2009年12月前半の出来事


*12月15日

@アエロメヒコが来年3月に週2便増便へ
 アエロメヒコ航空は来年3月の増枠時に成田=ティファナ=メキシコシティ線を現在の週2便から週4便に増便することを明らかにしました。

@中国東方航空が成田=青島線への就航を検討
 中国東方航空は日本航空が撤退した成田=青島線への就航を検討しているとのことです。国土交通省に申請はまだしていませんが、相談はしている、とのことです。

@全日空がエティハド航空の成田=アブダビ線を共同運航へ
 全日空は昨日、来年3月28日から運航を開始するエティハド航空の成田=アブダビ線(週4便)と成田=中部=アブダビ線(週1便)を共同運航すると発表しました。

@日本航空のOB意向調査で5000人超が減額に同意の意向
 今日の読売新聞によりますと、日本航空がOB約8500人を対象として実施している年金削減に関する意向調査で、回答のあった約6500人の内、5000人超が減額に同意する意向を回答している、とのことです。調査は今日が締め切りとなっています。

@関西3空港の1元管理で合意・3空港懇談会
 関西の3空港のあり方を考える「関西3空港懇談会」は昨日の会合で、3空港の一元管理を目指すことで基本合意しました。一元管理の主体を関西空港会社を基本とすることで今後議論する、とのことです。国土交通省に対して関西空港会社法の改正を要望していくことになりました。

@全日空が国際旅客燃油サーチャージャーを引き上げへ
 全日空は今日、来年2月と3月分の国際線旅客にかかる燃油サーチャージャーを発表しました。それによりますと、片道で欧州・北米・中東が7000円→10500円、ハワイ・インドが4000円→6000円、香港・台湾・中国が1500円→2500円などとなっています。

@BA労組が年末年始に12日間のストを決定
 ブリティシュ・エアウエイズの労働組合「ユナイト」は人員削減や賃金カットに反対するため、今月22日から1月2日までの12日間にわたるストライキを実施する方針を決定しました。これに対して同社のCEOは「無分別」と批判し、「人員削減は断固として行う」と明言しました。


*12月14日

@ベトナム航空が夏期ダイヤから成田=ハノイ線をディリー運航へ
 ベトナム航空は10日に開いたイヤーエンドパーティーで、現在は週4便運航している成田=ハノイ線を夏期スケジュールから週7便のディリー運航とする準備を進めていることを明らかにしました。

@全日空のDHC8-402型機が非常ドアトラブルで引き返す
 今日午前8時25分頃、大阪発新潟行きの全日空1657便・DHC8-402型機が滋賀県上空を飛行中に、非常ドアの不具合を示す警告灯が点灯しました。このため、同機は大阪空港に引き返し、8時54分に無事着陸しました。乗客は代替機で新潟に向かいました。

@B-787型機の初飛行は15日に
 10日の出来事で、B-787型機の初飛行を「17日」と書きましたが、これは「17日までに」と言うことで、何もなければ15日に行われるようです。不正確ですみませんでした。

@モントリオール条約が初めての物価連動改定
 国際航空運賃に関する責任や損害賠償の範囲を定めているモントリオール条約の物価連動による改定が行われました。旅客の死亡、または障害では日本円で現行の1406万3720円が1590万6067円となりました。

@カンタス航空が国際線運賃を18日から値上げへ
 オーストラリアのオーストラリアン紙は14日、カンタス航空が18日から国際線運賃を5%程度引き上げる、と報じました。ただし、競争の激しい米国路線は値上げを見送るそうです。同航空の運賃値上げは昨年の6月以来となります。


*12月13日

@国と地方の管理する96空港の08年度旅客が4.8%減
 2008年度に国と地方自治体が管理する全国の96空港を利用した人は前年度比で4.8%減となったことが分かりました。2003年度のSARS(新型肺炎)騒ぎで3.5%減となった時より減少幅が大きく、2000年度以降で最大になりました。2009年度も回復傾向は見えるものの、2008年度よりも減少する見込み、とのことです。

@「関西空港を格安航空の拠点に」と前原大臣
 前原国土交通大臣は今日、関西空港を訪れ関西空港について「2本の滑走路を24時間フルに運用できるようにすることが行政の課題だ。このために、貨物便を増やすと共に、格安航空会社の拠点としたい。」と語りました。また、大阪空港については縮小するものの、残す方針を示しました。

@全日空が月内にも独禁法除外を申請へ
 全日空は日米航空自由化が合意されたことを受けて、今月内にも米国航空会社2社と共に独占禁止法適用除外(ATI)を申請することを明らかにしました。来秋にもこれらの2社と日米間の旅客事業を事実上統合する方針です。

