2003年7月の出来事

*7月31日

@一坪共有地引き渡しの判決
 今日、空港公団が一坪共有地を金銭賠償により空港公団に引き渡すように求めた訴訟の判決が千葉地裁でありました。裁判長はこの一坪共有地が「航空機の走行を著しく低下させている。」と指摘し、金銭賠償に応じて土地を引き渡すように命じる判決を言い渡しました。この一坪共有地は第2ターミナルと誘導路の間にあり、誘導路が大きくカーブしています。空港公団はこの土地が手に入り次第誘導路を直線に直す工事を始めることにしています。被告の一坪共有地所有者の男性は「控訴するかどうかはまだ、決めていない。」と話しています。

@昨日午後、ハイジャック未遂の誤報
 昨日の午後2時頃、アメリカ大使館から外務省に「ダラス発成田行きのアメリカン航空61便でハイジャック未遂犯が取り押さえられた。」との連絡がありました。しかし、61便がハイジャック事件にあった事実はなく、昨日の機内のナイフによる緊急着陸事件と混同した誤報でした。

@関西国際空港島の沈下が半年で8cm
 関西国際空港会社が昨日発表したところによりますと、今年1〜6月の関西国際空港島の地盤沈下は平均8cmだったそうです。昨年同期は9cmでしたので、会社は「沈下は確実に落ち着いてきている。」としています。

@関西国際空港の6月旅客は前年同月比で38%減に
 関西国際空港会社は昨日、6月分の国際線旅客輸送実績が前年同月比で37.9%減だったことを明かにしました。5月は同43.4%減だったので回復傾向にあり最悪期は脱した、としています。国内線は同23.4%減でした。6月分減収は約21億円、4月〜8月の減収は80〜90億円の見込みとのことです。

@全日空の4〜6月期は183億円の赤字に
 全日空は今日、4〜6月期の連結最終損益が183億円の赤字になったと発表しました。重症急性呼吸器症候群(SARS)の影響が大きく、経費の削減で補いきれなかったそうです。しかし、回復傾向がはっきりしてきたことから来年3月期の連結最終予想は変えないそうです。


*7月30日

空港公団のページに2003/07/29 「成田空港運用状況(平成15年6月分)」が掲載されていました。

@機内でナイフ見つかり成田空港に緊急着陸
 今日の午後、ニューヨーク発成田行きアメリカン航空機の乗務員休憩室でナイフが発見されました。同機はそのまま飛行を続け、午後1時55分に成田空港に緊急着陸を行いました。乗員・乗客に怪我はありませんでした。新東京国際空港警察署では何故ナイフがあったのか捜査を始めました。

@5月の海自機の事故原因は後方乱気流
 海上自衛隊は昨日、5月に海上自衛隊岩国航空基地で起こった訓練支援機U-36Aの事故原因が、同機の28秒前に離陸した救難飛行艇による後方乱気流に巻き込まれ、操縦不能におちいった事にあると発表しました。この事故では訓練支援機が横転、炎上し4人が死亡しました。

@スカイネットアジアが熊本ー羽田線の就航延期を発表
 スカイネットアジアは今日、8月1日から就航する予定だった熊本ー羽田線の就航を数日延期すると発表しました。使う予定のリースした機材のパリでの整備が遅れて間に合わなくなってしまったそうです。

@1〜6月の北海道7空港の国際線が26%減に
 
北海道・函館税関のまとめによると、1〜6月に道内7空港に入港した国際線の便数は前年同期比で26.3%減の831便になったそうです。しかし、7月は回復してきているとのことです。

@全日空が電子マネーの取り扱い地域を拡大へ
 全日空はグループのマイレージカードのマイル数を電子マネーに換えて買い物が出来る「エディ」の普及をはかるため利用地域を拡大すると発表しました。8月から福岡の博多大丸、9月から同天神地下街で使えるようにし、来年の春までに10地区に拡大するそうです。現在は東京都心のオフィス街やコンビニのエーエム・ピーエムしか使えません。


*7月29日

@蓮沼村で合併住民投票条例請願を審議へ
 成田空港南部九十九里浜に位置する蓮沼村は昨日から臨時村議会を開き住民が請願した「合併についての意志を問う住民投票条例の制定」についての審議を始めました。蓮沼村は空港圏合併に参加する予定でしたが、成田市が拒否したことによりこれがとん挫した後、議会の議決で「山武地域合併協議会」に参加しています。今回の請願はこの「山武地域合併」と将来、空港圏合併にもつながる「芝山・横芝との合併」を投票にかけようと言うものです。

@「低周波は人体に影響しない」と中間報告・環境省
 環境省はこのほど、「低周波音検討調査の中間報告」をまとめました。これによりますと、「低周波によって人体に直接的な影響が生じる可能性は少ないものの、心理的な反応を通して間接的に健康に影響が生じるかどうかについては明確な知見が得られていない。」としています。今後はデータの蓄積とガイドラインの作成する事にしています。この報告は日本騒音制御工学会に設置された「低周波騒音対策検討委員会」が検討したものだそうです。


*7月28日

@JTBが海外旅行の企画会社を1社に統合へ
 JTBはグループの海外旅行企画会社9社を1社に統合する方針を明らかにしました。これは、航空会社が国際線の発着を成田空港に集中しているのに対応した処置とのことです。今までの地域ごとのパッケージツアーを全国共通にし、航空座席の仕入れを1本化して価格交渉力を強めるねらいがあります。年内に「JTBワールドバケーションズ」を設立することにしています。

@欧州格安航空会社「ライアンエアー」に逆風
 ヨーロッパの格安航空会社最大手「ライアンエアー」にたいし、ドイツのケルン裁判所は同社が使用するオランダ近くの空港に「デュッセルドルフ」の名称の使用を差し止める判決を言い渡しました。同空港はデュッセルドルフから70Kmも離れているためそぐわないと判断したものです。また、フランス東部のストラスブールの裁判所は同社のロンドンーストラスブール線の開設に当たり同県商工会議所から受け取る予定の補助金140万ユーロを違法と判断し、同社に罰金の支払いを命じました。


