2009年11月前半の出来事


*11月15日

@昨日の羽田空港で500便が遅れ、20便が欠航
 昨日の羽田空港で強風・大雨・オバマ米大統領の離日により、国内線発着の約半分にあたる500便近くが30分以上遅れました。また、20便が欠航となりました。

@S&Pが日本航空を格下げ・格付投資情報センターも格下げの方向
 米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は13日、日本航空の「事業再生ADR」申請を受けて同社と子会社の日本航空インターナショナルの長期会社格付けを「トリプルC」から「ダブルC」に引き下げたと発表しました。また、長期優先債券の格付けを「トリプルCプラス」から「トリプルC」に引き下げました。
 格付投資情報センター(R&I)は当座、格下げはしないものの、引き続き格下げの方向で見直す、と発表しました。


*11月14日

@成田空港会社がオリジナルカレンダーをプレゼント・販売も
 成田国際空港株式会社は「2010年NAAオリジナルカレンダー」を500名にプレゼントします。申し込みが始まっています。詳しくはここを見て下さい。なお、1000部限定で一般販売も行います。価格は1260円になります。店頭は21日から、インターネットは27日からになります。

@日本航空の赤字が1312億円に・「事業再生ADR」を申請
 日本航空は昨日夕方、2009年4〜9月期連結決算を発表しました。それによりますと、最終赤字が過去最高の1312億円に達しました。自己資本比率が1年前に比べて半分以下になっています。発表した西松社長は「債務超過ではない。タスクフォースとは考え方が違う。」と述べました。また、米国航空会社大手との連携について「同じグループのアメリカン航空とやるのが自然。デルタ航空との提携にはシステムの再構築などのコストがかかり、2年程度の時間が必要となる。」と述べ、「年内には方向性を出す。」としています。また、自らの責任については支援機構のもとでの再建計画がまとまった段階で辞任する意向を表明しました。
 日本航空は昨日、「事業再生ADR」を申請しました。これにより、つなぎ融資が行われることになります。

@スカイマーク機に落雷で4便が欠航
 今日午前9時頃、神戸発羽田行きのスカイマーク102便が羽田空港着陸寸前に落雷を受けました。機体の点検のため、この機体を使う予定の後続4便が欠航となりました。


*11月13日

@中学生の課題学習の調査
 かなり前になりますが、ある中学の1年生から「課題学習で成田空港について調べているので、話を聞かせて欲しい」と連絡があり、中学校に行き、話をしました。「社会科の授業で『千葉から世界へ』と言うテーマ」とのことで、そのグループ(4名)は成田空港を取り上げたのだそうです。その時に、中学生が成田駅と千葉駅で「成田空港の滑走路を延ばすべきか、どうか」と言うことについて、それぞれ55人の人に聞き取り調査した結果を見せてもらいました。詳しい発表資料が届くことになっていましたが、届きませんので、その時に頂いた資料を載せておきます。

成田駅
千葉駅

@全日空が来年4月から発券手数料を半減へ
 全日空が来年の4月から、国内線航空券の発券手数料を現在の5%から2.5%に半減することを大手旅行会社に通知しました。中小の旅行会社には来週から説明を行う予定です。航空券販売の8割がインターネット経由になっていることから、手数料の販売促進効果は薄れている、との判断によるものです。

@関西空港会社の10年3月期経常損益が26億円の赤字予想
 関西空港会社は昨日、2010年3月連結経常損益が26億円の赤字になる、との予想を明らかにしました。従来予想は8億円の黒字でした。日本航空の路線撤退などの影響が大きいとのことです。政府の補給金90億円を考えると実質赤字は116億円になります。

@スカイネットアジアが訪日外国人に一律1万円の運賃
 スカイネットアジア航空は昨日、訪日外国人向けに1万円均一の航空券を12月1日から提供する、と発表しました。パスポートなどで3ヶ月以内の短期滞在であることが確認された外国人に提供されます。ただし、予約は不可で当日に空席がある場合に限ります。

@BAとイベリア航空が来年末に統合へ
 英国のブリティシュ・エアウエイズとスペインのイベリア航空は昨日、それぞれが取締役会を開き2010年末に経営統合することを決めました。共同で持ち株会社を設立し、ブリティシュ・エアウエイズとイベリア航空のブランドはそのまま残します。これで、欧州の航空会社はエールフランスKLMとルフトハンザ・ドイツと大きな3つのグループに再編されることになります。


