1999年10月の出来事

*10月31日

@航空科学博物館のイベント案内(年内)

 ☆11月2日〜30日;飛行機デザイン展

 ☆11月7日;中級者のための運転体験教室(要予約、有料)

 ☆11月26日;やさしい航空の話

 ☆12月1日〜26日;空の日・空の旬間記念写真コンテスト展示

 ☆12月18日;クリスマスパーティー(要予約・有料)

 ☆12月23日;クリスマス航空映画大会

 詳しくは航空科学博物館、0479-78-0557に問い合わせて下さい。


*10月30日

@航空大手3社の中間期決算・公租公課の減少も円高と燃料高騰で帳消し

 航空大手3社の9月期中間決算が発表されました。それによりますと、公租公課(空港使用料や税金など)は減少し、乗客数も伸びているものの、乗客一人あたりの単価が下落し、加えて、円高と燃料の高騰によって3社とも厳しい決算になっています。後期の見通しも、日本航空が合理化の効果が現れて、黒字を確保する見通しですが、他の2社は赤字を見込んでいます。


*10月29日

@氷塊落下は全日空機から・全日空に注意を促す

 7日に栗源町に氷塊が落下して、民家の屋根瓦14枚を割った事故を調査していた運輸省新東京国際空港事務所は氷塊を落とした航空機がシンガポール発成田空港行きの全日空機である可能性が高いと発表し、全日空新東京国際空港支店の支店長を呼び、徹底点検を要請しました。

【コメント】これまでは、氷塊落下事故を起こした航空機を特定することは余りありませんでした。成田空港に着陸してからは氷の場合、溶けてしまっていて、証拠が残らないためです。部品の落下事故ですと整備記録などから分かることが多いのですが。ですから、今回のように時間がはっきりしている場合は、上空を通過中の航空機を管制記録などから特定できるのです。このような場合には時間を見ておきましょう。私たちは、『氷塊落下事故を根本的に防ぐには、現在、機体の下部にある給排水関係のバルブを機体の横に持ってくるべきだ。』と15年以上前から提案していますが、運輸省はそのような改造を航空機製造会社に要請したことはないようです。

@立体駐車場の階数を動物で表示

 空港公団は成田空港内の立体駐車場で、利用者が停めた駐車場の階数がすぐ分かるように、各階に動物のマークを描くことになりました。例えば、1階はウサギ・2階はゾウと言う具合になります。エレベーターにもこの動物マークを使うことにしています。

@日本エアシステムが5年で1000人を削減

 日本エアシステムの社長は昨日、1999年から2003年までの新規中期計画を発表しました。それによりますと、柱は3つあり、第1に新規採用を凍結することにより5年間で5人に1人の1000人を削減する、第2に搭乗員と地上職員の給与を平均12%削減する、第3に国際線は子会社のハーレクインエアーに移行して省力化を図る、と言う内容だそうです。組合にもこの案をすでに提示しており、今後、労使の間で話し合っていくことになります。搭乗員の給与カットでは春にストライキを行うなど揉めていますので、すんなりまとまるかどうかは疑問です。


*10月28日

@「暫定滑走路入札事前審査を始めている」・公団総裁

 中村空港公団総裁は昨日の定例記者会見で、来月の暫定滑走路に対する認可が出次第着工する体制を取ること、そのために、暫定滑走路南端部分の整地工事と県道成田ー小見川線のトンネル工事については入札についての説明会をすでに実施し、認可がおり次第入札が行えるように事前の審査も行っていくことを明らかにしました。また、記者から、「公聴会で批判の多かった騒音対策については」と質問され、「平行滑走路のコンターを越える騒音は出ないと思うが、要望は良く聞いて、出来るものはやっていきたい。」と答えました。

【コメント】騒音対策については、記者から質問されて答えるなど、相変わらず、やる気のなさが丸見えです。そして、平行滑走路の騒音範囲を超える所はないので、基本的に対策は必要ない、と言う立場をくり返し、環境基準の達成について知らん顔を通しています。記者会見で話をするのも大事な仕事とは思いますが、『中村総裁、地元と周辺の住民の前に出てきて話を聞き、考えを聞かせて下さい。』。

@全日空機が関西空港に臨時着陸・乗客と揉める

 昨日の午後6時半頃、福岡から羽田に向かった全日空254便が、羽田空港の悪天候のため着陸できず、上空で待機し3時間半ぶりに、燃料補給のために関西空港に臨時着陸しました。上空での待機中も揺れて、気分が悪くなる乗客が続出し、関西空港で降機して新幹線などで東京に向かうことを希望する乗客が多数でました。これに対して、乗務員は降機を認めず、乗客との間に押し問答が繰り返されました。結局、1時間半後に、108名が降機し、同機は午後11時5分に羽田空港に向けて離陸しました。全日空のマニュアルではこのような場合、降機希望者には代替交通機関などの世話をする事になっているそうです。

@東京ー大阪のシャトル便を前倒しで実施へ

 前にも書きましたが、羽田空港と大阪の伊丹空港の間で、シャトル便を運航する事が決まっていましたが、大手3社はこの時期を早めて、来年の1月から朝夕のラッシュ時だけ運航する意向を固めました。これは、伊丹空港の騒音規制が厳しいこともあり、昼間はシャトル便の30分間隔と言う訳にはいかず、取りあえず、朝夕の試験的実施としたものです。このシャトル便にはスカイマークも参加を希望しており、羽田空港の発着枠が増える来夏以降は羽田空港と伊丹空港・関西空港での運航も考えられています。シャトル便は予約なしで、どこの航空会社で買った券でどの航空会社の便にも乗れるようになります。


*10月27日

@底知れぬ日航と政界の腐敗・「沈まぬ太陽」を読む

 山崎豊子さんの『沈まぬ太陽』を2週間ほどかけて読みました。日本航空の体質、日本の政界の体質が良くわかります。陳腐な言い方ですが、腐り切っている日本の社会に救いはないのでしょうか。後書きの中で、著者も言っていますが、日本の社会の「良心」の欠如が恐ろしい気がします。政党助成金を受け取りながら、公約した企業献金全廃を存続させようとする態度には腹が立ちます。最近起こっている様々な奇怪な事件の根も、ここにあるのではないでしょうか。国の中枢が腐り切っている現われが、連日報道される気味の悪い出来事になっているように思います。この小説の主人公である小倉さんの事については、20年以上前に差別と戦っていた日航労組の方、(たしか、加藤さんとおしゃったと記憶していますが)から平和塔で聞いたことがあります。「沈まぬ太陽」に書かれている小倉さんの不屈の精神には胸にこみ上げてくるものがありました。日本航空の経営体質は変わったのでしょうか。現在、労組の統一も進んでいるように見えますが、この頃の努力が実を結んでいるのでしょうか。運輸省の体質はあまり変わっているようには見えません。我々の意見に対しても、まじめに聞こうとはしませんし、自ら考えた政策(多くは政治家の利権がらみでしょうが。)を押し進めて行くことだけを仕事と心得ているようです。新東京国際空港公団も自分達の天下り先としか考えていないのではないでしょうか。公聴会でも批判されていましたが、空港公団総裁は顔も見せませんでした。騒音対策委員会でも挨拶した総裁は一人しかいません。これで、「地元に密着した空港公団」、「共生を口にする空港公団」と言えるでしょうか。「運輸省に言われたことだけを行う空港公団」、「運輸省の顔色ばかりうかがう空港公団」ではいけないのではないでしょうか。我々と接している空港公団の方々は一生懸命にやっていると思うのですが、トップの姿勢が住民とは遠いところにあると思います。

