第32回成田国際空港騒音対策委員会 議事録
平成17年3月 23日 成田国際空港騒音対策委員会
<議事次第> 開会
第32回成田国際空港騒音対策委員会
委員長挨拶 委員紹介 議題報告 成田空港の運用実績及び環境対策実施状況について 質疑応答
閉会
<配布資料> 報告事項 成田空港の運用実績及び環境対策実施状況について
参考資料 1.財団法人成田空港周辺地域共生財団事業の進捗状況 2.空港運用状況 (平成16年) 3.成田国際空港の動き (暦年別) 4.成 田国際空港環境報‐告書 2004
役職等氏名備考
<成田地区部会> 成田市長 成田市議会議長 成田市議会空港対策特別委員会委員長 成田空港騒音対策地域連絡協議会会長 成田空港騒音対策地域連絡協議会事務局長
<芝山地区部会> 芝 山町長 芝山町議会議長 芝山町消防団長 芝山町商工会長
<松尾・横芝・蓮沼・光地区部会> 松尾町長 横芝町長 蓮沼村長
光町長
<大栄・多古 下総地区部会> 大栄町長 多古町長 下総町長
<富里・山武 成東地区部会> 富里市長
山武町長 成 東 町 長
<佐原・神崎 栗源地区部会>
佐原市長
神崎町長 栗源町長
小林 攻 加藤 武夫 海保 貞夫 平山 正吉 郡司 福男
相川 勝重 稲垣弘 伊藤 正夫 飯高 稔雄
古谷 淳 伊藤 齊紀 浪川 瀞一 斉藤 譲
佐藤 末勝 土井 正司 可瀬 力
相川 松下 堅治 大高 浩明
不日良5
岩瀬 良三
石橋 輝一 齋藤 豊
代理出席 光町助役 夕Ч喬 佳辰
役職等
<河内・新利根・江戸崎・東地区部会> 河内町長 稲敷市特別参与 (前新利根町長) 稲敷市特別参与 (前江戸崎町長) 稲敷市長職務執行者 (前東町長)
<千葉県> 総合企画部長
<茨城県> 生活環境部長
<航空会社代表> (株)日本航空インタサショナル成田空港支店長
成田国際空港AOC議長
<学識経験者> 千葉大学名誉教授 成田空港から郷土とくらしを守る会事務局長
<国土交通省> 航空局成田国際空港課長 東京航空局次長
東京航空局成田国際空港長
<成田国際空港株式会社>
副社長 執行役員・地域共生部長
野高 貴雄 浦口 勇 寛 信 坂本 允
石渡 哲彦
高橋 恵一
代理出席 総合企画部 空港地域振興課 成田空港共生室長 玉井 日出夫
代理出席 生活環境部 環境対策課長 横田 正雄
坂巻 嘉孝 代理出席 (株)日本航空インターナショナル 成田総務部長 惨彩` 寿刊生
山崎 昭造 代理出席 成田国際空港AOC
鈴木 伸 岩田 公宏
玉造 敏夫 伊藤 斉
代理出席 東京航空局 保安部長 台木
一成
【司 会】 ただいまから第32回成田国際空港騒音対策委員会を開催いたし ます。本日、司会進行を務めさせていただきます私は、成田国際空港株式会社 地域共生部の行方と申します。よろしくお願い申し上げます。
では、議事次第にしたがいまして、騒音対策委員会の委員長であります成田 国際空港株式会社副社長の玉造より皆様にご挨拶させていただきます。委員長 よろしくお願いいた します。
委員長挨拶
【玉造委員長】 NAA成田国際空港株式会社の副社長の玉造でございます。 本 日は年度末の大変お忙しい中、第32回の騒音対策委員会にご出席を賜 りま して誠にありがとうございます。騒音対策委員会を開催するにあたりまして、
一言ご挨拶を申し上げます。 開港以来、これまで弊社は皆様の貴重なご意見を賜 りながら、航空機騒音対
策をはじめとした環境対策、共生策に取り組んでまいりました。地域と空港の 共生に努めてまいったわけでございますが、お蔭様で今日まで大きな事故もな く、円滑に運営できました。これも、ひとえにご臨席の皆様をはじめとする、 地域の皆様のご協力によるものと心から感謝を申し上げる次第でございます。 はじめに、皆様方にご報告することがございます。昨日、茨城県の新利根、 江戸崎、東町、桜川村の3町1村が合併し、新たに、稲敷市が誕生いたしまし た。本日は、従来の河内町、新利根町、江戸崎町、そして今回から正会員とな りました東町で1つの部会として参加していただいております。また、今回か ら千葉県の成東町も正会員として参加していただくことになりましたので、よ
ろしくお願い申し上げます。 弊社は、昨年4月 1日 に民営化され新東京国際空港公団から成田国際空港株
式会社となりました。また、空港の名称も新東京国際空港から成田国際空港ヘ と変わりました。新たな一歩を踏み出したわけでございます。しかしながら、 環境対策・共生策につきましては公団時代と同様に、確実に実施をしてまいり
ますのでよろしくお願いいたします。
さて、昨年からこれまでの動きを振り返つてみますと、空港の運用につきま しては、平成16年の発着回数は前年実績を9%上回る18万5千回と過去最
高を記録いたしました。お客様につきましても、前年実績を17%上回る3, 122万人とこちらも過去最高を記録いたしました。9月 20日には開港以来
のお客様の数が5億人を突破いたしました。 航空貨物につきましても、米国や東アジアの経済成長を背景に好調に推移い
たしまして、前年実績を 11%上回る過去最高の231万 トンを記録 したとこ ろでございます。
経営面から見ますれば、非航空収入の拡充に努めるとともに、営業費用ある いは投資額のコス ト削減などを行い、効率的な経営に努めてまいりました。堅 調な個人消費や国際航空需要の伸びにも支えられまして、今年度は良好な経営 実績を残せるのではないかと思つております。
次に、空港施設の整備状況ですが、第 1旅客ター ミナルの能力向上、そして 施設改善のための改修工事が順調に進んでおります。昨年11月には第4サテ ライトの一部が供用されました。今後は第5サテライト、南ウイングの改修が 順次行われまして、平成 18年の夏頃には完成する見通しでございます。それ を機に、運用面でのアンバランスを解消するため、2つの旅客ターミナルの航 空会社の再配置を実施することとしております。そのほか、昨年7月には空港 南部の貨物地区に南部第 3貨物ビル、第4貨物ビルが供用を開始するなど、増
大する航空貨物に対応するために諸施設が順次整備されてきております。 環境対策・共生策につきましては、民営化後も公団時代と変わることなく、 航空機の運航による周辺地域への影響を軽減するため、住宅防音工事、公共防 音工事、移転補償、電波障害対策等の助成に努めてまいりました。また、環境
にやさしい地球的視野に立った循環型の空港づくりを推進しているところでご ざいますが、今年1月には空港南側において自然環境を重視して、未活用の農 地等を活用したエコ・エアポート・アグリパーク構想に取り組んでいくことを
表明したところでございます。 運用状況、経営状況ともに民営化 1年目として幸先のよいスター トを切るこ
とができたわけでございますが、これから克服していかなければならない大き な課題がいくつかございます。焦眉の急となつておりますのが、平行滑走路2,
う 4
500m化 の早期実現でございます。 昨年 11月 に北側国土交通大臣が成田空港視察の際に弊社社長に対しまして、
精力的に用地交渉を進めて年明けに報告するようにという指示がございました。 本年 1月 に、弊社社長から大臣に用地交渉についてもう少し時間をいただきた いという報告をしたところでございますが、大臣からは首都圏の航空需要の伸 びを考えると、首都圏国際空港の容量不足は明かである。ついては、昨年以上 に力を入れて用地交渉を行つて、その結果を今年度中に再度報告すること。ま た、用地問題が解決できない場合も想定して、平行滑走路の北側延伸について
も諸準備に着手し、再度報告の際に説明することを指示されております。 現在、弊社では地権者の皆様方と用地問題の解決に向けて誠心誠意話し合い
を行つているところでございます。 次に、他の世界の空港に比べて高いと言われております着陸料の引き下げに
ついては、公団の民営化の時のお約束となつております。この問題については、 今年 5月 の決算が出てから、将来の会社の経営を見極めた上で判断してまいり たいと考えております。
私どもは、これからも地域の声に耳を傾けて、一層きめの細かい環境対策・ 共生策に努めるとともに、生活改善や地域振興についても地元自治体の皆様方
とご相談させていただきながら、協力をさせていただきたいと思つております。 そして、空港と地域が将来にわたつて共に栄え、支え合えるような関係を築い て、皆様方に親しまれそして愛される成田空港にしてまいりたいと考えており ますので、今後ともご支援のほどよろしくお願いいたします。
本 日は、空港周辺の市町村の皆様方のご意見を伺える大変貴重な機会でござ います。時間の許す限りご議論をいただき、そして有意義な場にいたしたいと 考えております。よろしくお願いいたします。それでは、皆様方のご協力をお 願いいたしまして、冒頭のご挨拶とさせていただきます。
【司 会】 報道関係の皆様にお知らせいたします。報道関係の皆様には、こ こでご退出をお願いいたします。
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委員紹介
【司 会】 続きまして、本日ご出席の委員の皆様を私のほうからご紹介させ ていただきます。
【※別紙名簿に従い、出席 している委員を紹介】
議事録確認者の指名
【司 会】 次に、議事録確認者を指名させていただきます。指名は、委員長 か らお願いいたします。
【玉造委員長】 ただいまから議題報告等に入らせていただきますが、議事要
旨を記録いたしますので後 日、委員の代表お二方に内容等についてご確認をい
ただきたい と存 じます。 議事録確認者のご指名につきましては、私に一任させていただきたいと存じ
ますが、よろしゅうございましようか。 【異議なし】
【玉造委員長】 それでは、私から指名させていただきます。横芝町長の伊藤 委員ならびに栗源町長の齋藤委員のお二方にお願いいた します。
議題報告
【司 会】 それでは、本日の議題に入らせていただきます。お手元に配布し て お りま す 資 料 に 基 づ い て 進 め させ て い た だ き ま す 。 ま ず 、 成 田 空 港 の 運 用 実
И ”
績及び環境対策実施状況について、地域共生部担当部長の後藤からご報告させ ていただきます。なお、議題報告が終わりましたら10分程度休憩をとらせて いただきます。それでは、後藤担当部長よろしくお願いします。
【議題 成田空港の運用実績及び環境対策実施状況について】
【後藤担当部長】 成田国際空港株式会社地域共生部の後藤でございます。本 日は、成田空港の運用実績及び環境対策実施状況についてご報告をさせていた
だきたいと存じますので、どうぞよろしくお願いいたします。 それでは、はじめに平成 16年の成田空港の運用実績についてご報告させて いただきます。まず、1ページの運用実績の開港以来の推移 (暦年)という資 料をご覧いただきたいと存じます。このグラフは、開港から昨年までの発着回 数、旅客数、貨物量の推移を折れ線グラフで表したものでございますが、赤線
が発着回数、緑の線が旅客数、青線が貨物量となつております。 まず、赤線の発着回数ですが、平成16年は順調に推移し、18万5千回を 記録いたしました。開港当初は6万 5千回ほどでございましたので、開港当初
から比べると約3倍となつております。 次に、緑の線の旅客数でございますが、昨年は初めて3千万人を突破いたし
まして、3, 122万人を記録いたしました。開港当初は811万人ほどでご ざいましたので、開港当初と比べると約4倍となつております。
次に、青線の貨物量でございますが、開港当初は42万 5千 トンほどだつた ものが、昨年は231万 トンを記録いたしました。貨物量は開港当初から比ベ ると5倍以上と最も大きな伸びとなつております。
成田空港では、開港から平成元年まで発着回数、旅客数、貨物量ともにほぼ 右肩上がりに順調に推移しておりましたが、それ以降は4, 000mのA滑走 路1本で対応するには処理能力に限界が生じ、頭打ちとなつてしまいました。
しばらくの間、横ばい状況が続きましたが、平成14年4月 にようやく2本目
となる暫定平行滑走路が供用し、処理能力が拡大されたことから発着回数、旅 客数、貨物量ともに大幅に増加いたしました。
一方、平成13年にはアメリカの同時多発テロの発生、平成15年にはSA ‐5-
RSの蔓延やイラク戦争の勃発が原因で発着回数、旅客数が一時的に乱高下い たしました。しかし、平成 16年には旺盛な首都圏の国際航空需要を背景に回 復いたしました。今後の航空需要は順調に増加していくと見込まれており、発 着回数では平成20年には20万回、22年には22万回に達すると予測され ております。
続きまして、2ページの平成16年 (暦年)という運用状況をご覧いただき たいと存 じます。平成 16年は、発着回数、旅客数、貨物量、給油量いずれも 過去最高を記録いたしました。ここでは、従来の最高値と比べて平成 16年は
どれぐらいの伸びを示したかということについてご説明させていただきたいと
存じます。 発着回数は、昨年は18万5千回を記録いたしましたが、従来の最高値は平
成15年の17万回でございましたので、従来の最高値よりも9%増となりま した。旅客数は、昨年は9月に開港以来のお客様の数が5億人を突破するなど 順調に推移し、初めて3千万人の大台を超えて3, 122万人を記録いたしま
した。従来の最高値は、平成14年の2, 910万でございましたので、従来 の最高値と比べて7%増となりました。
貨物量は、昨年はアメリカや東アジアの経済成長を背景に好調に推移し、2 31万トンを記録いたしました。従来の最高値は、平成15年の209万 トン
でございましたので、従来の最高値と比べると11%増となりました。 給油量につきましても順調に推移し、昨年は平成 14年の過去最高値を6%
上回る588万 klを記録いたしました。 続きまして、最近4年間の月別発着回数、旅客数、貨物量の比較をさせてい
ただきます。まずは3ページの発着回数のグラフをご覧いただきたいと存じま
す。 黒が平成13年、緑が14年、青が15年、赤が16年となうております。
