2019年7月前半の出来事


*7月15日

@8月1日に航空科学博物館がリニューアルオープン、体験館にはB737MAX型機シミュレーターも
 A滑走路の南端近くにある航空科学博物館が、開館30周年記念リニューアル部分も含めた全面オープンを8月1日に行う、と告知しています。
 新たに増築された部分は「体験館」と名付けられ、200名が収容可能な多目的ホールや、なんと、日本では初めてとなるB737MAX型機シミュレーターなどのシミュレーターなどが設置される、とのことです。
 ただ、大人の入館料が500円から700円に値上げ(中学生や子どもは据置)されます。なお、8月中は無休となります。
 また、7月6日からは、自動車で来られる場合、従来の正面ゲートは使えなくなっています。これは、8月1日以降も使えないようです。

@B737MAX型機の運航再開は来年にずれ込みか?
 今日の時事通信によりますと、現地時間14日の「ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)」は、「B737MAX型機の運航再開が来年にずれ込む可能性が高い」とする観測が、政府や業界関係者の中で増えている、と報じました。
 理由として「同型機のソフトウエア改修や航空当局による承認、パイロットの訓練など一連の過程で繰り返し遅れが生じている」事を上げています。


*7月14日

@昨日深夜、「カーフュー弾力的運用」19例目が発生
 昨日深夜、2019年度「カーフュー弾力的運用」19例目が発生しました。
・19例目 成田発新千歳行きのバニラ・エア926便・A320型機が新千歳空港付近の悪天候により、成田空港に引き返し、午後11時26分にA滑走路北側から着陸したものです。

@「SPRING」が7期連続の赤字
 今日の「Traicy」によりますと、4月25日の官報に掲載された「SPRING」の2018年12月通期決算によりますと、純利益が50億1100万円の赤字と、7期連続の損失となりました。売上高は前期比約50億円の増加でした。

@成田空港を定置場とする6月の航空機新規登録は全日空のB777F型機1機
 国土交通省が発表した「6月航空機登録」によりますと、成田空港を定置場とする新規登録は全日空のB777F型機の2号機「JA772F」のみとなっています。
 なお、日本航空のA350-900型機「JA01XJ」は国内線に使うために、羽田空港を定置場として登録されました。

@ヒースロー空港で働く労働者は7・8月に3回のストを計画している
 現地時間12日の「Flight Global(英文)」によりますと、英国のヒースロー空港で働く警備員、技術者、乗務員、運転手などの労働組合は、現地時間7月26日〜27日、8月5日〜6日、8月23日〜24日にかけてストライキを行う計画です。
 組合はストライキ闘争に関する投票を行い支持を得ました。組合は「全員が求めているのは、ヒースロー・ボスによるスタッフの離職率の高さにつながる賃金格差の解消へのコミットメントに加えて、乗客の安全を守り、移動中の重要な役割を認識した給与契約です」と述べています。


*7月13日

@日本航空A350型機の訓練飛行日程が出ました
 日本航空はA350-900型機の15日〜21日の訓練飛行日程を発表しました。この内、18日と21日は休養日になります。
 成田空港へは新千歳から午後1時20分に到着し、新千歳空港に戻りますが、出発は15日が午後4時半、16・17・19・20日は午後3時00分発になります。

@「SPRING」も支払手数料を8月1日から50円値上げへ
 「SPRING」は8月1日発券分より、支払手数料を値上げする、と発表しました。国際線、国内線共に50円値上げして600円となります。先日、ピーチ・アビエーションも値上げしています。(219年7月9日の出来事参照)
【コメント】消費税の10%値上げは10月からのようですが、この所、食料などの買い物をすると、ひしひしと値上げを実感しますね。値段が据え置きでも、魚の切り身が小さくなったりしています。年金生活者など、低所得者層には響きますね。