@日本航空がCD−ROM利用企業を1000社目標に

 日本航空はCD−ROMを使用してパソコン通信を使い航空券の予約・発券ができる「JAL ON LINE」を使用する企業を現在の300社から2000年3月までに1000社に拡大する方針を発表しました。


*10月26日

@羽田空港の深夜・早朝国際化では大田区コースも

 自自公が打ち出した「羽田空港深夜・早朝国際化」では、現在、騒音対策上凍結している東京の大田区上空を通過する飛行コースを使うことを検討しています。運輸省ではこのために、大田区と調整に入る模様です。

@何故、この時期に『羽田空港国際化』が出てきたのか?

 この時期に、『羽田空港国際化』が一気に具体化してきたのか、を私なりに考えて見ます。東京都の巻き返しもありますが、何よりも大きいのは、成田空港の2本目の滑走路が「暫定滑走路」で不十分なものであれ、建設の目途をを付けた、と言うことが大きいと思います。また、例え暫定滑走路が完成しても、首都圏の航空需要に対して十分に対応しきれないのも明らかです。首都圏第3空港を国際・国内線の供用にするにしても、出来上がるまでにはどんなに早くても10年はかかります。こんな事が、今回の背景にあるのではないでしょうか。公聴会でも言われていましたが、航空需要がいつまで右肩上がりで伸びていくかは、確かに疑問がありますが、アジアの各国でハブ空港を目指した大型の空港建設が進んでいることも確かです。日本としては首都圏で成田空港・羽田空港・第3空港の3つの空港が有機的に助け合って需要を満たして行くしか、道はないのかも知れません。「成田空港を貨物空港にする。」などと言う余裕はとてもないと思います。そして、その際に、“公共事業”の名の下に騒音の被害を受ける住民の立場を十二分に考えて対策をたてなければならないと思うのです。

@関西空港2期工事に中国・韓国産の海砂を許可

 関西空港の2期工事の埋立に無許可の韓国産の海砂を使っている、と問題になりましたが、関西国際空港用地造成会社は中国と韓国産の海砂を使用できるよう、公有水面埋立許可免許の変更申請をしていましたが、申請が認められ、両国産の海砂を使用出来るようになりました。最大600万立方メートルを輸入することになります。国産の海砂が足りないためです。

@中国がエアバス28機の購入を決定

 フランスのシラク大統領は23日、中国がエアバス社のA340を8機、A318・A319をそれぞれ10機ずつ購入することになった、と発表しました。購入総額は150億フランになります。


*10月25日

@日本航空と全日空が大晦日の欧州便などを運休へ

 日本航空と全日空は今日、大晦日の欧州便で現地時間と世界標準時で0時を跨ぐ欧州便などを運休し、東南アジア便は0時に離発着をする事の無いように時刻変更をする、と発表しました。これは、コンピューターの2000年問題に絡んだ処置です。運休するのは両社合わせて31便、時刻変更するのは17便とのことです。なお、米本土・ハワイ・グアム・サイパンは平常通り運航するとの事です。

【コメント】「安全だ」、「安全だ」と言ってきましたが、日本の航空会社でも運休が出てきました。欧州便はロシアの上空を通過しなければならず、ロシアの対応が心配、と言う事なのでしょう。しかし、国内線は本当に大丈夫でしょうか。日本時間で夜中の0時は飛ばないにしても、世界標準時の0時は日本では午前9時に当たります。この時間帯だけでも離着陸は待機して様子を見た方が良いと思うのですが。

@東京の離島路線が存続の危機に・特に三宅島

 東京都の離島である、伊豆大島・三宅島・八丈島は現在、エアーニッポンがYS−11型機で1日、伊豆大島が3便、三宅島が2便、八丈島が1便運航されています。八丈島はジェット機も就航しており、黒字路線ですから問題はないのですが、大島と三宅島は赤字路線で撤退する可能性もあります。YS−11型機は2001年1月以降は航空法の施行規則の改正で飛べなくなります。大島は今、滑走路の1800mへの延長工事が行われており、これが完成するとジェット機が就航できますから良いのですが、三宅島は地形的に滑走路の延長が出来ません。そこで、エアーニッポンではYS−11の代わりにカナダのボンバルディア社のDHC−8−300を購入して運航することにしています。この購入の補助は国が4割出すことになっていますが、もう一つの補助団体の東京都が財政難を理由に渋っており、どうなるか分かりません。もし、この補助がなくなると、元々赤字路線ですから、エアーニッポンは路線から撤退する可能性があります。


*10月24日

@米に安全勧告へ・日航MD11型機事故で

 一昨年の6月に三重県上空で日本航空の香港発名古屋行きのMD11型機が激しく揺れ、12名の重軽傷者を出した事故について、運輸省航空機事故調査委員会は最終報告書案をまとめました。それによりますと、事故機は急激な風の変化により速度が「限界速度」を越え、パイロットが速度を下げようと操縦桿を動かした際に、自動操縦が切れてエンジンが後ろにある機体の構造上少しの操縦桿の操作で大きく上下に揺れたため、としています。そして、原因は機体の構造上このような事が起こりうることについての、自動操縦解除に対する不適切な設計と、マニュアルの不備によるパイロットへの訓練不足としています。そして、自動操縦の改良を米連邦航空局(FAA)を通して製造元のボーイング社を指導するよう、安全勧告する事にしています。しかし、パイロットは「揺れは自動操縦解除の前から始まっていた。」として、機体の欠陥が原因としています。

@第1エンジンが全開状態で脱輪・9月30日の事故

 9月30日に関西空港で日本航空機が着陸後滑走路を右にはずれて立ち往生した事故について、運輸省は4つのエンジンの内、左の第1エンジンが着陸後も逆噴射状態にならず、離陸時と同じ全開状態になったため右に脱輪した事を明らかにしました。原因はパイロットがエンジンを逆噴射に入れるときに、第1エンジンのレバーだけ、引きが浅く逆噴射にならなかったとしています。しかし、ほんの少ししか前方にレバーが出ていただけなのに、何故、エンジンが全開状態になってしまったかは、今後も調査することにしています。


