2009年10月前半の出来事
*10月15日
@「一体的・合理的に運用」前原・森田会談
森田千葉県知事は昨日午後、国土交通省に前原国土交通大臣を訪ね、「羽田空港ハブ化推進」発言について20分間会談しました。会談後、森田知事は記者団に対し、「(1)両空港を一体的にとらえ、合理的なすみ分けをする、(2)今後互いに誤解のないように意思疎通をはかる、の2点で合意した。その際、原則的に『国内線は羽田、国際線は成田』とすることも確認した」と述べました。また、騒音問題から午後11時から午前6時に発着できない成田の制約にもふれ、「国益を考えて、譲り合うところは譲り合っていこうじゃないか、と話し合った。」と述べました。記者団から「羽田の国際化を容認することか。」と質問されたのに対して、「柔軟性を持つ、と言うこと」と述べるにとどめました。さらに、「地元が納得すると考えるか。」との質問に対して、「理解してくれると思う。」と述べました。
一方、前原大臣は会談後、記者団に「今までは明確に羽田は国内、成田は国際としていたものを、一体的に国内国際で割り振っていく」「成田が(国際線の)中心的な役割であることは変わらない。ただ、羽田の国際枠をどんどん増やして24時間国際空港化を目指すということだ」と述べて、羽田空港のハブ化を推進する姿勢を強調しました。
【コメント】どうも曖昧ですね。元々、前原大臣は羽田空港ハブ化を「徐々に進める」と言っていました。羽田空港の発着回数を来年一度期に40万回に拡大できるわけではありませんから。森田知事は「『国内線は羽田、国際線は成田』とすることも確認した」と言っていますが、前原大臣の姿勢は変わっていない、と考えて良さそうです。むしろ、森田知事の方が前原大臣の方針に理解を示した、と言うことではないでしょうか。政府は言い方を徐々に柔らかくしていますが、基本方針は変えていないのですね。
@成田空港圏自治体連絡協議会が今夕に申し入れ
成田空港圏自治体連絡協議会は昨日の森田・前原会談の結果を見て、「撤回を申し入れる」としていた態度をどうするかを検討しましたが、結局、今日の夕方に、前原大臣に「発言の内容確認」と「内際分離のケジメを明確にする」ように申し入れることになりました。
@森中社長が国内線誘致の意向を表明
成田国際空港株式会社の森中社長は昨夜のNHKの番組の中で、成田空港と羽田空港の関係について「政権も交代したなかで競争の原理が入れば、より質の高いサービスを提供できる。(成田空港でも)福岡も札幌も今後増便するので、地方にも成田空港をもう一度見てもらう機会を持たないといけない」とし、国内線を成田空港に誘致していく意向を示し、「成田と羽田がお互いに競争することによって、質の高いサービスが提供できる」と述べました。
@名古屋と西宮で2人が死去・26人に
名古屋市は昨日、インフルエンザA型(H1N1)に感染した市内の16才男子高校生がインフルエンザ脳症で死去した、と発表しました。また、西宮市は昨日、インフルエンザA型(H1N1)に感染した市内の8才女児が多臓器不全で死去したことを発表しました。インフルエンザ脳炎も併発していた、とのことです。女児には基礎疾患はありませんでした。これで、インフルエンザA型(H1N1)感染による国内の死亡者は26人となりました。
@成田空港圏自治体連絡協議会が全面撤回を要求へ
昨夜緊急に開かれた成田空港圏自治体連絡協議会で、前原国土交通大臣の「羽田空港をハブ化し、内際分離の原則を廃止する」との発言の撤回を求めることで一致しました。この席で、小泉成田市長は前原大臣に電話した内容を説明し、「『成田空港の国際線を羽田に移す、と言うことではない』との説明はあったが、内際分離発言を撤回する考えはないようだった。」と述べました。
@「成田と羽田の一体運用の流れに沿ったものと理解」森中社長