@三菱重工が三菱スペースジェットについて説明、飛行試験機を最大7機にする
 三菱重工は昨日「2019年度事業戦略説明会」を開きましたが、その中で三菱スペースジェットについてシニアフェロー MRJ事業部長の高口氏が説明しました。
 同氏は「型式証明(TC)の取得と来年半ばに初号機を全日空へ納入することが第一」と説明し、「この事が、事業全体を大きくジャンプアップさせるファクターになる」と述べました。そのために、試験飛行機を2〜3機(7・10・11号機)追加し、「まず、10号機を完成させて、秋には モーゼスレイク・フライトテスト・センターに持ち込む」との見通しを明らかにしました。
 また、説明スライドの中にあった、M200型機については「M200はあくまで100席まで。110席、120席という規模は考えていない」と説明しました。
 更に、6月に羽田空港に最初のフライトシミュレーターを納入したことも明らかにしました。

 

@ユナイテッド航空がB737MAX型機運航再開を11月に延期
 ユナイテッド航空はB737MAX型機の運航停止期間を更に延長し、11月3日としました。


*7月12日

@今日からベトジェットエアの成田=ホーチミン線が就航
 今日からベトジェット・エアが成田=ホーチミン線を開設しました。今日は午前8時に成田空港到着し、同8時55分に出発しました。1日1往復の運航となり、今日の機材はA321neo型機でした。同航空の成田空港路線はハノイ線に続き2路線目になります。

@香港発の全日空機がエンジン停止で福岡空港に緊急着陸
 昨日午後6時35分頃、福岡空港に、宮崎県沖を飛行中の香港発中部行き全日空876便・B737-700型機から、「第1エンジンが停止したので緊急着陸したい」との連絡が入りました。
 同機は同39分に無事緊急着陸しました。着陸後に火災などのトラブルは発生していない、とのことです。けが人はありませんでした。このトラブルで滑走路が一時閉鎖され、他の便に最大34分の遅れが出た、とのことです。結局、同便は福岡空港で運航が打ち切られたようです。

@香港航空機が離陸直前に不具合警告、鹿児島空港
 今日の「iZa」によりますと、昨日午後4時45分頃、鹿児島空港で香港行きの香港航空547便・A320neo型機が離陸直前に不具合を起こしました。このため、同機を牽引車で移動することになり、滑走路が約45分間閉鎖されるトラブルがありました。
 この影響で、国内線10便が欠航となりました。同便は安全を確認後約2時間遅れで出発しました。

@エア・カナダ機が太平洋上で乱気流に遭遇、35人が負傷
 今日の産経新聞によりますと、現地時間11日、カナダ・バンクーバー発豪・シドニー行きのエアカナダ33便・B777-200型機が、ホノルルの南西約960Kmの太平洋上を飛行中に乱気流に遭遇しました。乗客・乗員284人の内、少なくても35人が負傷した、とのことです。
 同機は現地時間11日午前6時45分にホノルル空港に緊急着陸しました。

@中国国際航空がA350型機20機を発注
 中国国際航空は発注していたA350-900型機を20機追加発注しました。この内、5機はA350-1000型機に切り替える事ができます。受領は2020〜2022年に予定されています。


*7月11日

@4〜6月期の引渡数と受注数でエアバスがボーイング社を圧倒
 エアバスが発表した4〜6月期の民間航空機引渡機数は前年同期比(以下同じ)24.7%増の227機となりました。また、受注数は21.8%減の151機となっています。
 一方、ボーイング社は民間機引渡機数が53.6%減の90機、受注数は95.3%減の13機にとどまっています。
【コメント】B737MAX型機問題がありますから、当然ですね。

@アメリカン航空の4〜6月期決算、B737MAX型機運航停止で1.85億ドルの利益引き下げ
 アメリカン航空は現地時間10日、B737MAX型機の運航停止で4〜6月期の税引き前利益が1億8500万ドル(約200億円)引き下げられるとの見通しを明らかにしました。同航空ではB737MAX型機を24機所有し、76機が今後の納入を予定しています。

