2020年5月後半の出来事
*5月31日
@29日も2名の到着客感染が確認される
厚生労働省は昨日、29日に成田空港に到着した外国籍の男性2名が「2019新型肺炎」に感染していたことが判明した、と発表しました。
いずれも無症状でパキスタンでの行動歴があった、との事です。
【コメント】国内でも第2波の流行が活発化しているようですが、成田空港でも連日のように感染者が見つかっているようですね。水際対策も重要になりますね。
1月下旬の段階で 、このような水際対策が実施されていれば、国内での流行がもう少し抑えられたのではないでしょうか。
@「市場の側面は間違いなくSpaceJetに有利」と「Flight Global」
現地時間30日の「Flight Global(英文)」に掲載された「SpaceJet待機ゲームが三菱でプレー」によりますと、今回の三菱重工の三菱スペースジェット(MSJ)計画の縮小は「2019新型肺炎」の影響もあり、思い切った方針変更だった、としています。
しかし、記事の中では「それにもかかわらず、市場の側面は間違いなくSpaceJetに有利です(中略)リージョナルジェットのライバルであるエンブラエルは、ボーイングとの合併が中止されたことにより、期待されていたブーストを失い、まだスコープ条項に準拠した新世代のジェットを所有していません」と指摘しています。
【コメント】この記事が指摘しているように、三菱スペースジェット(MSJ)の開発をこの段階で打ち切ることは、「どう考えてももったいない」と私も考えます。型式証明(TC)だけでも取得して、次の機会への財産として継承すべきではないのでしょうか。
社内では「 MSJ は金喰い虫だ。他の部門で稼いでもみんな食いつぶしている」という批判があるのは想像出来ますが、ロケットの開発の時も同じだったのではないでしょうか。
三菱重工の屋台骨がきしんでいるのは分かりますが、耐えられないのでしょうか。会社が倒産してしまうのでは元も子もありませんが。
*5月30日
@28日に成田空港到着の9人が「2019新型肺炎」陽性
厚生労働省は昨日、28日にマダガスカルなどから成田空港に到着した9人が「2019新型肺炎」に感染していた、と発表しました。
1人は発熱がありますが、他の8人は無症状、との事です。
@国内航空各社が機内でマスク着用を「義務」か「要請」に
全日空と日本航空は昨日、「2019新型肺炎」の感染防止策として、機内でのマスク着用を6月1日から「義務」または「要請」とすることを発表しました。
これにより、ジェットスター ・Jが先陣を切った機内での「マスク着用」が、国内航空会社のほぼ全社で「義務化または要請」されたことになります。
今日の「Aviation Wire」によりますと、「必ず着用」としているのは全日空・エアドゥ・ソラシド・ジェットスター ・J ・Spring Japanの5社、「要請」としているのは日本航空 ・スカイマークの2社、「推奨」としているのは、スターフライヤー ・ピーチ ・フジドリームの3社、となっている、との事です。
@「航空関連の市場は今後3年で7割戻れば御の字」と東明工業社長
今日の日本経済新聞(電子版)によりますと、愛知県で航空宇宙機器の組み立てや航空機などの試験機の設計および製造を行っている、東明工業社長の二ノ宮氏は取材に答え「航空関連の市場は今後3年で7割戻れば御の字とみている。それほどに需要は蒸発してしまった」と述べた、との事です。
@ルフトハンザ航空の監査役会が、同航空が合意した救済策を拒否
昨日の「YAHOO!ニュース」に載った、現代ビジネスの「倒産危機のルフトハンザが『ドイツ政府の救済案』を拒否した理由」によりますと、現地時間27日のルフトハンザ航空監査役会は、政府との間でまとまった救済案を拒否しました。
その理由について、記事では 「合意案が将来的には国有化を招きかねない。コロナ対策のための経営安定基金からの正規の融資がベストである」としており、 また、「EUの承認条件についてもルフトハンザ航空の競争力を弱める」としています。
また、この背景には、ドイツ国内の、左派党(旧東独の独裁党SEDの流れをくむ)や緑の党といった、いわゆる左派の存在がある、との事です。これらの左派政党は監査役会の決定を批判しています。
緑の党は「(経営安定基金から)90億も出して救済しなくても、いまなら40億出せば、ルフトハンザを完全に国営化できる」としています。
これについて、国内の与党などは「このままいけば、『インターフルーク』(旧東ドイツの国営航空会社)の復活?」と揶揄する声が出ているそうです。
なお、 EUの承認には加盟27ヵ国全ての賛成が必要、との事ですが、 EU 内でのドイツの主導権に対する反発も根強く、承認を取るのも容易ではないと、との事です。
【コメント】写真は旧東ドイツの「インターフルーク」のイリューシン62型機です。古い写真で何時撮影したかは分かりません。
航空科学博物館がありますので、約30年前の写真ではないかと思います。しかし、「インターフルーク」が定期便として成田空港に就航した記録はありませんので、臨時便で成田空港に来たときに、たまたま撮影出来たもののようです。A滑走路の南端部西側の畑から撮ったものです。
イリューシン62型機はアエロフロートも成田空港に乗り入れていましたが、すごい騒音でした。排ガスも黒煙が多く出ていました。
*5月29日
@ NAA の20年3月期決算は減収減益「来期予想は未定」
成田国際空港株式会社(NAA)が昨日発表した「2020 年 3 月期(2019 年度) 連結決算」によりますと、
2019年度の運用実績は総発着回数が前年度比(以下同じ)0.7%増の25.8万回、総旅客数は0.8%減の4148万人、総航空貨物量は4.0%減の205万トンとなっています。
2020年度3月連結決算は、営業収益が5.0%減、営業利益が27%減、経常利益が27%減、当期純利益が31.7%減の244億円となり、減収減益となりました。
1月下旬から始まった「2019新型肺炎」の影響ですが、約2ヶ月半の影響ですので、極端に大きな減収減益にはなっていません。
