暫定滑走路についての空港公団交渉報告

1999年8月25日 午後2時から4時 空港公団本社ビル

[空港公団側の発言者については、空港公団側の希望により氏名は明らかにしません。]

共生企画室長

「暫定滑走路については『まかりならぬ。』と言う声はないと理解している。9月下旬には下総町の住民にも騒音の実体験をしてもらう予定だ。航空会社からも『2200mでもよいから早く作ってくれ。』と言われている。

岩田事務局長

「本会の『暫定滑走路声明』について、空港公団としての考え方を聞かせていただきたい。」

空港づくり企画室主幹

「暫定滑走路が全面に出ているが、本筋は平行滑走路の完成である。何といっても2200mではジャンボ機が使えないなどの制限がある。声明では『住民無視の』と言っているが、空港公団は100ヵ所以上で説明会を開いている。御理解を得ていると考えている。自治体からは『早く作れ。』と言われている。27万以上の署名も集められた。フォーラムでも『暫定滑走路まかりならぬ。』と言う意見はなかった。共生委員会でも『何を考えているのだ。』と言う意見は出なかった。貴会の言う『住民』とは何を指しているのか。住民は2本目の滑走路を望んでいる。

 『島村さんに強引に立退を迫るものだ。』と言う事だが、本来なら空港公団としては島村さんに土地を譲っていただきたいところだ。接触を努力しているが、なかなか難しい。家屋だけでも移転してもらいたいと思っている。『頭上40mを飛ばすのはひどいじゃないか。』と言う方もいるが、日本のなかには伊丹空港や福岡空港でも同じ様な所に住んでいる人もいる。いずれにしても、防音工事だけでもさせていただけないか努力している所だ。

 『話し合いは真摯なものではなかった。』とのことだが、空港公団としてはシンポジュウム・円卓会議の中で総懺悔をしたのだし、あそこには国と反対同盟熱田派だけではなく住民の全てが参加したと考えている。謝ったのも地域の方々全部に謝ったものと理解している。地域の方々全部が認めてくれたものと考えている。だから、色々な立場の人も土地を譲ってくれたと考えている。

 『騒音地域が北側で広がるのではないか。』とのことだが、機種が限られることなどにより、当初計画の4分の1程になる予定である。

 『暫定滑走路と平行滑走路を合わせて3300mにするのではないか。』とのことであるが、円卓会議の合意事項でもあり、これを破ることは社会通念上も許されない。『平行滑走路が可能になったときに2500m以上の部分については壊すのか。』と言うことだが、これについては何とも言えない。しかし、他の空港の場合は残している例が多い。防災上の観点もある。

 『何故、ワールドカップまでなのか。』と言う事だが、今、成田空港への乗り入れを希望している国がたくさんある。これを受け入れるためにも、国内線を入れて便利にするためにも1日も早く2本目を完成させたい。ワールドカップまでに間に合わないと韓国政府は『羽田空港を使わせろ。』と言ってくるだろう。一度、羽田空港の門戸を開けば、羽田の方が便利なのだから羽田が主になって成田は田舎の空港になる。貨物空港になることも否定できない。だから、ここで作ってしまいたい。物事にはタイミングがある。国会議員の先生の中には『何時まで成田空港にかかわっているのか。』と言っている人もたくさんある。空港公団としてはこの地域のためにも中途半端ではなく1日も早く完全なかたちにしたい。

 『再び過ちを繰り返す。』とあるが、そういうことのないように説明会を開いている。説明会では『地元へのお金が少ない。』と良く言われるが、成田空港には特別な制度を作って対応している。空港使用料の引き下げ要求も強く、これ以上の財源はない。そこで、2本目を完成させ、便数を増やして地域の対策に回すお金も増やしたいと考えている。

 『住民代表を一同に集めた議論の場を。』とのことであるが、空港公団としては監視機関としては共生委員会があるし、百数十回の説明会に出席している。これで御理解をいただきたい。」

