日本航空への自衛隊チャーター便についての公開質問書
公開質問書 自衛隊チャーター便の成田空港利用について
日本航空社長 植木義晴 様
2017年5月8日
成田空港から郷土とくらしを守る会 会長
木内 昭博
去る2017年3月6日付けの、日本航空機長組合機関誌「機長組合NewS」 No,31-096 号によりますと、昨年11月30日から今年3月10日にかけて、自衛隊輸送のチャーター便として、貴航空機が複数回使用された、との記述があります。
この件に関して、下記の質問に2017年5月23日までに回答下さるよう、お願いいたします。
質問事項
1、このような自衛隊チャーター便運用がどのようにして、貴航空に依頼されたのでしょうか。防衛省から直接の依頼だったのか、運送会社からの依頼だったのか、会社はどこだったのかお答え下さい。
2、 今回明らかになったチャーター便は国際民間航空機関(ICAO)が3条で指摘する「民間航空機」には、当たらないと考えられますが、貴職の見解をお答え下さい。
3、今回のようなチャーター便を運航することによって、貴航空機が、関係国から軍用機として攻撃される可能性や、テロの標的になる可能性が高くなると思われます。
これにより、貴航空の従業員や、成田空港関係者や、貴航空を利用する乗客、また、我々、成田空港周辺住民を危険にさらすことになるのではないでしょうか。貴職の考えをお答え下さい。
4、 今回の一連のチャーター便では、成田空港を10回弱も利用しています。
成田空港については、周辺住民と、成田空港で働く人々と、成田空港を使用する全ての人々の安全を確保するため、空港建設当時の運輸大臣・千葉県知事・新東京国際空港公団総裁の三者と、三里塚平和塔奉賛会との間で、「軍事的利用は一切行わない。MACチャーター便の使用も認めない」との約束を「取極書」で取り交わしています。
また、本会と新東京国際空港公団総裁との間でも、航空局長立ち会いの下で、取り交わされた「騒音公害に関する交渉覚書」で、同様の約束がなされました。
今回の「チャーター便成田空港使用」はこれらの約束に完全に違反しています。
貴職がこれらの約束を知っていたかどうかお答え下さい。
また、これらの約束を、成田空港を使用する貴航空の責任者として、尊重する考えがあるかどうか、お答え下さい。
以上
なお、「取極書」と「騒音公害に関する交渉覚書」の関連部分のコピーを別紙で添付いたします。