@スイス空軍の曲技飛行チームが空港を間違えて演技披露
 昨日のCNNニュースによりますと、スイス空軍の曲技飛行チーム「パトルイユ・スイス」が現地時間6日、スイス航空界のパイオニア、オスカー・ビーダーの没後100年を記念して、生誕地の同国北西部ランゲンブルックで曲技飛行を行うはずでしたが、6.4Km離れたミュームリスヴィルで開かれていた、第31回ノースウェスト・ヨーデル祭りの会場上空で、曲技を披露するハプニングがあった、とのことです。
 使用していた「F5Fタイガー」機は古い機体でGPS装置を搭載していなかった、とのことです。


*7月10日

@日本航空のA350型機が訓練飛行で成田空港に飛来中
 昨日、成田空港に行き訓練飛行で成田空港に飛来している日本航空のA350-900型機を見てきました。
 訓練飛行のためでしょうか、A滑走路を北に向かって離陸しましたが、離陸滑走開始から約1500m付近で、ふわっと飛び上がってしまいました。
 訓練飛行では新千歳から午後1時半頃に成田空港に到着し、午後3時過ぎに新千歳に向け離陸するパターンのようです。この便は JAL4136 便として運航されています。
 明日は訓練飛行はお休みで、12日は午後4時30分発、13日は午後3時発、14日は午後2時55分発の予定です。15日以降については今のところ情報がありません。
 日本航空はA350-900型機を最初は国内線の幹線用に使用し、国際線に使用するのは少し先になるようですので、成田空港で見られるのはこの訓練飛行がよい機会かも知れません。写真は離陸した日本航空A350-900型機「JA01XJ」です。

 

@4月の国際線旅客数が5年11ヶ月ぶりに前年割れ
 国土交通省が先月28日に発表した「航空輸送統計速報2019年4月分」によりますと、国際線旅客数が前年同月比(以下同じ)1.6%減の189万5012人となり、2013年5月以来、5年11ヶ月ぶりに前年同月比マイナスとなり、ロードファクター(座席利用率)も3.0ポイント減の76.0%となりました。
 一方、国内線旅客数は3.3%増の819万5188人で、ロードファクター(座席利用率)は0.9ポイント増の69.3%となっています。
【コメント】好調だった外国人の訪日も、さすがに踊り場に来たのでしょうか。好調が永遠に続くわけはありません。

@スカイマークの6月実績は旅客数が2.8%増も、搭乗率は1.8ポイント減
 スカイマークが発表した「6月輸送実績」によりますと、搭乗者数は前年同月比(以下同じ)2.8%増の61万9026人、搭乗率は1.8ポイント減の82.8%となっています。

@フランス政府が来年からフランス発の航空運賃に観光税導入
 フランスの交通担当相は現地時間9日、2020年からフランス発の航空運賃に対して1.5ユーロ(約180円)から、最高18ユーロ(約2200円)の環境税を課する、と発表しました。金額は路線と座席のクラスによって決められます。
 これによる1年間の税金は1億8200万ユーロ(約220億円)となり、とりわけ鉄道など、環境への負荷が少ない輸送インフラの資金に充てられる、とのことです。


*7月9日

@ピーチが支払手数料などを1日に値上げしていました
 ピーチ・アビエーションは7月1日午後9時30分より、各種手数料や座席指定料金などの値上げを行いました。詳しくはこのページを見て下さい。

@ブリティッシュ・エアウェイズの情報漏洩に巨額罰金の可能性
 情報コミッショナーオフィス(ICO)は昨年4〜7月にかけて発生したブリティッシュ・エアウェイズのウエブサイトから約50万人分といわれる個人データ流失トラブルに対して、同航空に対して約1億8340万ポンド(約250億円)の罰金を科す方針を示しました。
 これに対して同航空の親会社である IAG は不服申し立てを行う意向、とのことです。


