2008年4月の出来事


*4月30日

@開港30周年で330名に抽選でプレゼント・成田空港会社
 成田国際空港株式会社は5月20日に開港30周年を迎えるキャンペーンの一つとして5月20日から6月25日までの間に同社ホームページから申し込んだ人の中から抽選で330人にビデオカメラなどの旅行関連グッズや世界の名産品などが当たるイベントを行うとのことです。ホームページにはまだ載っていません。このほか、5月18日には周辺の騒音区域に住む小学生を招待した約1時間のデモ飛行を日本航空のB-747型機を使って行います。

@全日空がカルテル罰金に備えて約160億円を計上
 全日空は今日、国際航空貨物運賃のカルテル疑惑で欧州委員会から罰金を科せられた場合に備えて、約160億円の引当金を2008年3月決算に計上することを明らかにしました。米国司法省からの罰金に備える引当金は来期に計上する見込みとのことです。

@アジアとオーストラリアの6都市に住む人の86%が観光訪日を希望
 今日の日経新聞によりますと、同社が3月中旬に行った「訪日意向調査」によりますと「観光で日本に行ってみたい」と答えた人が86%に上ったとのことです。調査は北京・上海・ソウル・香港・台北・シドニーの6都市で3000人を対象に行いました。「日本で訪問したい地域」では北海道の人気が高く、温泉や食に関心が多かったとのことです。

@エバー航空が6月1日から台北=小松・台北=宮崎線を就航へ
 台湾のエバー航空は6月1日から台北=小松線と台北=宮崎線を週2便で運航すると届け出ました。また、現在週2便で運航している台北=仙台線を7月1日から週5便に増便します。


*4月29日

@新明和工業が成田空港にA380型機用の搭乗橋を納入
 新明和工業は25日、成田空港にA380型機用の搭乗橋を納入したことを明らかにしました。リンク先の同社ホームページには写真も載っています。これで、5月20日のシンガポール航空A380型機就航に向けて準備が着々と進んでいることになります。

@ユナイティド航空とUSエアウエイズが経営統合交渉
 コンチネンタル航空にふられた形のユナイティド航空ですが、AP通信が28日に伝えたところによりますと、コンチネンタル航空との経営統合の交渉が進んでいる、とのことです。2週間以内に合意の可能性があるとのことです。


*4月28日

@日独航空協議の合意による成田空港の増便は平行滑走路2500m化後
 26日の出来事で書いた日本とドイツの航空協議の合意で成田空港関係の増便は平行滑走路2500mが完成する2010年以降になるとのことです。ただし、ルフトハンザ航空がA380型機を乗り入れる意向もあり、機材の大型化には柔軟に対処するとのことです。

@自民党が「首都圏空港の24時間化」を提言へ
 自民党は近く、成田空港と羽田空港の相互運用による「首都圏空港の24時間化」の早期実現を柱とした提言をまとめることになりました。「首都圏の空港容量は2020年には限界に達する。羽田空港を早期に24時間空港化し、成田空港と羽田空港間の交通網を改善して、対処する。」などを盛り込んでいます。

@住民投票でテンペルホフ空港の存続を否決
 27日、東西冷戦時代に西ベルリンに食糧などを輸送するために使われていたテンペルホフ空港を存続させるかどうかを問う住民投票が行われました。存続賛成は25%にも達せず、大差で廃港派が勝ちました。同空港は市街地にあり、騒音や事故の危険などから多くの住民が存続反対を選んだものと見られます。

@米国の航空会社がまた破綻・イオス航空
 アメリカのイオス航空は26日、連邦破産法11条の適用を申請し、自己破産しました。27日の戻り便ですべての運航を停止するとのことです。従業員のほとんどは解雇されます。同航空は2005年に設立され、ニューヨークのケネディ空港とロンドンのスタンステッド空港との間に全席ビジネスクラスの便を運航していました。

@コンチネンタル航空が合併を否定
 コンチネンタル航空の経営陣は27日付の従業員へのメッセージで、「取締役会で、『現時点で他の航空会社との合併は最良の道ではない。』との結論に達した。」と述べ合併を否定しました。ただ、「長期的に競争力を保つことが出来る対案を戦略的に検討する。」とも述べています。これで、「合意間近」と報道されたユナイティド航空との合併は当面なくなったことになります。

@スカンジナビア航空が成層圏飛行を検討
 スカンジナビア航空はエアバスと共同で旅客機の成層圏飛行を検討・実験しているとのことです。旅客機に自機の位置と同空域の飛行状況を把握できるシステムを搭載することにより、航空管制の飛行高度制限が解除されて、成層圏飛行が可能になる、とのことです。成層圏飛行は燃料の節約と二酸化炭素などの温暖化ガスの排出量を減らせるとのことです。


*4月27日

@東京都が羽田空港国際線拡大案を提出
 24日に開かれた「羽田空港の国際化に関する国と都・関係県実務者分科会」で東京都は「羽田空港における国際線発着枠の拡大方策(案)」を提示しました。それによりますと、 (1)首都圏空港の有機的連携による羽田の国際線発着枠の拡大と、(2)管制 方式の改善などによる羽田の総発着枠拡大、(3)24時間フル活用など による発着回数の拡大、という3点からなっています。(1)では成田空港の国内線を拡大して国内線を成田空港に移し、空いた羽田空港の発着枠を国際線に当てる、と言うものです。また、(3)は深夜・早朝の時間帯に貨物便などの定期便を騒音問題に配慮しながら受け入れる、としています。会議後の猪瀬副都知事は「成田新高速鉄道が供用されれば、東京都北部地域の住民は国内線でも成田の方が利便性が良くなる。これに横田が加われば、首都圏のエリアの3角形のエリアに空港が うまく収まる。」と述べ、国土交通省の「内際分離」について痛烈に批判しました。これにたいして、千葉県は東京都が提出した資料について「次回に改めて議論すべき」と重要性を認める一方、「千葉県はさまざまな議論の末、羽田年間発着枠40.7万回までの拡充についての騒音を引き受けると決めた。40.7万回より増やそうという議論はそれを白紙に戻すものとも受け取れることから、この分科会の場だけで決められる話ではない」という態度を示しました。
【コメント】東京都の猪瀬副知事は過激な発言で知られていますが、自分の主張を「絶対に正しい」としているように見えます。成田空港の国内線を拡大して乗り継ぎを便利にするとしても、「それで、東京の北東部の人たちの利便性が増す」としていますが、それほど簡単な問題ではないと思います。拡大したとしても、便数が多くなければ、やはり羽田空港に流れると思えます。また、航空会社にしてみても羽田空港に加えて、成田空港にも横田基地にもカウンターを設置しなければならないとすれば、相当な負担になります。早朝・深夜の増便にしても「騒音問題に配慮しながら」とは言いますが、「どのように配慮して、騒音を軽減するのか」については全く触れていません。また、会議後の記者会見で、横田基地の軍民共用化がなかなか進まない状況の中で「私個人としては調布飛行場の活用があっても良いと考えているが、地元との協定がありおいそれとは行かない。」と述べています。「地元との協定」はまさに、騒音問題に絡んでの事になります。都民には「騒音問題に配慮するが、千葉県民の騒音については、大きな問題ではない。」と言うのでしょうか。「何が何でも首都の羽田空港に国際線を多く持ってきたい」と言う事なのでしょうか。私から見ると、この問題に関しては国土交通省の方がよほど、総合的で理にかなった考え方をしているように見えます。

@全日空機が車輪格納できずに引返す・那覇空港
 昨日午後0時30分頃、那覇発福岡行きの全日空484便・B-737-500型機が離陸したところ、全車輪が格納できなくなりました。このため、同機は引返し、約25分後に無事着陸しました。調べたところ、操縦席の収納レバーが何かに引っかかって動かなくなっていました。乗客は他の便に乗り換えました。


*4月26日

@日独航空協議で合意・成田空港関係は週29便の増便
 21日から24日までドイツのボンで行われていた日本とドイツの航空当局者協議で、航空輸送力(B-777型機換算を1便とする)を双方が週18便増の週50便とすることで合意しました。成田空港関係では日本側が週22便増の週44便、ドイツ側が週7便増の週23便とすることになりました。

@出国ラッシュ始まる・今日だけで4万2600人が出国
 今日からゴールデンウイークが始まりましたが、成田空港でも朝から海外に出かける人で混雑しており、今日だけで約4万2600人が出国する見込みです。

@森中社長「成田が太く強く生きていく姿見せたい」
 成田国際空港株式会社の森中社長は24日の記者会見で開港30周年を迎えるに当たって、「われわれにとっては通過点だが、記念すべき年である。日本の空の問題にもからめ、成田の存在感、成田が太く強く生きていくこれからの姿を、地元や旅行者、国民の皆さんに示していく年にしたい。」と語りました。

@空港警備隊巡査が拳銃自殺
 昨日午後1時頃、成田空港敷地内の警備事務所のトイレで、千葉県警成田国際空港警備隊の25歳の巡査が死亡しているのが見つかりました。巡査は「トイレに行ってくる。」と出ましたが、帰らなかったため上司が見に行き頭から血を流して倒れているのを発見しました。床には拳銃が落ちていました。拳銃で自殺したものとみられています。巡査は栃木県警から4月に成田国際空港警備隊に出向してきたばかりでした。