*10月23日

@『羽田空港夜間・早朝国際化』に千葉県が強く反発

 自自公の政策担当者会議が打ち出した『羽田空港夜間・早朝国際化』に対して、千葉県では強い反発の声が挙がっています。沼田千葉県知事は「暫定滑走路計画を推進しようとしている今、非常に不愉快。夜間・早朝に燃料をたくさん積み、低空飛行が長くなる国際線が出入りすることになれば、千葉県側の騒音も激しくなる。県として、この考えには到底納得できない。」としています。小川成田市長も「断じて容認できない。極めて、遺憾の意を表明する。国は成田空港の完全化に全力を挙げて欲しい。」としています。

@公聴会に参加した蓮沼村在住の金澤義典さんの感想です

<成田暫定滑走路公聴会の感想>金澤

 騒音直下の住民及び空港利用者の立場で傍聴させていただきました。52名が公述さ

れましたが、9割が賛成の立場で「暫定滑走路計画」に運輸省が認可を出す予定を踏ん

だ形式的な公聴会の印象です。

 共生大綱の教訓である「住民参加と合意」が多数の公述者の発言から「過去」のもの

となりつつあり、地元振興という名のもとに「成田利権」が待ったなしという本音が、

各公述者に見え隠れしていました。

 反対派を雑言罵声するかの公述に象徴されるように、かつて反対同盟だった賛成派住

民の中でも小数派切り捨ての「強権思想」が強くなっていることが、政府・公団以上の

スタンス以上に危険性を感じました。

 賛成派の公述者の特徴は、ほぼ2分されていたように受けとめました。経済関係者は

中央・地元を問わず「経済振興の具体化」、周辺自治体行政関係者は騒音問題など「環

境整備の具体化」の2つです。ともに不足していることは、共生大綱の教訓である「住

民参加と合意」のスタンスです。

 あらためて、「急がば回れ! 暫定滑走路の執行は、ヒヤヒヤドキドキ。」を強く感

じた公聴会でした。すでに、暫定滑走路整備計画が執行に移される情勢になっています

が、運輸省・公団が自ら積上げてきた共生大綱に責任をもったスタンス転換が、今こそ

大切!だと思います。本気で将来へ無用な禍根残さないためにも

 今回の暫定滑走路整備計画の内容・手順は、明らかに間違っており、当初からの計画

の「平行滑走路」の建設、そのものを不可能にしてしまう問題も含んでいるからです。

 1、「成田空港の平行滑走路の早期完成は、一刻の猶予も許されない国民的な緊急

    課題であり」としていますが、国民にとっては緊急課題ではありません。

 2、「国際社会に対する我が国の責務でもある」としていますが、本当の責務は、

    当初計画している平行滑走路の建設のはずです。

 3、「地域社会からも強く要望されている」としていますが、一部の声であり、多数

    の声は、今回の暫定滑走路計画の「内容・手順」への「不安・不振・不満」

    です。(一部の強い要望の本音は、管理統制ですすめる非民主的体質の政府

    の姿勢の現われであり、羽田国際化案の浮上を押さえる利益志向では?)

以上です。

PS:労働組合活動に関わる者として課題となって点です。今回の公聴会に「連合千葉

」より会長の栗田氏と成田地域協議会議長の滝澤氏が公述人参加していました。暫定滑

走路整備計画に賛成の立場で、主旨は「地域経済振興」と「雇用の安定と創出」の2点

で、2名とも組織的検討を経た連合の地域政策としての発言で、連合代表の公述主旨の

2点の内容そのものは一定評価できると思いました。

 全労連の千葉労連としては成田空港問題は(軍事利用問題では一定あるが)明確な政

策としては不十分であり、今公聴会にも組織的関りももっておらず、あらためて大きな

課題として私自身も主体的に政策立案に関わっていきたいと思いました。

PS:以下は各公述で印象的なキーワード。

■異文化コミュニケイター・Mクリステーヌ

 「世界の人々のためにそって平行滑走路を21世紀に誇れる空港に」

■近畿日本ツーリスト海外旅行部・田中

 「快適・安全・経済的な旅行のお手伝い」

■下総町農業・堀川

 「空港と地域住民は将来にわたって共存していく」

■成田市長・小川

 「農家の思い=金はいっとき土地は末代を受けとめて」

■自動車販売整備・鬼沢

 「反対派には地域ビジョンが無く単に反対で無責任で未熟」

 「役人は変わるが住民は変わらない」

■農業・高仲

 「今こそ関係者が真理に向けて平和的解決への模索を!」

■成田青年会議所・中根

 「地域住民と関係者の総意で問題解決にとりくむべき。」

■芝山町長・相川

 「町民が幸せに暮らしていける町づくりを町長として」

■下総町・池田

 「公共性は受任限度はある程度高めるが、W70・75が受任限度と判例」

 「誠意ある話し合いの場を要求する」

■東峰地区農業・石井武

 「本当に対等の話し合いの場を」

■岩田氏

 「中途半端にしないために暫定計画は撤回を」

@エアドゥが繁忙期の運賃を値上げへ

 エアドゥは年末年始の12月23日〜1月10日・札幌雪祭りの2月4日〜13日の繁忙期の運賃を現行の1万6000円から2万円に値上げすることになりました。これは大手3社の特定便割引の攻勢を受けて、予定通りの黒字化に遅れが出ることを考慮したものです。大手3社の繁忙期の運賃は2万6000円です。


*10月22日

@芝山鉄道(株)が一坪共有者に2回目の手紙

 芝山鉄道株式会社は昨日、全国の一坪共有者794人に一坪共有地の解消を呼びかける2回目の手紙を発送しました。今回は地元と周辺の人たちがどのような事を考えているか知ってもろうために、6月に行われた「成田空港問題フォーラム」の記録集を同封しました。しかし、芝山鉄道ルートにかかる一坪共有地のうち、取得できたのはごく一部で、全体の取得の見通しは全く立っていません。

@航空機事故を想定した消火救難訓練行われる

 昨日、成田空港のエプロン部分でB−777が着陸後エンジンから出火、炎上したとの想定の元に消火救難総合訓練が行われました。この訓練には54関係機関・893人が参加しました。今回は負傷者にはそれなりのメークアップを施し、より臨場感のあふれる訓練になりました。

@来年にも日韓の間にシャトル便を運航へ

 2002年のワールドカップを共同開催する日本と韓国は2002年を「国民交流年」とし、その目玉として日本と韓国の間に航空シャトル便を運航することになりました。日本側は成田空港ーソウル間での運航を希望し、韓国側は羽田空港の利用を希望しています。シャトル便は2002年を待たずに来年から運航する予定です。シャトル便とは1時間以内の間隔で運航し、乗客は予約なしで利用できるメリットがあります。ワールドカップが終わった後の運航については利用状況を見て、航空会社間で検討することになります。

