2010年8月前半の出来事


@8月15日

@羽田空港再拡張後の着陸方式は難しい?
 国土交通省は10月下旬からの羽田空港再拡張後の進入方式を7月に明らかにしましたが、騒音軽減の関係もあり、かなり複雑な方式になるようです。昼間の南風好天時のB滑走路・D滑走路への着陸方式はローカライザーを使った「LDA進入方式」を採用します。これは非精密進入方式です。平行滑走路への同時進入に「LDA進入方式」を採用するのは、おそらく世界で初めてではないか、としています。また、昼間の北風好天時のA滑走路・C滑走路への進入方式は地上目標(「風の塔」や「海ほたる」)を視認して、経路を遵守させる「CVA方式」を採用します。ただし、地上目標が視認できないような悪天候時には電波誘導によるILS進入方式に切り替えます。これらの平行滑走路への同時進入方式では経路を逸脱すると危険なため、平行滑走路の間に「進入禁止区域」を設け、経路を専門に監視する管制官を配置する、としています。
【コメント】素人なので詳しいことは分かりませんが、いかにも、複雑な飛行経路に思えます。大丈夫なのでしょうか。羽田空港の空域は北半分が騒音対策などのために使えません。半分の空域しかないのに、D滑走路を新設して、国内線に加えて、国際線も詰め込もうというのですから、無理な飛行コースを設定せざるを得ないのですね。「CVA方式」というと、かっての香港の啓徳空港を思い出してしまいます。これに、「5本目の滑走路を」という人がいるのですから、正気の沙汰とは思えません。


*8月14日

@ブラジル日系人が成田=ニューヨーク=サンパウロ線の存続を求める
 ブラジル日本文化福祉協会の名誉会長は昨日、国土交通省を訪れ、日本航空が9月末にも撤退を予定している成田=ニューヨーク経由=サンパウロ線を存続するように求める日系ブラジル人などの署名約12,000を添えて、存続するように申し入れました。日本とブラジルを直接結ぶ路線は同路線だけです。全日空はTAM航空との共同運航で乗り継ぎ便を運航する計画です。

@財務省幹部が日航再建案に「二次破綻の恐れ」と報告
 昨日のFNNニュースによりますと、企業再生支援機構と日本航空が裁判所に提出する再建最終案について財務省幹部は野田財務大臣に対して、「金融機関から新たな融資を受けるめどが立っていないため、二次破綻の恐れが高まる」との「対外厳秘」文書を提出したとのことです。理由として、「国際線を残す再建計画は、従来のビジネスモデルを踏襲するもので、十分な利益が上げられるかどうか分からず、民間金融機関が新たな融資に応じるかどうか不透明」としているそうです。
【コメント】菅首相も当初は、「日本に国際線を運航する航空会社は2社もいらない」と言ったような発言をしていました。この流れなのでしょうね。だいたい、「対外極秘」とされる文書がリークされること自体が日本航空の再建に水を差そうとする意図を持った勢力の仕業と言えます。この責任は誰がとるのでしょうか。これが、国際線を独り占めしたい、と言う勢力への加担でなければよいのですが。日本航空が事業を国内線に絞れば「利益が上がり、再建が容易になる」と誰が保証できるのでしょうか?

@アメリカン副社長「もし何か起きた時はサポートする覚悟はある」
 6日付の毎日新聞によりますと、アメリカン航空の上級副社長は同新聞のインタビューに答え、「日本政府からは当面の資金は必要ないと聞いており、日航が再生に成功することは私も確信している。日航は非常に良いパートナーだ。将来の予測はできないが、もし何か起きた時はサポートする覚悟はある。」と述べ、資金援助も含めた支援の可能性を示唆しました。同社は日本航空が破綻した当初、2,500億円の資金援助を表明していました。

@カンタスCEO「日本航空の再建を可能な限り支援」
 オーストラリアのカンタス航空CEOは13日、共同通信とのインタビューに答え、日本航空に提案している合併による格安航空会社設立も含め、「日本航空の事業再建を可能な限り支援したい」と述べました。

