2009年9月後半の出来事


*9月30日

@旅客2%増も本格的回復とは言えず・成田空港8月運用状況
 成田国際空港株式会社は昨日、8月運用状況を発表しました。それによりますと、発着回数は前年同月比で4%減、旅客数は同2%増、貨物量は同9%減となりました。旅客数は前年同月比で22ヶ月ぶりにプラスとなりましたが、日本人旅客と外国人旅客ともに同2%減で、通過客が同17%増となり、これと国内線旅客の増加が全体を押し上げたものです。旅客数の回復が始まっているかどうかは、昨年大きく落ち込んだ、9月以降の運用状況を見ないと何とも言えません。給油量は同11%減でした。

@フジドリームエアラインの整備士が着陸時にパソコン
 国土交通省は今日、フジドリームエアラインに対して整備士が着陸時にパソコンを使用した、として厳重注意しました。26日の静岡発熊本行きのフジドリームエアライン111便機内で、業務で搭乗していた同社整備士が着陸時にパソコンを使っていました。これを見た、他の乗客が客室乗務員に注意するように言いましたが、客室乗務員は注意せず、この乗客が注意してやめさせました。この整備士は以前にも着陸時にパソコンを操作したことがあるとのことです。
【コメント】この整備士は「夢中になっていて、アナウンスに気づかなかった。」と言っているそうですが、整備士ですから、当然やめるべきで言い訳にはなりませんね。

@前原大臣が緊急記者会見「日本航空再生は十二分に可能」
 前原国土交通大臣は今日午後、緊急記者会見を開き、日本航空について、鳩山首相に「自主再建は十二分に可能だろうと思っている。しっかりと10月末をめどに再建計画を立てる政府の方針は揺るがない」と説明したことを明らかにしました。これは、日本航空に対する過度な不安を沈静化するため、とのことです。

@8月の世界の航空旅客は1.1%減に・IATA
 国際航空運送協会(IATA)によりますと、世界の8月航空旅客需要は前年同月比で1.1%減となり、7月の同2.7%減よりも改善しました。しかし、IATAは「今回の旅客の減少は昨年8月から始まっており、これで、『回復基調』と言うことは出来ない。」としています。


*9月29日

@来月25日から中部=成田=パリ線を運航・日本航空
 日本航空は中部=パリ線直行便の廃止に伴い、10月25日から中部=成田=パリ線の運航を開始することを明らかにしました。中部・成田間は国際線として運航するため、中部空港発の乗客は出国手続きを同空港で行うことになります。

@日本航空が成田=那覇線を来年1月5日から新設
 日本航空は昨日、来年の1月5日から成田=那覇線を1日1往復で運航することを明らかにしました。また、11月1日からは成田=中部線と成田=福岡線をそれぞれ1日1往復増便し、1日3往復とすることを発表しました。これらは、国際線に転用されていた国内線枠を使ったものとのことです。全日空も成田空港関係の国内線を増やす方向で検討しているようです。

@全日空の株価が上昇・格上げと成田空港増枠の思惑
 全日空の株価が5日ぶりに上昇しました。要因としてクレディ・スイス証券が投資判断を「Underperform」→「Neutral」へと引き上げた事、また、日本航空が減便する中、成田空港の未消化枠の扱いが注目され、新規枠配分で全日空が優位に立てる可能性がある、と判断されているようです。

@「空港整備会計の見直しは来年度から」前原大臣
 前原国土交通大臣は今日、空港整備特別会計の見直しについて「来年度の予算に反映したい。」と述べました。また、国土交通省では特別会計の財源となる空港使用料や着陸料を引き下げる方向で見直しに入りました。10月初旬にも案をまとめ、大臣の了承が得られれば来年度予算の概算要求に盛り込みたいとしています。

@8月の日本人出国者が4ヶ月ぶりに前年上回る
 日本政府観光局の統計によりますと、8月の日本人出国者が前年同月比で2.2%増となり4ヶ月ぶりに前年同月を上回りました。燃油サーチャージャーの引き下げと円高が貢献した、とのことです。一方、訪日外国人は同8.4%減と13ヶ月連続の減少となっていますが、下げ幅は縮小している、とのことです。  


*9月28日

@8月の成田空港貿易額がやや改善
 東京税関成田支署が24日に明らかにしたところによりますと、成田空港の8月貿易額は前年同月比で輸出額が29.4%減、輸入額が同28.4%減となりました。7月に比べますと、前年同月比で輸出額が1.7ポイント、輸入額が0.4ポイントとわずかに改善されました。