@米4大航空会社の業績が悪化

 アメリカの4大航空会社の7月〜9月期の業績が大幅に落ち込んでいることが明らかになりました。これは原油の値上がりによる燃料費の高騰と、増便による航空券の値崩れと、大型ハリケーン「フロイド」の影響があるとのことです。


*10月21日

@千葉日報に全公述人の公述要旨

 今日の千葉日報の2面に18日の公聴会で公述した52人の公述要旨が載っていました。

@自自公が羽田空港の夜間国際化を提案

 今日の午前開かれた自自公の政策責任者会談で羽田空港の夜間国際化が検討され、実施に向けて検討に入るよう運輸省に申し入れました。主に貨物便やチャーター便を空いている夜間(深夜)に乗り入れさせよう、と言う構想のようです。このために、騒音問題などを東京都や千葉県と調整するように要望することになったようです。

【コメント】夜中は羽田空港へのアクセスの問題があり、24時間運用になっても運航する航空機はほとんどありません。また、日本に乗り入れを希望している外国航空会社に運輸省が非公式に「夜中の時間帯に羽田空港へ乗り入れてはどうか。」と打診したところ、断られて、良い時間帯が選べる関西空港に乗り入れた事もあります。夜中に音のうるさい貨物便などを数多く飛ばせば、陸上での騒音問題が深刻になる事も予想され、すんなりとは行かないと思います。

@下部成層圏の窒素酸化物の70%は航空機から

 航空機の通過量が極めて多い、北大西洋の下部成層圏の窒素酸化物の70%が航空機から排出されたものである、と言う調査結果を、名古屋大学太陽地球環境研究所の研究グループが発表しました。航空機の排気ガス汚染が地球大気を汚染している具体的な結果が明らかにされたには珍しいことです。

@ボーイング社のミスで日本航空機が大幅遅れ

 今年の5月と6月に日本航空機が電気回路のショートで計器が誤動作し、大幅に遅れる出来事がありました。これは航空機を製造したボーイング社の品質管理のミスで起こったものです。製造中のゴミが電気のボックスに入り込み、回路をショートさせたものです。このボックスは日本航空の機体整備では全く開けることはなく、明らかにボーイング社のミスでした。

@新潟空港で駐車料金を値下げへ

 新潟空港では空港の駐車料金を普通車で1時間200円から150円に値下げすることになりました。これは利用が低迷する中、利用者の利便性を高めて利用の促進をはかるものです。


*10月20日

@エジプト機がハイジャック・犯人投降・全員無事

 現地時間で昨日の午後6時13分頃、イスタンブールからカイロに向かった、エジプト航空B−757型機が離陸直後にハイジャックされました。犯人はロンドンに行くことを要求し、ドイツのハンブルグ空港に給油のため着陸し、犯人は投降しました。犯人は20歳前半の男性で、本人は「テロリストではない。」と言っているそうです。機長が犯人ともみ合いになり軽傷を負いましたが、その他は乗員・乗客全員無事との事です。日本人も5人乗っていました。

@アメリカの空が1997年8月頃まで危険だった

 18日、アメリカの新聞が明らかにしたところによると、1994年以降米国で発生した航空機事故の内、5件(246人死亡)が空港の管制レーダーが誤動作して着陸進入の際の最低高度を切ったことを警告しなっかたために起こった可能性がある、とのことです。この警報装置は着陸機が安全な高度よりも低くなったときに、管制官と航空機のパイロットに警告するもので、これが働かず、パイロットが気づかなかった場合、滑走路の手前で地面に激突する可能性があります。1997年8月にグアムで起こった大韓航空機事故もこの誤動作が原因の可能性があるそうです。新聞は「アメリカの空は極めて危険だった。」と書いています。

@アメリカで地域航空会社の囲い込みが激化

 アメリカのデルタ航空は18日、シンシナティーを拠点とし、中西部に路線を持つコム・エアを18億ドルで買収する、と発表しました。アメリカン航空も中堅地域航空会社のリノ航空を吸収しました。デルタ航空は中西部に強いユナイテッド航空の地盤に食い込みをはかるねらいがあるものと思います。アメリカではこのような大航空会社による中堅地域航空会社の囲い込みが激しくなっています。

@エアカナダが敵対的買収に対抗

 エアカナダはオネックスとアメリカン航空の親会社AMRによる敵対的買収に9億3000万カナダドルを用意して対抗すると発表しました。資金は提携するルフトハンザ航空が2億9000万カナダドル、ユナイテッド航空の親会社UALが7億3000万カナダドルを援助します。また、経営危機に陥っているカナディアンを9200万カナダドルで買収する提案を行いました。買収後は独立した子会社にするそうです。


*10月19日

@昨日の公聴会の「公述人名簿とその態度表明」を「暫定滑走路資料」のページに載せました

@暫定滑走路供用開始予定日を2002年5月20日と表明

 昨日の公聴会の冒頭に運輸省は暫定滑走路の供用開始予定日を2002年の5月20日にする事を初めて明らかにしました。

@公聴会の意見の特徴

 公聴会の公述を聞いた私なりの感想を書いてみたいと思います。

(1)経済界は労使そろって不況脱出の大合唱

 賛成意見を述べた人は経済界が労働組合関係も含め20人以上でした。その全部が賛成意見でしたが、その論調は「滑走路が1本なので、地域の発展が阻害されているし、経営が苦しくて仕方ない。もう1本出来れば、雇用も増えるし、周辺地域も発展する。」と言うもので、聞いていると、「不況の責任は成田空港の平行滑走路が出来ないため、」と言っているようでした。自分たちの経営能力やバブル崩壊の影響など、関係ないような言い方でした。雇用の拡大と言っても、2万人が地元から雇用されるわけではなく、多くは、他から来る人であることは過去の歴史が証明しています。また、これらの人達が騒音下の住民の犠牲の上で空港のプラス面が成り立っていることについて、一言半句も触れないのは印象的でした。成田市の発展といっても、人口が増えているのは、騒音に全く関係ない地域なのだ、と言うことを忘れないで欲しいと思います。その中で、50番目に公述した山口幸夫さんが「発展を言うみなさんは本当に今後も経済が右肩上がりで行くと考えているのですか。資源は今のままで使っていけば、4,50年で無くなると言われているのですよ。」と問いかけたのが印象的でした。

