2012年3月前半の出来事


*3月15日

@夕べの地震で両滑走路を17分間閉鎖
 昨日午後9時5分に発生した銚子沖を震源とする地震の、成田空港での影響です。成田国際空港株式会社は震度4を観測したとして、A・B両滑走路を午後9時7分から17分間閉鎖して点検を行いました。その結果、異常はなく運航を再開しました。

@「成田シャトル」の2月旅客実績は大幅減に
 スカイマークが10日発表した、2月の旅客輸送実績によりますと、旅客数は前年同月比23.7%増、提供座席は同29.5%増となりました。利用率は3.5ポイント減の73.8%でした。この中で「成田シャトル」の利用率を見ますと、成田=札幌線が前月に比べて27.3ポイント減の54.2%、成田=旭川線は同11.6ポイント減の46.4%、成田=沖縄線は同7.4ポイント減の55.9%と大幅な減少になっています。なお、就航した成田=福岡線は63.8%となりました。

@「新滑走路などで羽田空港の容量は49.9万回まで拡大できる」と日建連
 今日の「建通新聞(電子版)」によりますと、日本建設業連合会の海洋開発委員会は羽田空港の更なる容量拡大について、「(1)新滑走路の建設、(2)A滑走路の南側へのスライド、(3)これによる、B滑走路の運用効率化」で年間発着回数を現在の40.7万回(深夜早朝時間帯を除く)から、49.9万回まで増やせる、とする研究結果を発表した、とのことです。
【コメント】この研究報告は多分、2010年9月のものではないかと思います。建設業界としては、仕事が欲しいですから、可能性を探るのでしょうね。しかし、問題点はたくさんあります。第1に、今でさえ、激しい騒音にさらされて悲鳴を上げている千葉県民が、これを承知するとは思えません。第2に、現在でも超過密になっている航空管制がさらに過密になり、安全運航面の危険がさらに増大することです。

@LCCの影響(?)で、アジアへの航空運賃が値下がり
 昨日の日経新聞によりますと、中国線と韓国線の航空運賃に値下がり傾向が顕著、とのことです。例えば、成田=ソウル間の最安値運賃は、昨年同期と比べて、往復で2.2万円と、8.3%下がっています。成田=上海線も同29.5%、成田=香港線も同39.1%安くなっている、とのことです。これは、格安航空会社(LCC)の参入が影響しているようで、全日空や日本航空もかなり下げ来ている、とのことです。

@「日航への初号機は今月中に引き渡す」ボーイング社社長
 ボーイング社の社長は昨日都内で記者会見し、B787型機の納入遅れについて「機体胴体後部のトラブルは解決しつつあり、日本航空への初号機引き渡しは今月中に行う」と述べました。なお、エアインディアへの初号機引き渡しは、同社会長の談によると、5月になるようです。従って、EG製エンジンを使ったB787型機の定期便運航は日本航空が世界最初になるようです。

@エティハド航空とエア・ベルリンがB787型機発注で共同
 エティハド航空とエア・ベルリンは両社の発注しているB787型機について、「統合して合同発注にする」と発表しました。両社のB787型機発注数は合計で56機となります。共同発注とすることで、機体購入費用の削減や、エンジンとエンターテーメントの開発やメンテナンス費用などが削減できる、とのことです。

@デルタ航空も燃油サーチャージャー引き下げ
 デルタ航空は13日、4月1日〜5月31日までの日本路線で、日本発券の国際線運賃にかける燃油サーチャージャーを引き下げる、と発表しました。引き下げ額は1500〜300円で、ユナイテッド航空と横並びになります。


*3月14日

@「羽田に同じ路線が就航すれば、羽田を使う」ちばぎん総合研究所
 ちばぎん総合研究所は昨日、「成田・羽田両空港の利用状況に関するアンケート結果」を発表しました。これによりますと、成田空港国際線を利用した人の内、「羽田空港に同じ路線が就航した場合『羽田空港を利用する』」と答えた人が53.7%になりました。『どちらでも良い』と答えた人が26.5%、『成田空港を利用する』と答えた人は13.8%でした。『羽田空港を利用する』と答えた人は東京や神奈川や遠隔地の人が多く、『どちらでも良い』と答えた人は北関東に住む人や20代が多かった、とのことです。この結果を基に同研究所は(1)遠隔地への国内線就航を増やし、国際線への乗り継ぎの利便性向上を図る(2)LCC対応を急ぐ(3)北関東アクセスの利便性を高める(4)観光利用への対応を強化する、の4点を提言しました。
【コメント】調査結果は当然ですね。しかし、事は単純ではありません。発着時間の問題や、運賃の問題や、乗継の問題が絡みますから、この数字通りにはならないでしょうね。羽田空港国際線が成田空港と同じ便数や発着時間帯ならば成田空港への打撃は大きいのでしょうが。