まず、緑の線の平成14年でございますが、1月は月当たり約1万回ほどだつ た発着回数が5月には1万4千回となりました。これは、この年の4月に暫定 平行滑走路が供用し、処理容量が1.5倍に拡大されたため大幅に増加したも のです。その後も順調に推移いたしました。
次に、青線の平成15年は1月 には月当たり約 1万4千回ほどであつた発着 ‐6‐
回数が、6月には1万1千回と2割ほど落ち込みました。これは、イラク戦争 やSARSの 影響によるものでございます。しかし、年末までには回復をいた
しました。 次に、赤線の平成 16年は完全にイラク戦争やSARSの 影響から脱出いた
しまして、月当たり1万4千から1万5千回と順調な運用結果となりました。 続きまして、4ページの旅客数のグラフをご覧いただきたいと存じます。ま ず、青線の平成15年の旅客数は、5月 はイラク戦争やSARSの 影響で例年 の半分まで落ち込みました。この頃は、東アジア行きのジャンボ機にお客様が
十数人しか搭乗していないという時もございました。 次に、赤線の平成 16年はイラク戦争やSARSの 影響からも脱出し、いず
れの月も過去最高を記録いたしました。 最後に5ページの貨物量のグラフをご覧いただきたいと存じます。貨物につ
きましては、平成14年、15年、16年と特にイラク戦争やSARSの 影響 も受けず、1月は少なく、3月 と10月は多いというようにグラフはほぼ毎年 同じ形で推移しており、同じ季節変動を示しております。貨物は、アメリカや
東アジアの経済成長の追い風を受けて、毎年着実に取扱量を伸ばしております。 以上、成田空港の運用実績についてご報告をさせていただきました。
続きまして、今年度の環境対策実施状況についてご報告させていただきます。 6ページの環境対策実施状況をご覧いただきたいと存じます。
表の見方でございますが、左から実施 している各対策の全体計画、平成 15 年度までの実施済みの累計、平成16年度実績見込み、そして現在までの累計 となつてお ります。平成 16年度につきましては、まだ実施中の部分もござい
ますので、今後数値が変わることがあることをご承知いただきたいと存じます。 それでは、1の学校等防音工事でございますが、(1)の防音工事については 学校の校舎及び講堂の防音工事と病院、保育所等の防音工事でございます。全 体計画の129施設のうち、現在までに120施設に対し防音工事を実施させ
ていただいております。進捗率では、A滑走路、平行・横風用滑走路ともに9 3%となつております。
(2)の空調設備機能回復工事ですが、これは防音工事の際に設置した空調 設備が設置後15年以上を経過し、機能が著しく低下したということで更新を
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行つたものでございます。平成16年度までに、76施設が機能回復工事を実 施しております。これらの対策費は、15年度までに208億円、16年度に
は6施設の実施で6億円、累計で214億円となつております。 次に、2番目の共同利用施設の整備でございますが、これは学習・集会のた めの施設、公民館といった施設でございまして、16年度までに137施設を 実施させていただいております。また、学校等と同様に空調設備についても設 置後 15年を経過 し、機能が著しく低下した場合に機能回復工事を実施 してお り、16年度においては4施設に対し機能回復工事を行い、これまでに88の
施設に実施をしてきております。共同利用施設整備の対策費は、現在までに3 1億円となつております。
続きまして、3の住宅防音工事でございますが、(1)の防音工事は3つの区 分に分かれます。1つ日の1種区域とは、告示の際に1種区域に既にお住まい だった方に対する防音工事助成で、全体計画4, 918戸に対し15年度まで に4, 264戸、16年度においては20戸に防音工事助成を行い、累計では
4, 284戸に防音工事助成を行つてまいりました。滑走路別の進捗率は、A 滑走路で95%、 平行横風用滑走路で65%となつております。
2つ目の再助成 (改築)は、平成7年4月より実施しており、防音工事実施 済み住宅の改築に合わせて防音工事を行う場合の助成制度で、15年度までに
51戸に 16年度においては2戸に助成を行ってお ります。 3つ目の告示日後住宅は、85W以上の区域において昭和51年1月 9日か ら昭和57年3月 30日までに建築された住宅及び80W以上85W未満区域 において、昭和54年7月 11日から昭和57年3月 30日までに建築された
住宅にお住まいの方を対象とした防音工事助成制度で、全体計画50戸のうち 16年までに42戸に対し防音工事を実施しております。
(2)の空調設備の機能回復は、空調設備の設置後 10年を経過し、機能劣 化が激しい場合に空調機等の取り換えを行うもので、15年度までに5,43
9台を16年度においては195台を更新し、全体計画10, 673台 のうち 5, 634台の機能回復工事を実施しております。
(3)の空調設備の機能回復 (再更新)でございます。空調設備の設置後 1 0年を経過し、機能回復工事を受け、更に10年経過したものに対して機能回
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復工事を実施するものでございまして、12年度から実施しております。15 年度までに313台、16年度に178台、現在までに491台の機能回復工 事を実施いたしました。住宅防音工事全体の対策費は、16年度までで228 億円となっております。
続きまして、4の移転補償は、騒防法第2種区域内及び騒特法の防止特別地 区内にお住まいの方々に対して実施しているもので、15年度までに813戸、
16年度では29戸の移転補償の契約をさせていただきました。現在までに対
象戸数963戸のうち、842戸の移転の補償を行つておりまして、進捗率で
は騒防法に係る移転では99%、 騒特法に係る移転では75%となつておりま ~。
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移転に伴う土地買収につきましては、15年度までに687.6ha、 16 年度では28.8ha、 合わせて716.4haの 騒音対策用地を取得してお
り、家屋移転補償と合わせて補償額は現在までに1, 530億円となつており ます。
次に、5の緩衝緑地帯整備でございますが、平成7年3月 に策定した「成田 空港周辺緑化基本計画」に基づき、防音堤・防音林の整備及び緑化整備を実施
しております。防音堤・防音林の整備については、全体計画102.6haの うち現在までに59.4haの 整備が進んでおります。また、緑地整備といた しましては、全体計画の89haの うち、現在までに20。 7haを整備いた しております。
続きまして、6の電波障害対策でございます。A滑走路、平行滑走路にかか る対策については、平成13年度で終了いたしましたが、平行滑走路について は予測で対応させていただいたため、暫定平行滑走路供用後の 14年度から実
態調査を実施し、対策が必要と認められた地域については追加の対策を実施し てまいりました。全体計画である個別受信対策54, 705世 帯、共同受信施 設対策28, 395世 帯については、累計のとおり本年度をもつてすべて終了 いたしました。電波障害対策の対策費は、これまでに201億円となつており ます。
最後に、騒音測定等及び周辺対策交付金等についてでございますが、 7の騒 音測定の施設については、A滑走路に17局、平行滑走路に16局の常時測定
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局を設置しており、騒音測定等にかかつた費用は16年度までに86億円とな
ってお ります。 8の周辺対策交付金等につきましては、交付金とテレビ受信障害対策補助金
などの合計額でございます。 個別の説明は以上でございますが、全体の環境対策費として平成15年度ま
でに2, 956億円、本年度では128億円、累計で平成16年度までに3, 084億円の環境対策を実施させていただいている状況でございます。以上、
平成 16年度の環境対策実施状況をご報告させていただきました。 平成16年はお蔭様で事故もなく、また一昨年のようなSARSやイラク戦 争などの外的要因を受けることなく、順調な空港運営を行 うことができ、民営
化1年目として幸先のよいスタートを切ることができました。これもひとえに 地域の皆様方のご協力があつてのことと感謝を申し上げます。空港運営が順調 だということは、それだけ地域の皆様に騒音等でご迷惑をお掛けしていること
となるわけですから、そのことを肝に銘じて我々はこれまで以上に騒音対策を はじめとした環境対策。共生策について確実に、きめ細かく、よリスピーディ に実施してまいりたいと思つておりますので、今後ともよろしくお願い申し上 げます。長い間、ご清聴ありがとうございました。
【司 会】 ありがとうございました。以上をもちまして、議題報告を終わら せていただきます。それでは、この後少し休憩をとらせていただきたいと思い ます。約15分後、14時20分から騒音対策委員会を再開させていただきま
す。時間までに席にお戻りいただくようよろしくお願い申し上げます。 それでは、休憩に入らせていただきます。
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質疑応答
【司 会】 それでは、引き続きまして質疑応答に入らせていただきます。質
疑 応 答 に つ き ま し て は 、ご 着 席 い た だ き な が ら 進 め て い た だ き た い と 思 い ま す 。
また、質疑応答は概ね16時半を目途に終了させていただきますので、予めご
了承いただきたいと思います。なお、騒音対策委員会終了後、別室におきまし
て懇親会の用意をしておりますので是非ともご出席いただくようよろしくお願 いいたします。
それでは、質疑応答に入りますので委員長よろしくお願いいたします。
【玉造委員長】 それでは、ただいまから質疑応答に入らせていただきます。 質疑につきましては議事の都合上、また時間も限られておりますことから、部 会ごとに順次報告をいただければ幸いと存じます。また、質疑に対する答弁に つきましては、関係委員からいたしますのでよろしくお願いいたします。
それでは、成田地区部会の小林委員からお願いいたします。
【成田地区部会 (小林成田市長)】 成田地区部会の小林でございます。先ほど もご案内いただきましたが、成田地区部会からは市議会の加藤議長、海保空港 対策特別委員長、成田空港騒音対策地域連絡協議会の平山会長と郡司事務局長
の5名で出席しております。 成田地区部会は2月 14日 に開催いたしまして、地区部会として意見を取り
まとめましたので、その内容を発言させていただきます。第1点目は、航空機 騒音対策関連諸法等による地区 0集落の分断の解消についてでございます。騒 音区域は、騒特法の防止特別区域、防止地区、騒防法の第1、 第2、 第3種区 域と、いわゅる谷間地域や隣接区域に線引きされております。この航空機騒音 関連諸法による線引きは、地区・集落の分断を考慮して線引きされたものであ りますが、地域共同体の維持という面からすると不十分であります。例えば、 平行滑走路側では平成11年4月 に防止特別地区に36世帯が住んでいました
が、今年の1月 までには18世帯、更に10世帯が移転交渉ということでわず か8世帯になつてしまいます。地区・集落の住民が地域の共同体として一体感、 連帯感を持って守り育ててきた神社の祭礼行事等は、移転対象外とされた地域 の地区・集落の住民によりなんとか維持されている現状であり、今後は一層難 しいものがあります。騒音区域の線引きの見直しの困難さは十分に承知してお りますが、地域の実情を考慮され、地域住民の満足のいく解決をお願いしたい
と思います。 2点目は、平行滑走路の整備は本来計画で進めて欲しいということでござい
ます。暫定平行滑走路は本来計画に対して320m短 く、北側に800mず れ て整備されています。空港北側が南側に比べ騒音測定値が増加するなどの問題 が起きております。また、空港そのものの誘導路が狭く、旅客ターミナルから も離れているため安全性や経済性の面からも問題があります。非常に厳しい状 況ということを承知しつつも、現在進めている平行滑走路の整備は誠意ある話
し合いによつて地権者のご理解を得て、本来計画で進めて欲しいということで ございます。
3点日は、航空機騒音評価方法の見直しについてであります。成田国際空港 周辺地域における航空機騒音については様々な問題点が指摘され、暫定平行滑 走路供用開始後各所で実測した結果、各種制度の根幹に係わる現在の騒音の評 価方法について、その矛盾点がいわゆる逆転現象として検証されました。これ につきましては、関係各位のご尽力によりまして環境省は現行評価方法を20
07年度目標に見直す方向で検討していると伺つております。 騒音下の住民からは、非常に静かな農村地帯であることや風向きや天候、地 形などの自然環境による騒音の違いを加味して、きめ細かい評価をして欲しい との要望も多く、見直しにあたりましては次の点に考慮していただきたいと思 います。成田国際空港は内陸の空港で、暗騒音の低い農村地域であることから、 騒音評価方法の改定を審議される先生方も現地の激しい騒音被害や、特に暗騒 音の低い朝6時から7時、夜10時から11時の被害の実態を体験し、騒音下 の住民との対話の機会をつくるなど地域参加方式で改定作業に取 り組んでいた
だければ幸いです。 また、現在、世界各国で使用されている代表的な計算方法でうるささ指数を
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算出し、比較検討されたものを示していただきたいと思います。そして、見直 した結果が現状維持や騒音下住民に不利にならないように、騒音下住民が納得
できる評価方法にしていただきたいと思います。 4点 目は、空調機の機能回復の申請年数の短縮についてであります。空調機