@スカイマークが気象レーダー故障のまま夜間に運航
 去る3月18日に、スカイマークエアラインのB-767型機が気象レーダーが故障したまま夜間に運航していたことがわかりました。気象レーダーの部品がなかったために「天候のよい羽田=新千歳なら大丈夫だろう。」と終便まで運航し、部品が届いた夜間に修理を行いました。国内の航空各社では社内規定で気象レーダー故障の時には夜間運航しないことになっています。同社は「運航には支障なかった。」とコメントしているとのことです。

@ユナイテッドとコンチネンタルが来週にも合併で合意か
 25日のアメリカのメディアが伝えたところでは、ユナイテッド航空とコンチネンタル航空が合併で大筋合意に達し、来週にも合併を発表する可能性がある、とのことです。

@アメリカ連邦航空局(FAA)幹部が管制ミスを隠匿
 25日のワシントンポストの早版によりますと、アメリカ連邦航空局(FAA)の幹部がテキサス州で起きた管制官の管制ミスを隠匿したとのことです。この件についてアメリカ連邦航空局(FAA)の関係者は「最も混雑の激しい空域では安全上の問題を航空当局がすべて把握するのは、もはや困難になっている。」と述べたとのことです。
【コメント】まだ、詳しいいきさつはわからないのですが、怖い話ですね。航空の自由化で航空会社がどんどん増え、航空交通の混雑が歯止めもなく増え続けていることが原因ではないでしょうか。日本でも「自由化、自由化」と叫ぶ人がいますが、航空管制のインフラの整備が「構造改革」の名の下で遅遅として進まない中で、航空交通量だけを増やしていけば、航空機事故の危険率は間違いなく上がります。「構造改革」とか「自由化」とか言葉の響きはいいですが、大企業の利益を上げるための「構造改革」や「自由化」は国民のためにはならないと思うのです。


*4月25日

@成田空港の07年度旅客がかろうじて過去最高に
 成田国際空港株式会社が昨日発表した2007年度の運用状況によりますと、総旅客数は3538万8987人で前年度比0.1%増となり、過去最高を記録しました。日本人は同3%減、外国人が同9%増、通過客が同4%減となっています。会社では今年度の見通しは「食の安全問題による中国方面の減少や、燃油サータージャーの高騰や、景気の後退などで厳しい。」としています。

@トランスアエロの成田=サンクトペテルブルク線が就航
 昨日からロシアのトランスアエロが運航する成田=サンクトペテルブルク線が運航を始めました。週2便で成田発は火曜と金曜日、サンクトペテルブルク発は月曜と木曜日になります。

@GW中の3日間で「エアポート常磐」を運行・JR東日本
 JR東日本は年末年始に運行した「エアポート常磐」(2007年11月22日の出来事を参照)をゴールデンウイーク中の今月26日・27日・29日に運行する事を明らかにしました。上野発午前5時39分と午後2時15分の2本となります。全席指定席で指定席料金は510円となります。

@イスラエルの少年らがMDMA9万錠を密輸した疑いで逮捕・起訴
 東京税関成田支署と千葉県警は昨日、イスラエル国籍の23歳の男と、19歳・17歳の少年の3人を合成麻薬・MDMA9万41錠をスーツケースに隠して持ち込もうとした疑いで逮捕したと発表しました。少年らは今月3日午前にアムステルダムから成田空港に着いた際、スーツケースの二重底に隠して持ち込もうとしたものです。「知人の男に頼まれたが、不正なものではないかとは思った。」と供述しているそうです。MDMAとしては過去最高の量です。23歳の男は昨日起訴され、少年2人は家庭裁判所に送致されました。

一昨年7月の全日空機減圧は中国整備会社のミス
 昨日夕方のNHKのニュースによりますと、航空・鉄道事故調査委員会は一昨年7月5日に起こった福岡発成田行きの全日空B-737型機が高度1万mを飛行中に機内の気圧が通常の半分に落ち、緊急降下して、中部空港に緊急着陸した「重大インシデント」について、全日空が整備を委託した中国の会社の整備ミスが原因との見方をしているとの事です。委員会で調査したところ、機内の気圧を一定に保つ装置の複数のバルブの中に大量のエンジン洗浄液が入ったために出来たと考えられる多量の水垢が見つかりました。この水がバルブの動作を妨げたために装置が自動的に停止し、機内の気圧が下がったものと見ているそうです。
【コメント】国内の航空会社は経費節減のために整備を海外の会社に委託するようになっていますが、海外の会社の整備の状況については労働組合からも「整備が杜撰で、危ない」との指摘が前々からありました。この調査結果が「重大事故につながりかねない」と言う実態を明らかにしたのではないでしょうか。「安全」のために、自社での整備を強化する事は出来ないのでしょうか。コスト削減ばかりに走りすぎると重大な結果を招きかねません。

@タイで航空機騒音に悩む住民が気球型の灯籠を上げて逮捕される
 22日午後10時過ぎ、タイのスワンなブーム空港南側で約10個の灯籠のような明かりが上がっているのを管制官が見つけました。通報を受けた警察官が駆けつけ、集まっていた住民の中の2人を熱気球型の灯籠を上げた疑いで逮捕し、灯籠を押収しました。灯籠を上げたのは同空港の航空機騒音に悩む住民で、移転を希望したのに対し、交渉が難航している事に不満を募らせたものと見られています。


*4月24日

@3月の旅客数が5%減に・運用状況
 成田国際空港株式会社が今日発表した成田空港の3月運用状況によりますと旅客数が前年同月比5%減と落ち込みました。発着回数は前年並みですので、搭乗率が落ちていることになります。貨物取扱量は輸出が同3%減、輸入が同5%減となっていますが、仮陸揚げが同20%増以上の伸びとなり、貨物量全体としては同1%増となっています。給油量は同4%減となっていますので、航空機の小型化が進んでいることを伺わせます。

@輸入米牛肉の開封検査を6倍に増強・成田空港検疫所
 昨日発覚したアメリカからの輸入牛肉に牛海綿状脳症(BSE)の危険部位が混入していたことを受けて、成田空港の検疫所では今日から開封検査を強化しました。今までは1000箱につき13箱の開封検査を行っていましたが、今日から80箱に増やしました。

@MD90型機の主脚付近ボルトが欠損し3便が欠航に
 日本航空では22日に運航を終えたMD90型機の点検で主脚を格納するドア付近のボルトがなくなっていることが見つかったため、修理を行い、この機体を使う予定だった昨日の羽田=宮崎線の3便が欠航となったことを明らかにしました。

@米大手5社がそろって赤字に・1〜3月期決算
 アメリカの大手航空会社の1〜3月期決算が出そろいましたが、燃料の高騰に合理化や運賃値上げが追いつかず、そろって赤字決算となりました。合併が決まったデルタ航空とノースウエスト航空は併せて105億ドル(約1兆500億円)の赤字を計上しました。ユナイテッド航空は5億3700万ドル、アメリカン航空は3億2800万ドル、コンチネンタル航空は8000万ドルのそれぞれ赤字を計上しています。

@ボーイング社は民間機部門好調で30%の増収
 ボーイング社は23日、1〜3月期決算を発表しましたがそれによりますと、純利益が12億1000万ドルとなり前年同期比で30%の増収になりました。民間機部門が好調とのことです。しかし、来期はB-787型機の遅延による賠償金の支払いなどで業績の落ち込みが見込まれる、とのことです。

@ピーマン・バングラディシュ航空がB-787型機4機を発注
 ボーイング社が明らかにしたことろではピーマン・バングラディシュ航空はこのほどB-787-8型機を4機確定発注したとのことです。

@ルフトハンザ航空機内で女児が死亡
 22日、ドイツのフランクフルトからニューヨークに向かっていたルフトハンザ航空機内で2際の女児が死亡しました。このため、同機はアイルランドのシャノン空港に緊急着陸しました。アイルランド警察当局が死亡の状況などについて調べている、とのことです。


*4月23日

@バスツアーに外国人が20人・成田空港周辺観光
 21日に開かれた「成田空港を核とした観光交流促進プログラム検討会」の第3回会合で3月12日(都内=幕張=佐原)と13日(成田市内=都内)に行われたバスツアーの試行結果が報告されました。それによりますと、12日は参加者21名中外国人が11名、13日は参加者19名中9名となったそうです。事前の準備が不十分で外国人の参加が少なかったと報告されました。今までの試行で出た問題点はトランジット客については時間の制約が厳しく、多様なルートの設定が必要なことや航空機の搭乗時間に間に合うことを明記するなどの対策が必要とのことでした。

@「MRJの導入は納入時期がはっきりしてから」日航副社長
 今日の航空新聞社「WING DAILY」によりますと、日本航空の縄野副社長は同社とのインタビューで「三菱リージョナルジェット(MRJ)の導入について検討しているが、導入するとすれば、2013年から2014年に退役時期が来るCRJ500型機の代わりということになり、国内線に投入することになる。MRJが2013年に就航できるのか、もう少し慎重に見極めたい。」と述べたとのことです。