田村社長は21年3月期連結業績予想について「合理的な算定は難しく未定。予想可能となった時点で公表するが、赤字は数百億円規模になる」との見通しを示しました。
【コメント】発着回数や旅客数が激減し、航空会社やテナントなどへの支援が大きくなる2021年3月期決算が思いやられます。
@「強化計画はスケジュール通りに、着実にやっていく」と田村社長
成田国際空港株式会社(NAA)の田村社長は昨日の記者会見で「利用者が戻るまでには相当の時間がかかると想定している。今年度いっぱい続くという『最悪の事態も想定』している。雇用を確保しなければ、運航再開に備えることもできない」と述べました。
その上で、「2019新型肺炎」による航空会社や空港内店舗などへの追加支援策を明らかにしました。これによりますと、従来の、3〜5月分の着陸料と停留料の支払いを6ヶ月間猶予するとしていたところを、6〜8月分まで延長し、また、航空会社が使用するカウンターや事務室、旅客手荷物取り扱い施設の使用料や、空港内店舗などの構内営業料の減免を、20%から50%に拡大し、9月請求分までの支払いを6カ月間猶予する、としています。
これにより、前回の支援策による100億円に加え、追加支援額は230億円程度となり、総額では約300億円になる、との事です。
また、5月1日〜23日までの運用速報値を明らかにし、出国旅客数は前年同月比(以下同じ)98.7%減の約1万1800人、総発着回数は85.2%減の1703回と低迷してることを明らかにしました。
「更なる機能強化計画」については「従前通りスケジュールに影響させないよう、着実に進める。やるべき事は着実にやっていく」と述べた、とのことです。
【コメント】田村社長は相変わらず機能強化について強行する方針のようですね。自分が航空局長時代に関わった、と言う意地があるのでしょうか。
このような大きなリスクがあったのですから、それに基づいて精査するのが義務と思います。
航空会社のCEOなども、この状況を乗り切るために、必死の舵取りをし、方針を変更しています。
「国の予算で金は確保している」として、何も考えずに強行すべきではありません。「海外からの観光客を呼び込んで、落としてくれる『お金』をあてにする」という安倍内閣の政策もすでに破綻しているのですから。
「2019新型肺炎」の影響について「年度いっぱい続くという最悪の事態も想定」と述べたそうですが、見通しが甘いのではないでしょうか。
一般的には「2019年末の需要水準に戻るには2〜3年かかる」と見られていますね。
また、グループ全体でコストカットを進め、200〜300億円のコストを切り詰める、と説明し、そのために「保守点検、修繕、維持管理など。安全性に影響のない範囲で計画を見直して」としていますが、これらの費用は全て空港の安全運用に関するもので、「安全性に影響のない範囲」とは相容れないものではないでしょうか。
それでなくても、空港側のミスで滑走路や誘導路が閉鎖になるトラブルが起こっているのですから。心配です。
@茨城県が茨城空港の愛称を「Tokyo Ibaraki International Airport」に変更か
「茨城空港の愛称変更を検討する有識者会議」はテレビ会議を行い、茨城空港の愛称案を国内向けには従来の「茨城空港」とし、海外向けには「Tokyo Ibaraki International Airport」とする案を茨城県に答申しました。
県はこの答申案を「重く受け止めたい」としており、来月上旬にも正式決定する見込みです。
【コメント】この案については県内外の人から、辛口のコメントが多く寄せられている、との事です。
@米国の3大航空会社が人員削減を表明
今日の日本経済新聞(電子版)によりますと、アメリカの大手航空会社が事業の規模縮小と人員削減を表明しています。
アメリカン航空は現地時間28日管理部門の職員約5000人の削減を従業員に通告しました。また、事業の縮小に伴い、パイロットなどの現場職員の削減の可能性についても、示唆しています。
また、デルタ航空も27日、従業員に向けたCEOの手紙の中で、勤続年数の長い従業員の早期退職と、自主退職を募集する事を明らかにし、パイロットなどの早期退職について触れています。
さらに、ユナイテッド航空も5月初旬に管理部門の3割削減を従業員に通告しています。
解雇の時期は政府支援を受けた際に「9月までは雇用を維持する」との条件があり、秋以降になるものと見られています。
@英国 LCC 「イージージェット」も従業員30%の削減を発表
今日の日本経済新聞(電子版)によりますと、イギリスのLCC 「イージージェット」は現地時間28日、従業員の30%にあたる4500人を削減する、と発表しました。機体数も「2019新型肺炎」以前の計画よりも51機削減する、との事です。
*5月28日
@成田空港の4月旅客数は壊滅的、貨物便発着回数は4月として過去最高
成田国際空港株式会社(NAA)が今日発表した「4月空港運用状況」によりますと、
総発着回数は前年同月比(以下同じ)67%減の7283回となりました。この内、国際線発着回数は66%減となりましたが、貨物便の発着回数は35%増と4月としての過去最高を記録しました。一方、国内線発着回数は68%減となっています。
総旅客数は96%減の14万1021人となり、この内、国際線旅客数は98%減となっています。外国人旅客数は99%減、日本人旅客数は98%減となりました。一方、国内線旅客数は88%減となっています。
国際航空貨物量は15%減で、積込量は27%減、輸出量は22%減となっており、取卸量は4%減、輸入量は7%増となりました。
給油量は67%減となっています。
【コメント】昨日のターミナルの様子からも予想されたとは言え、やはり厳しい状況ですね。特に、国際線では相手国の「2019新型肺炎」流行状況などもありますから、簡単に回復とは、ならないでしょうね。そろり、そろり、と様子を確認しながらの再開になると考えられます。
@エアカナダの再開も、手探り状態
今日の「Aviation Wire」によりますと、エアカナダは6月1日から再開する成田=バンクーバー線は、当初の週4往復から週5往復に増便する、との事です。
6月中に再開を予定していた成田=モントリオール線を、8月からの再開と後倒しする、と発表しました。