@山口民医連が来年夏にも航空機騒音調査へ
 山口県民主医療機関連合会は米軍岩国基地の航空機騒音による健康被害についての調査を行う方向で準備を進めています。調査は基地周辺の75WECPNL以内の地域と、外側の地域に分けて周辺住民へのアンケートを実施する予定とのことです。

@基地対策費の執行を決定
 防衛省は今日午前、大臣、副大臣、政務官による政務三役会議を開き、補正予算の基地対策費を執行する方針を決めました。


*9月27日

@空港整備特別会計の見直しを示唆・前原大臣
 前原国土交通大臣は今日のテレビ朝日の番組に出演し、「日本航空赤字の原因の一つは空港整備特別会計で全国に空港を造り、日本航空や全日空に飛ばすように押しつけてきたことにある。空港整備特別会計の財源である着陸料は日本航空だけでおそらく1500億円から1600億円になる」と述べて、空港整備特別会計の見直しを示唆しました。

@「2011年3月末までに4500億円必要」と西松社長
 日本航空の西松社長は24日に前原国土交通大臣と会談した際に、借入金の返済などで2010年3月末までに2800億円、2011年3月末までに4500億円の資金が必要になるとの見通しを伝えていたことが明らかになりました。

@07年9月に佐賀空港着陸の中華航空機亀裂はトイレの水漏れが原因
 2007年9月に佐賀空港に着陸した中華航空のB737型機の胴体尾部に約77cmの亀裂が見つかったトラブル(2007年9月21日の出来事を参照)について、台湾行政院の航空安全委員会は26日までに報告書を公表しました。報告書によりますと、長年、洗剤を含んだトイレの水が配管継ぎ目のひび割れから漏れて胴体下部にたまり、乾燥すると出来る塩素が胴体の金属を腐食させたために、強度が不足して亀裂が入った、としています。中華航空の同型機12機を点検したところ、3機で配管からひび割れが見つかり、このうちの2機では胴体下部の金属に腐食が見られた、とのことです。配管のひびは製造時に配管がまっすぐ取り付けられていなかったことから生じ、ボーイング社はこの配管の点検をマニュアル化していませんでした。この件について、航空安全委員会は勧告を出す、とのことです。

@航空需要予測の難しさ・不確定要素をどう考える?(私見)
 24日に開かれた運輸政策研究機構主催の「首都圏空港将来像シンポジュウム」に行ってきましたが、このような会議に出ていつも感じることは「航空需要の予測とは何か」と言うことです。
 業界サイドから言うと「利益を上げるためには、需要が右肩上がりで伸びて欲しい」と言うことになるのでしょうが、それに固守するあまり、客観的・合理的な需要予測ができてないように思います。全国各地に造られた空港・飛行場も業界の要望や政治家の票集め・政治献金集めのために、航空需要を過大に評価して押し進めてきた結果が、「赤字空港がほとんど」という今日の事態を招いているように思うのです。
 それに加えて、今の世相が不確定要素を増大させているように思えてなりません。世界の変革期の表れなのでしょうか。
 下図は今月の11日に開かれた「騒音制御学会秋季研究発表会」で空環協・航空環境研究センターの山田一郎氏の研究発表「航空機騒音の環境基準と測定・評価方法の改定に関する考察」プレゼンテーションから撮ったものですが、2000年の国際民間航空機関(ICAO)の予測と2007年の実績との乖離を表しているものです。

 ここに出ているのは2007年の実績までですが、昨年から今年にかけてはさらに伸びが鈍り、むしろ、減少に向かっていると思われます。長期的に見れば、需要は少しずつ伸びると考えられます。しかし、「同時多発テロ」や「SARS」や「原油の高騰」や「金融不安による景気の低迷」や「新型インフルエンザ」などの一つ一つは予測できないとしても、この10年近くにこれだけのことが起こり、需要の伸びがそれ以前に比べて鈍化していることを考慮に入れた「需要予測」でなければならないはずです。
 下図は24日に開かれた「首都圏空港将来像シンポジュウム」で運輸政策研究機構の森地茂氏による「首都圏空港の需要見通し」のプレゼンテーションから撮ったものです。

