成田空港早期完全化及ぴ騒特法に基づく都市計画早期決定に関する意見書

 成田空港の完全化は、我が国が国際社会の一員として、21世紀に向け重要な役割を果たす上でも不可欠であり、平行滑走路の整備は緊急の課題である。

 このため、運輸省、空港公団は、シンポ、円卓会議の結論に従い、用地内地権者と話し合い解決を目指し、努力を重ねてきたところである。しかしながら、現時点では解決が得られず、苦渋の選択として、滑走路を北側に800メートルずらし、2,180メートルとした計画変更申請を9月3目に運輸大臣に提'出したところである。

 この計画変更申請については、現状を考えるとき、我々も理解するところではある。しかしながら、基本的には現計画である2,500メートルの平行滑走路を一日も早く完成させることが、完全空港化を望む地域としての考えである。従って、国、空港公国、県、関係市町は引き続き地権者との平和的解決のため、最大限の努力を続けることを要望する。

 また、暫定平行滑走路が供用開始されることに伴う住民の不安解消のためには、今後十分な説明が必要である。特に、騒音問題については、地域住民の意向を真摯に受げ止め、必要な対策を講じることが不可欠である。

 なお、現在作業中である騒特法に基づく線引きについては、地域住民が将来の生活設計を考える上で大きな問題であるので、早期に基本方針を策定し、引き続き速やかに都市計画決定がされるよう関係機関の努力を求めるものである。

 よって、下記の措置を講ずるよう強く要望する。

1 現計画である2,500メートルの平行滑走路を整備することを前提に、地権者との語し合い解決に向け引き続き最大限努力されたい。

2 暫定平行滑走路供用開始後に懸念される騒音間題等住民不安の解消には、万全を期されたい。

3 騒特法に基づく線引きについては、早期に都市計画決定がされるよう努力されたい。

 以上、地方自治法第99条第2項の規定により意見書を提出する。

  平成11年9月21日

干葉県成田市議会