@ブラジルのTAM航空とチリのLAN航空が合併を発表
 ブラジルのTAM航空とチリのLAN航空は13日、「経営統合で合意した」と発表しました。これにより、南米で最大の航空会社になります。新社名は「LATAM」となりますが、運航はそれぞれのブランド名で行います。TAM航空はスターアライアンス、LAN航空はワンワールドに加盟していますが、これをどうするかは今後の課題、とのことです。


*8月13日

@B滑走路に塗料付着・東方航空機エンジン擦る
 昨日書いた中国東方航空755便のエンジン下部に擦過傷跡があったトラブルですが、その後の報道によりますと、B滑走路の北端約300m地点に、長さ約10m・幅約20cmに渡って、塗料が付着しているのが見つかりました。着陸時にエンジンが滑走路に接触したものと見られています。当時、成田空港では台風4号の影響による風速10mの南西の風が吹いていました。南西の風は滑走路のほぼ真横から吹き付ける風になります。この風が影響した可能性もあります。

@普天間爆音訴訟判決で国が上告を断念・10人除き確定
 国は先月出た普天間爆音訴訟の控訴審判決について上告期限の昨日、「上告理由が見あたらない」として上告をしない事を明らかにしました。これで、386人の賠償金については判決が確定しました。なお、原告の内10人は「夜間・早朝の飛行差し止めが認められなかったのは不当」として、11日に上告しています。

@航空機事故調査と警察による捜査との調整を表明・前原大臣
 前原国土交通大臣は昨日、日本航空ジャンボ機墜落事故の追悼慰霊式典出席後に記者団に対して、航空機事故の調査と警察による捜査との関係について「事故の原因を全ての段階で明確にしていく事故調査の実現を図る」と述べ、警察庁との話し合いを行っていく考えを明らかにしました。これは、事故の刑事責任を課せられる可能性から、関係者が証言をしたがらない事を、刑事責任を免除する事により事故の真相を明らかにし、再発防止に役立てたいとする考えを示したものと見られます。


*8月12日

@成田空港に到着した中国東方航空機のエンジンに擦った跡
 今日正午頃、南京発成田行きの中国東方航空755便・A320型機の到着後点検で、左エンジン下部に擦ったような跡があるのを整備士が見つけました。成田空港会社ではB滑走路を約20分閉鎖して滑走路の点検を行いましたが、異常はありませんでした。東方航空が原因を調べています。

@日本航空123便墜落から25年
 日本航空の123便・ジャンボ機が御巣鷹の尾根に墜落してから、今日で25年が経ちました。今日午後には前原国土交通大臣や日本航空の大西社長も忠霊登山を行う事になっています。
【コメント】あの事故は本当に衝撃的でした。今日のテレビや新聞などで論評されていますし、遺族の方々が語っているように、「安全」が航空会社の一番の使命と思います。特に、再建途上にある日本航空の安全に対する取り組みに一抹の不安を感じます。企業再生支援機構や日本航空や金融グループが「コスト削減」を金科玉条のように掲げていますが、これが「安全」に影響を与えないか心配です。給与削減や人員削減が、今は日本航空社員の必死の努力で保たれている「安全」の質を、長い間に低下させる事は必定ではないでしょうか。再建の道筋を付ける期間はある程度やむをえないところはあるにしても、一定期間の後に人員を増やす事や給与を改善する事を明確にしないと、社員のモチベーションの維持が難しくなり、ひいては「安全」への脅威になると思うのです。「なせばなる」的な精神論ですむ問題ではないと思います。
 航空行政でも、「首都圏空港容量拡大」のかけ声の下に、羽田空港の「発着回数の拡大による超過密管制を管制官の超人的な能力で成し遂げよう」と言うような「精神論」は「安全」の脅威になると思います。

@日本航空が社員向けの無料・割引航空券制度を廃止へ
 日本航空は社員を対象とした無料・割引航空券(EF券)の配布制度を9月1日に廃止する事になりました。昨年までは年間で国内線無料券を24枚、国際線9割割引券を8枚、国内線と国際線の5割割引券を勤続年数に応じて配布していました。しかし、このEF券は当日に、空席がある場合にのみ有効となります。このような制度は航空会社では福利厚生の一環として一般的に行われています。

