2020年5月前半の出来事
@今日早朝に UA 機が緊急着陸、機長席の窓ガラスにひび
今日未明、2020年度「カーフュー緊急事態(従来取り決め)」が発生しました。
香港発サンフランシスコ行きのユナイテッド航空2862便・B787-9型機が、機材不具合いのため、午前0時8分にA滑走路北側から緊急着陸したものです。
今日のメディアによりますと、この機材不具合は、機長席の正面窓のガラスに、ひびが入ったとの事で、緊急着陸を要請したもの、との事です。
同便に乗客は乗っておらず、乗員4人にケガはありませんでした。貨物便だったようです。
@航空科学博物館のクラウドファンディングで、24時間に目標の50%集まる
昨日の「Fly Team」によりますと、13日正午から始まった航空科学博物館のクラウドファンディングですが、24時間経った昨日正午段階で、目標とする1000万円の半分、500万円超の応募額を達成した、との事です。
【コメント】先行きは良いですね。写真は裏に野花が咲き誇る航空科学博物館です。
@13日昼頃、長崎県対馬で爆発音が鳴り響く
昨日の長崎新聞(YAHOO!ニュース)によりますと、13日午前11時半頃、長崎県対馬市で「ドーン」という爆発音が広い範囲で聞かれました。市役所などもガラス窓が振動したそうです。住民からの問い合わせが多くあった、との事です。
市役所が航空自衛隊に問い合わせたところ、当時、F2戦闘機2機が飛行していた、との事でしたが「爆発音を発するような飛行はしていなかった」とのことでした。また、火山噴火の際に出る「空振」を出すような火山噴火はなかったとのことで、原因は不明です。
【コメント】一番考えられるのは、超音速飛行による“ソニックブーム“ですね。航空自衛隊機ではなく、米軍機などの外国機が飛んでいた可能性がありますね。
また、隕石落下の可能性もあります。昼間ですから、火球が見えなかったのかも知れません。
@デルタ航空の社内メモで「秋には、パイロットの半数7000人が余剰になる」
今日の「ロイター通信(日本語版)」によりますと、デルタ航空の社内メモで、秋の時点で約14000人のパイロットの内、半分の7000人が余剰になる、との事です。同航空は今年末までに、効率の悪いB777型機を退役させ、A350型機やB787-9型機に置き換えるとの事です。
*5月14日
@タイ航空が7月1日から成田=バンコク線を再開
今日の「タイランドニュース(日本語版)」によりますと、タイ航空は「7月1日から国際線の運航を再開する」と発表しました。
この中で、成田=バンコク線は週4往復で再開する、との事です。
@航空科学博物館がクラウドファンディングを昨日から開始
「存続の危機」と「クラウドファンディング」を予告していた航空科学博物館が、昨日正午からクラウドファンディングを開始しました。
@日本航空のA350-900型機6号機が、昨日成田空港に到着
昨日の「AviationWire」によりますと、昨日、日本航空が導入しているA350ー900型機の6号機(JA06XJ)が成田空港に到着しました。
今の所、日本航空ではA350-900型機を国内線仕様としています。
記憶違いかも知れませんが、今までの5号機までは羽田空港に到着していた、と思うのですが、今回は成田空港でした。
フェリーフライトのパイロットも今までは日本航空のパイロットだったように記憶していますが、今回はフランス人パイロットでした。「2019新型肺炎」の規制で日本人パイロットは入国出来ないため、との事です。
そのためか、到着機の機体番号はフランス籍の「F-WXAF」でした。今後、国土交通省に届け出て、「JA06XJ」機として登録されます。
写真は成田空港に飛来した日本航空A350-900型機1号機です。
【コメント】パイロットがフランス人としても、羽田空港に到着することに何の問題もありません。整備の都合でしょうか。
もしかして、フランス人パイロットが羽田空港新都心ルートの「3.45度」着陸を避けたのでしょうか?
@4月の宿泊業倒産が急増、「2019新型肺炎」の影響で
今日の「トラベルボイス」によりますと、東京商工リサーチの調査で、4月の「宿泊業」の倒産が25件と急増している、との事です。前年同月は2件でした。
この内、15件が「2019新型肺炎」の影響による倒産です。このまま行くと、今年の倒産件数は2013年以来、7年ぶりに100件を突破する勢い、との事です。
【コメント】いよいよ、私達の生活と経済への影響が顕著になってきましたね。
@ IATA が、2019年レベルへの回復は国際線が2024年、国内線が2022年との予測
現地時間13日の「Flight Global(英文)」によりますと、国際航空運送協会(IATA)は13日、今回の「2019新型肺炎」による影響で、世界の旅客キロの収益が2020年に前年の約80億ドルから40億ドル未満に減少し、2019年レベルまで回復するのは、国内線で2022年、国際線では2024年までになる、との予想を公表しました。
@大韓航空が手元資金確保で新株7900万株発行
今日の「SPUTNIK」によりますと、大韓航空は現地時間13日の理事会で、資金確保の一つとして7月29日に新株7900万株を1株1万2600ウオン(約1100円)で発行することを決めました。
これにより、確保出来る現金は1兆ウオン(約870億円)となる、との事です。
*5月13日
@成田空港のゴールデンウイーク利用客が99%減に
今日の「テレ東NEWS」等によりますと、東京税関成田支局のまとめでは、今年のゴールデンウイークに成田空港を利用した人は、前年同期比(以下同じ)で99%減の約1万2720人でした。
この内、日本人の入国は98.6%減の4610人、出国は99.8%減の850人でした。
一方、外国人の入国は99.4%減の1420人、出国は98.2%減の5840人となっています。
同局では「新型コロナウイルスの感染拡大による、大幅な運休や減便の影響といえる」としています。
@アモイ発のユナイテッド航空機がエンジン不具合で成田空港に臨時着陸
