平行滑走路拡張などについての要望書
要望書
成田国際空港株式会社社長 黒野匡彦様
2006年11月30日
成田空港から郷土とくらしを守る会 会長 木内昭博
暫定平行滑走路の北伸工事も始まり、周辺住民の増加する航空機騒音への不安は大きくなっているこの時期に当たり、下記の質問と要望事項について貴職の考えを聞かせていただきたいと思います。
年末の慌ただしいなかですが、書面にて12月20日までに回答をいただけるようお願いいたします。
記
1、 貴職は今月1日に開かれた「交通政策審議会航空部会」において、「平行滑走路の2500m化ができた段階で、南側への拡張を考えたい。」旨の発言をしたとの一部報道がありますが、貴社の前身である空港公団時代に公団幹部は再三にわたり「平行滑走路はあくまでも本来計画の2500mです。南側の用地問題が解決しても平行滑走路を延ばすつもりはありません。」と表明してきました。(2001年3月29日の第28回騒音対策委員会など)
貴職の今回の発言は従来からの、住民に対する約束を無視するものと考えられますが、発言の真意をお聞かせ下さい。
2、 貴職は今月21日に開かれた「今後の国際拠点空港のあり方に関する懇談会」において、「民営化後の環境対策が重点課題」と話されたとの報道がありますが、この発言の真意につてもお聞かせ下さい。
3、 今年夏に実施されたレイクスポイントにおける一部高度引き下げ前後に行われた騒音調査の結果について公表をお願いしましたが、貴社の担当者は応じませんでした。
率直に言って、貴社の情報公開に対する姿勢は現在の社会通念からみても消極的です。
貴社が調査したデータの公開と、インターネット上での騒音値リアルタイム公開を早急に実施してください。
4、 成田空港と地域住民は切っても切れない関係です。しかし、貴社は地域住民の声を聞くことに熱心とは言い兼ねます。
地域の住民が貴社に対して相談や苦情を伝えたくても、どこに持っていってよいのか迷うことが多くあります。
住民は市町村を通じてだけではなく、航空機騒音などの原因者である貴社に直接意見を言い、答えを聞きたいことがあるのです。
成田空港の運用が周辺住民の犠牲の上に成り立っていると言う貴社の特殊性から、このような住民の声を直接聞く仕組みを、わかりやすい形で是非設けていただきたい。
そこで、以下のような施策をお願いします。
(1) 苦情受付の窓口を分かりやすくしていただきたい。
(2) 特に、夜間の苦情受付窓口を設けていただきたい。
(3) 苦情の受付と処理の担当部門を設けていただきたい。
(4) 改善内容を逐次、「くうこうだより」などで広報して下さい。
以上