@スカイネットアジア機が燃料漏れで4便欠航に
 昨日午前10時頃、熊本空港の出発前点検でB737型機の主翼から燃料が漏れているのが発見されました。この修理のためにこの便も含め4便が欠航となりました。

@法政大が飛行訓練を福島から埼玉に移転へ
 福島空港で学生の飛行訓練を行っている法政大学は来年度から埼玉の飛行場に訓練を移転することになりました。これは、来年度からの訓練を競争入札にしたところ、埼玉の飛行場を使う業者が落札したためです。福島空港では今年度300時間の訓練を行っていましたが、来年度は1700時間に増えるものです。撤退が相次ぐ福島空港にとっては大きな痛手となります。


*12月12日

@10月28日にエンジン部品落下・成田市で
 成田市は空港対策特別委員会で10月28日に航空機のエンジンの一部とみられる縦18cm・横38cm・厚さ2mm・重さ181gのアルミ合金がA滑走路飛行コース直下の市街地に落下していたことを明らかにしました。人や建物への被害はなかった、とのことです。

@日米航空協議が合意・成田空港枠は来年3月から週8往復減に
 ワシントンで行われていた日米航空当局者協議は11日、合意に達しました。主な合意内容は(1)来年10月をメドに航空自由化を発効させる、(2)羽田空港の深夜・早朝時間帯で米国本土便を双方が1日4往復運航することが出来る、(3)成田空港の米国航空会社枠については来年3月の増枠時に週8往復減便し、米国のシェアーを28%から25%に下げる、となっています。航空自由化については空港の発着枠の制約がない限り、双方の航空会社が乗り入れ・撤退を自由に行うことが出来、発着回数やダイヤについても自由に設定できる、とのことです。ただ、双方の国内線は運航できないようです。

@前原大臣が「日航提携先について話を聞く」
 前原大臣は昨日の記者会見で日本航空の米国航空会社との提携について「日本航空が決めることだが、政府が支援する以上、全く委ねるわけには行かない。話を聞くことになる。」と述べました。
 この件に関して日本航空は今日の日米航空当局者協議の結果を踏まえ、「年内に決める。」としていた提携先を「検討事項が多く、時間を必要としている。」として年明けにする見通しとなっているようです。

@企業再生機構が日航に5条件を提示
 日本航空の支援を検討している企業再生機構は日本航空に対し支援の最低条件として5項目を提示している、とのことです。内容は(1)OB年金の減額に同意を得ること、(2)従業員の大幅な削減、(3)経営陣の退陣などとなっている、とのことです。

@財務省が関西空港支援金の減額を打診
 財務省は来年度の関西空港支援金について、国土交通省が要求している160億円から75億円に減額する方向で国土交通省に打診している、とのことです。

@バードストライクで滑走路が2時間閉鎖・羽田空港
 昨日午後6時40分頃、釧路発羽田行きの全日空744便・A320型機が着陸寸前に右翼に鳥が衝突しました。同機はそのまま、無事に着陸しましたが、鳥の死骸が滑走路に散らばったため、A滑走路を約2時間閉鎖して滑走路を清掃しました。

@日本エアコミューターのDHC8-402型機がステアリング故障
 昨日午後2時55分頃、大阪発屋久島行きの日本エアコミューター2453便・DHC8-402型機が屋久島への着陸態勢に入ったところ、前輪のステアリングの不具合を示す警告灯が点灯しました。このため同機は鹿児島空港に緊急着陸を要請し、約40分後に無事着陸しましたが、ステアリングが効かず、牽引車で駐機場に移動しました。このトラブルで滑走路が12分間閉鎖されました。この機体を使う予定の3便が欠航となりました。
【コメント】このところボンバルディア社のDHC8-400型機やCRJ型機のトラブルが続いていますね。

@日本航空と全日空が国内線発券手数料を半減へ
 日本航空と全日空は国内線航空券の販売促進のために設けている旅行会社への発券手数料(コミッション)を来年4月発券分から半額とする方針を決めました。団体(パック)旅行についても日本航空は来年4月から、全日空は2012年4月から半額とします。旅行会社には影響が大きいようです。航空券のインターネット購入が増えて手数料の販促の意味が薄れていると判断したものです。

@6月の墜落と同じ空域で乱気流に巻き込まれる
 フランスの航空事故調査部門のBEA当局者は11日、先月29日にリオデジャネイロ発パリ行きのエールフランス445便・A330-203型機が大西洋上で乱気流に巻き込まれ、緊急信号を発したことを明らかにしました。乱気流に巻き込まれた空域は今年6月1日に大西洋で墜落したエールフランス機の墜落空域とほぼ一致している、とのことです。