(2)「賛成」とは言うけれど・・・

 地元の人の発言では「賛成」とは言うけれど、心は複雑に揺れている様子が随所に見受けられました。8番目に公述した下総町の堀川さんは「賛成で公述するのだが、騒音下の住民として発言する。」と断って、騒音の実体験をした人たちへのアンケートの結果を挙げて、住民が如何に騒音に不安を持っているかを数字で明らかにしていました。また、11番の岩澤さんだと思うのですが、「今まで、住民団体の役員をやっていたので、地元住民の意見を言う事が出来ず、本当に心苦しかった。」と前置きして「条件付き賛成」の意見を地区の要求を挙げて公述していたのが印象的でした。騒音地区からの公述人は「賛成」とは言うものの、今後の対策に十分取り組むことを条件にしていました。その中でも、成田市の騒音地区の住民は平行滑走路ならば1日300便になるはずの現A滑走路の便数が、暫定滑走路になって370便以上に据え置かれることに大きな怒りを持っていました。また、自治体関係者は「賛成」と引き替えに、と言っては怒られるかも知れませんが、それぞれの地域振興策への支援を要望していました。

(3)心からの怒り、下総の石井さん

 反対の中では、22番目に公述した下総町高倉の池田さんが運輸省・空港公団への怒りをぶつけていました。石井さんは「高倉の住民は騒音に受忍限度があるのは認めている。しかし、実体験の騒音は我々の受忍限度を遙かに越えている。今まで、運輸省・空港公団が高倉に来たことがあるか。1回もないではないか。開港して20年経つのに。今日も総裁が何故来ない。住民の前に顔を出しても良いではないか。我々は断固反対する。環境基準の達成を要求する。我々は運輸省と空港公団を信用していない。」と激しく訴えていました。また、東峰地区で営農をしている石井武さんは「セレモニーだ、と言われたが、反対する者がいないといけないので出てきた。有機農業はすぐには出来ない。今まで、何回か『土地を売ろうか。』と思ったこともある。しかし、運輸省が東峰地区に来たのは1回しかない。3回逮捕されたが、そのたびに『反対しても無駄だよ。反対しなければ、早く帰す。』と言われた。1回は確かに逮捕されるような事をやった。後の2回はやっていない。こんな事を正してくれるのか。東峰地区にも色々な人がいるのだ。『一緒に話し合いたい。』と言われても困るのだ。」と述べていました。

@反対同盟北原派と反対同盟熱田派がデモ

 昨日の公聴会に抗議して、反対同盟北原派と反対同盟熱田派が会場周辺をデモ行進しました。反対同盟北原派は約60人、反対同盟熱田派は約20人だったそうです。混乱はありませんでした。

@周辺有事での成田空港使用には否定的見解

 昨日、日米防衛協力のための新指針(ガイドライン)関連法で、地方自治体の協力に関する政府の対処方針が明らかになりました。その中で、米軍が非公式に要望した成田空港の使用については「空港建設にかかわる地元の方々との経緯や過去の国会答弁の重みを踏まえ、慎重に検討し対処する」としています。

【コメント】しかし、「使用しない。」とは言っていないので、これからも、使わせないようにする運動が重要になってくると思います。

@日本航空機が燃料不足で緊急着陸

 17日午後4時半頃、ニューヨーク発成田行きのB−747−400型機が「燃料が少なくなったので、緊急着陸したい。」と成田空港に着陸しました。途中の向かい風が強く、燃料を余計に消費して、着陸の順番待ちをすると、足りなくなる可能性があると優先的に着陸をしたものです。

@乱気流で45人が重軽傷

 17日の午後0時17分(現地時間)頃、中国の昆明から香港に向かっていた中国・南方航空のB−757型機が香港の手前で乱気流にあい乗員・乗客45人が重軽傷を負いました。機体は600mも降下したそうです。負傷者の内、17人が日本人でした。


*10月18日

@公聴会が午後7時に終わりました

 公聴会が朝10時から午後7時まで、成田市国際文化会館で行われました。昼食と途中2回の休憩を入れて、正味7時間半に52人が公述を行いました。私も28番目に公述し、他の51人の公述を聞いてきました。さすがにくたびれました。私の公述の原稿を「暫定滑走路資料」のページに載せておきます。詳しくは明日以降に載せたいと思います。


*10月17日

@反対同盟熱田派が東京で集会

 昨日、東京で反対同盟熱田派と支援者が「10・16三里塚東京集会」を開き、250人が参加しました。反対同盟熱田派の世話人である柳川秀夫氏は「26万人の賛成署名は何の意味もない。運輸省は数の論理を持ち込もうとしている。」と述べました。また、公聴会に参加し公述する人は「暫定滑走路が立ち行かなくなったときに、反対した人がいなかった、というのではまずい。」と参加する事への理解を求めました。支援者の中には明日の公聴会に対して、周辺をデモ行進する人もいるとのことです。

@運輸省が航空関係の2000年問題で各国の対応を公表中

 運輸省はホームページでコンピューターの2000年問題で各国の航空管制や空港の対応状況を公表しています。半月毎に更新していくとの事ですので、年末年始に海外に出かける方は参考にすると良いでしょう。


*10月16日

@昨日の福岡空港が濃霧で14便が欠航

 昨日の午後、福岡空港が厚い雲と濃霧のため、離着陸が難しくなりました。このために14便が欠航し、7便が長崎空港など他の空港に着陸しました。また、108便が30分から1時間以上の遅れを出しました。福岡空港では計器着陸装置(ILS)が更新の工事のために使えず、これが混乱に拍車をかけました。

@日本航空がエアドゥの整備を値上げ条件に継続

 エアドゥの機体整備を委託で行っている日本航空は契約が12月で切れる問題で、委託料の値上げを条件に継続する考えを明らかにしました。しかし、自社の整備体制に余裕があることを条件にしており、また、新規導入の航空機については契約からはずす、としています。

【コメント】どうも弱いものいじめ、の感は免れません。日本航空だって発足当時から国に“おんぶ”に“だっこ”でここまで大きくなってきたのでは・・・。

@経営合理化のしわ寄せが契約客室乗務員に

 航空業界の競争が激化したしわ寄せが、契約客室乗務員に来ているようです。今日の朝日新聞の夕刊によると、6ヶ月の契約の終了毎に契約打ち切りの通告におびえる様子が良く分かります。

@大阪の女性がアンセット航空を訴える予定

 大阪の重度身体障害を持つ女性が、「車椅子を壊され、別の車椅子も貸してもらえず、現地での行動が制約された。」として、損害賠償をアンセット・オーストラリア航空に求める訴訟を大阪高裁に起こす事にしています。


*10月15日

@着陸直前にエルロン(補助翼)動かず

 かなり前のはなしですが、6月30日、函館から羽田空港に向かった全日空862便B−747型機が着陸寸前、こうど300mで右主翼のエルロン(補助翼)を動かすワイヤーが切断し、動かなくなる事故がありました。エルロンは旋回の時に主に使いますが、この時は、直進降下中でパイロットは気がつきませんでした。着陸して次の飛行に備える飛行前点検で発見されました。調べたところ、ワイヤーが定期点検の時に滑車にかからず、脱落防止のピンに引っかかっていたために摩擦で摩耗して切れたものです。運輸省からの指示で点検したところ、別の機体にも同じミスが発見されました。