 これによりますと、2030年には2007年の約3倍の需要を見込んでいますが、これも過大ではないでしょうか。航空業界や観光業界としては「これくらいは伸びて欲しい」という希望はあると思いますが、不確定要素を統計的に加味した予測とは思われません。
 また、不確定要素だけではなく、長期的に見れば需要の鈍化を予測させる要素がいくつかあると思われます。それを上げると、
(1)航空需要の伸びを牽引している新興国の経済成長はやがて鈍化する
(2)原油は需要が逼迫し、燃油サーチャージャーが急激に高騰する
(3)二酸化炭素削減などの温暖化対策がより厳しいものになってくると、技術が追いつかず、価格への転嫁も起こる
(4)低価格競争による無理な合理化や、無茶な増便による管制の過密化などで、安全運航が脅かされるようになる
などです。
 「成田空港の容量拡大」や「羽田空港の更なる拡張」もこれらを考慮した「需要予測」に基づいて考えられているのでしょうか。


*9月26日

@「上下分離」案は組合つぶしが目的?
 日本航空の再建問題について金融機関側から優良事業会社と不採算事業会社に分ける「上下分離」案が提案されていますが、これは、複雑な日本航空の労働組合を全てつぶして、年金問題やリストラを早期に実施する事を目的としている、との指摘があります。

@日航の香港センターに爆破予告電話・18日
 18日、日本航空の香港予約センターに「明日の仁川発成田行きを爆破する。」と女性からの日本語電話がありました。便名が分からなかったため、19日の仁川発成田行きの3便を警戒・捜索しましたが、不審物は発見されませんでした。2日にも爆破電話がありました。

@中国東方航空が静岡=上海線を来月25日から半減へ
 中国東方航空は昨日、国土交通省に現在週4往復で運航している静岡=上海線を10月25日から週2往復にする申請を行いました。同路線の搭乗率は6月が40%台、7月が50%台と低迷していおり、同航空は「キャンセルが相次いだ」として6月には6往復を欠航とし、7・8月も一部の便を欠航としていました。

@全日空が手荷物の重量規定と料金を改定へ
 全日空はこのほど、12月1日から国内線の手荷物の許容量と料金を改定することを明らかにしました。機内持ち込み手荷物は10Kg まで、受託手荷物はエコノミークラスは20Kg まで、プレミアムクラスは40Kg までを、それぞれ無料とします。超過料金は1〜10Kgまでは2000円、後は10Kg を超える毎に1000円増となります。荷物の大きさも改定する、とのことです。

@フジドリームエアラインが空席に応じた割引料金導入へ
 フジドリームエアラインは昨日、11月1日から予約時期にかかわらず、予約時の空席が多いほど割引率が大きくなる運賃制度を導入すると発表しました。空席によって3段階の割引率を設ける、とのことです。このような割引料金導入は国内航空会社で初めてになります。


*9月25日

@「飛行経路15度傾けると成田ニュータウンも騒音下になる可能性・同時並行離陸できなければ30万回無理」平山専務
 成田国際空港株式会社の平山専務は18日の記者会見で、「30万回」に向けた検討では「両滑走路の同時並行離陸が(安全上)可能かどうかの検討を進めている。」と語り、飛行経路に15度の角度を付ける方法については「騒音エリアが住宅地の成田ニュータウンに及んでしまう恐れがある。もし、同時並行離陸が難しければ、『30万回達成』は非常に厳しいだろう。」と述べました。また、今回の一坪共有地の訴訟が「30万回」に向けた駐機場用地などの確保にとって必要事項であることから提訴したことを認めました。

@「JAL再生タスクフォース」を設置、11月末までに結論
 前原国土交通相は昨日、日本航空の西松社長や金融機関と日本航空再建問題についてのヒアリングを行いました。西松社長は再建策について説明し、改正産業活力再生特別措置法適用による公的支援を要請しました。具体的な金額については触れなかった、とのことです。西松社長はヒアリング後に記者団の質問に答え、「上下分離」について「顧客が離れてしまうので、全く考えていない。」と述べました。
 一方、前原大臣はヒアリング後に「日本航空の計画は具体性・実現性がまだ不十分。公的支援云々の段階ではない。(再建策については)腹案があるが、首相と相談してできるだけ早く結論を出したい。上下分離は考えていない。」と述べました。
 また、電話で報告を受けた鳩山首相は滞在先の米国で記者団に対し「前政権のスキームでなく、新しいスキームを考えていきたい。新政権なりの目でみる必要がある。」としたうえで、「何らかの公的支援が必要になるのかもしれない。」と、公的支援の可能性に言及しました。
 政府は今日、5人からなる「JAL再生タスクフォース」を立ち上げ、日本航空の財務状況などを精査し、再建策について11月末までに報告を出すことになりました。