*12月11日

@来年3月からの発着回数は当面21万回を予定
 昨日開かれた成田市議会空港対策特別委員会で、成田国際空港株式会社は来年3月からの年間発着回数が現行の19万回から2万回増の21万回になる予定、と説明しました。ただ、これからの日米航空協議や日中航空協議の行方によっては22万回に近づく可能性もある、とのことです。
【コメント】本会が指摘しているように、航空需要がそれほど伸びていないことが明らかになっていますね。「空港容量さへ増やせば、飛行機がどんどん飛んでくる」というような単純な問題ではないと思います。聞いたところでは、成田市の空港対策特別委員会には毎回、成田国際空港株式会社の担当者が出席しているようです。“特別”委員会だからでしょうか。“成田国際空港株式会社の特別委員会”みたいですね。

@来年1月17日に「成田新高速鉄道レールウォーク」を実施
 成田高速鉄道アクセス株式会社は来年1月17日に成田新高速鉄道の線路を歩く「成田新高速鉄道レールウォーク」を実施します。現在、参加者を募集しています。

@来年3月27日に「新スカイライナー見学会」実施
 京成電鉄は来年3月27日に新スカイライナーの見学会を宗吾車両基地で実施します。昨日から参加者の募集を始めました。ただし、クレジットカードの「京成カード」会員でないと参加できません。

@日米航空協議が1日延長・成田空港枠シェアーなどで
 前原国土交通大臣は今日の閣議後の記者会見で、10日までの予定でワシントンで行われている日米航空協議が1日延長して11日も行われることを明らかにしました。羽田空港の便数や成田空港での米国側の発着枠の長期的なシェアーや自由化の技術的な問題などで相違点がある、とのことです。大臣は「決着を焦らない」と述べています。

@日台航空協議・羽田昼間時間帯で双方4便ずつ運航へ
 国土交通省は今日、行われていた日本と台湾との航空協議で2010年10月以降に羽田空港の昼間時間帯に双方が羽田=台北(松山)便を4便ずつ運航すること、また、台湾と関西空港・中部空港間で現在の週28便から週45便に直ちに拡大することなどで合意したことを明らかにしました。

@国土交通省が旅客機座席の安全基準を改定
 国土交通省はこのほど、旅客機の座席に関する安全基準を改正しました。座席をより丈夫なものとし、乱気流時などに乗客の身体への打撃を少なくなるようにしました。

@政府保証7000億円の補正盛り込みは見送る
 政府は日本航空の資金繰りを支援するための7000億円の政府保証を第2次補正予算に盛り込むことを見送ることになったようです。来年度の当初予算に計上するかどうかどうかも検討する、とのことです。多額の政府保証に国民の理解が得られない、との判断があるようです。

@日本航空のCRJ200型機で車輪格納のランプ点かず引き返し
 今日午前11時30分頃、大阪発山形行きの日本航空2233便・CRJ200型機が離陸したところ、車輪の格納を示すランプが点灯しませんでした。このため、同機は大阪空港に引き返し、午後0時5分に無事着陸しました。同便は欠航となりました。

@日本エアコミューターのDHC8-402型機が大阪に臨時着陸
 昨日午後3時頃、福岡発松本行きの日本エアコミューター3547便・DHC8-402型機が松本空港への着陸態勢に入ったところ、機内の空調や与圧装置の異常を示す警告灯が点灯しました。このため、同機は整備できる大阪空港に緊急着陸を要請し、午後4時頃、無事に着陸しました。


*12月10日

@年末年始の成田空港出入国者は前年並み
 成田国際空港株式会社が昨日発表した年末年始(12月18日〜来年1月4日)の利用者数推計によりますと、出入国者数は前年同期比で0.2%減とほぼ前年並みとなるようです。韓国やグアムなどの近場が好調で欧州などが燃油サーチャージャーの値下がりで比較的好調のようです。出国ピークは12月26日の約47000人、入国ピークは1月3日の約44100人と予想しています。ターミナル別では第1ターミナルが同4.7%増、第2ターミナルが5.4%減となっており、ここでも、日本航空の減便などの影響が出ているようです。

@成田行きのアメリカン航空機が急病で新千歳に臨時着陸
 昨日午後0時45分頃、ニューヨーク発成田行きのアメリカン航空167便・B777型機がオホーツク海を飛行中に客室乗務員の1人が心臓発作のような症状を起こしました。このため、同機は新千歳空港に緊急着陸を要請し、午後2時45分に着陸しました。客室乗務員はドクターヘリで札幌市内の病院に搬送されました。同機は午後4時過ぎに成田空港に向けて離陸しました。