成田国際空港株式会社の森中社長は昨日、前原国土交通大臣の発言について「首都圏における国際航空需要への対応と国際空港機能の24時間化については、成田空港と羽田空港が一体となって確実に対応する必要があると認識している。これは国が推進してきた方策で、大臣発言もこの流れに沿ったものと理解している」とコメントしました。
@「大臣は『羽田ハブ化』とは言っていないと聞いている」首相
鳩山首相は昨夜、記者団の質問に答え、「前原大臣は『羽田空港ハブ化』とは言っていないと、本人に確認した。『羽田空港の国際線を強化する』と言うことが極論に聞こえたのかも知れない。」と述べました。
@「関係者と十分協議して対応を」官房長官が前原大臣に指示
平野官房長官は今日午前、前原国土交通大臣と会談し、羽田空港ハブ化問題で「(地元など)関係者と十分協議して対応して欲しい。」と指示したことを明らかにしました。
@千葉県経営者協会が平行滑走路の3500m化を要望
千葉県経営者協会は昨日、森田知事に「平行滑走路の3500メートル以上延伸」「年間発着回数30万回」など成田空港の機能拡充を盛り込んだ政策要望書を提出しました。
@成田空港と羽田空港関係は削減せずに概算要求へ
国土交通省は来年度予算の概算要求で成田空港と羽田空港関係の2322億円について、削減せずに盛り込む見通しとなりました。
@「日本航空は債務超過」3000億円の債権放棄を要請へ
「JAL再生タスクホース」は昨日、前原大臣や日本航空に再建策の素案を説明しました。それによりますと、日本航空は実質2500億円の債務超過に陥っており(1)金融機関に対し債務の放棄と債務の株式化により3000億円の支援を要請する、(2)金融機関から1500億円の融資を受けて資本を増強する、(3)企業年金を半減させる、(4)西松社長は退陣する、としています。タスクホースはこれに基づき、金融機関と交渉し、10月末に「再建計画案」、11月末をメドに「最終再建計画」を策定する、としています。
@東京都の4才男児がインフルエンザ脳炎で死去・24人目
東京都は今日、都内在住のインフルエンザA型(H1N1)に感染した、4才男児がインフルエンザ脳炎で死去した、と発表しました。4日に40度の熱が出て、5日にA型陽性でタミフルによる治療を受けましたが、帰宅途中で痙攣するなど脳炎の症状が出て入院しました。基礎疾患があったかどうかは分かりません。国内最年少で、24人目になります。
@前原発言の波紋拡がる・今夕に「空港圏自治体連絡協議会」
前原国土交通大臣の昨日の発言が波紋を拡げています。成田空港周辺自治体でつくる「空港圏自治体連絡協議会」は今日午後6時から緊急の会議を招集しました。小泉成田市長は記者団に「まったく寝耳に水の話。『内際分離』を取っ払うことは成田市や周辺地域の将来にかかわる話であり、地元に何の相談もなく、外で突然言うのは筋道として間違っている」と批判しました。また、森田千葉県知事も「とんでもない話。昨夜は腹が立ち、眠れなかった。」と怒りをあらわにしました。
@「成田から羽田に国際線を移す、と言うことではない」前原大臣
前原国土交通大臣は今日の閣議後の記者会見で、昨日の発言について「羽田のハブ化は進めるが、成田から羽田に便を移すということではなく、両空港の一体的運用で、どちらもうまくいくようにしたい」と強調しました。
@日航が再建策で2500億円の債権放棄と9000人の削減か?
共同通信は、日本航空が再建策として「主要金融機関に対して2500億円の債権放棄を要請する。政府系金融機関から1500億円の緊急融資を受ける。人員削減を6800人から9000人に上積みする。経営責任を明確にするため、西松社長には退陣を求める。新CEOは外部から招く。COOは40才代の若手を起用する。年金は大幅に減額する。」などとする再建策をまとめた、と報道しました。しかし、この記事は午後1時半頃読みましたが、現在、共同通信のホームページでは削除されているようです。従って、覚えで書いていますので、間違ったところがあるかもしれません。「誤報」と言うことなのでしょうか?
