2009年8月後半の出来事


*8月31日

@成田空港関係の概算要求が大幅減に
 国土交通省が提出した来年度の概算要求によりますと、成田空港関係の国直轄事業は2億円となり、前年度の20億円から激減しました。これは、平行滑走路の2500m化が完成したことによるものです。管制施設の改修と「首都圏ハブ空港完成に向けての調査」が盛り込まれています。誘導路の新設などは成田国際空港株式会社が独自財源で実施することになります。

@台風11号で欠航や遅れが多数出る見込み
 台風11号は今夜千葉県の直撃する模様ですが、成田空港では夕方に便から欠航が増えています。かなり、混乱するのではないでしょうか。

@トルコ航空が成田=イスタンブール=アテネの乗り継ぎを短縮
 トルコ航空は28日から成田=イスタンブール便に合わせて、イスタンブールからギリシャ・アテネへの乗り継ぎ便の時刻を改定しました。これにより、乗り継ぎの時間が今までの12時間25分から1時間25分に短縮されました。復路も月曜日と木曜日は乗り継ぎ時間が1時間25分になるそうです。

@関西空港会社が着陸料を8割引へ、新規乗り入れは実質ゼロに
 関西空港会社は今日、緊急施策として国際線の増便や新規乗り入れの着陸料を10月末から1年半の間、8割引とすることを発表しました。また、新規乗り入れに対しては地元経済界などが20%を補助するとしており、実質ゼロとなります。


*8月30日

@青森空港の乱気流で三沢に着陸・日本航空機
 昨日午前8時15分頃、大阪発青森行きの日本航空2151便・MD90型機が青森空港上空の乱気流のために、目的地を三沢空港に変更して無事着陸しました。乗客はタクシーで青森に向かいました。このトラブルで折り返しの青森発名古屋行きの便が欠航となりました。

@オリエンタルエアブリッジが11月から長崎=鹿児島線を減便
 長崎県などが出資する第三セクター「オリエンタルエアブリッジ」は現在1日2往復している長崎=鹿児島線を、11月1日から1日1往復に減便することになりました。

@国内の死者が7人に
 鹿児島県は昨日、インフルエンザA型(H1N1)の感染が確認された60才代の女性が未明に死亡したと発表しました。この女性は数年前に消化器系ガンの手術をし、肺への転移があった、とのことです。国内6人目の死者になります。
 兵庫県は昨日、インフルエンザA型(H1N1)に感染していた30才代女性が未明に死亡したと発表しました。この女性はてんかんの既往症があった、とのことですが、基礎疾患はなかったようです。国内7人目の死者になります。


*8月29日

@満12年になりました
 このホームページを立ち上げてから、今日で満12年になりました。これからも、よろしくお願いいたします。

@都心と成田空港間に燃料電池バスを高速運行へ・経産省
 経済産業省は昨日、温暖化ガスを削減するための水素を利用した実験募集の結果を発表しましたが、その中で、都心と成田空港・羽田空港の間に水素を使った燃料電池で走るバスを定期運行させる実験を行うことを明らかにしました。

@新千歳の深夜・早朝便を増やすための騒音調査に苫小牧住民が同意
 昨日、新千歳空港について北海道と苫小牧市の航路下住民が話し合う苫小牧市地域協議会が開かれました。この席で道側から新千歳空港の深夜・早朝便を現在の1日8便から30便に増加させるための騒音調査実施の提案がありました。苫小牧市側の住民はこれを了承しました。9月には新千歳市側の住民との話し合いがもたれ、道側は「ここで了承が得られれば、年内にも騒音調査を実施したい」としています。

@本社間接部門と子会社統合で1400人を削減へ・日本航空
 日本航空は昨日、本社の間接部門の統廃合や子会社の統合を10月1日に実施し、1400人を削減する計画を発表しました。削減される1400人は整備部門や空港部門への配置転換をしたり、定年退職などの自然減で対応する、とのことです。子会社統合では羽田空港と成田空港で旅客サービスや運行管理の調整をしている3社を統合して新会社「JALスカイ」を設立します。