@「BAAの空港運営は利用客の利益になっていない」との報告草案
 イギリスの競争政策委員会は22日、「空港運営に関する報告書」の草案を明らかにしました。その中で、イギリス空港運営会社・BAAが国内主要7空港を保有・運営していることについて、「航空会社や利用者の利益に結びついていない。」と批判しています。「BAAが空港への投資を怠り、責任を果たしていない。」としています。正式な報告書は8月にも出されることになっています。BAAはスペインの建設会社が買収しましたが、巨額の買収資金で建設会社が苦しんでいるとのことです。

@エアバス社が旅客機の価格を緊急値上げ・金属などの価格高騰で
 エアバス社は22日、金属価格の高騰とユーロ高・ドル安に対処するため、旅客機の価格を緊急に引き上げることを発表しました。1機当たり200〜400万ドル(約2〜4億円)引き上げるとしており、5月1日から実施するとのことです。

@イタリア政府がアリタリア航空に緊急融資
 イタリア政府は22日、アリタリア航空に対して3億ユーロ(約490億円)の緊急融資を行うことを決定しました。しかし、「アリタリア航空の将来については次期政権が判断することになる。」としています。これに先立ち、欧州委員会はイタリア政府の融資について「アリタリア航空はすでに政府からの援助を受けており、2011年までは政府からの支援を受ける資格がない。」と述べています。


*4月22日

@平行滑走路のローラカイザーを1Km先に移転へ
 今日の千葉日報によりますと、成田空港平行滑走路に北側から着陸する航空機への着陸誘導電波を出すローラカイザーの移転工事が始まっているそうです。場所は平行滑走路南端から約1Kmも離れているとのことです。これは、南風の場合、離陸機が離陸のために平行滑走路北端に行くため、平行滑走路を南端で横断せねばならず、この時に着陸誘導電波を機体で数秒から数十秒遮断してしまうことが原因とのことです。この遮断を避けるために、1Kmも離れた、高さ10mの台座上にローラカイザーを設置する工事とのことです。
【コメント】この「滑走路横断」があると、「発着回数30万回」の前提となる「両滑走路の発着回数が同じ15万回に」が難しくなります。ある関係者の話では「滑走路横断をなくすためには誘導路がもう1本必要。」とのことですが、具体的な話には口を濁しました。

@NW航空のラウンジが完成・今日から供用開始
 成田空港第1ターミナルにあるノースウエスト航空のラウンジのリニューアルが完成し、今日から供用開始になりました。同航空のラウンジとしてはデトロイト空港のラウンジに次ぐ2番目の広さとなるそうです。新ラウンジでは温かい食事の提供や32台のiMacを使えるようにするなどしています。挨拶した日本支社長は「今後も成田を重要なハブ拠点としていく。」と述べました。

@日本航空も羽田=香港間の定期チャーター便を運航へ
 日本航空は全日空に続き7月から羽田空港と香港を結ぶ特定時間帯を使った定期チャーター便の運航を始めることを明らかにしました。毎日1往復を運航するとのことです。全日空の同路線は4月の平均搭乗率が80%以上となり見込みで、好調を維持しています。

@全日空の国内線が低調続く
 全日空は昨日、2007年度の輸送実績を発表しましたが、国内線は提供座席数が前年度比で0.2%増だったのに対し、旅客数は同2.3%減と低迷しました。今年度見込みでは提供座席数は同2.5%減とし、旅客数も2.2%減としています。社長はB-787型機の遅延で、1月末に確定したばかりの中期経営計画の見直しを示唆しました。

@韓国で鳥インフルエンザが人に感染した可能性
 韓国ではこのところ鶏への鳥インフルエンザの感染が多発していますが、ソウル新聞は22日付早版で鳥インフルエンザに感染した鶏の処分作業を行っていた韓国軍の22歳の兵士1人が作業後、高熱を発して治療を受け、鳥インフルエンザの人への感染が疑われている、と報じました。

@エールフランスKLMがアリタリア買収を撤回
 エールフランスKLMは21日、「アリタリア航空の買収案を撤回する」との声明を発表しました。声明では「3月14日のアリタリア航空との合意が無効になった。満たされるべき前提条件が満たされなかった。」と述べています。これに対して、買収に反対しているアリタリア航空のパイロット組合代表は「これは取引の一場面に過ぎず、エールフランスKLMがアリタリア航空にもはや関心がないといっているわけではない。」と述べました。イタリア政府は23日にこの問題で臨時閣議を開く予定とのことです。


*4月21日

@2007年訪日外国人・成田空港のシェアが47.8%
 国際観光振興機構が18日に発表した2007年の訪日外国人数によりますと、全体としては前年比13.8%増の834万6969人となりました。空港別では成田空港が全体の47.8%を占めましたが、伸び率は同9.0%増と全国平均を下回りました。

@新型インフルエンザワクチンを迅速接種へ
 厚生労働省は新型インフルエンザが発生した際に政府備蓄のワクチンを素早く接種する方針を決めました。薬事法では品質などの出荷検査である「国家検定」を受ける事になっていますが、例外として免除出来るように法改正を行うとの事です。政府の備蓄「パンデミックワクチン」は約2000万人分あるとの事です。

@GWの国内2グループの予約が昨年に比べ減少
 ゴールデンウイーク(4月25日〜5月6日)の国内航空会社2グループの海外旅行の予約が低調です。日本航空グループは提供座席が前年同期比で1.6%減なのに対して、予約数は同6.7%減となっており、全日空グループでは提供座席が同5.2%増に対して、予約数は1.6%減となっています。


*4月20日

@検疫職員や医療関係者に新型インフルエンザワクチン接種へ
 厚生労働省は先週、新型インフルエンザの流行に備え備蓄ワクチンを空港や港湾で検疫に当たる職員や感染症指定医療機関の医師など約6000人に接種する方針を決めました。本年度中に希望者を募り、臨床研究の形で接種を進めます。また、安全性や有効性が確認された段階で、来年度から他の医療従事者や警察、ライフライン関係者ら「社会機能の維持に欠かせない」約1000万人への接種を検討します。このワクチンが発生する新型インフルエンザに有効かどうかはわかりませんが、基礎的な免疫をつけるには効果があると見られます。ワクチンの有効期間は3年で早く製造したものは来年に有効期限が切れ、廃棄されることになります。

@アイスランド航空がネットで1775ユーロを5ユーロと誤記
 アイスランド航空は18日にインターネット予約で、大西洋線のビジネスクラスの料金1775ユーロを誤って「5ユーロ」と表記しました。同航空は当初、予約した約300件について販売を拒否していましたが、抗議が殺到し、「エコノミークラスを5ユーロで販売する」と態度を変更しました。これに先立ち、アイスランド運輸相は声明を出し、「政府は直接の介入はしないが、早期の事態収拾を求める。」としていました。


*4月19日

@誘導路側溝に「リサイクルガラス造粒砂」と「エコセメント」を使用
 成田国際空港株式会社は昨日、建設中の平行滑走路東側の誘導路工事で、色つきガラスを粉砕し、角を丸くした「リサイクルガラス造粒砂」をダンプカー400台分、また、ゴミ焼却灰を主原料とした「エコセメント」を誘導路の側溝工事で使用すると発表しました。

@SQのA380型機客室モックアップを見てきました
 昨日、赤坂の「赤坂サカス」で開かれているシンガポール航空のA380型機日本路線就航記念座席モックアップ展を見てきました。残念ながら、「午後4時まではファーストクラスとスイートクラスの個室のモックアップは招待客のみ」とのことで、エコノミークラスの座席しか直接は見られませんでした。以下が写真とその簡単な説明です。

座席で目立つのは背もたれの薄さです。
ヘッドレスは座席に据え付けで、少し、上がるようになっており、左右から頭を押さえることが出来るようになっていました。
背もたれが薄い分、足元に余裕があり、私ぐらい(170cm)なら、膝が前にぶつかる事もありません。真ん中の人が通路に出るにも、楽になるのでは、と思います。幅も5cm広い。          
エンターテイメントの画面も大きく、
右側にUSBやモジュラージャックがあり、
肘掛けの前面
に電源のコンセントがありました。画面の下側にLEDの読書灯があり、下部を引き出して使います。

@福岡空港周辺の市民団体が情報提供を要求
 福岡空港周辺の住民で作る「新福岡空港ストップ連絡会」は17日、国・県・市でつくる「福岡空港調査連絡調整会議」に、福岡空港の過密化対策について(1)空港対策で生じる環境破壊(2)需要予測の見直し(3)現空港案と新空港案の各総事業費と費用負担の割合、などの情報を市民に提供するよう申し入れました。20日までに回答するように求めています。

@日本航空機がレバー故障で関西空港に緊急着陸
 昨日午前11時45分頃、羽田発高松行きの日本航空1405便・A300-600型機が高松空港への着陸態勢に入ったところ、主翼のスラットとフラップを操作するレバーが動かなくなりました。このため、同機は滑走路の長い関西空港に向かい、午後0時34分に無事着陸しました。点検したところ、レバーが一部引っかかっており、これを修理して3時間40分遅れで高松空港に着陸しました。

