成田空港圏自治体連絡協議会の
「羽田空港の国際ハブ空港化発言に関する申入書」


羽田空港の国際ハブ空港化発言に関する申入書


 成田国際空港は、昭和41年の空港建設の閣議決定以来、多くの血と汗を流し幾多の困難を克服しながら、多くの関係者の努力のもと空港整備が進められ、10月22日には待望の2500メートル平行滑走路が供用開始され、未年3月には発着回数も22万回に拡大されるなど着実に空港の機能強化が図られております。
 千葉県及び成田国際空港周辺市町では、成田空港は国際線の基幹空港という認識のもと、成田新高速鉄道や北千葉道路、成田空港圏環状・放射状道路など空港アクセス向上のため、空港インフラ整備に協力、推進しているところであります。
 また、空港を共通の財産として活用し、地域と空港が共生・共栄する魅力ある国際空港都市を目指し都市づくり・地域づくりを進めるとともに、国、千葉県、成田空港圏自治体連絡協議会を構成する市町及ぴ成田国際空港株式会社の四者において、今年1月より成田空港の更なる容量拡大、具体的には発着回数30万回に向けた検討に着手し、日本の空の表玄関にふさわしい空港づくりに関係機関が一体となって取り組んでいるところであります。
 このような中での、10月12日の前原国土交通大臣の『羽田空港の24時国降ハブ空港化、成田空港の建設当初からの基本方針である「成田空港は国降線の基幹空港、羽田空港は国内線の基幹空港」とする内降分離政策を碁本的に撤廃する』という発言は、あまりにも唐突なことであり、成田空港の歴史的な経緯からも到底容認できるものではありません。
 すなわち、昨年12月24日に公表された空港法に碁づく「空港の設置及ぴ管理に関する碁本方針」の中においても、「成田は国際線の基幹空港、羽田は国内線の基幹空港という碁本的な役割分担を踏まえ、両空港の一体的活用による国際航空機能の最大化を図る」とされており、地元に一切の説明もなく重要な政策転換を図ろうとする発言は、成田空港建設当時の地域の混乱を思い起こさせるとともに、空港整備に携わってきた多くの関係者に大きな不信感を抱かせるものであります。
 成田空港整備にあたっては、その歴火的な経緯に鑑み、とりわけ地元に対する十分な説明と理解を得ることが必要であると考えております。
 以上のことをご賢察され、『成田空港は国際綜の基幹空港、羽田空港は国内線の基幹空港」とするこれまでの方針を今後とも堅持し、首都圏空港の機能の拡充が図られるよう申入れいたします。

平成21年10月15日

国土交通大臣 前原誠司様

成田空港圏自治体連絡協議会
会長 成田市長 小泉一成

(以下、略)


戻る