米軍チャーター機臨時着陸についての公開質問状と回答
(2011年12月27日にあった 成田国際空港長 中坪克行氏の電話による回答を追加)
国土交通省成田空港事務所長様
米軍チャーター機臨時着陸についての公開質問状
2011年11月25日
成田空港から郷土とくらしを守る会
会長 木内昭博
去る、11月21日早朝に燃料不足を理由とする米軍チャーター機の臨時着陸があった、との報道がありますが、これについて、以下の質問にお答え下さい。
1,成田空港の米軍機利用については本会と当時の成田空港公団との間で、1972年9月20日付「一切の軍事利用はしない」「米軍のマックチャーター機についても利用させない」との覚書(資料添付)がありますが、この約束についてご存じでしょうか。
なお、この覚書は、当時の航空局長立ち会いの下に取り交わしています。
【回答】開港時の貴会と空港公団との覚書については、我々としても当然認識している。我々としても、「成田空港を軍事利用しない」という認識は変わっていない。
2,上記の約束がありながら、何故、成田空港に着陸させたのか、理由をお答え下さい。「燃料不足」なら、成田空港よりも利便な空港があったはずです。
【回答】今回の臨時着陸の理由は燃料不足という事で、人道上の立場から成田国際空港株式会社が受入を認めた。我々としては、それを受けて管制官が着陸を承認したもの。
3,「燃料不足」とのことですが、成田空港と横田基地は約100Kmしか離れていません。十分な予備燃料を搭載しているはずの民間機が、なぜ、横田基地に着陸できなかったのでしょうか。理由を米軍側に問い合わせて下さい。
【回答】公用である米軍の飛行計画に関する事なので、成田空港事務所としては答える事が出来ないので、ご了承いただきたい。
4,当該機の航空会社と機種を教えて下さい。
【回答】公用である米軍の飛行計画に関する事なので、成田空港事務所としては答える事が出来ないので、ご了承いただきたい。
5, 当該機は人を運んでいたのでしょうか、貨物を運んでいたのでしょうか。
【回答】公用である米軍の飛行計画に関する事なので、成田空港事務所としては答える事が出来ないので、ご了承いただきたい。
6,当該機が成田空港に着陸した際に、人や荷物が成田空港で降ろされたのでしょうか。
【回答】公用である米軍の飛行計画に関する事なので、成田空港事務所としては答える事が出来ないので、ご了承いただきたい。
7,報道によりますと、横田基地を目指していた当該機が「燃料補給の後に、嘉手納基地に向かった」との事ですが、最終目的地はどこだったのでしょうか。
【回答】公用である米軍の飛行計画に関する事なので、成田空港事務所としては答える事が出来ないので、ご了承いただきたい。
8,今後、このような受入を拒否する考えがあるでしょうか。
【回答】公用である米軍の飛行計画に関する事なので、成田空港事務所としては答える事が出来ないので、ご了承いただきたい。
9,今後、このような事態にならぬよう、米軍側に申し入れる意思があるのでしょうか。
【回答】公用である米軍の飛行計画に関する事なので、成田空港事務所としては答える事が出来ないので、ご了承いただきたい。
【回答後の両者のやりとり】
岩田「便名についても出せないのか」
中坪「飛行計画については『外部に出してはいけない』という事で、我々としても管理を厳しくしているので、答えられない」
岩田「人道上の理由に基づいて、判断した、と言う事ですね」
中坪「それについては、会社で判断した事で、それを我々としては認めただけ、と言う事になる。」
岩田「会社が判断した事について、あれこれは言えないという事ですか」
中坪「我々としては、会社が覚書に基づいて判断したものと考えている」
岩田「人道上を理由に同じ事が繰り返される事になると、事実上の軍事中継基地になってしまう。私達はこれを心配している」
中坪「今回は例外的ととらえている。何回もあるかどうかという事は、仮定の問題でお答えできない」
岩田「今後の推移を見る事になるのですか」
中坪「空港事務所としては、貴会と空港公団との約束がある、と言う認識に変わりはないし、同じ認識を続けていく。」