*7月8日

@昨日深夜、「カーフュー弾力的運用」17、18例目が発生
 昨日深夜、「カーフュー弾力的運用」17、18例目が発生しました。
・17例目 成田発台北行きのジェットスター・J 11便・A320型機が成田空港の悪天候による、玉突き遅延のために、午後11時17分にA滑走路から北側に離陸したものです
・18例目 新千歳発成田行きのジェットスター・J 118便・A320型機が成田空港の悪天候による、玉突き遅延のために、午後11時23分にA滑走路南側から着陸したものです。

@サウジアラビアの LCC 「フライアディール」がB737MAX型機50機をキャンセル
 今日のブルームバーグジャパンによりますと、サウジアラビアのLCC 「フライアディール」は現地時間7日、昨年12月にボーイング社とB737MAX型機30機を発注し、20機をオプションとするコミットメントを締結していますが、これを撤回する、と発表しました。B737MAX型機のキャンセルは2件の墜落事故以来初めてとなるようです。
 しかし、ボーイング社は「スケジュール上の要請を踏まえるとフライアディールは今回、B737MAX型機のコミットメントを成立させることはないと当社は理解している」とのコメントを出しています。
 なお、「フライアディール」は「今後エアバス機で全て運航する」としており、A320neo型機を50機導入する事にしています。この50機については、6月のパリエアショーで親会社「サウディア」が発注したA320neo型機をあてるものと見られています。


*7月7日

@カザフスタンの「SCAT航空」が定期チャーター便で成田乗り入れ
 中央アジアのカザフスタン共和国第2位の航空会社「SCAT 航空」の成田=ヌルスルタン(旧アスタナ)線が、今日から定期チャーター便として運航を開始しました。成田空港発着日曜日の週1往復となります。今日は午前8時15分頃、成田空港に着陸しました。使用機はB757型機でした。
【コメント】同航空の成田空港乗り入れは初めてと思われます。

@米国籍の54才男をライフル銃弾様の持ち込みで現行犯逮捕
 千葉県警成田国際空港署は昨日午後2時10分頃、成田空港第1ターミナルの手荷物検査場で、ライフルの実弾のようなものを持っていた54才の米国籍男性を銃刀法違反容疑で現行犯逮捕した、と発表しました。手荷物検査で警備員が発見しました。この男は現在黙秘している、とのことです。日本に入国するときの入国保安検査をすり抜けた可能性もある、とのことです。
【コメント】ということは、米国から日本に来たとすると、米国の空港での出国保安検査もすり抜けたことになりますね。

@今年の夏休み旅行動向調査で海外旅行は過去最高か、JTB 調査
 JTBが4日に発表した「2019年夏休み(7月15日〜8月31日)の旅行動向」によりますと、この期間に1泊以上の旅行に出かける人は、総人数で前年同期比(以下同じ)0.1%減、この内、海外旅行人数は3.5%増、国内旅行人数は0.2%減となっています。海外旅行の平均費用は6.2%増、国内旅行の平均費用は4.0%増となっています。

@台湾・エバー航空のストライキは10日に終息
 台湾のエアバー航空客室乗務員のストライキが終結する見通しとなりました。現地時間6日の労使交渉で合意が成立し、同10日午前0時にストを終息させる、とのことです。しかし、客室乗務員の勤務体制の準備などで、平常に戻るのは今月後半になる、とのことです。6月20日から17日間のストライキとなりました。会社側は27.8台湾ドル(約97億円)の損害になる、としています。


*7月6日

@国土が「ZIPAIR」に航空運送事業の申請を許可
 国土交通省は昨日、日本航空系中距離LCC 「ZIPAIR」から出されていた航空運送事業の許可申請について、これを許可したことを発表しました。
 同航空は成田空港を拠点とし、来年5月14日から成田=バンコク線を1日1往復で、同7月1日から成田=仁川線を1日1往復で開設することになります。機材は日本航空からB787-8型機2機をリースします。この2機は、日本航空が導入したB787-8型機の初号機と2号機になり、改造して座席数を290席に増やします。