今日の「WING DAILY」によりますと、11日、中国・アモイ発サンフランシスコ行きのユナイテッド航空2750便・B777-200型機が、離陸直後に第1エンジンの抽気系統にトラブルが発生しました。
同機はそのまま飛行を継続し、目的地を成田空港に変更し、午後4時35分に無事着陸しました。
成田空港で点検整備した後、午後6時23分にサンフランシスコに向かい離陸しましたが、離陸直後に再び第1エンジンの抽気系統の不具合を示す警告が出たため、成田空港に引き返し、午後7時32分に着陸しました。
なお、同機の乗客は6人でした。
【コメント】離陸直後にエンジンに不具合表示があったのに、成田空港まで飛んでしまうのですね。不具合の整備をする関係でしょうか。経済効果優先でなければ良いのですが。それにしても、「乗客6人」が現在の航空会社の苦境を現していますね。
@エアドゥ機が航法システム不具合で羽田空港に引き返す
今日の「WING DAILY」によりますと、昨日午後4時23分頃、羽田発釧路行きのエアドゥ73便・B737-700型機が離陸後、羽田空港の北北東約90Km付近を飛行中に、航法表示システムの不具合を示す表示が出ました。
このため、同機は羽田空港に引き返し、午後5時59分に無事着陸しました。結局、同便は欠航となりました。
【コメント】写真は「Flightradar24」による73便の航跡ですが、羽田空港のずいぶん、北まで行って引き返したのですね。不具合が発生してから約300Km以上も北に向かったのではないでしょうか。まさか、自機の位置が分からなかった、のではないと思いますが。
@スカイマークの4月搭乗者数は84.3%減に
スカイマークが今日発表した「4月搭乗実績」によりますと、搭乗者数は前年同月比(以下同じ)84.3%減の9万1457人、搭乗率は51.6ポイント減の26.4%となっています。
@ボーイング社の4月受注はゼロ、B737MAX型機のキャンセルは108機
今日の「Aviation Wire」によりますと、ボーイング社が現地時間12日に発表した、4月の受注・引渡実績によりますと、引渡が6機、受注はゼロとなりました。受注がゼロとなったのは今年1月以来となります。
また、B737MAX型機のキャンセルは108機あり、今年の累計キャンセルは299機となりました。
*5月12日
@キャセイ航空が6月21日から成田=香港線を1日1往復に増便
キャセイ航空は現地時間11日、6月の国際線運航計画を発表しました。
これによりますと、成田=香港線は6月20日までは、現行と同じ週3往復(火・木・土曜日)としますが、21日からは1日1往復にする計画です。
@スカイトラック社の空港ランキングで成田空港は7位、飲食店部門では1位に
昨日の「newsclip(日本語版)」によりますと、英国の航空業界専門調査会社スカイトラックスが、空港利用者の評価をもとにまとめた「2020年の空港ランキング」によりますと、成田空港は昨年の9位から7位に順位を上げました。
この他、日本からは羽田空港が2位、中部空港が8位、関西空港が10位となっています。
なお、成田国際空港株式会社(NAA)によりますと、「飲食店部門」では成田空港が1位となっています。
@この所「破綻したアビアンカ航空」機が頻繁に成田空港に来ている、との事です
今日いただいた、読者の「sorakara-gon」さんの情報によりますと、10日破綻した「アビアンカ航空」機がこのところ、結構頻繁に成田空港に来ている、そうです。
「sorakara-gon」さんが撮った写真も添付されていましたので、「sorakara-gon」の了解を得て、下記に載せておきます。
なお、「sorakara-gonのブログ」の5月6日付けではアビアンカ航空機の多くの写真が掲載されています。
@全日空が羽田=モスクワ線と羽田=イスタンブール線の就航延期を発表、就航時期は未定
全日空は今日、6月1日〜15日までの国際線運航計画を発表しました。
また、新規就航を予定していた羽田=モスクワ線と羽田=イスタンブール線の就航を延期することも発表しています。就航時期は未定です。
@三菱重工が「スペースジェット」の開発費を半減に
三菱重工は昨日開いた「2020年3月期決算説明会」で、最終損益が295億円の赤字に転落する事を明らかにしました。赤字は20年ぶり、との事です。
この中で、航空機事業についても三菱スペースジェットM100型機開発にかかる赤字と、「2019新型肺炎」によるボーイング社の旅客機減産の影響で大きく落ち込むことを明らかにしました。このため、ボーイング社部品を生産している工場の従業員を一時帰休とし、スペースジェット事業の見通しを精査し、今年度の三菱スペースジェット開発費を、昨年度比約50%の600億円程度に圧縮することにした、との事です。
泉沢社長は「スペースジェットM100型機についても、開発に向けて今、行っているいろんな検討については、いったん見合わせる」と述べた、との事です。
@韓国国土交通部が「仁川空港の第5滑走路は需要に応じて」
現地時間10日の「WoW!Korea(YAHOO!ニュース)」によりますと、韓国国土交通部は現地時間10日、同日に、あるメディアが報じた「仁川空港の第5滑走路計画が確定しており、敷地となるゴルフ場の一部が閉鎖される予定」との報道について説明しました。
これによりますと「仁川空港第5滑走路は、第2次仁川空港建設基本計画(1995年11月)から、仁川空港の需要増加に応じて、将来の最終段階に建設するものとして反映されている。現在、具体的な推進スケジュールは決定さていない」と述べました。
@米国航空業界で約75万人が雇用を失う恐れ
昨日の「CNNニュース(YAHOO!ニュース)」によりますと、米国の航空業界では政府支援の雇用維持条件期限が切れる10月1日以降、大規模な人員削減が避けられない、との見方が拡がっています。その規模は最大で全従業員の30%になり、約75万人との観測もあります。
@カンタス航空が「今年の新型機受領はない」
昨日の「ロイター通信(日本語版)」によりますと、カンタス航空は現地時間11日、「2019新型肺炎」の影響から、ボーイング社とエアバスに対して「発注している旅客機の、今年の受領は行わない」と伝えている、ことを明らかにしました。