*11月12日

@京成の「空港第2ビル駅」ホームが14日から変更に
 成田国際空港株式会社が今日明らかにしたところによりますと、11月14 日(土)から、京成電鉄の空港第2ビル駅上り線ホームが新設され、上り線ホームと下り線ホームが分離されます。現在、上り下り併用で使用されているホームが下り線専用になります。成田新高速鉄道建設工事に伴う変更です。なお、改札口などは現在と変わりないとのことです。

@エジプト航空が成田=カイロ線を5月31日から週6便に
 エジプト航空は来年5月31日から、現在週3便で運航している成田=カイロ線を週6便に増便することを明らかにしました。機材も現在のA340型機からB777型機に変更します。

@シンガポール航空が羽田の深夜・早朝時間帯に定期便
 シンガポール航空は来年10月から羽田空港の深夜・早朝時間帯を使って羽田=シンガポール間に1日2便の定期便を運航することを明らかにしました。なお、成田空港の成田=シンガポール線も現状のまま1日2便を運航するそうです。羽田空港の深夜・早朝時間帯の定期便運航を表明したのは同社が初めてになります。

@日本航空OBが国土交通大臣に特別立法反対を要請
 日本航空の退職者有志で作る「JAL企業年金の改定について考える会」は昨日、前原国土交通大臣宛に年金強制削減の特別立法を行わないように要請文を提出しました。提出後の記者会見で、日本航空との年金の減額交渉に前向きに応じる考えを明らかにしました。

@日本航空が退職者向けの説明会を開催へ
 日本航空の西松社長は昨日、前原国土交通大臣を訪ねて年金の減額について退職者への説得に全力を挙げることを表明しました。具体的には、今日、退職者の親睦団体である「日航OB会」の理事5人を本社に招き、西松社長らが経営再建への協力を求めます。また、23日と26日に東京地区で退職者向けの年金説明会を開き、順次、全国で説明会を開いて減額への協力を要請する、とのことです。

@スーホイのリージョナルジェット納入が再度延期
 ロシアの航空機メーカー「スーホイ」は開発中のリージョナルジェット機・スーパージェット100型機の第1号機納入が年内は難しくなったことを明らかにしました。当初はアエロフロートへの第1号機納入を2008年11月としていましたが、これを、2009年下半期に延期していました。今回これも厳しくなったことを明らかにし、納入時期は未定、としています。


*11月11日

@成田空港会社が国内路線増で航空会社と協議
 今日の読売新聞によりますと、成田国際空港株式会社は国内路線を現在の8路線から15路線に増やす方向で航空会社との協議を始めているそうです。東日本地域の空港との路線を想定し、国際線へ乗り継ぐハブ機能を強化することが目的です。

@成田空港会社の純利益36%減の35億円
 成田国際空港株式会社が昨日発表した4~9月連結決算によりますと、純利益が前年同期比で36%減の35億円となりました。旅客数は同5%減、貨物量は同13%減、発着回数は同3%減となっています。空港運営事業では13億円の赤字、リテール事業では115億円の黒字になりました。2010年3月の純利益は同50%減の30億円を見込んでいます。

@芝山町長選・相川町長が無投票再選
 昨日告示された、成田空港南部で町の約7割が騒音下になる芝山町の町長選では、現職の相川勝重町長しか立候補者がなく、無投票で相川氏が再選されました。4期目になります。

@「日本航空の再建のための方策について」を発表
 政府は昨夜、菅国家戦略担当大臣と前原国土交通大臣がそれぞれ記者会見し、「日本航空の再建のための方策について」とする再建方策を発表しました。この文書には菅副総理・国家戦略相、藤井財務相、長妻厚生労働相、前原国土交通相、平野官房長官が署名しています。また、鳩山総理にも報告している、とのことです。この文書では「関係金融機関による融資について、適切な信用補完に関する予算及び法的措置を含む方策について検討する」「公的資金が年金支払いに充てられる形とならないよう、企業年金の削減に関して法的措置を含む方策について引き続き検討を進める」としています。菅国家戦略担当大臣は日本航空の資金繰りについて「その間のつなぎ資金は、この合意を踏まえて政策投資銀行が手当てすることになる。年金については受給者の合意を得ることを基本とするが、合意できない場合には特別立法を検討する。」とのべました。