@全日空が国内線中心に増便へ
 全日空は昨日、国内線を中心とした増便を発表しました。11月から羽田=広島線・中部=沖縄線を1日1往復増に、12月から大阪=福岡線・大阪=高知線・大阪=松山線を1日1往復増にします。また、12月23日から来年1月末までの期間限定で福岡=札幌線を1日1往復運航します。国際線では関西=大連線を10月25日から1日1往復で再開させる、としています。

@スカイネットアジアが今日の6便を欠航へ・エンジン修理に手間取る
 スカイネットアジア航空は27日にエンジンの不具合が見つかったB737-400型機の修理が長引いているため、今日の6便を欠航とする、と発表しました。

@川勝知事が空港部の廃止を表明
 静岡県の川勝知事は27日の記者会見で、空港部を廃止する意向を表明しました。「完全空港化でその使命は終わった」としていますが、空港建設を巡る不手際への組織改編のようです。空港の維持管理は建設部に、利用促進業務は企画部などに移管する意向で、9月定例県議会に提案したい、としています。


*8月28日

@日本・エジプト航空協議で成田線を週4便増で合意・増枠後に
 日本・エジプトの航空当局者協議で2010年3月の成田空港増枠後に、エジプト側が現在週3便で運航している成田=カイロ線を週7便まで増便できることで合意しました。日本側も同等の権利を確保しました。

@習志野の降下訓練で住民から騒音苦情相次ぐ
 今日の朝日新聞によりますと、陸上自衛隊空挺団の降下訓練が行われた24・25・27日に周辺の船橋市と八千代市の住民から「飛行機の音がうるさい」「高度が通常よりも低い」などの苦情が相次いだそうです。空挺団では「高度340mから降下しており、通常と変わらない。涼しくなって窓を開けているためではないか。」としていますが、住民の1人は「35年間住んでいるが、普段とは違い高度が低かった。」としています。訓練は入間基地からC-1ジェット輸送機が飛来して行いました。

@エンジン不具合でスカイネットアジア航空が4便欠航
 スカイネットアジア航空は今日、昨日夜の点検でB737-400型機で左エンジンに不具合が見つかり、修理のために今日の4便を欠航させる、と発表しました。

@国土交通省が関西空港補給金を約倍額要求へ
 国土交通省は来年度予算の概算要求に関西空港に対する補給金を160〜180億円に増額して盛り込むことを決めました。例年は90億円でした。関西空港会社はこれを元に、着陸料の大幅引き下げを行い、路線誘致を行う見込みです。

@川勝知事と西松社長が会談も平行線・機材小型化表明
 昨日、静岡空港の搭乗率保証を巡る川勝知事と西松社長の会談が行われました。知事は搭乗率保証の見直しを要求しましたが、社長は制度の存続を表明しました。日本航空側は静岡空港路線を冬ダイヤから現在使っている150席の機材から76席の機材に小型化することを表明し、「搭乗率が改善される」としています。知事側はこれを受け入れる意向ですが、今後も搭乗率保証について話し合うことを求めました。機材が小型化することで搭乗率が70%を超える見込みですが、着陸料は下がるので空港収支の黒字化が遠くなります。

@出雲空港滑走路逸脱は機長の操作が原因・運輸安全委員会
 運輸安全委員会は今日、2007年12月18日に出雲空港で起こった日本エアコミューター機の滑走路逸脱事故についての報告書を公表しましたが、それによりますと、当時は横風が吹いており、機首が右を向いていましたが、機長が左エンジンのパワーレバーを絞ったために、コンピューターがエンジンが止まったと誤認し、徐々に右に曲がったが、機長が修正せずに滑走路から逸脱した、としています。

@B-787型機の納入を2010年10月〜12月に・ボーイング社
 ボーイング社は27日、遅延しているB-787型機の納入開始について、2010年10月〜12月に行う、と発表しました。初飛行は今年末に行う、としています。当初の予定から約2年半の遅れになります。これについて、ローチンカスタマーの全日空は「相次ぐ遅延とその幅の大きさは、遺憾の極み」とコメントしています。