@再生計画を「248億円の資産超過」に修正へ
 企業再生支援機構と日本航空は再生計画最終案の中で、「今期末の債務超過が122億円」としていた点について、「今期末に248億円の資産超過」に修正する事になりました。これは、4〜6月の旅客収入が予想よりも好調だったため、との事です。


*8月11日

@9月20日に「ジェット機との綱引き」「航空教室」・参加者募集中
 9月20日に「空の日イベント」として、恒例の「ジェット機との綱引き」が行われます。参加対象は小学1〜6年生で、大人の付き添いが必要となります。募集人員は300名で応募者多数の場合は抽選になります。すでに募集が始まっており、締め切りは15日までになります。詳しくは成田空港公式ホームページを見て下さい。同じく「空の日イベント」として9月20日に「空の日航空教室」が行われます。こちらは対象が中・高校生となっており、募集人員が60名、応募はハガキのみで締め切りは9月3日必着となっています。

@日本航空の6月国際線旅客が5.8%増
 日本航空が昨日発表した6月の輸送実績によりますと、国際線旅客数が前年同月比5.8%増と、2ヶ月連続して前年同月を上回りました。昨年の6月が新型インフルエンザによって減少した反動もあった、との事です。国内線旅客数は同2.7%減となりましたが、提供座席数が約10%減っており、利用率は57.9%と前年同月に比べて3.5ポイント改善しています。

@「8.12連絡会」が公式ホームページを立ち上げ
 今朝のNHKニュースによりますと、日本航空ジャンボ機墜落事故の遺族でつくる「8.12連絡会」が公式ホームページを立ち上げたそうです。
【コメント】探してみたのですが、見つける事が出来ませんでした。

@FAAがB747-400型機の配線改善を指示
 アメリカ連邦航空局(FAA)は先週、ボーイング社に対して、B747-400型機のエンジン関連の配線上の変更を求める指示を出しました。これは、離陸するときに配線がフラップに接触し、一時的に逆噴射装置が作動して、フラップが引き込まれる可能性がある、との事です。離陸中にフラップが引き込まれると、揚力が不足して離陸に支障が出る、との事です。

@ジェットブルーの客室乗務員が指示に従わない乗客と口論の末、脱出装置で機外へ
 9日正午頃、米国・ピッツバーグからニューヨークに到着した格安航空会社・ジェットブルーの客室乗務員が指示に従わなかった乗客と口論の末に、緊急脱出装置を作動させて脱出装置で機外に滑り降り、そのまま帰宅してしまう出来事がありました。客室乗務員は機体が完全に停止するまで席を立たないように指示しましたが、乗客の1人が無視して立ち上がり、上の棚から荷物を取り出そうとしました。客室乗務員は注意してやめさせようとしたところ、荷物が客室乗務員の頭に落下し、乗客からののしられました。これに逆上した客室乗務員が緊急脱出装置を作動させたものです。機外に出る際に「28年間この仕事をしてきたが、もう、うんざりだ。」とアナウンスしました。この客室乗務員は器物損壊の容疑で自宅にて逮捕されました。米国のネット上ではこの客室乗務員に同情する書き込みが多いとの事です。


*8月10日

@「30万回が出来て、初めて完全なオープンスカイ」前原大臣
 前原国土交通大臣は昨日、10月に供用開始となる羽田空港国際線ターミナルを視察し「羽田空港の国際線を、管制の慣熟を見ながら、9万回+αと3倍以上に増やしたい。そのために、このターミナルの拡幅をただちにお願いしたい。」と述べました。また、「成田空港の30万回があって、初めて、首都圏空港を含めた完全なオープンスカイが実現する。国際線では首都圏空港の兄貴分は成田空港だ。」と述べ、成田空港の容量拡大に期待を表明しました。
 また、前原大臣は今日の閣議後の記者会見で成田空港と羽田空港の役割分担について「成田は格安航空専用のターミナルを整備することでコストを低減する。羽田は都心に近いので、ある程度のお金を出しても時間を大事にする方は国際線で羽田が主流になる。ある程度のすみ分けは今後できてくる。」と述べ、成田空港を低価格空港とするかのような考えを表明しました。

