フランクフルト空港の深夜早朝時間帯の飛行禁止命令


 ドイツのフランクフルト空港で第4滑走路の供用開始に際して、ヘッセ州行政裁判所は2011年10月に早朝深夜の飛行を禁止する裁定を下しました。この飛行禁止は現在も続いています。このことについて、ネット上から得られる情報をまとめてみました。ただ、報道や「wikipedia」からの情報ですし、翻訳ですので、正確でないところもあると考えて下さい。

フランクフルト空港の空撮写真;左上が第4滑走路

1、第4滑走路建設に至る経過http://en.wikipedia.org/wiki/Frankfurt_Airportより
 4番目の滑走路建設は1997年から検討されていたが、3番目の滑走路を建設する際に激しい衝突があったため、住民グループ・環境問題専門家の参加のもとに合意できる解を探した。
 プロジェクトチームは2000年に、基本的には新滑走路を許可する結論を出した。ただし、長さを短かく (他の滑走路が4000mなのに対して2800m)し、小型の航空機の着陸専用とするという条件をつけた。
 さらなる要求として、騒音対策協定の改善、そして午後11時から朝5時までの間の、空港全体での夜間飛行の完全な禁止があった。
 2001年に空港は新滑走路建設を申請し、可能性のある3つの案が評価された。その結果、空港の北西部に滑走路を作った場合がもっとも近隣住民と周辺環境への有害な影響が少ないと結論された。
 この案は2007年12月にヘッセ州政府から認可されたが、夜間飛行禁止の要求は解除された。その理由は、フランクフルトのような国際空港は、特に国際貨物輸送において、夜間飛行が必要であるというものであった。
 第4滑走路の建設は、2009年はやくに始まった。
 滑走路は、2011年10月20日に正式に運用に入り、Angela Merkel 首相を乗せた飛行機が10月21日に初めて着陸した。
 既存の北滑走路との中央線の距離は約1400m (4260ft.) である。既存の平行滑走路は、ILS運用の条件を満たしていなかったが、北滑走路と第4滑走路では同時のILS運用が可能である。これにより、空港は1時間あたりの離着陸容量を83から126に増やすことができる。

2、飛行禁止命令の内容http://www.reuters.com/article/2011/10/11/air-berlin-brief-idUSL5E7LB2YN20111011
            http://www.aviationweek.com/aw/generic/story_channel.jsp?channel=comm&id=news/avd/2011/10/12/02.xml

 ヘッセ州地方裁判所は、2011年10月30日以降、フランクフルト国際空港の夜間離発着を完全に禁止する裁定を下した。
 フランクフルト国際空港は、10月21日に4番目の滑走路オープンを控えている。
 この裁定は、夜間離発着禁止を求める近隣住民の訴訟に基く。
 州政府は、一日あたり17回の夜間離発着 (午後11時から午前5時の間) を許可していたが、裁判所の決定により完全に禁止されることになった。
 この裁定は、ドイツの最高行政裁判所で覆される可能性があるが、2012年早々に決定される見込みはなく、この冬は完全な夜間離発着禁止が適用される見込みである。識者によると、裁定が覆るかどうかも疑わしい。
 ルフトハンザ航空はこの裁定により大きな財政的ダメージを受けると話している。

3、ドイツの最高行政裁判所がフランクフルト空港夜間飛行禁止を支持
(原文 http://atwonline.com/airports-routes/news/german-court-upholds-frankfurt-night-flight-ban-0404
 4日、ドイツ・ライプツィヒの最高行政裁判所は、昨年にヘッセ州行政裁判所が命じた、フランクフルト空港の夜間飛行禁止命令を支持する決定を下しました。これで、フランクフルト空港では夜11時から翌朝5時までは離発着が出来ないことが確定しました。


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