*8月27日

@旅客が3%減、貨物量が9%減・7月運用状況
 成田国際空港株式会社が今日発表した7月の空港運用状況によりますと、航空旅客数が前年同月比で3%減となり、6月の15%減から大幅に改善しました。日本人は同7%減、外国人は同16%減となっており、通過客が同25%増と大幅な増加になっています。この内容から見ますと、成田空港出入国客の本格的回復とは言えないようですね。また、貨物量は同9%減で6月の15%減から改善しています。輸出が同21%減、輸入が同7%減となっています。給油量は同11%減でした。

@千葉市が羽田空港再拡張後の飛行コース案を拒否
 千葉県と千葉市は昨日、国土交通省が示した羽田空港再拡張後の深夜・早朝時間帯飛行コース案を海上ルートに再検討するように求める要望書を提出しました。国土交通省の案によりますと、午後11時からの約30分間に1日平均7〜8機が千葉市上空を飛行することになっています。この国土交通省案は今月5日に開かれた「羽田再拡張事業に関する県・市町村連絡協議会」で明らかにされました。この際に、国土交通省は「首都圏の騒音共有を目的に創設された神奈川・都心北上ルートについても安全上の理由から撤回する」と説明しています。

@全日空機が機内与圧低下警告で羽田に緊急着陸
 今日午前10時46分、和歌山県上空7600mを飛行中だった松山発羽田行きの全日空584便・B767-300型機から、「機内与圧が低下したとの警告が出たので、緊急着陸を要請する」との連絡が羽田空港に入りました。同機は11時33分に無事緊急着陸しました。乗客3人が気分不快を訴え、この内の1人が手当てを受けました。飛行機酔いの症状とのことです。同機は飛行中に左エンジンから空気を取り入れて与圧する抽気系統のバブル不具合を示す警告灯が点灯しました。このため、手動でバブルを閉じたところ、今度は与圧低下の警告灯が点灯しました。このため、酸素マスクを手動で下ろし、3000mまで降下して飛行した、とのことです。

@静岡空港が今日から2500mで運用開始
 立木問題で滑走路を300m短縮して運用していた静岡空港が今日から本来の2500m滑走路として運用を始めました。これにより、着陸誘導装置も本来の運用となり、欠航便の削減につながると期待されています。

@名古屋で4人目、長野で5人目の死者・新型インフルエンザ
 名古屋市は昨日、インフルエンザA型(H1N1)に感染した疑いのある74才の女性が肺炎のため死亡した、と発表しました。この女性には基礎疾患はなかったそうですが、「虚弱で病気にかかりやすい体質だった」とのことです。インフルエンザA型(H1N1)関連では国内4人目の死者になります。
 長野市は今日、インフルエンザA型(H1N1)に感染した市内の30才代男性が正午過ぎに慢性心不全と肺炎で死亡した、と発表しました。この男性には慢性心不全の基礎疾患があった、とのことです。国内5人目の死者となります。
【コメント】国内では季節性のインフルエンザ関連でも年間に5000人〜2万人が死亡するとのことです。季節性インフルエンザの死亡率は0.1程度とのことで、インフルエンザA型(H1N1)の死亡率は0.5程度とされていますから単純に計算しますと、インフルエンザA型(H1N1)関連による死者は1年間に2万5000人〜10万人と言うことになりますね。


*8月26日

@第1ターミナル南ウイングで不審物騒ぎ
 昨日午後、成田空港第1ターミナル南ウイングの出発ロビーで旅客から「ロッカーに不審な荷物がある」と通報がありました。このため、爆発物処理班が出動し調べる騒ぎがありました。ロッカーの中にはボストンバッグのようなものがあり、調べたところ通常の荷物と分かり一件落着となりました。

@日本貨物航空がフランクフルト寄港を前倒しで中止
 日本貨物航空は21日、欧州線で行っているドイツのフランクフルト寄港を冬ダイヤ(10月25日より)から中止することにしていましたが、これを前倒しして9月14日から中止することを明らかにしました。

@ヴァージン航空が成田線で11月〜2月に14往復を運休へ
 ヴァージンアトランティック航空はこのほど、11月〜2月にかけて成田=ロンドン線の14往復を運休にすることを明らかにしました。