の機能回復の申請年数は、現行では設置後10年を経過した後となっています が、2年短縮して8年経過した後にしていただきたいと思います。家電メーカ ーでは、空調機の耐用年数は7年ないし8年、機種によっては5年、また修理 に必要な部品の在庫も7年、8年とされていますので、家電メーカーの実情か
らも2年の短縮をお願いします。 5点 目は、22時から23時の深夜便の便数を1日 10便以下とする約束に
ついてであります。取扱貨物量の伸びにつれて、22時から23時の深夜便の 便数は10便を下回ることなく11便から13便を数える日がほとんどです。 22時台の航空機は、重量が重い貨物便や遠距離の出発便が多いため、90d
Bを超える激しい騒音に悩まされ、騒音下住民の安眠にも影響が出ていること を重視し、約束された1日 10便以下に是正されるようお願いいたします。
6点 日は、周辺対策交付金の安定的かつ継続的な確保についてでございます。 周辺対策交付金が空港会社の経営状態や市町村合併等の状況の変化によらず、 安定的に交付されるようお願い申し上げます。以上、成田地区部会からのご要 望をさせていただきましたので、よろしくお願い申し上げます。
【玉造委員長】 成田地区部会からは、6点にわたりましてご質問がございま した。それでは、逐次ご答弁をお願いいたします。まず、第1点の航空機騒音 対策関連諸法等における地区・集落の分断の解消についてでございますが、国
交省、千葉県、NAAから逐次お願いいたします。
【国土交通省】 それでは、国土交通省から枠組みをつくっておりますので、 一 言 ご 説 明 さ せ て い た だ き ま す 。今 も 市 長 さ ん の お 話 に も 出 て ま い り ま し た が 、 騒音対策といたしましては、騒防法と騒特法などがございまして、これらがそ れぞれ補完しながら対策を講じております。このうち、騒特法に基づきます航 空機騒音障害防止地区と特別地区は、地方自治体が決定する都市計画に基づき
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設定されるものでございます。 従いまして、地方自治体がそれぞれ実情を踏まえながら設定することになり
ますが、区域の見直しを行 う必要が生じるというような場合には、国としても 連携をとつて所要の対策を講じてまいる考えでおります。具体的な話は千葉県 からお願いいたします。
【千葉県】 それでは、千葉県からは騒特法の防止特別地区の線引きの見直し についてお答えします。皆様ご承知のこととは存じますが、現在の騒特法の防 止特別地区につきましては、空港公団から示された80Wの騒音予測コンター をもとに集落が分断しないよう関係市町と十分協議の上、平成 13年5月 に千
葉県が都市計画決定したものでございます。 ご要望の趣旨につきましては県も重々承知 しているところでございますが、
線引きの見直しの前提となる騒音レベルにつきましては、基準の範囲内に収ま つているという現状でございまして、見直しは難しい状況にありますので、何 卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。なお、今後の空港整備の進展や 環境省で行つている騒音評価方法の検討など、現在、騒音区域に影響を与える 可能性のある動きも見られますので、これらの状況に応じた対応をしてまいり たいと考えてお りますので、よろしくお願いいたします。
【NAA】 NAAか らもお答えします。騒防法と騒特法と分けてお答えいた します。まず、騒防法の線引きでありますが、区域指定の見直しにつきまして は測定局があつて監視しているわけですが、年間を通じた測定値が常に定めら れた値を超えて記録された場合とか、騒音予測コンターの前提条件となる滑走 路とか飛行コース、発着回数などが大きく変更されて、現状の騒音区域が拡大、
または縮小することが想定される場合に、国土交通省と協議の上行われること となっております。
騒特法の防止地区及び防止特別地区の線引きの見直しにつきましては、基本 方針は概ね5年毎に概ね 10年後における特定空港周辺の著しい騒音が及ぶこ ととなる地域及び当該地域における航空機の騒音の程度について調査を行うこ
ととなつております。調査の結果、一定の騒音の拡大があれば関係自治体と協 ‐14‐
議することとなっております。騒音区域の線引きによつて、地域共同体の維持 という面から様々な問題が発生していることは承知しており、大変申し訳なく 思つております。弊社といたしましても、集落毎にどのような問題を抱えてい
るか実情を把握し、何ができるか関係自治体や地域の皆様と相談していきたい と考えております。
【玉造委員長】 それでは、第2点の平行滑走路の本来計画による整備につい て、国交省お願いいたします。
【国土交通省】 ご承知のとおり、平行滑走路につきましては平成14年4月 に2, 180mで供用開始いたしております。この平行滑走路を本来計画によ る2, 500m化をするということが私どもとして大きな課題でございます。 そのために必要となる用地につきまして、空港会社に一生懸命用地交渉をやっ ていただいております。
副社長のご挨拶にもございましたが、昨年11月に大臣がこちらを視察し、 また本年1月 に空港会社から国側に対して用地交渉の状況のご報告もいただい ております。大臣からは、これまで以上にかつ誠実に用地交渉をやって欲しい という指示をいたしました。今年度中、一生懸命用地交渉をやって、その結果 を報告して欲しいということでございまして、指示を受けて空港会社が全力で
用地交渉をやっていただいていると考えております。国としても、本来計画に よる2, 500m化の実現に最大限の努力をしていきたいと考えております。
【玉造委員長】 第3点ですが、航空機騒音評価方法の見直しについてでござ います。これも、国交省からお願いいたします。
【国土交通省】 東京航空局からお答えいたします。皆様、既にご承知のよう に、航空機騒音の評価方法につきましては、現在、環境省で検討会をもちまし て、検討を行っているところでございます。今、使われておりますWECPN Lという方法は、過去30年にわたって我が国で使われてきたものでございま して、その検討には慎重を期しているというふうに聞いております。国土交通
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省といたしましては、今、お話があつたようにW値の逆転現象が成田で生じて いるといつたことも含めて、この情報を環境省に適宜インプットするようにし ているところでございますし、今後ともできるだけ環境省による検討に協力し ていきたいと考えております。
【玉造委員長】 第4点の空調機機能回復の申請年数の短縮については、NA Aからお願いいたします。
【NAA】 お答えします。空調機機能回復工事は、空調機設置後 10年を経 過したもので、現に故障しているか、または近々機能停止の恐れのある機器を 対象としています。10年という条件については、ほとんどのメーカーが通産 省の指導及び自主判断で関係部品を10年間保有しているということ。それか
ら、国の老朽化調査で10年を過ぎると空調機の多くが故障し始めるというこ とが判明したこと等を総合的に勘案して定めたものであります。空調機の更新 時期については、国に準じた方法で実施しており、見直しすることは他空港と
の兼ね合い等から難しいということをご理解いただきたいと思います。
【玉造委員長】 第5点の22時から23時の深夜便の便数について、国交省 お願いいたします。
【国土交通省】 深夜便の取り扱いでございます。私どもとしますと、22時 台の便数を10便以下とするという円卓会議におけます約束事項を遵守したい ということで、まずスケジュール段階で22時台の運航が増えないようにスケ
ジュールの調整をいたしております。現在では、週の平均で1日 あたり6.5 便から7.5便程度に抑制をいたしております。ただ、実際上、いろいろな事 情、例えば集荷の遅れ、道路混雑などで遅れて、1日 10便を超える事態が発 生しておりまして大変遺憾なことだと思つております。
このため、やはリスケジュールの段階でできるだけ21時台に繰上をお願い するとか、もちろん22時台に新しく入つてくることはしないでいただく。こ うい うスケジユールの段階での調整をよリー層行つていきたいと思つてお りま
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すし、スケジュールの上では大丈夫なのですが、遅れるということがないよう に、エアラインのそれぞれ現地の事務所、事務局に対しましてダイヤをきちん と守るという協力をお願いいたしております。今後とも、この問題につきまし ては1日 10便というお約束を守ることができるように、エアラインやあるい はエアラインのスケジュールの取りまとめを行つておりますIATAの発着調 整事務局に対しまして、これまでどおり或いはこれまで以上の協力を要請して
まい りたい と考 えてお ります。
【玉造委員長】 第6点でございますが、周辺対策交付金の安定的かつ継続的 な交付の確保についてNAAか らお願いいたします。
【NAA】 現在の周辺対策交付金は、平成16年度より国の航空機燃料譲与 税制度に準じて交付総額が決定されていた従来の制度を改め、成田空港の発着 回数や騒音地域の世帯数等、成田空港の実情に応じて額を算定する制度として 新たにスター トしました。この交付金交付制度は法令等で弊社の一事業として 明記されており、交付金が弊社の経営状態や市町村合併等に直接影響を受ける
ことなく、成田空港の実情に応じて安定的かつ継続的に交付されることとなつ てお ります。 ご理解のほ どお願い します。
【玉造委員長】 6点にわたりまして答弁がございましたが、小林委員よろし ゅうございましょうか。
【成田地区部会 (小林成田市長)】 空港問題については本当にいろいろな課題 がありますが、これは空港を良くしたい、或いは空港と共に生きていきたいと いう我々成田部会も同じ気持ちでおります。従って、いろいろな問題提起があ
ります が 、是 非 前 向 き に お 願 い した い と思 い ます 。 2点 目の暫定平行滑走路ですが、3月 の年度末までということになるともう
10日 ありません。そういう中での取り組みになりますが、この件はもはや対 立構造ではなくて、我々もどういう状況に置かれているかというのは空港間の 競争あり、航空事業の変化あり、そういうことは全部わかつている。しかしな
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がら、私の立場においては協力をもらえない人たちも成田市民である。いろい ろと歴史的な経過はございますが、こういう中で是非本来計画ということで、 心を込めて誠心誠意空港会社の立場でも動いていただくのは承知しております が、どうか市民の立場ということで理解をいただく。そうでないと、空港が仮 に違う選択肢で展開した場合には、やはり空港機能が生かせない。そして、ま た新たな火種をつくるということになりますので、残された期間でありますが 本当に本来計画を進めていただきたいと思います。なんとか成田市民という位 置づけをこれから明確にしながら、私どもにとつても彼らに接触を更に進めて いきたいと思いますので、基本方針どおり是非お願いしたい。
【玉造委員長】 深く受け止めてまいりたいと思います。 それでは、次に芝山地区部会相川委員お願いいたします。
【芝山地区部会 (本ロリ?町長)】 芝山部会の相川と申します。よろしくお願いし たいと存じます。本日は、稲垣議長、伊藤消防団長、飯高商工会長4名で出席
させ て い た だ い て お りま す 。 私どものほうから、3項目につきましてご質問させていただきたいと存じま
すのでよろしくお願い申し上げます。まず、第1点日でございますが、テレビ の地上デジタル放送移行後のアンテナなどの対応についてのお願いでございま す。現在は、空港公団によりまして実施されました4つのテレビ中継放送局、 成田局、佐原局、下総光局、江戸崎局の4つがございますが、これは東京タフ ーからのVHF電波を航空機による電波障害に強いUHF電波に変換いたしま
して、テレビの受信をしているところでございます。これによりまして、対象 地域のVHFアンテナをUHFアンテナに切り替える個別対策と、地形的にU HF電波を受信できない地域については共同受信施設を設置 し、維持管理を実 施しているところでございます。そこで、地上デジタル移行後も現在使用して いるUHFアンテナが使用可能だとしているので、その際の共同受信施設の維 持管理の対応、テレビ中継の放送局と個別の受信アンテナの対応等も含めて、 特段のご配慮をいただきたいとい うことが 1点 目の質問でございます。
続いて、第2点目は救急ドクターヘリのヘリポートの実現化に係る協力のお 18-
願いでございます。現在、芝山町の区域には、救急 ドクターヘ リのヘ リポー ト の許可が下りておりません。ご承知のとおり、当該ヘリポートが許可されてい ないのは、町内が成田空港の管制圏、特別管制区域内にあることからだそうで あります。しかしながら、昨今、町内では道路網と物流センターなどの整備を はじめ、昼間人口の増加によりまして、また多種多様化する現代の重篤患者ヘ のいち早い対応を考えているところでございます。つきましては、町が要望い たします救急 ドクターヘリのヘリポー トの実現にご協力いただきますように、 特段のご配慮をいただきたいということです。
第3点目は、成田国際空港株式会社の完全民営化移行に伴う、株式公開の自 治体の出資についてのお願いでございます。過去の騒音対策委員会でも私ども から質問させていただきましたが、空港公団が昨年4月から特殊会社化されま
して、2007年 を目途に上場されるということでございますが、当然のごと
く一般投資家がこの株を買うことになると思います。つまり、そのことは収益 事業が最優先になりまして、収益の伴わない周辺対策をはじめとした様々な対 策、或いは手当てが後回しにされるということにもつながりかねないというこ