*5月11日
@全日空の3月実績は国際線旅客数が72.1%減、国内線旅客数は60.2%減に
全日空が今日発表した「ANAグループ3月旅客輸送実績」によりますと、
国際線では旅客数が前年同月比(以下同じ)72.1%減の24万4342人、利用率が43.3ポイント減の35.0%となっています。
一方、国内線では旅客数が60.2%減の140万1054人、利用率が37.0%ポイント減の35.3%となっています。
この内、成田空港路線の利用率は成田=札幌線が40.0ポイント減の20.9%、成田=大阪線が49.8ポイント減の35.2%、成田=福岡線が38.5ポイント減の29.6%、成田=那覇線が36.9ポイント減の30.0%、成田=仙台線が53.1ポイント減の25.4%、成田=新潟線が43.4ポイント減の19.4%、成田=中部線が41.4%減の35.8%となっています。
運航実績は、国際線では欠航率が40.3ポイント悪化の40.4%、定時出発遅延率が8.1ポイント改善の6.3%、定時到着遅延率が9.2ポイント改善の5.1%となり、
一方、国内線では欠航率が11.5ポイント悪化の11.8%、定時出発遅延率が7.0ポイント改善の1.7%、定時到着遅延率が10.2ポイント改善の2.2%となっています。
@「ZIPAIR Tokyo」は精力的に、国内で訓練飛行実施
成田=バンコク線への就航を延期した「ZIPAIR Tokyo」ですが、訓練飛行を続けているようです。
「Flightradar24」によりますと、昨日は1号機である「JA822J」が10日ぶりに2回の訓練飛行を行い、2号機の「JA825J」機は7日から連日、1日2回の訓練飛行を行っています。
【コメント】何時、飛行再開になっても、すぐに就航出来るように、との準備なのでしょうね。
タイの空港閉鎖が解けるのかどうか、日本国内の「2019新型肺炎」感染が何時収まるかにもよりますが。
パイロットの募集は続けているようです。同航空の財務状況に、「2019新型肺炎」がどのように影響しているのでしょうか。
@中南米第2位の「アビアンカ航空」が経営破綻、運航とサービスは続ける
中南米・コロンビアのフラッグキャリア「アビアンカ航空」は現地時間10日、経営難から事実上経営破綻し、「米国・ニューヨークの連邦破産裁判所にチャプター11(連邦破産法第11条)を申請した」と発表しました。
同航空は中南米地域ではチリの「LATAM」に次ぐ第2位のシェアーを持っています。雇用と運航サービスは維持して再建を図ることになります。
@欧州委員会が「不要不急の外出禁止」を「6月15日まで延長」と提案
今日の日本経済新聞(電子版)によりますと、欧州連合(EU)の欧州委員会は現地時間8日、EU域内への不要不急な移動を原則禁止する措置を、6月15日まで延長するよう加盟国に提案したと発表しました。
発表した欧州委員会の副委員長は「多くの欧州の国で(対策の)進展がみられるが、世界の状況は脆弱だ。いかなる措置もゆっくりと進めることが不可欠だ」と述べました。
*5月10日
@「さくらの山」近くに、「日本近代文学館・成田分館」がありました
先日、成田空港周辺に行ったときに。「さくらの山」近く(徒歩約10分)の交差点で鉄筋平屋の立派な建物を見つけました。
閉じられている門の前に車を停めて覗いてみましたが、これは、目黒区の駒場公園内にある「日本近代文学館」の「成田分館」でした。
調べたところ、本館の資料が多くなり、入りきらなくなったため、この地に2007年に建てられた、との事です。
開館日は月に2回で、第1 ・第3土曜日(午前10時〜午後4時)のみになります。ただ、現在は「2019新型肺炎」の影響で、この開館日にも開館しているかどうかは分かりません。
展示物は閲覧出来ますが、所蔵庫にあるものは、本館(03-3468-4181)に問い合わせる必要があるようです。
入館に際しては身分証の提示を求められますので.注意が必要です。多分、運転免許証などの提示で大丈夫、と思います。これも、開港当時の空港反対闘争の名残でしょうか。
入館料は300円です。館内のミニ展示と開架資料の閲覧は無料ですが、書庫内の資料閲覧は有料とのことです。
@全日空が夏の一時金減額を労働組合に提案
昨日のNHKニュースによりますと、ANAホールディングスは、「2019新型肺炎」による経営悪化のために、従業員の夏季ボーナスについて、固定給部分を半額にする方針を固め、労働組合に提案しました。
一時金の減額はリーマン・ショックが起きた2010年以来。との事です。
【コメント】別件ですが、全日空は「3月の旅客・運用実績」を何時発表するのでしょうか。この所、だんだん遅くなっています。
もしかして、経営悪化の対策で、余裕がないのでしょうか。
*5月9日
@アシアナ航空が5月1日から成田=仁川線を再開ずみ
見落とししていましたが、アシアナ航空の成田=仁川線が、1日から運航を再開していました。1日1往復で、機材はA321型機を使っています。
@国内各社のゴールデンウイーク期間中運航実績は壊滅的結果に
国内航空各社が昨日発表したゴールデンウイーク期間中の利用実績によりますと、「2019新型肺炎」の影響で、例年に比べて壊滅的な状況です。
各社の実績については昨日の「Aviation Wire」に表で掲載されています。
@全日空も客室乗務員のヒール規定を改正
全日空は1日から、客室乗務員が履く靴の、ヒールの高さについての規定を改正しました。新しい規定では「5cm程度以下」としています。
国内の航空会社では日本航空が4月に規定をなくしています。
@「IAG」が「以前の水準に戻るには3年かかる」と機体の受領数を3年間で68機削減
現地時間7日の「Flight Global(英文)」によりますと、ブリティッシュ・エアウェイズとイベリア航空の親会社である「IAG」は、「2019新型肺炎」の影響が「2023年まで以前の水準に戻らない」として、この3年間の旅客機受領を計画よりも68機削減し、75機とすることを明らかにしました。