@日本航空の人員削減は19,133人・14年度末までに
 日本航空と企業再生支援機構が裁判所に提出する予定の再生計画最終案が明らかになりましたが、それによりますと、2014年度末までの人員削減はグループ全体で、2008年度末に比べて19,133人となっています。この内、早期退職者を8,339人としており、内訳は空港関係が2,271人、客室乗務員が1,877人、整備関係が1,480人、営業が1,232人、パイロットが826人となっています。

@日航が地上業務子会社3社を売却へ
 日本航空は関西空港と中部空港で地上業務を行っている子会社「JALグランドサービス関西」「JALグランドサポート関西」「中部スカイサポート」の3社を年度内に売却します。これにより、グループ社員の約1,000人を削減できる事になります。なお、関西空港と中部空港の地上業務は売却先に委託する事になります。

@全日空の6月国際線旅客が32.1%増に
 全日空が昨日発表した6月の輸送実績によりますと、国際線旅客は前年同月比で32.1%増の大幅な伸びになりました。これは、前年同月が新型インフルエンザの影響で落ち込んだ反動もあります。また、国内線旅客は同5.8%増でした。

@公正な第3者事故調査機関の設置を要望・「8・12連絡会」
 昨日、前原国土交通大臣と懇談した日航ジャンボ機の遺族でつくる「8・12連絡会」は大臣に対して第3者でつくる公正な事故調査機関の設置を要望しました。

@日本航空が御巣鷹の尾根登山道整備分担金残金を払う
 日本航空は今日、御巣鷹の尾根への登山道を整備するための分担金の残額600万円を支払いました。当初は残金を3年間で分割払いする事にしていました。日本航空は「誤解を招きかねない状況があった」などと謝罪のコメントを出しました。

@台湾のエバー航空が仙台=台北線の増便を撤回
 台湾のエバー航空は週2便で運航している仙台=台北線を、9月15日〜10月30日に週4便に増便すると発表していましたが、この増便を撤回しました。理由は「機材繰りの関係」としていますが、旅行業者などは「予約が低調で採算が合わない、と判断したのではないか」と話しています。すでに、旅行会社などにも通知し、予約の変更なども行っている、との事ですが、ツアーを募集している旅行会社などは対応に追われています。
【コメント】航空自由化(オープンスカイ)で路線の設定や撤退が自由になると、採算重視でこのような事が頻繁に起こるようになるでしょうね。航空会社にとっては都合がよい事になりますが、利用者にとっては堪りません。航空自由化で「運賃が下がる」と言われていますが、このようなマイナス面もあるのですね。

@録画されていないはずの透視画像が残されていた・米国
 米国の空港などで実施されている全身スキャナーによる透視画像は「録画されない」とされていますが、フロリダ州の裁判所に設置されていた透視画像数万点が録画されて、残されていた事が明らかになりました。残された経過については分からないようです。

@トルコ航空が客室乗務員に減量無給休暇6ヶ月指示
 トルコ・イスタンブールの現地紙は7日、トルコ航空が28人の客室乗務員に対して、6ヶ月の無給休暇中に体重を落とすように命じた、と報じました。体重がそれぞれの目標値まで落ちない場合は地上職に配置転換する、との事です。


*8月9日

@スイスポートジャパンが成田空港に10月から進出
 丸紅と世界最大のグランドハンドリング会社スイスポートが合弁で設立した スイスポート・ジャパンは10月から成田空港で本格的に業務を展開します。10月から外国航空会社に対して、ランプ業務やチェックイン業務などのサ ービスを提供していき、従業員も現在の300人弱から、350〜400人規模まで拡大する、としています。