@主要旅行業者の8月取扱実績で海外旅行が25%減
観光庁がまとめた主要旅行業者の8月旅行取扱状況によりますと、海外旅行は前年同月比で25.0%減となり、15ヶ月連続の減少になりました。ただ、パック旅行は取扱人数で同3.0%増となっています。しかし、金額ベースでは同22.8%減となっていることから、いわゆる「安・近・短」の傾向が強いことを伺わせ、利益が出にくい構造になっているようです。
@IBEX機が自動操縦不具合で引き返す・大阪空港
今日午前11時35分頃、大阪発福島行きのIBEXエアラインズ3173便・CRJ200型機が三重県と愛知県堺付近を飛行中に自動操縦装置に不具合が発生しました。このため、同機は手動操縦で大阪空港に引き返しました。この便と折り返し便が欠航となりました。この機体は7日にも速度計の防氷装置不具合で大阪空港に引き返しました。
@「羽田空港を徐々にハブ化する」と前原大臣
前原国土交通大臣は今日開幕した「アジア太平洋航空局長会議」での挨拶後に記者団に対して、「首都圏空港を『国内線』と『国際線』に分離する原則を取り払い、羽田空港を24時間稼働する国際空港に徐々にしていきたい。成田空港は航空需要の増大を見据えて有効活用する。」と述べました。
【コメント】以前にも指摘しましたが、羽田空港にD滑走路が出来ても、狭い空域のために、便数を増やすことには安全上の懸念があります。前原大臣がどの程度の『ハブ化』を考えているか分かりませんが、現在明らかになっている『羽田空港国際線』の便数以上には増やせないのではないでしょうか。国内線を減らしては『ハブ』の意味がなくなります。『24時間稼働』と言いますが、騒音対策はどうするのでしょうか。米国からの圧力が強い『首都圏の航空自由化』のために、しゃにむに押し進めるのでしょうか。
@反対同盟北原派が集会
反対同盟北原派は昨日、成田空港近くで反対集会を開きました。千葉県警の調べでは1140人が参加しました。22日から始まる平行滑走路の2500m化反対や30万回反対などを訴えました。
@日本航空機がバードストライクで引き返す・福岡空港
昨日午後1時30分頃、福岡発那覇行きの日本航空3609便・B767-300型機が離陸上昇中の高度1500m付近で右エンジンの異常を示す警告灯が点灯しました。このため、同機は福岡空港に引き返し、約25分後に無事に緊急着陸しました。点検したところ、右エンジンに鳥が衝突した痕跡がありました。このトラブルで点検のため滑走路が約17分間閉鎖されました。
@スカイネットアジア機が速度計表示異常で4便が欠航
今日午前、羽田空港の出発前点検でスカイネットアジア航空のB-737型機で速度計誤表示の不具合が見つかりました。このため、この機体を使う予定の4便が欠航となりました。
@全日空が部品管理を一元化へ
全日空は2011年秋をメドに、航空機の部品管理を一元化することになりました。購買・修理歴・在庫状況などを整備士などが現場のパソコン画面上で一覧できるようにします。インドIT大手のブイプロにシステムの構築・運用・保守を委託します。約80億円の投資を見込んでいます。
@徳島空港の滑走路が閉鎖中
今日午前11時頃、大阪・八尾空港から徳島空港に到着した小型機・パイパー46型機が駐機場に向かう途中で、工事中の誘導路に進入し、土の部分に突っ込みました。このため、徳島空港の滑走路が午後0時50分から閉鎖されました。午後1時以降の今日の定期便は全便、欠航となる可能性がある、とのことです。
@松山空港に小型機が胴体着陸・22便が欠航
昨日午後3時30分頃、南紀白浜空港から松山空港に飛来した自家用の小型機・パイパー28型機が胴体着陸しました。乗員2人は怪我をせず、火災の発生もありませんでした。操縦していた67才の男性は「空港のかなり手前で脚を降ろしたが、まだ早い、と思って格納した。格納したことを忘れて、着陸してしまった。」と話しています。この事故で、滑走路が約3時間閉鎖され、定期便22便が欠航となりました。運輸安全委員会は調査官2人を派遣しました。
@全日空機が50分間片肺飛行・無事着陸
昨日午後2時40分頃、関西発新千歳行きの全日空1717便・B767-300型機が佐渡島上空を飛行中に、左エンジンの不具合を示す警告灯が点灯しました。このため、同機は右エンジン1基だけで飛行を続け、約50分後に新千歳空港に無事、緊急着陸しました。点検したところ、左エンジンのオイルフィルターが目詰まりしていました。
@スカイネットアジア機が不具合で4便欠航に