*7月27日

@成立した「成田国際空港株式会社法」の全文を「解説と資料のページ」に載せました。

@羽田空港再拡張事業の関連施設を民間資金活用方針固める
 国土交通省は昨日、羽田空港再拡張事業の内、新国際線ターミナルや駐機場などの関連施設建設を地元負担によらず、民間資金活用による社会資本整備(PFI)方式で行う方針を固めました。これにより、約3000億円の資金を節約できることになります。国土交通省は周辺自治体に約2700億円の地元負担を要請していましたが、自治体側はこれを拒否していました。国土交通省は2009年度の完成に間に合わせるため2004年度の概算要求に設計費と環境影響調査費などを盛り込むことにしています。

@アジアに客足戻るも日本人観光客はまだまだ
 重症急性呼吸器症候群(SARS)の影響で落ち込んでいたアジア各地へのビジネス客や観光客が急速に回復してきましたが、ドル箱である日本人観光客の回復の遅れが目立っているそうです。シンガポールでは5月上旬の入国者が前年同期比で74%減にまで落ち込みましたが、6月末には40%減にまで戻ってきました。シンガポール航空では5月に客席稼働率が53%にまで落ち込みましたが、6月には72%まで回復しました。


*7月26日

@三菱重工が小型旅客機の海外調査をボーイング社などと始める
 三菱重工は官民共同開発の30席程度の小型ジェット旅客機についてボーイング社・ボンバルディア社・プラット&ホイットニー社の3社と海外市場調査を始めると発表しました。事業の収益性を見極めるためとしています。事業化には200機の受注が必要としており、半数は海外からの受注を期待しているとのことです。

@羽田ー金浦チャーター便は早くても11月からか
 先の日韓首脳会談で合意した羽田ー金浦空港のチャーター便の運航が早くても11月にずれ込みそうです。韓国側の金浦空港使用のルールづくりが遅れているためで、8月中にまとまれば、旅行業者のツアー設定が始まり、実際の運航が11月になるとのことです。

@日本航空システムも新幹線対抗値下げへ
 日本航空システムは昨日、10月の新幹線品川駅開業をにらんでJRが回数券を値下げしたことに対抗して、羽田ー大阪の「シャトル便往復割引」を9月から800円値下げすると発表しました。

@航空法の一部改正・いわゆる「機内迷惑行為防止法」が成立していました
 うっかりと見過ごしていましたが、11日に航空法の一部改正による、俗称「機内迷惑行為防止法」が成立していました。


*7月25日

@「くうこうだより SUMMER」が送られてきました

 空港公団から「くうこうだより SUMMER」が送られてきました。1面は「成田国際空港株式会社法成立 成田空港は新しい時代へ」となっています。2〜5面は空港貨物についての特集となっており、6面には「エアポートプリンセスの紹介」と「アクセス実態調査結果報告」と「広島線8月1日より就航」となっています。

@空港公団のホームページに「7月23日 エアポートサマーコンサートの開催について」、「7月18日 CS Award 2003 Summer 受賞者決定」、「7月17日 成田空港周辺児童書道・絵画展表彰式」、「7月11日 03’夏のさわやかキャンペーンについて(推計)」が載っていました。

@嘉手納基地周辺で航空機排ガスの調査始める
 那覇防衛施設局は嘉手納基地を離発着する航空機の排ガスが周辺住民の健康にどのような影響を与えるか調べるための大気汚染物質や悪臭物質の測定を始めました。防衛施設庁がこのような調査を実施するのは初めてのことだそうです。

@能登空港開港半月の搭乗率は91%に
 能登空港が開港して半月が過ぎましたが、県の発表によるとこの半月間の平均搭乗率が91.1%になったことが明らかになりました。羽田発の便が平均94%、能登発の便が平均88.2%だったとのことです。

@新多良間島空港の供用開始を10月10日に
 沖縄県は新多良間島空港の供用開始を10月10日にすると発表しました。現多良間島空港の滑走路は800mですが、新多良間島空港は滑走路が1500mになります。これに伴い、機材も現在の19人乗りDHC-6型機から39人乗りのDHC-8型機が就航することになります。

@BAが山猫ストで欠航便が多数
 ブリティシュ・エアウエイズ(BA)は合理化計画に反発する労働者の自然発生的なストライキで大幅な欠航に悩まされています。今のところ、解決の見通しはないとのことで、欠航も避けられない見通しです。


*7月24日

@7月上〜中旬の成田空港利用者が前年の8割台に回復
 空港公団は昨日、7月上〜中旬の海外への出発旅客が前年比で80%台まで回復したことを明らかにしました。

@日本航空システムが減便を9月からほぼ元に戻す
 日本航空システムは昨日、イラク戦争と重症急性呼吸器症候群(SARS) の影響で減便していた国際線を一部を除いて9月から元に戻すことを明らかにしました。成田ーロンドン線は週10便から13便に、成田ーパリ線は週8便から10便になります。しかし、成田ーホノルル線は9月以降も減便を続けるとのことです。

@ボーイング社の新型機製作で日本企業が35%を分担
 ボーイング社の新中型旅客機Bー7E7の開発・製作で三菱重工・富士重工・川崎重工が全体の35%を分担することが明らかになりました。これは同じボーイング社のB−777型機の分担比率21%を大きく上回る過去最高になります。B−7E7型機は燃費を20%高めることになっています。

@航空大学校機の墜落原因はエンジン内部の部品脱落原因か
 11日に宮崎市で起こった航空大学校訓練機の墜落はエンジン内部でクランク軸に重りを取り付けるためのピンが脱落しカムイシャフトが折れてエンジンが停止した可能性が大きい事が明らかになりました。事故調査委員会は今日と明日の2日間、川越市にあるエンジン整備メーカーを立ち入り検査して、同機エンジンの前回オーバーホールがどのように行われたか検査することになりました。