@今年も「成田国際空港モニター」を募集
 成田国際空港株式会社は昨日、6回目となる「成田国際空港モニター」の募集を発表しました。16日から月末までホームページ上から応募できます。資格は2011年4月以降に、成田空港から海外への渡航経験があること、などとなっています。

@スカイマークが関西=羽田線を約1ヶ月で運休へ
 スカイマークが25日から就航する関西=羽田線(1日1往復)を、5月1日から運休させることが分かりました。就航に際して1日1往復減便させた神戸=羽田線を復活させる、とのことです。同時に就航させる関西=新千歳線と関西=那覇線はそのまま継続させる計画です。理由は「機材繰りのため」としています。
【コメント】安い運賃で運航する格安航空会社(LCC)は、このような運航計画を採らざるを得ないのでしょうね。利用率が低ければ、即赤字路線になりますから。今後はこのようなめまぐるしいダイヤの変更が頻繁になると思います。7日に1日2往復で就航した成田=神戸線も、25日からは1日1往復に減便します。

@「A380型機の主翼亀裂修理に1億500万ユーロ」とEADSのCEO
 エアバスの親会社の「EADS」のCEOは、A380型機の主翼リブに発生した亀裂について、現在就航しているA380型機の修理に「1億500万ユーロ(約113億円)を費やす」と表明しました。しかし「業績への影響は軽微」としています。

@米国・アトランタでデルタ航空機が誘導路からはずれ破損
 13日、米国のアトランタ空港で、エンジンテスト飛行のために誘導路を移動中の、デルタ航空・B737-700型機が誘導路からはずれて、大きく破損する事故がありました。乗客は乗っておらず、乗員にもケガはありませんでした。デルタ航空によりますと、原因は「ブレーキの故障」とのことです。


*3月13日

@主要58社の1月旅行取扱額は1.5%増に
 観光庁が昨日発表した、主要旅行業者・58社の1月旅行取扱額は前年同月比1.5%増となりました。6ヶ月連続の前年同月比プラスとなりました。海外旅行額が同1.4%増、国内旅行額が同1.5%増、外国人旅行額が同9.4%増となっています。

@日本貨物航空が燃油サーチャージャーを値上げへ
 日本貨物航空は原油価格が上がったことにより、4月1日からの国際航空貨物運賃にかける燃油サーチャージャーを7〜5円値上げします。北米・欧州などは1Kg 当たり142円、長距離アジアは同121円、近距離アジアは同101円となります。

@世界の定期便は2月よりも2%増の見込み・OAG
 UBMエイビエーション傘下の「OAG」によりますと、3月の世界航空定期便は2月に比べて2%増加する、とのことです。定期便は前年同月比で10ヶ月連続のプラスとなります。座席数も同3%増になる見込みです。地域的には中東と中南米の伸びが大きく、北米や欧州では減る、とのことです。

@欧州航空会社や航空機メーカトップが排出ガス規制の解決訴え
 12日、欧州の主要航空会社や航空機メーカやエンジンメーカなど9社のトップは、温室効果ガス排出規制問題の解決について、英、仏、スペイン、ドイツ各国首脳に宛てた書簡を送りました。書簡では「歩み寄り的解決策を見いだし、制裁的通商措置を未然に防ぐことを狙いとすべき」としています。

@ユナイテッド航空が4・5月の燃油サーチャージャーを値下げ
 ユナイテッド航空は4月1日〜5月31日の日本路線国際旅客運賃にかける燃油サーチャージャーを、1500円〜300円引き下げることを明らかにしました。ただし、日本とケアンズを結ぶ路線だけは据置になります。
【コメント】原油価格は上がっているのですが、日本の航空会社が円安を背景に、燃油サーチャージャーを引き下げていることに、対抗したものと見られます。燃油サーチャージャーを引き上げて、利用率が下がるのを嫌っているのでしょうね。しかし、苦しい選択です。

@2011年末の米国民間機が前年よりも29機減に
 アメリカ連邦航空局(FAA)によりますと、米国全体の2011年末現在での民間航空会社の所有機は7185機となり、前年に比べて29機減少した、とのことです。


*3月12日

@成田空港会社が「NARITA AIR CARGO TERMINAL」を発行
 成田国際空港株式会社は今日、ホームページに「NARITA AIR CARGO TERMINAL」を載せました。成田空港内の配置図など、分かり易く出来ています。

@ニュージーランド航空が25日から第1ターミナル南に移転
 ニュージーランド航空は25日から、チェックインカウンターを現在の第2ターミナルから、第1ターミナル南ウイングに移転します。

