第36回騒音対策委員会質問事項
成田空港から郷土とくらしを守る会
1, 年間発着回数増加は騒音被害者住民の健康被害をもたらすのでやめるべきである
航空機騒音が騒音地区住民の健康、特に睡眠障害に大きな影響を与えるのは疫学的にも証明されている。従って、航空機騒音は減らさなければならない。
発着回数の増加は一般的に騒音の増大をもたらすので、やめるべきである。(国・会社)
2,2010年に実施が予定される成田空域と羽田空域の統合の詳細を明らかにすべき
成田空港の平行滑走路北伸と羽田空港のD滑走路完成と同時に、成田空域と羽田空域を統合して、羽田空港で航空管制を行うようであるが、この計画を公表し、国民の意見を聞くべきである。
千葉県上空を成田空港離発着機と羽田空港離発着機が自由に飛ぶようになる恐れがあり、騒音被害地域が拡大するのではないか。
また、成田空港での約束である「直進上昇・直進降下」は守られるのか。(国)
3,洋上脚下げを継続するべき
先月のCNA/ATMのシンポジュウムで、「氷塊落下が減少した」「燃料効率が悪い」として、「洋上脚下げは必要ない」との議論があったと聞くが、「洋上脚下げ」をなくして、落下物事故が再び増加しないと言う保証がない段階では洋上脚下げを継続すべきである。(国)
4,騒音被害者に対する補償制度を、早急に創設するべき。過去の被害についても補償せよ
全国の騒音訴訟判決で「法治国家として異常」「国の怠慢と言わざるを得ない」「違法状態」と指摘され、先月27日の新嘉手納爆音訴訟の控訴審判決でも「旧訴訟でも認定されながら、その後も根本的な改善は図られていない」と批判されている、『裁判を起こさなければ騒音被害への補償がなされない』現状を解消するため、航空機騒音被害に対する補償制度を直ちに立法化すべきではないか。(国)
5,蝉の鳴き声などで、測定に欠測が出る測定局を、住民居住地近くに移動すべきである
共生財団が行っている成田空港周辺での航空機騒音測定結果報告書を見ると、特に、夏季に蝉の鳴き声などによる欠測が多数発生している測定局がある。
これらの測定局は住民居住地から離れており、住民への影響を判断しにくいとも考えられる。蝉の影響がなく、かつ、住民居住地の近くに移転すべきである。(会社)
6,成田空港独自対策や騒音対策の今後について明らかにせよ
共生委員会が廃止され、共生財団もなくす、とのことだが、「共生財団が実施していた成田空港独自の騒音対策はどうなるのか」、「騒音測定業務はどうなるのか」、「共生財団出資金はどうなるのか」など、今後の方針を明らかにすべきである。(国・会社)
7,騒音地域の発展に、国と成田空港会社は自治体とともに、ダイナミックに取り組むべき
騒音地域発展の道は騒特法の規制や、航空機騒音被害によって、非常に厳しい。この現状を打開するために、国と成田国際空港株式会社と自治体が協力して、本格的でダイナミックな「里づくり」を考えるべきではないか。(国・会社・県)
以上