@エバー航空が台北ー仙台に9月から週2便のチャーター便
 台湾のエバー航空は9月から仙台ー台北間に週2便のチャーター便を運航する方針を固めました。


*7月23日

@成田空港ターミナルに草花のオブジェ・成田西陵高校
 千葉県立成田西陵高校は8年前から成田空港のターミナルに草花のオブジェを提供しています。これは生徒が授業や放課後に考え、育てた草花で約2ヶ月かけて構想を練って作り上げるものです。費用は1回に約4万円、年5回で合計20万円になります。この費用はPTAの補助に頼っているとのことです。この夏休みの前に新しいオブジェを1時間かけて作り上げました。今回はテーマを「ふるさとへ」として8月の末まで展示し、入れ替えるそうです。1週間に1度の水やりも必要とのことですので、かなり大変な仕事のようです。

@全日空Gが東京ー大阪線などの運賃の一部を値下げ
 全日空とエアニッポンは昨日、10月に新幹線の品川駅が開業するのに対抗して東京ー大阪・岡山・広島線のシャトル往復割引運賃や回数券を値下げすると発表しました。

@米の航空会社が客室内にビデオカメラの設置を計画
 フロリダに本拠をおくアメリカの航空会社・サウスイースト航空はこのほど自社機の客室全体を見渡せるように16台のビデオカメラを設置する計画を明らかにしました。これにより、常時、乗客の表情や行動をビデオに記録しテロなどの安全保障上の対策に役立てるとのことです。また、これに顔識別ソフトも組み込み、乗客の個人情報との対照も出来るようにする可能性もある、としています。このビデオの画像記録は10年間保存されるそうです。この計画に対して人権団体は「あまりにもひどいプライバシーの侵害だ。」と懸念を表明しているそうです。


*7月22日

@沖永良部ー那覇のチャーター便が好調
 沖永良部島から那覇への小型機によるチャーター便が好調とのことです。運航しているのは遊覧飛行やチャーター便を運航しているエアドルフィンで沖縄ツーリストが集客を行っています。3〜9人乗りの小型機を使い、昨年1年間で10300人を輸送したそうです。沖永良部からは鹿児島に定期便が運航していますが、東京に行く場合鹿児島経由だと片道約45000円かかるのに対し、割引運賃が豊富な那覇経由だと片道30000円以内で収まるのが人気の元になっているようです。また、乗り継ぎも鹿児島よりは那覇の方が便数が多く便利とのことです。中には那覇に買い物に行くのに使う人もいるとのことです。


*7月21日

@扇大臣が「軍事利用しない」との約束を認める・小泉親司議員の質問答弁で
 成田空港の民営化法案は通ってしまいましたが、7月3日の参議院国土交通委員会で共産党の小泉親司議員の質問に対して、扇大臣は昭和43年3月5日に当時の中曽根運輸大臣が「成田空港は軍事的には絶対に使わせない。」と答弁した事実を明らかにしました。そして、「黒野空港公団総裁もそのように認識していると思うし、当たり前のことだと思っている。」と答弁しました。この小泉質問を「解説と資料のページ」に載せておきます。

@ケニア山山頂付近で小型機が墜落・14人死亡
 19日午後、アフリカ・ケニアのケニア山山頂付近に小型機が墜落し、乗員・乗客14人が死亡しました。乗っていたのはアメリカ人観光客とケニア人の乗員とのことです。同機は首都のナイロビから北部の国立公園に向かっていましたが、当時、視界が悪かった、との情報もあります。


*7月20日

@アメリカで西ナイルウイルスが発生
 成田空港検疫所ではアメリカで昨年大流行した西ナイルウイルスが今年も発生したことを受けて今月から空港内にアメリカに渡航する人に注意をそくするポスターを掲示しました。ポスターではアメリカに出発する人に対して「ウイルスの媒体である蚊に刺されないように注意すること」、また、アメリカから到着した人に対しては「発熱や蚊に刺された記憶のある人は健康相談所に立ち寄る」よう呼びかけています。


*7月19日

@5〜6人の体温を同時測定可能に
 成田空港の検疫所では重症急性呼吸器症候群(SARS)への警戒のため、入国者の体温測定を続けていますが、特殊なビデオカメラで一人一人のチェックを行っていました。しかし、これにより測定に手間取り長い行列が出来て苦情が殺到していました。このため、検疫所ではこのカメラにテレビモニターを接続し、カメラを2mの高さに置いて一度に5〜6人の測定が行えるように改良しました。

@日中政府が日本人のビザなし渡航実現で協議始める
 日中両国政府は今秋の実施をめどに日本人の短期(15日以内)滞在者に査証(ビザ)を免除する方向で協議を始めました。短期であれば、観光・仕事を問わずビザなしで渡航できることになります。ただし、中国人が日本に入国する時には現在と同じようにビザを取得する必要があるとのことです。


*7月18日

@成田空港の5月輸出貿易額が0.1%減に
 東京入国管理局成田空港支局の調べによりますと、成田空港の5月輸出貿易額は前年同月比で0.1%の減少で、13ヶ月ぶりのマイナスになりました。また、輸入は同5.5%減で4ヶ月連続のマイナスになりました。輸出では北米向けが5ヶ月連続のマイナスになったのに対し、EU向けは11ヶ月連続のプラス、アジア向けは15ヶ月連続のプラスとなりました。

@厚木基地騒音訴訟の控訴審が始まる
 昨日、「第3次厚木基地騒音訴訟の控訴審が最高裁判所で始まりました。原告団長の新屋求さんは「爆音で電車の接近に気づくのが遅れ長男が踏切事故で死亡した。150万の住民が騒音に苦しんでいる空港が世界にあるだろうか。」と訴えました。

@新石垣空港地主の60人から同意書
 沖縄県が昨日明らかにしたところによりますと、16日までに新石垣空港建設予定地の反対派地主359人を除く、91人の地主の内60人から同意書を取り付けたそうです。県としては当面反対派以外の地主から同意書を得るように努力し、反対派地主については当面、文書による説得を行いその後の対応を考えるとのことです。

@建設継続を認める意見書作成で合意・静岡空港
16日、静岡県の「県事業計画評価監視委員会」の第6回会合が開かれました。委員から懸念が出されましたが、県は「現時点での判断は難しい。」として、2005年度に見直す県総合計画の中で空港計画の妥当性を検討する方針を明らかにしました。委員長が「建設を継続する方向で意見書のたたき台を作りたい。」とまとめたのに対して特に異論は出ませんでした。「建設中止の会」事務局長は「県予測への我々の反論に答えることなく継続の結論を出すのは納得できない。もっと、詳細に議論すべきだ。」と批判しました。