昨日午後、羽田発長崎行きのスカイネットアジア航空37便・B737-400型機でエアコンの空気漏れを示す警告灯が点灯しました。この不具合の点検・修理のために、この機体を使用する予定の後続4便が欠航となりました。
@IHI・三菱重工・川崎重工が共同で燃費3割向上のエンジン技術開発へ
IHI・三菱重工・川崎重工の3社は小型旅客機用ジェットエンジンの省燃費技術を共同開発することになりました。燃費を最大で3割向上させる事を目標とします。2015年を目標に開発を進め、欧米エンジンメーカーが開発を予定している次世代エンジンに技術提供することを目指します。
@航空科学博物館展示機が救難信号を誤発信
8日早朝、成田空港の管制官が緊急位置通報装置(ELT)の信号が発信されているのに気づき、航空管制部に連絡しました。調べたところ、該当する航空機はなく、総務省関東総合通信局に通報しました。同局で電波監視車などを投入して9時間半後に、成田空港の南にある航空科学博物館の野外展示機・米国ムーニー社製の小型機「M20」が発信源であることが分かりました。この機体は2004年9月から同博物館に展示されていました。緊急位置通報装置(ELT)は飛行機が遭難したときに発信されるもので、一時は大騒ぎになりました。この信号は飛行機に衝撃が加わったりすることで自動発信されるもので、台風18号の強風で機体が激しく揺れたために発信されたものと分かりました。同博物館で調べたところ、この機体の他に、リアジェット機の緊急位置通報装置(ELT)も稼働状態にありました。同博物館で展示する際に同装置が稼働状態にあるかどうかの確認を行わなかった事が原因でした。
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後方左端の機体がM20型機で、
その右にあるのがリアージェットです。 |
@旭川市の20才代男性が死去・23人目
北海道旭川市は昨日、市内在住のインフルエンザA型(H1N1)に感染した20才代男性が死亡した、と発表しました。男性には喘息や糖尿病の基礎疾患があった、とのことです。国内23人目になります。
@米航空大手の9月輸送実績がやや上向く
米国の航空大手6社の発表した9月輸送実績によりますと、コンチネンタル航空とサウスウエスト航空は前年同月比でプラスになり、アメリカン航空・ユナイテッド航空・USエアウエイズは減少幅が縮小しました。しかし、デルタ航空は減少幅が拡大しています。昨年の9月がリーマンショックで乗客が激減している反動もあり、これで「底打ち下」とは言い切れないところです。
@空港整備特別会計の使途を空港の運営と管理に限定へ
前原国土交通大臣は昨日、社会資本整備特別会計の空港整備勘定の使い道を2011年度にも空港の運営・管理に限定する方向で検討する考えを示唆しました。来年度予算では、とりあえず、空港整備勘定の支出を削減し、原資の一つである着陸料の値下げを検討する、とのことです。
@橋下府知事が補給金増額見送りに理解示す
橋下大阪府知事は7日、国土交通省が来年度予算の概算要求に盛り込もうとしていた関西空港に対する補給金の増額分・70億円の見直しを検討していることについて、「しょうがないところもある。3空港併存のために金をくれ、では国はもたない」と述べ、理解を示しました。これは、持論の「大阪空港廃止論」を念頭に置いた発言のようです。
@11月に着陸誘導装置の最低視認距離規定を緩和へ
国土交通省は国際民間航空機関(ICAO)がカテゴリー航行に関する定義を改正するのに併せて、11月に着陸誘導装置(ILS)の最低視認距離を緩和する事になりました。これにより、悪天候時の就航率が上昇するものと期待されています。
@福島県が福島空港給油施設を買い取りへ
福島県は福島空港の航空機給油施設を運営している、全日空と日本航空が共同出資している「福島空港給油施設」を2450万円で買い取ることになりました。日本航空が福島空港から撤退し、給油量が激減し、経営が困難になったため、とのことです。買い取り後は「福島空港ビル」に運営を委託する、とのことです。
@都内の5才男児がインフルエンザ脳炎で死去・22人目
東京都は昨日、インフルエンザA型(H1N1)に感染した都内に住む5才の男児がインフルエンザ脳炎で死亡した、と発表しました。男児には基礎疾患はなかった、とのことです。国内では最年少となります。
*10月8日
@台風18号で遅れなど多数・成田空港