岩田事務局長

「円卓会議の合意の中で2500mは建設する、と言うことになっていたと思うが、今度の暫定滑走路についてはこの合意以外の事項ではないのか。」

空港づくり企画室主幹

「そういうことも含めて、共生委員会の中で御議論いただくと言う事で報告している。」

岩田事務局長

「我々も平行滑走路の早い完成は必要と思う。しかし、本当に2500mの平行滑走路を完成させたいと思うなら、暫定滑走路を白紙に戻すのが早道ではないか、と考える。暫定滑走路を作ることで、2500mの滑走路は事実上出来ないと言うことになるのではないかと考えるがどうか。」

空港づくり企画室主幹

「今でも2500mを作らせてくれとお願いしている。」

岩田事務局長

「常識的に考えれば、殺人的な音を出す暫定滑走路を作ると言いながら、平行滑走路を作るために土地を譲ってくれと言うのはおかしいのではないか。」

空港づくり企画室主幹

「島村さんについては、『土地はともかく住居の部分だけでも移転していただけないか。』とも考えている。希望があれば、防音対策もしたいと考えている。」

木内副会長

「島村さんだけでなく一坪共有地の人達についてはどう考えているのか。」

空港づくり企画室主幹

「島村さんと同様に譲っていただけるようお願いしている。」

木内副会長

「一坪共有地の解消について協力した。芝山の昔から賛成だった人が『暫定滑走路は挑戦状みたいなものだな。』と言っていた。暫定滑走路は説得力はないのではないか。」

空港づくり企画室主幹

「そのような意見があるのは事実だ。そうならないように努力していかなければならない。」

岩田事務局長

「こんな案を出して『話を聞いてくれ。』と言っても、それは無理でないか。」

空港づくり企画室主幹

「私も10年来話をさせてくれ、とお願いしてきたが、話を聞いてもらえなかった。20年でも30年でも理解してもらえるまでやれ、と言われても出来ない。」

岩田事務局長

「シンポジュウムから円卓会議は反対同盟熱田派だけでないと言うが、経過を見れば反対同盟熱田派中心であったことは否定できない。」

空港づくり企画室主幹

「円卓会議は反対同盟熱田派だけではなかったと思う。地域の方々も入ってた。」

岩田事務局長

「『我々の会も円卓会議に参加する用意がある。』と伝えたが、何の話も最後までなかった。反対同盟熱田派中心の土俵が出来ていて、島村さんなどに『土俵に上がってきてくださいよ。』と言っても、参加は出来ないのは当然と思う。」

空港づくり企画室主幹

「そういう指摘もあるが、我々としては最大限努力したつもりだし、それ以後、買収が進んだ事実もある。反対同盟熱田派だけに御理解いただいたのではないと思う。」

木内副会長

「芝山町では賛成・反対で揺れてきた。反対派は少数だったが、賛成派もシンポジュウム・円卓会議では置いていかれた。」

空港づくり企画室主幹

「芝山町議会にいくと『シンポジュウム・円卓会議は何だったのか。』と言う意見は良くいわれる。『我々は完全空港化のために早くから協力してきたのに。』と。しかし、住民とともに考えていくと言うシンポジュウム・円卓会議の精神は今も変わっていない。」

萩原芝山町議

「全体的に見ると、県も芝山町も出来れば平行滑走路を建設して欲しい。どうしてもやむ終えない場合に暫定滑走路を認めざるを得ない。と言う、いわば、暫定滑走路については消極的な立場を表明している。あくまでも、共生大綱の立場で話し合いによって問題を解決して欲しい、と言う立場だ。先般の芝山町議会でも十分議論を求めよう、と言う立場だ。『空港公団の立場を支持しよう。』と言う強い意見ではない。先の話でも、暫定滑走路を強く支持して行こうと言う意見はなく、やむ終えないと言う意見だった、とのことだった。このまま行くと、共生大綱がないがしろにされていき、空港づくりだけが先行して、地域づくりがないがしろにされるのではないかと心配する声が上がっている。また、島村さんについては『運輸省・空港公団が強行的な姿勢で来るなら、意地でも手放さない。』と言っていると聞いている。そうなると、暫定滑走路が永久的な物になってしまうことになるが、どう考えているか。」