@防衛大臣が基地騒音対策費の留保を見直す意向示唆
 北沢防衛大臣は昨日、補正予算の基地の安定運用対策などにかかわる費用(基地対策費)を一時留保する方針について、「『お金が来たから、工事をやってみよう』と言う発想かと思っていたが、迷惑を被っている人で我慢している方々がいる実情がある。」として、留保を見直す考えを示唆しました。

@着陸した全日空機のタイヤ付近から白煙・福岡空港
 今日午前11時10分頃、羽田発福岡行きの全日空247便・B777-300型機の左主脚付近から白煙が上がりました。幸い発火せずに、同機は誘導路で停止しました。点検したところ、脚部の油圧装置からオイルが漏れていました。このオイルがタイヤの摩擦熱で白煙を出した可能性があるとのことです。同機は牽引車で駐機場に移動しましたが、オイルの清掃のために滑走路が閉鎖されました。この影響で、9便が目的地を変更し、10便に最大1時間40分の遅れが出ました。

@「首都圏空港将来像」と言うけれど実際は「羽田空港将来像」
 昨日午後に開かれた運輸政策研究機構主催の「首都圏空港将来像シンポジュウム」を聞いてきました。「首都圏空港将来像」と銘打っているものの、実際には「羽田空港の将来像」を検討する内容でした。さらに、この研究には全日空が深く関与しているようです。冒頭挨拶にたった同機構の羽生会長は「この研究は約2年かけて行われたが、とりわけ日本財団と全日空の援助がなければなしえなかった。両者に厚く御礼申し上げる。」と述べていました。悪い言葉で言うと「紐付き」の研究となりますね。成田空港については何の研究もありませんでした。


*9月24日

@日本航空の撤退計画が明らかに
 日本航空が3年間で撤退する国際路線計画が明らかになりましたが、成田空港関係では次のようになっているようです。2009年度末までにメキシコ線・青島線・杭州線・アモイ線。2010年度末までにアムステルダム線・ローマ線・ブリスベーン線。2011年度末までにサンパウロ線・高雄線。これらはいずれも完全撤退になるようです。
【コメント】これらは「不採算路線」と言うことになるのですね。その数の多いのには驚かされます。国を代表する「フラッグキャリア」と言うことで、政治からの圧力で、国の体面や外交上の理由から不採算路線でも維持せざるを得ない事情もあったのでしょうね。また、日本航空の営業努力の問題もあったのかもしれませんね。

@「STOP」のペイント運用開始・大阪空港
 滑走路への誤進入が相次いだ大阪空港で、昨日から滑走路手前の誘導路上に、滑走路への誤進入に注意を求める「STOP」のペイントが施され、昨日から運用が開始されました。全部で15か所になります。夜でも見やすいような誘導路上に埋め込まれた「進入注意」の赤色灯整備は2011年になる、とのことです。

@大阪で70才女性が死亡・19人目
 大阪府は昨日、インフルエンザA型(H1N1)に感染した岸和田市の70才女性が死亡したことを明らかにしました。女性には白血病と糖尿病などの基礎疾患があったとのことです。国内19人目の犠牲者になります。


*9月23日

@成田空港は今日帰国ラッシュ・3万人が帰国予定
 今日が秋の5連休の最終日になりますが、成田空港では今日1日で約3万人が帰国する予定となっています。明日・明後日と休みを取ると連続9日間の休みになりますので、しばらくは帰国する人が多いと思います。

@昨日、ジャンボ機との綱引き
 昨日、成田空港では「空の日」イベントの一つとして、恒例の「ジャンボ機との綱引き」が行われました。応募した約300人の小学生が挑戦しました。小学生だけではジャンボ機は動きませんでしたが、親も入って引っ張ると、静かに動き始めました。

@日本航空との提携はどちらに
 デルタ航空とアメリカン航空が日本航空との提携を呼びかけていますが、13日付のウオールストリートジャーナル(電子版)はアメリカン航空が日本航空との提携強化を巡り、米国政府当局の承認を得るための非公式な協議を始めた、と報じています。この記事の中で、アメリカン航空側は「当局に激励された」と述べ、自信を示している、と報じています。
 一方、デルタ航空については、元運輸次官補が「デルタ航空と日本航空が双方の国の最大キャリアであることから、独禁法当局からの承認を得るのは難しいだろう」と話していた、とのことです。
 ただ、「上下分離案」が出てくるなど、情勢も変化していますので、これからも紆余曲折があるのではないでしょうか。