@大手2社が国内線運賃の再値上げを検討
 国内航空の大手、日本航空システムと全日空は10月から国内線の割引運賃の値上げを検討していることが明らかになりました。国内線普通運賃は今月1日から11%値上げされたばかりです。普通運賃の値上げの影響は全体の1割程度ですが、割引運賃の値上げは9割の利用者に影響を与えることになります。値上げの方法は割引率の圧縮などを検討しているようですが、割り引く率を2%圧縮すると平均で約500円の値上げになるそうです。理由は重症急性呼吸器症候群(SARS)とイラク戦争による経営悪化だそうです。

@航空各社の夏休み予約状況・国内線は増加
 航空各社は昨日、この夏休み(7月18日〜8月17日)の予約状況を発表しました。それによりますと国際線は日本航空システムが昨年同期比で23%減、全日空は同18%減で各社とも減少していますが、国内線は日本航空システムが同2.7%増、全日空が同0.6%増、スカイマークが同38%増になっているとのことです。

@エア・ドゥの旭川ー羽田線が就航
 エア・ドゥの2路線目になる旭川ー羽田線が今日から運航を始めました。11月までは1日3往復、12月〜5月は1日2往復運航されます。運賃は同じ路線を運航する日本エアシステムよりも片道5500円安く設定されています。

@宇部ー羽田線2社運航で利用者が40%増に
 山口県が発表したところによりますと、昨年7月に宇部ー羽田線が2社運航になって1年になりますが、宇部空港の利用者が40%増になりました。しかし、同路線の搭乗率は60.8%で採算ラインぎりぎりとのことです。

@オーストラリア裁判所が返金を命令
 2000年3月に日本赤軍メンバー4人をレバノンから輸送するために日本政府がチャーター便の運航契約したにもかかわらず、チャーター便の運航をしなかったオーストラリアの航空会社・グローバル・エア・リージングに対して日本政府が代金の返還を求めた裁判で、オーストラリア・クイーンズランド州最高裁は17日、会社側に600万米ドル(約7億円)の返金を命じる判決を言い渡しました。

@アメリカの大手航空会社3社が久しぶりの黒字
 相次いで発表されたアメリカの大手航空会社の3月〜6月期決算でデルタ航空・ノースウエスト航空・コンチネンタル航空の3社が久しぶりの黒字を計上しました。しかし、これはイラク戦争に関するアメリカ政府の経営支援金に支えられた結果で営業収入はコンチネンタル航空が1.1%の微増となったものの他の2社は減少になりました。経営は相変わらず厳しいようです。


*7月17日

@急用のため、今日の更新は出来ません。よろしくお願いいたします。


*7月16日

@夏休み中の成田空港利用者は19%減に
 空港公団が発表したところでは、この夏の夏休み期間(7月18日〜8月31日)の成田空港利用者は前年同期比で19%減の287万人になる見通しとのことです。これにより、夏休みの期間中では開港以来最低になる恐れもあります。出発のピークは8月9日、到着のピークは8月17日になるようです。

@成田空港警備隊の25周年式典行われる
 昨日、千葉県警新東京国際空港警備隊の創設25周年の式典が三里塚の同隊宿舎前で行われました。同警備隊は開港直前の管制塔襲撃事件の後昭和50年7月に全国の警察から1500人を集めて作られました。現在も、全国の警察から出向の形で維持されています。

@タイ航空機内で男性が刺される
 詳しいことは分かりませんが、今日の午前中、タイのバンコクからオーストラリアのシドニーに向かったタイ航空機内でタイ人の50才の男性が頭と首を刺されました。刺したのはシドニー在住の27才の男性とのことです。被害者はシドニーに到着して病院に運ばれ治療を受けているそうです。加害者はシドニー警察で取り調べを受けているようですが動機などは分かっていません。

@明日から電子航空券をネットで販売
 ネットでの販売を手がけているタビニは明日から「tabini」サイトで日米欧の9航空会社の航空券のネット販売を開始するそうです。出発の48時間前まで予約と購入が可能で、パソコンの確認画面を印刷して空港に行き、パスポートと共にカウンターに提示するだけで搭乗できることになります。ただし、支払いはクレジットカードに限られるとのことです。


*7月15日

@全日空社長「成田空港の着陸料が下がれば運賃値下げも検討」
 全日空の大橋社長は今日の記者会見で成田空港の民営化に関して、「成田空港の着陸料が下がれば、運賃の値下げも検討する。」と述べました。また、「成田国際空港会社の株式売却益を羽田空港再拡張事業の資金に充てたらどうか。」とも述べました。また、今年の株主総会で見送った役員の退職慰金について「好業績なら、今後も払うつもり。」とし、復配については業績が悪化しているにもかかわらず、「復配は必ず果たす。」と強調しました。なお、全日空の6月分国際線旅客実績は前年同月比で31%減となりました。国内線も同0.6%減でした。

@スカンジナビア機が離陸を中止・10分間閉鎖
 今日の正午頃、4000m滑走路をコペンハーゲンに向けて離陸滑走中のスカンジナビア航空機が離陸を中止し急停止しました。同機は誘導路で一端止まりましたが、自力でスポットに戻り、点検を受けました。このため、4000m滑走路は10分間閉鎖されました。

@韓国で九州へのゴルフツアーが人気・増便も
 韓国ではボク・セリなどの活躍もありゴルフブームに湧いているそうです。しかし、韓国のゴルフ場の数は日本の20分の1しかなく、平日でもメンバーでないとプレーが出来ない状態とのことです。そこで注目されたのが、近くてSARSの影響もない九州のゴルフ場で、韓国のゴルフ場よりも芝生の状態も良く、サービスも良く、その上、値段もほぼ同じということで人気が出てゴルフツアーがたくさん組まれるようになりました。このため、大韓航空では今月の20日すぎから大分ーソウル線と長崎ーソウル線を週1便増便し、9月下旬には大韓航空が運休している熊本ーソウル線にアシアナ航空が就航することになりました。