また、新設を予定していた成田=カルガリー線は今夏季ダイヤ中の開始は見送った、との事です。
【コメント】今後も、予定変更があるかも知れませんね。「2019新型肺炎」の流行状況や、機材の調達など、不確定要素が色々あります。
@日本航空の4月実績も厳しい状況
日本航空が今日発表した「JALグループ4月マンスリーレポート」によりますと、
国際線では旅客数が前年同月比(以下同じ)97.8%減の1万6039人、利用率が62.6ポイント減の14.4%となっています。
一方、国内線では旅客数が87.2%減の33万9509人、利用率が50.3ポイント減の19.6%となっています。この内、成田空港路線の利用率は成田=伊丹線が71.2ポイント減の16.1%、成田=名古屋線が66.9ポイント減の7.2%となっています。
運航状況は国際線欠航率が0.6ポイント悪化の0.6%、定時出発遅延率が8.7ポイント改善の3.8%となりました。一方、国内線欠航率は0.7ポイント悪化の1.1%、定時出発遅延率は9.0ポイント改善の1.3%となりました。
@日本航空が21年度の募集を一時中断
日本航空は昨日、JALグループの2021年度の採用を中断する、と発表しました。しかし、内定者約150人については、内定の取り消しは行わない、との事です。
また、自社養成のパイロット訓練生や企画職の障がい者については募集を継続する、との事です。
@タイ国際航空の会社更正法申請が受理
タイ国際航空は現地時間27日、タイの中央破産裁判所に会社更生手続きの申請が受理された、と発表しました。これにより、
財産は保全され、債務返済は停止になります。同航空は運航などの事業を継続しながら経営再建を目指します。
しかし、リストラ策が検討されているものの見通しはたっておらず、また、新たな資金調達の見通しも建っていません。債権者の理解が得られない場合には破産の可能性もあります。
@ボーイング社がB737MAX型機の製造を再開、5ヶ月ぶり
ボーイング社は現地時間27日、B737MAX型機の生産を再開した、と発表しました。生産は5ヶ月ぶりとなります。同社は同型機の運航再開が9月には認められる、としています。
また、ボーイング社は現地時間同日、人員削減に着手した、と発表しました。今週中にも米国内の従業員6770人にレイオフを通知する、との事です。
【コメント】ボー社は今までも自分たちの希望的観測を流して、早期運航停止解除を計ってきましたが、今回もその流れなのでしょうね。
*5月27日
@ほとんど旅客がいない成田空港のターミナル
昨日、成田空港に行き、第2ターミナルと第3ターミナルの様子を見てきました。21日に行った第1ターミナルと一緒に写真で紹介します。
まずは第1ターミナルです。この写真は南ウイングの出発ロビー最南端の5階から撮ったものですが、旅客は10人程度しかいませんでした。
当然、搭乗口も旅客は全くいません。ダイヤ案内板の右端にある赤い字が「欠航」の表示ですが、この中の運航便が4便しかありませんので、時間が来ないと旅客がいないのは当たり前ですね。搭乗手続が始まっても、保安検査もすぐに終わってしまいそうです。
1階の到着出口ですが、当然のことながら、出てくる人はいません。
4階の北ウイングチェックインカウンターですが、「2019新型肺炎」の感染防止のために、上から透明シートが下がっています。下が手を出し入れ出来る隙間で、チケットの受け渡しを行う事になります。
次に、昨日行った第2ターミナルの様子です。
3階・出発階の様子を180度のパノラマ写真で撮ってみました。人影が右端の遠くに1人いるのですが、写真が小さくて分からないかもしれません。
実際のカウンター業務も手持ち無沙汰のようです。以前は、戦争のような忙しさだったのですが。
4階のショッピング街も開いているのはセブンイレブンとマックだけのようでした。セブンイレブンは空港内で働いている人の「専用店舗」のようなありさまでした。マックの前のカウンターでは3人程が食事をしたり、コーヒーを飲んだりしていました。
第1ターミナルのショップでは無印良品と京成友膳が店を開けていましたが、第2ターミナルではコンビニとマック以外のショップは開けていなかったようです。
次は第3ターミナルの様子です。こちらは運航便数がやや多い事もあり、人は少し多いようでした。それでも、閑散としていました。
「Spring Japan」とチェジュ航空は系列社がある第1ターミナルでチェックインを行っていますので、余計に広く感じます。
フードコートも半数程の店舗が営業しており、旅客も食事をしたり、仮眠を取ったりしていました。
保安検査場入口にはカメラのような体温を測定する「サーモグラフィー」が設置されていました。
第2ターミナルと第3ターミナル間の連絡バスですが、行きも帰りも乗客は10名未満で、蜜の状態ではありませんでした。
ただ、第2ターミナルの駐車場を使う人は、工事で何時もの入口が使えず、既存の入口のかなり手前の歩道橋直前の右にありますので、通り過ぎないようにして下さい。
公式ホームページには、何の注意書きもなかったので、私は2回もスルーしてしまいました。
今回の「2019新型肺炎」による便数減は、開港以前から42年にわたり成田空港を見てきた私にとっても、見たことのない出来事でした。
需要が徐々に回復していくにしても、今年年初の状態に戻るには、まだまだ日数を要すると思います。
日本人にとって、今回の「2019新型肺炎」流行は、自分の今までの生活、「親子の絆」「仕事のスタイル」「健康維持」「旅行のスタイル」「環境の保全」「人とのかかわり」などを見直すよい機会になったのではないでしょうか。
@AIRPORT BUS『TYO-NRT』が6月1日から少し増便
成田空港と東京駅間を1000円で運行しているAIRPORT BUS『TYO-NRT』は昨日、6月1日から、東京駅発を11時台に1便、成田空港発を18〜20時台に3便追加し、1日32便にすると発表しました。
前記事の写真は昨日、第3ターミナルの停留所で見たAIRPORT BUS『TYO-NRT』ですが、この便には1人が乗車し、下車した人は一人もいませんでした。他の乗客がいたかどうかは見えませんでした。