空港づくり企画室主幹

「そのような批判があることは聞いている。そして、2500mが半永久的に遠のくと言う可能性が全くないわけではない。しかし、そのようなことにならないように私たちとしては島村さんにアプローチさせていただいている。『何も2002年までにと考えなくても良いではないか。』という意見もあるが、私たちとしては物にはタイミングがあり、『もう、成田空港はいらない。』と言われてしまわないように、中途半端ではなく、完全なものにしていきたい。」

萩原芝山町議

「2、3日前にもシンポジュウム・円卓会議に参加した者が暫定滑走路に反対する声明を出した。これは一体どうしてなのか。シンポジュウム・円卓会議は何だったのか。また、共生委員会も暫定滑走路について賛成とも反対とも表明していない。共生委員会内部でも、『地域づくりについてまで共生委員会がやるべきなのどうか。』議論があったと聞いている。共生委員会の内部が割れていて監視が出来るか疑問だ。」

空港づくり企画室主幹

「我々は監視される立場なのでそれについては言えない。」

岩田事務局長

「『反対はない。』と言うが、フォーラムでも『暫定滑走路反対。』と発言しようとしたら、ストップをかけられるとか、署名にしても暫定滑走路を早く作れ、と言う署名ではないし、円卓会議の隅谷団長も『ワールドカップまでになんてとんでもない。』と言っているし、澤地さんらの声明も出ている。全部が賛成しているわけではない。先ほど、『羽田空港に持って行かれてしまう。』と言ったが、羽田が成田空港の代わりを出来るはずがない。今でも、国内線で満配だし、そのために首都圏第3空港を考えているくらいだ。羽田空港で空いているのは夜中だけ、その夜中に国際線を飛ばすことになれば、周辺の騒音問題が深刻になる。一時的に、例えばワールドカップのチャーター便を羽田にもって行くことぐらいは出来ると思うし、それで、暫定滑走路を2002年までに作る必要がなくなるなら、それもいいだろうと個人的には良いと思う。」

共生企画室室長

「成田に乗り入れたい、と言う国が34ヵ国ある。すでに、成田をあきらめて関西空港に乗り入れている所もある。航空会社は一度乗り入れるとそこが拠点になって行く。成田空港もあまり整備が遅れると航空会社も待てない。貨物は大丈夫と思う。貨物の物流基地などがこの周辺に出来ているから。だから、貨物空港の可能性もある。私たちとしては周辺のホテルなどの施設が無駄にならないように早く建設したい。」

多古町秋山会員

「『田舎空港になってしまうよ。』と言う言い方は『国際空港を作らないと地域は発展しないよ。』と空港建設を強行した発想と同じではないか。多古町は最近、鼻も引っかけないではないか。」

空港づくり企画室主幹

「最初は強行手段をとったかもしれないが、今は強行手段はとっていない。この点でははっきりと違っている。」

共生企画室室長

「私たちとしてはどの市町村についても同じスタンスでやっているつもり。要望があれば、何時でも出かけていく。」

木内副会長

「空港公団の姿勢が変わってきている、と言う事については認めている。だけれども、今回の暫定滑走路については『これで大丈夫だろうか。』と心配している。」

岩田事務局長

「我々も平行滑走路がどうなってもよい、と考えているわけではない。しかし、順序が逆ではないか。いきなり『暫定滑走路を作ります。理解してください。』ではなくて、『今、地域の多くの人が2本目が必要だ、と言っています。島村さん、どうしたら良いでしょうか。』と白紙で問いかけるのが本筋ではないか。初めに計画ありき、で『理解してくれ。』が建設当初と同じだ、と言っている。そして、2200mと言う中途半端なものになりはしないか、と心配する。無理をすれば色々な摩擦が出てくる。これは空港公団よりも運輸省に言いたいことだが。『話し合いの場を』と言っても長い時間かけろ、とは言わない。1年とか1年半とか精力的に話し合うことは出来ないのか。」