@日本航空が成田2路線を期間限定で減便へ
 日本航空は昨日、成田=上海線を来年1月18日〜3月27日の期間、週28便から21便に減便し、成田=ニューヨーク=サンパウロ線を同2月1日〜3月27日の期間、週3便から2便に減便することを明らかにしました。その後の便数については需要動向を見て判断する、としています。

@10月の全日空国際線が全方面でプラスに・日航はマイナス
 全日空と日本航空は10月のグループ実績を発表しましたが、それによりますと、全日空グループの国際線は前年同月比で8.1%増と、全方面でプラスになりました。これに対して日本航空は同4.5%減とマイナスになっています。また、国内線は全日空が同12.6%減、日本航空が同13.8%減とマイナスになりました。しかし、全日空の成田=大阪線は乗客数が同85.2%増と大幅な伸びになっています。日本航空の国内成田関係路線も全路線で前年同月比で乗客数が大幅に増加しています。

@JAL労組が年末一時金ゼロを受け入れ
 日本航空の最大労組であるJAL労組は昨日、中央委員会を開き会社側が提示した「年末一時金ゼロ」を受け入れることを決めました。他の7労組も受け入れる方向に傾いている、とのことです。

@高知県警が胴体着陸で修理担当者を氏名不詳で起訴
 高知県警は今日、2007年3月に高知空港で起こった全日空のボンバルディアDHC8-400型機の胴体着陸事故につて、ボンバルディア社の修理担当者を「氏名不詳」のまま航空危険行為処罰法違反容疑で起訴しました。同事故では修理の際に前輪格納扉開閉装置部品「スペーサー」の固定ボルトが付け忘れられ、これが引っかかって前輪が出なかった、としています。しかし、担当者が特定できないことから不起訴になる見通しです。

@国土交通省が西武運輸に業務改善命令・シンナーなどを無届けで空輸
 国土交通省は昨日、西武運輸に対してシンナーなどの危険物を届け出ないまま青森から東京まで航空機で輸送した、として業務改善命令を出し、同社の青森営業所の国内航空輸送事業を6日間の停止処分としました。羽田空港で航空会社社員がシンナー臭に気がつき、通報して発覚しました。同社は8月にも航空便の扱いが出来ない区間で空輸した、として文書で厳重注意を受けています。

@B-787型機の初飛行を17日に実施へ
 ボーイング社はB-787型機の初飛行を17日に行うことを関係航空会社などに通知しました。

@ユナイテッド航空がA350型機とB-787型機を25機ずつ発注
 ユナイテッド航空は8日、エアバスのA350XWB型機とボーイング社のB-787型機をそれぞれ25機ずつ確定発注することを明らかにしました。また、それぞれの購入権を50機ずつ確保したことも明らかにしました。B747型機とB767の後継機とする予定です。


*12月9日

@「ちょっと配慮して欲しかった」と森田知事
 昨日の「羽田空港増枠後に増枠分の半数以上を国際線にしたい。昼間の欧米線も」との前原大臣の発言について、森田千葉県知事は記者団の質問に答えて「色んな思いや考え方の人がいるから、その辺はやっぱりちょっと配慮して欲しかった」と述べました。
【コメント】「前原大臣の言っていることは正しいが・・・」との考えが知事の意識にあるのでしょうね。

@成田空港制限区域内での事故59件・昨年
 今日の毎日新聞によりますと、国土交通省航空局が昨年、空港の制限区域内で起こる事故情報の集約と分析を目的に設置した「空港制限区域内事故防止対策検討会」のまとめたところによりますと、2002年1月から2008年9月までの6年9ヶ月間に、全国の空港制限区域内で起こった事故1211件の内、人身事故や航空機の損傷などの重大事故は175件に達しました。成田国際空港株式会社によりますと、成田空港制限区域内で昨年起こった事故は59件(人身事故1件・航空機関連事故5件・車両関係事故49件など)となっています。成田空港制限区域で作業する業者は約400社、車両は約4900台、コンテナー台車など非自走車両は約7200台となっているそうです。

@一括受給の減額も検討・政府
 政府は日本航空の年金問題で、受給者が一括受給を申請した場合に受給額を減額する規定を特別立法に盛り込む検討を始めた、とのことです。一括受給者が増えると年金債務の圧縮効果が薄れるため、としています。

@デルタ航空CEOが前原大臣と会談
 デルタ航空のCEOは今日、国土交通省に前原大臣を訪ね日本航空との提携問題について会談しました。前原大臣は「民間企業である日本航空がどこと提携するかは自ら決めること。」と述べ、CEOは「日本航空とデルタが提携しても、独禁法違反にはならない。」と述べました。CEOは記者団からの「株主責任を問う会社更生法など法的整理手続きをとる可能性があっても出資するか」との質問に対しては、明言を避けました。