@関西空港の07年度発着回数が12万8943回・「目標達成」と社長
 関西国際空港会社の社長は昨日、2007年度の発着回数が過去最高の12万8943回となったことを明らかにし、「燃料費の高騰などの逆風の中で、(大臣合意の)目標を達成したと言える」と述べました。しかし、この数字の中には遊覧飛行や貨物機をのぞいた小型ジェット機の発着回数1469回が含まれています。

@日仏宣言でエアバス機シェアとMRJに言及
 このほど、日本とフランスの首相は日仏外交関係開設150周年を記念して日仏経済宣言を採択しました。このなかで、日本のエアバス機シェア向上 やMRJプロジェクト進展に期待するなど、航空機産業分野での協力について次のようにかかれています。「フランスは航空機分野の欧州企業の客観的な実績と競争力は、エアバス社が 世界市場で占めるシェアにより近いシェアを日本において占めることを可能とするであろうということに期待を表明し、日本はフランスが日本市場において 取組を強化することを歓迎した。双方は、超音速旅客機技術に関する研究のために、両国の産業界が共同で行っている作業を歓迎する。両国は、日本のリー ジョナル・ジェット・プロジェクトの進展に対する共通の期待を表明する。」

@コンチネンタル航空が8000万ドルの赤字に・1〜3月期
 アメリカ航空業界4位のコンチネンタル航空は17日、2008年1〜3月期決算で、最終損益が8000万ドルの赤字になったことを明らかにしました。前年同期は2200万ドルの黒字でした。同社は大手6社の中では低燃費の新型機への移行が最も進んでいますが、それでも、燃料高騰により燃料費が53%増となったことが原因とのことです。


*4月18日

「リンクのページを」更新しました
 「リンクのページ」を点検し、リンク切れの削除や新たなリンクを追加しました。

@全日空機がタイヤブレーキのロッドがはずれ引き返す
 昨日午後1時50分頃、福岡発那覇行きの全日空489便・B-767-300型機が離陸したところ、左車輪が格納されていないとの警告灯が点灯しました。このため、同機は引き返し着陸しましたが、着陸の際に車輪付近から火花が散りました。点検したところ、タイヤのブレーキを固定する「ブレーキ・ロッド」の片側が外れており、これが滑走路と接触して火花が出たものとみられています。

@日本航空のCL-600型機が警告表示で引き返し、欠航に
 昨日午後7時20分頃、名古屋発秋田行きの日本航空4319便・CL-600型機が富山県上空を飛行中に、凍結防止装置と姿勢制御装置の異常を示す警告灯が点灯しました。このため、同機は引き返し、約15分後に無事着陸しました。この便は欠航となりました。

@全日空が第1位・来春卒業大学生の就職希望で
 リクルートが昨日発表した2009年春卒業予定の大学生の就職人気ランキングによりますと、第1位には全日空が2年ぶりに返り咲きました。2位は三菱東京UFJ銀行、3位はみずほフィナンシャルグループとなっています。

@中国東方航空機の引き返しトラブルで処分
 中国民用航空総局は17日、中国東方航空機が目的地に達したにもかかわらず、着陸せずに引き返した問題で(1)問題が起きた雲南地区の路線と経営権を他社に譲渡する、(2)150万元の罰金を支払う、とする処分を発表しました。中国東方航空は「事態を深刻に受け止め、従業員教育に取り組む。」とのコメントを発表しました。

@アメリカ議員が機内での携帯通話禁止の法律を準備
 アメリカの下院議員らは航空機内での携帯電話による音声通話を永久に禁止する「平穏維持のための航空機内騒音防止法」を提出する動きを見せています。ある下院議員は「すでに乗客でいっぱいの航空機内で、携帯電話で話す乗客と一緒に過ごさざるを得ない状況など、一般市民は望んでいない。」と話しているそうです。


*4月17日

@航空自衛隊のイラク派遣に違憲判断確定へ・成田空港からの派遣はやめよ
 名古屋高裁で今日、航空自衛隊のイラク派遣の差し止めや違憲確認を求めた裁判の控訴審判決があり、裁判長は原告の差し止め請求を退けた一審・名古屋地裁判決を支持、差し止めなどを求めた控訴は棄却しましたが、「現在の航空自衛隊のイラクでの活動は日本国憲法9条1項に違反している」との違憲判断を示しました。さらに、「イラク特別措置法にいう『戦闘地域』に該当する」としました。この判決を受けて、原告は控訴しない方針で、国側は控訴できないため、違憲判決が確定する見通しとなりました。
【コメント】成田空港からも先遣隊などでイラクに向かっていますが、これは明らかな憲法違反であり、「成田空港の軍事利用はしない」と言う我々との約束にも違反します。国と成田国際空港株式会社はこのような軍事利用を今後一切やめるべきです。

@偽1万円札を成田空港から持ち込もうとした男を逮捕・起訴
 千葉県警成田空港署と東京税関成田支署は昨日、韓国籍の46歳の男を偽札を持ち込もうとした密輸容疑で逮捕したと発表しました。この男は先月26日に成田空港に到着した際に、3個の財布に旧1万円札294枚を持っていました。不審に思った検査官がこの1万円札を日銀で鑑定したもらったとろ、精巧な偽札である事が分かった、との事です。この偽札には透かしも入っており、番号も連番でした。男の供述によりますと、「中国・大連の朝鮮族の知人から本物かどうか日本の銀行で確かめてほしいと頼まれた。」との事です。男は昨日起訴されました。

@MDMA1万錠を持ち込もうとした男も
 千葉地検は昨日、合成麻薬・MDMA約1万錠(末端価格で約4000万円)を成田空港から国内に持ち込もうとした福岡在住の28歳の男を関税法違反容疑で起訴しました。男は先月27日、ベルギーからスイスを経由して成田空港に到着し、リュックの中にMDMAを隠し持ち込もうとして発見されました。「オランダで、外国人からリュックごと受け取った。」と供述しています。

@UAが燃油サーチャージャーも含めた一括運賃の試験実施
 ユナイティド航空の日本支社は、成田発のバンコク・シンガポール・ソウル行きの航空券で航空運賃・燃油サーチャージャー・成田空港使用料・諸税を一括した運賃をクラス「T」として9日から今月末まで試験的に販売しています。しかし、この試みを全路線で販売する予定はなく、あくまでも、価格戦略やマーケティングの資料とするため、との事です。間際の需要を取り込むための「分かりやすさ」を追求したものとしています。

@日本航空がカルテル認めて罰金約110億円支払いで合意
 アメリカ司法省は16日、日本航空が国際貨物の航空運賃をめぐるカルテルを結んでいた事を認め、1億1000万ドル(約110億円)の罰金を支払う事で合意した事を発表しました。日本航空はすでに150億円を特別損失として計上していますので、業績への影響はありません。なお、調査対象になった6年間で日本航空は北米向け航空貨物で約2000億円の売り上げを上げていたとの事です。

@全日空社長がB-787型機遅延で補償要求を表明
 全日空の山元社長は昨日の記者会見でB-787型機の遅延問題について「コストから見て大変な損害だ。」と述べ、ボーイング社に対して補償を要求する考えを正式に表明しました。

@ヒースロー空港の新ターミナル混乱で損保が機内預け荷物を補償対象外に
 ロンドンのヒースロー空港の新しい「ターミナル5」の混乱は収まりつつあるようですが、大手損害保険会社数社は「これから新たにこのターミナルを利用する旅客に対しては機内預け荷物の紛失による損害を補償しない。」と発表しました。供用開始当初の混乱で未だに行方不明となり、持ち主に届いていない荷物が数万個にのぼるそうです。


*4月16日

@今日から第1ターミナルの内際乗り継ぎ施設が供用開始
 今日から成田空港第1ターミナルの国内線と国際線を乗り継ぐための施設が供用開始となりました。この施設により、国内線乗客は出口を出ずに、国際線の出国審査とセキュリティ検査を受ける事が可能になり、一番近いゲートでは距離で約520m短くなり、時間にして約15分短縮できる、との事です。全日空グループが使用します。第2ターミナルの日本航空グループが使用する乗り継ぎ施設も整備中で、この夏には供用が開始されます。

@スイス人女性の無罪が確定へ・東京高裁が上告断念
 成田空港から覚せい剤を持ち込もうとした容疑で起訴され、1審・2審ともに無罪になったスイス人女性について、東京高検は昨日、上告を断念する決定をしました。これにより女性の無罪が確定します。女性はすでにスイスに強制送還されています。

@「合併後に成田=NY線の復活があるも」とノースウエストCEO
 ノースウエスト航空のCEOは15日の合併についての記者会見で合併後に「合併後の経営状態が堅調ならば、運休している成田=ニューヨーク線の再会もあり得る。」と述べました。

@公正取引委員会が国際貨物料金カルテルで立入検査
 公正取引委員会は今日、国際貨物料金をめぐりカルテルを結んでいた疑いで日本通運・近鉄エクスプレス・郵船航空サービスなど13社と航空貨物輸送協会の関係施設約20カ所を立入検査しました。燃油サーチャージャーやセキュリティチャージをそのまま料金に上乗せする取り決めを結んでいたとの疑いです。