*7月14日

@日本航空が香港から成田へ臨時便を運航
 日本航空は今月19日から香港発成田行きの臨時便を週4便(月・水・土・日)運航することになりました。この臨時便を出来れば8月も運航したいとしています。香港から日本への便の搭乗率は重症急性呼吸器症候群(SARS)の影響で昨年4〜5月が65%だったのに対して今年は31%に落ち込みました。しかし、成田便で見ると6月は83%に回復してきています。今後は、日本から香港への日本人客の回復が鍵となっているとしています。


*7月13日

@荷物積み卸し作作業車がジャンボに穴を開ける
 昨日の午後1時45分頃、韓国から成田空港に到着した大韓航空703便・B-747-400型機に荷物積み卸しのため近づいたハイリフトローダーが過って機体に接触し、貨物室のドア付近に幅3cm、長さ50cmの穴を開ける事故がありました。

@エールフランスとKLMが合併を検討か
 ドイツの週刊誌が報じたところによると、フランスの航空会社エールフランスとオランダの航空会社KLMオランダ航空が合併を検討しているとのことです。はじめは、緊密な業務提携から合併に進むとのことで、もし、実現するとブリティシュ・エアウエイズ(BA)やルフトハンザ航空に大きな影響を与えるだろうとのことです。


*7月12日

@「常識的に見て必要のないことはやらない。」と黒野総裁
 黒野空港公団総裁は成田国際空港株式会社法の成立を受けた昨日の記者会見で周辺対策について、「信頼関係を大切にしていきたいが、常識的にみて必要があることはやるが、必要がなければやらない。納得できる線を探していきたい」と述べたそうです。
【コメント】早速、本音がでてきました。黒野総裁の『常識』がどの辺にあるのかが問題だと思います。昨年、黒野総裁は「共生費は200億円になり、これを抱えて増収を見込めない成田空港が民営化して投資家から魅力あるだろうか。」(2002年10月12日の出来事を参照)と述べて共生費を“厄介者”扱いにした発言がありました。このあたりの考え方を改めてもらいたいと思います。

@成田空港での“わいせつ物”摘発が急増
 毎日新聞によりますと、東京税関成田支署の調べで成田空港での“わいせつ物”の持ち込みが急増しているそうです。摘発された数は2000年度が1658件、2001年度が1824件だったのに対して、昨年度は3978件と前年度の2倍以上に達しています。特に、この所、雑誌や写真によるものが減り、DVDやビデオCDによる持ち込みが急増しているそうです。以前は個人用の持ち込みが多かったのに対して、最近は販売目的で持ち込むケースが目立つそうです。

@ちょっと、疑問です
 10日の出来事で書いた元千葉県収用委員長の死去ですが、その後の報道で2月に北九州の漁港で亡くなっていたそうです。警察は自殺と見ているようです。過激派が今頃彼にテロを加えるとは考えにくいですね。しかし、自殺としても両手両足の複雑骨折というテロの後遺症に悩み続けていた結果とすれば、「過激派が死に追いやった」と言わざるをえません。ただ、ちょっと疑問に思ったのは、どこの新聞だか忘れましたが、5月頃成田空港開港25周年の特集記事の中で小川弁護士の回想談話が載っていたのですが亡くなる前の取材だったのか、と言うことです。何ヶ月も前から準備するものなのでしょうか。

@訓練機が墜落し3人死亡・1人重傷
 昨日の午後4時頃、航空大学校の訓練機・ビーチクラフトA36型機が宮崎市の水田に墜落しました。この事故で教官1人と訓練生2人が死亡し、訓練生1人が重傷を負いました。同機はタッチアンドゴーと定点旋回の訓練を行っていました。墜落の直前、管制塔に「エンジンファイアー」と連絡し、「強行着陸する」と連絡し墜落しました。同機は水田への不時着を試みたようですが、電柱と電線に引っかかり機種から墜落、仰向けになったようです。重傷の訓練生は「エンジンが止まった。」と話しているそうです。


*7月11日

@「成田国際空港株式会社法案」が成立・4月から「成田国際空港」に
 今日の参議院本会議で「成田国際空港株式会社法案」が賛成多数で成立しました。これにより、来年4月から空港公団は政府が全株式を保有する特殊会社「成田国際空港株式会社」となり、正式名称も「新東京国際空港」から「成田国際空港」となります。政府が出資した3100億円は1500億円が成田国際空港株式会社の資本金になり、残りの1500億円は成田国際空港株式会社が返済をしていくことになります。
【コメント】とうとう成立してしまいました。周辺対策の拡充については何の確約もないままの成立です。羽田空港再拡張の飛行コース問題では、「東京上空の飛行コースでは1日10便を超えると環境基準をオーバーしてしまう。」と言っている国土交通省が成田空港周辺では70WECPNL以上75WECPNL未満の何万人もの人が住む広大な地域で環境基準の達成率が40%に満たないのに、知らん顔をしているのはどういう訳なのでしょうか。

@第2ターミナルで3100万円が置き引きで盗難
 今日午前9時頃、成田空港第2ターミナル4階のトイレで埼玉県の男性が紙袋に入れた現金3100万円を盗まれたと届け出ました。この男性は香港に出発する予定で、汚れたワイシャツをトイレで洗い、手を拭くトイレットペーパーを取りに行ったわずかな時間に紙袋がなくなっていたとのことです。
【コメント】何かおかしな事件ですね。この男性が現金を持っているのを知っていた泥棒が盗んだのでしょうか。それにしても、こんな多額な現金を紙袋で海外に持ち出そうとするのも、ずいぶん不用心な話ですね。

@日本航空システムGで約100人が自宅待機・SARS
 日本航空システムGで重症急性呼吸器症候群(SARS) が流行した3月〜6月にかけて、14人の乗客が感染を疑われ、その内、2人の感染が確認されました。このため、約100人の乗務員が一時自宅待機になっていたことが明らかになりました。

@日本航空システムが来年4月から新制服へ
 日本航空システムでは来年4月の完全統合を機に乗務員などの制服を新しいものに変えることを明らかにしました。約26000人が着用する予定とのことです。


*7月10日

@成田空港民営化法案が明日成立の見通し
 今日開かれた参議院の国土交通委員会で成田空港の民営化を目指す「成田国際空港株式会社法案」が与党と民主党の賛成多数で可決されました。同法案は明日の参議院本会議に上程、可決され成立する見通しです。