@シンガポール航空が来春にスターアライアンに加盟

 シンガポール航空は世界的な航空連合の一つである、スターアライアンに来年の3月か4月に加盟することを明らかにしました。スターアライアンには今月末に全日空が加盟することになっており、全日空を含めて9社が参加しています。


*10月14日

@18日に成田空港で入場制限が行われます

 暫定滑走路問題の公聴会が行われる18日に、成田空港で入場制限が行われます。これは、反対同盟北原派が公聴会に抗議する集会とデモ行進を予定しているためです。

@芝山町菱田地区の11戸が集団移転契約結ぶ

 今日、平行滑走路の南側で飛行コース直下になる、芝山町菱田地区の11戸が空港公団と集団移転補償契約と代替地譲渡契約を結びました。代替地は同町千代田地区になる予定です。菱田地区ではさらに3戸が移転に向け空港公団と調整をしています。これで、移転対象地域で残っているのは228戸になります。菱田地区はかって反対同盟の拠点として有名でした。

@10月から「JALウエイズ」が新規乗り入れ

 10月から成田空港に「JALウエイズ」が新規に乗り入れを始めました。日本航空の子会社らしいのは名前から分かりますが、初めて聞く名前です。なお、NAAトピックスに成田空港乗り入れ航空会社の名前が全て載っていました。使用ターミナルと乗り入れ開始年月日が入っています。

【コメント】このところ、空港公団のホームページが充実してきました。情報が早くなっています。インターネットによる情報発信に本格的に取り組み始めたのでしょうか。良いことです。


*10月13日

@公聴会の公述人は最終的に52人です

 今日、運輸省から電話がありました。内容は(1)マスコミの写真撮影をしても良いか、(2)氏名・職業・住所を公述人一覧に出して良いか、の2点でした。その際、公述人が最終的に52人になるとのことでした。

@成田空港圏自治体連絡協議会が過激派排除を決議

 日にちがはっきりしないのですが、最近開かれた「成田空港圏自治体連絡協議会」で過激派集団に対する徹底的な取り締まりを求める決議を採択したそうです。

@亀井政調会長が「首都圏第3空港をメガフロートで」

 今日、自民党の亀井政調会長は「質の高い公共事業を進めたい。」と発言し、その目玉の一つとして、「メガフロート方式による首都圏第3空港の建設を挙げました。

@中国南方航空機がパンク警報で緊急着陸

 今日午後0時45分頃、中国_・広州から関西空港に向かっていた、中国南方航空3899便B−777型機が着陸しようとして、車輪を出したところ、左主脚のタイヤ圧が0を示す表示が出ました。このため、同機は関西空港に緊急着陸し、無事着陸しました。

@日本航空機がエンジン故障で離陸を中止

 昨日の午後3時50分頃、羽田空港発新千歳行きの日本航空517便B−747型機が離陸滑走を始めたところ、第4エンジンの排気温度が異常に上昇していることを示す表示が出ました。同機は離陸を中止しました。第4エンジンからは一時炎が出たそうです。

@日本エアシステム機が片肺で引き返す

 11日午後1時35分頃、新千歳空港を羽田空港に向けて離陸した、日本エアシステム1120便エアバスA300型機が離陸して高度300mに達したところで、エンジントラブルを示す表示が出ました。同機はこのエンジンを止めて、新千歳空港に引き返し、無事着陸しました。

@日本エアシステム機で燃料漏れ

 10日午後7時50分頃、伊丹空港に着陸した日本エアシステム756便MD810型機で燃料漏れが見つかりました。最後部の補助動力装置から白煙が出ており、滑走路に燃料漏れが見つかりました。


*10月12日

@金券ショップで全日空の航空券が値上がり

 優待割引券の廃止を行った全日空の航空券が金券ショップで大きく値上がりしているそうです。例えば、東京ー札幌間は9月上旬に比べ、3500円(18%)の値上がりになっているとのことです。今まで、金券ショップの航空券の供給は半分が優待割引券でしたが、優待割引券の廃止で仕入れが難しくなっている、との事で値上がりに拍車がかかっているとのことです。なお、他社の航空券も値上がりが始まっているそうです。


*10月11日

@運輸省から公述承認の文書が来ました

 運輸省から大きなな葉書で公述人申請の承認書が届きました。それによりますと、公述時間は10分以内で、私の公述は15時30分頃とのことです。

@昨日、反対同盟北原派の決起集会が開かれる

 昨日、反対同盟北原派が平行滑走路用地内の東峰地区反対同盟北原派所有地で「暫定滑走路着工実力阻止10・10全国総決起集会を開きました。基調報告にたった北原事務局長は「暫定滑走路案は農民の頭上40mの高さを飛ぶ無謀な計画。ガイドライン法を見れば、成田空港が軍事基地として利用されるのは明白だ。実力を持って着工を阻止しよう。」と訴えました。また、18日の公聴会に対しては「反対同盟北原派はデモなどの弾劾行動を持って対抗する。」と述べました。参加者は県警調べで、約960人とのことです。


*10月10日

@成田空港の太陽光発電が12日から運用開始

 成田空港の第1ターミナルの展望デッキなど3カ所に設置された太陽光発電装置が12日から運用を開始します。3カ所に設置された太陽電池パネルは882枚で発電能力は120KWになります。取り出された電気は第1ターミナルのエアポートモールの中央部分、第1ターミナル北ウイングの出発ラウンジのガラスの塔、空港公団本社ビルの情報コーナーで使われます。

@成田空港のホームページ・NAAトピクスに第9回ACI総会報告が載りました

 内容は次の3項目です。

1.航空機騒音対策について

2.航空会社間のアライアンスとコードシェアへの対応について

3.Y2K問題に係る空港間情報ネットワークについて


*10月9日

@「暫定滑走路は2002年完成を目指す」と運輸大臣

 今日の千葉日報によると、新しく運輸大臣になった二階氏はインタビューに応じ、暫定滑走路につては「理解が得られるようになってきた。今後も話し合いを基礎にやっていくが、2002年には間に合うように懸命に努力していく。」とのべ、羽田空港の国際化については「今は成田空港を懸命に取り組んでいる。羽田空港の国際化については各方面で柔軟に意見を交換するようになってきている。よく関係者の意見を聞いた上で判断したい。」と述べました。また、首都圏第3空港については「必要と言うことは誰でもが認めている。成田空港・羽田空港・首都圏第3空港とそれぞれの役割を分担して対応しなければならない。候補地は海上・陸上などを含めて今後詰めていきたい。地元が本気で誘致する気運にならなければいけない。」と述べました。