@操縦席に座らせた機長を降格と乗務停止へ
 エアセントラルの監査機長が飛行中に操縦席に同社関係者を座らせ、操縦桿に触らせていた問題で同社は昨日、「調査の結果、同じ機長が別にも2件の同様な行為を行っていた事が判明した。」と発表しました。これを受けて、機長に降格と乗務停止6ヶ月の処分を行った事を明らかにしました。

@コンゴで離陸に失敗し住宅地に突っ込む・約20人死亡か
 15日午後、アフリカ中部のコンゴで、同国東部のゴマから首都キンシャサに向かい離陸しようとしたヘワ・ボラ航空のDC9型機が離陸に失敗し近くの市街地に突入・炎上する事故がありました。この事故により、住民も含め約20人が死亡したとの事ですが、乗員・乗客85人の多くは炎上する前に脱出した、との事です。同機は離陸時のスピードが上がらず市街地に突っ込んだとの事で、エンジンや車輪が故障していたとの情報もあります。


*4月15日

@今でも液体物の没収が1日約3000個・成田空港で
 今日の毎日新聞によりますと、航空機内への液体物の持ち込みが制限されてから1年になりますが、成田空港では現在でも毎日、2500〜3500個の液体物が没収され廃棄されている、との事です。これは、規制されている液体物の中に、味噌・マヨネーズ・ヘアクリーム・歯磨き粉・缶詰・佃煮などが含まれており、旅客がこれらを液体物と認知していない事が原因との事です。

@羽田空港に犬が迷い込み滑走路一時閉鎖
 今日午前11時頃、羽田空港のC滑走路付近に犬が侵入しているのを管制官が発見しました。このため、C滑走路を約10分閉鎖し犬を追いましたが、犬はB滑走路方面に逃走したため、B滑走路を約30分閉鎖しました。犬は滑走路から約600m離れた草地に逃げ込み、空港職員が取り囲んで捕獲の機会をうかがった、との事です。このトラブルで到着機1機に約10分の遅れが出ました。

@デルタ航空とノースウエスト航空が合併で基本合意
 14日夜、デルタ航空とノースウエスト航空は合併で基本合意したと正式に発表しました。デルタ航空を存続会社とし、CEOと会長は現デルタ航空のCEOと会長が就任します。ノースウエスト航空の1株につきデルタ航空株1.25株を割り当てます。合併により、旅客輸送量では世界最大の航空会社になります。日本時間の今日午後11時30分から記者会見が行われるとの事です。合併には両社の株主と規制当局の承認が必要となります。規制当局の調査完了は今年後半になると見込まれています。両社のパイロット組合は年功序列(乗務する航空機の機種や操縦室内での序列など。これが給与に直接影響してきます。)について譲歩する意志を示していない中での見切り発車となります。合併しても、これが紛争に火種になりかねません。

@エアリンガス航空がA350-900型機6機発注
 エアバス社はこのほど、アイルランドのエアリンガス航空からA350-900型機6機の確定発注を受けた事を明らかにしました。これにより、A350XWB型機の受注総数は362機となったとの事です。


*4月14日

@DHC8-400型機が不具合で引き返し、2便が欠航
 12日午後0時50分頃、鹿児島発与論行きの日本エアコミューター3823便・DHC8-400型機が徳之島付近を飛行中に、防氷装置などに使われる圧縮空気の温度が高い事を示す警告灯が点灯しました。このため、同機は鹿児島空港に引き返し、1時57分に無事に着陸しました。計器の誤動作と見られるとの事ですが、この便と折り返し便の2便が欠航となりました。

@ニュージーランド政府が外国ファンドによるオークランド空港株買い占めを拒否
 ニュージーランド政府は11日、同国のオークランド国際空港の株式の40%を取得しようとしたカナダの年金ファンドの出資を拒否する事を決定しました。理由として「国益に合致しない。」としています。同空港は1998年に民営化され、株式は上場しています。

@デルタとNWの合併が合意か?
 デルタ航空とノースウエスト航空との合併についてアメリカの一部メディアでは「交渉が合意し、15日にも正式発表される。」と報じています。しかし、一部には、ノースウエスト航空のパイロット組合との話し合いが行われていない事やアメリカの独占禁止法の審査に長時間かかる事などから、疑問視する向きもあるようです。このところのアメリカ経済の減速で航空会社の評価も下がっており、買収額は約45億ドルから30億ドル程度に下がっている、との事です。


*4月13日

@平行滑走路2500化をめぐる経過・成田市幡谷の場合
 平行滑走路北伸2500m化に際して、成田国際空港株式会社や千葉県や成田市が成田市幡谷地区の同意を得るために行った説明などを載せているホームページ「別冊 どらたきさんと異様な人々 成田空港平行滑走路北伸問題 幡谷の場合・・・」がありました。会社や千葉県がどのようにして地元の同意を得ようとしているのかがよくわかります。通常、このような経過は表には出てこないので、貴重な資料になると思います。


@成田空港会社が新入社員研修で「成田空港反対闘争の歴史」
 NHKの首都圏ニュースによりますと(途中から見たので正確でないところもあるかもしれません)、成田国際空港株式会社は今年入社した社員の研修の中で、成田空港建設当時の激しい反対闘争について、ビデオ映像などを使い説明をしたとの事です。これを見た新入社員はインタビューで「こんな激しい反対運動があったと言う事を初めて知った。このような歴史の上に成田空港があると言う事を肝に銘じたい。」と答えていました。

@基地航空機騒音訴訟団の全国組織結成の動き始まる
 米軍や自衛隊の航空機騒音をめぐる全国の基地騒音訴訟で、訴訟団同士の連携強化のため全国組織の創設も視野に入れた構想が厚木基地爆音防止期成同盟(爆同)を中心として動き出しました。当面、爆同のメンバーで準備会を立ち上げ、各地の訴訟団の代表者に呼び掛けて実行委員会を組織し、9月初旬にも大和市内で各訴訟団が参加する集会を2日間の日程で開く事にしています。この中で、基地訴訟団の全国組織に発展させる事や集会を定期に開催する事などを検討していく、としています。

@米軍基地をめぐる環境を話し合う国際シンポジュウム開催
 昨日、沖縄県宜野湾市の沖縄国際大学で沖縄・神奈川・韓国の市民団体が米軍基地をめぐる環境問題について意見交換する「米軍基地環境調査研究国際シンポジウム」が開かれました。軍事活動から生じる自然破壊、環境汚染、事件・事故を、各地で活動する市民や専門家が報告し、不平等な地位協定の改定や基地撤去に向け、国際的連携の重要性を確認しました。日本と韓国から約120人が参加しました。

@カンタス航空がB-787型機納入延期で賠償を請求へ
 カンタス航空のCEOは10日、B-787型機の納入延期でボーイング社に対して賠償金を請求する考えを明らかにしました。同社はB-787型機を65機発注し、今年半ばから導入する計画でしたが、「延期により代替機としてエアバス社のA330型機6機をリースで調達する事にした。」との事です。


*4月12日

@成田空港のGW旅客は4.8%減に
 成田国際空港株式会社は昨日、ゴールデンウイーク(4月24日〜5月7日)までの成田空港の利用予測を明らかにしました。それによりますと、旅客総数は前年同期比4.8%減の約97万人となり、出国ピークは5月3日の約43600人、帰国ピークは5月6日の約47800人となるそうです。日並びの悪さや燃油サーチャージャーの高騰で長距離が減り、近場のリゾート地に人気が集まっているとの事です。また、中国方面はかなり減るとの事です。

@日航機同士のニアミス事故で逆転有罪の判決
 2001年に静岡県焼津沖で起こった日本航空機同士のニアミス事故で管制官2人が業務上過失傷害に問われている裁判の控訴審判決が昨日、東京高裁でありました。裁判長は1審の無罪判決を破棄し、指導していた管制官を禁固1年6月・執行猶予3年に、訓練中だった管制官を禁固1年・執行猶予3年とする逆転判決言い渡しました。判決理由として、「最初の『便名の呼び間違い』と言う初歩的なミスがなければニアミスは起こりえず、急激な回避行動による負傷者は出なかった。」としています。
【コメント】この判決にはいろいろな議論があるようです。国土交通省は「この判決がヒアリハットの報告に影響を与えるのではないかと心配だ。」と言っているようです。確かにその心配はありますが、国土交通省が今やるべき事は、3月17日の出来事にも書きましたが、管制官の数を増やして、管制官が余裕を持って業務に当たれる環境づくりではないでしょうか。この事故の当時は、管制官の訓練を指導する管制官に特別な資格はなく、経験のあるものが適当に自己流で行っていました。この事故の後に、「指導する管制官は経験15年以上、指導のための講習を20時間受けたもの」との規定を慌てて設けていたとの事です。これでは、国土交通省も罪を問われても仕方がないような気がします。事故当時から現在まで管制航空機数は20%増えているのに、管制官は13%しか増えていないとの事です。管制システムを高精度のものにしていくとしても、最後の判断は人間である管制官が下さなければなりません。管制官の余裕がなければ、大事故の危険はますます高くなるのではないでしょうか。

@アメリカの航空会社が破産法申請
 アメリカのデンバーに拠点を置くフロンティア航空の持ち株会社は11日、連邦破産法11条の適用を申請しました。グループの中核会社であるクレジットカード会社が突然、11日から売り上げ代金の大部分の支払いを留保したために、資金繰りが厳しくなった、としています。しかし、当面の運航を継続するための手元資金は確保できているとの事で、航空機の運航は継続するそうです。