日本本土を縦断している台風18号の影響で、午前7時到着予定のシンガポール航空638便・A380型機が午後5時5分に遅れる予定など、成田空港では遅延や欠航が多数出ています。
@保安サービス料と乗り継ぎ空港使用料で年間90億円増収
成田国際空港株式会社が導入を予定している「保安サービス料」による増収は通年で64億円、「乗り継ぎ客に対する空港使用料」は同26億円と見込んでいます。合計で90億円になります。
@航空連合が政策提言「B滑走路を3640mに」
航空連合は昨日定期大会を開き、「2009-2010産業政策提言」を採択しましたが、その中で、成田空港については(1)B滑走路を地元との共生を図ることを前提に3640mに延長する事、(2)年間発着回数を30万回とすること、(3)成田国際空港株式会社の株式売却益は空港整備財源の借入金返済や着陸料の減額による運賃低減などに充てることにより、航空利用者に還元する事、としています。
@競争入札可能が220件・成田空港会社子会社
会計検査院は昨日、成田国際空港株式会社の子会社が発注した2008年度の随意契約858件の内、220件で競争入札が可能だった、とする報告書を発表しました。これに基づき、成田国際空港株式会社に対して「契約の競争性が確保されていない」として改善を求めています。
@2009年の訪日外国人が700万人を割る模様
日本政府観光局(JNTO)は昨日開いた記者会見で2009年の訪日外客数が700万人に達しない、との見通しを明らかにしました。特に、韓国と台湾の減少が大きく響いている、としています。
@日本航空の8月国際線搭乗率が75.5%
日本航空が昨日発表した8月の輸送実績によりますと、国際線は前年同月比で4.3%減少しましたが、搭乗率は75.5%で前年同月に比べ6.2ポイント改善しました。機材の小型化などで提供座席を絞ったことが原因とのことです。国内線は前年同月比で10.1%減、搭乗率も同4.7ポイント減少しました。
@IBEX機が速度計不具合で引き返す・大阪空港
昨日午後4時頃、大阪発秋田行きのIBEXエアラインズ3083便・CRJ200型機が滋賀県上空を飛行中に速度計の不具合を示し警告灯が点灯しました。このため、同機は大阪空港に引き返しました。点検したところ、ピトー管の防氷装置が故障していました。同機は防氷装置を交換し、1時間50分遅れで秋田に向かいました。
@空港部廃止が可決
昨日開かれた静岡県議会で空港部を廃止する改正条例が賛成43・反対27・無効1で可決されました。反対の党議拘束をかけた自民党から10人程度の造反があったようです。自民党県連三役は辞任を表明しましたが、今日の参議院補選の告示を控え、混乱ました。
@タミフル耐性ウイルスが人から人に感染か
厚生労働省と札幌市は昨日、札幌市内の10才代女性からタミフルに耐性を持つインフルエンザA型(H1N1)ウイルスを検出した、と発表しました。この少女はタミフルでなくリレンザで治療を受けていました。このことから、このウイルスが女性の体内で変異して出来たものではなく、人から人に感染した可能性がある、とのことです。厚生労働省はこのウイルスが近くの人に感染をするかどうか注意して見守る、とのことです。国内でタミフル耐性ウイルスの発見は8件目になります。
@BAで1000人が希望退職・3000人がパートに移行
ブリティシュ・エアウエイズは6日、客室乗務員約1000人が希望退職に応じ、約3000人がパートタイム契約に切り替えることを受け入れた、と発表しました。
@成田乗り継ぎの米国人男性の手荷物から実弾入りの拳銃
先月30日午後に米国・ダラスから成田空港に着いて、バンコクに向かおうとしていた米国人の50才代男性の手荷物から実弾の入った拳銃が見つかり、現行犯逮捕されていたことが、今日、分かりました。乗り継ぎの時の手荷物検査で発見されたものです。男性は「バッグに拳銃を入れていたことを忘れていた。」と供述しています。テロのために警戒が厳重なはずのダラスの空港で見落としたものと見られており、国土交通省は米国大使館に再発防止を要請しました。
@ポーランド側が来年増枠後に週3便まで運航可能に・成田空港
5〜6日に行われた日本とポーランドの航空当局者協議で来年3月の増枠後に、ポーランド側が成田空港に週3便まで乗り入れることが可能になりました。双方が現行週2便までとしているのを直ちに週10便まで可能としています。成田空港の週3便もこの10便の中に含まれます。また、双方の乗り入れ空港の制限や共同運航の制限も撤廃となります。