受領数は2020年が38機、2021年が5機、2022年が22機となっています。
*5月8日
@成田空港機能強化計画は白紙に戻し、現実に即し、住民の立場に基づいた計画に
成田国際空港株式会社(NAA)が先月28日に発表した「2019年度空港運用状況」によりますと、総発着回数は前年度比(以下同じ)1%増、総旅客数は4%減、国際線発着回数は1%減、国際線外国人旅客数は6%減と軒並みの落ち込みを示しています。
これらの減少は、「2019新型肺炎」による、3月の落ち込みの影響によるものです。「4月空港運用状況」の発表は今月下旬になりますが、今月1〜25日までの集計を見ますと、国際線発着回数は85.1%減、国際線出国旅客数は98.3%減と、壊滅的な惨状となっています。
にもかかわらず、 NAAの田村社長は4月28日の記者会見で「成田空港のさらなる機能強化計画」について、「今回の『2019新型肺炎』による危機と分けて考えている。『機能強化』は中長期的に必要な施策であるため、計画に影響させることは考えていない」と強調したとの事です。
下の図は国が「機能強化計画」を建てる時に策定した「長期需要予測」です。(拡大図はここ)
この図には、2019年度の発着回数を赤線と赤丸で入れてあります。
これを見ていただくと分かるように、発着回数の推移は「国土交通省基本政策部会」の「中位予想」と同じで、「国土交通省事業評価委員会」の「下位予測」を下回っています。
ところが、本会が今まで何回となく指摘(第43回騒音対策委員会、第45回騒音対策委員会など)してきたように、この「成田空港のさらなる機能強化計画」は「国土交通省基本政策部会」の「上位予想」と言う、「政府の希望的夢物語」を採用しており、「2032年に発着回数が50万回に達する」としているのです。
しかし、現状は見ての通りでさんさんたる有様です。今回の「2019新型肺炎」という過去最大のイベントリスクの影響はありますが、この「成田空港のさらなる機能強化計画」はこのような「イベントリスク」を、一切織り込んでいませんでした。
航空業界は今まで、何回もの紛争や不況など「イベントリスク」に見舞われてきました。伝染病の流行という「イベントリスク」にも「SARS」や「MARS」や「鳥インフルエンザ」や「エボラ出血熱」などのリスク毎に、航空需要の減退に見舞われています。
今回のような「イベントリスク」は予想は出来ませんが、「このようなリスクが繰り返される」と言うことは織り込んで計画を建てるべきではないでしょうか。これを一切無視する計画とは“夢”でしかありません。
今回の「2019新型肺炎」の影響から、航空需要が2018年レベルに回復するには「2〜3年以上かかる」というのが専門家の見方です。
とすると、2020年以降の発着回数も急激に落ち込み、「国土交通省基本政策部会」の「下位予想」レベルに落ち込む可能性もあります。
しかも、過去のイベントリスクのように「その後の回復に拍車がかかり、“V字”回復する」事にも、疑問を呈する専門家も少なくありません。
こうなると、「発着回数50万回」に達するのは、今から約30年後になってしまいます。
このような現状を見たときに、田村社長の発言は「現状に即したもの」とは到底思えません。
この、「2019新型肺炎」による影響を考慮して、「成田空港のさらなる機能強化計画」は「一旦、白紙に戻し、一から検討し直して、住民の命と健康を確保する、現実即した計画にすべき」と考えます。
@アエロメヒコ航空が成田=メキシコシティー線を6月2日から再開へ
アエロメヒコ航空は現地時間5日、成田=メキシコシティー線を、成田発着6月2日から、1日1往復で再開する、と発表しました。
機材はB787-8型機を使用します。
なお、当面の間は、成田空港定期便の減便や運休は取り上げず、再開や新規就航のみ取り上げることにします。
@成田エクスプレスの GW 期間中の乗客は前年同期のたった1%
JR各社が昨日発表したゴールデンウイーク期間中の利用状況によりますと、成田エクスプレスは前年同期比で99%減の約3000人にとどまった、との事です。
@全日空が来年度の入社募集を一時中断
全日空は今日、今後の事業の見通しが不透明なことから、2021年度の採用の募集を一時中断する、と発表しました。
すでに、書類選考などを始めており、応募者には活動中断の連絡を行っています。活動の再開時期は未定とするものの、採用の凍結や内定の取り消しはしない方針、との事です。グループ全体で約3200人程度を採用する予定でした。
@南アフリカ政府が南アフリカ航空の再建をあきらめ、新規フラッグキャリアを創設へ
南アフリカ政府は南アフリカ航空が破綻したことについて、同航空の再建を断念し、新たなフラッグキャリアの創設を行う事を明らかにしました。
@ベルリンの新空港を10月末に開港と発表
6日の「FBC(日本語版)」によりますと、ドイツ・ベルリンの新空港「ブランデンブルク空港」の運営会社は現地時間先月28日、新空港の建設監督当局の使用許可が下りたことを明らかにしました。
これにより、当初は2012年6月に開港を予定していた同空港の開港を10月31日に行う、と発表しました。
*5月7日
@今日未明、「従来取り決め」で1便が北側離陸
上記の表に、赤字で書きましたが、今日未明、緊急事態による「従来取り決めカーフュー」が発生しました。
成田空港周辺の雷による管制制限のために、カーゴジェット・エアウェイズ1322便が、午前0時16分、北側に離陸したものです。
@ EASA が成田空港と羽田空港を「ハイリスク地区」に指定
今日の「Traicy」によりますと、欧州航空安全機関(EASA)は現地時間5日、成田空港と羽田空港を「2019新型肺炎」による「ハイリスク地区」に指定しました。
これにより、成田空港と羽田空港から到着する人に対する検疫措置が強化されます。
オランダでは搭乗前に健康申告書を記入し、航空会社に対して申告するように義務付けるほか、到着後には14日間の自己隔離を要請されることになります。