*4月11日

@制限価格を2億円以上上回る随意契約結ぶ・成田空港会社
 成田国際空港株式会社はこのほど、平行滑走路北伸に伴い進入灯を設置するための、東関東自動車道をまたぐ鋼鉄製架橋工事の随意契約で、制限価格を2億797万円も上回る契約を結んだ事を明らかにしました。制限価格を上回る契約を結ぶ事は異例ですが、会社側は「工期を優先したため。」としています。

@新横浜駅と成田空港結ぶ高速バスを16日から運行へ
 京浜急行バスは16日から新横浜駅と成田空港を結ぶ高速バスを運行する事になりました。所要時間は105分で、料金は3500円。成田空港行きは予約が必要との事です。

@新横田基地訴訟元弁護団長らが新たな住民組織立ち上げへ
 解散した新横田基地公害訴訟団の榎本元弁護団長らは、米軍横田基地について幅広く提言する住民組織「横田基地問題を考える会」を12日に発足させる事になりました。航空自衛隊の司令部が横田基地内に移転するのに伴い、周辺の生活環境の悪化を食い止め、在日米軍再編や軍民共用化などについても住民の立場から提言したいとしています。「新横田基地公害訴訟」は昨年判決が確定し、新たな訴訟を検討している「横田基地等の公害対策を進める準備会」とは別に生活について考えていく事にしています。

@今朝、女満別空港で滑走路灯などが点灯せず1便が欠航
 今日午前7時半頃、女満別空港の滑走路進入灯などが点灯しないトラブルが発生しました。トラブルは8時50分頃復旧しましたが、東京からの1便が欠航し、着陸予定の1便が上空で待機し約35分遅れました。落雷もなく、老朽化も考えられず原因は調査中です。

@「B-787型機の一部をA350型機に振替えざるを得ない」・日航社長
 日本航空の西松社長は10日、滞在先のロサンゼルスでインタビューに応じ、ボーイング社のB-787型機の納入延期で、発注しているB-787型機の一部をエアバス社のA350XWB型機に振替える事を「考えざるを得ない。」と述べました。

@バリ島帰りの男性が発疹熱発症
 厚生労働省は昨日、インドネシアのバリ島から帰国した20代の男性2人が「発疹熱」を発症した事を明らかにしました。発疹熱の国内での発症は2003年以来との事です。この病気はネズミのノミから感染するそうです。詳しくはこのページに出ています。

@アメリカン航空の欠航・配線の再点検が原因
 アメリカン航空のMD-80型機の点検による欠航ですが、10日も約900便にのぼり、この3日間で約2400便が欠航しました。アメリカ連邦航空局(FAA)は2週間前にMD-80型機の配線の点検を指示し、この時には、アメリカン航空は約400便が点検のために欠航しました。ところが、アメリカ連邦航空局(FAA)が再度点検した19機中15機が不適格になり、全機の点検に踏み切り、欠航便が膨らんだものです。欠航は11日も続く見込みとの事です。


*4月10日

@覚せい剤密輸疑惑のスイス人女性が2審も無罪判決
 2006年10月に成田空港から覚せい剤約2.3Kgを持ち込もうとして逮捕起訴されたスイス人女性に対する控訴審判決が昨日、東京高裁でありました。裁判長は「女性の弁解に不自然な点はあるが、被告の主張が虚偽だとまでは言えず、(覚せい剤を運ぶ)意思があったと認めるには合理的な疑いが残る。」として1審に続いて無罪を言い渡しました。女性は1審の無罪判決後、「釈放すると不法残留として強制退去させられる恐れがある。」として勾留が認められ、勾留されていました。この措置に対してはいろいろな議論があり昨日の判決でも裁判長は「再三の経緯は被告に取って不幸であったが、犯罪を犯したと疑われても仕方がなかった事は理解してもらいたい。」と述べました。

@新型インフルエンザの水際対策で入国を7空港・港に限定
 政府は昨日、新型インフルエンザが海外で発生した場合、水際対策として海外に滞在する日本人の希望者を優先的に帰国させ、外国人の入国は成田空港や横浜港など全国の7空港・港だけに制限する方針を、与党の新型インフルエンザ対策プロジェクトチームに報告しました。

@山本寛斎氏デザインの新型スカイライナーをお披露目
 京成電鉄は昨日、都内で2010年の成田新高速鉄道開通にあわせて導入する、新型スカイライナーのお披露目を行いました。この新型スカイライナーは山本寛斎氏のデザインになります。

@B-787型機初号機は来年7〜9月期・日航と全日空も賠償を検討
 ボーイング社は9日、B-787型機の納入が来年の7〜9月期にずれ込む事を明らかにしました。B-787型機の納入延期はこれで3度目になり、当初の今年5月の予定から1年2〜5ヶ月の遅れになります。これにより、初号機を受領する全日空が運航を開始する時期がずれて、完熟飛行の関係などから、供用開始が早まる可能性がある平行滑走路2500m化にも間に合わない可能性も出てきました。2009年の生産機数も25機にとどまり、2010年も当初予定の月産10機よりも減る可能性が大きいとの事です。これにより、各航空会社からの賠償請求額も増える見込みとの事で、日本航空と全日空も賠償請求を検討中としています。

@大阪発のDHC8-400型機がトラブルで欠航
 今日午前7時35分頃、大阪発出雲行きの日本エアコミューター2341便・DHC8-400型機が出発前点検で、エンジンかプロペラのトラブルを知らせる警告灯が点灯しました。このため、同機は出発を取りやめ、同便と折り返し便が欠航となりました。

@格安航空会社・オアシス香港航空が運航停止
 香港を拠点とする格安航空会社の甘泉航空(オアシス香港航空)は9日、「全ての運航を停止した。」と発表しました。同社は清算に向けて準備をすすめるとの事です。負債は約10億香港ドル(約230億円)になります。同社は香港=ロンドン・香港=バンクーバーの2路線を大手よりも約2割安い料金で運航していましたが、燃料の高騰で資金繰りが悪化したため、との事です。

@MD-80型機点検で1000便が欠航・アメリカン航空
 アメリカン航空は9日、所有しているMD-80型機の点検を行い、約1000便を欠航としました。このため、各地の空港で混乱が起きたとの事です。


*4月9日

@昨日の強風で目的地変更が11便に・成田空港
 昨日、関東地方に吹き荒れた強風で、成田空港では到着便の11便が関西空港や中部空港に目的地を一時変更して、天候の回復を待ちました。また、中部空港発の国内線1便が着陸出来ずに中部空港に引き返しました。

@「第4次厚木基地騒音訴訟」・924人が追加提訴へ
 「第4次厚木基地騒音訴訟」の原告団が明らかにした所によりますと、21日に周辺住民924人が追加提訴する事になったそうです。これにより、原告団の総数は7054人になります。追加提訴するのは、原告1人当たり原則月額23000円の損害賠償(将来分も含む)などを求めている民事訴訟になります。原告団によりますと、原告募集の呼びかけに対して約9000人が問い合わせたとの事で、藤田団長は「区域外でも騒音被害に苦しむ人はいる。原告団に加われなかった人のために、区域設定の矛盾も強く追及していきたい」と話しています。

@「短期間で操業停止に」とアリタリア航空
 アリタリア航空は8日、「3月末時点での手元資金が1億7000万ユーロ(約270億円)にとどまり、新たな資金注入がなければ、短期間しか操業出来ない。」との声明を発表しました。この声明はエールフランスKLMとの買収交渉をそくす狙いがあると見られますが、アナリストらによりますと、短期間とは「2ヶ月未満」になるとの事です。


*4月8日

@春の嵐で羽田空港滑走路1本が浸水
 今日、関東沖を通過中の発達した低気圧の影響で羽田空港のC滑走路が午前8時15から午後0時半頃にかけて浸水し、断続的に閉鎖されました。この影響と強風のために、国内線に100便以上の欠航が出ました。成田空港でも強風のために行き先を関西空港に変更するなどの影響が出ました。

@中国南方航空が仙台=広州線を運休へ
 中国南方航空から宮城県に入った連絡によりますと、週2便で運航している仙台=広州線を今月いっぱいで運休するとの事です。同路線は昨年12月30日に開設したばかりですが、中国国内の需要が旺盛で機材を国内線にまわすため、乗客の少ない路線を運休にする、との事です。同路線の搭乗率は30%台と低迷していました。
【コメント】航空の自由化で地方空港の路線設定が容易になりましたが、需要が低迷し、赤字になれば撤退する事も“自由”となりますから、安定した路線維持には相当な努力が必要となりますね。

@B-787型機がさらに遅延・来年の中頃に初号機
 アメリカのメディアが伝えたところによりますと、ボーイング社は9日にB-787型機に関する投資家などへの説明会を開催し、B-787型機の納入がさらに半年ほど延び、来年中頃になる可能性を発表するとの事です。部品の不足が原因としています。

