県の要望書と運輸省の回答の全文
企 第229号
平成9年10月30日
運輸大臣藤井孝男様
千葉県知事 沼田 武 印
東京国際空港の24時間運用について(要望)
本県に間する空港行政については、日ごろから一方ならぬ御高配をいただき厚く御礼申し上げます。特に、新東京国際空捲(成田空港)に関しては、地域との共生の推進のため、多大な御尽力をいただき、重ねて感謝申し上げます。
さて、東京国際空港(以下「羽田空港」という。)については、首都圏における国内航空拠点機能を将来にわたって確保するための沖合展開計画が実施されておりますが、今般、当該計画のうち、新C淆走路が完成して共用が開始され、また、利用時間について、いわゆる24時聞化による航空機の発着時間の拡大が図られたところであります。
本県では、葛南・木更津也域が羽田空港に係る飛行経路の下に当たるため、これまでの貴省からの説明の中で、24時間運用に関する飛f〒経路・高度や騒音区域の拡がりに係る基礎的情報をいただいたところであります。しかしながら、滑走路が東側に移行した上で、さらに、住民か安眠する深夜・早朝時間に航空機の離着陸が行われることから、当該地域への航空機騒音の影響が懸念されていることもあり、間係市より適切な対応を求める旨の要望が提出されております。
本県としては、羽田空港の沖合展開と24時間化については国内線対応であるとの貴省の説明を前提として了解したところでありますが、24時間運用の実施に伴う航空機の飛行経路・高度の変更によって生じる県民の生活環境への影響を懸念しており、貴省と密接な連携を図っていく必要があると認識しています。
ついては、羽田空港の24時間運用に関し、下記の事項について適切な措置を講ぜられるよう要望いたします。
なお、従前より貴省から説明のあった国内航空拠点たる羽田空港の24時間運用の在り方に関し、基本的事項に変更がある場合には、改めて御相談させていただきたいと存じます。
記
1、羽田空港の発着状況(離着陸別・滑走路別・時間帯別・日別離着陸回数)について、定期的に本県に提示すること。
2、羽田空港の24時間化に関し、運輸省において、千葉県内の葛南,木更地域への航空機騒音自動測定器の設置を検討するなど監視測定体制の充実化を図るとともに、これら地域に係る測定結果を定期的に本県に提示すること。
3、記2の測定結果について、本県から協議・問題提起を行った場合には、運輸省は、誠意をもってこれに対応し、所要の措置を講ずること。
4、羽田空港を離着陸する航空機について、葛南・木更津地域の上空におけ標準的な飛行経路が遵守されるとともに、高度が高く取られるよう、特に、深夜・早朝(23時から翌日6時)については、可能な限り所期の飛行経路から外れた飛行及び低空での飛行が行われることのないよう、更なる技術的な方策の検討に努めるとともに、航空会社に対して指導すること。
空環第158号
平成10年1月6日
千棄県知裏沼田武殿
運輸大臣 藤井 孝男 印
東京国際空港の24時間運用について(回答)
謹啓 時下ますます御清祥のこととお慶び申し上げます。
航空行政につきましては、日頃から種々の御高配をいただき感謝しております。
国内拠点空港たる東京国際空港につきましては、今般新C滑走路の供用に伴い、昨年7月から新C滑走路について24時間運用を行うことど致しました。
運輪省としては、束京国際空港について貴職の御要望の趣旨を十分尊重し、今後とも周辺地域の航空機騒音の影響に十分配慮しつつ運用していく所存ですので、よろしく御理解、御協力をお額い致します。
なお、詳細については、別途担当部局がら回答させることと致します。
空環第159号
平成10年1月6日
千棄県副知車 島崎 實 殿
運輸省航空局飛行場部長 東澤 聰 印
東京国際空港の24時間運用について(回答)
東京国際空港の24時間運用に係る貴県要望については、下記のとおり回答致します。
記
要望事項1 羽田空港の発着状況(離着陸別・滑走路別・時間帯別・日別離着陸回数)について、定期的に本県に提示すること。
回答 ご要望のどおり捉示致します。
要望事項2 羽田空港の24時間化に関し、運輸省において、千棄県内の葛南・木更津地域への航空機騒音自動測定器の設置を検討するなど監視測定体制の充実強化を図るとともに、これら地域に係る測定結果を定期的に本県に提示すること。
回答 葛南・木更津地域における騒音の状況については、深夜・早朝時間も含め適宣測定調査を行い、結果を貴県に提示するとともに、必要に応じて、航空機騒音自動測定器の設置を検討して参ります。
要望事項3 記2の測定結果について、本県から協議・問題提起を行った場合には、運輸省は、誠意をもってこれに対応し、所要の措置を講ずること。
回答 測定結果について、貴県から協議、問題提起があった場合には、運輸省は誠憲をもって対処致します。
要望事項4 羽田空港を離着陸する航空機について、葛南・木更津地域の上空における標準的な飛行経路が遵守されるとともに、高度が高く取られるよう、特に、深夜・早朝(23時がら翌日6時)については、可能な限り所期の飛行経路から外れた飛行及び低空での飛行が行われることのないよう、更なる技術的な方策の検討に努めるとともに、航空会社に対して指導すること。
回答 当該地区について航行の安全及び管制能力に支障のない範囲でできる限り騒音の低減と飛行経路の遵守に努めます。特に、早朝・深夜については、当該地区における騒音に配慮して新たな経路を設定致しましたので、この遵守に努めます。