とを懸念しているところでございます。 従つて、担保あるいは保障できる国の保有すべき株数と、関係自治体にいち
早く株を保有させるべきだと思つています。つまり、関係自治体にも出資の機 会を与えるべきだと考えるわけでございます。そのことが、将来にわたつても 空港と地域の共生と成田空港の発展につながると考えておりますので、特段の ご配慮をお願いしたいと存じます。以上、芝山部会としまして3点ほどご質問
させていただきたいので、よろしくお願いしたいと存じます。
【玉造委員長】 相川委員から3点ご質問がございました。それでは、第1点 のテレビ地上デジタル放送移行後のアンテナ等の対応につきまして、NAAか
らお願いいた します。
【NAA】 テ レビ地上デジタル放送については国が推進 している工事であり ますが、デジタル放送に切り替わりますと航空機による電波障害は発生しない と聞いております。2011年 には、日本全国でテレビ放送が現行のアナログ
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放送からデジタル放送に移行します。それまでの間は、放送事業者は同一内容 をアナログとデジタルとで併行して放送していますので、現在、UHFア ンテ ナで見ている方は、随時自己負担によリデジタル放送へ切り替えていただくこ とになります。また、共同受信施設で見ている方は、新たにUHFア ンテナを 設置して、同様に自己負担によリデジタル放送へ切り替えていただくこととな
ります。日本全国共通の対応となりますので、ご理解いただきたいと思つてい ます。なお、現在使用中の弊社のテレビ中継局、共同受信施設については基本 的には撤去する方針でありますが、国、放送事業者などから同施設を有効活用
したいという申し出があつたときには、ご相談させていただきたいと思つてお ります。
【玉造委員長】 第2点のドクターヘリのヘリポート実現化にかかる協力につ いて、国交省お願いいたします。
【国土交通省】 ドクターヘリにつきまして、空港事務所からお答えいたしま す。まず、法律的なご説明を申し上げますが、ヘ リ等が飛行場以外から発着す る場合には国土交通省の許可がいるという航空法第79条というものがありま すが、ドクターヘリにつきましては第79条の適用が除外されておりまして、 そういう意味では申請許可というようなことは必要とされておりません。それ から、先ほどお尋ねの管制圏での飛行でございますが、管制圏とい うのは空港 を中心としまして半径9kmの区域をいいますが、この管制圏においては空港
に離着陸する航空機以外の飛行というのは、基本的には認められておりません。 ただし、特に要求があって空港の離着陸に支障がないと管制官が判断すれば、 飛行は可能でございます。
芝山町長さんのご要望のドクターヘリでございますが、先般町から私どもに 候補地について何点かご提案をいただきました。既にご承知かと思いますが、 そのうちの管制圏の境界付近の候補地につきましては、飛行方法とか飛行高度 の調整等、空港事務所ときつちりと条件を整えさせていただければ十分に飛ベ
ると考えておりますので、当事務所と十分調整の上で実施されるようにご協力 いただきたいと考えております。
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【玉造委員長】 第3点の成田国際空港株式会社の完全民営化移行、株式公開 に伴います自治体の出資について国交省お願いいたします。
【国土交通省】 まず、ご懸念のございました収益の伴わない周辺対策の話で ございますが、そういう懸念を払拭するために私どもは民営化の際に、成田国 際空港株式会社法を特別につくりまして、環境対策・共生策が空港会社の事業 として位置づけられるように明記をいたしております。ここから先はあるはず はないと思いますが、もしも十分ではないということになれば、国が必要な配 慮を指示し、場合によつては最終的には監督命令を出すことができるという形 で、制度的に法律的に担保をいたしております。従いまして、法律の考え方に
沿つて環境対策・共生策はきちんと行われると考えております。 株の関係でございますが、空港会社の株式は、現在、国がすべて所有をいた しております。この株式につきましては、早期に完全民営化するというのが現
在の考え方でございます。この場合には、これから具体的な方法は検討いたし ますが、空港会社の株式を関係する自治体に優先的に割り当てるというのは難 し い と 理 解 を い た し て お り ま す 。 こ の ′点 は 、 是 非 ご 理 解 を 賜 り た い と 思 い ま す 。 もちろん、市場で買うということも可能でございまして、私どもの株式会社法 上、関係自治体が空港会社の株式を保有することについて制約を設けているわ
けで は ござい ません。
【玉造委員長】 3点につきまして答弁がございましたが、相川委員よろしゅ うございましょうか。
【芝山地区部会 (相り|1町長)】 ありがとうございました。若千再質問ではござ いませんが、デジタル化について基本的には全国統一だということでお話がご ざいました。これは理解できるわけでございますが、実際のところこれからの 対策、今は終了しているというお話でございますが、なかなかそういうふうに
すべてがなりきつていないという現状もございます。また、今般、全部完全デ ジタル化になった場合には必要ないというお話でありましたが、やはり共同受 信アンテナが今あるわけでございますので、それを活用できればなおさら地域
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の方にとつてはありがたいのかなということがありますので、そういつたとこ ろをひとつご検討いただければ私どももありがたく存じます。
また、 ドクターヘ リについてですが、空港に近いところは管制官の指示を受 ければ飛行可能かと思つていたのですが、今までは全くありませんでした。過 去三十数年間なかつたわけでございますが、先般お話しさせていただきました ところ、なんとか境界付近であれば可能だと、或いは空港の中でも可能だとい うお話がございましたので、その辺を含めてやはりより良い、地域の方々が何 かのときに安心して医療体制を受けられる状況をつくつていきたいと存じます
ので、引き続きお願いを申し上げたいと思つている次第でございます。 3点目の株式についても、今、非常に話題になつております。例えば、ライ ブ ドアとフジテレビの関係、或いはニッポン放送の関係もございますが、ああ いう状況を見ておりますと地域が或いは他の方々が蚊帳の外に置かれて、何を
やつているのかという本質が見えてきません。そういった同じ状況が100% 株を放出したときに、果たして本当に担保できるのか。確かに、先ほどお話が
ございましたように法によつてそれらを担保するというお話でございましたが、 また違う側面からもかなり心配な面があるなと考えております。その辺を含め て、やはり自治体というのは基本的には地域を守り、地域福祉を優先させてや るわけでございますから、株式を上場した以降であれば当然買えるはずであり ますが、その前に同じような状況の中で行ければと考えまして今回のご質問を お願いしたわけでございますので、引き続きご検討いただければありがたいと 思います。よろしくお願いしたいと存じます。
【玉造委員長】 NAAか ら、第 1点について補充の答弁がございましたらど うぞ。
【NAA】 今、聞いているところで2011年にという話になつていまして、 電波障害がないと聞いています。なぜ、成田空港の周辺では電波障害対策をし てきたかというと、航空機が飛ぶときにVHFのアンテナで見ているとフラッ ターという現象が起きたために実施してきたわけであります。2011年 以後 デジタル化になつたときには、全国共通して電波障害がなくなると聞いており
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ます。ただ、2011年 という先の話ですので、例えば今、建ててあるもので 活用できるというようなものがあればご相談して、活用するものについては活 用 していきたいと思つてお りますので、ご理解のほどよろしくお願いします。
【玉造委員長】 それでは、次に松尾 0横芝・蓮沼・光地区部会古谷委員お願 いいたします。
【松尾・横芝 0蓮沼・光地区部会 (古谷松尾町長)】 松尾町長の古谷でござい ます。私ども部会からは、横芝の伊藤町長、蓮沼の浪川村長、光の伊橋助役が 出席させていただいていますが、代表してお願いを申し上げさせていただきま す。最初に、空港会社様が完全民営化に向けまして、順調な伸展を遂げており ますことに心から敬意と祝意を表したいと存じます。以下、お願いをいたしま すことにつきましては、事項内容等、他の部会さんと重複する部分もございま すが、2月 17日 に開催いたしました部会においてまとめた事項でございます ので、欠落いたしますと後で責任を問われますので、まとめた事項全部につい てお願いをさせていただきます。5点ございますが、順次お願いをさせていた だ きます。
1点 日は、住宅防音工事の充実について。住宅防音工事につきましては、騒 防法の第 1種区域は空港会社、その隣接する区域は共生財団及び町が補助事業 として実施しております。補助金の限度額は住宅の面積ではなく、そこに居住
する人数で算定されております。当部会の地域は農家住宅が多く、専用住宅と 比較いたしますと面積も広く、開口部も多いので人数で補助金を算定されます と、住宅の一部のみの防音サッシエ事、或いは空調機省略等の事例が数多く見 られております。騒音の軽減を図るには、実態に則した補助金の算定基準及び
限度額の見直しと、また既に施工済みの住宅についても住居全体に対策が講じ られるような制度の確立をお願いいたします。また、最近の住宅の建築様式と
いたしまして出窓や結露防止のためにペアガラスなどが使用されておりますが、 これらは防音工事の基準遮音効果が得られないということで対象になつており ません。最近の建築様式に見合うような制度の見直しをしていただけるようお
願い申し上げます。
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次に、暫定平行滑走路の騒音直下対策についてでございますが、当部会の地 域のほぼ全域がA滑走路と暫定平行滑走路の騒音直下にあり、暫定平行滑走路 の供用によりまして、新たに両滑走路の影響を受ける地域では、W値では表せ ない特殊な状況となつております。また、今後の発着回数の増大により地域住 民は騒音と落下物に対して大きな不安を感じております。松尾・横芝・蓮沼の
3町村では、A滑走路の騒音直下対策として平成 11年度から空港会社のご協 力をいただき、空調機器の補助事業を実施 してお りますが、暫定平行滑走路の 供用による対策区域の拡大見直しと騒音対策の充実を図るため、暫定平行滑走 路の飛行直下及び両滑走路の騒音の影響を受ける地域を空調機器設置事業の対 策区域としていただけるようお願いいたしますとともに、今後発生する空調機 器の機能回復事業などを含めて、恒久的な制度の確立をお願いいた します。
次に、テレビ放送のデジタル化への対応でございますが、2011年 のデジ タル放送への完全移行に伴い、空港会社で設置した共同アンテナについて、地 上デジタル放送移行後の電波障害については、フラッター障害がなくなり共同 アンテナは必要なくなると考えられますが、現在、共同アンテナを利用してい る世帯に対してUHF対応の個男リアンテナが必要になるため、切り替え時期に
併せてアンテナの設置について助成いただきたく要望するものでございます。 4点目は、当然のことながら2, 500m平 行滑走路の完全早期化を要望い
たします。 5点目は、航空機からの落下物についてでございますが、ごく最近、横芝町
の大型店舗駐車場に氷塊が落下するということがございました。今後、このよ うな落下物対策については十分な指導と注意を図られるようお願いをいたしま
す。以上5点お願い申し上げます。
【玉造委員長】 5点につきまして、逐次ご答弁をお願いいたします。まず、 住宅防音工事の充実についてNAAお 願いいたします。
【NAA】 住宅防音工事を行 う際、遮音が着実に行われるよう弊社では交付 規則や設計基準を制定しております。ご指摘のように、成田空港周辺にはいわ ゆる都市型住宅と比較すると、概して建物が大きく壁は少なく開口部が広い農
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家型住宅が多くあります。このため、成田空港では当初より都市型住宅に比ベ る助成額が高い農家型住宅に基づいて助成を行つてきてお ります。最近の建築 様式に合わせた出窓やペアガラス用サッシの使用のご要望につきましては、防 音サッシに比べ機密性は劣るもののガラスが厚いことで遮音性能を有するペア ガラス用サッシも出てきておりますので、弊社の設計基準等に定めていない他 の部材等を使用したいとのご意見、ご希望がある場合、個別に検討させていた
だきたいと思つております。 なお、共生財団では騒防法第 1種区域内において、平成 9年10月以前に弊
社による防音工事を施工された住宅について、設置した空調機台数が世帯毎に 定められた設置可能台数に満たなかった住宅に対して空調機を補完する事業を 行っておりますので、そういう場合にはご利用いただきたいと思つております。
【玉造委員長】 第2点、暫定平行滑走路の騒音直下対策についてNAAお願 いします。
【NAA】 暫定平行滑走路供用に伴 う騒音対策につきましては、常時測定や 短期測定等によつて地域の騒音状況を把握 し、その結果を踏まえ対策を実施す るところであ りますが、ご要望の直下対策 とい うものにつきましては、関係 自 治 体 と よ く ご 相 談 させ て い た だ き な が ら検 討 して ま い りた い と考 え て お りま す 。
【玉造委員長】 第3点、デジタル化への対応でございますが、NAAお願い します。