@東京交通リムジンが4月1日にダイヤ改正
 東京交通リムジンは4月1日から、成田空港や羽田空港関係のバス時刻表を改正します。詳しくは、同社ページで確認して下さい。

@ブリティッシュ親会社のCEO「日本航空が望む場合は出資」
 ブリティッシュ・エアウェイズを傘下に持つ「インターナショナル・コンソリデーテッド・エアラインズ・グループ」のCEOは今日、都内で行った講演の中で、日本航空との共同事業などを使い、欧州とアジアを結ぶ路線を、日本経由で展開する検討を進めていることを明らかにしました。また、日本航空への出資について「日本航空側が希望した場合のみに検討する」と述べました。


*3月11日

@25日から「成田シャトル」の那覇線が1往復増、神戸線が1往復減に
 スカイマークは25日から、「成田シャトル」の成田=那覇線を1往復増便し、1日3往復とします。また、成田=神戸線は1往復減便し、1日1往復となります。

@関西空港のLCC専用ターミナルが10月末に供用開始へ
 昨日、関西空港会社の社長は建設中の格安航空会社(LCC)専用ターミナルの供用開始を、10月末に予定していることを明らかにしました。
 この日、関西空港を視察した前田国土交通大臣は、関西空港と大阪空港を統合して出来る新会社の社長について「出来れば、民間人から、と考えている」と述べました。


*3月10日

@メリディアーナ・フライが成田とイタリア間を季節運航
 イタリア第3の航空会社「メリディアーナ・フライ」はHISのチャーター便として、7月14日〜9月15日の毎土曜日毎に成田空港に乗り入れます。昨年も運航していました。

@日本航空のB787型機は月末に引き渡しの可能性
 日本航空のB787型機の引き渡し時期ですが、最新の情報では29日に2機が引き渡される予定、とのことです。しかし、これも変更になる可能性があるようです。なお、日本航空のB787型機エンジンはGE製の「GEnx-18」ですが、このエンジンをつけて、最初に運航する機体になる可能性もあるようです。本来はこのエンジンをつけて最初に運航するのは、エアインディアに引き渡される機体なのですが、エアインディアの代金支払いに不安があるため、引き渡しが遅れる可能性がある、とのことです。

@ジェットスター・ジャパンに「東京センチュリーリース」が出資へ
 伊藤忠商事系の、ニッポンレンターカーや航空機リースなどを展開する「東京センチュリーリース」がジェットスター・ジャパンに出資することが明らかにしました。ジェットスター・ジャパン株の33.4%を所有する三菱商事から、16.7%の株を取得する、とのことです。

@カンタス航空とマレーシア航空との提携交渉が破談に
 カンタス航空は9日、「マレーシア航空との提携交渉が合意できずに終わった」と発表しました。両社はアジアで共同運航するための合弁会社設立で交渉を重ねてきました。

@アメリカン航空の客室乗務員が「墜落する」とアナウンス
 9日朝、米国ダラスのフォートワース空港で、離陸に向け誘導路を移動中だったアメリカン航空機内で、女性客室乗務員が「この便の安全は保証できない。墜落する」などとわめき散らす出来事がありました。この客室乗務員はインターホンで機長と労使問題などを話していましたが、「わかりました、私の話を聞かないのならもういいです。この飛行機が墜落しても私は知りません」などと述べ、さらに、約15分間にわたり、インターホンで「飛行機のドアを開ける」というような話を怒鳴り散らしたとのことです。「墜落」という言葉を少なくても4回使いました。結局、他の客室乗務員や乗客に取り押さえられました。


*3月9日

@エティハド航空の特別塗装機でした
 昨日の写真について、複数の方から教えていただきました。ありがとうございました。この塗装は、エティハド航空が施している、英国のプロサッカーチム「マンチェスター シティー」のものだそうです。このチームのオーナーが、中東アブダビの投資グループ「ADUG」になっている関係から、エティハド航空がオフィシャルスポンサーになっているようです。この特別塗装機の塗装の様子がYouTubeに載っていると紹介してもらいましたので、リンクを張っておきます。右の写真がエティハド航空の通常塗装機です。(2011年11月20日、B滑走路北端展望台・通称「鳥かご」にて)

@騒音対策委員会の質問事項を説明してきました
 昨日午前に、成田国際空港株式会社本社に行き、26日に開かれる第38回騒音対策委員会での本会質問事項について、説明してきました。【解説と資料】のページに載せておきます。

@工事が始まった第2ターミナル南側の国内線専用施設
 昨日、成田国際空港株式会社に行ったついでに、見て回ったところ、第2ターミナルの南北に建設する国内線専用施設の工事が始まっていました。北側はシートで囲まれているものの、1月16日の時点(2012年1月16日の出来事参照)から、工事は進捗していないようでしたが、南側は1月16日には動きはなかったのですが、昨日は右の写真のように工事が始まっていました。