空港づくり企画室主幹

「『話し合いの場』と言うのはあえて作ってはいないが、それと同じ様な事をやっていると思っている。」

萩原芝山町議

「運輸省の中にも話し合いを中心にする意見と、強行路線を中心にする意見があるようだが、空港公団としてはどう考えているのだろうか。」

空港づくり企画室主幹

「運輸省についてはわからない。空港公団としては2000年度中に2500mを作りたかったが、無理ならば、暫定滑走路でも止むを得ない。」

萩原芝山町議

「空港公団としては2500mを作りたいという意向が強いととれるのだが。」

共生企画室室長

「2500mを作りたいというのは運輸省・空港公団ともに一致した考え方だ。暫定滑走路は使い勝手が悪いので。暫定滑走路の工事が始まっても間に合えば2500mを作りたい気持だ。」

萩原芝山町議

「暫定滑走路計画というのはかなり前からあったのではないか。手紙を持っていったのは見せかけではないか。円卓会議が終わって4年半。この間に運輸省・空港公団が本気で努力していたのか。何故、この間に島村さんに対するアプローチをしてこなかったのか。日本航空が以前、『2500mでも不十分だ。』と提言したこともある。平行滑走路でも不十分だ、と言うことになると、『島村さん、もう少し待っていて下さい。』として、暫定滑走路とつなげて3300mにすると言うことを頭の良い人は考えているのではないか。」

共生企画室室長

「そういう事は一切考えていない。4000mと2500mがあれば、空港の機能としては十分だ。日本航空は第2ターミナルなので、平行滑走路が長距離便で使えれば便利、と言う考えもあったのではないか。」

岩田事務局長

「暫定滑走路にかかる部分に一坪共有地や東峰地区の共有地はあったと思うが、これは問題にはならないのか。」

空港づくり企画室主幹

「確かに滑走路にかかる部分もある。これについては現在所有権の解消など努力をしている。」

鵜沢下総町議

「署名は完全空港化を求める署名で、暫定滑走路を推進せよという署名ではないはずだ。暫定滑走路は北ずらしで、下総町では『ないほうが良いのだ。』と言うのが町民の本当の気持だ。『30年たって空港公団が来のは初めてだ。』と言う事に怒っている。共生大綱は話し合いで物事を進める、と言うことを30年の教訓として取り決めたものだ。なのに、半年も経たずに暫定滑走路計画を押し付けてきている。これこそ、『住民無視』と断定せざるを得ない。話し合いと言うならば、『この暫定滑走路も一つの案です。他に良い案がありましたら。』と言うはずではないか。暫定滑走路計画を示して、『これを理解してもらいたい。納得してもらいたい。』では押し付けでしかない。『今回の暫定滑走路計画はこれを発表して押し付けて、どんな反対があろうと、意見は聞くが既定の方針道理12月には着工だ。ここで、この方針を変えるつもりはない。』と言うことだろうか。もう一つは暫定滑走路とは何時までの『暫定』なのか。島村さんには、匕首を突きつけて、『さあ、どうだ!』と言う態度だから、『意地でも売らない。』と言うことになるだろうから。何時までの暫定滑走路か。それと、平行滑走路とつなげて3300mになっても、その時には『対策を十分とりますから、理解して欲しい。』と言い出すのではないか。」

共生企画室室長

「この間の説明解のときも私どもの部長から『3300mと言うことはない。』と説明しているし、これは、空港公団としての方針です。」

鵜沢下総町議

「町民は『3300m級の滑走路として使われることは間違いない。』とみんな言っている。運輸大臣あたりが保証してくれるなら、納得できるが。従来の2500mで話し合い決着を目指すべきだ。」

岩田事務局長

「3300mの滑走路があれば、誰が考えても『使わなければ馬鹿だ。』と言うことになる。出来て3年も経てば、『何で使わないか。』と言われる。その時に、今回と同じように『私どもは約束どおり、使うつもりはなかったのですが、周りの世論が使えと言うので、何とか理解してください。』と言う事になるのは目に見えている。この深読みは共生大綱から半年で暫定滑走路計画を強行しようとする運輸省・空港公団のやり方を見ていれば根拠のないものではない。だから、『話し合いで、平行滑走路建設を。』と言っている。」

木内副会長

「3300mについては共生委員会のメンバーのなかにも同じ様な見方をしている人がいる。」

空港づくり企画室主幹

「話し合いがあるかどうかは、私どもには全くわかりません。下総町についても対策は全くやっていない、と言うことはない。不十分かもしれないが学校防音や75Wの対策はやっている。」