@日本航空国内線の9割は採算割れに・4〜7月
日本航空の4〜7月の国内線・全151路線の平均搭乗率が56.0%(前年同期比で5.3ポイント減)だったことが分かりました。このうち、全体の3分の1の52路線が平均搭乗率50%を切り、9割が採算割れとなっているそうです。
@大阪・堺市の40才代女性が死去・21人目
堺市は昨日、4日に多臓器不全で死去した市内の40才代女性がインフルエンザA型(H1N1)に感染していた、と発表しました。女性には高血圧の基礎疾患があった、とのことです。この女性は3回の簡易検査では全てインフルエンザA型陰性でしたが、詳細検査(PCR)で5日に感染が判明しました。ただ、市では「どの程度の関与があったかは、不明。」としています。
@B747-8型機の納入に遅れ
ボーイング社は6日、新型貨物機のB747-8型機の生産と納入に遅れが生じたため、7〜9月期決算で税引き前費用として約10億ドルを特別計上する、と発表しました。また、月産機数を1.5機から2.0機に引き上げる計画を延期し、2011年の初納入から2013年末までは月産1.5機体制を維持する、としています。同機の受注は現在78機となっています。
@着陸料引き下げと保安サービス料新設は国交省主導
成田国際空港株式会社が発表した11月からの着陸料引き下げと保安サービス料などの新設について、日本旅行業協会は9月3日に撤回を要望していました。しかし、保安サービス料新設の説明に来たのは航空局職員だけで会社側からは誰も来なかった、とのことです。このことから、保安サービス料の新設と通過客からの空港使用料徴収は着陸料引き下げの財源作りであり、反対しても仕方ない、と感じたそうです。しかし、同協会としては(1)旅客が空港使用料の二重取りと勘違いしてトラブルになるので、保安サービス料を空港使用料に一本化し、来年4月からの実施にすること、(2)旅行会社のシステム改善にコストがかかることからコミッションを設けること、などの要望を行うとのことです。
@ノースウエスト機がオイル温度上昇で引き返す・2日
2日午後8時45分頃、成田発マニラ行きのノースウエスト航空・B747-400型機が三宅島付近を飛行中に、第1エンジンのオイル温度が上昇している、とする警告灯が点灯しました。このため、同機は成田空港に引き返し、同9時22分に無事着陸しました。同便は機材を交換してマニラに向かいました。
@全日空機が防氷装置トラブル警告で引き返す・3日
3日午前11時30分頃、成田発シンガポール行きの全日空111便・B767-300型機が離陸直後に速度を測定するピトー管の一つの防氷装置が故障したとの警告灯が点灯しました。このため、同機は成田空港に引き返し同12時47分に無事着陸しました。同便は機材を交換してシンガポールに向かいました。
@日本エアコミューター機が無線故障で引き返す・新千歳
3日午前10時30分頃、新千歳発大阪行きの日本エアコミューター7840便・DHC8-400型機が離陸直後に無線装置が故障しました。無線装置は一端復旧しましたが、しばらくして再び故障し同機は新千歳空港に引き返し、同11時49分に無事着陸しました。
@日本が11日に「アジア太平洋環境プログラム」に参加
国土交通省は今日、11日に「アジア太平洋環境プログラム」に参加することを発表しました。「アジア太平洋環境プログラム」とはアジア太平洋地域において航空管制と航空会社が連携して旅客機の効率的な運航を実施することによって燃料と排出ガスの削減を目指すものです。現在は米国とオーストラリアとニュージーランドが参加しています。11日の調印に合わせて、日本航空はホノルル発関西空港行きのJALウエイズ77便・B747-400型機で「究極のエコフライト」を実施します。飛行経路の短縮や飛行高度の調整など考えられるあらゆる環境負荷削減策を実施して、燃料5362リットル、二酸化炭素13140Kg の削減を目指します。
@「ミリ波で爆発物検知装置」の実験・成田空港
昨日の共同ニュースによりますと、東北大学などの研究チームが開発した「ミリ波」を使った爆発物検知装置の実証実験が今月中旬から成田空港の従業員通用口で行われます。この装置の特徴は人体などが出す微量の「ミリ波」を使って体に付けたプラスティック爆弾などまで検知できることにあります。物体が自ら出す「ミリ波」を使うことから人体には無害、とのことです。装置の前に1〜2秒立つだけで、2cm程度の物体まで検知できる、とのことです。米国で問題になっている体の線がはっきり出る事のないように、体の線はぼかしてあるそうです。