@EU委員会が機内での携帯電話使用を解禁へ
 EU委員会は7日、航空機内での携帯電話の使用を認める決定をしました。機内に基地局のような機能を搭載し、ネットワーク化する事で安全を確保出来るとしています。ただし、高度3000m以上が条件で、迷惑行為などに対するルールは各航空会社に任せるとしています。また、EU域外を結ぶ便については相手国の承認が必要としています。今年中には正式に許可するとの事です。


*4月7日

@「成田空港容量拡大、要請あれば検討」と航空局長
 4日に記者会見した鈴木航空局長は成田空港の「年間発着回数30万回可能」との成田国際空港株式会社の説明について、「空港の諸施設の能力向上、混雑している羽田と成田の関東空域や飛行ルート、そして騒音対策など、クリアしなければならない諸条件があり、簡単にできることではない。」とした上で、「現段階では国が直接関与しているわけではないが、首都圏の空港容量は、羽田の再拡 張、成田の北伸が完成しても10年後には限界に達することが予測されており、 2大プロジェクトで終わりではなく、さらに容量拡大を検討しなければならない。地元と会社の話し合いが重要だが、要請があればともに検討していく。」と述べました。

@サーブ340B型機がエンジン不調で引き返す
 今日午前8時25分頃、鹿児島発喜界島行きの日本エアコミューター3781便・サーブ340B型機が離陸直後に左エンジンの出力・温度・プロペラ回転数を示す計器の指針が高下する不具合が発生しました。このため、同機は引き返し、約15分後に無事着陸しました。この機体を使う予定の4便が欠航となりました。


*4月6日

@「羽田増加枠、内際半々が我々の利益に合致」と全日空部長
 全日空の宮川企画担当部長は1日、香港での合同記者会見で羽田空港再拡張後の国際線枠について「再拡張後に増える11万回のうち、国際線が3万回と言うのは少なすぎる。国内線と半々と言うのが我が社の戦略に合致する。我が社は最低限の国内線の充実は図るけれども、国際線により比重を置くことが必要だ。日本のためにも羽田国際線枠を広げることが全体の利益にかなうことでないか。」と述べました。
【コメント】全日空の国際線はアジアに重点を置くことが鮮明にされています。この場合、羽田空港の国際線が拡大される方が全日空に取って有利になります。羽田空港の国際線枠はアジア路線に向けられますが、外国の航空会社が羽田空港の国際線を使うためには、すでに羽田空港に事務所を持っている日本の航空会社と違い、相当のコストを伴います。従って、おいそれと羽田の国際線に進出することはできません。その結果、羽田国際線は「競争相手は少なく、成田空港よりは便利」とされますから、全日空にとって有利になります。しかも、国内線枠が減ることは新規航空会社への国内線の配分も少なくなり、その分、運賃の低価格化競争にさらされる事も少なくなります。また、「増加する枠を使ってローカル路線復活を」と言う圧力も少なくなります。国際線枠の増加は全日空にとって「願ったり、かなったり」と言うことになると思います。しかし、これが国民に取って本当に利益になる事なのでしょうか。首都圏からアジアに行く一部の人には便利になりますが、他の多くの人にとっては「国内線運賃は下がらない」事になり、外国航空会社からは「不公平だ」と批判される事になります。
 
@エアカナダ機がタイヤパンクで関空に緊急着陸
 昨日午後3時35分頃、バンクバー発関西空港行きのエアカナダ35便・B-767-300型機から関西空港事務所に「主脚に異常があるので緊急着陸したい。」との要請がありました。同事務所には午前中にバンクバーの空港から「滑走路にタイヤの破片があり、35便のタイヤがパンクしたようだ。」との連絡が入っていました。同機は約20分後に無事に着陸しましたが、誘導路で停止し、牽引車でスポットまで移動しました。左側主脚の4本のタイヤのうち1本がパンクしていました。このトラブルで1本の滑走路が約30分間閉鎖されました。

@ボンバルディア社CEO「日本や中国の参入は脅威ではない」
 ボンバルディア社のCEOは3日付けのドイツのフランクフルト・アルゲマイネに掲載されたインタビューで、日本や中国が中小型旅客機に新規参入する事について「我々の脅威にはならない。」と語ったとの事です。

@米格安の「スカイバス」が破産
 アメリカの格安航空会社「スカイバス」は4日、「全面的に運航を停止する。」と発表しました。同社は昨年5月に営業運航を開始し、米国内の15都市に1日約80便を運航していました。アメリカではこの1週間ほどで3社が運航停止に追い込まれています。


*4月5日

航空科学博物館で「飛行機に見る成田空港のあゆみ」展
 2日に航空科学博物館に行ったところ、成田空港開港30周年を記念した「飛行機に見る成田空港のあゆみ」展が開かれていました。会期は6月1日までとなります。

@成田空港駅で成田エクスプレスの車輪から煙・段ボールが挟まる
 今日午前11時10分頃、JR成田空港駅に到着した成田エクスプレス15号の10号車両の車輪付近から煙が上がっているのを車掌が発見しました。調べたところ、車輪に段ボールが挟まっており、ブレーキの熱で段ボールが焦げたことが分かりました。この列車は段ボールを取り除いた後に、点検のため回送され、折り返し便が運休となりました。

@ゴールデンウイークの海外旅行が不振・JTB調査
 JTBは昨日、今年のゴールデンウイーク(4月25日から5月5日)の旅行動向調査をまとめました。海外旅行は前年比で14.6%減の45万8000人の見通しとの事です。長い休暇が取りにくいため、欧州や北米が減少しているためとの事です。国内旅行は同0.2%減と前年並みです。

@日本航空が安全対策まとめる・今日から訓練再開
 日本航空は昨日、新千歳空港と小松空港で続いた滑走路への誤進入トラブルを受けた対策をまとめました。両トラブルとも、昇格試験中に起こった事から、訓練生の指導には6ヶ月以上の経験を持つ副操縦士があたり、天候が悪い時には昇格試験を行わない、などの対策をまとめました。なお、操縦士の訓練は今日から再開するとの事です。また、聞き間違いをなくすために、今日以降、「Cross Runway(滑走路を横断せよ)」「Line Up and Wait(滑走路に入って待て)」「Taxi into Position and Hold(同=米国・カナダで使う)」「Cleared for Takeoff(離陸を許可する)」の四つの用語を受けた時しか滑走路に入らないようにし、これ以外の言葉での指示には、その都度パイロット側から確認をする対策をとるとの事です。

@エアセントラルの機長が操縦席に客室乗務員など座らせる
 全日空の子会社「エアセントラル」の機長が2005年と2007年に、運航中に操縦席に客室乗務員や同社関係者を入れ機長席に座らせていた事が分かりました。内2人は操縦桿にも触れていたとの事です。同社は機長と社内の関係者を乗務停止処分としました。

@ATA航空が破産法を申請・2230人が解雇
 アメリカ中西部を拠点とする格安航空会社「ATA航空」は3日、連邦破産法11条の適用を申請しました。燃料の高騰と大口顧客の運航受託取り消しで資金繰りが行き詰まった、としています。同社は2004年に経営破綻しましたが、2006年にヘッジファンドなどの支援を受けて再建されました。従業員2230人は解雇されるとの事です。


*4月4日

@「収用法は成田空港建設では使わない」と堂本知事
 昨日明らかになった成田新高速鉄道用地の土地収用法申請ついて、堂本知事は昨日の記者会見で「同社から申請が提出されたと聞いている」とする一方、土地収用の適用については「成田空港建設では使わない。その領域内とは思っていない」と述べました。

@京成電鉄がスカイライナーの喫煙車両廃止を検討
 今日の東京新聞によりますと、京成電鉄はスカイライナーの1号車と8号車で行っている喫煙車両を2010年開業の成田新高速鉄道開通にあわせて廃止し、全面禁煙に移行する検討を始めているそうです。京成電鉄には「禁煙と言う時代の流れに逆行している。」と言う意見も多く寄せられているとのことです。現在、首都圏で喫煙車両をもうけているのは京成のスカイライナーと東海道新幹線だけになっています。

@深刻な若い女性の海外旅行意欲減退
 法務省がこのほど発表した2007年の日本人出国者の確定値によりますと、前年比で1.4%減の1729万4935人となりました。SARSによる落ち込み以来4年ぶりの減少になります。成田空港の日本人出国者も同0.9%減となりましたが、全国平均よりは減少幅は少なくなりました。全国的に見ますと、男性が同1.0%減だったのに対して、女性が同1.8%減となりました。特に、20歳から34歳の女性が5%後半の大幅な落ち込みとなっています。

@全日空のDHC8型機が引き返す
 昨日午後2時頃、丘珠発函館行きの全日空4817便・DHC8-314型機が離陸したところ、失速警報装置のトラブルを示す警告灯が点灯しました。このため、同機は丘珠空港に引き返しました。電気系統の故障と見られています。乗客は別便に乗り換えて函館に向かいました。

@南米・スリナムで旅客機墜落・20人死亡か
 南米・スリナムの南部で3日、同国地元航空会社が運航するアントノフ28型機が墜落しました。乗員・乗客20人が死亡したとのことです。日本人は搭乗していなかった模様です。

@アリタリア航空が買収交渉再開を要請へ
 アリタリア航空は3日の取締役会でエールフランスKLMに対して合併に向けての再交渉を求める方針を決定しました。8日の取締役会で財務状況を精査し、正式な提案を行うとしています。また、イタリア政府は破産法の適用や一時的な国営化などの強制的な再建策適用の検討も始めたとのことです。