@成田空港2月の貨物量は2ヶ月ぶりのプラスに
 東京税関がまとめた、成田空港の2月貨物取扱量は速報値で、前年同月比13.4%増と、2ヶ月ぶりに前年同月比プラスになりました。積込量は同8.9%増、取卸量は同17.5%増となっています。

@国土交通省がエアアジア・ジャパンの運航を許可
 国土交通省は昨日、エアアジア・ジャパンから出されていた、成田空港における運航許可申請を許可しました。

@日本航空の1月国際線利用率が13ヶ月ぶりにプラスに
 日本航空が昨日発表したグループの「1月のマンスリーレポート」によりますと、国際線利用率が前年同月比0.3ポイント増の70.5%となり、わずかですが、13ヶ月ぶりの前年同月比プラスとなりました。一方、国内線は同2.2ポイント減の55.5%となっています。こちらは徐々にですが、大震災の減少から回復してきています。

@全日空の1月国際線利用率が15.3ポイント増に
 全日空が今日発表したグループの1月旅客輸送実績によりますと、国際線利用率は前年同月比15.3ポイント増の74.7%となりました。また、国内線利用率は同2.6ポイント減の55.5%となりました。

@日本航空の夏季賞与が2ヶ月分に
 日本航空が今年の夏季ボーナスを2ヶ月分とする事が昨日分かりました。再建の成果の一部を従業員に還元することと、秋にも予定されている再上場に向けての士気を高めるため、としています。昨年夏季ボーナスは1ヶ月分、昨年暮れのボーナスは1.5ヶ月分でした。

@中国政府が航空燃料を値上げ
 中国政府はこのほど、航空燃料を最大で3.48%値上げしました。今年2月に続く、今年に入って2回目の値上げになります。中国航空会社の営業費に、航空燃料代が占める割合は40%以上になる、とのことです。

@ルフトハンザ航空の2011年通期は1300万ユーロの赤字
 ルフトハンザ航空が7日に発表した2011年通期の決算によりますと、純損益が1300万ユーロ(約14億円)の赤字になりました。前年は11億ユーロの黒字でした。

@エールフランスKLMの2011年通期は8億900万ユーロの赤字に
 エールフランスKLMが8日に発表した2011年通期決算によりますと、純損益が8億900万ユーロ(約875億円)の赤字になりました。ヨーロッパの金融不安による旅客の減少と、燃料の高騰が響いている、とのことです。前年は2億8900万ユーロの黒字でした。

@EADSが10億3000万ユーロの黒字に
 エアバスの親会社である「EADS」が8日に発表した2011年通期決算によりますと、純損益が前年比87%増の、10億3000万ユーロ(約1112億円)の黒字になりました。民間機部門「エアバス」の好調が貢献している、とのことです。


*3月8日

【訂正】昨日書いた「スカイマークの成田=神戸線就航」の記事で「1日1往復」は「1日2往復」の間違いでした。訂正しました。すみません。

@珍しい飛行機
 今日、成田空港に行きましたが、第1ターミナル南ウイングに写真のような珍しい飛行機が駐機していました。英国のプロサッカーチーム「マンチェスターユナイテッド」の専用機なのでしょうか。それとも、どこかの航空会社の特別塗装機なのでしょうか。分かる人、教えて下さい。少し調べたのですが、分かりませんでした。

@1月1日に成田空港から不正入国の中国人が逃走中
 複雑なために、報道で曖昧なところがあるのですが、今年1月1日に台湾から成田空港を経由してカナダに行こうとした中国人と見られる男女2人が、乗継の際、偽造旅券を見破られ、旅券を審査中に出国ルートを逆行して、入国審査場から、別の旅券を使って不正入国しました。この2人は同日夕方に、入国時と同じ旅券を使って中国に出国、逃走したようです。乗継時には、不正乗継を手助けする台湾人ブローカーと見られる他の3人と一緒でした。この3人の男女は1週間後の8日に、カナダ行きの2人と同じ旅券を使い出国しようとして、成田空港入国管理局に摘発されました。3人の内ブローカの男と女はすでに強制送還されているそうです。もう一人の20才の男性は拘留されている、とのことです。

@ガルーダ・インドネシア航空が4月1日から第1ターミナルに移動
 スカイチームに所属する、ガルーダ・インドネシア航空は4月1日から、チェックインカウンターを現在の第2ターミナルから、スカイチームが使っている第1ターミナル北ウイングに移動します。