@スカイネットアジア航空が機体トラブルで6便欠航
スカイネットアジア航空は今日、「昨日の夜にB-737型機の1機で燃料系に不具合が発見されたため、今日の6便を欠航とする」と発表しました。
@エア・インディア機で乗務員同士が乱闘・一時操縦室が無人に
3日、アラブ首長国連邦北部のシャルジャからインドのデリーに向かっていたエア・インディアのA320型機で、女性客室乗務員が「パイロットからセクハラを受けた」と訴えたことから、乗務員同士が乱闘する騒ぎがありました。この時、操縦室が一時無人になったとのことです。この乱闘で乗務員2人が軽傷を負いました。会社側は副操縦士2人と客室乗務員2人を謹慎処分としました。また、インド航空当局は同社に対して調査を命じました。
【コメント】どうなっているのでしょうか。自動操縦中で、無人でも正常に飛行していたのでしょうが、常軌を逸していますね。離陸する前からトラブルがあった、とのことですので、最近終息したストライキを巡るごたごたがあったのかもしれません。
@新たな150席クラスの開発は2020年以降か
150席クラスの新たな旅客機の開発は2020年以降になるようです。ボーイング社はこのクラスの新たな旅客機の開発について、「何時開発に着手できるかはエンジンメーカーによる。2020年頃を考えているが、燃費の良い新しいエンジンが何時提供されるかが鍵。」と述べていますし、エアバスは先月中旬に「A320型系の後継機開発は2024年頃になるだろう」と述べています。
【コメント】三菱航空機会社は米国の会社から三菱リージョナルジェット(MRJ)を100機受注しましたが、100席前後の小型旅客機はボンバルディア社・エンブラエル社が先行し、中国・ロシア・三菱航空機会社が参入を目指しています。以下は私の想像(夢想かな)ですが、三菱航空機会社も、現在は70席と90席の三菱リージョナルジェット(MRJ)を100席以上へ大型化する事を視野に入れているのではないでしょうか。主翼の設計変更(9月9日の出来事を参照)もこのあたりを睨んでの事のように思えます。
@「JAL再生タスクフォース」を執行役員に
昨日、「JAL再生タスクフォース」のメンバーを日本航空の執行役員として送り込む方向で調整していることが分かりました。メンバーはすでに、前原大臣の意向を受け、任意契約で同社の助言に当たっていますが、明確な権限を与えることが不可欠と判断した、とのことです。
@MRJが100機を米国地域航空会社から受注
三菱航空機会社は昨日、米国の地域航空会社トランス・ステーツ・ホールディングから三菱リージョナルジェット(MRJ)100機の発注を受けたことを明らかにしました。2014年に初号機を納入し、5〜6年かけて全機を納入します。トランス・ステーツ・ホールディングは代替時期を迎えたボンバルディア社機の全てをMRJで置き換える予定とのことです。これで、MRJの受注数は全日空の25機と併せて125機となりました。
@日本エアコミューター機が落雷で引き返す
昨日午後3時40分頃、鹿児島発高松行きの日本エアコミューター3683便・サーブ340B型機が宮崎県と大分県の堺付近を飛行中に落雷に遭いました。同機は飛行に支障はありませんでしたが、飛行経路上の悪天候が予測されたため、鹿児島空港に引き返しました。同便と折り返し便が欠航となりました。
@静岡県空港部が民有地の立木を無断伐採・今年2月
静岡県の空港部は昨日、今年2月に空港隣接民有地の立木94本を無断伐採したことを明らかにし、陳謝しました。「県有地と民有地の境界がはっきりしないところで、担当者が県有地と勘違いして伐採してしまった」としています。しかし、地権者は「1月に両者立合で境界を画定し、杭も打った。意図的な伐採だ。」としています。事実を5月に地権者から指摘された後も、8月17日まで空港部幹部や知事には報告せず、補償交渉をしていました。川勝知事は急遽、地権者と面談し、「自ら調査し、結果を報告する。」と約束しました。県議会の企画空港委員会は先日、空港部廃止案を自民党の党議拘束の中、造反者も出て賛成多数で可決し閉会しましたが、委員会を6日に再開し、空港部から説明を聞くことになりました。委員会の再開は異例とのことです。
@欧州委員会がBAなどに異議告知書を送付
EUの欧州委員会は2日、ワンワールドに加盟しているブリティシュ・エアウエイズ・アメリカン航空・イベリア航空の3社に対し、「大西洋路線での提携がEU競争法に違反している疑いがある」として異議告知書を送付したことを明らかにしました。