@三菱航空機会社が三菱スペースジェット・M90型機の量産を開始
 今日の共同通信によりますと、三菱航空機会社は6月中旬から三菱スペースジェットM90型機の量産を始めた、とのことです。
 三菱重工の飛鳥工場で一部胴体の生産を始めました。全日空への初号機を来年半ばに納入する予定です。安定した生産体制の構築を目指したもの、とのことです。
【コメント】また、今日の「 MRJ大好き」さんによりますと、「2020年末までに3機の生産を終えるべく進めている」とのことですが、この件は共同通信記事には出ていません。

@初期のA380型機で翼桁リブに亀裂が見つかる、EASA が検査指示を検討
 現地時間5日の「Flight Global(英文)」によりますと、欧州航空安全局(EASA)は、古いA380型機の翼桁リブ33番と49番の上下のフランジに、亀裂が見つかったことを明らかにしました。そして、これが両翼に影響を与える可能性があるため、検査を指示する命令を発効することを計画している、とのことです。


*7月5日

@中国「東方網」が「成田空港の夜間発着禁止は立ち退かない民家のせい」と報じる
 今日のいくつかのメディアによりますと、現地時間4日の中国「東方網」は成田空港の夜間飛行禁止に関する記事を載せました。
 この理由として「建設当時にどうしても立ち退かなかった民家が8軒あり、深夜に飛行機が飛ぶとこれらの民家に騒音の被害をもたらすため、空港側がやむを得ず規定を設けている」と説明している、とのことです。
 また、このか背景として「日本では中国と違って土地の私有制が認められているために起こり得る」と解説しました。そして、「このために用地を確保する際に政府や開発業者は所有者の意向や選択を尊重せねばならず、立ち退きを行う際には十分な配慮とケアをしなければならないのだ」と説明しているようです。
【コメント】しかし、この記事にはいくつかの誤解があります。まず、空港の運用時間については成田空港建設当時から地域の自治体や住民団体との話し合いがあり、住民側は運用時間を概ね「午前7時〜午後9時」にするように求めました。これに対して国や当時の空港公団は「成田空港は国際空港だから羽田空港並みにすることは可能」として、住民の要求を受け入れず、現在の「午前6時〜午後11時」と決めたのです。
 ですから、現在の運用時間は「残っている8軒」のためだけではありません。航空機騒音に晒される飛行コースに近い周辺住民との“納得していない約束”なのです。

@成田空港6月総貨物量は13ヶ月連続のマイナスも、取卸量は13ヶ月ぶりのプラスに
 東京税関は今日、「成田空港6月貨物取扱量(速報)」を発表しました。これによりますと、総取扱量は13ヵ月連続のマイナスの前年同月比(以下同じ)3.6%減の17万2170トンとなっています。
 積込量はで 8ヵ月連続のマイナスの9.8%減で、輸出量は19.0%減となり、一方、取卸量は13ヶ月ぶりのプラスの3.1%増、輸入量は1.2%減となっています。

@国土が操縦士の乗務時間改訂を告示、10月1日から
 国土交通省は今日、「操縦士特有の運航環境を踏まえた乗務時間上限基準」を発表しました。詳しくは前記リンクを見て下さい。施行は10月1日からとなります。

@国土が客室乗務員らの飲酒基準を発表、今日から執行
 国土交通省は今日、「客室乗務員等の飲酒基準」を発表しました。対象は「客室乗務員、運航前整備を行う整備従事者及び対空通信を行う運航管理従事者」となっています。今日から適用されます。

@ボー社がB737MAX型機事故の遺族に1億ドルの基金、遺族らは反発
 ボーイング社は現地時間3日、B737MAX型機墜落事故2件の遺族や地域社会への支援として総額1億ドル(約108億円)を数年間にわたり拠出する、と発表しました。この基金は遺族の教育や生活支援、地域社会の経済発展などに充てるとしており、地方自治体や非営利団体と支援していく、とのことです。
 しかし、今日のロイター通信によりますと、エチオピア航空機事故の遺族らは「この提案は内容が曖昧すぎる」と批判し、遺族らには「ボーイング社から『お金は振り込まれたのか』という問い合わせや、同国で頻発している身代金目当ての誘拐事件多発などから、身の危険を感じている」とのことです。遺族らは「このような提案の前に、遺族らと十分に相談し、もっと慎重に行うべき」と述べている、とのことです。