【NAA】 先ほど芝山部会のところでお答えしてお りますが、同じになりま す。2011年 からは障害のない電波に変わるということで、ご要望に応えら れ な い と思 つ て お りま す の で よ ろ し くお 願 い した い と思 い ま す 。
【玉造委員長】 第4点、2, 500m平 行滑走路の早期実現について国交省 お願いします。
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【国土交通省】 2, 500mの 平行滑走路につきましては、本来計画による 2, 500m化の早期実現ということが大きな課題でございまして、これに向
けて空港会社共々国も努力をしてまいりたいと考えております。
【玉造委員長】 最後に、航空機からの落下物対策について国交省お願いいた します。
【国土交通省】 空港事務所からお答えします。航空機からの落下物につきま しては、その根絶に向けまして最大限の努力を行つているところでございます。 どうしても落下物の問題は飛行機の構造とか整備に関係するということでござ
いまして、国土交通省としましては各国の航空会社はもちろんですが、航空機 の製造メーカーと所属国政府に対しても理解と協力を強く求めてきているとこ ろでありまして、その結果、ひと頃よりはかなり落下件数は減つてきているな と認識しているところでございますが、おっしゃいますとおり完全に根絶をし たというまでには至っておりません。最近ですと、どうしても年に1件から3
件ぐらいの落下物が発生しているという状況でございます。 特に、氷塊の落下対策でございますが、エアラインとか製造メーカー等とは 別に、氷塊の付着状況の実態をつかむために、成田空港の冬場に到着する飛行 機に対しまして、毎年定期的に調査を行っております。その結果氷塊付着の見
られた航空会社には、注意喚起をしているということでやつておりまして、今 年度につきましても今年の1月 11日から28日まで、土日を除く実質2週間 の調査を実施いたしました。
また、南側から着陸する飛行機でございますが、氷塊というのは飛行機が車 輪を出す時に機体が振動したりして氷塊が落ちるケースが多いということがご ざいまして、車輪を出す操作を海の上でやっていただくということを航空会社
に義務づけております。その実施状況を毎年定期的に監視しておりまして、今 年度につきましても昨年11月から今年の3月にかけて各月7日間実施してお ります。各航空会社の実施状況も98%か ら99%ということで、しつかり守 つていただいているなと考えてお ります。落下物の防止につきましては、ご要 望に応えることができますよう今後ともできるだけの努力をしていく所存でご
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ざいます。
【玉造委員長】 5点について答弁がございましたがよろしゅうございますか。
【松尾・横芝・蓮沼・光地区部会 (古谷松尾町長)】 ありがとうございます。 無い袖も振つてみると意外と袖が出てくる場合もあろうかと思います。騒音対 策については、無い袖も一回は振つてみるという姿勢で今後ともよろしくお願 い申し上げます。
【玉造委員長】 それでは、大栄・多古・下総地区部会可瀬委員お願いいたし ます。
【大栄・多古・下総地区部会 (可瀬下総町長)】 私は、下総町の可瀬です。当 部会からは多古町の土井町長さん、大栄町の佐藤町長さんもおいででございま すが、私から代表して要望させていただきます。当部会からは3点についてご 要望させていただきますが、第 1点は平行滑走路は本来計画での整備を要望い たします。この件につきましては、先ほど成田部会からも強い要望がございま
したが、再度私からも要望させていただきたいと思います。この件につきまし ては、平成15年2月 28日に締結した空港公団民営化に伴う覚書で、従来の 約束事項を継続遵守する事項で、話し合いによる本来計画の2, 500m平行 滑走路整備を国土交通省、千葉県、成田空港圏自治体連絡協議会、成田空港会 社の4者で合意をしております。
また、平成10年7月 15日に示された地域と共生する空港づくり大綱の中 で、これからの空港建設、運用にあたつては、地域と空港との共生の実現を図 ることが大切で、そのために地域の方々と十分話し合い、話し合いを通じて地 域との信頼関係を築くことが重要で、地域の方々の声を十分聞き、地域の理解 を得ながら地球環境の保全にも十分配慮しつつ、空港づくりを進めると国、空 港公団が約束をしております。平行滑走路整備については、本来計画で進めて いただきますよう強く要望いたします。
第2点は、空港東側からの空港内への進入路、東側ゲートの整備について要 ‐27-
望いたします。空港周辺東側の道路交通事情としては、私ども3町はもとより 佐原市、茨城県、小見川町、栗源町方面からの車両により朝夕の出勤時を中心 に交通量が非常に多く、特に暫定平行滑走路供用開始後には空港関連企業等の 車両の増大により、日常的な交通混雑に見舞われております。この状況は、暫 定平行滑走路が2, 500m化 されれば一層拍車がかかるものと思つておりま す。空港東側ゲートの整備、いわゆる成田市東峰地区により整備されれば、成
田市方面の車両と空港内への車両が分散され、交通混雑も緩和されます。 また、空港と周辺地域が地理的にも時間的にも近くなることにより、鉄道の 利用や買い物等が増え、成田空港内への人の流れが増加 し、空港周辺住民はも ちろんのこと、空港そのものにも大きなメリットが生じるものと思われます。 更には、物流関係との土地利用も進み、空港周辺の地域振興に繋がるものと思 います。空港南側地域では、空港内への進入路南側ゲー トを整備 して以来、慢 性的な交通混雑は緩和されております。このような状況を考慮し、空港東側に 空港内への進入路、いわゆる東側ゲー トを整備 していただくよう要望いたしま
ケ。 3点目は、谷間区域の騒音対策の充実について要望いたします。谷間地域の
騒音対策については、市町が事業主体としての初回の防音工事、空調機器更新 工事等が実施されているところであります。第1種区域においては、空港会社 が初回の防音工事、空調機器更新工事等を実施し、更にきめ細かな対策として 共生財団が告示 日後住宅の防音工事、後継者住宅の防音工事、空調機不足の追 加工事などを実施し、騒音対策の充実が図られているところでございます。ま た、共生財団が実施している隣接区域は、平成16年4月に地区分断の解消を
目的に拡大が図られ、同様に騒音対策が充実してきたところでございます。 また、第 1種区域、隣接区域は、共生財団が設立された平成9年10月 1日
に所在していた住宅が、制度の内容の違いはありますが、騒音対策の対象とな つております。しかし、谷間地域においては相変わらず昭和60年7月 1日の 告示以前に所在していた住宅だけが対象になっている現状であり、新たに建築 された住宅への防音工事や空調機不足の追加工事などは実施されておりません ので、住民からの要望に大変苦慮しているところでございます。このような状 況の中、谷間区域の騒音対策について充実が図られますよう要望いたします。
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以上3点を大栄・多古・下総地区からの要望とさせていただきます。よろしく お願いをいたします。
【玉造委員長】 3点についてご質問がございましたが、第1点の平行滑走路 の本来計画による整備について国交省お願いいたします。
【国土交通省】 成田空港にとりまして、地域との共生が不可欠であるという ことを十分承知いたしております。従いまして、町長さんからお話の出ました 民営化の際の覚書、あるいは地域づくり大綱におきまして、話し合いによる平 行滑走路2, 500m化ということが謳われていることも十分承知いたしてお ります。先ほどからお話しいたしておりますように、現在、空港会社におきま して地権者の方々と精一杯、そして誠実に話し合いによる用地交渉をやつてい
ただいております。国土交通省といたしましても、本来計画である2, 500 mの平行滑走路が整備できるように、最大限努力してまいりたいと考えており ます。
【玉造委員長】 第2点の空港東側の進入路の整備について、NAAお願いし ます。
【NAA】 空港周辺アクセス道路の整備 は、周辺地域の振興や活性化 に寄与 するだけでなく、空港を利用するお客様や空港で働く従業員の方々の利便性の 向上や交通渋滞の緩和などに必要なものだと認識しております。空港東側進入 路の整備につきましては、用地の状況、空港の施設計画等を勘案すると現状で は難しいということをご理解いただきたいと思つております。なお、弊社とい たしましては、今後、成田空港の活力や可能性が地域の振興や活性化にどのよ
うにお役に立つか、皆様と一緒に考えさせていただきたいと思つております。
【玉造委員長】 第3点の谷間区域の騒音対策の充実について、NAAお願い します。
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【NAA】 谷間対策の充実につきましては、事業主体である関係 自治体とよ くご相談 させていただきながら検討 してまい りたい と考えてお ります。
【玉造委員長】 3点答弁ございましたが、可瀬委員。
【大栄・多古・下総地区部会 (可瀬下総町長)】 当部会から再質問はございま せんが、要望については今後ともご協力いただければありがたいと思います。 ありがとうございました。
【玉造委員長】 次に、富里0山武・成東地区部会相川委員お願いいたします。
【富里・山武・成東地区部会(相り?富里市長)】 富里市長の相川でございます。 本日は、山武町の松下町長さん、成東町の大高町長さんも出席しておられます が、地区部会を代表いたしまして発言させていただきます。質問に先立ちまし て、本年度より成東町さんにご加入をいただき、富里・山武・成東地区部会と なりましたこととをご報告申し上げますとともに、改めてよろしくお願いを申
し上げます。 実は3点用意したのですが、1点につきましてはご回答を得ております。同
じ質問ですので省略をさせていただき、2点について質問をさせていただきま す。1点目は、道路の問題であります。そして、2点日は羽田空港との関係と いうことでございます。1点日、成田空港を中心とした空港環状・放射状道路 等の早期整備について質問及び要望をいたします。空港周辺市町村では、空港 の潜在的なポテンシャルを地域振興に活用するためには経済活動の根幹である 基盤整備が重要であることから、道路整備に力を入れているところでございま す。しかし、各市町村で実施する整備には限りがあり、また市町村間を横断す る広域的な道路整備が地域振興には必要不可欠であると考えております。
そこで、平成7年に千葉県が主体となり策定されております成田空港周辺地 域振興計画の中に記載されている空港環状放射状道路が是非とも必要であると 考えており、その整備の方針についてお伺いするとともに、県道の整備や市町 村道整備に関する重点的な財政支援について検討いただけるようお願いいたし
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ます。また、平成 7年に成田空港周辺地域振興計画が策定されてから10年が 経過し、その間には地方分権の進展や社会情勢の変化などから市町村合併が予 定されている地域もございます。今後は、成田周辺地域振興計画につきまして
も所要の見直しをご検討いただければと考えております。 次 に 、羽 田 空 港 の 拡 張 工 事 に 伴 う 成 田 空 港 へ の 影 響 に つ い て 質 問 い た し ま す 。
現在、羽田空港については再拡張事業により国際化が取 りざたされてお り、昼 間帯には国際便を3万回程度、夜間帯についてはその限度が示されていないこ となどから、成田空港の将来に暗雲を感じております。2004年成田国際空
港の貨物総取扱量は230万 トンを超え過去最高となり、今後も関係者は2, 500mの滑走路整備に向けて努力しております。羽田空港の国際化を推進す ることについては、成田空港及び周辺市町村の発展や地域住民の生活の妨げと ならないか危惧しているところでございます。一説には、成田空港の物流業務 の多くが羽田空港にシフトするとも言われておりますが、羽田空港の拡張に伴 う成田空港及び周辺市町村への影響については、どのようなものとお考えかお 聞かせいただきたいと思います。以上でございます。よろしくお願いします。
【玉造委員長】 2点につきましてご質問がございましたが、第1点の成田空 港を中心とした空港環状放射状道路等の早期整備について千葉県お願いいたし ます。
【千葉県】 千葉県からは、成田空港を中心とした空港環状放射状道路等の早 期整備についてお答えいたします。成田空港を中心とした空港環状放射状道路 等の整備につきましては、平成11年度に県が主体となつて策定をいたしまし た 「成田地域における幹線道路網の基本方針」に基づきまして、現在その具体 化に努めているところでございます。既に環状道路や放射状道路の一部としま
して、国道296号バイパスや県道成田松尾線1期区間内4.8kmが供用し ております。現在、国道409号富里拡幅をはじめ、県道成田松尾線2期区間 や県道成田小見川鹿島港線などの事業を進めているところでございます。今後 と も 、 地 元 関 係 市 町 村 等 の ご 意 見 を 伺 い ま し て 、 ご 理 角翠、 ご 協 力 を 得 な が ら 空 港の持つポテンシャルの向上や地域の振興・活性化に資する緊急性の高い箇所
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から順次整備を進めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いしま す。
また、成田空港周辺地域振興計画でございますが、空港周辺地域全体の生活 環境の向上と産業振興を図るため、概ね2010年 を目途とした基本構想・基 本計画を策定したところでございますが、その理念は現在も変わらないと考え ておりますので、今のところ見直しの予定はございません。県といたしまして