*12月8日

@成田空港増枠日本分は全て全日空に
 成田空港で来年3月から増枠する2万回分の内、日本の航空会社は半分の1万回を増枠されますが、これは全てを全日空が使うことになるようです。日本航空と日本貨物航空は増枠分の使用を希望しませんでした。

@「羽田空港の増枠6万回の半分以上は国際線に」前原大臣
 前原国土交通大臣はマスコミとのインタビューの中で、羽田空港の2011年以降の増枠分について「成田と相談しながら、半分以上は国際線に充てたい」と語り、昼間の欧米便就航につても検討する意向を示しました。また、現在行われている日米航空協議でオープンスカイが合意された場合、日米航空会社の提携をそくし、便数やダイヤを自由に設定できるようにするため、日本航空や全日空を独占禁止法適用除外とすることを来年秋までには認める意向を表明しました。

@嘉手納ラブコンの来年3月委譲で日米が合意
 日米両政府は沖縄本島の空域管制業務を行っている「嘉手納ラブコン」を来年3月に日本側に完全委譲することで合意しました。来月にも開かれる日米合同委員会で正式合意する、とのことです。委譲についてはもっと早く行う予定でしたが、日本側の管制訓練が間に合わず、延期されていました。

@全日空のDHC8-402型機が引き返す・大阪空港
 今日午前8時25分頃、大阪発新潟行きの全日空1657便・DHC8-402型機が京都府宇治市付近を離陸上昇中に、脚格納後に消灯するはずのランプが消灯しなかったため、同機は大阪空港に引き返し、約30分後に無事着陸しました。

@スカイネットアジアが黒字に
 スカイネットアジア航空が昨日発表した2009年9月期の中間決算(単体)によりますと、最終損益が3億円の黒字となりました。沖縄線の好調が寄与した、とのことです。2010年3月期の予想は営業利益が2億円の黒字、としています。


*12月7日

@全日空が期間限定で成田=仁川線を1往復増便
 全日空は今日、来年2月10日から3月23日まで、成田=仁川線を1日1往復増便することを明らかにしました。機材はB767-300ERを使います。

@生体認証すり抜けが8人・1〜10月
 法務省によりますと、今年1〜10月に入国審査で指紋を読み取る「生体情報認証システム」を指紋を細工してすり抜け、不法入国した外国人が8人いました。国籍は中国が5人、スリランカが2人、イランが1人でした。8人は指紋に細工したため、悪質として告発されています。昨年12月7日に関西空港から不法入国した中国人の女は、「中国国内で指紋の手術を130万円で受けた」と供述しています。この女の場合は結婚詐欺の疑いで逮捕されて発覚しました。

@日本航空機が電気系統故障で1時間半遅れる
 昨日午後7時10分に出発予定の羽田発高松行きの日本航空1414便が電気系統のトラブルで約1時間半遅れで出発しました。

@新型インフルエンザ感染での死者が100人に
 5日に、京都で74才の男性がインフルエンザA型(H1N1)に感染し、急性呼吸循環不全で死去しましたが、この男性が国内で100人目の死者になりました。