@バージン機の操縦室で火災、緊急着陸し全員無事
 現地時間5日の「Flight Global(英文)」によりますと、現地時間4日夜、ニューヨークJFケネディ空港からロンドンに向かっていたヴァージンエア138便・A330型機のコックピットで火災が発生し、同機はボストンのローガン空港に午後20時50分頃緊急着陸を行いました。217人の乗客は緊急避難しました。火災は助手席の座席から発生しましたが、パイロットにより消し止められました。原因は調査中です。

@欧州航空安全局が CMF56 エンジンに耐空性改善命令
 「Flight Global(英文)」によりますと、欧州航空安全局は現地時間先月28日、CFMインターナショナルの製造したCFM56エンジンに耐空性命令を出しました。エンジンの亀裂が発生したことに対する高圧タービンフロントシール交換を即すものです。


*7月4日

昨日深夜、「カーフュー弾力的運用」16例目が発生
 昨日深夜、2019年度「カーフュー弾力的運用」16例目が発生しました。
・16例目 天津発成田行きの「SPRING」254便・B737-800型機が、バードストライクによる機材交換により遅れた、玉突き遅延のために、午後11時7分にB滑走路北側から着陸したものです。
 なお、このバードストライクは昨日午前9時頃、函館空港での離着陸訓練中の「JA04GR機」で発生したもので、乗客はいませんでした。

@成田発のデルタ航空機が油圧トラブルで引き返す、2日
 今日の「日刊航空」によりますと、2日午後7時20分頃、成田発シンガポール行きのデルタ航空169便・B767-300型機が、宮崎空港の南南東約470Km付近を飛行中に、3系統ある油圧システムの1系統で不具合を示す警告が出ました。
 このため、同機は成田空港に引き返し、午後9時4分に無事緊急着陸しました。同機は滑走路近くの誘導路上で停止し、牽引車で移動しました。このトラブルでA滑走路が約10分間閉鎖されました。

@「7月は通常運航に戻る」とジェットスター・J の片岡社長
 昨日の「Aviation Wire」によりますと、ジェットスター・J  の片岡社長は昨日、6月に発生した計画減便について、7月からは計画的減便が発生しないことを明らかにし、陳謝しました。同氏は「運航乗務員の勤務形態の管理不足、管理不備で起きたこと。社内で有給休暇の取得・申請方法を再検討し、不備があったところを直す」と述べ、パイロット不足による欠航ではないと述べました。
 なお、ジェットスター・J は昨日、運航開始7周年を迎え、成田空港で記念セレモニーを行いました。

@横田基地発三沢基地行きの米軍輸送機が関西空港に緊急着陸
 今日の毎日新聞によりますと、今日午前6時半頃、横田基地から三沢基地に向かった米軍輸送機C17型機が、燃料不足で関西空港に緊急着陸しました。悪天候のために三沢基地に着陸できず、横田基地に引き返しましたが、こちらも大雨で着陸できず、関西空港に向かいました。燃料が少なくなったため、緊急事態を宣言して優先的に着陸したものです。