も、ご要望の中にありました市町村合併の動きはもとより、成田空港の整備の 進展等に対応した新たな施策展開を検討する必要性があると認識しております ので、今後関係市町村と十分連携を図りながら検討してまいりたいと考えてお
りますので、よろしくお願いします。
【玉造委員長】 第2点の羽田空港の拡張工事に伴 う成田空港への影響につい て、国交省お願いいたします。
【国土交通省】 羽田空港再拡張後の国際線の取り扱いにつきましては、具体 的な内容はまだ検討中でございます。まだ、このように確定していない段階で ございますから、成田空港への影響を具体的に予測することは難しいわけでご ざいますが、一方で首都圏の国際航空需要の伸びを考えてみますと、今後とも 堅調に伸びていくものと考えておりますので、羽田空港の再拡張後の国際線と
成田空港と合わせて、これらの国際線の需要に対応していくということが必要 だと思っております。
しかしながら、堅調な国際線の需要の伸びを考えますと、今の成田空港のま までは首都圏の国際空港のキャパシティとしては不十分であろうとむしろ考え てお ります。従いまして、首都圏全体の国際航空需要の伸びに応えていくため に、またせっかく地域の方々と一緒になって発展している成田空港の今後を考 えていくためにも、先ほどから繰り返しておりますが2, 500m平 行滑走路 を整備しまして、早く成田空港をきちんとしたものにすること、また、アクセ スなどの向上も鉄道、道路と今準備をいたしておりますので、これらの施策と
相まつて成田空港の機能の向上を図るということが必要だと考えております。 -32-
【玉造委員長】 2点について答弁がございましたが、相川委員よろしゅうご ざいま しょうか。
【富里・山武・成東地区部会 (相川富里市長)】 常に言われていることなので すが、成田空港は単なる空港の完成ではなくて、周辺市町村のいわゆるこうい った条件の付けられたものが完成して初めて成田空港の完成なんだということ を常に我々は聞かされておりますので、是非道路網の整備はお願いしたいと思 います。
それから、羽田空港については私たちも成田市の前小川市長さんらと何度も 何度も羽田の国際化は反対であるということで行きました。その度に、成田は 国 際 、羽 田 は 国 内 、そ れ は 絶 対 に 守 り ま す と い う お 話 を 聞 か さ れ て お り ま し た 。 今、聞きますと両方で受け持つんだというふうに私には聞き取れます。国際空 港を両方で受け持つというように聞き取れるのですが、これから先、やはり成
田は国際、羽田は国内ということを是非守っていただきたいと私たちは思つて おりますので、その点についてもう一度。
【玉造委員長】 それでは、国交省再度お願いいたします。
【国土交通省】 今、お話のございました成田空港と羽田空港の位置付けにつ きましては、成田は国際的基幹空港、羽田は国内的基幹空港という取り扱いに ついて、現時点で変更することは国交省として考えておりません。今、ご質問 のありました羽田の国際線の取り扱いが未確定でわからないと申し上げました のは、国内の基幹空港として位置付けられた羽田空港をどの程度、どのような 形で一部国際線を使うことが良いのだろうかという点について、省内で検討を 行つているという状況でございまして、今、お話のございましたような基本的 な役割は変わってくるものではございません。
【玉造委員長】 よろしゅうございましょうか。
・ ・ 里 )】 あ りが と うございま した。 【富里 山武 成東地区部会 (相川富 市長
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【玉造委員長】 それでは、続きまして佐原・神崎・栗源地区部会石橋委員お 願いいたします。
【佐原・神崎・栗源地区部会 (石橋神崎町長)】 神崎町の石橋でございます。 本日は、佐原市の岩瀬市長さん、栗源町の齋藤町長さんが出席されております が、地区部会を代表いたしまして私から申し上げさせていただきます。重複す
る点がございますが、よろしくお願いしたいと思います。1点日は、標準飛行 コースの遵守及び氷塊等の落下事故の防止でございます。暫定平行滑走路が供 用されてから飛行機の発着回数も増えており、今まで以上に夜間の騒音を耳に する機会が多いところでございます。また、平成15年度の実績として合理的
な理由がなく、飛行コースを逸脱した飛行機が 21機あつたと伺っております。 今後、更に飛行機の発着回数の増加が予想される中で、航空機騒音が極力軽減 されるよう指導及び監視体制の強化を申し上げますとともに、落下物の発生防
止にも最善の努力をされるようお願い申し上げます。 2点 日は、環境対策及び地域共生策の確保についてでございます。民営化に
あたって策定されました中期総合経営計画によりますと、空港周辺地域への環 境対策・共生策を確実、適切に実施する旨規定されております。この方針を堅 持し、共生施策の維持、充実をお願い申し上げます。
3点目は、地域振興策等についてでございます。3項目ありますが、1つは 交通アクセスの整備ということで、空港周辺アクセス道路の整備は地域の活性 化と空港利用者や空港関連就業者等の利便性の確保等のため、必要不可欠なも のでございます。このため、国道51号線や県道成田小見川鹿島港線の4車線 化、県道成田下総線の延伸道路であります仮称県道成田神崎線及び圏央道の建 設促進等、交通アクセスの整備を関係機関へ要望されるようお願い申し上げま
す。 2つ日として、経済的波及効果の分散化ということで、航空需要の増大に伴
い旅客サービスや物品販売業等空港関連産業や貨物、外国人観光客等、空港利 用産業の新たな需要拡大が見込まれている現状で、経済的な波及効果が周辺地 域へ分散化するようご配慮をお願いいたします。
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3つ 目は、周辺対策交付金の充実ということで、これまでどおり空港周辺対 策交付金の交付をお願いしたいということと、更にその対象範囲を拡大するこ
と を お 願 い 申 し上 げ ま す 。 最後に4点 日でございます。空港関連の過激派の撤退及び排除についてでご
ざいます。栗源町には、成田新法によつて追われた過激派の活動拠点があり、 このため空港関連企業の進出等が懸念され、地域振興の面でも大きく阻害され ています。過激派の排除、撤退について、関係機関のご支援ご協力をお願い申
し上げます。以上でございます。 よろしくお願いします。
【玉造委員長】 大きく分けまして4点だと思いますが、逐次ご答弁をお願い いたします。まず、標準飛行コースの遵守及び氷塊等の落下事故の防止につい て、いずれも国交省お願いいたします。
【国土交通省】 標準飛行コースの遵守と氷塊落下事故の防止について、空港 事務所からお答え申し上げます。飛行コースの遵守状況につきましては、航空 機騒音の影響が及ぶ範囲の拡散を防止するという観点からも非常に重要な問題 であると認識しております。ご承知のように毎日公開しておりますが、レーダ ー情報によります重ね合わせの航跡図というもので遵守状況の監視をしており
ます。逸脱した航空会社に対しては調査を実施しまして、その理由をきつちり と把握しておりまして、合理的な理由もなく定められた幅を逸脱したという航 空機に対しては便名を付して公開をしておりますし、再発の防止を目的として 航空会社にも強く指導を行っているところでございます。今後とも、飛行のコ ースや高度の遵守につきまして、ご要望に応えることができますように最大限
の努力を図つていきたいと考えております。 氷塊落下の件でございますが、これは先ほどもお答えをしましたとおり、こ
れまでできる限りの対策を行つてきておりますが、なかなか根絶には至つてい な い と い う こ と で ご ざ い ま す 。 こ れ ま で の 対 策 を 糸区続 す る と い う こ と は も ち ろ んでございますが、やはり根絶を目指して最大限の努力を図つていくというふ
うに 考 え て お り ま す の で 、 よ ろ し く お 願 い 申 し上 げ ま す 。 -35-
【玉造委員長】 2点目の民営化に伴う環境対策及び共生策の確保について、 NAAお願いします。
【NAA】 成田空港は内陸空港であるため、空港周辺 に航空機騒音等マイナ スの影響を及ぼすことから、環境対策・共生策に配慮することは欠かすことの で き な い も の と 考 え て お り ま す 。 こ の た め 、環 境 対 策 ・ 共 生 策 に つ き ま し て は 、 今後とも引き続き、確実に実施してまいりたいと思つております。
【玉造委員長】 第3点の地域振興策等でございますが、細分しますと3点に 分かれるかと思います。交通アクセスの整備については千葉県、経済波及効果 の分散化及び周辺対策交付金の充実についてはNAAか らそれぞれお願いいた
します。
【千葉県】 千葉県からは交通アクセスの整備についてお答えさせていただき ます。県といたしましても、空港周辺の道路ネットワークの整備につきまして は重要であると考えております。具体的にお話のありました国道51号の4車
線化につきましては、現在、国土交通省において千葉市、四街道市、成田市及 び大栄町で事業を進めているところでございます。ご要望の区間の4車線化に つきましては、現在、事業を進めている区間の進捗状況を見ながら国土交通省 に要望してまいりたいと考えております。
次に、県道成田小見川鹿島港線の4車線化につきましては、現在、成田市か ら大栄町に至る約 1.9kmの 区間において4車線化の整備を進めているとこ ろでございます。今後とも、地元関係者の協力を得ながら順次整備の推進に努
めてまいります。 続きまして、仮称県道成田神崎線につきましては、神崎四季の丘の住宅事業
に合わせまして整備を進めておりまして、延長約1.5kmの うち約lkmに ついて供用したところでございます。更に、同所から国道356号バイパスま でにつきましても、現在、進めている事業の進捗状況等を勘案しながら検討し てまいります。
最後に、首都圏中央連絡自動車道の建設促進についてでございますが、県と -36-
い た し ま し て は 、今 後 と も 地 元 市 町 等 と と も に 神 崎 か ら 大 栄 間 の 事 業 の 促 進 と 、 大栄から横芝間の早期事業化が図られるよう国に要望してまいりたいと考えて お ります。
【NAA】 引き続 きま して、経済的波及効果 の分散化 についてお答 えいた し ます。弊社といたしましては、成田空港の発着回数の増加等によつてもたらす 経済効果が周辺地域へ均等に波及し、周辺地域の発展が図られるように願つて おります。成田空港の活力や可能性が、周辺地域の振興や活性化にどのように お 役 に 立 つ の か 皆 様 と 一 緒 に 考 え さ せ て い た だ き た い と 思 つ て お り ま す 。ま た 、 現在、成田空港では、国が外国からの観光客を倍増しようとして行つているビ ジットジャパン・キャンペーンに積極的に協力しており、空港内の案内所に空 港周辺の観光案内やパンフレットを配置するなど、外国のお客様が空港周辺を 訪れるための環境づくりに努めているところであります。
周辺対策交付金の充実につきまして、引き続きお答えいたします。現在の周 辺対策交付金は、平成16年度より国の航空機燃料譲与税制度に準じて交付総 額が決定されていた従来の制度を改め、成田空港の発着回数や騒音地域の世帯 数等、成田空港の実情に応じて額を算定する制度として新たにスタートしまし た 。こ の 交 付 金 交 付 制 度 は 、法 令 等 で 空 港 会 社 の 一 事 業 と し て 明 記 さ れ て お り 、 交付金が弊社の経営状態や市町村合併等により直接影響を受けることなく、成
田空港の実情に応じて安定的かつ継続的に交付されることとなつております。 なお、交付金の使途及び対象地方公共団体は法令に指定されております。対象 範囲を拡大することについては、現状では難しいということをご理解いただき たいと思つております。
【玉造委員長】 第4点の成田国際空港関連の過激派の排除について、NAA お願いします。
【NAA】 成 田空港に関連する過激派の活動拠点が栗源町 にあ り、そのため に町民の皆様にご迷惑をお掛けしていることについては大変申し訳なく思つて おります。弊社といたしましても、この過激派問題につきましては関係機関と
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連絡を密にとり、情報の交換を行うなど栗源町の過激派対策にできる限りご協 力させていだだきたいと考えております。
【玉造委員長】 以上4点につきまして答弁がございましたが、石橋委員よろ しゅうございましょうか。
【佐原・神崎・栗源地区部会 (石橋神崎町長)】 ありません。
【司 会】 委員の皆様にお知らせいたします。騒音対策委員会の議事進行に ご協力いただきありがとうございました。質疑応答の途中でございますが、こ こで一旦 10分ほど休憩をとらせていただきたいと思います。質疑応答は、1 5時 20分から再開させていただきたいと思います。よろしくお願い申し上げ
ます。
騒音対策委員会を再開させていただきます。質疑応答は、概ね 16時 30分 を目途に終了させていただきますのでよろしくお願い申し上げます。なお、騒 音対策委員会の終了後、別室におきまして懇親会の用意をしておりますので、 是非ご出席いただきますよう重ねてお願いを申し上げます。それでは、質疑応
答に入りますので委員長よろしくお願いいたします。
【玉造委員長】 それでは、質疑を続行いたします。河内・新利根・江戸崎・ 東地区部会野高委員よろしくお願いいたします。