@ホテル日航成田が期間限定で1泊3,500円の部屋を提供
 ホテル日航成田は今月10日〜10月31日まで、1日5部屋に限り1泊3,500円の部屋を提供するそうです。冷蔵庫を設置せずに、冷蔵庫の更新費用や保守費用を削減して低価格にするとしています。
【コメント】ホテルから徒歩5分圏内にはコンビニも2軒ありますし、飲食店も数軒ありますから、冷蔵庫がなくても支障ないでしょうね。

@全日空機が冷却装置故障で羽田に引き返す
 今日午前7時頃、羽田発山口宇部行きの全日空691便・B767型機が離陸してまもなく電子機器の冷却装置が故障しました。このため、同機は羽田空港に引き返しました。乗客は代替機で約2時間遅れで山口宇部空港に向かいました。


*8月8日

@全日空が同時乗務してはいけない組合せで運航
 全日空は昨日、6日午後の羽田発松山行き全日空593便で、同時に乗務してはならない組合せのパイロット2人で運航した事を明らかにしました。2人は操縦士に課せられている航空身体検査で一部項目が「不適合」とされ、条件付きで身体検査証明書を交付されていました。このような場合は、片方が正式な身体証明書を交付されたパイロットと組んで乗務する事になっています。全日空ではシステム更新の際に、1人の身体検査情報を入力し忘れてしまいました。このため、組み合わせてはいけない乗務をしてしまった、との事です。昨日の朝にこの事実に気がつき、交代のために別のパイロットを松山まで呼び寄せるのに時間がかかったため、松山発羽田行きの全日空582便が約1時間50分遅れました。

@フジドリーム機が与圧装置不具合で引き返す
 昨日午後0時53分頃、静岡発鹿児島行きのフジドリームエアラインズ133便・エンブラエル170型機が紀伊半島上空を飛行中に、機内与圧装置の不具合を示す警告灯が点灯しました。このため、同機は静岡空港に引き返し、無事着陸しました。点検したところ、機内に空気を送るパイプの継ぎ目が劣化して、空気が漏れていました。この機体では5日にも同様の不具合が発生しています。

@スカイマークが10日から北九州=羽田線と北九州=那覇線を開設
 スカイマークは10日から、北九州空港の深夜・早朝時間帯を使った北九州=羽田線と北九州=那覇線の運航を開始します。両路線ともに1日1往復になります。北九州=羽田線の運賃は、同じ路線を運航しているスターフライヤーに比べて約6割も安く設定します。これについてスカイマークは「離発着を午後8時から午前2時10分という、航空機を従来は使っていない時間帯に運用できるので、収益はトントンで良い」と話しています。

@訪日外国人が「期待するもの」で「食事」が初めてトップに
 政府観光局が2009年に日本を訪れた外国人(2日以上滞在)に行った調査で、「最も期待するもの」を聞いたところ、「ショッピング」を抜いて「食事」が初めて1位になりました。良かった食事のメニューを複数回答で聞いたところ、「寿司」が42%、「ラーメン」が21%、「刺身」が20%でした。国によって違いがあり、台湾人は「ラーメン」が1位、中国人では「刺身」が1位でした。この調査は毎年、成田空港や関西空港などで年3回に分けて、出国する外国人約15,000人に行われています。


*8月7日

@成田空港で2回目の出国ピーク
 成田空港では今日、夏休みを海外で過ごす人たちの2回目の出国ピークを迎えました。今日だけで、47,300人が出国する見込みです。なお、帰国ピークは17日で、約46,000人が入国すると見られています。

@3日の岩国市の轟音は米軍の市街地上空訓練が原因か
 岩国市の平和団体「安保条約廃棄・米軍岩国基地撤去岩国地域実行委」は昨日、3日に市民から騒音に対する苦情が89件も寄せられた問題で、市に対して「3日の轟音は米軍が市街地上空で訓練を行った疑いがある」として、真相解明と再発防止を市当局に申し入れました。岩国市の問い合わせに対して米軍は「任務遂行上、不可欠な訓練を高い高度で、(滑走路の)運用時間内に実施した。規則に従った運用だった」と市に回答し、市街地上空での訓練を認めた、との事です。