@全日空の5月実績は国際・国内線共に好調
 全日空が発表した「5月ANAグループ5月実績」によりますと、
 国際線では旅客数が前年同月比(以下同じ)1.7%増の83万3884人、利用率は1.5ポイント増の74.3%となっています。
 一方、国内線では旅客数が3.5%増の343万8100人、利用率が2.9ポイント増の69.0%となりました。この内、成田空港路線の利用率は成田=札幌線が4.5ポイント増の64.0%、成田=大阪線が7.4ポイント減の70.5%、成田=福岡線が0.9ポイント減の58.9%、成田=那覇線が13.3ポイント増の63.4%、成田=仙台線が7.6ポイント減の71.6%、成田=新潟線が1.6ポイント減の66.3%、成田=中部線が7.9ポイント減の58.3%となっています。
 国際線運航実績では欠航率が0.1ポイント改善の0.0%、定時出発遅延率が±0の14.1%、定時到着遅延率が1.0ポイント改善の12.5%となり、国内線運航実績では、欠航率が±0の0.4%、定時出発遅延率が1.4ポイント悪化の8.1%、定時到着遅延率が1.2ポイント悪化の10.7%となっています。
【コメント】ゴールデンウイーク10連休の“特需”が貢献しているのでしょうね。

@エイビーロードのエアラインランキングで、1位はシンガポール航空、2位に全日空と日本航空
 エイビーロドが今日発表した「エイビーロードエアライン満足度調査 2019」によりますと、1位はシンガポール航空、2位が全日空と日本航空、4位がエミレーツ航空、5位がニュージーランド航空となりました。この調査はインターネットで4月11日〜15日に全国から抽出した「18才以上で2018年に渡航経験のある日本人8797人」で、回答率は52.4%の4612人でした。調査対象エアラインは40社でした。


*7月3日

@1日深夜の「カーフュー」詳細
 1日深夜に起こった「従来取り決めによるカーフュー運用」詳細が、ここに出ています。

@全日空が昨日から成田=ホノルル線でA380型機2機を運用
 全日空は昨日から成田=ホノルル線にA380型機2号機を投入しました。これにより、火・金・日曜日には成田発午後8時10分と午後9時30分の2往復がA380型機による運航となります。

@三菱航空機会社が三菱重工の資金投入で黒字に、債務超過も解消
 三菱航空機会社は1日、2019年3月通期決算を公表しました。これによりますと、三菱重工から増資引き受けなど2200億円を受け、純損益は三菱重工の債権放棄などの特別利益計上で前年同期の赤字から23億1800万円の黒字となりました。また、債務超過も解消しました。営業損益は同589億6200万円の赤字から426億5700万円の赤字となり、経常損益は同589億5400万円の赤字から473億1200万円の赤字となりました。

@ヒースロー空港空港近くの住宅庭に凍った男性が落下
 現地時間6月30日、ロンドンの住宅の庭に、男性が航空機から落下する事故がありました。落下した庭では数m 離れたところで、住んでいる住民が日光浴をしていた、とのことです。住民の話では、男性は落下したときには凍っていた、とのことです。
 警察の調べでは、この男性はケニア人で首都・ナイロビの空港から、旅客機の車輪格納庫に隠れて密航を試み、ロンドンのヒースロー空港に着陸する寸前で落下したものと見られる、とのことです。
 ヒースロー空港では2015年にも住宅の屋根に落下して死亡した例がある、とのことです。

@約2年前に破損し、落下したエンジンの一部を深い雪の中から回収
 現地時間7月1日の「Flight Global(英文)」によりますと、現地時間2017年9月30日にパリ発ロサンゼルス行きのエアールフランスのA380型機が、グリーンランド上空を飛行中に右翼のエンジン1機が爆発し脱落した事故(2017年10月1日の出来事参照)で、このエンジンの一部がグリーンランドの雪の中から発見されました。この部品はブレードの一部が付いているディスクとのことです。
 この事故の調査は破壊したエンジンのほとんどが失われたため、原因究明が進んでいませんでした。そこで、調査委員会は部品の捜索を続けていました。
【コメント】それにしても、執念の調査ですね。探査装置を積んだ小型機を飛ばして、長時間の捜索を行った、とのことです。


*7月2日

@昨日深夜、午前0時24分までに37機が離発着
 昨日深夜、成田空港の視界不良による管制制限のために、「緊急事態(従来取り決め)によるカーフュー」で、昨夜午後11時00分から今日午前0時24分までに37便が離着陸しました。詳しい情報はまだ出ていません。
【コメント】まるで、10月末から始まる予定の「A滑走路運用時間1時間延長」のリハーサルですね。飛行コース下の方々はどうだったのでしょうか。