@日本航空が私的整理を申請へ
 日本航空は13日の中間決算発表にあわせて私的整理の一種である事業再生ADR(裁判外紛争解決手続き)を申請する方向になりました。これにより、融資している銀行の資金回収を止める「一時停止措置」をとることが出来ます。また、銀行側としても法的整理の際に融資金を優先的に回収できます。これを受けて銀行団は1250億円のつなぎ融資を実行することになりました。

@西松社長が辞意表明へ
 財務省の政務3役は昨日、日本航空の西松社長が経営責任を取って来年2〜3月の臨時株主総会で辞任する見通しであることを明らかにしました。企業再生支援機構の支援を早期に引き出すために、前もって辞意を明らかにすることになるようです。また、企業再生支援機構から新たな経営者を送り込むことになった場合には辞任が前倒しになる可能性もある、とのことです。

@全日空が格安航空会社の設立準備を再開
 全日空は昨日、棚上げしていた格安航空会社設立準備を再開したことを明らかにしました。羽田空港と成田空港を除く国内空港を使っての内外路線運航を目指します。

@全日空がサービスの有料化を拡大へ
 全日空は昨日、機内食を充実させて有料化することやラウンジを時間限定で有料使用を可能にするなどのサービスの有料化拡大を発表しました。

@日本航空機が引き返す
 今日午前10時20分頃、関西発中国・杭州行きの日本航空637便・B737型機が離陸直後に翼の防氷装置の不具合を示す警告灯が点灯しました。このため、同機は関西空港に引き返しました。

@日本エアコミューター機が引き返す
 昨日午後0時30分頃、鹿児島発沖永良部行きの日本エアコミューター3803便・サーブ340B型機が鹿児島県沖を飛行中に左エンジンの防氷装置の不具合を示す警告灯が点灯しました。このため、同機は鹿児島空港に引き返しました。点検のため、同便と折り返し便が欠航しました。

@アメリカンCEOがデルタ航空を牽制・日本航空を巡り
 アメリカン航空のCEOは9日、メキシコで行われたワンワールドのイベントで「日本航空はワンワールドに留まることが最良の選択だ。」と述べ、日本航空の株取得を目指すデルタ航空を強く牽制しました。アメリカン航空はデルタ航空がノースウエスト航空を統合することにより、太平洋路線でのシェアが高くなっており、日本航空との提携によりさらにシェアが高くなることを警戒しています。
 一方のデルタ航空側は日本航空がデルタ航空の所属するスカイチームに移籍する際には、移籍にかかる費用をデルタ航空側が負担する提案を行っている、とのことです。

@B-787型機第2生産ライン計画で労組が反発
 ボーイング社が先月末にB-787型機の第2生産ラインをサウスカロライナ州ノースチャールストンに建設することを発表しましたが、この計画に対してボーイング社の労働組合が反発を強めています。この計画の裏には労組への加入の有無にかかわらず働くことが出来るとする労働権益法をとるサウスカロライナ州に建設することにより、労組の力を弱める狙いがある、としています。この建設計画を巡る双方の話し合いが難航する可能性が出ています。

@ユナイテッド航空機のパイロットが飲酒で逮捕される
 9日、ロンドンで乗務しようとしていた51才のユナイテッド航空パイロットが飲酒の疑いで逮捕される出来事がありました。このパイロットが乗務する予定だったのはロンドン発シカゴ行きのユナイテッド航空949便でした。この便は欠航となり、乗客は他の便に乗り換えてシカゴに向かいました。ユナイテッド航空は10日、このパイロットを停職処分としました。

@サッカーフアン同士が乱闘し緊急着陸
 9日夜、英国・マンチェスター発ドイツ・ミュンヘン行きの英国・イージージェット機内でサッカー観戦に行くファン同士が機内で乱闘となり、乗務員も止めることが出来ず、機長の判断でフランクフルト空港に緊急着陸する出来事がありました。乱闘した2人は酒に酔っていたとのことで、フランクフルトの警察当局に拘束されました。


