、第三者機関として設立された、いわゆる共生財団において、空港周辺に設置された71局の測定データを収集・集計する総合システムというものを整備しまして、一元的に運用・管理を行って'いるところであります。平行滑走路に係る騒音測定局の配置にっきましては、空港公団は、測定局の重複等非効率な配置を避けるために、関係自治体と調整いたしまして、新たに16局を暫定滑走路供用までに整備すると、このようにしております。また、関係自治体におきましても常時測定局の設置を計画しておりまして、全体では29局程度になるんではないかと、このように思っております。
それから6番目ですか、暫定滑走路の供用が開始されれば、滑走路の騒音が増加すると思いますが、どのような対策をするかということで、いわゆる航空法の改正によりまして、平成14年度からはいわゆる低騒音機と呼ばれている航空機の運航しか法令上記められないこともあり、運行回数が370回、A滑走路でありましても、騒音は現状と同程度になると我々は予測しております。空港公団といたしましては、騒音の影響を正確に予測はしておりますけども、適切に騒音測定を行い、現状を把握しながら、もし万が一の場合があれば対策は実施してまいると、このように考えております。
それから、周辺対策の充実ということであります。2番目ですか、制度の問題ですよね。周辺対策交付金の増額の制度を根本的に考てみたらということであります。これは先程から申し上げておりますように、制度に準じてやっているということで、ご理解をいただきたいと思います。正直申し上げますと、現段階では当該制度を離れて総額を大幅に変えるということは難しいというとをご説明しておるところであります。
それから、騒特法関連の都市計画を周辺対策として位置づけていただきたいと、ういう要望でありますけれども、昨年6月に千葉県から発表されました、いわゆる騒特法の基本方針では、成田空港の周辺地域及びこれと一体的に土地利用を図るべき地域として、航空機から生ずる障害の防止に配慮した適正かっ合理的な土地利用を推進し、もって成田空港周辺地域の住民の生活環境の保全及び地域と空港の調和ある発展を図ることを目的としておりまして、関係市町はその都市計画に沿った事業を行うものと考えております。空港公団といたしましては、これまでも空港周辺市町村が実施する航空機による騒音等による障害の防止、空港に関連する施設整備等、空港周辺対策に関する事業につきましては、いわゆる交付金で協力させていただいているところでありますけれども、'騒特法関連の都市計画にかかる事業につきましても対応可能なものにつきましては、市町村と相談させていただきながら、同様の協力をさせていただきたいと考えております。
それから、70WECPNLまでの地域を民家防音工事を実施していただきたいと、こういうことでありますが、成田空港におきましては、航空機騒音防止のための低騒音機の導入、また、早朝や夜間の便数制限の発生源対策、それから防音堤とこういうことで、空港構造の改良などを講じておりますけれども、現時点においては航空機騒音にかかる環境基準の達成、70Wといわれますと、現実に音自体におきましては困難な状況であると考えております。そのため、騒防法に基づき第1種区域において、民家防音工事の助成を行っておりますが、空港公団の騒音対策としては、この法律を超えて第1種区域を超えてやることは残念ながら出来ない状況にあります。そこで、第1種区域の外側、先程から上げておりますけども、いわゆる隣接区域に対しましては共生財団の事業において防音工事の助成を行っております。また、現滑走路と平行滑走路のいわゆる谷間については、関係市町の防音工事に対して、我々も県さんも協力しておるところであります。今後とも航空機騒音の障害防止に向けましては、関係市町村とご相談しながら努力してまいりたいと思います。
それから、渋滞対策といたしましては、空港隣接区域における道路交通の円滑化ということを図るための諸対策について、空港公団といたしましても関係機関などのご指導を得つつ、やはり渋滞を解消するための対応はしてまいりたいと、このように考えております。
【齊藤千葉県空港地域振興課長】
ご質問の中で、成田財特法の延長というふうなお話しがございました。この財特法につきましては、成田空港建設に伴いまして、直接あるいはまた間接に必要となる公共施設の整備を図るということと、周辺地域の積極的な地域振興を図ると、こういうことの目的で昭和45年3月に10年間の時限立法として制定されたものであります。その後4回の延長が行われまして、国の方に県として強く要望した結果認められてきたと、現在直近でございますが、平成11年3月に延長された訳でございますが、平成16年3月まで5年間の延長が認められたとそういう状況でございます。また、事業につきましては、財特法に基づきます空港周辺地域整備計画、県で策定をしておるわけでございますが、これによりまして進められておりまして、平成11年度末でございますが、その実績は事業べ一スで5,206億円、実施をしております。また、進捗率にっきましては、91%となっております。現在、平成15年度、16年の3月でございますが、最終年度とする計画に基づきまして、県道成田・松尾線をはじめとする道路整備や、芝山鉄道の整備、農業集落排水あるいは土地改良等の事業が進められているところでございます。成田財特法の延長につきましては、これらの残事業の進捗状況や新たな事業の必要性等を踏まえまして、また検討をしてまいりたいとこのように考えております。以上です。
【坂尻東京航空局次長】
はい、最後になりましたが、羽田空港の国際化についてということで、国土交通省からお答えいたします。成田空港は国際線の拠点空港、それから、羽田空港は国内線の拠点空港であるとうこれまでの基本的な位置づけは何ら変更あるものではありません。今回、羽田空港における国際線、旅客チャーターの運航は、この位置づけを基本としつつ、首都圏国際航空需給の逼迫への対応等のため、成田空港が使用できない23時から6時の夜・早朝帯における羽田空港の有効利用を図ったものでござます。前述のとおり、今般羽田空港の有効活用は、成田空港の基本的な役割はもちろんこと、成田空港の発着回数や運用時間帯など、同空港の運用に何ら影響を与えるもではないことから、成田空港周辺住民の皆様方にご説明し、ご了解を得るべき事項あるとは考えておりません。なお、今般の羽田空港の有効活用の検討に際しては、昨年3月21日に航空局管内で、航空局内で羽田空港有効活用検討委員会を設置いたしまして、それ以来千葉県と緊密な調整を図り、また周辺市町村に対しましてもご説明を重ねながら検討を進め昨年12月に千葉県をはじめ周辺自治体のご理解を得て今回の有効活用策を取りまめることが出来たところでございます。以上でございます。
【永井委員長】
はい、ありがとうございました。時間がまいっておりますが、岩田委員何かございますか。どうぞ。
【成田空港から郷土とくらしを守る会(岩田事務局長)】
はい、すいません。一っですね、低騒音機の導入と、平成14年度から飛ばなくなるというんですけれどもこれはジャンボは高騒音機の中に入るのか、低騒音機の中に入るのかいうこと。当然14年以降もジャンボは飛ぶと思うんですよね。そうするといま一番やっぱりうるいのはジャンボじゃないかなって気がするんですけれども。それと制度的な改革っていうのは、例えば交付金の問題にしてもいろいろあるんですけれども、これは公団さんの側としては、去年も申し上げたんですが、公団の立場から言えば、こういうことしかか言えないと思うんですよね。ですから私がお願いしたいのは、国土交通省の方に是非ともこの根本的な対策というのを考えていただきたいとお願いしたいと思います以上です。
【永井委員長】
どうもありがとうございました。それでは、簡潔にお願いします。
【平山地域共生部長】
ただいまの件でございますけれども、ジャンボ機の中の一部のものがこの対象になっております。以上でございます。