@2019年の全国空港における滑走路、誘導路への誤進入が増えている、重大インシデントが5件
今日の「日刊航空」によりますと、国土交通省のまとめでは、全国の2019年における滑走路や誘導路への誤進入は前年比(以下同じ)7件増の18件あった、との事です。
また、車両や人がいる滑走路や誘導路への無許可進入は、1件増の21件あり、合計すると8件増の39件になった、との事です。
この中には重大インシデントが5件含まれています。
@ルフトハンザ航空への政府支援は、 EU の承認が必要、ライアンエアは「不公平だ」と反発
EUは、ドイツ政府がルフトハンザ航空に対して90億ユーロの支援をする事について、ルフトハンザ航空の競争力が不当に強化される恐れがある、としています。
支援を承認する見返りに、フランクフルトとミユンヘンの発着枠を手放すことを求める見込み、との事です。ドイツ政府の支援はEUの承認がないと行えません
欧州最大手 LCC の「ライアンエア」は「この支援が実施された場合、航空会社間の競争に不公平が生じる」と反対を表明しています。
@ドイツの LCC 、空港再開がまだなのに、運航再開して引き返す
昨日のCNNニュース(日本語版)によりますと、現地時間23日、ドイツのLCC 「ユーロウイングス」は、ドイツ・リュセルドルフ=イタリア領サルディーニャ島線の運航を再開しました。
所が、サルディーニャ島の空港上空まで来たところ、管制官から「民間機には、まだ空港を閉鎖中」と言われ、結局、ドイツに引き返す出来事があった、との事です。
この機の乗客は2名だった、との事です。
【コメント】欧州は毎日のように、空港や運航の情報が更新されている、との事です。「再開だ!」と喜びすぎて、見落としてしまったのでしょうね。しかし、乗客が2人とは・・・。
*5月26日
@ジェットスター ・J が成田=マニラ線を6月15日から再開
今日の「Aviation Wire」によりますと、ジェットスター ・Jは成田=マニラ線を6月15日から、成田=上海線は7月1日から、成田=香港線と成田=台北線は8月1日から再開する予定、との事です。
写真は今日の第3ターミナルのジェットスター ・J カウンターです。
@政府が6月19日から国内旅行をそろりと奨励
今日の「トラベルボイス」によりますと、政府は昨日、「2019新型肺炎」の対策特別措置法に基づく緊急事態宣言の全面解除を行いましたが、5月末までは引き続き不要不急の帰省や旅行などで都道府県をまたぐ移動を自粛するように呼びかける方針です。
さらに、6月18日までは特定警戒都道県であった東京、神奈川、埼玉、千葉4都県や北海道との間の移動は慎重に対応し、6月19日から国内旅行の活性化策に着手する方針、との事です。
@中南米最大の「LATAM」航空が経営破綻、米連邦破産法11条を申請
中南米最大の航空会社「LATAM」は現地時間26日、米連邦破産法11条に基づく会社更生手続きを、ニューヨーク州南部地区の米連邦破産裁判所に申請しました。
これにより、事業再建に向けた計画をまとめる間は、運航などの業務は継続されます。原因は「2019新型肺炎」の影響により、経営状況が悪化したことにある、としています。
同航空はチリとブラジルの航空会社が合併して生まれた会社です。
@ルフトハンザ航空が政府から90億ユーロの支援を取り付け
もめ続けていたドイツのルフトハンザ航空に対する支援策が現地時間25日、総額90億ユーロ(約1兆560応援)の公的支援を受けることで合意しました。
政府が20%を出資し、経営に影響力を持つことになりました。
今日の日本経済新聞(電子版)によりますと、支援の内訳は政府直轄の「経済安定化ファンド(WSF)」が、議決権を持たない「サイレントパーティシペーション」と呼ぶ方式で57億ユーロの資本を注入し、また、第三者割当増資を引き受ける代わりに議決権の20%を3億ユーロで取得し、ルフトハンザは政府保証で30億ユーロも借り入れる、などとなっています。
さらに、政府は取締役の選任や重要事項の承認を担う監査役会の役員2人を指名するほか、重要議案に拒否権が持てるようにする、となっています。
*5月25日
@ NAA が地権者の測量を始める
成田国際空港株式会社(NAA)が機能強化計画予定地の地権者所有地に対する測量を始めた、との事です。
測量によって境界線や土地の面積を確定し、補償額を算定することを目的とし、成田市と芝山町で始めた、との事です。
今日の東京新聞によりますと、用地で、現在取得のメドが立っているのは98%との事です。
【コメント】この期に及んでも、まだ、強行するつもりでしょうか。
NAAはほぼ100%の株を国が持っている国策会社ですので、「金は国が何とかする」という考えなのでしょうが、「2019新型肺炎」の最中で、国の出費も膨れあがっている時期でもあります。
日本国も赤字国債の大量発行で何とか持ちこたえている“債務不履行”寸前と言っても良い状態です。
「国の金」は国民の血税です。国の財政破綻が起きれば、結局、国民の生活が非常に苦しくなります。かってのロシアのように「年金生活者」への年金支給もままならない悲惨な状態になります。
このような時に1兆円以上をつぎ込むような今回の「成田空港機能強化計画」は再検討すべきではないでしょうか。政治家や元官僚の「面子」にこだわっている時ではないと思うのですが。
@「新造機購入に走っている」のは「 JAL 」???
昨日の「Business Journal」に掲載された真壁昭夫法政大学大学院教授の「JAL、未曾有の危機下にエアバス最新機購入…財務悪化懸念、経営陣の認識に疑問広まる」ですが、大学教授の意見に「ど素人」の私が言うのは僭越ですが、「的」がはずれているように感じました。
【コメント】この所、新造機を大量発注しているのは全日空の方で、その内、受領を延期したのはA380型機1機だけ、後の新型機導入はキャンセルの話もありません。財務的に見ても全日空の方が苦しいのではないでしょうか。
もっとも、今回の「2019新型肺炎」ショックの影響は全日空も日本航空にとっても苦しさは大差ないと思いますが。
*5月24日
@三菱スペースジェットの開発中止もあり得るか?