【河内・新利根・江戸崎・東地区部会 (野高河内町長)】 河内・新利根・江戸 崎・東と、昨日、稲敷市ができましたので、稲敷市の特別参与の寛元江戸崎町 長が参加しておりますのでよろしくお願いします。私どもは3点の要望がござ いますが、最後ですからあらかた回答は得ているような状況であろうかと思い ますが、ご要望させていただきます。第1点は、飛行コースについてです。着 陸 機 に お い て 、飛 行 コ ー ス を 逸 脱 し た 外 回 り 及 び 低 空 飛 行 等 が 見 受 け ら れ ま す 。 気象条件や運航条件等によりやむを得ず飛行コースを変えなければならない状
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況は理解できますが、できる限り規定コースの遵守を要望します。特に、夜間 の運航については離着陸便の削減や運航時間の遵守を合わせて要望します。
2点 目は、周辺対策交付金であります。今日の各市町村の財政状況は非常に 厳しい状況下にあります。このような現状の中で、各種公共施設の維持管理も ままならない状況にありますので、成田国際空港の基本理念でもあります地域 との共生のもと、周辺住民への福祉とその還元のため、交付金の増額を要望い
た します 。 最後に、防音対策等についてです。暫定平行滑走路の完成により、航空機の
発着回数が増加しており障害を受ける区域も拡大しております。認定区域はも ちろんのこと、認定区域外の地域においても常時測定のほか、臨時に要望地点 の騒音測定をしていただけるように要望します。電波対策についても再調査の 上、対策を講じられるよう要望いたします。また、公共・公益施設の防音工事 等の助成については施設対象範囲を緩和し、地区所有の集会施設なども対象と
して い た だ け る よ う要 望 し ま す 。
【玉造委員長】 3′点についてご質問がございましたが、第1′点の飛行コース の遵守等につきまして国交省お願いいたします。
【国土交通省】 空港事務所からお答えします。飛行コースの遵守につきまし ては、先ほども申し上げたとおりでございますが、安全上の問題がない限りは 飛行コースを遵守するというのは非常に重要と考えておりますので、逸脱した 航空機に対しては公表するとか、航空会社に対しても再発の防止を目的として 指導するというような対策を講じているところでございます。今後とも、飛行
コース、高度の遵守につきましてはご要望に応えることができるように努力を
してまい ります。 それから、夜間運航の関係でございますが、成田空港は本来24時間運用空
港となつているわけですが、実際は環境への配慮ということから深夜23時か ら早朝6時までは離発着制限を行っております。ただし、この間、例えば急病
人の発生とか機体が故障したとか緊急且つやむを得ない事態が発生した場合は、 どうしても成田空港で受け入れざるを得ないので、こういうケースについては
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何卒ご理解いただきたいと思います。22時台の運航につきましては、先ほど 本省の方からお答えしたとおりでございますが、22時台は10便以下に抑え るというような円卓会議の約束事項でございますので、スケジュール段階での 調整、エアラインヘの協力要請等、できる限りの取り組みを行っているところ
でございます。
【玉造委員長】 第2点の周辺対策交付金につきまして、NAAお願いします。
【NAA】 先ほどから申し上げてお りますが、再度お答え申し上げたいと思 います。現在の周辺対策交付金は、平成 16年度より国の航空機燃料譲与税制 度に準じて交付総額が決定されていた従来の制度を改め、成田空港の発着回数 や騒音地域の世帯数等、成田空港の実情に応じて額を算定する制度として新た にスター トしました。この交付金制度は、法令等で空港会社の一事業として明 記されており、交付金が弊社の経営状態や市町村合併等に直接影響を受けるこ
となく、成田空港の実情に応じて安定的、かつ継続的に交付されることになつ てお ります。また、今後の周辺対策交付金の対応につきましては、引き続きご 相談させていただきたいと思つております。
【玉造委員長】 第3点の防音対策等につきまして、NAAお願いします。
【NAA】 現在、茨城県内の騒音測定につきましては、県及び弊社設置の常 時測定局14カ所で年間を通じて24時間連続で測定が行われているほか、騒 音区域の境界付近において毎夏冬に7日 間短期測定を実施するなど、騒音監視 に努めております。臨時的な測定のご要望につきましては、その都度ご相談さ せていただきたいと思つてお ります。
また、テレビ電波受信障害対策につきましては、一昨年度から対策区域に隣 接する区域外の地域について行つておりましたが平成16年度に終了し、これ により弊社が行うテレビ電波受信障害対策は全て終了したということをご理解 願いたいと思つています。なお、公共公益施設の防音工事の助成の対象範囲に つきましては国に準じた方法で実施しておりますので、見直しを行うというこ
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とは難 しい とい うことをご理解願いたいと思つてお ります。
【玉造委員長】 3点につきまして答弁がございましたが、よろしゅうござい ま し ょ うか 。
【河内・新利根・江戸崎・東地区部会 (野 高河内町長)】 いつもいただいてい る回答ですから、 これ以上言つても。ありがとうございました。
【玉造委員長】 それでは、最後になりますが成田空港から郷土とくらしを守 る会岩田委員お願いいたします。
【成田空港から郷土とくらしを守る会 (岩 田事務局長)】 成田空港から郷土と くらしを守る会の事務局長をやつております岩田と申します。よろしくお願い いたします。まず、第1点日で質問したいのですが、これはいろいろな方から 出ているのであまりくどくは言いたくないのですが、北伸ばしという案につい ては非常に問題が多いと思うんですね。これは、私が言うまでもないことなの
ですが、1つは北側の住民に当初計画にはない騒音を振りまくということ。2 つ目は、出入り回の一方通行などが解決されないということ。従つて、2, 5
00m滑走路の能力が十分に発揮されないということですね。 3点日として、工事期間が非常に長くなり完成が遅れるであろうという欠点 があると思うんです。ですから、私たちの会としては前にも見解を出しました が、地権者と会社だけということではなくて、関係する全ての住民とか空港関 係者あるいは管制官とかそういう人たちも含めた話し合いの場を設けて、なん
と か 話 し 合 い で 角翠決 を さ れ な い だ ろ う か と い う こ と を 考 え て い る わ け で す 。 先ほどからいろいろな方が質問したのですが、ちょっと不思議に思つたのは お答えになるのは国土交通省の方で、実際に交渉にあたっている会社の方から
のお答えが何にもないというのは、微妙なところなのかなという状況はわかり ますが、ちょっと不思議だなと思いました。
2点 日は、うちの会が前から言つているように、成田空港では軍事利用はじ ないんだという約束というのが、うちの会、或いは平和塔奉賛会が含めて行わ
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れているわけですが、ただこの約束というのは、うちの会あるいは平和塔奉賛 会だけの約束ではないんですね。建設当時、中曽根運輸大臣が国会答弁でもこ のことははっきり言つております。ですから、成田空港が軍事的な利用はない というのは我々だけではなくて、空港周辺の住民全ての共通の認識だろうと思 うんですね。ですから、それは守つてもらいたいと思 うのですが、昨年 自衛隊 のイラク派遣で自衛隊員が利用したということもありますので、今までどうい う形で自衛隊が成田空港を利用していたのか。例えば、人数とか日時とか目的 地あるいは利用した航空会社というようなものを住民に公開して欲しいという
ことが一つです。 それから、軍事利用問題では前に問題になったのですが、それで私たちが反
対してこれは撤回をされたようなのですが、米国の軍事郵便物、これの軍事郵 便局を空港内に設けるということが新聞で出まして、私たちは急いで署名活動 などをやって、それはやらないということになったようなのですが、現在軍事 郵便物というのはどういう取り扱いになつているのか伺いたいと思います。3 番 目として、関空では自衛隊がイラクに持つていく火器や弾薬の輸送について は、輸送機の空港利用を断ったということなのですが、成田空港ではそういう
ことがないのかどうかをお答えいただければと思います。 大きな3番目は、これも成田市さんからも出ましたが、騒音評価方式の見直
し。我々としては、やはり我々の会としていろいろと勉強の最中なんですね。 幸いにして、逆転現象を解消するような計算方式については近く結論が出るよ うなお話がありますが、それに続いて航空機騒音も含めた道路騒音を除いた全 てのいろいろな騒音について、環境基準の見直しというのが環境省で5年かけ て行われるということになつています。その時に、やはり私たちの会としては、 基本的には環境基準の精神を守ってもらいたい。環境基準の精神というのは何 かというと、具体的に言えば生活環境を保全して、健康を保護するための望ま しい基準とい うのが環境基準なんですね。環境基準とい うのものの精神に基づ いてやつていただきたい。そ して、住民感覚に基づいた、住民感覚に沿つた計 算方式なり測定値なり計算値なり、これをやつていただきたいということにな
るわけです。
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現在のWECPNLの 問題点はいくつかあると思うのですが、一つはこれが 平均化であるとい うことですね。平均化が何故いけないんだとい うことになる わけですが、例えば当然南側、北側では季節によつて騒音値が非常に違 うわけ ですよね。そうすると、非常にうるさいのが半年ある。だけど、後の半年は静 かになる。だから、ならせばこの程度でいいではないかと。これが、本当に住 民の健康の維持になるのだろうか。やはり、そういう騒音基準値を考えるんだ つたならば、それが1日、2日 ということならばまた話は違うかもしれません が、ある一定の長期間うるさい状態があるとすれば、そのうるさい状態に基づ いて基準を考えるべきではないか。それから、対策を考えるべきではないかと 考 えてお ります。
もう一つは、WECPNLは 同じ騒音であれば機数が倍になつても、数値は 3ポイントしか上がらないんですね。そうすると、例えば騒音のいろいろな第 1種区域、第2種区域、第3種区域というのはだいたいポイント5ずつ上がっ
て区別されているわけです。そうすると、機数が倍になっても5ポイントに届 かないで3ポイントしか上がらない。これは、やはり根本的な欠陥ではないだ ろうかと考えるわけです。住民とすれば、機数が倍になったら被害感覚という のは倍になるのが住民の感覚ではないかと思 うんです。その点で、そ うい うも のが欠陥として残るのではないだろうか。
そして、成田市さんからも出ましたが、環境基準の5年をかけた見直しに際 しては、道路騒音のように環境基準そのものが緩和されるような見直しであっ てはならないと思います。例えば、道路騒音の場合には端的に言つてしまえば
時間帯をそれまでは昼間、夕方、夜、深夜 と4段階に分けていたのですが、道 路騒音の環境基準の見直しでは夕方をなくしてしまいまして、夕方の時間帯を 全部昼間の時間帯に繰り入れてしまつた。そういうことになれば、夕方の時間 帯はそれなりにカロ算があったわけですよね。その加算を全部なくして昼間の時 間帯にしてしまつた。だから、今まで環境基準が未達成のところが、それによ つて達成されたことになつてしまったという改訳だと私たちは思うのですが、 そういう改訳があつたわけなんですね。こういうような環境基準の改正であっ てはならないのではないかということを思つております。そういうことになら ないように、よろしくお願いしたいと思います。
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4番目は毎年のように取り上げて、そして今の部会の方々からもいろいろと 出ましたが、環境基準は70WECPNL以 上。ところが、実際の対策は75 W以上じゃないと対策はとられていない。もちろん、隣接だとか谷間とかいろ いろな成田独自の対策はありますが、基本的にはそうい う対策がとられている
けれども、75W以上の騒音があつて75Wまで届かない、あるいは隣接にも 含まれない、あるいは谷間にも入らないということで全く対策がとられない民 家というのは多く存在しているわけです。ですが、環境基準の考え方から言え ば、やはりこういう環境基準未達成の地域、今日午前中に千葉県に電話をして 平成 15年度の環境基準の達成率はどの位ですかとお伺いしたら、報告書がで
き上がつたばかりだけれども、成田空港周辺では50.6%だ つたと。すなわ ち、半分は未達成です。しかも、平成15年度というのはSARSが あり、イ ラク戦争があり、便数もあまり増えない、旅客もグッと減つた時期なんですね。 それも含めて50.6%。だから、実際今年の分の結果が出てくれば40%台、
30%台 の達成率で しかない と思います。 そうすると、未達成の地域そして民家防音の対策がとられていない地域に対
しては、やはりなんらかの民家防音に対する対策がとられてしかるべきだろう
と思います。会社の方々は、屋内で環境基準を達成しているからそれでいいじ
ゃないかと言われるんですね。ところが、これはおかしいと思うんです。例え
ば、人間の生活が室内だけで、窓を閉め切つて 1年中生活できるわけがないわ
けです。ですから、閉め切つた室内で環境基準を達成するのと同等になつてい
るからそれでよろしいじやないかと。これは、やはり詭辮ではないかと思いま ~。
=す
5番目で、これも多くの方から出ていましたが、周辺対策交付金の問題です。 これで、会社の方の答弁を聞いていましてちよつと奇異なのは、会社の方で各 市町村の自治体の方がどのぐらい苦労して周辺対策を行つているか、これを調 べているのかどうかということを非常に疑間に思いました。というのは、私た