@国土交通省の騒音問題先送りに千葉県が反発
 国土交通省が「第4回羽田空港の再拡張事業に関する協議会」の議題として「再拡張による経済効果」と「羽田空港国際化」だけをあげ、「騒音問題」は別の組織で協議すると提案したことに対して、千葉県側が反発し事前の部長級会議も欠席しました。さらに、協議会からの脱退もほのめかしたことから国土交通省は騒音問題も議題にすることになりました。国土交通省としては8月の概算要求時期を控えて、建設費の周辺自治体負担に一定のめどをつけたいとする思惑があり、東京や神奈川の上空を通る飛行コースが便数を多く出来ない問題や地元住民の反発が予想されることから、騒音問題は当面は棚上げにしたい意向だったようです。

@元千葉県収用委員長だった小川彰弁護士が死去
 元千葉県収用委員会委員長だった小川彰弁護士が10日までに死去したことが明らかになりました。小川弁護士は1988年9月21日夜、自宅近くで『中核派』に襲われ両手足を複雑骨折する重傷を負いました。その後も体調を崩していました。この事件以後、他の収用委員に対する脅迫が続きこの年の11月までに全収用委員が辞任してしまいました。千葉県知事は「安全が保証できない。」としてその後の委員の任命を見送って現在に至っています。このため、千葉県の収用委員会は機能を停止しています。

@嘉手納基地爆音訴訟の現地検証が行われる
 今日午前、沖縄県の嘉手納町で「嘉手納基地爆音訴訟」の現地検証が行われました。検証には3人の裁判官と原告・弁護団から45人、被告の国側から18人が参加しました。嘉手納町の屋良地区と砂辺地区では100dbを越える騒音もあり、裁判官が顔をしかめる場面もありました。しかし、住民は「いつもはこんなものではない。検証があるから回数を減らしたとしか思えない。」と話していました。

@三沢基地周辺住民が基地機能強化反対を要望
 米軍三沢基地周辺の住民で作る「三沢基地進入表面下町内連合会」は8日、青森県総務部長に対し(1)基地機能強化反対、(2)夜間発着訓練の禁止、(3)基地周辺対策の充実など11項目の要望を提出しました。三沢基地にはアメリカ太平洋艦隊の哨戒偵察部隊司令部が移転する構想が浮上しているそうです。朝鮮半島状勢に対する対応強化と考えられます。

@岩國基地軍民共用化でアメリカ側が検討課題提示
 昨日、岩國基地の軍民共用化について話し合う2回目の日米合同委員会施設調整部会が開かれました。この席でアメリカ側は「米軍の運用に影響を与えないことが前提。」とした上で、共用化についての検討課題として、(1)民間機の運航便数、(2)民間空港施設の場所と既存施設との関係、(3)民間航空のための航空保安機器・施設の整備の3点を上げました。

@夏休みの海外旅行は約25%減に・JTB調査
 JTBは昨日、この夏休み(7月15日〜8月31日)の旅行動向見通しを発表しました。それによりますと、海外旅行は前年同期比24.7%減の約183万人に落ち込み2年連続の減少になる見込みとのことです。前年並に回復するのは今秋以降と予想しています。一方、国内旅行は同11%増になる見込みで、8年連続の増加になるとのことです。


*7月9日

@反対同盟熱田派代表世話人の石井武氏が死去
 反対同盟熱田派の代表世話人の石井武氏が昨日の夜、耳下腺ガンのため成田市内の病院で死去しました。78才でした。石井さんは平行滑走路建設予定地の東峰地区に住んでいました。個人的な交際はありませんでしたが、暫定平行滑走路建設に関する公聴会で公述をした時の姿が印象に残っています。

@日本航空システムGの5月国際線旅客が52%減
 日本航空システムが昨日発表したところによりますと、グループ全体の5月国際線旅客は前年同月比52.1%の減少になったそうです。特に、重症急性呼吸器症候群(SARS) の影響をまともに受けた中国線は同83.3%減と激減しています。東南アジア方面も同63.7%減となりました。

@三菱マテリアルがジェットエンジンブレードを増産
 三菱マテリアルは昨日、ジェットエンジンのブレード(羽根)を増産し、2004年秋をめどに3倍にする計画を明らかにしました。世界で新型機の開発が相次ぎ需要が増大する見通しとのことです。


*7月8日

@「成田空港騒音対策地連協」が暫定平行滑走路北延ばし反対を決議
 成田市の住民で作る「成田空港騒音対策地域連絡協議会」は5日、成田市で2003年度の総会を開きました。この総会で暫定平行滑走路の北延ばしの計画撤回を求める決議を採択しました。決議には「北延ばしによる2500m滑走路の建設撤回と本来計画による整備」と「住民が納得する騒音区域の指定の見直し」などが盛り込まれました。また、民営化については「騒音化の住民との信頼関係を大切にし、地域と共にある空港づくりを強く求める。」としています。

@8月6〜8日に成田エアポート・ワンデイ・サマースクール
 空港公団が4年前から実施している「成田エアポート・ワンデイ・サマースクール」が今年は8月6日から8日まで行われることになりました。対象は4年生以上の小学生で各日とも定員30名になります。時間は午前10時から午後4時までで受講は無料ですが、航空科学博物館の入場料や交通費は自己負担とのことです。申し込みはインターネットのみで締め切りは今月21日までで申し込み多数の場合は抽選になるそうです。詳しくは成田空港のホームページで見てください。

@全日空が成田ー台北線の運休を9月から解除
 全日空は昨日、重症急性呼吸器症候群(SARS) の影響による成田ー台北線の運休を9月から再開することを明らかにしました。週7便で運航する予定とのことです。

@スーダンで国内線旅客機が墜落・116人が死亡
 8日、スーダン航空の国内線のB−737型機がスーダン東部のポートスーダン空港を離陸した直後に墜落しました。同機は首都のハルツームに向かう予定でした。乗員・乗客116名が死亡し、子供1人が生存しているとのことです。原因はまだはっきりしません。