@三菱重工がボンバルディアの CRJ 事業継続の新会社を6月1日に設立、MSJ の販売やメンテナンスも
三菱重工は7日、ボンバルディア社とのCRJ事業の統合が全て成立した、として、6月1日付で新たに「MHI RJ アビエーショングループ(MHIRJ)」を立ち上げる、と発表しました。
この新会社にはボンバルディア社に勤務していた約1400人が採用されます。本社機能はカナダ・ケベック州ミラベルに構え、MHI RJ アビエーション・カナダ、MHI RJ アビエーション・米国、そして、MHI RJ アビエーション・ドイツで構成され、米国、カナダ、ドイツにサービスセンター、サポートオフィス、そして部品供給拠点を置いてCRJ型機の改修、マーケティング、販売機能、型式証明、メンテナンスなどを継承し、部品を置きます。
将来的にはこれらの拠点で三菱スペースジェット(MSJ )の販売やメンテナンスや部品供給も行う事になり、販売後のサービス体制に不安がなくなることになります。
@MSJ 試験1号機が2日連続で飛行
現地時間5日に型式証明(TC)試験飛行を再開したMSJ 試験1号機(JA21MJ )ですが、現地時間6日も試験飛行を行っていました。
今日は約2時間の飛行となり、本格的な試験飛行体制になったようです。他の試験機はまだ飛行を再開していません。
写真は名古屋空港から試験飛行に離陸する「JA21MJ」機です。今は機体の塗装も「三菱スペースジェット機」塗装になっているのでしょうか。「Flightradar24」の写真では、変わっていないようですが。
@ライアンエアも約3000人の人員削減を計画
昨日の「Aviation Wire(YAHOO!ニュース)」によりますと、欧州最大のLCC 「ライアンエア」は現地時間5日、「2019新型肺炎」の影響で4月の旅客数が前年同月比99.6%減の4万人だったことを明らかにしました。
同航空は最大3000人の人員削減と、最大20%の無給休暇や減給や、機材の今後2年間の受領を削減することでボーイング社と交渉すること、などを明らかにしています。
さらに、各国政府がフラッグキャリアを救済しようとしていることについて、競争関係が歪められると強く批判しています。
*5月6日
@ユナイテッド航空が6月6日から成田=ニューヨーク線も再開へ
今日の「Traicy」によりますと、ユナイテッド航空はすでに発表している、6月6日からの成田=サンフランシスコ線、成田=グアム線の運航再開(2020年4月24日の出来事参照)に加え、同じ6月6日から成田=ニューヨーク線を週3往復で再開する、との事です。
@MSJ の米国での試験飛行が再開
現地時間5日、米国での「2019新型肺炎」により停止していた、三菱スペースジェットM100型機(MSJ)の型式証明(TC)試験飛行が再開されました。
MSJ試験1号機(JA21MJ)が3月22日以来の試験飛行を行いました。
【コメント】飛行時間は約1時間の短めの試験飛行でしたが、約1ヶ月半ぶりの試験飛行ですから、大事を取ったのではないでしょうか。
これで、モーゼスレイク・フライトテスト・センターでの試験飛行が再開されましたので、試験10号機がモーゼスレイク・フライトテスト・センターに向かうのも近いのではないでしょうか。
写真は「Flightradar24」による5日の試験飛行航跡です。
@「2019新型肺炎」が航空機利用の考え方を変える
今日の「トラベルボイス」に載った、ミトラ・ソレルズ氏の「飛ぶか飛ばないか? COVID後の世界で持続可能性が重要な理由」が、「2019新型肺炎」後の世界変化について述べていて、大きな示唆を与えてくれるような気がします。
この中で、航空マーケティング・コンサルティングを手掛けるシンプリーフライイングの創業者兼CEOシャシャンク・ニーガム氏から、筆者に「結局、それほど飛ぶ必要があったのでしょうか」との質問が来た、との事です。
この事について、旅行業界関係の識者が色々な意見を述べている、との事で、南オーストラリア大学で観光マネジメント担当シニア講師を務めるフレヤ・ヒギンズ‐デスビオール氏は「尽きることのない消費と成長拡大によって、回り続ける経済こそが問題である。コロナウイルスは、ある意味、我々が当たり前だと思っていた生活に、疑問を突きつけている。世界は、こうした危機における経験を活かして、大事なことに気付くべきだ。これまで当然だと思っていた日常を突然、失った。この先、経済の立て直しが始まり、旅行や観光に出かける動きが再会する時には、生態系や環境を破壊しないよう、もっと慎重に配慮しながら、再出発することが必要だ。なぜなら今回のパンデミックと同じようなことは、これからも起きるからだ」と主張している、との事です。
【コメント】この記事と原文には、私達がこれから考えなければならない事柄への、大きな示唆を与えてくれるのはないでしょうか。
なお、原文は現地時間4月8日付になっています。
@ヴァージン航空も3150人の削減を発表
昨日の共同通信によりますと、英国のヴァージンアトランティック航空は現地時間5日、従業員の3150人を削減する、と発表しました。全従業員の約30%に当たる、との事です。
@エールフランスもマスクなどの装着を義務化
エールフランスはフランス政府の指示により、現地時間11日から乗客に搭乗時のマスク等の着用を義務付ける、と発表しました。マスクは乗客自身で用意することになります。
なお、この政府の指示は公共交通機関の全てに適用される、との事です。
*5月5日
@シェレメチェボ空港でSSJ-100型機がエンジン1基停止で緊急着陸、奇しくもちょうど1年前と同型機
今日の「Sputnik 日本」によりますと、現地時間5日、モスクワのシェレメチェボ空港で、離陸したスホーイ・スーパージェット100型機(SSJ-100)が、離陸数分後にエンジン1基が停止し、同空港に引き返し、無事緊急着陸しました。
ちょうど1年前の5月5日には、同じシェレメチェボ空港で、同じSSJ-100型機が緊急着陸に失敗し炎上、41人が犠牲になった事故(2019年5月6日の出来事参照)が起こっています。
