1月25日香取市関付近飛行コース測定結果

 機種の確定などで、だいぶ遅くなってしまったのですが、今年1月25日に香取市の関の西側にある田圃の中で行った、飛行コース測定と騒音測定の結果がまとまりましたので、報告します。
 なお、機種については「空港情報センター」で航跡図を見ながら確認しました。

@飛行コースの幅は非常に広い
 今回の測定地点は北側に離陸した場合、ほとんどが東旋回をして旧佐原市街付近を通過する場所です。測定線よりも手前で旋回を終えて、測定線に達しない航空機もありましたが、ほとんどは、旋回して成田空港上空に戻るか、太平洋に抜けていく航空機でした。
 この日の測定では、測定線を通過した航空機の飛行コース幅は約10Kmにもおよびました。通過地点の多くは旧佐原市街の西側を
通過していました。
 昨年1月22日に開催されたレイクスポイント高度引下げを考える「ジェット機騒音を考える集い」で香取市関に住む人が「夜になると、騒音がうるさくてたまらない。」と発言していましたが、この飛行頻度では田園地帯の夜の静かさの中で気になるのは当然と思われます。

測定結果表

番号
時間
機種
離着陸
最高音
(db(A))
機体長
(m)
仰角(°)
フィルム機体長
(mm)
航空機までの
距離(m)
水平距離
(m)
高度
(m)
備考
1
10;05
B747
 
70.67
E
40.0
2.55
5543
E
4246
3563
 
2
10;06
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
手前で旋回
3
10;08
  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ほぼ真上、撮影失敗
4
10;10
B767
53.0
54.94
E
51.0
2.35
4676
E
2943
3634
JAL
5
10;12
B747
54.0
70.67
 
 
 
 
 
 
 
手前で旋回
6
10;14
B767
54.0
54.94
E
81.5
3.20
3434
E
508
3396
 
7
10;17
A300
55.0
54.1
E
69.0
2.55
4243
E
1521
3961
 
8
10;18
B767
55.0
54.94
E
59.0
3.20
3434
E
1769
2943
ANA
9
10;20
B777
57.0
63.73
E
67.0
4.65
2741
E
1071
2523
 
10
10;22
 
54.5
 
 
 
 
 
 
 
 
撮影失敗
11
10;24
B767
58.0
54.94
E
48.5
3.00
3663
E
2427
2743
ANA
12
10;27
B767
51.0
54.94
E
24.0
1.95
5635
E
5148
2292
 
13
10;29
B747
53.0
70.67
E
37.5
2.35
6014
E
4772
3661
JAL
14
10;31
B747
 
70.67
E
42.0
2.25
6282
E
4668
4203
JAL
15
10;34
B747
 
70.67
E
57.5
3.65
3872
E
2081
3266
 
16
10;35
B747
59.0
70.67
E
76.5
4.80
2945
E
687
2863
JAL
17
10;37
B767
58.0
54.94
E
66.0
3.60
3052
E
1241
2788
ANA
18
10;38
B777
56.0
63.73
E
62.0
4.35
2930
E
1376
2587
 
19
10;41
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
手前で旋回
20
10;43
B747
62.0
70.67
W
80.0
4.30
3287
W
571
3237
 
21
10;50
B777
54.0
63.73
W
80.5
4.75
2683
W
443
2647
 
22
10;55
 
60.0
 
 
 
 
 
 
 
 
手前で旋回
23
10;59
 
58.0
 
 
 
 
 
 
 
 
手前で旋回,ほぼ真上
24
11;02
B777
56.0
63.73
W
68.0
5.15
2475
W
927
2295
 
25
11;03
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
手前で旋回
26
11;04
B747
61.5
70.67
E
78.0
5.40
2617
E
544
2560
JAL
27
11;06
A300
59.0
54.1
E
88.5
3.80
2847
E
75
2846
 
28
11;08
B747
60.0
70.67
E
74.0
4.45
3176
E
875
3053
JAL
29
11;09
B777
 
63.73
E
26.0
1.70
7498
E
6739
3287
ANA
30
11;11
A330-3
56.0
63.69
E
79.5
4.15
3069
E
559
3018
 
31
11;12
B777
 
63.73
E
33.0
3.00
4249
E
3563
2314
 
32
11;14
B777
 
63.73
E
39.0
1.50
8497
E
6604
5348
ANA
33
11;16
B767
60.0
54.94
E
69.0
4.15
2648
E
949
2472
 
34
11;18
B747
 
70.67
E
22.0
1.75
8077
E
7488
3026
JAL
35
11;19
 
59.0
 
 
 
 
 
 
 
 
フイルム交換
36
11;21
B747
62.0
70.67
 
 
 
 
 
 
 
手前で旋回
37
11;23
B747
59.0
70.67
W
56.0
4.20
3365
W
1882
2790
 
38
11;25
 
 
 
E
26.0
 
 
 
 
 
撮影失敗,ANA
39
11;27
B777
63.73
E
23.0
1.95
6536
E
6017
2554
ANA
40
11;34
B777
56.0
63.73
E
76.0
4.80
2655
E
642
2577
 
41
11;36
B777
 
63.73
E
19.0
1.45
8790
E
8311
2862
ANA
42
11;38
 
57.0
 
W
80.0
 
 
 
 
 
 
43
11;39
B777
55.0
63.73
E
50.5
3.35
3805
E
2420
2936
44
11;43
B747
63.0
70.67
W
89.0
5.50
2570
W
45
2569
45
11;46
 
56.0
 
 
 
 
 
 
 
 
手前で旋回

@騒音は最高で63dB
 騒音はほとんどが50dB台で最高は63dBでした。しかし、この日は気温の低く、短・中距離便が多い午前中の時間帯でしたので、この程度ですんだと思われますが、気温が高くなり、午後から夜にかけての長距離便や貨物便が飛行する時には70dBに近くなるのではないでしょうか。

測定線上の通過地点図

(左下の方にある二重丸が測定点、番号は結果表の通し番号です。)

@北総地帯全域が「標準飛行コース」なのか?
 成田空港の標準飛行コースはリンクで見るようになっています。航空機は鉄道のようにレールの上を走るわけではありませんから、飛行コースにある程度の幅が出来るのは仕方ありません。ただし、安全上の必要がある時には着陸の場合の様に、実に見事にコントロールされています。
 今回も、旧佐原市街地では関の当たりと、利根川沿いに飛行コースがありますから上図のように散らばるのはある程度やむ終えないのかも知れません。
 しかし、前回の旭市のように北離陸の時に全く
飛行コースが設定されていない場所でも航空機は飛んでいます。この例から言いますと、「北総地域のどこを飛ぼうが関係ない。」、「ある程度の高度があれば、どこを飛んでも良い。」と考えているのではないかと考えられます。
 国土交通省や成田国際空港株式会社の方々も、もう少し、騒音を被る住民の気持ちを考えて欲しいと思います。例えば、旭市の上を恒常的に飛行するなら、それなりの“ご挨拶”があって当然と思うのですが、どうでしょうか。
 そして、千葉県を始めとする自治体は住民に対してそれなりの説明や広報を行うべきではないでしょうか。

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