*11月10日

「守る会の歩み」に1年分を追加しました。

@ユナイテッド航空機が今日未明、成田空港に緊急着陸
 昨日午後10時30分(日本時間)頃、北京発シカゴ行きのユナイテッド航空850便がロシア上空を飛行中にエンジン内の着氷を防止する装置にトラブルが発生しました。このため、同機は成田空港に緊急着陸を要請し、今日午前1時頃、無事着陸しました。乗客は成田市内のホテルに泊まり、今日の別便でシカゴに向かいました。トラブルの機体は乗客を乗せずに米国に向かいアメリカ連邦航空局(FAA)の調査を受けるとのことです。

@日本貨物航空が成田空港南部の貨物施設集約を凍結
 日本貨物航空は来年3月末までに予定していた成田空港南部地区の貨物施設集約(8月12日の出来事を参照)を一時凍結することになりました。

@東京都が横田基地の騒音で要請
 東京都は昨日、米軍横田基地に対して騒音軽減対策を進めるように要請しました。平成20年度の騒音調査結果に基づくもの、とのことです。

@空港施設貸付料の値上げを検討へ
 前原国土交通大臣は今日の記者会見で、国が管理する全国の26空港のターミナルや給油施設などを運営する38事業者の大半が黒字で、利益余剰金が2264億円に達していることを明らかにしました。その上で、空港ターミナルや給油施設などの貸付料の引き上げを検討する考えを明らかにしました。

@着陸料の支払い猶予を検討へ・再建中の日本航空の
 政府は昨日、経営再建中の日本航空に対して「空港着陸料」(年間約1000億円)などの支払いを一時的に猶予する検討に入りました。

@全日空機が引き返す・大阪空港
 昨日午後0時10分頃、大阪発那覇行きの全日空105便・B777-300型機が離陸して大阪湾上空を飛行中にステアリングの異常を示す警告灯が点灯しました。このため、同機は大阪空港に引き返し約35分後に無事着陸しました。オイルが漏れていました。


*11月9日

@30万回時の飛行コースで「直進部分短縮」?
 今日の「日刊航空」の題字によりますと、昨日書いた米調査会社の「同時離陸可能」調査結果を受けて「▽直進短縮も検討、一定高度の展開で騒音低減 ▽百里空域の削減を調整、北側から同時着陸も」と出ていました。
【コメント】残念ながら「日刊航空」を購読していませんので、詳しいことが分かりませんが、「直進短縮」と言うのは気になります。成田空港では建設当初、当時の友納知事が「騒音区域を拡げないために、離着陸時の飛行コースは九十九里浜から利根川までは直進とすること」を要求し、国もこれを約束しています。「直進短縮」がこの直線部分を短縮し、途中からA滑走路やB滑走路の飛行コースを曲げると言うことになると、騒音区域を拡げることになり、約束違反になります。

@政府が日航再建で昨夜会議
 昨夜、鳩山首相・菅国家戦略相・藤井財務相・前原国土交通相などが日本航空再建問題で話し合いを持ちました。前原大臣から年金減額の特別立法問題や、つなぎ融資への対応などについて説明がありました。この席で鳩山首相は「しっかりやって欲しい。」と指示した、とのことです。会談後に前原大臣は、週内に支援策を固める方針を改めて強調しました。
 鳩山首相は今朝、つなぎ融資について記者団の質問に対して「議論の最中だ」と述べました。

@つなぎ融資に政府保証付けない方向で日航と銀行団が調整
 今日の読売新聞によりますと、日本航空へのつなぎ融資について政府保証を付けない方向で日本航空と銀行団が話し合いを行っているとのことです。当初は日本政策金融公庫法に基づく「危機対応業務」として政府保証を付ける方向でしたが、「日航の経営危機は構造的要因であり経済環境の急激な悪化が主因ではない」とする意見があり、日本航空が11月に必要とする資金約1000億円のうち、機材購入に必要な数百億円について、国際協力銀行が保証を付ける方向で調整している、とのことです。

@日本航空が1〜3月の国際線燃油サーチャージャーを据え置きに
 日本航空は来年1〜3月の国際線運賃にかかる燃油サーチャージャーを据え置いて、今年10月〜12月期と同じにする方針を固めました。