@2011年の全損事故率は0.37%と過去最低に
 国際航空運送協会(IATA)によりますと、2011年の全世界の欧米製航空機全損事故率は0.37%と過去最低になりました。この「事故率」とは100万回飛行したときの全損事故発生の割合になります。2010年よりも39%の改善となりました。
【コメント】何故、「欧米製航空機」だけなのかは分かりません。また、全損に至らない事故は含まれていませんので、本当に安全になったのかどうかは厳密には分かりませんね。安全の一つの目安であることには間違いないのですが。

@デルタ航空の11年・日本=北米間の伸びは約20%
 デルタ航空の副社長は昨日、都内で開いた戦略説明会議で、2011年の日本と北米を結ぶ同社路線の旅客輸送量は、前年比で約20%増となったことを明らかにしました。また、「ロードファクター(有償座席利用率)もほぼ20ポイントの上昇だった」と述べました。さらに、今年の日本=北米間の旅客輸送量を2011年に比べ、全世界的には2〜3%減と見込んでいる中で、1〜2%増とする計画を明らかにしました。また、スカイマークとの提携について問われた副社長は「現時点では、明言できるものは何もない」としましたが、「協業体制は拡大していきたい」とも述べました。

@インドのキングフィッシャ航空が燃料供給を止められる
 経営難に陥っているインドのキングフィシャー航空が7日夕方に、燃料代金不払いで石油大手のヒドゥスタン石油公社に燃料の供給を停止されました。この影響でムンバイ空港では少なくても6便が欠航となりました。同航空は資金不足で、国際航空運送協会(IATA)も7日、決済機関利用停止の措置を行いました。同航空は約60機を所有し、国内・国際線を運航しています。


*3月7日

@エアアジア・ジャパンに「許可適当」・運輸審議会
 運輸審議会は昨日、エアアジア・ジャパンから出されていた、成田空港での運航許可申請について「許可することが適当」と答申しました。これにより、国土交通省が後日、許可する見込みです。エアアジア・ジャパンは8月1日から成田=新千歳線・成田=福岡線・成田=那覇線を開設する計画です。

@スカイマークの成田=神戸線が今日から運航開始
 スカイマークの成田=神戸線が今日から就航しました。早朝と夜の1日2往復になります。初便で成田空港に到着した乗客は「ものすごい便利ですね。しかも安いので」「これから関空使わずに成田から海外に行くことが増えると思う」と話していました。

@今度の土日に航空ジャンク市・航空科学博物館
 今度の土曜日(10日)と日曜日(11日)に成田空港A滑走路南端付近にある、航空科学博物館で恒例の「航空ジャンク市」が開かれます。10日は午前10時〜午後5時、11日は午前10時〜午後4時までになります。例年、午前中は入場に長い行列が出来ますが、午後は比較的すきます。しかし、目玉品はなくなりますが。入館料が必要です。

@日本人女性観光客の変なイメージは「ブランド品を買いあさる」
 「クロス・マケーティング」が1月にネットで、ハワイ・パリ・ローマ・ソウル・香港 に住む、20〜69歳の男女 1000人に実施した「外国人の日本人女性観光客に対する意識調査」によりますと、共通の印象は「ブランド品を買いあさる」「現地語を話さない」「写真を沢山撮る」「団体行動をとる」などで、その他、【パリ】では「現金払い」、【ソウル】と【香港】では「化粧が濃い」、などでした。また、「日本人女性観光客を『変』だと思う行動」として、【ハワイ】では「高額紙幣の持ち歩き」、【パリ】では「不必要に笑顔」、【ソウル】では「騒がしい」などが上位でした。さらに、「日本人女性観光客が身につけたほうがよい『行動・マナー』」は、各国ほぼ共通して、「現地人とのコミュニケーション」や「嫌な事は嫌と言う、はっきり断る」などでした。

@ドイツの環境・経済両省がEUの排出権買い取りを支持

排出ガスワースト5
1位
中国
2位
米国
3位
ロシア
4位
インド
5位
日本
 ドイツの環境、経済の両省は5日、EU域内を飛行する旅客機にかける、温室効果ガス排出取引制度(ETS)に基づく排出枠の一部購入義務付けを「全面的に支持する」との声明を発表しました。声明では、「1フライト当たり、乗客1人の負担が2ユーロであり、世界の航空業界がこの10年、航空機の温暖化ガス排出について何ら具体的な案を示さなかった」と指摘しています。
【コメント】EUの期制に反発しているのは中国や米国やロシアや日本などですが、これらの国が温暖化ガス排出ランキングの「ワースト5」に入っているのは偶然なのでしょうか。これらの国は反対理由の一つに「乗客の負担が増える」をあげていますが、地球の温暖化を防止するために、約200円の負担をお願いするのは不適当なのでしょうか。右の表は外務省のページで見つけた、2008年の「ワースト5」です。