@ホテルオークラがJALホテルズの株式約80%を買い取る
 ホテルオークラは昨日、日本航空インターナショナルの子会社であるJALホテルズの株式の79.6%を取得する事を明らかにしました。買収額は明らかにしていませんが、約60億円になるものと見られています。日本航空インターナショナルはJALホテルズ株式の11.1%を引き続き保有し、提携関係を維持します。ブランド名はJALホテルズをそのまま使い、マイレージも継承します。この売却により、日本航空側は約1,000人の人員を削減出来る事になります。


*8月6日

@デルタ航空が12月22日から成田=パラオ線を開設へ
 デルタ航空は昨日、12月22日から成田=パラオ線を直行便で開設する事を明らかにしました。週4便(成田空港発は月・水・金・日曜日)で機材はB757型機を使います。

@全日空が来年1月に成田=ジャカルタ線を再開、3月から成田=マニラ線を新設
 全日空は今日、来年1月から、運休していた成田=ジャカルタ線を1日1往復で再開する事、また、同3月からは成田=マニラ線を1日1往復で新設する事を明らかにしました。機材は両路線ともB767-300ER型機を使います。

@前原大臣が9日に安全啓発センターを視察へ

啓発センターの入口(07年1月24日)
内部は撮影禁止になっています
 国土交通省は昨日、前原大臣が9日に日本航空の安全啓発センターを訪問し、遺族でつくる「8.12連絡会」と懇談する事を明らかにしました。なお、同大臣は12日には墜落現場の御巣鷹の尾根に国土交通大臣として忠霊登山を行う予定です。所管大臣が墜落現場を訪れるのは初めてとなります。

@羽田発着欧米便にファーストクラスは設定しない模様
 10月末から就航する日本航空と全日空の欧米便(日本航空は羽田=パリ線・羽田=サンフランシスコ線、全日空は羽田=ロサンゼルス線)には両社ともファーストクラスは設定しない模様です。発着が深夜・早朝になるため、ファーストクラスの需要が少ない、と見込んでいます。なお、ビジネスクラスとプレミアムエコノミークラスは設定するようです。

@アメリカン本社に100人以上の幹部を派遣・日本航空
 今日の毎日新聞によりますと、日本航空は幹部社員100人以上を提携する米・アメリカン航空の本社に派遣している、との事です。これは、アメリカン航空の社外秘財務分析システムを勉強するため、との事です。社外秘のシステムを外部に公開する事は異例ですが、去る、1月28日に会談したアメリカン航空会長と就任が決まっていた稲盛現日航会長が極秘に会談した際、アメリカン航空会長から提供の申し出があって、4月上旬に日本航空幹部にマニュアルが届きました。「9.11同時多発テロ」以降の航空不況の中、米航空会社大手の中でアメリカン航空が唯一破綻を免れたのも、この財務システムのおかげ、との事です。このシステムのマニュアルを見た幹部が派遣を決断した、との事です。

@メガバンクが債権買取請求を撤回へ
 3メガバンクは日本航空の債権買取を企業再生支援機構に請求していましたが、昨日、企業再生支援機構の要請を受け入れて請求を撤回する事になりました。

@JALウエイズを12月1日に日本航空インターナショナルへ統合
 日本航空は裁判所に提出する再生計画で、リゾート路線を運航するJALウエイズを日本航空インターナショナルに、12月1日付で統合する計画にしています。9月から10月にかけて国際線15路線を廃止しますが、これによりJALウエイズの路線が半減し、単体としては経営が難しくなるとの判断です。その後、日本航空インターナショナルは持ち株会社の「日本航空」と、金融会社の「ジャルキャピタルズ」と12月中に統合する事になります。

@日本航空が旅客営業子4会社を統合へ
 日本航空は昨日、旅客営業子会社のジャルセールス、ジャルセールス北海道、ジャルセールス西日本、ジャルセールス九州の4社を、10月1日にジャルセールスを存続会社として合併する、と発表しました。