*11月8日

@「A滑走路とB滑走路からの同時平行離陸は可能」米調査会社
 昨夜の共同ニュースによりますと、同社の航空局への取材で、国土交通省が成田空港のA滑走路とB滑走路からの同時平行離陸が可能かどうかの調査を依頼していた米国のマイター社から「両滑走路の間隔が2.5Km あるので、同時に離陸しても安全上支障ない」とする調査結果報告が届いていることが明らかになりました。これにより、今年末にも周辺地域に示される予定の「年間発着回数30万回時の騒音予測図」が同時平行離陸を条件に作成されることになるようです。
【コメント】国際ルールでは「2機が同時に同じ方角へ離陸する場合、接触しないよう進行方向を外側へ15度以上開いて飛ぶ」となっています。ただ、このルールには「安全が確保されれば、同時離陸でもかまわない」となっており、国土交通省はこの例外を使うつもりのようです。何もなければ、同時離陸は問題ないのでしょうが、航空機の計器の故障などがあった場合は心配です。横の距離とは言え2.5Km は航空機にとってはアッと言う間の間隔になるのではないでしょうか。

@羽田再拡張埋め立てで鹿島が契約外の廃材を使う
 羽田空港再拡張工事の埋め立てで大手ゼネコンの鹿島が契約と違う廃材を使っていたことが明らかになり、国土交通省は正規の資材費と運搬費をだまし取られた、として警視庁に被害届を出す方針を固めました。鹿島は契約では静岡県西伊豆町で採取した「岩ずり」を使うことになっていましたが、他の工事現場で出た砂利などを使っていたそうです。


*11月7日

@NW機のテールコーンが脱落・成田到着後に発見
 昨日午後6時10分頃、ニューヨーク発成田行きのノースウエスト航空799便・B777-200型機の到着後点検で第1エンジンのテールコーン(長さ約1m・直径約70cm・重さ10数Kg)が脱落しているのが発見されました。飛行中に脱落したものと見られています。
【コメント】陸地でなくて良かったです。海の上であれば、多分、機体や水平尾翼にはあたらないと思いますので、脱落しても心配はないのでしょう。整備ミスでなければよいのですが。

@日本航空が8労組に年末一時金ゼロを通告
 日本航空は昨日、8労組を緊急に招集し、年末一時金支払いを見送ることを西松社長が説明しました。一時金ゼロは1987年の民営化以来初めてになります。日本航空は13日の決算発表後に労組と話し合いを持つ予定でしたが、主要銀行団から「一時金ゼロを早期に決めろ」との強力な要請があって、急遽決めた模様です。

@政府が特別立法の概要を固める
 国土交通省は昨日、日本航空再建を押し進めるための特別立法の概要を固めました。日本航空が年金減額を軸とした再建計画を策定し、これを強制的に実行できるような特別立法を行い、その上で公的資金を投入する、との内容のようです。

@中部空港が20分閉鎖
 今日午前8時25分頃、愛知県常滑市の中部国際空港で、シンガポール発中部行きのシンガポール航空672便・A330型機が着陸後、前輪が動かなくなり、牽引車でスポットへ牽引されました。このトラブルで滑走路が約20分間閉鎖され、数便に遅れが出ました。

@スカイネットアジア機がボルト破損で5便欠航
 昨日午前に長崎空港に到着したスカイネットアジア航空のB737型機の到着後点検で前脚のボルト1本が破損しているのを整備士が発見しました。この修理のため、この機体を使う予定の5便が欠航となりました。

@日本エアコミューター機が引き返す
 昨日午後5時10分頃、鹿児島発屋久島行きの日本エアコミューター3756便・DHC8-400型機が鹿児島市内を飛行中に操縦桿関連装置のトラブルを示す警告灯が点灯しました。このため、同機は鹿児島空港に引き返しました。この便と折り返し便が欠航となりました。


*11月6日

@日航が成田空港関係5路線を運休へ
 日本航空は昨日、従来の計画に加えて内外の16路線を運休にする事を正式に発表しました。成田空港関係では成田=杭州線・成田=青島線・成田=アモイ線・成田=メキシコ線・成田=青島貨物線を12月〜来年1月に運休とします。また、成田=台北線などを減便とします。詳しくはここを見て下さい。