*12月6日

@「責任はこれまでの経営者にある」航空連議長
 4日夜に開かれた連合通信社情報懇話会「空の安全第一のJAL再建を訴える」に参加しました。講師は航空労組連絡会議長で日本航空機長でもある山口宏弥氏でした。話は約2時間の、多岐にわたるものでした。その中で、印象に残った点を書いてみます。
航空労組連絡会は約10万人の組織ですが、成田空港では約3万人の労働者が働いています。しかし、労組に属しているのは一部で大部分は未組織労働者になっています。
今の日本航空の苦境の影には日米関係(米国の圧力)が影を落としています。日本航空は世界で一番ジャンボを買った(113機・約2兆円)企業ですが、これも、日米貿易摩擦の解消に使われています。需要の激減でジャンボは効率の悪い機体になっています。この状況の中でも、機材投資計画は変更されていません。今年度は770億円、来年度は1250億円です。世界の大きな航空会社でも機材納入の先送りを行っています。
空港整備計画でも米国の影があります。1990年6月に出された日米構造協議最終報告でも「日本国内の滑走路延長を5年間に18%増やし、1995年までに総延長26Km を増やす」ように要求されています。
これにより、増やされた空港に乗り入れるよう日本航空などに要求され、採算を度外視した地方路線就航が続けられました。その一方、幹線路線に新規航空会社の参入を許可し、運賃が下がって、ここで出た利益で地方路線を維持することも出来なくなりました。
日本航空経営陣はこれらの事態に全く手を打てませんでした。
この結果、経費削減のために整備の海外委託が日常化し、安全面が心配されるようになりました。重整備の約50%は中国やシンガポールで行われるようになり、「燃料計の表示がおかしい」と調べたら、タンクの中に10枚以上の紙が入っていて、センサーを隠していたと言うこともありました。燃料計の値が正しくないと、燃料切れで墜落と言うこともあります。
規制緩和の中で、労働者の中の格差は拡大しています。日本航空系の航空会社の中でもパイロットで年収550万円という人もいます。整備でも下請けの中には同じような仕事をしながら給与が約半額という人もいます。これらの格差がモラルの低下を引き起こし、安全に影響を与える恐れもあるのです。
航空自由化が日本航空界の利益になるのでしょうか。現在、太平洋路線では便数は米国が7割、日本が3割となっていますが、乗客は日本人が7割、米国人は3割となっています。日米間のオープンスカイが合意されれば、これがますます進むでしょう。
日本航空社員は今、毎日毎日、年金報道で肩身の狭い思いをしています。年金が経営難の本当の原因でしょうか。この5年間で燃料費は2890億円→5091億円に増え、一方、人件費は2829億円→2777億円と減っています。
日本航空関係労働者は約5万人いますが、その内、企業年金に関係するのは約1万人に過ぎません。この暮れのボーナスは子会社も含めて一律にゼロにされてしまいました。
企業年金問題は日本航空だけではありません。主要上場企業400社の年金積み立て不足は昨年の2倍の約13兆円に膨らんでいます。経団連などは企業の負担する社会保障費(年金や健康保険など)の企業負担軽減を求めています。日本航空の年金問題がスケープゴートとされているのではないでしょうか。
 以上ですが、2時間の全体を要約したものではなく、私的な要約ですので、山口氏の意図を誤解している面もあるかも知れません。

@成田市で年金説明会・約400人が参加
 日本航空は昨日、成田市のホテルで退職者を対象とした企業年金減額のための説明会を2回開き約400人が参加しました。西松社長も参加し、来年1月の投票で減額に賛成するように訴えました。主席者からは歴代経営陣の責任を問う意見などが出されました。


*12月5日

@日本航空支援に第2次補正で7000億円
 政府は日本航空支援のために、今年度第2次補正予算で最大7000億円の政府保証を付ける方向で検討しているようです。今後の景気動向によっては、資金繰りが再び悪化する恐れがあるため、とのことです。ただし、企業年金の減額が自主的に行われない場合は強制減額のための特別立法をおこなうことを条件とします。

@年末年始の旅行動向が前年よりも減少する見込み・JTB調査
 JTBが昨日まとめた、年末年始(23日〜1月3日出発・1泊以上)の旅行動向調査によりますと、国内・国外共に昨年同期よりも減少する見込みとのことです。国内旅行は前期比2.5%減、海外旅行は同4.1%減となっています。
【コメント】減少は日並びの関係もあるのでしょうか。ただ、円高の関係や燃油サーチャージャーの低下などで、海外旅行は「間際予約」が増えるような気もするのですが。


*12月4日

@成田空港周辺平成20年度環境基準達成率は59.0%
 昨日、千葉県環境生活部大気保全課から「平成20年度成田国際空港周辺航空機騒音測定結果報告書」が届きました。測定期間は2008年4月1日〜2009年3月31日までになります。それによりますと、環境基準の達成率は前年度よりも5.4%高い59.0%になりました。これは平成4年以来最高の達成率になります。世界的な景気後退による便数の減少と、機材の小型が影響していると考えられます。詳しい環境基準適合不適合は別表を見て下さい。
 この達成率の上昇は21年度も続くと思われますが、来年4月以降の22万回への増加によって、平成22年度は低下するものと見られます。
 下に、測定結果に基づいて作成された「騒音コンター」を載せておきます。また、この報告書は共生財団の測定結果に基づいて作られていますので、詳しくは
「平成20年度成田国際空港周辺航空機騒音測定結果」を読むを参照して下さい。

@入国審査便宜で580万円の賄賂受け取り逮捕
 警視庁は今日、外国人の入国審査で便宜を図る見返りにブローカーから580万円の賄賂を受け取った容疑で54才の東京入国管理局成田空港支局の統括審査官を逮捕しました。フィリピンダンサーらの入国に際し、虚位の書類を黙認するなどの便宜を図り、毎月20万円を受け取っていました。