三菱スペースジェット(MSJ)について、「My Love MRJ and SPASEJET」さんによりますと、各種の海外紙 ・誌が記事を載せているようです。
23日の日本紙の報道では、余りはっきりとしたことが見えていなかったのですが、かなり深刻な状況のようです。
モーゼスレイク・フライトテスト・センターも試験機4機と格納庫などを残し、最小限のパイロットや整備員などを残して、事実上の閉鎖になるようです。
と言うことは、「M90型機の型式証明(TC)も取得しない」と言うことなのでしょうか。
試験10号機もモーゼスレイク・フライトテスト・センターには送らず、国内での試験飛行は細々と続けるようです。
ただ、現地時間23日の「Flight Global(英文)」では「予算目標を達成した後、M90認定計画を再評価するとします」と書いています。
【コメント】今後数週間の内に、三菱スペースジェット(MSJ)についての検討結果が、三菱重工から出るようですが、この時点で開発打ち切りとの結論が出る可能性もあるようです。
@墜落したパキスタン航空機事故の生存者は1人
墜落したパキスタン航空8303便の追加情報ですが、収容された犠牲者の数は76人とも97人とも言われ、情報が混乱しています。生存者はパンジャブ銀行CEO1人だけ、との事です。
地上で巻き込まれた人について同航空CEOは「同機が建物に衝突することはなく、地上で死者が出た様子もない」と述べています。
しかし、別の報道では「住居内に人がいたかどうかは、2,3日経たないと分からない」との事です。
当時のカラチ周辺の天候は良好だった、との事です。ブラックボックスは回収されている、との事です。
機体は1998年製で飛行時間は約4万7100時間だった、との事です。機体は3月にAチェックを受けています。
@旅客機内の換気は頻繁だが、SARSでは24人が感染した例も
今日の「ロイター通信(日本語版)」によりますと、旅客機内の空気については1時間に20〜30回入れ替わるから、一般のオフィスビル(同1時間に4回)に比べると安全ではある、としています。
しかし、その内の半分は高性能のフィルターは通しますが、再利用されている、との事です。つまり、比較すれば安全性は高いとは言うものの、常に古い空気が機内にただよっている事になります。
2003年に流行した、コロナウイルスを原因とするSARS(重症急性呼吸器症候群)でも、感染した72才の男性が乗った香港発北京行きの便で、乗客119人の内22人と乗務員2人がSARSを発症した事があった、との事です。
*5月23日
@成田空港4月の輸入でマスクなどが6倍に
今日のNHKニュースによりますと、成田空港の先月輸入の内、マスクなどの輸入額が前年同月比で6倍となっています。
特に、中国・香港などからのマスクなどの輸入額は同20倍にも達している、との事です。
@航空科学博物館が26日から再開に
成田空港A滑走路南端近くの航空科学博物館は臨時休館していましたが、26日から再開する、との事です。
ただし、「2019新型肺炎」感染防止のため、来館者にはマスク着用と検温を求め、「3つの密」を避けられない展示物や体験装置などは、引き続き運用を休止し、当面の間、ライブラリーと体験館は閉鎖します。また、館内レストランは営業を休止する、との事です。
なお、航空科学博物館の「クラウドファンディング」は、現在、約1726万円となっています。
@ピーチが6月19日から成田空港路線を再開へ
ピーチ・アビエーションは昨日、国内線を6月1日から順次再開する、と発表しました。
6月1日に福岡=那覇線を再開し、19日から成田=長崎線、成田=石垣線、成田=奄美線を始め、12路線の運航を再開します。
ただ、全路線1日1往復とする、との事で、運休前に1日2往復や3往復していた路線は減便となります。
また、利用に際しては、空港内と機内でのマスク着用を義務化する、との事です。
@三菱重工が70席のスペースジェットの開発を当面見送り、90席の量産化を中止へ
昨日のNHKニュースによりますと、三菱重工は三菱スペースジェットの開発について、三菱スペースジェットM100型機の開発を当面見送り、三菱スペースジェットM90型機の量産化も先送りする方針を固めたと、との事です。
大幅に落ち込んだ業績の立て直しと、「2019新型肺炎」による今後の旅客機需要の動向が不透明なため、としています。
また、昨日の日本経済新聞(電子版)によりますと、約1500人いる三菱航空機会社の従業員を約半分に減らし、三菱重工の他部門に配置換えする方針、との事です。
これらの方針は昨日までにグループ内に通知した、との事です。
@航空労連が航空業界での感染対策を厚労省に要望
今日の「しんぶん赤旗」によりますと、航空労組連絡会(航空連)は昨日、「2019新型肺炎」感染拡大防止で、航空業界での対策強化を厚労省に要請したと発表しました。
記者会見で萩原客室乗務員連絡会事務局長は、「海外調査で、客室乗務員は医療従事者以外で、もっともコロナリスクが高い職種となっている」と紹介し、「日本では陽性感染者が乗っていても、乗務している客室乗務員は『濃厚接触者』として扱われることがない」実態を報告しました。
また、島田副議長は地上業務員についても、汚水処理従事者はマスクと手袋だけで、防護服やフェイスガードの着用も行っておらず、機内の消毒についても、噴霧消毒も行っていない実態を明らかにしました。
@パキスタン・カラチでパキスタン航空機が墜落、犠牲者が100人以上か
パキスタンで、現地時間22日午後2時39分、ラフォール発カラチ行きのパキスタン国際航空8303便・A320型機(AP-BLD)が、カラチのジンナ国際空港近くの住宅街に墜落しました。
墜落地点は滑走路から数秒の所、との事です。
乗客・乗員は乗客91人、乗員8人の99人(107人の情報も)です。現在の所、生存者2名が救出された、との情報がありますが、情報は交錯しており、97人の遺体が収容されたものの、乗客・乗員か、地上の住民かも分かっていないようです。