@昨日大規模救難訓練を実施
 昨日、成田空港で約1200人・64機関が参加して大規模な救難訓練が行われました。400人乗りのジャンボ機が着陸時に強風にあおられ左主翼のエンジンが滑走路に接触して炎上した、との想定でした。3月23日のフェデックス事故の後でもあり、緊迫した雰囲気の元で行われました。

@中国人活動家が成田空港制限エリアで抗議行動
 中国への入国を拒否され、4日、成田空港に強制送還された55才の中国人活動家が日本への入国を拒否して、入管審査場前の制限エリアで抗議行動を行っている、とのことです。この男性は過去にも7回中国に入国しようとして拒否され、今回が8回目になります。今までは、強制送還後、入国して千葉県内の自宅に帰っていましたが、今回は入国せずに抗議する、としています。寝袋も差し入れされ、食事は本人から預かったお金で航空会社社員が差し入れているそうです。入管職員は入国するように説得しています。

@「千葉力創造研究会」が「30万回を超える発着回数」を提案
 県内の経済関係者らで組織する「千葉力創造研究会」は昨日、森田千葉県知事に社会基盤整備や観光振興策などの提案をまとめた報告書を提出しました。この中で、成田空港については騒音削減プランを示して「年間30万回を超える発着回数を目指すべき」「夜間飛行制限の緩和」「平行滑走路3600m化」などとしています。
【コメント】「騒音を削減」するプランは騒音下住民にとってうれしいことですが、「発着回数を増やし」「夜間飛行時間制限を緩和」しながら騒音を減らすプランとはどのようなものでしょうか。そんな「ウルトラC」的な技があるのでしょうか。

@中田英寿氏が成田空港にアドバイス
 昨日開かれた観光庁の「観光庁アドバイザリー・ボード」の第4回会合で、メンバーの1人である元サッカー選手の中田英寿氏が10月下旬に成田空港を訪れ、日本の玄関口である成田空港で日本らしさをアピールするように求めるアドバイスをしていたことが紹介されました。

@北総開発の運賃が4.6%引き下げで決着へ
 森田千葉県知事は昨日、成田空港と上野を結ぶ北総開発鉄道の運賃引き下げについて、普通運賃を5%、通学定期を25%、通勤定期を1%引き下げることで鉄道会社側と合意したと発表しました。これらを平均すると4.6%の値下げになります。値下げ時期は来年7月の成田新高速鉄道供用開始時になります。当初は普通運賃の5%引き下げと、通学・通勤定期の大幅引き下げを目指しましたが、京成電鉄と北総開発鉄道側が難色を示し、国土交通省に仲介を依頼していました。国土交通省の仲介案を受けて合意した、とのことです。

@日航再建対策本部が銀行団につなぎ融資を要請
 日航再建対策本部は今朝、日本航空の主要融資銀行の役員級と非公式に接触し、日本航空が11月末にも必要としているつなぎ融資について協議しました。銀行側は年金の減額と政府保証を求めたものと見られます。

@「会社存続の危機にOBも現役と痛みを共有して欲しい」前原大臣
 前原国土交通大臣は今日の閣議後の記者会見で、「年金などのレガシーコスト(負の遺産)がカットされなければ、会社の存続も厳しい状況にある。現役の社員もリストラなどを余儀なくされており、OBにも一定の痛みが生じるのはやむを得ない。」と述べ、日航OBに年金減額への同意を求めました。

@年末年始の海外旅行予約が低迷
 年末年始の海外旅行予約が低迷している、とのことです。JTBと近畿日本ツーリストは前年同時期の予約状況を下回り、日本旅行は同時期よりも上回っているものの、11月までの勢いは衰えている、とのことです。景気の低迷と日並びの悪さが影響しているようです。JTBは大幅減となった昨年よりもさらに悪くなっている、とのことです。


*11月5日

@来春の増便に備えて「NARC3」を更新
 富士通は昨日、成田空港で航空機の離発着予定などの運航情報を一括管理しているシステム「NARC3」を再構築した、と発表しました。このシステムは全運航機の運航予定・現在状況・実績情報などを一括管理し、成田空港の運用を支援するものです。来年春からの22万回運用に備えてシステムを強化したものです。