@インド空港当局が空港の整備のために空港の使用料引き上げへ
 インドの空港当局は各空港の整備や近代化のための財源を捻出するため、少なくても空港使用料を現行の3倍程度引き上げるように、政府に求めている、とのことです。早ければ、この引き上げを4月から行いたい意向です。


*3月6日

@全日空の成田空港乗り継ぎ客が10〜12月期で67%増に
 全日空の伊東社長はブルームバーグジャパンとのインタビューで、同社の成田空港国際線乗継客数が昨年10〜12月期で、前年同期比67%増になったことを明らかにしました。理由は「スターアライアンス加盟各社との共同事業の成果」としています。また、今後の国際線の展開として、欧州では、今まで明らかにしている路線の他に、首都圏とモスクワを結ぶ路線開設に意欲を示しました。

@鳥取県が米軍機低空飛行の実態把握へ
 鳥取県は2012年度に、県西部の自治体でつくる「石見地区在日米軍機飛行騒音等対策連絡会議」と協議して、県西部で多発する岩国基地所属の米軍機による低空飛行の実態を把握する調査を始める方針です。騒音計などを使い、騒音値を測定してデータ化し、飛行中止要望などに役立てる計画です。

@沖縄県議会が下地島空港覚書5年間延長求め調停決議へ
 沖縄県議会は明日の本会議で、日本航空が「下地島空港の維持・管理費負担を31日で中止する」と通告している問題について、日本航空側に、全日空と共に維持・管理費負担をするとした覚書を、5年間延長するように求める民事調停を行う決議を採択する見込みです。県側は「調停には半年ほどかかる」としており、不調に終わった場合には提訴に移行する、としています。

@「民活空港運営法案」を閣議決定
 政府は今日の閣議で、国が運営する27空港の運営を、管理ビルと滑走路などの施設を一体として、民間に委託するための「民活空港運営法案」を閣議決定しました。

@「ピーチの3月予約は好調と聞いている」伊東社長
 全日空の伊東社長は毎日新聞とのインタビューで、就航したピーチ・アビエーションについて、「搭乗率の目標は80%程度と聞いている。また、3月の予約状況は好調とのことだ」と述べました。また、同社グループの国内線の伸びを5%としていることについて、「この伸びはLCCが担う。5年後にはLCCの売上高を1500〜2000億円にしたい」と述べました。

@富山空港が不審者で30分間閉鎖
 昨日午後4時40分頃、富山空港で制限区域を歩く不審な男性が目撃されました。このため、空港事務所と警察は滑走路を約30分間閉鎖して安全確認と捜索を行いましたが、この男性は発見されませんでした。一方、中国東方航空から、「午後4時45分発北京行きの中国人男性乗客1人が、出国手続き後行方不明」との連絡があり、この男性が歩いていた不審者と同一人物と見られています。この影響で6便に最大1時間の遅れが出ました。

@1月の世界旅客数は5.7%増に・IATA
 国際航空運送協会(IATA)がまとめた世界航空業界の有償旅客キロ(RPK)は全世界合計で前年同月比5.7%増となりました。提供座席数は同4.2%増、利用率は同1.1ポイント増の76.6%となっています。国際線の伸びは中華圏の旧正月が今年は1月になった事が影響している、とのことです。

@「赤字空港は133空港」中国民航局長
 中国の「中証網」によりますと、中国民航局長は「中国の約180空港の内、133空港が赤字になっている」事を明らかにしました。赤字の総額はな20億元になるそうです。また、「中国では空港が不足しており、第12次5カ年計画で72空港を建設し、その内の17空港を今年着工する。また、101空港を拡張・改修する計画で、その内の36空港は今年着手する」と語りました。


*3月5日

@成田市の予算案で周辺対策に41億円、交付金は11億円
 先頃発表された成田市の平成24年度予算案によりますと、「空港周辺対策事業」は41億1779万円となりました。一方、財源は成田国際空港株式会社からの「周辺対策交付金」が11億2000万円、「航空燃料譲与税」が6500万円となっており、「一般財源」からは19億4958万円を支出する事になっています。
【コメント】知らない方は「周辺市町村は交付金を貰えて、豊だろう」と誤解されていますが、上記の成田市の予算案を見ても分かるとおり、空港関連で入ってくるお金の約1.6倍のお金が、周辺対策費として持ち出しになっており、「交付金」で豊になる事はないのです。

@全日空が成田の貨物便を減便や運休中
 全日空は3月1日〜24日まで、成田空港関係の貨物便を減便や運休としています。成田=那覇線は週12便の内、6便を減便し、成田=台北線は全便を運休としています。