@泉佐野市の早期健全化団体が確定
 関西空港の対岸にある大阪府の泉佐野市が財政破綻の一歩手前である「早期健全化団体」に転落することが確定しました。2008年度の連結決算で実質赤字が26.42%となり、国の定める基準の17.44%を大幅に上回ることが明らかになりました。同市は関西空港をあてにした先行投資がうまくいかず、負担が重くのしかかっています。

@国内航空会社が機内持ち込み荷物の大きさを統一へ
 国内の航空各社は各社でばらばらだった機内に持ち込める手荷物の大きさを12月から統一することになりました。100席以上の旅客機では3辺の合計が115cm以内(長さ55cm以内×幅40cm以内×高さ25cm以内)となります。100席未満の旅客機では同100cm以内(45cm以内×35cm以内×20cm以内)となります。重さはどちらも10Kg 以内となります。

@7月の訪日外国人が23.3%減・出国日本人は3.2%減
 観光庁が昨日発表したところによりますと、7月の訪日外国人は前年同月比23.3%減となりました。6月の37.7%減よりは改善していますが、前年割れは12ヶ月連続となります。世界的な景気の低迷と円高、新型インフルエンザが影響している、と分析しています。まだまだ、明るさは見えないようです。また、出国日本人は同3.2%減と6月の21.3%減から大幅に改善しています。


*8月25日

@成田空港検疫所が新インフルエンザの報告書
 厚生労働省の成田空港検疫所は22日に、「成田空港検疫所における新型インフルエンザ対応報告書」を発表しました。

@日本航空が国際線観光路線を本体から切り離し
 経営再建中の日本航空は収益性の低い観光客中心の国際路線を2010年度から本体から切り離す検討に入りました。グループ会社による運航で観光路線の運行コストを年間1000億円程度削減したい意向です。

@3年間で約5000人を削減へ・日本航空
 経営再建中の日本航空は2011年度までの3年間で、早期退職者の募集などにより、グループ全体の約10%に当たる5000人を削減する方針を再建計画に盛り込むことを検討しています。これにより、約1500億円のコスト削減が見込めるようです。

@静岡空港隣接地でササが航空法違反・伐採される
 静岡空港の立木問題があった西側隣接地で今度は約40本のササが航空法の規定を超えていることが7月に判明しました。このままですと、27日に予定されている2500mの完全空港化も延期せざるを得ない事態となりました。地権者に伐採を要請しましたが、「立木問題の合意で伐採のルール作りを協議することになっていたのに、進んでいない。このルール作りが先決だ。」と拒否されました。そこで、川勝知事が今月17日に地権者と会い、ルール作りの協議をすぐに始めることを条件に伐採に応じてもらい、18日・19日に伐採しました。知事は「空港部は前知事が何で辞任したのか分かっていない。情報が上がっていない。」と激怒した、とのことです。

@静岡県が目的地変更時の補償保険制度を検討
 静岡県の川勝知事は昨日の「空港利活用戦略本部会議」で静岡空港の霧などによる目的地変更に対して、乗客に対して、変更して着陸した空港から静岡空港までの交通費を補償する保険制度を検討することを明らかにしました。保険制度への出資は航空会社や旅行会社が出し、静岡県も一部負担する、としています。しかし、保険会社がこのような保険の創設に乗ってくるかどうかなど、未知数の部分もあるようです。6月4日の開港から今月23日までの1662便の内、51便が欠航、27便が目的地を変更しています。

@米国の死者が最大で9万人の可能性
 米大統領の諮問機関である科学技術諮問委員会は24日、新型インフルエンザについての報告書を発表し、その中で、「今秋から冬にかけて全米でインフルエンザA型(H1N1)が流行し、国民の30〜50%が感染する。その内の20〜40%(6000万から1億2000万人)が発症し、180万人が入院して30万人が重症化する。そのために、死者は3万人〜9万人に達する。」としています。