*7月7日

@能登空港が今日開港
 
5年ぶりの地方空港の開港となる能登空港が今日から供用を開始しました。定期便はエアニッポンの羽田線が1日2便運航されます。この定期便に対しては石川県と周辺市町村が搭乗率70%を下回った場合、2億円を限度として補助することになっています。


*7月6日

@空港公団から3月26日に行われた第30回騒音対策委員会の議事録が送られてきました。

@エアカナダに航空機リース会社が1600億円を融資
 経営再建中のエアカナダとゼネラル・エレクトリック社傘下の航空機リース会社GECASは18億6000万カナダドル(約1636億円)の支援融資をすることで合意しました。GECASはエアカナダへの最大のリース会社で他の会社の支援を促進する効果があるものと見られています。


*7月5日

@成田空港でSARSの厳戒態勢を緩和
 厚生労働省は世界保健機関(WHO)が5日、重症急性呼吸器症候群(SARS)の制圧宣言を出したのを受けて国内の国際定期便が運航されている空港での厳戒態勢を緩和しました。成田空港でもサーモグラフィーによる体温測定は当面続けるものの、多の措置は解除されました。世界保健機関(WHO)では「現時点でSARSウイルスが人から人への感染は断てた。」としており、今後はワクチンの開発や冬場の再発防止に全力を挙げるとしています。

@空港公団副総裁に玉造敏夫氏
 空港公団は永井隆男副総裁が6日付で辞任し、後任に現理事の玉造敏夫氏を7日付で発令する人事を発表しました。空港公団副総裁は騒音対策委員会の委員長を務めています。

@中部国際空港の事業費を1200億円圧縮
 2005年2月に開港する予定で工事が進んでいる中部国際空港の事業費が1200億円圧縮されたことが明らかになりました。これは、鶴の形状をしたターミナルを直線にして既存の材料を使ったり、工期を短縮するなどして総事業費の15%に当たる1200億円の節約が出来たとのことです。


*7月4日

@扇大臣が圏央道アクアラインー成田空港早期整備を表明
 扇国土交通大臣は昨日開かれた参議院国土交通部会で「羽田空港再拡張に関する協議の中で、羽田空港を発着する航空機が増えたら千葉県にだけ騒音が来るのではないか、と懸念する意見があった。いやな所だけでなく、アクアラインから成田空港までの高速道路を国が積極的に行う事業にしても良いと堂本知事と約束した。」と発言し、成田空港のアクセスを便利にするために圏央道を早期に整備する意向を明らかにしました。これに対して、千葉県側は「羽田空港再拡張後の騒音増大と引き替えにされるのなら受け入れられない。県としては騒音問題が重要なテーマだ。」と語り、警戒感を強めています。
【コメント】圏央道の整備は千葉県のためなのでしょうか。確かに、千葉県民にとっても一部便利になる事は確かです。しかし、神奈川や静岡などから成田空港へのアクセスが便利になることと赤字に悩むアクアラインの採算性改善の意味が大きいのではないでしょうか。

@ガルーダ航空が成田線の減便を元に戻す
 ガルーダ航空は今月1日からイラク戦争と重症急性呼吸器症候群(SARS)のために週5便に減便していた成田線を週7便に戻しました。機材はA−330型機を使うそうです。

@名古屋空港に犬が入り込み4分間閉鎖
 昨日午後5時頃、名古屋空港の滑走路付近に犬が入り込んでいるのが発見されました。空港の職員が駆けつけこの犬を捕獲しました。この間、4分間にわたり滑走路が閉鎖されましたが、運航には影響がありませんでした。なお、捕獲された犬は空港外に釈放されたそうです。
【コメント】成田空港でも1998年6月12日と2002年5月2日に空港内に犬が入り込み運航が中断しました。確か、犬は捕まらなかったと思います。

@英国の控訴審でもエコノミークラス症候群は認められず
 イギリスの裁判所は3日、航空会社にエコノミークラス症候群による傷害への補償を求めた訴えの控訴審で、原告の訴えを認めなかった昨年12月の一審判決を支持し、上告棄却を申し渡しました。

@アシアナ航空がソウルー熊本線の就航を9月下旬に延期
 アシアナ航空は3日、今月末に就航を予定していたソウルー熊本線の就航を9月下旬に延期すると発表しました。この路線は週3便の運航を予定しています。アシアナ航空では「阿蘇の魅力を韓国でアピールすれば、乗客は増える。」としています。熊本県は年間1300万円の着陸料の一部を補助することにしています。


*7月3日

@中国機の立ち往生で暫定平行滑走路が45分間閉鎖
 昨日の午後3時半頃、暫定平行滑走路に着陸した中国東方航空機が誘導路に入ろうとしたところ主脚のタイヤがロックして動かなくなり立ち往生しました。このため、暫定平行滑走路は同機が牽引車で移動するまで45分間閉鎖されました。この影響で出発機2便と到着機4便がA滑走路を使いました。

@スカイネットアジアが宮崎県市町村長会に3億円の支援要請
 
宮崎ー羽田線に参入しているスカイネットアジア航空は宮崎県の市長会と町村長会に対して運転資金3億円を補助してくれるように要請していたことが明らかになりました。6月中に補助して欲しいとのことでしたが、町村長会は財政難から県の宝くじ収益金を管理する県市町村振興協会に拠出を要請することになりました。市長会は対応をこれから検討します。スカイネットアジア航空は8月から熊本ー羽田線に参入しますが累積赤字は30億6300万円に上っており11億5500万円の債務超過に陥っています。宮崎県は昨年8月の8億円を補助した際、「補助は1回限り」としていました。スカイネットアジア航空は2004年度には黒字化するとしています。

@岡山ー羽田線の2社運航で乗客47万人増
 岡山ー羽田線が全日空と日本航空のダブルトラックになって1年がたちましたが、この路線の利用者が年間で47万人増え110万人を突破しました。昨日、岡山空港で1周年記念の式典が行われました。しかし、搭乗率は機材が大型化したこともあり約65%だそうです。

