ジェットスター・ジャパンの早朝便で成田空港から関西空港へ行く


 去る7月17日と18日、就航まもないジェットスター・ジャパンの成田=関西線を使って、1泊2日の旅に行ってきました。今のところ、この路線は成田発が午前6時、関西発が7時45分の便しかありませんので、日帰りと言うわけにもいきません。格安航空会社(LCC)である「ジェットスター・ジャパン」の使い心地と、関西空港に行ったことがないので、関西空港の見学と、高校時代の友人に久しぶりに会うことをかねての旅としました。以下はその時の様子になります。 

☆ウエブ・チェックインが便利!

 5月30日にネットで予約。片道3990円、往復で7980円。その他、手数料として座席指定料が250円×2で500円、カード手数料が400円。合計8880円でした。
 写真を撮りたいので、後方座席の窓側を指定しました。
 ジェットスター・ジャパンのネット予約では、だいたいの日付を入れて検索すると、その前後の最安値がすぐに分かり、便利でした。
 格安航空会社(LCC)では一般的かどうか分かりませんが、スカイマークとジェットスター・ジャパンを予約した感じでは、レジャーシーズンや連休に関係のない、火曜・水曜・木曜日に最安値が設定されているようです。もちろん早めの予約ほど、最安値で買えるようです。
 ジェットスター・ジャパンでは、予約の際に、「ウェブ・チェックイン」手続をしておくと便利です。出発約48時間前にメールで届く「ウェブ・チェックイン搭乗券」をプリントアウトして行けば、窓口や自動チェックイン機を一切通さずに、直接保安検査を受けられます。

☆成田空港第1ゲートを使って、慌てる

 朝6時出発ですので、家を4時20分頃に出ました。道路は当然すいていましたが、成田空港に入るときに、失敗をしました。自家用車で朝6時前に成田空港に入ろうとする人は注意して下さい。
 東関道で成田空港に直接入ろうとしたのですが、ここにある第1ゲートはこの時間には開いていなかったのです。誘導されて、大廻りをして、一旦空港の外に出て、第2ゲートに行き、ここから成田空港に入りました。東関道を利用するときは、手前の「成田」出口で出て、一般道を使い、第2ゲートに行った方が良いと思います。

☆駐車料が高く感じる

 車は2日間止めますので、第2ターミナル脇の屋外にある、安い第3駐車場に止めました。2日間の駐車料金は3000円でした。関西空港までの片道運賃が3990円ですから、駐車料金がやけに高く感じられました。空港外の駐車場は1日500円のところもあるのですが、早朝に対応してくれるところは、今のところ少ないようです。空港に送ってもらう時間を考えると、なお、早く出なければなりません。

☆開いている店舗は1軒だけ、でも、暖かいフードも

 保安検査を無事に通過して、飲み物を買いましたが、開いている店舗は1軒だけでした。保安検査前の第2ターミナル1階到着ロビーには開いている店舗はありませんので、ここで買うしかありません。しかし、暖かいファーストフードもありますし、お弁当やおにぎりもありますので、不便はないと思います。
 私は小さなケーキをあらかじめ用意し、機内で食べ、本格的な朝食は関西空港で摂る予定にしました。

☆バスで搭乗機へ

 5時半頃に、Fゲートから搭乗バスへの搭乗が始まりました。バスは北にある駐機場に向かいます。ここには、ジェットスター・ジャパンとエアアジア・ジャパンのA320型機が2機ずつ駐機していました。往きに乗ったのは機体番号「JA03JJ」でした。
 この日は幸い、快晴でした。前のタラップから搭乗します。タラップの上から見た、朝日に映える第2ターミナルです。

☆機内は清潔、不便なほど狭くはない

 いよいよ客室に入ります。新造機ですから、ぴかぴかで、清潔感に溢れています。室内は白を基調とした落ち着いた内装で、座席はグレーの革張りでした。座席間隔は写真のように、広くはありませんが、2年ほど前に乗った全日空機のように、「足下に置いた荷物に手が届かない」と言うほど狭くはありません。しかし、スカイマークのB737-800型機よりは少し狭いように感じました。
 シートで変わっているのは、ポケットがシートの上部にあることです。網状ポケットでないので、大きな物は入りません。文庫本ぐらいなら入りそうです。その代わり、ポケットに入れた荷物が膨らむこともなく、座席間隔が広く感じられるのかも知れません。テーブルはあります。座席列は左右3列ずつ、通路は一本です。通路はさすがに狭いようで、追い越しやすれ違いは無理なようです。

 この便の乗客は早朝にもかかわらず、見たところ約6割程度ではなかったかと思います。最後のバスで、数名の方が6時過ぎに来て、乗り込みました。
 A滑走路から北向きに離陸したのは、6時25分頃だったように記憶しています。北に向かって離陸し、利根川を越してから、左旋回して、幕張上空を通り、東京湾を横断しました。その後、東京湾ゲートブリッジ、羽田空港、富士山、中部空港を眼下に見ながら、関西空港に到着しました。
 右の写真は機上から見た富士山です。この日は、地上がすっきりと見えました。
 気流も安定していて、大きな揺れはありませんでした。

