「成田空港における国際路線再開に関する要請」

(2020年11月11日 千葉県・成田空港圏自治体連絡協議会)


  国土交通大臣 赤羽一嘉 様

千葉県知事 森田 健作               

成田空港圏自治体連絡協議会 会長 成田市長 小泉 一成

成田空港における国際路線再開に関する要請


 新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により、とりわけ国際路線においては、ほとんどの路線で運休や大幅な減便を余儀なくされ、回復の時期や回復後のビジネススタイルの変化などの通しが厳しく、航空各社においては経営上非常に苦しい状況にある。
 そうした中で、先般、本邦航空会社から、今後の国際路線の再開にあたっては成田空港も重要な結節点として段階的に運航を再開するものの、まずは羽田空港から運航を回復するとの方針が発表された。

 企業として存続を図るための方策の一っであるこ'とは理解するが、一方で、成田空港では空港内だけでも4万人を超える従業員を抱え、空港周辺には多くの航空関連企業が立地し、さらには宿泊や観光など、成田空港に就航する航空各社の動向が地域に与える影響は非常に大きく、今回の同社の発表を受け、空港と共に発展することを願う地域住民からの不安の声が聞かれる。

 成田空港は、我が国の国際線基幹空港として開港され長年その役割を担ってきた。近年では羽田空港の再国際化が図られ、アジア路線、そして欧米の主要都市が羽田空港と結ばれるという国の大きな方針転換においても、本県、空港周辺自治体及び住民は、成田・羽田の両空港が、'それぞれの長所・特性を活かして旺盛な首都圏の国際航空需要に対応していくとの国の方針を理解し、成田空港の発展に協力してきた。

 今後の国際路線の再開にあたっては、地域住民の理解と協力のもと地域と共に成長してきた成田空港の歴史的経緯や住民感情、「更なる機能強化」が本格的に進められようとしている現在の状況、さらに開港以来空港と共に発展している地域経済に与える影響を十分に考慮し航空行政を担う国において下記について対応されたい。

 首都圏の国際航空需要を成田空港と羽田空港で担うとする従来からの方針を踏まえ、両空港のバランスを考慮した上で、国際路線再開を進めること

 成田空港の国際線ネットワークの維持に向けて、厳しい状況が続く空港会社や航空関連事業者に対する支援に、引き続きしっかりと取り組むこと


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