成田空港共栄推進委員会(第1回)議事録


1.日時:平成18年8月9日(水)15:00-17:00

2.出席者:別紙のとおり

3.挨拶:芝山町相川町長
   国土交通省石指成田国際空港課長
   千葉県高木地域振興課長
   NAA伊藤常務執行役員

4.講演:高千穂大学山本雄二郎先生
   演題 〜共存共生から共栄へ-新しい視点でナリタを考える〜

5.議題:芝山町・成田空港共栄推進委員会について
       (議長二岩澤助役)

(相川町長)
・成田空港と地域とは共生の時代から共栄の時代に変わりつつある。
・北伸2,500mの平行滑走路の整備の目途は間もなくつくものと理解しているが、空港と芝山町がこれからどのように関わっていくかということを考える時期にきているのではないか。
・芝山町は昭和53年に空港が開港し、平成14年に暫定平行滑走路が供用して以来、町の70%が騒音下になってしまった。空港と町とお互いどのような形で共栄していくか、芝山バージョンを作って検討していくことが大切だと思い、この委員会を立ち上げた。
・今までは空港と町の共生、共栄という姿が町民には全く伝わっていないし、見えていない。
・昨年から今年にかけて北伸平行滑走路の整備についての説明会を行ったが、町民はまだまだ受け入れておらず、空港というものを地域の異物として捉えているようだ。
・これまで空港会社で騒音対策を実施しているが、抜本的な解決にはなっていない。今後、四者協の覚書の75項目の履行に向けて具体的に話していくことが必要だと考えている。
・成田空港が世界の拠点空港であってほしいと思っている。成田空港が色々な意味で日本の貿易を支えているといっても過言ではない。空港は安全で地域と共に栄えていくことが大事である。町も空港と共に栄えていきたい。

(石指課長)
・町長には大切なものを教えていただいた。やはり空港と地域が共に発展するためには、まずは町民側に見える対策をすることが重要。これからは直接町民に伝わる対策をしていかなければならないということを再認識した。
・空港と地域が共に発展していくためには国だけでなく、県、空港会社、町に協力していただかなければいけない。町としてどのような町づくりを目指しているのか、先ずはその辺を明確にして、国としてどのような協力ができるか考えていきたい。

(高木課長)
・町長の言葉は胸に沁みることばかりであった。ここ数年での芝山町への目に見える対策としては、第6ゲートの開通と芝山鉄道の乗り入れが挙げられるが、それ以外にも細かな対策は行っている。その辺が町民に充分に伝わっていないようである。我々も少しはアピールが必要なのではないかと感じている。
・最終的に町をどのようにしていくか将来像を明確にしていく必要がある。
・空港がもたらす効果の一つとして雇用促進が挙げられるが、現在、県では、空港と雇用の結びつきについて整理を行っているので、纏まり次第、ご説明させていただきたい。
・町のインフラ整備については、何が必要なのか具体的に提起していただきたい。県としても町の考えに対して全力でサポートさせていただきたい。

(伊藤常務)
・騒音で一番ご迷惑おかけしているのは、間違えなく芝山町だと認識している。弊社としては、まずは騒音対策をしっかりとやっていかなければならないと考えている。我々の所有する騒音対策用地の活用については、町からどのような町づくりにしていきたいかということを聞きながら進めていきたい。また、道路や上下水道などのインフラ整備についてはどのような協力ができるか考えていきたい。

(山本先生)
・仏ができて魂が入るのかと心配していたが、みなさんの意見を聞いているとこれは魂が入りそうだなとの印象を受けた。
・やはり対策は町民から見て実感できるものでなくてはいけない。この委員会を通じて色々な問題を明らかにしていくことが大切である。事実を表に出していけば必ず道は開けると思っている。
・地域からこういう空港であれと、また逆に空港の方からこういう地域であれとの意見が交わされてもいいのではないか。

(文違議長)
・まずは圏央道の整備を早期に進めていただきたい。
・平行滑走路側の騒音対策用地は荒れ放題である。町のためになるような活用を考えていただきたい。
・上下水道の整備を町全域に進めていただきたい。

(稲垣委員長)
・これからは点ではなく面で物事を考えていかなけれぱいけない。それぞれの立場に立った次元の高い委員会にしていきたい。
・平行滑走路の2,500m化は必要不可欠だと認識している。「本当に2,500mのままで良いのか?発着回数をもっと増やした方が良いのではないか?」といったような声が町民からでるような地域づくりをしていきたい。町民からそのような声が出ないと地域も空港もダメになってしまう。

(小幡調整官)
・空港がある無しにかかわらず、市街地の空洞化や少子高齢化などの問題で悩んでいる自治体は全国的にたくさんある。そのような問題と空港問題をしっかりと整理をしていく必要があるのではないか。芝山町は空港が隣接していることが逆に武器になるのではないか。

(相川町長)
・成田空港はこれまで大きな事故もなく運用しているが、安全な空港といういが成田空港の売りである。成田空港の運用時間は夜11時までだが、緊急便が発生したと時にはそれ以降も運航する場合がある。その点については町民に理解していただかなければいけない。
・22時台の便数が多いと問題になっているが、安全上必要ならもっと便数を増やしても良いのではないか。

6.同委員会の今後の運営方法について

(川口係長)
・次回から委員会をどのように進めていけばいいのかご提案いただきたい。

(高木課長)
・町と県で具体的な内容について整理させていただき、皆さんにご提案させていただきたい。

(石指課長)
・今後、どのようなスケジュールで進めていくのか。具体的な目標を立てて進めていくのがいいのではないか。町の方で考えがあれば教えていただきたい。

(相川町長)
・直ぐに全てが解決するとは思っていない。直ぐにできること、できないことをしっかりと整理して個別具体的に進めていきたい。直ぐにできないものについてはじっくりと考えていきたい。

以上

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