@アイベックス機が速度計不具合で引き返す・大阪空港
 昨日午後0時14分、大阪発福島行きのIBEXエアラインズ3175便・CL-600型機で離陸直後に速度計の不具合を示す警告灯が点灯しました。このため、同機は大阪空港に引き返し、18分後に無事着陸しました。点検したところ、速度を測るビトー管の防氷装置が故障していました。同便は欠航となりました。

@シドニーで赤い砂嵐・視界不良で日航機が目的地変更
 オーストラリアのシドニーで23日朝、内陸の乾燥地帯から強風により巻き上げられてきた細かい砂が町を覆い、視界がひどいところでは3mしかない状態となりました。朝は空も町並みも真っ赤になったとのことです。視界が悪くなったために成田発シドニー行きの日本航空771便が目的地を変更し、ブリスベーンに着陸しました。他にも目的地変更や大幅に遅れる便が続出した、とのことです。これほどの砂嵐は約70年ぶり、とのことです。オーストラリアの砂漠地帯の砂は赤いのですね。写真はエアーズロックの上から眺めた乾燥地帯です。


*9月22日

@日本航空再建で「新旧分離」を提案へ・金融機関
 日本政策投資銀行などの日本航空主力金融機関は政府に対して「新旧分離」を含む抜本的対策を求めることが明らかになりました。「新旧分離」というのは日本航空の事業を採算路線などの優良事業と不採算路線事業などに分離し、優良事業に新たな資金を集中投入して迅速な経営立て直しを図るものです。アメリカのゼネラルモーターの再建にも採用されています。このために公的資金を投入できる特別立法などの成立も求めます。日本航空は2009年度末までの必要資金を2500億円としていますが、金融機関側は2009年度末には実質的な債務超過に陥り、4000億円の資金が必要としています。従って、このままでは、追加融資は不可能としています。

@滋賀の小学1年生が死亡・18人目
 滋賀県は昨日、インフルエンザA型(H1N1)に感染した守山市の7才男児がインフルエンザ脳症で死亡した、と発表しました。男児には周期性発熱症候群の基礎疾患があった、とのことです。国内の死亡者では最年少となります。


*9月21日

@アクセス回数が200万回に
 昨日の夕方、このページのアクセス回数が200万回を超えました。約12年1ヶ月での達成になります。100万回を超えたのが2006年6月8日でしたので、約3年3ヶ月での100万回増加になります。皆様方の役に立つよう、これからも努力いたします。

@「新くうこうだより」秋号が届きました
 「新くうこうだより」秋号が届きました。今号は2・3面が「第24回成田空港周辺児童 書道・絵画展」、4面が「空の日フェスティバル」と「成田空港地域共生・共栄会議」、5面が「仁川空港との姉妹空港締結」や「新キャッチコピー」など、6・7面が「シリーズ・人と空港」で今回は「免税店の仕事」、8面の「Air Line File」は「ルフトハンザ航空」でした。

@「NAAオリジナルカレンダー」を試行販売の予定
 成田国際空港株式会社は「NAAオリジナルカレンダー」を今年は試験的に販売する予定、とのことです。詳細は決定次第、成田空港ホームページにて公表する、とのことです。

@姉妹都市交流でカナダから帰国の小中学生7人がA型陽性
 19日に成田空港に帰国した北海道白老町の小中学生16人の内の7人が機内で発熱し、成田空港での簡易検査の結果、インフルエンザA型陽性と判定されました。小中学生は姉妹都市交流でカナダのケネル市に滞在し、帰国したものです。現在は成田空港近くのホテルで療養しています。容体は安定し回復に向かっている、とのことですが、詳細検査は行っていないためにインフルエンザA型(H1N1)に感染したかどうかは分からないようです。残りの9人は19日に同町に向かいました。

@全日空機がオイル漏れで1便が欠航に
 昨日午後5時頃、大阪発佐賀行きの全日空1655便・DHC8-400型機が佐賀空港に着陸しようとしたところオイル量が低下しているとの警告灯が点灯しました。同機はそのまま着陸しました。着陸後の点検で左車輪からのオイル漏れが見つかりました。このトラブルで折り返し便が欠航となりました。