写真は成田空港に到着したヤクーツク航空のスホーイ・スーパージェット100型機です。SSJ-100型機は最大で105人乗りのリージョナルジェット機です。
@ユナイテッド航空が10月に幹部・管理職とパイロットの30%を削減へ
今日の「ロイター通信(日本語版)」によりますと、ユナイテッド航空は幹部・管理職宛のメモで、「航空需要は9月末までに戻りそうもないため、10月に幹部・管理職の30%、約1万1500人を削減せざるを得ない」と通知しています。該当者には7月下旬〜中旬に通知する、とのことです。
また、パイロット宛のメモでは、同じ10月に「パイロットの30%を削減する」と述べている、との事です。
米国の航空会社では、政府からの支援を受けた条件として、9月までは人員削減を行わず、雇用を維持することになっています。
@「GEアヴィエーション」が25%・1万3000人を削減
現地時間5日の「Flight Global(英文)」によりますと、米国の航空機用エンジンメーカー「GEアヴィエーション」は、「2019新型肺炎」の影響による2大機体メーカーの減産に対処するため、5万2000人の従業員の、約25%に当たる1万3000人の人員削減を行う、としています。
この人員削減にはレイオフと自主退職が含まれます。
@ノルウエー・エアシャトルが再建案で株主の賛成を得る
現地時間4日の「Flight Global(英文)」によりますと、 LCC 「ノルウエー・エアシャトル」は4日の株主総会で、「負債を株式に転換し、2021年からより少ない船隊と、少ない目的地で事業を再開するという計画」案への投票で76%の賛成を得た」と発表しました。
これにより、債券およびリース債務の株式への転換、ならびに最大4億クローナの公募を通じて私募を進め、7億3000万ドルの資金調達に成功した、との事です。
これにより、国からの支援にも道を開いた、との事です。
@ルフトハンザ航空のCEOが「政府の支援は必要だが、管理はお断り」と強気
今日の時事通信(乗りものニュース)によりますと、ルフトハンザ航空グループのCEOは、5日に開かれる株主総会前の声明で「政府の支援は必要だが、政府の管理は必要ない。ドイツ、スイス、オーストリア、ベルギーの政府から支援を得た上で、破産を回避できるかどうかが問題だ」と述べました。
支援を巡るドイツ政府との交渉は行われていますが、政府側は100億ユーロの支援の見返りに、25.1%の出資を条件としています。
【コメント】国からの支援は、国民の税金を使う事になりますから、何らかの条件を付けないと国民が納得しないのではないでしょうか。他業種の会社が「2019新型肺炎」で経営が悪化した、として「我も我も」と支援を申し出たら、収拾がつかなくなりますね。
*5月4日
@成田空港整備地区の従業員が「2019新型肺炎」に感染
昨日の「Traicy」によりますと、1日に成田空港整備地区に勤務する40才代の男性が「2019新型肺炎」に感染していることが確認されました。
先月25日に風邪の症状で医療機関を受診しましたが、28日に熱が高くなり30日まで続いたことから、検査したところ陽性と判明したものです。
1日に入院し、治療を受けている、との事です。濃厚接触者1名、他の接触者11名は自主的に2週間の自宅待機となっています。
成田空港に勤務する従業員の感染確認者は2人目です。
@羽田空港新都心ルート「3.45度」着陸でも騒音軽減効果はわずか
今日の日本経済新聞(電子版)によりますと、羽田空港新都心ルートの「降下角3.45度」と世界標準の「降下角3.0度」について、同紙が国土交通省、東京都、品川区の騒音測定試料を詳細に検討したところ、下がった割合は59%となり、逆に大きくなった割合が38%あった、との事です。
国土交通省が「降下角3.45度」を採用した根拠は「降下角を上げれば騒音軽減になる」との事でしたが、北海道大学の松井利仁教授は「2デシベルの違いは.人間の耳では判別出来ない」と指摘しています。
この指摘から見ると、「実際に騒音が低くなった」と感じられるのは「2デシベル」以下の25%しかなかったことになり、逆に「うるさくなった」と感じる場合は14%あることになります。
【コメント】記事の中で中央大学の戸井武司教授は「3デシベルの違いであれば感じ取れ、多少は生活環境を改善できる」と話した、との事です。
「3デシベル大きく」は、音のエネルギーが「2倍強く」なる事になります。
しかし、実際の飛行機騒音を長く聞いて来た限りでは、なかなか違いが分かるものではありません。「5デシベル」の違いは.「おお、これは大きいな!」と分かるのですが。
@ロールスロイス社も15%の人員削減を労働組合に提示
昨日の共同通信(YAHOO!ニュース)によりますと、英国の航空機エンジンメーカー「ロールスロイス社」は、航空機メーカーが減産を表明していることから、全従業員の15%を削減する方向で検討し、労働組合との協議に入った、との事です。
*5月3日
@先月13日の日本航空機搭乗橋接触トラブルは木製車止めを乗り越えた
今日のNHKニュースによりますと、先月13日、成田空港に駐機していた日本航空のB737型機が、強風に煽られて向きが90度旋回し、搭乗橋に主翼が接触した、トラブルについて、日本航空が調査したところ、車輪が突風で車止めを乗り越えて旋回したことが分かりました。
木製の車止めに、車輪が乗り越えたときに出来たとみられる破損があった、との事です。
日本航空では今後、強風が予想されるときには、台風時などで使う、金属製の車止めを使う対策を取る、との事です。
@航空科学博物館が存続に向けて、近く「クラウドファンディング」始める
成田空港A滑走路南端近くにある、航空科学博物館では「新型コロナウイルス感染防止のため、当面の間の臨時休館で入館者数は9割減!入館料に加え売店・レストランの収入がほぼ0となりました。このままでは航空科学博物館が存続できなくなってしまいます」として、近く、「クラウドファンディング」を始める、との事です。詳しくはリンクで確認して下さい。
写真は裏から見た改装中の航空科学博物館です。
@「2019新型肺炎」の影響で「パイロット余り」の時代が来る?