ちがある市町村で5、 6年前に調査をしたところでは、周辺対策交付金よりも その町独自で実施している周辺対策をひつくるめて、そうするととてもじやな いけれども周辺対策交付金では足りないんです。下手をすると倍ぐらいのお金 がいろいろなところで使われている。こういう実態を会社の方々がご存じなの
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かどうか。だとすれば、こういうふうに決められました、成田独自ですという だけではなくて、その実態に合つたような周辺対策交付金が出されるように交 付金の規定を再改定するなり、そういうお答えがいただけてもいいのではない かという気がするのですが、その辺の実態を調査したことがあるのかどうかお 伺い したい と思います。
6番 目は、ニュースでたくさん出てくるので心配になつたのですが、成田空 港を通じての麻薬類の密輸はものすごい増え方なんですね。もちろん、たぶん 見つからずに密輸されたものというのは、消費地である大都市に流れていくと は思うのですが、成田空港周辺でも売買されるようになるということになれば 心配だなというので、そういう点がどうなっているかということです。
それから、最近はSARSとか西ナイル熱とかいろいろな変な病気が出てき ています。それが、外国から来た航空機あるいは航空貨物を通して地域に蔓延 する危険性はないのだろうか。そういうことになれば、直接我々の命にかかわ つてくるのではないかという気がするわけです。例えば、西ナイル熱とかSA RSとか鳥インフルエンザというのは、蚊が病原菌を持ってきてそれで媒介す ると。そうすると、航空機の中に蚊が紛れていた場合に、それが地域にばい菌 をばらまくというようなことがないのかどうか。要するに、そういう対策を十 分とつて、そういう事態にならないようにお願いしたいということなんです。
7番目に着陸料の引き下げを検討しているということですが、着陸料が世界 一高いのは確かですが、空港の会社自体が発表していますが、空港で着陸料も 含めて利用者が負担する額というのは決して世界一ではないんですね。もちろ ん、安いとは言いませんが。そうすると、なぜ着陸料だけが問題になるんだ。 着陸料だけではなくて、空港施設利用料とかそういうものをまず受益者還元み たいな形で、航空旅客の負担を少なくするような形で、それも考えるべきでは ないのか。着陸料を引き下げれば、それが運賃に反映するという説もあるので すが、着陸料を航空会社が運賃に還元するということはちよつと考えにくいの ではないか。額も相当少額になつてしまいますし、そういうことはないのでは ないかという気がするわけです。
8番 目として、共生財団の今後はどうなっていくのかちょつと心配なんです ね。というのは、よくわからないのですが、例えば第1種区域のいろいろな対
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策については、今まで空港公団がやつていた。民営化された場合に空港の会社 がやるのか、それ とも共生財団が第 1種区域や何かの民家防音工事を含めてや つていくのか。隣接とか谷間とかではありません。本来の空港周辺の対策をや つていくのかということがよくわからないところがあるのですが、もし共生財 団が第 1種区域の本来、空港公団がやつてきたものまでやるとすれば、とても じゃないけれども今の財政食いつぶし状態のままでは、やがて破綻は避けられ ない。それから、当然会社からお金を補てんしていかなければ、とてもじゃな いけれども民営化する時の約束である周辺対策の充実ということにはならない だろうと。これがどうなつているのか教えていただければと思います。
もう一つは、先ほども挨拶の中でちょつと出ましたが、2010年 でしょう か、2012年 でしょうか、22万回かという話が出ていますが、我々はあま り詳しい航空需要の説明というのは聞いたことがないんですね。グラフは見た ことがありますが一遍も。そうではなくて、こういうふうに需要が切迫してい
るんだ。だから、どうしてもこれは発着回数を20万回、やがて22万回にし なければいけないんだという詳しい計算結果に基づいた説明というのは、今ま でなかったのではないだろうかという気がするのですが、その辺はどうなんで
しょうかということです。 10番目で、四者協議の覚書。積み残しの部分があるのですが、この検討は
今どうなつているのか。完全民営化までにやるんだとおっしゃいますが、JR とかNTTの 民営化の場合も、完全民営化というのは非常に先の長い話なんで すね。 JRでも今もつて完全民営化にはなつていません。そ うすると、空港の
完全民営化というのはとてもとても2007年 にはできそうもない。それが1 0年先になるか、15年先になるか。そうすると、それまで積み残しの部分と いうのは積み残しのまま過ぎてしまうんだと。それでは、ちょっとまずいので
はないかという気がするのですが、完全民営化までの見通しとか現在四者協議 の覚書の積み残し部分がどういう段階になつているのか、それをお伺いできれ ばと思います。長くなりまして申し訳ございません。よろしくお願いいたしま す。
【玉造委員長】 10点 ご質問がございました。逐次お答えをお願いします。 -46-
ご質問が多いので、回答は簡潔にお願いいたします。第 1点、暫定平行滑走路 北側再延伸につきまして国交省お願いいたします。
【国土交通省】 暫定平行滑走路の北側の再延伸というお尋ねでございますが、 私どもこれまでも、この場でもお話をさせていただいておりますが、本来計画 である2, 500mの平行滑走路、それも話し合いで整備をしたいと考えてお
ります。確かに、国と空港会社につきましては空港会社が代表してやっており ますが、それ以外にも地域の自治体の皆様をはじめ、関係者の皆様のご支援を いただいて話し合いが行われていると理解しておりますので、これまでどおり 話し合いによる本来計画の2, 500m平行滑走路の整備ということに全力を
挙げていきたいと考えております。
【玉造委員長】 次に、成田空港の軍事的利用についてでございますが、包括 的に国交省から一言述べていただいた後、NAAから各点について答弁をお願 い い た しま す 。
【国土交通省】 今もご質問があつた際にご説明しておられましたが、成田空 港の運用に当たりまして軍事利用につきましては、空港建設にかかわります地 元の皆様方との経緯、あるいは過去に大臣の答弁もございます。これらの重み を踏まえまして、慎重に対応すべきものと考えております。これが基本的な枠 組みでございます。
【NAA】 自衛隊が利用 した日時とか人数というようなお話だつたと思いま すが、自衛隊の隊員が一般のお客様として成田空港を利用する場合には、弊社 としてその日時、人数などを知り得る立場にはないため、そのような情報を把
握することは難しいということをご理解いただきたいと思います。 それから、米軍の郵便物の取り扱いの数量の話ですが、本件につきましても どのような郵便物の郵送が行われているか弊社として知りうる立場にないこと
から、把握していないということであります。自衛隊の火器や弾薬などの輸送 の有無というようなお話ですが、これまで自衛隊が成田空港から火器や弾薬な
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ど を 輸 送 し た と い う事 実 は ご ざ い ま せ ん 。
【玉造委員長】 第3点の騒音評価方法の見直しについて、国交省お願いいた します。
【国土交通省】 東京航空局からお答えします。基本的には、成田地区部会さ んに対するお答えと同じでございますが、申し上げましたように今おっしゃっ たことも含めて、国土交通省としては環境省に情報提供してまいりたいと思い ます。
【玉造委員長】 第4点の環境基準を満たしていない地域への民家防音工事助 成の実施について、NAAお願いします。
【NAA】 航空機騒音に係る環境基準につきましては、70Wが 目標とされ ており、航空機の騒音防止のための施策を総合的に講じても、その目標値の達 成が困難である地域については、環境基準が達成された場合と同等の屋内環境 を保持することとなつております。そのため、成田空港では騒防法に基づく第
1種区域において弊社が民家防音工事を実施している他、75Wに満たない第
1種区域に隣接する地区においては共生財団が、また、谷間地区においては市 町が民家防音工事を実施しております。これまで、順次対策エリアの拡大が図 られてきております。弊社といたしましては、このような県、関係自治体と協 力して騒音対策の充実に取り組んでいるところでありますので、ご理解のほど
よろしくお願い したいと思います。
【玉造委員長】 続きまして、関係自治体の周辺対策交付金の調査についてと い うことだった と思います が、NAAお 願 い します。
【NAA】 現在、関係 自治体がそれぞれの方針により諸対策を講 じる際は、 弊社としてもその都度実情を伺い、できる限りのご協力をさせていただいてお り、今後ともきちんとご相談に応じていくこととしていますので、ご質問にあ
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るような調査については現在のところ行 う考えはありません。
【玉造委員長】 第6点、麻薬類あるいは病原菌への対策でございますが、N AAお願いします。
【NAA】 成 田空港 では、関係機関により麻薬類や病原菌が国内に持ち込 ま れないよう、厳しい防止策が講じられております。弊社といたしましては、S ARS等の感染症患者が空港内で発見された場合は対策本部を設置するととも に、関係機関と連絡を密にとりながら必要な対策を講じることとしており、病 原菌の空港外の流失防止に努めております。
【玉造委員長】 第7点、空港施設使用料を引き下げるべきではないかという ご質問でございます。NAAお願いします。
【NAA】 成 田空港 の着陸料 は、他 の世界の空港 に比 べ て高い と言われ てお り、これを引き下げることは民営化の時のお約束となっております。また、昨 年 11月 に北側国土交通大臣が成田空港に視察に来られた時も、民営化の成果 について国民に還元するよう言及されており、弊社としては引き下げについて は社会的責任の一環として取り組んでいくこととしております。どの位引き下 げるかということですが、平成 16年の経営実績を見て、空港の将来を見極め
た上で航空会社やIATAと協議していくこととなると思います。なお、利用 者への還元ならばPSFCの引き下げにすべきではないかというご意見でござ いますが、成田空港のPSFCは 中部空港や関西空港に比べても高くはないと 思つております。
【玉造委員長】 第8点、共生財団の運営につきまして、NAAお願いします。
【NAA】 共生財団は、平成9年7月、関係自治体等から基本財産6億円、 運用財産100億円の出えんで設立されました。当初より、共生財団は成田空 港周辺地域においてきめ細かな民家防音工事助成事業を着実に実施してきてお
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り、今後も財団財産の安全かつ効率的な資産管理に努めつつ、予算の範囲内で 必要不可欠となる諸事業を確実にしていくと承知しております。
【玉造委員長】 需要予測の根拠につきまして、国交省お願いいたします。
【国土交通省】 20万回を超える発着回数の増加につきましては、地元の方々 と協議をするということになっておりまして、その際には今ご質問にございま したようにわかりにくいということではないように、必要性を具体的に需要予
測も含めましてわかりやすい形で説明して、ご理解いただくということに努め てまいりたいと思つております。
【玉造委員長】 最後に、四者協議会の覚書についてでございますが、NAA から一言いただいて更に千葉県からも頂戴できればと思います。
【NAA】 NAAの 話については、完全民営化の見通しの話があったかと思 いますのでお答えします。実際の上場の時期につきましては、株主たる政府の 意向によるところが大きいわけですが、弊社といたしましては少しでも早い時 期に上場したいと考えております。
【千葉県】 千葉県からは、協議はいつ再開するつもりかについてお答えいた します。四者で結びました覚書の協議につきましては、平成17年2月 22日
に四者協議の下部組織である実務者会議を開催いたしまして、その履行状況を 確認し、協議もさせていただいたところでございます。ご質問の覚書の積み残 し部分に当たる環境対策 0共生策の充実等について、今後協議するものとされ た18項目につきましては、実務者会議において空港会社から現状報告等が成 されたところでございます。本件につきましては、今後、実務者会議におきま して継続的、重点的に協議をしていくこととしてお ります。なお、蛇足ですが、 現覚書上は完全民営化までに結論が出ない場合は、必要に応じて改めて覚書を 結ぶということになっておりますので、お知らせさせていただきたいと思いま
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す。
【玉造委員長】 以上10点のご質問に対しまして、10点の答弁が行われま したが、岩田委員いかがでございましょうか。よろしゅうございますか。
それでは、他にご発言はご ざいますでしょうか。
【司 会】 これをもちまして、第32回成田国際空港騒音対策委員会を閉会 とさせていただきます。本 日はお忙しい中、誠にありがとうございました。
引き続き、隣の部屋で懇親会を開催いた しますので、ホテルの者がご案内い た します。 ご移動 の方 よろ しくお願 いいた します。
以上
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本議事録は相違ないことを証する。
平成 17年 5月 30日
第 32回成田国際空港騒音対策委員会委員 横芝町長 伊藤 齊
第 32回成田国際空港騒音対策委員会委員 栗源町長 齋藤