*8月5日

@テレビ電話案内の中国語がへん?
 今日の「ダイヤモンドオンライ」の「中国ビジネスおどろき新発見」によりますと、成田空港で始められた「テレビ電話案内サービス」の中国語が少しおかしい、との事です。筆者は「この案内文全体が正しい中国語となっていない。何年間か中国語を勉強した日本人の作文であるに違いない。ネイティブの中国人のチェックを受けていないのではと思う。」と書いています。

@岩国市で3日の航空機騒音苦情が89件に
 岩国市が明らかにしたところによりますと、3日に同市に寄せられた航空機騒音の苦情が89件に達した、との事です。これは、米軍岩国基地の滑走路が5月29日に沖合に移転されてから、1日の苦情件数としては過去最高となります。今までの最高は25件でした。有名な錦帯橋付近の市街地からの苦情も数件あったそうです。

@キャセイ航空がA350-9型機を30機発注
 エアバスは4日、キャセイ航空との間でA350-9型機を30機発注する事で合意書を取り交わした事を明らかにしました。これにより、A350XWB型機の確定発注数は535機になりました。


*8月4日

@3副大臣会議で最終再生計画案を了承
 昨日開かれた峰崎財務副大臣・平岡内閣府副大臣・三日月国土交通副大臣の会議で企業再生支援機構が日本航空の最終再生計画案について説明しました。3副大臣は最終再生計画案を了承しました。これにより、今月末には裁判所に再生計画を提出する事になります。

@春・秋大型連休地域毎分散化に64%が反対
 観光庁が6月に実施した「休暇取得の分散化に関するアイディアボックス」の調査結果がこのほどまとまりました。それによりますと、回答者2356人の内、「効果がある」と答えた人は13%にとどまり、64%の人が「効果がない」と答えました。「効果がない」と答えた人の意見では「休日の異なる地域の家族や友人と会えなくなる」「休日の異なる地域の取引先との連絡が難しくなる」などが主なものでした。また、「休暇分散化よりも、年次有給休暇取得促進が大前提」とする人が約80%に達しました。「大型連休地域毎分散化」とは交通渋滞や宿泊施設の混雑を避けて、国民の旅行を増やして需要を喚起するために、全国を数ブロックに分けて、大型連休をずらそう、とするものです。

@日航が7月にB747-400型機2機とDC-9-81型機1機を売却
 コスト削減に取り組む日本航空は7月にB-747-400型機を2機と、DC-9-81型機を1機売却しました。

@メヒカナ航空が破産を申請
 メキシコの航空大手「メヒカナ航空」は3日、メキシコ市地裁に破産処理手続きを申請しました。また、米国連邦破産法15条の適用申請を行った事を明らかにしました。負債総額は明らかにしていませんが、10億ドル(約850億円)を超える、との事です。


*8月3日

@日航と企業再生支援機構が再生計画を銀行団に正式提示
 日本航空と企業再生支援機構は昨日、再生計画の最終案を銀行団に正式に提示しました。内容は今までの報道で明らかになっているものです。銀行団も基本的には了承する意向です。しかし、銀行団に対して新たな融資を求める案件については「営業成績もきちんと出ていないのに、新規融資をお願いするのは筋違い」との稲盛会長の意向もあり、9月以降に先送りされました。

@日本航空が御巣鷹の尾根登山道整備分担金を払えず
 日本航空は25年前にジャンボ機が墜落した御巣鷹の尾根に通じる登山道を整備するための分担金1,200万円を破綻により払えなくなり、3年間の分割払いにしてもらいました。その間、慰霊事業を行う財団法人「慰霊の園」の基金が代わりに取り崩して支払いました。日本航空は7月に600万円を支払い、残りは2年かけて支払う予定です。

@フィリピン航空機が車輪格納できず関空に引き返す
 昨日午前10時15分頃、関西発マニラ行きのフィリピン航空407便・A330-300型機が離陸したところ、車輪を格納できませんでした。このため、同機は引き返し、約30分後に無事着陸しました。車輪の操作をするレバーが動かなかった、との事です。