世界の航空会社では「2019新型肺炎」による“危機”を乗り切るために、人員削減と、機材の見直しによる発注キャンセルや機材削減が活発化しています。
これによる影響は、少し前までに叫ばれていた「パイロット不足」を吹き飛ばし、逆に「パイロット余り」を生み出すのではないでしょうか。
パイロットや客室乗務員を目指す人には“冬の時代“となるのではないでしょうか。
@ボーイング社が新型単通路機の開発を白紙に戻す
ボーイング社はB737MAX型機とB787型機の中間のクラスとなる新型旅客機(通称「B797型機」)の開発を、当面断念することになりました。
B737MAX型機の運航停止や「2019新型肺炎」の影響による経営悪化で余裕がなくなっている事が原因とのことです。
また、エアバスはこのクラスで「A321neoXLR型機」をすでに開発開始し、先行しています。日本ではこの「A321neoXLR型機」をピーチ・アビエーションとジェットスター ・Jが導入する事にしています。
@ルフトハンザ航空も搭乗客にマスクなどの装着を義務化
ルフトハンザ航空は現地時間5月4日から、搭乗する乗客にマスクなど口や鼻を覆えるカバーの着量を義務付けます。期間は当面、8月31日までとしています。
*5月2日
@「シティーリンク」の成田=ジャカルタ線就航はなし
昨日書いたインドネシアのLCC「シティリンク」の成田=ジャカルタ線就航(2020年2月25日出来事参照)はやはり見送られたようです。
成田空港の公式ホームページの検索でも出てきませんでした。同航空はガルーダ・インドネシア航空の子会社でもあります。
@国土が飲酒の検査機パイロットを不利益処分
国土交通省は先月28日、昨年12月23日に、那覇空港の新滑走路の検査をするための検査機に乗務する予定だった、パイロットが前日に飲酒して、乗務前のアルコール検査で規定値を超えるアルコールが検知された問題で、このパイロットを60日間の航空業務停止処分にしました。
写真は2012年の中部空港エアショーに展示されていた国土交通省の飛行検査機「JA005G」ですが、この機体はもう使われていません。
【コメント】民間航空会社のパイロットの飲酒に対しては厳しい処分を要求し、昨日には全日空に対して業務改善命令を発します。
このパイロットは全日空を懲戒解雇され、全日空トップは自ら給与の一部カットを行っています。
これに比べると今回の処分は軽すぎませんかね。身内は「おともだち」だからでしょうか。国土交通大臣や航空局長は監督責任を問われないのでしょうか。
@エンブラエル社が中国との提携に意欲か、提携破綻で「MSJ」に好機到来か
現地時間1日の「Flight Global(英文)」によりますと、ボーイング社との提携交渉が決裂したエンブラエルは、中国との提携を模索する案を考えている、との事です。
そして、記事の後半でボーイング社とエンブラエルの提携失敗が、三菱スペースジェット(MSJ)にどのように影響するかを考察しています。
その一つはエンブラエルが再び、リージョナル市場に重点を移すかも知れない、としています。
また、ボーイング社が三菱航空機会社とのパートナーシップ再構築に動く可能性があるとし、「またしても、CRJソリューションを維持することで、SpaceJetは現在のリージョナルジェット顧客の強固な設置ベースを手に入れることができます」と結んでいます。
@エア・アジアが今年は発注しているA320neo型機を1機も受領せず
現地時間先月30日の「Flight Global(英文)」によりますと、エア・アジアは発注している350機のA320neo型機ファミリーを、今年は1機も受領しないことを明らかにしました。同航空は今年、14機を受領する予定でした。
@ライアンエアが約3000人の削減を計画し、B737MAX型機受領削減でボー社と交渉
欧州最大のLCC 「ライアンエア」は現地時間1日、パイロットや客室乗務員の最大で3000人に及ぶ削減を検討していることを明らかにしました。
また、ボーイング社と発注している機材について、今後2年間の受領機数削減について協議していることも明らかにしました。
同航空CEOは株主に対し「旅行需要と価格の回復には少なくとも2年かかる。早くても2022年夏になるだろう」との見方を示しました。
@米国の航空大手3社がジェットブルーに続いて、乗客のマスクなどの装着を義務化
米国の航空大手3社はジェットブルーが搭乗時にマスクなどで顔を覆う事を義務付けたことに追随し、搭乗する乗客にマスクなどの着量を義務付けることを明らかにしました。
これで、まだ義務づけを行っていないのは、大手ではサウスウエスト航空だけになります。
*5月1日
@4月のアクセス数は、20,710回でした。2万回を超えたのは久し振りです。
@今日から第3ターミナルで、サーモグラフィーによる体温測定
国土交通省は今日から、成田空港第3ターミナルで、サーモグラフィーを使った、搭乗客の体温測定を始めました。
37.5度以上の体温を測定した場合には、チラシを配り体調を確認してもらいます。感染症が疑われる場合には、航空会社が搭乗を拒否する場合もあります。
@シンガポール航空が6月の計画で、成田=シンガポール線を週3往復運航
今日の「Fly Team」によりますと、シンガポール航空が発表した6月の国際線スケジュールによりますと、成田=シンガポール線は週3往復(木・土・日曜日)運航する、との事です。
@ベトナムのバンブーエアウエイズが20日から成田=ホーチミン線に就航
昨日の「Traicy」によりますと、国土交通省は先月28日付で、ベトナムのバンブーエアウエイズから出されていた「外国人国際航空運送事業」申請を許可しました。
5月20日から成田=ホーチミン線を1日1往復運航する、としています。
しかし、国土交通省のホームページには、許可の件は載っていません。
【コメント】この時期に、本当に就航するのでしょうか。
明日からはインドネシア・シティリンクの成田=ジャカルタ線が就航する予定になっていますが、こちらも、本当に就航するのでしょうか?