@成田空港会社が着陸料を期限付きで引き下げへ
成田国際空港株式会社は昨日、国際線の着陸料を11月1日から来年3月末まで1トン当たり125円引き下げ1767円にする、と発表しました。着陸料の引き下げで、このところ続いている路線廃止と減便を食い止める狙いがあります。
@成田空港会社が「保安サービス料」新設、乗り継ぎ客から「使用料」徴収
成田国際空港株式会社は昨日、11月16日から出国客と国際線乗り継ぎ客に対し「保安サービス料」を新設し、1人当たり500円を徴収する、と発表しました。また、国際線乗り継ぎ客に対し1人当たり1020円の「空港使用料」を徴収することも発表しました。会社側は「27年間、値上げせずに、企業努力で吸収してきたが、保安コストが同時多発テロ以降に新しい検査機器を導入するなど増加しているため。」としています。
@コンチネンタル航空が11月1日からチェックインカウンター移転
コンチネンタル航空は11月1日からチェックインカウンターを、第1ターミナルの北ウイングから南ウイングに移転する事になりました。これは、今月末にスターアライアンに加盟し、ユナイテッド航空との総合的な協力関係を強化するため、とのことです。
@日本航空の9月国際線旅客が前年を上回る
今日の読売新聞によりますと、日本航空の9月国際線旅客が前年同月比で約5%増となり、1年9ヶ月ぶりにプラスになりました。ただ、昨年の9月に旅客が急減した反動と、シルバーウイークの旅客が好調だったため、とのことです。しかし、7〜9月期の営業利益は黒字になったもよう、とのことです。
@経産省が「日本航空の経営危機について」とのレポート
経済産業省は9月中旬に「日本航空の経営危機について」と題するレポートをまとめました。この中で「年金の減額と人件費の削減が鍵」とし、「再建への取り組み」と題して「(1)改正産業再生法による融資・出資、企業再生支援機構による支援など公的資金の活用、(2)優良部門と不採算部門の分割や全日空との国際線統合、海外航空会社との提携、(3)抜本改革を断行できる経営陣への交代」などの検討が必要、としているそうです。
@北九州市で基礎疾患のない49才の男性死亡・20人目
北九州市は昨日、インフルエンザA型(H1N1)に感染した市内の49才男性が、先月30日に肺炎と多臓器不全で死去した、と発表しました。この男性には基礎疾患はなかったとのことです。
*10月1日
@9月のアクセス数は46602回で過去最高となりました。
@成田エクスプレスの新型車両が今日から運行開始
JR東日本は今日から成田エクスプレスの新型車両「E259系」の運行を開始しました。新型車両ではトンネル内を除き全線でインターネットがつながり、大型のテーブルと移動式の枕が備えられています。
@全日空機がブレーキトラブルで福岡空港に緊急着陸
昨日午後5時40分頃、羽田発佐賀行きの全日空453便・A320型機が広島県上空を飛行中に、4基ある自動ブレーキ装置の内の1基の不具合を示す警告灯が点灯しました。このため、同機はより長い滑走路を持つ福岡空港に目的地を変更して緊急着陸を要請しました。6時5分に無事着陸しました。このトラブルで折り返し便が欠航となりました。
@日本航空の子会社「JALエンジニアリング」が業務開始
日本航空が再建策のコスト削減の一つとしている整備部門と技術部門を統合させた子会社「JALエンジニアリング」が今日から業務を開始しました。新会社の従業員は約6000人となり、最大の子会社になります。技術部門と整備部門を統合させるのは世界的に見ても珍しいとのことです。
@全日空が26日から那覇空港を貨物のハブ空港として使用開始へ
全日空は先月29日、26日から那覇空港をアジア向けの貨物ハブ空港として稼働させる、と発表しました。成田空港・羽田空港・関西空港からアジア向けの貨物を集中し、仕分けしてソウル・上海・香港・台北・バンコクに輸送します。これにより、約半日から1日早く輸送することが可能になるそうです。
@ルフトのコンピューターシステムに不具合・手書きチケットで対処
先月30日、ドイツのルフトハンザ航空のコンピューターシステムで不具合が発生しました。このため、全国的にオンラインチェックシステムなどがダウンし手書きチケットで対処するなど、大混乱に陥り、同社便が大幅に遅れる事態となりました。システムの復旧には24時間以上かかる見込み、とのことです。