パイロットは墜落の約10分前、管制塔に「エンジンが停止した.着陸復航する」と連絡し、2回目以降の着陸時に墜落した、との事です。
着陸寸前に、「メーディ」を発し「車輪が出ない」と連絡してきた、とのことです。
写真は成田空港のパキスタン航空・A310-300型機です。なお、同航空は昨年2月16日に成田空港から撤退し、現在は乗り入れていません。
*5月22日
@昨日、成田空港は駐機場大混雑、第1ターミナルは人影もまばら
昨日午前、久し振りに成田空港とその周辺を見てきました。
下の写真は「ひこうきの丘(現在閉鎖中)」付近から撮影したものですが、第1ターミナルの南側から整備場付近にかけての駐機場を撮影したものです。
各社の旅客機がびっしりと並べられています。右端はカナダの「カーゴジェット(W8)」機で、左端は経営破綻したコロンビアの「アヴィアンカ航空」機です。
両機とも定期貨物便ではなく、臨時便として成田空港に来ているようですが、午後か夜には出発したものと思われます。
第1ターミナルは南ウイングと北ウイング共に閑散としており、ターミナル内にいる旅客は両ウイング共に10人未満のようでした。
ターミナル内の様子は近く載せたいと思います。
@成田空港の4月貿易額は輸出額が13.3%減、輸入額が0.8%増
東京税関が昨日発表した「成田空港4月貿易概況(速報)」によりますと、
輸出額は前年同月比(以下同じ)13.3%減の7529億4500万円と2ヶ月連続の前年同月比マイナスになりました。
一方、輸入額は0.8%増の1兆599億400万円と3ヶ月連続の前年同月比プラスとなっています。
@「ZIPAIR Tokyo」の成田=バンコク線貨物便は日本航空との共同運航、成田=仁川線は就航延期か
昨日「ZIPAIR Tokyo」が発表した、6月3日からの成田=バンコク線への貨物専用便就航ですが、同社が使用するB787-8型機は、本来、最大45トンの貨物が積めるのですが、運航距離が長くなることから、就航に当たっては最大約20トンの貨物を輸送することになる、との事です。
この貨物便は親会社の日本航空との共同運航とし、日本航空が受注した貨物を運ぶことになる、との事です。
さらに今日の「日刊航空」によりますと、7月1日に就航を予定している成田=仁川線ですが、日韓の渡航が制限されていることから、仁川空港での就航準備が遅れ、当局の検査が進まずに延期になる公算が大きい、との事です。
@3月の「主要旅行業者の旅行取扱状況速報」で総取扱額が71.4%減
観光庁が今日発表した「主要旅行業者の3月旅行取扱状況速報」によりますと、総取扱額は前年同月比(以下同じ)71.4%減の1200億3564万5000円となりました。
海外旅行額は84.7%減、外国人旅行額は71.4%減、国内旅行額は63.7%減となっています。
*5月21日
@「ZIPAIR Tokyo」が6月3日から、貨物専用便として成田=バンコク線を開設へ
「ZIPAIR Tokyo」は今日、成田=バンコク線を、貨物専用便として6月3日から開設する、と発表しました。運航日は成田発で水・木・金・土曜日の週4往復となります。
【コメント】なるほど、こう言う手もあったのですね。旅客需要が回復すれば、旅客便とするのですね。写真は移動する「ZIPAIR Tokyo」1号機です。
@4月の成田空港総貨物取扱量は15.2%減と3ヶ月ぶりのマイナスに
東京税関が今日発表した「成田空港4月貨物取扱量」によりますと、総取扱量は前年同月比(以下同じ)15.2%減の14万4533トンと3ヶ月ぶりのマイナスになりました。
積込量は27.3%減の6万426トンで2ヶ月連続のマイナス、輸出量(成田空港通関分)は38.2%減と18ヶ月連続のマイナスでした。
一方、取卸量は3.7%減の8万4107トンで、3ヶ月ぶりのマイナスとなり、輸入量(成田空港通関分)は1.9%増の5万1742トンと3ヶ月連続のプラスとなっています。
【コメント】旅客便に比べて比較的減少が少ないですね。貨物の臨時便が非常に多くなっています。少しでも「2019新型肺炎」による損失を減らそうと言う努力が感じられますね。ただ、体制が整っていないためでしょうか、定期貨物便が少ないように思われます。
@4月の訪日外客数は99.9%減と壊滅的、出国日本人数も99.8%減
観光局が昨日発表した「4月訪日外客数・出国日本人数(推計値)」によりますと、
訪日外客数は前年同月比(以下同じ)99.9%減の2900人と、統計を取り始めた1964年以来の過去最低となりました。前年同月比マイナスは7ヶ月連続となります。
一方、出国日本人数は99.8%減の3900人と4ヶ月連続マイナスとなっています。
@タイ航空とノックスクートが7月1日から日本線を再開 、タイ・エアアジアXは8月1日より
今日の「アジアトラベルノート」によりますと、タイの航空各社は日本路線の再開を 、タイ国際航空とノックスクートが7月1日から 、また、タイ・エアアジアXが8月1日よりの再開を目指す、との事です。
@全日空も来月1日からマスク着用などを義務付け
今日のNHKニュースによりますと、全日空は来月1日から利用客に対して、機内や空港内の全ての場所でマスクを着用することを義務付けることにした、との事です。
国内の航空会社ではジェットスター ・Jが昨日からマスク着用を義務付けています。
@ロールスロイス社が9000人の削減を正式に発表
英国のエンジンメーカーである「ロールスロイス社」は現地時間20日、少なくても9000人の人員削減を行う、と発表しました。
今月初旬には労働組合と15%の人員削減で協議に入っていました。(5月4日の出来事参照)
@エールフランスがA380型機の運航停止を発表
エールフランスは所有する9機のA380型機の運航を停止する、と発表しました。計画では2022年に退役を終わる予定でしたが、これを前倒しします。
【コメント】成田空港にも飛来していた同航空のA380型機は見られないことになりますね。写真は成田空港でのエールフランスA380型機です。
*5月20日
@バンブーエアウエイズの就航はありませんでした