【コメント】首都圏第3空港についてはメガフロートで東京湾に建設する、と言う報道がありましたが、今、数少ない大型公共事業の利権を巡って、政治家の間で激しい綱引きが行われているようです。鉄鋼業界としてはどうしてもメガフロートで造りたいでしょうし、地方自治体としては是非自分のところに誘致したいのでしょう。

@芝山町長が一坪共有地地権者に長文の手紙発送

 以前にも書きましたが、相川芝山町長は芝山鉄道ルート上の、778名の一坪共有地の地権者に対して、空港に反対する立場から町長になるまでの自分史を書いた、長文の手紙を発送したことを明らかにしました。町長が一坪共有地の地権者に手紙を出すのは2回目です。注目されるのは記者会見の記者の「地権者の賛同が得られると思うか。」との質問に対して、「これを最後に反応を見たい。来年3月頃まで時間がほしい。」と答え、来年度以降、一坪共有地が解消されない場合はルート変更などの可能性を示唆しました。

@『成田空港圏自治体連絡協議会』に蓮沼村を入れる

 千葉県の沼田知事は定例県議会の質問に答え、現在、成田空港周辺の1市7町で構成している『成田空港圏自治体連絡協議会』に蓮沼村を加える方針であることを明らかにしました。現滑走路の飛行コース直下にありながら、今までは何故か入っていませんでした。これについて、蓮沼村では強く反発していました。

@エアバス社がボーイング社を抜く

 フランスの新聞によりますと、今年1月から9月までの旅客機の受注でエアバス社がボーイング社の2倍以上の受注を受けているそうです。エアバス社の受注が343機に対し、ボーイング社は154機だそうです。この調子で行きますと、エアバス社が初めてボーイング社を抜いて1位になりそうです。


*10月8日

@30組合・28000人の「航空連合」が発足

 日本航空関係のグループ労組が参加する「航空同盟」と全日空関係の労組が統合した、産業別労組「航空連合」が今日、発足しました。これに参加したのは30労組・28000人になります。航空連合では今後日本エアシステム関係の労組などにも参加を呼びかけていく事にしています。今日の結成大会で「首都圏第3空港は羽田空港の沖合展開を重要な選択肢として、早急に着工する。」と述べています。

@羽田空港の発着枠を31便増へ

 運輸省は6日、羽田空港の発着枠を来年7月から31便ふゃすと発表しました。これは運輸省航空局管制保安部長の諮問機関である「空港処理容量検討委員会」の答申に基づくものです。この諮問では、これまで1時間あたり離発着あわせて45回だったものを60回に緩和できる、としています。この結果、現在、1日あたり320便の枠を351便に増やせる、としています。そして、この運用になれてきた2002年7月からは377便まで引き上げる方針とのことです。

【コメント】これだけでは良く分かりません。24時間運用ならもっと大幅に増やせるはずですが。24時間運用とは言っても、騒音問題があるので夜中には余り飛ばせない、と言う事なのでしょうか。しかし、1時間あたりの便数をこんなに緩和しても大丈夫なのでしょうか。何かのアクシデントが起こったら、回避のしようがなくなるのではないでしょうか。心配です。

@昨年7月の小型機の墜落は空間識失調が原因

 運輸省の事故調査委員会は昨年7月に大阪府高槻市で起こった、小型機の墜落事故の調査結果を運輸大臣に提出しました。それによりますと、雲中の飛行でパイロットが空間識失調に陥り、機体の姿勢を急激に戻そうとしたために、左主翼に無理な力が加わり、破壊されて空中分解しともの、としています。


*10月7日

@栗源町に氷塊が落下、屋根瓦14枚割れる

 今日午前7時頃、成田空港の東13Km地点の栗源町岩部の民家の屋根に氷塊が落下するのを、通行人が目撃し警察に届けました。警察で調べたところ、屋根瓦が14枚割れており、庭先に8から12cmの氷の塊5個が落ちていました。警察では飛行機の機体に付いていた氷が落下したものと見ています。栗源町は太平洋の九十九里海岸から霞ヶ浦に向かう成田空港へ北側から着陸する航空機の飛行コースになっています。

【コメント】氷塊の落下は今までにもたくさんありましたが、(落下物事故のページを見て下さい。)落下が目撃されたのは初めてではないでしょうか。でも、通行人に当たらなくて幸いでした。

@成田市と東峰地区住民の話し合いが持たれる

 4日に成田市当局と暫定滑走路計画に反対する同市東峰地区の住民との2回目の話し合いがありました。会合は地区内の民家で東峰地区住民8戸と市の幹部4人が出席しました。市側はこの中で、誘導路と交差する県道成田ー小見川線をトンネル化する事と、工事の間は迂回路を造ること、誘導路が反対派の所有地近くを通るところでは10mの防音壁をつくることを明らかにしました。住民からは「誘導路が出来ると畑に行く道がなくなってしまう。」「初めに計画ありき、で住民の生活を全く無視している。」などの意見が出たそうです。1回目の会合は8月初旬に開かれたそうです。

@首都圏第3空港を浮体構造物で東京湾に造る方針

 運輸省と自民党は首都圏第3空港を浮体構造物(メガフロート)で東京湾につくる方針を固めました。この首都圏第3空港は羽田空港を補完する国内線の空港で、2010年の完成を目指します。環境への影響が比較的少ない浮体空港とし、首都圏のアクセスの利便性を考え、九十九里や鹿島沖よりも東京湾が良いと判断したそうです。補正予算で調査費も増額し、3年後の着工を目指すとのことです。

【コメント】海上空港は騒音対策から言ってもよりベターとは思いますが、東京湾に新しい空港を造る空域が確保できるのでしょうか。羽田空港の離発着する航空機の隙間を縫うように第3空港の離発着が行われると想像すると、なんか、寒気がします。

@日本航空の客室から肉きりナイフ

 関西空港から北京に着いた日本航空機の客室から機内清掃の際、刃渡り12cmの肉きりナイフが見つかったことが、今日明らかになりました。全日空のハイジャック以来、手荷物の検査を厳重にするように指示していた運輸省は日本航空にたいし、持ち込まれれた経緯を調査するように指示しました。

@航空優待割引券が大手3社で455万人分

 問題になった、航空優待割引券が大手3社で1998年度分が455万人に上がることが明らかになりました。運輸省としては、この件は行政処分にはそぐわないとして、厳重注意をするようです。事務次官は「大手のお客に割り引くことはかまわない。公明正大にやると言うことだ。」と語っています。