@60才代女性2人が死亡・国内で17人目
 福岡県久留米市は昨日、インフルエンザA型(H1N1)に感染した66才女性が心筋症で死亡した、と発表しました。基礎疾患として喘息と慢性閉塞性肺疾患があった、とのことです。
 また、神戸市は昨日、インフルエンザA型(H1N1)に感染した60才代女性が呼吸不全で死亡したと発表しました。基礎疾患として乳がんがあったとのことです。
 これでインフルエンザA型(H1N1)関係の国内での死者は17人となりました。


*9月20日

@来月11日に入場制限・反対派集会で
 10月11日(日)に成田空港近くで反対派の集会があるため、成田空港では入場制限が実施されますので、注意して下さい。

@名護市が7か所に常時騒音測定局設置へ
 名護市議会は17日、米軍機の騒音やキャンプ・シュワブ内での廃弾処理の騒音を測定するため、市内7か所に騒音の常時測定局を設置する議案を全会一致で可決しました。データは市役所内に送られ、処理・分析されます。来年の4月をメドに設置される、とのことです。

@ブルーインパルスの爆音で動物がパニックに
 浜名湖立体花博開幕前日の18日と開幕日の昨日、航空自衛隊のブルーインパルスがデモ飛行を行いましたが、隣にある浜松市立動物園のゴリラなどが飛行時の爆音でパニックになりました。ゴリラとオランウータンは獣舎に閉じこもり、食事も摂れなくなりました。このために、観覧が取りやめになりました。また、ダチョウやシマウマは運動場を気が違ったように駆け回ったそうです。動物園側は花博主催者側に抗議しました。

@日本航空がメリルリンチをアドバイザーに起用
 関係者の話によりますと、日本航空は海外提携先選定についてのアドバイザーとして、メリルリンチ日本証券を起用したそうです。


*9月19日

@「日航減便による影響は最悪15億円」と森中社長
 成田国際空港株式会社の森中社長は17日の記者会見で、日本航空が表明している成田空港関係の国際線減便による影響が、年間約500億円の着陸料収入の内、最悪で15億円減に上る見通しを明らかにしました。

@知事と首長が京成電鉄に値下げを要望も京成側は3%を譲らず
 千葉県の森田知事と北総開発鉄道沿線自治体の首長は昨日、京成電鉄の社長に対して5%の値下げを行うように要請しました。会談後知事は「5%値下げは大変厳しい。京成側は3%の値下げしかできない、と言っている。」と述べました。京成側は「他の利用者や株主に説明できる、値下げの合理的な理由が見つからず、対応に苦慮している。」とのコメントを出しています。

@今日からシルバーウイーク・今日だけで31800人が出国
 今日からシルバーウイークの5連休が始まりましたが、成田空港も混雑しています。今日だけで約31800人が出国する見込み、とのことです。

@過激派団結小屋の使用禁止を1年間延長
 国土交通省は昨日、「新東京国際空港の安全確保に関する緊急措置法」(成田新法)に基づく、過激派暴力集団の「天神峰現地闘争本部」「岩山団結小屋」「三里塚野戦病院」の使用禁止を今日から1年間延長する事を官報で告示しました。

@離陸寸前に警告灯が点灯・5便が欠航に
 17日午前9時30分頃、屋久島発鹿児島行きの日本エアコミューター3740便・DHC8-402型機が離陸滑走に入ろうとしたところ、機器の異常を示す警告灯が点灯しました。このため、同機は離陸を取りやめ駐機場戻り、点検を行いました。このトラブルで、この便を含め5便が欠航となりました。同機は機器を交換した後、乗客を乗せずに鹿児島空港に向かいました。

@スタンダード・アンド・プアーズが日本航空の格下げを示唆
 格付け会社「スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)」は18日、日本航空と日本航空インターナショナルの長期会社格付けと長期優先債券格付を格下げする方向で見直すことを明らかにしました。「格下げは1段階とは限らない」としています。

@ワクチン優先接種の病名公表
 厚生労働省は昨日、新型インフルエンザワクチンを優先的に接種する病気名を公表しました。以下になっています。(1)慢性呼吸器疾患(ぜんそくなど)(2)慢性心疾患(3)慢性腎疾患(透析患者も)(4)肝硬変(5)神経疾患・神経筋疾患(多発性硬化症など)(6)血液疾患(急性白血病など)(7)糖尿病(8)がんなどで免疫が抑制された状態(9)小児の疾患(重症心身障害も含む)。