1日の出来事で取り上げた、ベトナム・「バンブーエアウエイズ」の成田=ホーチミン線開設は、1日の出来事でも書きましたが、やはり、見送られたようです。
【コメント】この、「2019新型肺炎」の感染が収まっていない中での需要を確保出来なかったようです。申請時にはこのような状態を予想していなかったのでしょうか。
@成田と羽田が開かれると、「2019新型肺炎」感染第2波が心配
女性自身6月2日号に掲載された「7月に第2波 専門家が警鐘 成田・羽田解除で感染拡大か」によりますと、「のぞみクリニック」の筋野恵介院長は「国内だけなら、多少解除しても感染者をある程度は抑え込めるとは思います。しかし、もし成田や羽田空港を解除して、海外から人を受け入れてしまうと、感染者が流れ込む可能性があるので、空港の制限解除は不安です。一度に感染者が急増し、医療を圧迫することが問題ですから、第2波で医療を圧迫しないようにコントロールする必要があります」と指摘し、「7〜8月に第2波が来る事を懸念している」と述べています。
@ジェットスター ・J が今日から搭乗する際のマスクを義務化
ジェットスター ・J は今日、利用者が搭乗する際にマスク着用を義務化する、との「お知らせ」を掲載しました。
お知らせでは「2.ご搭乗時のマスク着用のお願い 5 月 20 日より当面の間、7 歳未満のお子様や医療上の理由によりマスクの着用が困難なお客様を除き、ジェットスター・ジャパンをご利用されるお客様はマスクの着用が必須となります。新型コロナウイルス感染拡大防止にご理解・ご協力いただけますよう、何とぞよろしくお願いいたします。」としています。
写真は成田空港第3ターミナルサテライト前に駐機するジェットスター・ ジャパン機です。
@ルフトハンザ航空の取締役会が従業員に書簡「2020年にも200機が地上停止に」
今日の「ロイター通信(日本語版)」によりますと、ルフトハンザ航空の取締役会は従業員向けの書簡で、2021年に300機、2022年に200機が運航停止する、さらに「2023年の夏にはこの危機を乗り越えられると期待しているが、依然として運航規模は100機縮小している可能性がある」との予想を述べ、保守部門やケータリング事業においての人員削減は避けられない、と述べています。
@国際パイロット協会が操縦室内の感染防止策徹底を訴える
現地時間16日の「Flight Global(英文)」によりますと、国際航空会社パイロット協会(ALPA)は11日、操縦室内のパイロットの健康についてのレポートを発表しました。
それによりますと、「航空会社が航空機の衛生状態を悪用していること、乗組員でのコロナウイルスへの曝露の疑い、消毒用品や保護具の不足、さらには乗務員の安全を守るためのガイドラインを遵守していない」と主張しています。
また、これまでに米国とカナダの6万3000人のパイロットの内、300人が「2019新型肺炎」に感染していることを明らかにしました。
これについて、ALPAの会長は「議会がパイロットと乗客を保護するだけでなく、航空会社の旅行に対する信頼を回復するためにも行動しなければならないことは明確です」と述べています。
*5月19日
@フィンランド航空が成田=ヘルシンキ線を7月1日から再開へ
フィンランド航空は成田=ヘルシンキ線を7月1日から1日1往復で再開する、と発表しました。
@スイス航空が成田=チューリッヒ線を7月から再開へ
今日の「Fly Team」によりますと、スイスインターナショナル航空は現地時間14日、6月から運休している国際線の一部を再開する、と発表しました。
成田=チューリッヒ線は週2往復で再開する、との事です。ただ、再開の具体的期日ははっきりしません。
【コメント】少しずつ回復への動きが出てきましたね。ただ、座席数を減らし、機内での間隔を取るとか、旅客がどのくらいあるかなど、課題は多いと思います。
@ジェットスター ・J が6月30日まで運休と欠航を継続
ジェットスター ・J は昨日、6月の運航計画を発表しました。
これによりますと、運休と欠航を継続し、国内線は17路線を運休とし、成田=新千歳線と成田=福岡線は減便して運航します。これにより、運休と欠航になる便は1378便で当初計画の49%となります。
一方、国際線は162便が運休と欠航になり、同66%が運休と欠航となります。
@タイ航空が経営破綻、負債が1兆100億円に
今日の「トラベルボイス」によりますと、タイ国際航空は現地時間19日、中央破産裁判所に破産法に基づく会社更生手続きを申請した、との事です。
負債総額は約3000億バーツ(約1兆100億円)となっているようです。
タイ政府は同航空株を51%持っていましたが、これを50%以下に引き下げました。
これにより、再建に際して民営化を目指す狙いがある、と見られる、との事です。
運航は当面継続するようですが、タイ民間航空事務所が商業フライトの、タイ乗り入れを原則禁止する措置を6月30日まで継続すると発表したことを受けて、タイ国際航空も6月30日まで、国際線の運航を引き続き中止します。
【コメント】と言うことは「ZIPAIR Tokyo」の成田=バンコク線就航も7月以降と言うことになりますね。
写真は成田空港第1ターミナル前を移動するタイ航空のA380型機です。
*5月18日
@スカイマークが2021年度の採用募集を中止
スカイマークは2021年度の新入社員募集を中止する、と発表しました。自社養成パイロット訓練生、客室乗務員、事務系・技術系・ITスタッフの5職種で募集していました。
しかし、すでに内定が固まっている専門学校生については、取り消さずにそのまま採用するとしています。
@エミレーツ航空が従業員の3万人削減とA380型機の40%削減を検討
エミレーツ航空は全世界の社員約10万5000人の内、30%にあたる3万人の削減を検討している、との事です。
また、A380型機115機の約40%退役を加速させることを検討している、との事です。
@「SARS」も「MARS」もコロナウイルス、旅客機の感染対策に「遠紫外線C波」利用は?