鵜沢下総町議

「住民にとっては、WECPNLは問題ではない。WECPNLとは何だか良くわからない。『実際に自分の頭の上を飛ぶのに、対策が何もないとはどう言うことか。』と言う気持が率直な気持だ。ましてや、早めの旋回や両側からのステレオ騒音になる。騒音の実体験と言っても、滑走路が出来たときの実際の騒音を再現できるわけではない。」

共生企画室室長

「実体験は2500mになったときはこの騒音、2200mの時はこの騒音、として聞いてもらっている。」

岩田事務局長

「騒音対策については、『騒音防止法の対策はきちんとやっている。』と強調するが、環境基準の達成については一言も触れない。15年前に達成していなければならない対策を早く達成すると言う姿勢を何故示せないのか。それで、『騒音対策は十分やっています。』と胸を張るのは片手落ちではないのか。」

共生企画室室長

「法律にある75WECPNLまでの対策だけではなく、共生財団にお願いしてその外側の区域も対策を行うようにしている。」

鵜沢下総町議

「外側というのはどの範囲を言っているのか。はっきりしない。うるさく文句を言うところには対策を取るのか、と考えたくもなる。」

岩田事務局長

「明確に答えてもらいたいのだが、例えば、下総町が反対しても暫定滑走路計画を撤回することはない、ということですね。」

共生企画室室長

「空港公団としては何らかの形で2002年の初夏までに滑走路を完成させたいと考えている。」

岩田事務局長

「『了解を得たい。』と言うが、了解が得られなくてもやる、と言う事ですね。」

共生企画室室長

「『全ての方の了解を得てから』と言うことではない。」

岩田事務局長

「『御理解を得て。』と言うことは『反対の意見があってもやる。』と言う事と同意義ですか。」

共生企画室室長

「今までの周辺の市町村の意見のなかで、『絶対に駄目だ。』と言う意見はなかったので、進めさせてもらう。」

鵜沢下総町議

「今までの意見聴取の中で『異議なし。』と言う意見が多かったのか。」

共生企画室室長

「『異議なし。』と言うことではないが、『止むを得ないのかな。』と言う意見だ。」

鵜沢下総町議

「反対署名が27万ぐらい集まればやめると言うことか。」

共生企画室室長

「いや、そう言う問題ではないが、基本的に私ども空港公団が言われているのは『進めろ』と言う事だ。」

萩原芝山町議

「『初夏』と言うことは今年中に着工しなくても間に合うのではないか。」

共生企画室室長

「いや、私の言ったのは『初夏には供用開始する。』と言う事で、『完成』ではない。」

岩田事務局長

「航空機騒音に係る環境基準については空港公団としてどのように考えているのか。」

空港づくり企画室主幹

「我々としても、関係者一同で達成しなければならないと考えている。しかし、残念ながら達成できる状況にはない。平成14年からはうるさい航空機が成田空港に入ってこれないようにする、など発生源対策も考えている。しかし、すぐに70Wまでの達成は難しい。そこで、対策として共生財団などで騒音防止法の75Wの外側も対策を進めている。」

岩田事務局長

「航空機騒音に係る環境基準と言うのは法律的には達成する義務はないものなのか。」

空港づくり企画室主幹

「室内で達成したと同等の騒音にする、と言う立場で進めている。」

岩田事務局長

「室内ではともかく、75Wから70Wまでの地域についてどうするのか、と聞いているのだ。」

空港づくり企画室主幹

「室内で55dbから60dbの中で生活してもらえるように考えて対策を取っている。」

萩原芝山町議

「芝山町では『町が住みにくいから、出来れば移転したい。』と言う人がかなりいる。その理由として多くは航空機騒音を挙げている。そのような中で共生財団の区域外の対策に対象になったのはたった17戸しかない。暫定滑走路ができれば、町の6割がたが騒音区域になる。このような中で空港公団や運輸省がきちんとした対策を取って行かなければ住民の理解を得るのは難しいのではないか。」

共生企画室室長

「おっしゃる通りと思います。」

以上で交渉を終了しました。