@アメリカン航空が離陸前と着陸後の携帯電話使用を解禁へ
 アメリカン航空では8日から離陸前と着陸後の機内での携帯電話など電子機器の使用を許可すると発表しました。これは、同社機で徹底的な検証をした結果、アメリカ連邦航空局(FAA) の承認を取り付けたためとのことです。ただし、飛行機が地上を離れた場合は地上の携帯電話との干渉が心配されるため、アメリカ連邦通信委員会が許可をせず使えないとのことです。現在までどの航空会社もこれらの電子機器が操縦席の電子機器に影響を与える心配があると、機内での使用を一切禁止しています。


*7月2日

@成田空港の軍事利用問題について民主党からの返事はありませんでした。
 「6月12日の出来事」で書いた、民主党の参議院本会議での質問に対して抗議と質問のメールを民主党本部に送りました。これに対して、10日ほどたって返事が来たのですが、「担当の部門に必ず伝えます。」とのことでした。(コンピューターのシステムが不安定になり、以前のメールが消えてしまいました)そこで、再度、「担当部署からの正式な見解を6月中にお願いしたい。返事のあるなしに関わらず、本会のホームページで公表する。」旨のメールを送りましたが、昨日現在でお返事をいただけませんでした。
 
参議院のホームページにこの本会議の質問と答弁の要旨が載っていましたので、この部分だけ、下記に載せておきます。

○ツルネンマルテイ君
 「帰化した日本人、ツルネンマルテイです。 民主党・新緑風会を代表して、ただいま議題になりました成田国際空港株式会社法案について、扇国土交通大臣に質問させていただきます。
 成田国際空港は日本への主な空の玄関口と言われています。私は日本の玄関口と呼んでもよいのではと考えています。衆議院の審議の中で既に指摘されたとおり、民営化した後、最も懸念されることは、有事の際に、民営化された日本の玄関口が国の安全を守る意味で直ちに有効に使えるかどうかという問題です。
 その懸念に対して、扇大臣は、それは大丈夫、心配要りません、有事法制の中には成田空港は指定公共機関になっていますからと答弁を繰り返されておられたようですが、私はその認識は楽観し過ぎだと思っています。なぜなら、日本の防衛は空に頼っているからです。国際空港のみでなく、日本の他の空港も、日本を守る大切な基地にもなります。有事のことを考えると、やはり直接国の管理の下に置くことが一番良いと思います。
関西空港と二年後開港予定の中部空港についても同じことが言えると思います。仮に、有事の際、一つの国際空港が被害を受け使用できなくなった場合、まだ二つの国際空港が残っていますので助かります。
特に、この三つの国際空港に関して、民営化のメリットより、安全確保の方が今後とても大切な条件になると思いますが、扇大臣の率直な見解をお聞かせください。」

○国務大臣(扇千景君)
 まず、この法案に対して有事への対応についての御質問がございました。
 私は、六月六日に成立いたしました武力攻撃事態法において、公益的な事業を営む法人で政令で定めるものについては有事の際に協力を求めることができると明記されております。そういう意味では、当該法人が必要な措置を実施して、その責務を有するというのは当然のことでございます。そのために、空港が民営化された場合においても政令でこれを指定することができ、また有事の際に適切な対応ができるということを確信しております。

@8月の羽田空港国際チャーター便は132便に
 羽田空港の早朝・深夜の時間帯を利用した国際チャーター便が8月は132便に上ることが明らかになりました。この内、全日空は67%の88便を占め、特に、グアム線は8月・9月とも毎日運航する予定です。このため、成田空港発着のグアム行きの定期便は運休になるとのことです。この他に海外のマレーシア航空とカンタス航空がチャーター便を運航するとのことです。

@春日井市長「空中給油機の小牧基地配備を容認できない。」
 愛知県春日井市の鵜飼市長は先月の30日に開かれた市議会の答弁の中で、2005年2月の中部国際空港開港後に自衛隊小牧基地の機能が拡張され、空中給油機が配備されるとの報道に関して、「空中給油機の配備は容認できない。」と答えました。空中給油機は2006年度に導入される予定です。

@石川島播磨重工が民間旅客機用ジェットエンジン開発を検討
 石川島播磨重工は50席程度の旅客機用ジェットエンジンの開発に向けた準備に入ることを明らかにしました。石川島播磨重工を中心に川崎重工・三菱重工・日本航空機エンジン協会などと共同して開発したいとしています。このクラスの航空機のジェットエンジンは現在、ジェネラル・エレクトリック(GE)とロールス・ロイス社の2社が独占しています。石川島播磨重工では他社よりも3割安く、排気ガス中のNOxも国際民間航空機関(ICAO)の来年決められる予定の基準の半分とし、騒音も抑制することにより競争力を強めたいとしています。今後1年かけて情報を収集し最終決定したいとのことです。2010年の製品化を目指すとのことです。


*7月1日

@移転跡地の有効利用計画始める・沖縄県北谷町
 嘉手納基地の南西側直下に当たる北谷町砂辺地区では国が買い上げた移転跡地の有効利用を考える「まちづくり構想策定事業」をこの7月から始めることになりました。これは移転跡地が荒れていると車や産業廃棄物の不法投棄が激しくなったり、ハブや害虫の発生源になったりするために整備して有効利用をしようというものです。この話は防衛施設庁から持ち込まれ、事業費の9割は防衛庁が補助することになっています。今年度から住民の意向調査を実施し、3年間で計画を策定して、2006年から実現に向けて動き出す予定です。

@日本アジア航空が台湾路線の減便を8月末まで継続へ
 日本航空システムグループの日本アジア航空は重症急性呼吸器症候群(SARS)の影響で減便している台湾路線の減便を8月31日まで継続することになりました。成田ー台北線は週28便(減便前は週48便)、関西国際空港ー台北線は週14便(減便以前は週28便)となります。なお、運休している台北ー香港線はそのまま運休を続けます。

@エアカナダが全組合の同意を取り付ける
 経営再建中のエアカナダのパイロット組合は会社側が提案した15%の賃金引き下げや人員削減を含む6年間の労働協約に対する投票を実施しました。この結果、賛成が87%に達し承認しました。これにより、全労働組合が合意したことになります。これにより、会社側は年間人件費11億カナダドルの削減と全従業員の25%を削減する合理化計画で再建に進むことになりますが、前途は厳しいようです。


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