「成田空港への米軍チャーター便」運用への抗議と質問書と回答


 12月16日に、国土交通省成田空港事務所から、電話で回答がありましたので、その回答を追加しました。


2013年12月2日

国土交通大臣 太田昭宏様

「成田空港への米軍チャーター便」運用への抗議と質問書

成田空港から郷土とくらしを守る会 会長 木内昭博

 去る11月27日午後8時頃、グアムの米空軍アンダーセン基地から成田空港に向かっていたデルタ航空8821便・B767型機が油圧系統の不具合で緊急着陸しましたが、この航空機は米空軍の航空機を搭載していた、との報道があります。

 これが事実としますと、成田空港建設の際に本会と新東京国際空港公団が、航空局長立ち会いの下で取り交わした「交渉覚書」(1972年9月20日)の約束、「新空港は、純然たる民間航空のためのものであり、軍事利用させることはない。軍事施設と思われるものの設置も一切認めない方針である。MACのチャーター機問題についても約定どおり処理する。」に違反し、

 また、日本山妙法寺三里塚平和塔奉賛会と、当時の運輸大臣 丹羽喬四郎氏、千葉県知事 川上紀一氏、新東京国際空港公団総裁 今井榮文氏と取り交わした「平和塔遷座の際の取極書」(1972年4月15日)の約束事項、「新東京国際空港は純然たる民間空港であり、安保条約およぴこれに基づく地位協定の存在にもかかわらず、これを軍事的に利用することは絶対に認めない。」に明らかに違反しています。

 さらに、開港の際、国が地元自治体に示した「新東京国際空港の軍事的利用はしない」との各種約束をも違えることになります。

 地元住民との信頼関係を台無しにしかねない、今回のような事案に厳重に抗議いたします。

 以上の点を踏まえ、下記事項に12月16日までに回答をすると共に、今後このようなことのないように上記約束を守って下さい。

1、今回のチャーター便運航の経緯と、積荷についてお答え下さい。

 回答「この便は民間機の回送であって、軍事的利用ではない。事前に申請もあり、交代の乗員だけが乗っていた。貨物はなかった、、とのことである」

2、今回のような米軍によるチャーター便がこれまで何回あり、その積荷についてお答え下さい。

 回答「緊急事態による、成田空港への寄港があったことは承知しているが、それ以外についてはない」

3、「軍事的利用は一切しない」との約束を再確認して下さい。

 回答「(軍事的に利用しないとの)約束については承知している。国土交通省としては、(成田空港を軍事的に利用しない)との認識は現在も変わっていない」

以上


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