@ルフトハンザ航空が成田=デュッセルドルフ線の就航を延期
 ルフトハンザ航空は6月にも就航を予定していた、成田=デュッセルドルフ線の就航(2011年10月17日出来事参照)を2013年夏期まで延期することを明らかにしました。「経済的状況による」としています。

@昨年10〜12月の旅客輸送で大手2社が減り、5社が増える
 国土交通省が1日に発表した「航空輸送サービスに係る情報公開」によりますと、日本航空Gと全日空Gの旅客輸送実績が前年同期に比べて、約47.8万人減ったのに対して、日本トランスオーシャン航空・スカイマーク・エアドゥ・スカイネットアジア航空・スターフライヤーの5社が約63万人増えています。この内、スカイマークが約44万人増となっています。

@大阪空港に風船25個飛来・運航には影響なし
 昨日午後2時頃、大阪空港の北側滑走路と誘導路に色とりどりの風船25個がただよっているのを、鳥の監視員が見つけました。風船は直径30〜40cmで、どこから飛来したか分からないそうです。国土交通省の空港事務所職員が拾い集めましたが、運航に支障はなかった、とのことです。


*3月4日

@中国国際航空が成田=武漢線を3月中は運休に
 中国国際航空は機材繰りの関係で、3月1日〜3月31日まで、成田=武漢線(水・土曜日)を運休にしています。

@岩国市と県が米軍岩国基地に騒音軽減を要望
 山口県と岩国市は2日、米軍岩国基地に対して「滑走路運用時間内でも、可能な限り騒音軽減を」と、口頭で要請しました。これは、先月29日に、早朝から夜間まで米軍機が離発着を繰り返したため、岩国市民からの苦情が93件も寄せられたことに対応したものです。

@アメリカン航空がエコノミー席の足元広い座席を追加料金で提供へ
 アメリカン航空は、「エコノミークラスの足元を10〜15cm広くした「メーン・キャビン・エクストラ」座席を、今春から導入する」と発表しました。この席に座るには追加料金として、足元の広さにより8〜108ドルを払う必要があります。


*3月3日

@福岡空港の需要予測を下方修正
 昨日開かれた福岡空港の滑走路増設計画について有識者が助言する「技術検討委員会」で、国土交通省と福岡県と福岡市は福岡空港の需要予測を下方修正しました。「2032年度の発着回数を18.1万回」としていましたが、これを「2030年度で17.6万回」としました。この内、国内線を14.2万回、国際線を3.4万回としています。また、旅客数を「2032年度で2137万人」としていたものも、「2030年度で1985万人」としています。


*3月2日

@ビジネスジェット専用ターミナルを3月31日にオープン
 成田国際空港株式会社は今日、ビジネスジェット専用ターミナル「を3月31日にオープンすると発表しました。これに伴い、ビジネスジェット機の連続駐機期間を30日まで延長します。使用料は1回の到着、出発で25万円となります。

@エア・カナダが成田=カルガリー線を4月27日に再開・通年運航に
 エア・カナダは現在運休している成田=カルガリー間の直行便を4月27日から、週3便(成田発火・木・土曜日)で運航を再開すると発表しました。また、来冬期も週3便で運航することを明らかにし、通年運航とすることも明らかにしました。

@ジェットスター・ジャパン社長「就航を後倒しする事はない」
 ジェットスター・ジャパンの鈴木社長は昨日、拠点となる成田空港について「(LCC専用ターミナルなどについて)成田空港会社は非常に前向き。成田空港がLCCにとって“優しい”施設になるのではないか」と述べました。さらに、要望している着陸料の引き下げなどが実現しなくても「就航を後倒しする事はない」と述べました。

@昨日のピーチ・アビエーション平均利用率は73.2%
 昨日就航したピーチ・アビエーションの全便平均利用率は73.2%でした。最高は93.3%、最低は48.9%となりました。
【コメント】厳しい船出となりましたね。マスコミにもかなり取り上げられていましたので、満席ではないかと思っていたのですが。格安航空会社(LCC)は料金を安くしますから、利用率が高くなくては利益が出ません。韓国のLCCなどは利用率が80%を超えていても、日本路線から撤退した例もあります。

@全日空機がエンジン防氷装置警報で引き返す
 今日午前8時10分頃、離陸直後の大分発羽田行きの全日空192便・A320型機で、左エンジン防氷装置の不具合を示す警告灯が点灯しました。このため、同機は大分空港に引き返し、無事に緊急着陸しました。乗客は後続便に振り替えて、羽田空港に向かいました。

@フランクフルト空港周辺住民が毎週数千人のデモ
 今日のSankeiBizによりますと、フランクフルト空港の夜間早朝時間帯の飛行禁止問題ですが、同空港周辺住民は毎週、「飛行禁止時間帯の延長」や「第4滑走路の即時閉鎖」などを求める、数千人規模のデモ行進を行っているとのことです。なお、ライプチヒの連邦行政裁判所は12日に、飛行禁止を継続するかどうかの最終判断を示す、とのことです。