@京成電鉄決算も「2019新型肺炎」で大幅減益
京成電鉄が昨日発表した「2020年3月連結決算」によりますと、純利益が前期比(以下同じ)22.1%減の301億1000万円となりました。「2019新型肺炎」の影響による成田空港訪日客の大幅減少や外出自粛などが原因で、鉄道事業が大きく落ち込んだ、とのことです。
配当金は1株当たり8.50円としています。また、2021年3月期の業績見通しについては未定となっています。
@日本航空の決算で当期純利益が64.6%減、当面、一時帰休は考えず
日本航空が昨日発表した「JALグループ2020年3月期決算」によりますと、
売上高は前年同期比(以下同じ)5.1%減の1兆4872億円で、この内、国際線は10.3%減、国内線は2.6%減となっています。
営業費用は0.3%減の1兆3105億円、営業利益は42.9%減の1006億円、経常利益は38.0%減の1025億円、当期純利益は64.6%減の534億円となっています。
有利子負債残額は1917億円と494億円増えています。現金及び現金同等物は1929億1500万円減少して3291億4900万円となっています。
期末の配当金は0円としています。
国際線有償旅客数は9.3%減の827万7987人、利用率は4.2ポイント減の77.1%、一方、国内線有償旅客数は3.1%減の3378万3710人、利用率は2.2ポイント減の70.3%となっています。
また、来期の連結業績予想については開示を見合わせる、としています。
記者会見した菊山専務はすでに調達した577億円の資金調達に加えて、さらに465億円の追加調達を行った事を明らかにし、今後の資金調達について「最初に行うのは自助努力、その次に自力での資金調達、しかし、展開によっては、政府支援等を相談する可能性がある」と述べました。
また、人員削減については「雇用を守ることは、私どもの経営の原点」と述べ、当面、一時帰休などは行わないことを明らかにしました。
さらに、機材調達については「できあがっている機体の受領を引き延ばすのは難しい」とし、今年度に受領を予定しているA350型機4機を予定通り受領することも明らかにしました。
@全日空と日本航空の決算を比べてみると、圧倒的に全日空が苦しいのでは
全日空と日本航空の決算が出そろいました。この結果を、私なりに表にまとめてみました。
経営規模は圧倒的に全日空が大きいのですが、内容を見ると、全日空の方が圧倒的に苦しいように見えますね。
項目
|
売上高
|
営業利益
|
経常利益
|
純利益
|
有利子負債額
|
キャッシュ・フロー
|
国際線L/F
|
国内線L/F
|
|
全日空
|
1兆9742億円
(4.1%減) |
608億円
(63.2%減) |
593億円
(62.1%減) |
276億円
(75.0%減) |
8428億円
|
1359億円
(現金及び現金同等物) |
72.9%
(4.1P減) |
67.5%
(2.1P減) |
|
日本航空
|
1兆4872億円
(5.1%減) |
1006億円
(42.9%減) |
1025億円
(38.0%減) |
534億円
(64.6%減) |
1917億円
|
3291億円
(現預金残高) |
77.1%
(4.2P減) |
70.3%
(2.2P減) |
@国土交通省が飲酒問題で全日空に2回目の「業務改善命令」出す
国土交通省は今日、昨年11月に起こった、全日空パイロットが乗務前のアルコール検査でアルコールが検出された問題について、全日空に対して業務改善命令を出しました。
@アシアナ航空の買収が無期限の延期に
今日の韓国「中央日報(YAHOO!ニュース)」によりますと、韓国のアシアナ航空を買収することになっていた「現代産業開発」は現地時間先月29日に、買収予定日を30日ではなく、「企業結合審査など取引終結の先行条件をすべて満たした日から10日が過ぎた日(新株は旧株売却の翌日)、または当事者が合意した日」と株式市場に公示しました。
この曖昧な新買収日は事実上「無期限延期」と言うことになるそうです。「現代産業開発」は「買収をあきらめたわけではない」としていますが。
【コメント】このような航空業界が厳しい時期に、あえて買収をすることはない、と言う判断なのでしょうね。
@米国の航空会社大手3社がそろって赤字計上
米国の航空大手3社が1〜3月期決算でそろって、赤字を計上しました。
ユナイテッド航空は17億ドル(約1800億円)、アメリカン航空は22億ドル(約2300億円)、デルタ航空は5億ドル(約530億円)の赤字となっています。この時期の赤字は9年ぶりとなります。