@F15戦闘機の胴体着陸で小松空港が閉鎖中
 今日午前11時57分に訓練を終えた航空自衛隊小松基地所属のF15戦闘機が着陸したところ、右車輪が格納され、胴体を滑走路にこすりつけたまま止まりました。幸い出火はありませんでした。パイロットは軽傷、とのことです。この事故で、小松空港の滑走路は閉鎖され、民間機の離発着が出来なくなっています。

@IBEXエアラインズが機材を1機調達へ・人員も採用
 IBEXエアラインズは成田空港と羽田空港の発着枠拡大を受けて来年6月までにボンバルディア社のCRJ700型機1機を調達し、現在の5機体制から6機体制にすることを明らかにしました。新たな路線については年末から来年1月にかけて決定する、とのことです。また、これにあわせて、新規・経験者とシニアの採用を行います。新規・経験者採用については1月4日締め切り、シニア採用については定員になり次第打ち切る、とのことです。


12月3日
@子会社に競争契約を指導・成田空港会社
 今日の読売新聞によりますと、成田国際空港株式会社は会計検査院から子会社の契約について指摘を受けた件に関して、子会社に対して「調達規定」の作成を指導しました。これは、会計検査院が19の子会社の昨年4〜10月の契約約1000件のうち、220件が「専門性が低いにもかかわらず、随意契約としているのは不適切」と指摘したことに基づくものです。専門性の低いものについては随意契約から競争契約改めるように指導したものです。

@ウラジオストック航空が成田に定期チャーター便を新たに計画
 ウラジオストック航空はこのほど、両国政府の許可が出れば来年の夏季スケジュールから成田=ウラジオストックと成田=ハバロフスク間に定期チャーター便を運航する計画を明らかにしました。それぞれ週2便を運航する計画です。実現しますと、同航空の成田空港関係路線は夏季限定の成田=ペトロパブロフスクカムチャツキー(カムチャ ツカ)線を含めて4路線となります。

@「保安サービス料」大きなトラブルはなし
 成田国際空港株式会社が「保安サービス料」と乗り継ぎ客への「空港使用料」を新設してから1ヶ月が経ちましたが、利用客の不満はあるものの大きなトラブルはないようです。

@アメリカンとデルタが増額を表明・日航支援
 アメリカン航空とワンワールドと投資ファンドTPGは今日、都内で記者会見し日本航空に対して11億ドルの出資金を含む合計18億ドル(約1600億円)の資金援助を提案したことを明らかにしました。
 一方、デルタ航空とスカイチームも今日、都内で記者会見しすでに表明している10億ドル(約880億円)の日本航空支援について、日本政府からの要請があれば、第三者からの追加支援で増額する用意がある、と表明しました。
 さらに、スターアライアンスに加盟している全日空とユナイテッド航空とコンチネンタル航空は日米間の国際旅客事業を事実上統合する方針を固めました。それぞれの路線や便数やスケジュールを調整し、効率的に整備することにしています。
【コメント】今月上旬に予定されている日米航空交渉での自由化合意に向けて、ドル箱である日米を結ぶ太平洋路線で優位に立とうとする。各航空会社と航空連合の綱引きが熾烈になっていますね。右の写真は成田空港で並で駐機する、全日空のスターアライアンス塗装機と日本航空のワンワールド塗装機です。

@日本エアコミューター機の鳥衝突で調査官派遣
 運輸安全委員会は昨日、先月29日に起こった日本エアコミューターのサーブ340B型機に鳥が衝突したトラブルで調査官2名を派遣しました。このトラブルは。29日夕方の出雲発大阪行きの日本エアコミューター・サーブ340B型機に鳥が衝突したものですが、パイロットは計器に異常がなかったことからそのまま飛行を続け、大阪空港到着後に点検したところ、機首部分に縦14cm・横18cm・深さ1.5cmの凹みが出来たものです。

@日本発の国際貨物料金が上昇
 今日の日本経済新聞によりますと、日本発の国際貨物料金が夏に比べて約3〜6%上昇している、とのことです。欧米向けを中心に需要が回復傾向にあることと、減便によりキャパシティの過剰感が解消してきているため、とのことです。

@S&Pが日本航空を最低ランクに格下げ
 スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は2日、日本航空の格付けを最低ランクの「SD」(選択債務不履行)に下げました。私的整理手続き「事業再生ADR(裁判外紛争解決手続き)」を申請したことからの措置としています。

@静岡=福岡線の11月搭乗率が78.5%に上昇
 静岡県が明らかにしたところによりますと、日本航空が運航する静岡=福岡線の11月搭乗率が78.5%になりました。これは、日本航空が11月から1日3便のうちの2便の機材を150席から76席に小型化した影響です。このまま推移すると、搭乗率保証の基準である年間70%をクリアー出来る可能性も出てきました。しかし、搭乗客数は約10700人で、前月までの平均約13800人から下落しました。日本航空はこの路線からの撤退を決めています。