☆機内のメニューは有料ですが豊富

 機内販売については、頼まなかったので、良く分かりませんが、機内のメニューを見ると、結構豊富で、コーヒーなどの飲み物が200円程度だったと思います。
 2年ほど前に乗った全日空機でも、「コーヒーを下さい」と言ったところ、「有料です」と言われ、びっくりしたことがありますが、あの当時から、レガシーキャリアでもLCC並みのサービスが導入されていたのですね。

☆客室乗務員のサービスは簡素ですが、必要十分
 客室乗務員は制服がオレンジと黒の2種類でした。上部収納ボックスへの荷物の収納もやってくれます。短い時間でしたが、サービスは「必要十分」でした。
 ただ、私は離着陸時も写真を撮影したかったので、フイルムカメラを持参したのですが、帰りの便の客室乗務員に断りを入れたところ、「スイッチをお切り下さい」とのことでした。「これはフィルムカメラですよ」と何度言っても「スイッチをお切り下さい」の一点張りでした。今まで、どの航空会社でも、フィルムカメラでこんなことを言われたことはなかったのですが。

☆5分遅れで関西空港に到着、バスでターミナルへ

 飛行機は約1時間で関西空港の滑走路に着陸しました。7時15分です。 1時間とっちょっとの、移動ですから、狭い座席も全く気にならず、快適なフライトでした。
 ここは、格安航空会社(LCC)「ピーチ・アビエーション」の拠点ですので、駐機場にピーチ・アビエーションのA320型機が2機駐機していました。成田空港では見られませんね。タラップでの乗降になるので、タラップの上から、このような写真を撮ることも出来るのです。
 駐機場からバスでターミナルまで移動します。移動そのものはスムーズでした。

☆関西空港で遅い朝食
 ターミナルに到着して、すぐに朝食の場所を探しました。8時近くのためか、飲食店も豊富で、「町家小路」や「のれん街」にたくさん開店していました。

☆帰りも朝7時45分発
 翌日も朝7時45分発の成田行きに乗りました。対岸のりんくうタウンにあるホテルから、6時35分発の無料の連絡バスで関西空港に渡ります。やはり、ビスケットで腹をもたせ、朝食は成田空港に到着してから、摂ることにします。
 帰りの便は家族連れが多く、あちこちで子供の声がします。早朝便で東京に遊びに行くのでしょうか。大阪空港からは羽田空港行きが何便もあると思うのですが、やはり、安さが魅力なのだと思います。特に家族連れでは、運賃が大きい差になりますね。乗客は往きの便よりも多く、約7割の搭乗率と見ました。
 乗客の遅れはなかったのですが、離陸は少し遅れました。約1時間で成田空港に着陸しました。
 成田空港に到着してから、コンビニで弁当を買って食べ、自家用車に乗って帰宅しました。

☆格安航空会社(LCC)の工夫
 格安航空会社(LCC)の「ジェットスター・ジャパン」ですが、初日から新千歳発成田行きの最終便が欠航してしまいました。原因は細かな遅れが重なって、最終便が1時間以上遅れて、成田空港に午後11時までに到着する見込みがなくなったことが原因でした。
 今回の往復で、遅れを出さない工夫は、特別感じませんでしたが、着陸態勢に入る前に「お近くのゴミを、客室乗務員にお渡し下さい」とのアナウンスがあった事と、成田空港での降機の時に、前と後ろの出口にタラップをつけて、両方から乗客を降ろしていた事でした。
 コスト削減の努力としては、搭乗橋を使わないことや、座席指定料、キャッシュカード手数料、機内販売の食料品が有料なのは当然ですが、帰りの便に3人のパイロットらしき外国人が乗って来ました。中に、体格の良い人がいて、狭い自社機の座席に、窮屈そうに座ったのはほほえましい、印象でした。

☆総合評価・短時間のフライトで、全く問題なし
 格安航空会社(LCC)はなんと言っても料金の安さです。これは文句なく、グッドでした。良く「LCCは新しい需要を開拓する」と言われますが、これだけ安いと、「ちょっと、行って見ようか」と思わせます。機体も、今のところは新造機ですから、綺麗で問題はありません。
 座席の狭さや、簡素なサービスも短時間の路線であれば、何の問題もありません。
 今回の路線は早朝便で、早起きが大変でしたが、便数が増えれば、もっと快適なフライトになるでしょう。この路線も、まもなく1日2往復になるようですが、そうなると、日帰りも可能になります。
 片道2時間程度の路線なら、何の問題もないと思います。3時間を超える路線だと、狭い座席や、少ないトイレがネックになるかも知れません。
 また、欠航の場合や、キャンセルの場合に「損をした」と思うことがあるかも知れません。これは、「安い料金の見返りだ」とあきらめる気持ちが必要かも知れませんね。


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