【共産党;加藤議員】
1 知事の政治姿勢について
(1)いわ中る有事三法案について
ウ 成田空港については、最初から軍事利用しないことが文書で協定されており、前知事も絶対に軍事利用させないと答弁している。あらためて堂本知事からも、軍事利用はさせないとの約束をしていただきたい。
(堂本知事答弁)
成田空港については長い歴史があり、昭和47年に地域住民の代表と国等との間で、軍事利用をしない旨の「取極書」が交わされているので、今後とも成田空港の軍事利用はないものと認識しています。
(再質問)
・「取極書」をこれからも尊重していくことを確認してほしい。
・法案では、成田空港は国の「指定公共機関」になり国の統制下に置かれると思われるが、県民を守るという立場から知事として成田空港を軍事利用させないという対応を明確に表明してもらいたい。
(再質問への堂本知事答弁)
先程お答えしたように、この「取極書」、昭和47年4月15日に三里塚平和塔奉賛会会長と運輸大臣、千葉県知事並ぴに新束京空港公団総裁との間に取り交わされたものでございますけれども、その中に「軍事的に利用することは絶対認めない」ということが第3条に明記してございます。
現時点では、先程ご答弁申し上げましたとおり、これは長い歴史があり、昭和47年の取極でございますので、今後も成田空港の軍事利用ほないものと現時点では認識しているということをはっきり申し上げました。
しかし、第2の問題でお聞きになりました国会の審議が今行われている最中である。そして空港は公共性が高い施設として指定されるだろうと推測でおっしゃいました。
しかし、今、審議の最中でございますので、これから国がどのように決めるかということがわからない間に私が明確なことを申し上げることはできません。
先程も答弁しましたげれども、昭和47年と今の2002年とでは世界の情勢は全く違っております。それから成田を取り囲む情勢も違っております。当時は今ほど多くの飛行機の離着陸がございませんでした。第2滑走路も:まだ作られていない時期だと思いますけれども、成田を取り巻く情勢も変わり、国内外の情勢も変化している時期、そしてまさに国会でこうした問題について国としてご審竈しておられる時期にですね、そういうことを知事として明確に申し上げることは控えたい。そして十分に国会での審議の成り行きを見させていただきたいと思っております。
地方自治体の権限については、先程も申し上げましたように、先日、急遽、全国知事会が総理官邸で開かれ、47都道府県知事の名前において、市町村を含めた地方自治体の権限を明確にするよう全国知事会から国に申し入れたところです。
ですから、そういったプロセスの中にございますので、お求めのようなことについては明確に大変お答えしにくい時期ですし、申し上げるべきでないと思っております。
(再々質問)
3年前、周辺事態法が国会で審議になっている時に沼田知事は「軍事利用は絶対させないよう対応したい」と答えた。「取極書」に示されたメッセージを強調したい。
【社民党;栗山議員】
(再質問)
明確に県民との約束事である、昭和47年の取極を守ることを言明してもらいたいが、いかがか。
(再質問に対する堂本知事答弁)
昭和47年に地域住民の代表と国や県との間で軍事利用はしない旨の「取極書」が交わされております。私も、軍事利用は無いものとの認識していることに変わりありません。
(再々質問)
「もし、あった場合」ということも考えられるわけで、成田空港の建設の経過における問題を踏まえ、もう少しはっきりした県民に対するご答弁をいただきたい。
(再々質問に対する堂本知事答弁}
現時点で、例えぱ知事が絶対にどういうことが起こったらどういうことができない、非常に言いにくい状況で、確かに歯切れが悪いとお思いになるかもしれませんけれども、この「取極書jを越えたことを今、答えるような時期ではないということは、先程の答弁の中でも、実際'にテロが起こり、私達が予想もしなかった紛争がアジアでも中東でも東欧でも起こっております。これは、今までのいろいろな条約や我々の価値観を越えたような形の紛争が起こっていることなのです。
ですから先日、共産党のご質間でも、沼田知事は答えたとおっしゃいましたけれども、その時にはニューヨークでのテロが起きる前でした。
世界の情勢が今これだけ混沌としてきている中で、私がはっきりと申し上げられることは昭和47年に取り交わされた取極書が存在していること、この取極書がある以上は軍事的な利用はないものと認識しているとお答えしたいと思っているところです。
以上