*9月18日

@成田新高速鉄道の開業を夏休み前で調整
 成田新高速鉄道の開業を夏休み前の7月にする方向で調整していることが分かりました。成田市など沿線自治体にはすでに説明に入っている、とのことです。工事は順調で、来年3月に完成し、4ヶ月の慣熟運転を経て開業する見込みです。

@補正予算の基地周辺騒音対策費の執行を一時凍結へ
 就任した北沢防衛大臣は今日の閣議後の記者会見で、補正予算に盛り込まれている基地周辺の騒音対策費について執行を一時凍結することを明らかにしました。理由として「前政権が景気対策のために補正を組んだもので、緊急性は認められない。」としています。

@「日航撤退空港の地元意見聞く」前原大臣
 前原国土交通大臣は今日の閣議後の記者会見で、日本航空が撤退するとされている空港の地元自治体から意見を聞くことを明らかにしました。また、日本航空が経営危機に陥った原因について「日本の限られた国土の中で、空港も整備新幹線も高速道路も、ということで公共事業がコントロールできなかった裏返しだ」と述べ、空港の造りすぎが原因の一つとの考え方を示しました。また、日本航空を破綻させてはならず、いろいろな人からの意見を早急に聞く考えを明らかにしました。

@アメリカン航空が約2640億円の資金を調達
 アメリカン航空は17日、総額29億ドル(約2640億円)の資金を調達した、と発表しました。内訳はゼネラル・エレクトリックから3億ドル、シティーグループにマイレージ部門を売却することにより10億ドル、機材をリースすることにより16億ドルとなっています。この資金調達は日本航空への出資の原資を手当てするもの、との見方があります。なお、アメリカン航空は日本航空に対して、出資だけでなくブリティシュ・エアウエイズやカンタス航空も含めた業務提携を伴う総合的な提案を提示する、とのことです。

@12才の男児が死亡・15人目
 横浜市は昨日、市内の12才男児がインフルエンザA型(H1N1)に感染し、死亡したと発表しました。男児は2日に39度台の熱を出し、3日に意識障害が出たため、入院して治療を受けていました。男児には気管支喘息の基礎疾患があった、とのことです。国内で15人目の死者になります。


*9月17日

@成田空港会社が一坪共有地売却で提訴へ
 成田国際空港株式会社は空港敷地内8か所にある一坪共有地を解消するために、売却を求める訴訟を千葉地裁に起こす方針を固めました。会社は昨年12月と今年2月に約1100人の所有者に対して文書を送り、約130人が売却の意思を表明しましたが、実際に売却したのは約70人にとどまっています。他の所有者からは回答がありませんでした。「空港敷地の虫食い状態を解消するために提訴する。これ以上、話し合いでの解決は困難で、やむを得ない措置。」としているとのことです。

B滑走路2500m供用開始記念チャーター便を運航へ
 成田国際空港株式会社は来月22日にB滑走路が2500mとして供用開始となるのを記念して、日本航空と協力して朝7時にB滑走路を離陸して函館に向かうチャーター便を運航することになりました。使用機材はB747-400型機で、日帰りになります。函館では3コースの観光が用意されています。販売開始は29日14時から、となっています。

@成田空港会社が来年にかけてのキャッチコピーと新ロゴを発表
 成田国際空港株式会社はB滑走路の2500m供用開始、2010年3月の22万回実現、成田新高速鉄道の運航開始に併せて、新しいキャッチコピー「Power up ! NARITA 2010」とロゴを発表しました。

@2500mを記念して草刈り文字・「OCT.22 2500m OPEN!」
 成田国際空港株式会社は10月22日のB滑走路2500m供用開始を記念してB滑走路脇の芝生に「OCT.22 2500m OPEN!」の文字を刈り込むことになりました。期間は10月上旬から11月上旬までです。ただ、離着陸する飛行機からしか見えないようです。

@新国土交通大臣に前原誠司氏・「有識者会議は白紙に」
 昨日発足した鳩山首相は国土交通大臣に民主党元代表の前原誠司氏を任命しました。就任した前原大臣は日本航空の再建問題について「有識者会議は白紙に戻して、人選をやり直す。日本航空問題だけではなく日本の航空行政全般について話し合うものがよいのではないか。日本の航空業界は日本航空と全日空の2社体制は維持しなければならない。日本航空再建で時間がないことは承知している。」と述べました。

@「日本の企業で支援する方がよい」と亀井金融大臣
 鳩山内閣で金融大臣に任命された亀井静香氏は今日午前、日本航空の再建につて「日本の銀行や他の企業できちっと支援したり、出資するところが出てくるのが、一番良い。」と語りました。