@企業再生支援機構の査定には2ヶ月必要
 今日、政府の日航再建対策本部の2回目の会合が開かれ、この席で企業再生支援機構の資産査定には約2ヶ月かかることが報告されました。このことから、日本航空が11月に必要としているつなぎ融資は政府保証の付いた政策投資銀行などからの緊急融資に絞られました。しかし、政策投資銀行は「企業年金の減額などがはっきりしない」と融資を渋っています。これについて、会議後に辻本国土交通副大臣は「来週中にはめどを付けたい。」と語りました。日本航空が11月末に必要としている融資は約1000億円になります。

@日本航空OBが「減額反対」の要請書を厚労大臣に提出
 日本航空OBなどで作る「JAL企業年金の改定について考える会」は今日、年金減額に反対する要請文を長妻厚生労働大臣にあてに提出しました。

@日本航空にハイジャックメールを出した容疑で逮捕
 日本航空にハイジャックメールを複数出した容疑で東京都東京市の36才の男が逮捕されていることが昨日分かりました。この男は韓国・ソウル市内から日本航空ハイジャックメルを出したとして韓国警察当局に逮捕され、7月16日に強制退去処分になっていました。この男は8月から10月にかけて複数回の脅迫メールを送ったとされています。本人は「全く知らない。」と供述しているそうです。

@天草エア機が方向舵トラブルで6便欠航・3日
 3日午前8時35分頃、天草発福岡行きの天草エアライン101便・DHC8-103型機が離陸して15分過ぎたときに垂直尾翼の方向舵の異常を示す警告灯が点灯しました。このため、同機は天草に引き返しました。このトラブルでこの日の6便が欠航となりました。

@日本航空が最大労組に年末一時金の減額で交渉へ
 日本航空は最大労組の「JAL労組」に対し、年末一時金の減額についての協議を申し入れました。13日の中間決算発表後に本格的交渉に入ります。公的支援を受けることからゼロに近い大幅な減額になる可能性もある、とのことです。

@都労委が日本航空に不当労働行為で是正命令
 東京都労働委員会は昨日、JAS統合に伴い日本航空が所属する労働組合によて、職給に差を付けたのは不当労働行為になると認定し、「少なくても40人に2006年にさかのぼって昇級させるように」とする命令書を日本航空に交付しました。


*11月4日

@「不採算路線からの撤退は不可避」と前原大臣
 前原国土交通大臣は今日の閣議後の記者会見で、日本航空再建問題について「企業再生支援機構がまとめる再建計画も大きな違いはない」として、「不採算路線からの撤退方針は今までと変わらない」と語りました。大臣は先月31日に、日本航空の撤退によって定期路線がなくなる地方空港への支援策を示唆していますが、今日の会見では「他の航空会社が日本航空に変わって運航することを歓迎する。支援策はあくまでも時限的なものであり、地域の自助努力も必要。」と述べました。

@「関西空港ハブ空港化のために、伊丹廃港も議論する」橋下知事
 橋下大阪府知事は2日に辻本国土交通副大臣と会談した席で「日本に国際ハブ空港はもう一つ必要だ。関西空港のハブ空港のために、地元も覚悟を決めて、伊丹空港を廃港とする議論を行う。」と述べました。

@コンチネンタル社長がユナイテッド航空との提携交渉再開の可能性示唆
 コンチネンタル航空社長は3日、「デルタ航空によるノースウエスト航空の買収が成功し、相応の利益を上げるようになれば、ユナイテッド航空との統合について再検討する可能性もある。」と述べました。同社は昨年4月にユナイテッド航空との提携交渉を打ち切っています。


*11月3日

@JALウエイズ機が揺れて1人が軽傷
 昨日午後4時55分頃、ブリスベーン発成田行きのJALウエイズ762便・B767型機が成田空港の南103Km の太平洋上を飛行中に揺れて、乗客の韓国人女性が腹を打ち、着陸後に病院に搬送されました。幸い軽傷でした。他にも3人が軽傷だった、とのことです。機内にはベルト着用のサインが点灯していましたが、女性のシートベルトは締め方が不十分だった、とのことです。揺れは乱気流によるものではなく、通常の揺れだったそうです。

@日本エアコミューター機が計器故障で引き返す
 今日午前8時35分頃、鹿児島発岡山行きの日本エアコミューター3691便・サーブ340B型機が大分県上空を飛行中に、目的地までの距離を測定する計器が故障しました。このため、同機は鹿児島空港に引き返しました。乗客は代替機に乗り換え、1時間10遅れで岡山に向かいました。