*8月24日

@成田発の日航機が関西に緊急着陸
 昨日午後9時30分頃、鹿児島県沖の太平洋を飛行中の成田発台湾・高雄行きの日本航空657便・B767-300型機で操縦室に焦げ臭いような異臭が発生しました。同機は関西空港に緊急着陸を要請し、同10時17分に無事着陸しました。

@運輸安全委員会が中華航空機炎上事故報告書まとめる
 運輸安全委員会は今日までに2007年8月20日に那覇空港で起こった中華航空のB737-800型機炎上事故の報告書をまとめました。それによりますと、原因は中華航空が約1ヶ月前に行った整備の時に主翼内部にあるボルトの座金(ワッシャー)の取り付けを忘れたことにある(2008年8月29日の出来事を参照)、としています。また、この機体の設計や整備マニュアルにも問題があった、としています。問題のボルトは主翼前縁にあるスラットを支えるアームの穴に差し込まれるもので、座金の付け忘れによってボルトが脱落し、このボルトが着陸した時に燃料タンクを突き破り、漏れた燃料が、まだ高温だったエンジンの熱で発火したものとしています。運輸安全委員会は航空会社のある台湾と製造会社のある米国の航空当局に改善を求める安全勧告を出すことにしています。なお、報告書は今月中に公表さる予定です。

@日本人観光客の荷物が爆発物と間違えられる・ドイツで
 21日、ドイツのハンブルク中央駅で日本人観光客が駅のベンチに荷物をチェーンのようなものでくくりつけて、市内観光に出てしまいました。このため、この荷物が不審物として扱われ、爆発物と間違えられてしまいました。中央駅は爆発物処置隊が出動するなど、1時間半に渡って閉鎖されました。この影響で、電車2本が運休し、約40本が遅れました。


*8月23日

@全日空機がバードストライクで緊急着陸・福岡空港
 昨日午後8時15分頃、大阪発長崎行きの全日空169便・B737-800型機が山口県上空を飛行中にオイル漏れの警告灯が点灯しました。このため同機は福岡空港に緊急着陸を要請しました。福岡空港に着陸しようとしたところ、車輪が油圧で降りず、手動で下ろして、8時54分に無事着陸しました。同機は大阪空港を離陸したときに「鳥と衝突した」と連絡をしていました。点検したところ、前輪格納室に鳥の残骸が見つかりました。このトラブルで、福岡空港に発着する16便に遅れが出、鹿児島から福岡に向かった1便が鹿児島空港に引き返しました。

@韓国・金浦行きの全日空機が引き返す・操縦席窓が白濁
 昨日午後5時50分頃、羽田発韓国・金浦行きの全日空1293便・B777型機が鳥取県沖の日本海を飛行中に、副操縦席側の窓ガラスが真っ白になり見えなくなりました。このため、「飛行に支障がある」として同機は羽田空港に引き返しました。同便は機材を変更して今日午前、金浦に向けて出発しました。複層ガラスの内部が剥離したものと見られています。


*8月22日

@成田=ポートモレスビー線を週1便増で合意
 国土交通省は昨日、20日に行われた日本とパプアニューギニアの航空当局者協議で、パプアニューギニア側が現在週1便を運航している成田=ポートモレスビー線を、来年3月の増枠後に週2便とすることで合意したことを発表しました。日本側も同等の権利を有します。

@「成田スマートIC」を9月から50円値下げ
 国土交通省と千葉県は成田市内から成田空港に通じる国道295号線の渋滞を緩和させるために設けた「成田スマートインターチェンジ」の通行料を9月から50円値下げすることになりました。1日の交通量が平均で81台と低迷していることから値下げで交通量を増やすため、とのことです。目標では1日当たり600台の通行を見込んでいました。

@操縦室で撮影のパイロットを処分
 国土交通省は昨日、操縦室内でデジタル写真やデジタルビデオを撮影したエアニッポンのパイロット2名とスカイネットアジア航空のパイロット6名を航空法に基づき業務停止20日間などの処分としたことを発表しました。

@屋久島空港の気象情報システムダウンで2便が欠航
 気象庁が今日明らかにしたところによりますと、昨日午後3時頃、屋久島空港に空港の気象データを自動配信するシステムに障害が発生し配信できなくなりました。このため、2便が欠航となり、1便に約2時間の遅れが出ました。システムは今日午前11時現在も復旧していませんが、電話でデータを伝達し、屋久島空港の今日の運航は通常通り行われている、とのことです。