@マレーシア航空が過去最悪の赤字決算に
 マレーシア航空が26日に発表した2011年12月通期の決算によりますと、最終赤字が25億2399万リンギ(約680億円)となり、過去最悪の赤字になりました。前期は2億3447万リンギの黒字でした。燃油価格の高騰が響いている、とのことです。マレーシア政府は何らかの支援策を検討しているようです。

@エアーアスタナがB787型機3機をなどを発注
 ボーイング社は1日、カザフスタンのエアーアスタナからB787-8型機3機と、B767-300ER型機4機の発注を受けた、と発表しました。


*3月1日

@2月のアクセス数は、24,488回でした。

@成田空港会社が「大規模地震対策に係る訓練」を実施へ
 成田国際空港株式会社は昨日、大震災1周年を契機に「大規模地震対策に係る訓練」を2日〜11日にかけて、各部門・部署毎に行います。詳しくはリンクを見て下さい。

@ジェットスター・ジャパンが本社の移転を検討・廃校小学校に
 今日のテレビ朝日ニュースの中で、ジェットスター・ジャパンの鈴木社長はコスト削減のために、「本社と訓練所を成田市の廃校となった小学校に移転することを検討している」と述べました。

@エールフランスが4月24日からA380型機運航を再開
 エールフランスは、現在B777-300ER型機で運航している成田=パリ線・275便の機材を、4月24日からA380型機に変更し、A380型機による毎日運航を再開します。(写真は成田空港を離陸滑走するエールフランスのA380型機機)

@大村飛行場周辺の騒音対策を発表
 長崎県大村市は昨日、海上自衛隊大村航空基地周辺の騒音対策を発表しました。これは、同基地滑走路所管が国土交通省から防衛省に移管されたことに伴い、騒音測定値を基に騒音区域が指定され、騒音区域内の約160世帯の防音サッシ取り付けや遮音工事を全額国の負担で行うものです。1世帯当たり最大で約300万円となります。

@町田市の11年度米軍機騒音苦情が2ヶ月残し、過去最高
 今日の朝日新聞によりますと、町田市当局に寄せられている、米軍厚木基地に離発着する航空機騒音への苦情が、1月末現在で、527件に達しているそうです。今年度はあと2ヶ月を残しますが、統計を取り始めた1999年度からの過去最多になります。

@ピーチ・アビエーションが今日から運航を開始
 全日空系の格安航空会社(LCC)「ピーチ・アビエーション」が、今日から運航を始めました。当面、関西=新千歳線を1日3往復、関西=福岡線を1日4往復で運航します。新千歳空港への初便は利用率が約90%でした。自動チェックイン機の故障などで、約1時間遅れとなりました。
【コメント】機材のA320型機の座席は160席程度が標準ですが、ピーチ・アビエーションは180席となっています。試乗したある記者の感想では、175cm程度の身長で、膝と前座席の背もたれとの間隔が7cmとなっていましたので、相当狭いようです。このあたりが、「我慢できるかどうか」でしょうね。

@北海道エアシステムが道に支援を要請
 北海道エアシステムの社長は昨日、2011年9月決算で大幅な赤字に陥ったことを明らかにしました。このままでは、手持ち資金が不足することは確実として、筆頭株主である北海道に貸付金4000万円の返済猶予を求めました。また、今後について、「2012年4〜9月期で4300万円の黒字を見込む」としましたが、1月の搭乗率が37.8%まで落ち込んでいるにもかかわらず、「平均搭乗率を51.9%を見込む」としています。北海道の高橋知事はコメントで、支援策を検討する姿勢を表明しました。

@エアプサンのB737型機2機の胴体に亀裂見つかる
 今日の「朝鮮日報・日本語版」によりますと、韓国の格安航空会社(LCC)「エアプサン」は先月15日の定期検査で、B737-500型機1機とB737-400型機1機の胴体に長さ7〜8cmの亀裂が見つかったことを明らかにしました。この2機は26日までに修理を終えて運航に復帰しています。今回亀裂が見つかった2機は昨年10月の緊急点検でも亀裂が見つかって、修理していました。同航空はB737型機を8機保有しています。(写真は成田空港を離陸するエアプサン機・2012年2月)

@香港航空がA380型機10機の発注取り消しを検討
 1日付の中国「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」は、香港航空がエアバスの超大型旅客機「A380型機」10機の発注を取り消す可能性があると報じました。同航空の社長は「国益に反することはできない」と語り、EUの温暖化ガス排出規制に対する報復措置であることを示唆しました。


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