*12月2日

@ビバマカオが3月28日から成田=マカオ線を就航へ
 ビバマカオはこのほど、成田=マカオ線を来年3月28日から週3便(日曜・火曜・木曜)で新規就航する事を正式に発表しました。

@10月成田空港貿易額・下げ幅が減少
 東京税関が先月25日に発表した「10月成田空港貿易概況」によりますと、輸出額は前年同月比8.1%減、輸入額は同16.8%減となりました。輸出入共に下げ幅は9月に比べて縮小しています。輸出入差引額は740億円の輸出超過となっています。

@航空労組連絡会が日本航空問題で見解を発表
 航空労組連絡会は先月27日、日本航空の経営問題と航空行政のあり方についての見解を発表しました。この中で、日本航空の経営危機の原因について、1996年までの11年間にわたるドル先物買いによる2200億円の損失と、ホテル・リゾート事業失敗による970億円の損失を主たる原因と指摘し、その他に500億円を使った本社ビルの建設などを上げています。また、行政による「日米間の貿易不均衡是正解消」のための機材の過大な購入や、政治的な要請による新設空港への不採算路線就航などを上げています。そして、ここに至った原因と責任を明らかにし、
(1)再建を進めるに当たっては、安全運航を基本とした再建策により、人員削減などモチベーション低下につながる策などは排除する。
(2)公共性を重視した再建策として、路線撤退に当たっては地元と十分調整し、国民が等しく交通権を確保するためには税金投入も必要になる。
(3)労務政策の抜本的な改善を進め、第3者機関で判断されたことについては、企業に対し強く指導することが国の責任、としています。

@運輸安全委員会が調査過程を発表へ
 運輸安全委員会は昨日、重大事故などについては調査過程を随時公表することを明らかにしました。今までは、約1年後の経過報告と最終報告書を公表するのみでした。この結果、2001年の日本航空機同士のニアミス事故のように、最終報告書発表で「管制官より航空機衝突防止装置の指示を優先すべきだ」と国際機関に勧告しましたが、勧告の約10日前に欧州で、管制官と同装置が異なる指示を出したことによる旅客機と貨物機の空中衝突が発生するという出来事がありました。「早く発表されていれば、事故は防げたかも知れない。」との指摘もありました。


*12月1日

@10月のアクセス数が過去最高の66137回となりました。

@明日から成田=デンパサール=ジャカルタ線を再開・ガルーダ航空
 ガルーダ・インドネシア航空は明日から成田=デンパサール=ジャカルタ線を再開します。1日1往復です。この路線は7月2日から成田=デンパサール直行便として運航されていました。

@昨日、除雪訓練行われる
 成田空港では昨日、駐機場で除雪訓練が行われました。除雪車両などが出動して手順の確認を行いました。

@国土交通省が全日空に厳重注意・酸素マスク機能不備で
 国土交通省は昨日、全日空に対して、酸素マスクが下りない状態で長期間運航していた、として厳重注意を行いました。これは、全日空が24日に行ったB777型機のフライトテストで酸素マスクのホースが絡まり下りない状態になっていることが分かったものです。他の同型機を点検したところ、2機で同じ不具合が見つかりました。これらは、シンガポールの「SASCO」に機体整備を外部委託した機体でした。

@「航空業界は2年間の成長を失った」IATA事務局長
 国際航空運送協会(IATA)が発表したところによりますと、10月の全世界の航空旅客数は前年同月比で0.5%増となりました。緩やかな回復傾向にあると見られますが、座席数は同3.3%減、運賃は前年に比べ20%安くなっている、とのことで航空会社の経営は苦しい状況が続いています。事務局長は「この経済危機により、航空業界は2年間の成長を失った」と述べました。

@ボンバルディア社がCRJの減産で715人を解雇へ
 ボンバルディア社は「CRJファミリーの新規受注が困難な状態だ」として減産を行うことを決めました。これに伴い約715人の新たな解雇を実施することを明らかにしました。同社はすでに、今会計年度中に4360人をレイオフすることにしています。

@エールフランスのA380型機がニューヨークに引き返す
 エールフランスは先月30日、同社のA380型機が27日にニューヨークからパリに向かっていたところ、パリ到着の1時間半前に技術的なトラブルがあり、ニューヨークに引き返したことを明らかにしました。トラブルの内容については明らかにしませんでしたが、整備上のミスであることを示唆しました。同社は21日にパリ=ニューヨーク線にA380型機を投入したばかりでした。