*10月6日

@東京湾メガフロートで誘導電波の試験

 横須賀の米軍管理水域につくられた巨大浮体構造物、メガフロートで航空機の着陸誘導装置の試験が行われました。メガフロートを滑走路に見立てて、着陸誘導装置を設置し、検査装置を積んだYS−11を低空で進入させ影響を調べました。結果的には着陸に何の支障もない、との事でした。来年には実際に着陸をしてみて検査をするそうです。

@日本航空が3部門に社内カンパニー制導入

 日本航空は来年4月から社内を旅客販売部門・貨物部門・整備部門の3つに分けて社内カンパニー制を取ると発表しました。これは、各事業責任を明確化、意志決定の迅速化・グループ事業の強化のためだそうです。

@ボーイング社が改造事業を本格化

 ボーイング社は中古の旅客機を改造して、貨物航空会社などの要望を受けて改造する事業を本格化させることになりました。一昨日の英国航空がB−757をDHLに34機売却する件も、ボーイング社が5億ドルで買い取り、改造して、その後のメンテナンス料も含めて13億ドルでDHLに売却する事なのだそうです。


*10月5日

@運輸大臣に二階俊博氏

 今日発足した第2次小渕内閣の運輸大臣に自由党の二階俊博氏が就任しました。二階氏は運輸政務次官をつとめたことがあります。和歌山三区選出で60歳です。

@関西空港の脱輪事故はエンジンの出力のアンバランスが原因か

 このページで書き落としてしまったのですが、先月30日夜に起こった日本航空機の関西空港での着陸後の脱輪事故は、左のエンジンの出力が右に比べて高かったのが原因のようです。ただ、これが、エンジンのトラブルかパイロットのミスかはまだ分からないそうです。

@神戸空港建設予定地で不発弾の処理

 神戸空港の建設予定地の海底に不発機雷など4個が発見され、今日、自衛隊が水中爆破で処理を行いました。140mの水柱が上がったそうです。


*10月4日

@公述人は52名全員だそうです

 今日、運輸省から電話で公述の意志の確認がありました。その電話によると、公述人の申請は52名あり、その全員に公述してもらうことになったそうです。公述の時間などは追って郵送で知らせる、とのことでした。

【コメント】「52人の全員に公述をやらせる」と言うのは運輸省の英断と評価しても良いのではないでしょうか。「恣意的に一部の意見だけを選んだのだ」と言われなくてもすみますから。

@エンジンに鳥が飛び込み全日空機が引き返す

 今日午前11時20分頃、新千歳から関西空港に向かって離陸した全日空134便・B−747型機が高度150mに達したところで、エンジンに鳥が飛び込みました。同機は直ちに新千歳空港に引き返し、無事着陸しました。乗客は別の便に乗り換えて関西空港に向かいました。

@全日空がネット購入の航空券の支払方法を拡大

 全日空は今月1日から、ネットを利用して予約購入した航空券の支払方法を、今までのクレジットカードのみから、コンビニでの支払いや郵便貯金口座からの即日支払いも出来るようにしました。ただ、このサービスはANAマイレージクラブの会員に限るそうです。

@年末年始の海外旅行の予約が前年比20%減に

 旅行会社の大手4社の調べによると、海外のパックツアーの予約状況が12月分は前年比20%も減っているそうです。これはコンピューターの2000年問題と今年の年末年始の休暇が長期休暇が取りにくい暦になっているためとのことです。

@英国航空がDHLにB−75734機を売却か

 英国航空はアメリカの宅配サービス会社DHLにB−757、34機を5億ドルで売却する計画があるそうです。英国航空の関係者はこの報道について肯定も否定もしませんでしたが、「このようなことは英国航空のスリム化に合致している。」と述べたそうです。


*10月3日

@運輸省が暫定滑走路問題で意見を募っています

 運輸省が30日から運輸省のホームページで暫定滑走路計画についての意見をEメールと郵送で募っています。氏名と市町村までの住所が必要です。そして、「住所や電話番号を除いて公開されることを想定して欲しい。」とのことです。

【コメント】運輸省も味なことをやりますね。利用者は便利になれば、それに越したことはないので、「早く作れ。」と言う事になるでしょうね。しかし、実際に被害を受ける地元・周辺の住民の意見を押しつぶすようなことになってはならないと思います。


*10月2日

@10日(日)に成田空港で入場制限があります

 10日の日曜日に反対派の集会がありますので、成田空港は見送り・出迎え・見学が原則として出来なくなります。注意して下さい。問い合わせは0476-34-5140にして下さい。

@学者らが暫定滑走路計画の白紙撤回を求める声明を運輸省に提出

 昨日、原子力資料情報室共同代表の山口幸夫さんと一坪共有者で日本消費者連盟事務局長の水原博子さんら7人は運輸省を訪れ、暫定滑走路計画の白紙撤回を求める声明を海外も含む670人の賛同署名とともに提出しました。声明では「地元住民に事前に何の相談もなく打ち出されたもので、話し合い解決の約束を崩すもの。」と批判しています。なお、山口さんと水原さんは公聴会に公述を申請したそうです。

@関西空港が着陸料の割引を導入

 国際線の減便に悩む関西空港では世界的に見て成田空港に次いで2番目に高い着陸料を割引制度によって低くすることを発表しました。この割引は2000年3月からの2年間の期間限定です。しかし、それでも世界的に見ると高額で効果があるかどうか疑問、とする向きもあります。


*10月1日

@9月のアクセス数が過去最高の3518回になりました。ご愛読ありがとうございます。

@公聴会に空港公団の永井副総裁が公述

 空港公団の中村総裁は昨日の月例記者会見で、18日の公聴会に永井副総裁が出席し暫定滑走路の必要性などについて公述することを明らかにしました。また、中村総裁は国際空港評議会(ACI)世界総会で航空機騒音のより厳しい新基準をつくり、基準を満たさない航空機の使用を禁止するよう国際民間航空機関(ICAO)に要請していくことになった事を明らかにしました。

【コメント】私の所には公述できるかどうかの連絡はまだ来ていません。傍聴の方もまだ返事が来ません。この「公聴会」も運輸省が主催し、暫定滑走路計画も運輸省が提案し、空港公団にやらせるのですから、形式的なものなのでしょう。その証拠に、新聞報道では「公聴会が終わったら、運輸省は暫定滑走路計画変更に認可を出す予定。」と書かれています。運輸省の中で、「すぐに認可する。」と言う人がいるからこのような報道になるのでしょう。しかし、形式的なものであっても、反対する人がいる事を訴えなければならないと思います。反対の立場で公述申請した人が私も含めて、少なくても3人はいるのです。

@エアドゥが整備の有資格者を募集

 エアドゥは整備の一部を自前でするために、(6月6日の出来事を参照にして下さい。)10人から12人の航空機整備の資格を持っている人を募集しています。2000年1月から新千歳空港で、6月からは羽田空港で一部の整備を始める予定です。