@ベトジェットが12日から成田=ホーチミン線を開設へ
 ベトジェットエアは昨日、12日から成田=ホーチミン線を開設する、と発表しました。1日1往復の運航となります。
 同航空の成田路線は成田=ハノイ線に次いで2路線目となります。

@全日空が今日から新規導入のB777F型機を路線投入
 全日空は今日から、新規導入したB777F型機を成田=上海線に就航させました。
 写真は先月30日に撮ったものですが、望遠で、曇にもかかわらず陽炎で画像がめろめろでした。貨物機ですので、B777型機にしては短く、ずんぐりとしています。最後部が扁平になっていますので、B767型機ではないと思います。

 


*7月1日

6月のアクセス数は18,114回でした。

@18日から「新標準飛行コース」実施へ、米軍空域変更で
 成田国際空港株式会社(NAA)は今日、7月18日から房総半島南方沖の米軍訓練空域及び訓練区域の変更に伴う「標準飛行コースの変更について」を告知しました。
 これを見ますと、北風時も南風時共に、飛行コースが増えて複雑化しています。実際の変更は18日からになります。
【コメント】複雑になり、飛行回数も4万回増になりますから、周辺地域の騒音も増加するものと考えられます。それと、航空機の管制も頻度や飛行コース増で複雑になる、と思われます。大丈夫でしょうか。

@今日から成田=マカオ線が増便
 マカオ航空は今日から成田=マカオ線を、現在の1日1往復から同2往復に増便しました。

@今日から IBEX の成田=仙台線が再開
 IBEXエアラインズは今日から成田=仙台線を再開させました。成田空港発午後4時で1日1往復となります。

@全日空機が高度計不具合で目的地変更
 昨日の産経新聞によりますと、29日午後9時45分頃、札幌発広島行きの全日空1272便・B737-800型機で、悪天候時の着陸に使う高度計に不具合が生じました。このため、同機は目的地を変更し、中部空港に午後10時40分頃、無事着陸しました。乗客・乗員約170人にケガなどはありませんでした。

@全日空機が速度計表示不具合で引き返し
 昨日の「iZa」によりますと、昨日午前11時5分頃、大阪発札幌行きの全日空773便・B737-800型機が滋賀県上空を飛行中に、3個ある速度計の1個が他の2個と異なる数値を示すトラブルが発生しました。このため、同機は大阪空港に引き返し、無事着陸しました。

@スカイマークの3月通期純利益が91億円に
 スカイマークが発表した2019年3月通期決算は、事業収益が前年同期比(以下同じ)6.5%増、営業利益が1.8%増、経常利益が14.5%増、純利益は30.3%増の91億2200万円となりました。

@スカイマークの5月搭乗者数は6.0%増
 スカイマークが発表した「5月搭乗実績」によりますと、搭乗者数は前年同月比(以下同じ)6.0%増の63万2476人、搭乗率は0.2ポイント増の80.4%となっています。

@エミレーツ航空機が油圧トラブルで立ち往生、滑走路約2時間閉鎖
 先月29日の産経新聞によりますと、同日午後5時25分頃、ドバイ発関西行きのエミレーツ航空316便・A380型機が油圧系統のトラブルのために、関西空港に緊急着陸しました。同機は自走できなくなったため、牽引車で駐機場まで移動し、この影響で滑走路が約1時間50分にわたって閉鎖されました。このため、後続の到着5便が羽田空港などに目的地を変更しました。

@サウジ政府のチャーター機が油圧不具合で関西空港に緊急着陸
 昨日午前8時頃、G20から帰国する要員を載せるためのチャーター便・B737型機が中部空港から関西空港に向かう途中で、油圧系統のトラブルが発生し、関西空港に緊急着陸しました。乗客・乗員8人にケガはありませんでした。


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