@日本航空が社内報で「沈まぬ太陽」を批判
 日本航空がこのほど発行した社内誌で映画「沈まぬ太陽」について、映画で描かれている社内の報復人事や役員の不正経理、政治家・旧運輸省幹部らへの利益供与や贈賄について「こんな不正があるわけがない」と批判しているそうです。また、「法的手続きも辞さない。」と書いているそうです。
【コメント】「法的手続きも辞さない。」と言うなら、山崎豊子さんの原作が出た段階で何故、法的手続きを取らなかったのでしょうか。私は30年以上前に関係者から「こういう報復人事を受けてもがんばっている人がいる。」と言う話を聞いています。今の状況の中、苦しいのは分かりますが、白を黒と言いくるめるのは良くありません。

@北京の降雪は人工的だった!
 北京では1日未明から季節外れの雪に見舞われました。このため、北京空港では1日午前中に出発予定の257便の内、出発できたのは57便に過ぎず、空港は大混乱になりました。前日の予報は「小雨」だったそうですが、北京周辺はこのところ干ばつに見舞われており、北京市気象当局はこの干ばつ解消のために、31日夜に航空機から雨の種になる「ヨウ化銀」を雨雲に投入し、この結果、多いところでは10cmの積雪になった、とのことです。


*11月2日

@「30万回後も機能拡張を・平行滑走路を4000mに」平山専務
 今日の航空新聞社「WING DAILY」によりますと、成田国際空港株式会社の平山専務は先月30日の記者会見で「30万回を達成した後も機能拡張を考えなければならない。平行滑走路をA滑走路と同じ4000mにし、同じように運用できるのが理想だ。」と話したとのことです。また、成田空港のハブ機能強化について、「国際ハブ空港としては世界の百数十都市と結ばれていないといけない。成田空港は現在93都市。従って、来春の2万回増加は国際線にまわす必要がある。国内線の増加は国際線にまわしていた国内線枠を戻す、と言うことで来春には約2万回になる。」とし、さらに、9月の旅客数がプラスになったことについては「シルバーウイークなどの影響でたまたまプラスになったもので、10月末現在でも『下げ止まった』と断定することは出来ない。」と語ったとのことです。
【コメント】平行滑走路の更なる延長については森中社長も新聞へのインタビューで話しています。その中では、「南側の未買収地が解決できれば3600mに出来る」とし、「出来なければ東関道を跨いで北に延ばすことも考えられる」と話しています。

@日本航空OBが年金減額で話し合う
 今日昼過ぎのFNNニュースによりますと、日本航空OBの有志で組織している「JAL企業年金改定について考える会」は今日午前、政府が特別立法をしてでも日本航空の年金を減額することを検討していることについて話し合いを持ったそうです。同会の福島隆宏氏は「強制的に年金が削減されるということになると、JAL一企業の問題ではなくなる。十分話し合っていけば、必ず解決できる問題だと感じています」と話していたそうです。

@フジドリームエアラインズが静岡=福岡線への参入決める
 フジドリームエアラインズは今日までに、日本航空が撤退を表明している静岡=福岡線に新規に参入する方針を決定しました。来年2月に3号機を導入するのに伴って、就航することにしています。


*11月1日

@10月のアクセス数は27385回でした。

@関西空港国内線がピーク時の5分の1に
 全日空は今日から、関西=松山線・関西=高知線・関西=鹿児島線の3路線を運休としました。これにより、関西空港の国内線は7路線となり、ピーク時の約5分の1となりました。

@国土交通省がヤマトに業務改善命令
 国土交通省は先月30日、ヤマト運輸とヤマトグローバルエキスプレスに対して業務改善命令を出しました。両社は先月22日にガソリンの入った発電機を「危険物」のシールを貼らずに、福岡から石垣島までエアニッポン機で空輸させました。航空法違反になります。両社によりますと、船便で運ぶ予定だったものを仕分けの際に間違えて空輸してしまった、とのことです。

@ムーディズが日本航空インタの格付けを引き下げ
 米国格付け会社のムーディズは先月30日、日本航空インターナショナルの発行体格付けと無担保長期債務格付けを「B1」から「Caa1」へと3段階引き下げました。また、更なる引き下げもあり得る、としています。