@中部空港で発着機の現在地を表示するサービス始まる
 中部空港は今日から、同空港に発着する航空機の現在位置を表示するサービスを始めました。ターミナルのモニター1台で、広域→中域→狭域→最終進入風景、と画面が切り替わって表示されます。8月下旬から設置される、もう1台のモニターでは見る人が好きな画面に切り替える事が出来るようになります。

@ロシアで小型機が墜落・11人が死亡
 2日、ロシア・シベリア北部のイガルカでクラスノヤルスク発イガルカ行きのカテカビア航空のチャーター機・アントノフ24型機が着陸に失敗し墜落・炎上しました。同機は乗客・乗員15人が乗っていましたが、11人が死亡した、との事です。当時の天候は雨が降っていましたが、着陸には支障はなかった、との事です。同機は着陸直前に突然右にそれて、墜落したそうです。

@フィリピン航空でパイロット25人が退職し、20便が欠航
 フィリピン航空ではこのところ、パイロット25人が相次いで退職し、パイロット不足のために、先月31日から今月2日にかけて国内線8便と国際線12便が欠航する騒ぎになりました。退職の理由ははっきりしませんが、給与が高い海外の航空会社に引き抜かれているようです。


*8月2日

@全日空が11年にも格安航空会社を設立へ
 全日空は2011年にも格安航空会社を設立する方向で準備に入りました。リスクを分散するために、海外のファンドや航空会社などの出資も求め、全日空が筆頭株主になるものの、出資率は30〜50%に押さえます。全日空とは別ブランドとし、パイロットなども新たに雇用し、給与体系も別にします。関西空港を拠点とし、飛行時間6時間程度以内の海外路線を運航します。料金は全日空の半分程度とし、全日空が運航する路線と競合しないようにします。料金を引き下げるために、関西空港に対して着陸料の引き下げを要望することにしています。

@大韓航空機が関西空港に緊急着陸
 昨日午後10時頃、仁川発ロサンゼルス行きの大韓航空11便・B747-400型機から、関西空港事務所に「火災発生警報装置が作動したので、緊急着陸を要請する」と連絡が入りました。同機は約30分後に無事緊急着陸しました。点検したところ、火災の発生はありませんでした。

@スカイマークの第1四半期が好調・黒字に転換
 スカイマークが先月28日に発表した2011年3月期第1四半期業績(非連結)によりますと、売上高は前年同期比18.6%増になりました。営業損益は11億1,800万円の黒字(前年同期は3億9,800万円の赤字)、純損益は7億1,100万円の黒字(同4億5,300万円の赤字)となり、黒字に転換しました。


*8月1日

@7月のアクセス数は39,509回でした。

@日本航空が政府専用機の整備委託を継続・部品は買い取り

羽田空港に駐機する政府専用機(2006年6月27日)

 日本航空が政府に対して、政府専用機・B747-400型機の部品を買い取り、人件費を負担するように要求していた問題で、整備部品は政府が買い取り、人件費は日本航空側が負担して、当面5年間は日本航空が整備を行うことで合意しました。日本航空は今年度中に所有するB747-400型機を全て売却することになっています。従って、政府専用機のためにだけ部品を保有することは再生の妨げになる、と判断したものです。今後、政府部内で買取代金約150億円をどの省庁が負担するかで調整が続くことになります。

@日本航空が5年間で65機の中小型機を導入へ
 日本航空が経費削減のために、大型機を退役させて、効率の良い中小型機に切り替えていきますが、この計画によりますと、2014年度までの5年間にB-787型機など65機を購入とリースで調達する計画とのことです。投資金額は約2,415億円を見込んでいます。

@ジェイエア機が不具合警告で引き返し
 昨日午後0時10分頃、名古屋発山形行きのジェイエア4323便・CL-600-2B19型機が黒部ダム付近を飛行中にディスプレイの1台に「不具合が発生した」との警告が表示されました。このため、同機は名古屋空港に引き返し、無事着陸しました。ディスプレイは複数ありますので、飛行に支障はありませんでした。乗客は代替機で午後1時40分頃山形に向かいました。