@コンチネンタル子会社がボディーチェック拒否で大統領置き去り
 フィリピンを公式訪問していた太平洋の島国・パラオの大統領が2日夜、マニラ国際空港から帰国しようとしたところ、使う予定だったコンチネンタル航空の子会社からボディチェックを要請され、拒否したところ置き去りにされる出来事がありました。空港当局は国賓としてすべての検査を免除しましたが、航空会社は社内規定を楯に搭乗を拒否しました。大統領はフィリピン政府の特別機で帰国しましたが、怒りの声明を出しました。

@ボー社のハイブリット燃料電池機が飛行実験に成功
 ボーイング社は3日、水素燃料電池とリチュームイオン電池を動力に使ったハイブリット飛行機の飛行実験に成功したと発表しました。同機は2人乗りのプロペラ機で高度1000mを、時速100Kmで20分間飛行したとのことです。


*4月3日

@22万回に向け貨物施設を整備・成田空港会社
 今日の日経新聞によりますと、成田国際空港株式会社は22万回に向けて空港内の貨物施設の再編を進めているそうです。「第7貨物ビル」を10月に完成させ、日本航空が使っている「日航貨物ビル」も来年末までに改修します。これらにより、年間貨物処理能力が4%向上します。投資額は約80億円とのことです。

@成田新高速鉄道の未買収用地を収用申請
 第3セクター「成田新高速鉄道アクセス」は用地買収が難航している0.4Kmの土地について、土地収用法に基づく収用裁定を申請していることが昨日わかりました。

@ユナイティド航空がB-777型機点検でダイヤ乱れる
 ユナイテッド航空はB-777型機の消火器系統の不備を点検するために大幅な欠航や遅延が生じることを明らかにしました。成田空港でも昨日、シアトル行きの876便が4時間50分遅れ、ソウル行きの881便が今日の出発に振り替えられるなど影響が出ました。影響は今日も出る見込みとのことです。

@航空マニアの大学生・日航の事務所に入り子供用シール盗む
 昨日午後3時頃、第2ターミナルの日本航空事務所にパイロットの服装をした大阪在住の22歳の大学4年生が侵入し、子供に配る非売品のシール13枚を盗み逮捕されました。本人は「航空マニアだった。」と供述しているとのことです。

@JALエックスプレス機がオイル漏れてエンジン1基で飛行
 昨日午後3時10分頃、鹿児島発大阪行きのJALエクスプレス2408便・B-737型機が高知県沖を飛行中に「右エンジンのオイルがない」との警告灯が点灯しました。このため、同期は右エンジンを止めてエンジン1基で飛行を続け、大阪空港に緊急着陸を要請し、無事に着陸しました。点検したところ、オイルが漏れてほとんど残っていませんでした。原因は調査中とのことです。

@岩国基地移転で「不安」が75.4%・大竹市
 大竹市の女性グループ「おおたけの安心と安全を守る会」準備会が2月下旬から3月上旬にかけて行ったアンケート調査によりますと、岩国基地の移転について、「騒音や治安悪化が不安」と答えた人が75.4%に達しました。「移転反対」は55.3%、「反対だがやむ終えない」が29.4%、「賛成」が6.6%でした。調査は約2700世帯に配布し、回収率は14.1%だった、とのことです。

@エールフランスKLMがアリタリア買収を断念表明
 エールフランスKLMは2日、アリタリア航空の買収を断念したことを明らかにしました。労組との交渉が合意しなかったことが理由です。これを受けて、アリタリア航空の会長が辞任しました。また、イタリア政府の経済産業相は2日、「イタリアの他の企業に売却することはもはや不可能。」と述べ、エールフランスKLMの買収契約が成立した場合のみ、つなぎ融資を提供することを明らかにしました。

@待遇改善要求し目的地上空から引き返す・中国東方航空
 2日付けの上海などのメディアは、先月31日と今月1日に「中国東方航空の旅客機18機が昆明の空港を離陸し目的上空に到達した後、引き返したと」報じました。パイロットが待遇改善を要求して抗議行動に出た模様です。中国民用航空総局は「首謀者は操縦士の資格を永久に剥奪する。」と激怒しているそうです。


*4月2日

@「岡山・新潟・松山の人は韓国から海外に行く」と横浜市長
 横浜市の中田宏市長は、昨日の全日空の羽田=香港線チャーター便就航の記念式典で挨拶し、「例えば、岡山・新潟・松山などの 住民は、もはや海外旅行で成田空港へ行くより韓国金浦空港を利用している。 これにより、日本にどれほどの経済損失があるか。国土交通省は国益を考えて いない」と述べました。
【コメント】確かにそのような人もいるでしょう。しかし、比率はどのくらいなのでしょうか。中田市長の間違いか取材記者の間違いか分かりませんが、これらの都市から金浦空港に路線はないと記憶しているのですが。

@航空労組連絡会が客室乗務員全面委託通達に抗議声明
 航空労組連絡会は昨日、国土交通省が客室乗務員の保安業務全面委託を可能にする通達改定を行ったことに対して、「安全規制の緩和であり、労働法制上も違法性がある。」とする声明を発表しました。

@全日空などが国際航空貨物の新会社を設立
 全日空・日本通運・近鉄エクスプレスの3社は昨日、国際航空貨物の新会社「オールエクスプレス」を設立しました。新会社は部品や書類などの小口貨物の急送サービスをアジアで展開することになります。出資比率は全日空が36.4%、日本通運と近鉄エクスプレスがそれぞれ30.4%ずつ、その他、郵船航空と商船三井が1.4%ずつとなります。秋には阪急阪神交通グループも出資をする予定です。

@イラク政府がB-787型機10機などを発注へ
 イラク政府とボーイング社はB-787型機10機と次世代B-737型機30機を発注することで合意したとのことです。
【コメント】石油の利権や今回のボーイング社航空機の購入のような企業の利益と経済的な権益確保が、4000人もの若い命を犠牲にしている「イラク侵攻」の本当の目的ではないでしょうか。

@「12ドルの追加で荷棚で寝て行けます」・エプリルフール
 カナダ国内線のウエストジェットは1日、「窮屈なエコノミークラスはもうウンザリという方は、頭上の荷棚でのびのびとお休みください。追加料金はたったの12ドルです。」と言う「新サービス」の提供を発表しました。もちろん、これはエプリルフールのジョークでした。


*4月1日

@3月のアクセス数は24346回でした。

@「地域に密着した営業で地域の振興を」と森中社長
 成田空港会社の森中社長は昨日の開港30周年キャンペーンを発表するイベントで株式上場について「上場後は空港の運営だけに限らず、地域に密着した営業を展開したい」とし、地域振興への寄与をめざす姿勢を明らかにしました。

@日本アジア航空が運航を終える
 32年7ヶ月にわたって日本と台湾を結んでいた日本航空アジア航空が日本航空との経営統合のため、昨日で運航を停止しました。日本航空アジア航空の運航は日本航空インターナショナルが引き継ぎます。最後の運航となった成田空港からの3便では搭乗者に記念品が配られ、社長が「長い間のご愛顧に感謝いたします。」と挨拶をしました。

@ペリメータ超える国際チャーター便が運航開始
 全日空は今日から、羽田と香港を結ぶ定期チャーター便の運航を始めました。これは、国土交通省が国内線並みとして羽田空港の国際線に課した距離制限(ペリメータ規制)を超える初めての国際線になります。国土交通省はチャーター便として許可しました。

@三菱リージョナルジェット(MRJ)事業に産活法適用
 経済産業省は昨日、三菱リージョナルジェット(MRJ)事業について産活法適用を認定することを明らかにしました。これにより、資本金に課す登録免許税が軽減されることになります。

@日本航空が国際貨物の燃油サーチャージャーを引き上げへ
 日本航空は昨日、5月1日からの国際貨物にかかる燃油サーチャージャーを長距離は1Kg当たり14円上げて115円に、短距離は同12円上げて99円にすると発表しました。

@日本貨物航空が国際貨物の燃油サーチャージャーを引下へ
 日本貨物航空は昨日、5月1日からの国際貨物にかかる燃油サーチャージャーを長距離は1Kg当たり1円引き下げて114円に、短距離も1円引き下げて同97円とすることを明らかにしました。同社の旧型機・B-747-200Fがすべて退役し、新型のB-747-400F型機になり、「燃費が良くなるために利用者に還元する」としています。

@A380型機がまた燃料系統で不具合
 先月29日、シンガポール航空のシンガポール発シドニー行きの221便・A380型機で燃料系統の不具合が見つかったために、修理で出発が1時間遅れたとのことです。A380型機の故障はこれで3回目になります。

@ヒースロー空港新ターミナルの混乱続く
 先月27日開業したロンドンのヒースロー空港の第5ターミナルは手荷物処理システムの不具合が続いており、未だに混乱が治まらないようです。このターミナルはブリティシュ・エアウエイズだけが使用しますが、現在までに約300便が欠航し、15000個の荷物が乗客と別の便に乗っているとのことです。1日も欠航便が出る見込みとのことです。


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