@日本航空が撤退する海外の空港は9空港
 日本航空が再建計画の中で路線を廃止し、撤退する海外の空港はすでに明らかになっているローマと青島のほか、アムステルダム(オランダ)ブリスベーン(豪州)、杭州(中国)、アモイ(同)、高雄(台湾)、サンパウロ(ブラジル)とメキシコの計9空港になるようです。

@全日空機がオイル漏れで立ち往生・羽田A滑走路が2時間以上閉鎖
 今日午前9時40分頃、小松発羽田行きの全日空752便・B747-400型機が羽田空港A滑走路に着陸したところ、滑走路上でオイルが漏れ、動けなくなりました。同機は牽引車で駐機場に移動しましたが、漏れたオイルの清掃のためにA滑走路が約2時間半にわたって閉鎖されました。乗客・乗員に怪我はありませんでしたが、離発着便に遅れが出ました。

@日本航空がOB年金で新提案
 日本航空は経営再建の柱の一つである年金問題で、反対が強いOB約9000人の年金を毎月の支給額を減額する代わりに、最低限給付を保証する期間を延長する新提案を行うようです。これにより、3分の2の賛成が不要になる、とのことです。


*9月16日

@内外50路線を廃止へ・日本航空再建計画
 昨日開かれた「日本航空の経営改善のための有識者会議」の2回目会合で、出席した日本航空の西松社長は策定中の再建計画(2011年までの3年間)について説明しました。しかし、内容については途中経過なので正式な公表はありませんでしたが、会議後の記者団などへの説明によりますと、下記のような内容になるようです。有識者会議としては第3回を開くとしていますが、民主党政権の方針によっては流動的とのことです。
◎全体の約20%になる国内29路線、国際21路線から撤退する。このために、国内の空港では7空港で完全撤退になる。海外の9空港から撤退する。完全撤退となる国内空港は既に判明している神戸、静岡両空港に加え、広島西(広島県)、松本(長野県)、粟国(沖縄県)、丘珠(札幌市)、奥尻(北海道)となる模様。
◎路線撤退などにより、全体の約15%に当たる6800人を削減する。
◎外国航空会社からの出資提携について、どこと行うかは「オープンスカイによる独禁法除外などの関係から10月半ばがデッドラインになる。」(西松社長談)
◎海外の撤退に伴い、共同運航を拡大する。
◎日本郵船との航空貨物事業の統合を行う。
◎JALウエイズ株の一部売却など、グループ会社の売却を行う。
◎企業年金を削減する。

@スカイマーク機に落雷・折り返し便が欠航
 昨日午後6時半頃、羽田発那覇行きのスカイマーク519便・B767型機が鹿児島県与論島付近を飛行中に落雷に遭いました。着陸後に点検したところ、左エンジン外側に落雷の痕が見つかりましたが、エンジンに異常はありませんでした。このトラブルで折り返し便が欠航となりました。

@全日空機が油圧系統不具合警告で引き返す
 昨日午後5時10分頃、羽田発高松行きの全日空537便・B767-300型機で離陸直後に油圧系統の不具合を示す警告灯が点灯しました。このため、同機は羽田空港に引き返しました。同便は機体を交換して約2時間遅れで高松に向かいました。折り返し便も約40分遅れました。

@羽田空港で爆発物検知装置の実験
 羽田空港で旅客が持ち込む。X線装置にも写らない爆発物検知装置の実験が行われました。この装置は旅客に風を吹き付けて、爆薬の原料となる過酸化アセトンなどのごく微量の揮発性ガスを検知するものです。3秒程度で検知できるのが特徴です。

@沖縄の24才女性が死亡・国内14人目
 沖縄県は昨日、インフルエンザA型(H1N1)に感染した県内の24才女性が死亡した、と発表しました。国内での14人目の死者になります。この女性に基礎疾患はなかった、とのことです。女性は8月26日に発熱し、自宅で治療薬リレンザを吸入器で服用していましたが、ウイルス性肺炎を発症し、今月9日にくも膜下出血を起こし昨日死亡した、とのことです。

@09年の航空業界最終赤字が約1兆円に・IATA
 国際航空運送協会(IATA)は15日、2009年世界航空業界の最終損益が110億ドル(約1兆円)の赤字になる、との予測を発表しました。2008年の赤字が168億ドルでしたので合計すると278億ドルとなり、2001年・2002年の合計赤字の243億ドルを上回る、としています。