16日の朝日新聞に掲載された「ウイルス・ハンターが受けた衝撃 新型コロナ出現よりも」によりますと、コロナウイルスによる伝染病は今回の「2019新型肺炎」だけではないそうです。
「ウイルス・ハンター」と呼ばれる、デニス・キャロル元米国際開発局新興感染症室長によりますと、SARS(重症急性呼吸器症候群)やMERS(中東呼吸器症候群)を引き起こしたのもコロナウイルスだそうです。
それらの新ウイルスが今後も人に感染するようになると、人の移動速度が速く、全世界に拡散され、パンデミックが起こりやすくなる、との事です。
とすると、移動交通手段、とりわけ航空機での感染拡大を防ぐことが必要になります。
実際に、小型機用には高度なフィルターと、殺菌を可能にするオゾン発生などの装置を開発して搭載している小型機もあるようです。しかし、これらを、中型旅客機に追加することは航空機の改造になり、すぐには間に合いません。
そこで、もっと手軽に紫外線を使って、コロナウイルスなどを殺す事が可能になりそうです。
14日のAFP通信日本語版(ライブドアニュース)によりますと、米コロンビア大学の研究者らは、紫外線、特に「遠紫外線C波」を使ってコロナウイルスなどを殺菌する実験を進めている、との事です。
この「遠紫外線C波」は人の皮膚や目の表面を貫通できないので、人が密集する場所や空間で使用出来る、との事です。
今の所、マウスを使った実験では、マウスに異常は出ていない、との事です。
このような「遠紫外線C波」を照射出来るような小型な装置が出来れば、旅客機機内のみならず、空港内や色々な場所で感染のリスクが少なくなるでしょうね。
*5月17日
@エアカナダが成田=バンクーバー線を6月2日、成田=モントリオール線を同25日から再開
昨日の「Traicy」によりますと、エアカナダは現地時間12日、今後の運航計画を発表しました。
これによりますと、成田=バンクーバー線を成田発着6月2日から週4往復で再開し、同25日から成田=モントリオール線を1日1往復で再開します。
なお、成田=カルガリー線は夏季スケジュール中は運休となります。
@カタール航空807便が運用時間に間に合わず、スポットに戻る
今朝、昨日深夜の離発着を「Flightradar24」のプレイバックで確認していたところ、午後11時50分頃、スポットから動き始めたカタール航空807便が途中から、元のスポットに戻ってしまいました。スポットに戻った時間は今日の午前0時10分頃でした。その時の空港内の航跡が下の写真です。
急患の発生などのアクシデントがあったのでしょうか。
上の表で見て分かるとおり、前に出発した3便は南側離陸でしたが、管制官の指示を取り違えて、A滑走路南端に向かった事も考えられます。ただ、気象庁のアメダスデータでは、23時の風向は「静穏」で、24時は「北」になっていました。
@データ調査会社の「航空会社信頼度ランキング」で全日空が1位、日本航空が3位
15日の「Fly Team」によりますと、データ・インテリジェンス・カンパニーの「Collibra」が先月29日(水)に発表した「エアライン・トラスト・インデックス」で、世界の主要航空会社80社中、全日空が1位、日本航空が3位に入りました。
このランキングは定時運航率、顧客体験、顧客サービス、インクルージョン、給与、一般の人々からの航空会社へのブランド・エンゲージメントなどの要素分析などから、航空会社の信頼性を基に選定されています。
日本の航空会社では2社の他に、7位にスカイマーク、75位にジェットスター ・J が入っています。
@アズール・ブラジル航空がE195-E2型機の受領を後倒しに
15日の「Fly Team」によりますと、ブラジルの「アズール・ブラジル航空」は現地時間13日、2020年〜2023年に受領する予定のE195-E2型機の受領を、2024年以降に後倒しする事で、エンブラエル社と合意した、との事です。
*5月16日
@航空科学博物館のクラウドファンディングが1000万円を突破
航空科学博物館のクラウドファンディングですが、今日午後3時過ぎで1094万2200円となり、目標金額「1000万円」を突破しました。応募人数は1335人とのことです。
@全国の国内線搭乗率の「トップ 5 」は成田空港路線が4路線占める
今日の「乗りものニュース」によりますと、全国内線の路線別搭乗率ランキング(2019年10月〜12月)では、1位が成田=関西線で89.8%、2位が成田=石垣線で89.1%、3位が関西=宮崎線で86.5%、4位が成田=熊本線で86.3%、5位が成田=鹿児島線で86.2%となっている、との事です。
この理由としてジェットスター ・Jの広報部では「関東圏と近畿圏を行き来する人の需要が底堅いこと、空港までのアクセスが便利になってきたこと、何と言っても運賃が安いこと」などを上げています。
@「2019新型肺炎によって与えられる猶予は、三菱スペースジェットにとって、良いチャンス」
現地時間14日の「Flight Global(英文)」によりますと、三菱重工の三菱スペースジェットに関する方針変更について、「『2019新型肺炎』によって与えられる猶予はスペースジェットにとって、良いチャンスであり、最後のチャンスである」との記事を掲載しています。
その中で、「2019新型肺炎」による航空機需要の減退が「スコープ・クローズ」の変更を促すかも知れないとしています。
記事の中でAscend by Ciriumのグローバルコンサルティング責任者であるボブ・モリス氏は
「ボンバルディアが(CRJの売却により)地域のジェット市場から撤退し、エンブラエルに事実上の独占が残っていることは明らかです。それは不確実な市場における独占であるかもしれませんが、三菱は開発の道を進んでいるので、開発を継続し、(「2019新型肺炎」による)需要中断が開発プログラムを見直すために提供する時間を使用することは理にかなっています。
リージョナルジェットは、需要が弱まっている市場において、商用ジェット機の中で最も低いトリップコストを提供することを考えると、航空会社はネットワーク内のより細いルートを保護および運用するために、小型航空機に移動する可能性があります。
『三菱は絶え間ない開発の遅れ』。をまず解消しなければならない。彼らは本当に明確なプログラムのスケジュールを、今度こそ、市場に伝える必要があります。市場は彼らの継続的な変化と失敗に慣れてきました。そして、これは私から見て『最後のチャンスサルーン』のように見えます。」と述べています。
【コメント】「2019新型肺炎」の打撃で、航空会社や航空機メーカーや航空機リース会社は、今、存続の危機を乗り越える努力を必死で続けています。
この中で、航空会社は出ていく固定支出を削減するため、機材の整理と路線の再構築を始めています。ここで、重視されるのは燃費の少ない効率の良い航空機の利用となります。
これはリージョナルジェット機の分野でも同じです。当面は既存の機体を使うにしても、新型機材に交換していくことは必要です。
ただ、交換の時期は「2019新型肺炎」前よりも遅れることになり、このタイムラグを有効に使えば、三菱スペースジェット(MSJ)にとっては挽回のチャンスとなる、と言っているようですね。ここで、ミスをすれば、開発を断念するしかなくなる、と言うことなのでしょう。