*8月21日

@日航貨物部門と日本貨物航空の合併交渉を発表
 今日、日本航空と日本貨物航空の親会社である日本郵船は記者会見を開き、日本航空の貨物部門と日本貨物航空を来年春に合併する方向で交渉していることを発表しました。日本航空の貨物部門を分社化し日本貨物航空と合併させる案が有力とのことです。この場合、日本航空と日本郵船の持ち株は同率とし、日本貨物航空の株主も参加する可能性もある、としています。日本航空の貨物部門は赤字で日本貨物航空は債務超過になっていますが、合併によりスケールメリットを生かして、コストを削減して黒字化を目指します。この合併には日本航空の再建を監視する国土交通省の意向も働いているようです。

@全日空が10月をメドに国際貨物運賃の5割値上げ目指す
 全日空は国際航空貨物運賃を約5割値上げする方向で検討しています。このところ、航空貨物需要が回復してきていることから、値上げが可能と判断しています。日本貨物航空も値上げで顧客と交渉に入っており、日本航空も値上げする方針です。

@日本エアコミューター機が手動で車輪降ろす
 昨日午後2時15分頃、高知県上空を飛行中の大阪発宮崎行きの日本エアコミューター2437便・DHC8-402型機で油圧系統のトラブルを示す警告灯が点灯しました。このため、同機は大阪空港に引き返しました。着陸しようとしたところ、油圧で車輪が下りず、手動で車輪を降ろして、3時5分に無事緊急着陸しました。滑走路上で動けなくなり、牽引車で駐機場に移動しました。このトラブルでB滑走路が約15分閉鎖され、後続便も含めて4便が欠航となりました。

@16日までの1週間で推定約11万人が感染
 国立感染症研究所の発表によりますと10日〜16日までの1週間に全国の医療機関から報告のあったインフルエンザ感染者の数が1医療機関当たり1.69人となりました。前の週は0.99人でした。同研究所では「この1週間に全国でインフルエンザに感染した人は約11万人に上る」と推定しています。このほとんどはインフルエンザA型(H1N1)と見られています。


*8月20日

@東側誘導路にVMSを導入へ
 国土交通省は成田空港の平行滑走路につながる東側誘導路に国内では初めての「可変型行き先情報表示板」(VMS)を設置することになりました。これは、現在の表示板に変わってLDEを使って行き先を表示するものですが、表示内容を変えることができるのが特徴になります。例えば、東側誘導路には待機所がありますが、VMSを使うと航空機に「そのまま誘導路を進むのか、待機所に入るのか」をその場で指示することができるようになります。

@全日空がファーストクラス乗客を無料ヘリで都心へ
 全日空は成田空港に到着したファーストクラスの乗客を無料で都心のアークヒルズに送り届けるサービスを9月中旬から始めることを明らかにしました。時間を気にする企業トップなどの上級顧客を囲い込む戦略です。森ビルが9月から始める成田空港=アークヒルズのヘリコプター便の一部座席を全日空が買い取ることになります。

@日航再建支援有識者会議が初会合
 国土交通省は今日、「日本航空の経営改善を支援する有識者会議」の初会合を開きました。会議の冒頭で谷口事務次官は「日航の改善計画が聖域なく、踏み込んだものとならなければ社会の信認を得られない。」と述べました。会議では日本航空の西松社長が再建計画について説明しましたが、有識者からは「具体策が盛り込まれておらず、緊張感が足りない。」「高給や企業年金などの検証が必要。」などの厳しい意見が出ました。国土交通省は今後2回の会議を開き、9月中に作成される日本航空の再建計画に政府の方針を反映させることにしています。

@日本航空も燃油サーチャージャーの復活を発表
 日本航空は昨日、10月1日発券分からの国際航空運賃に付加する燃油サーチャージャーについて復活させることを発表しました。額は全日空とほぼ同じになりますが、全日空にはないブラジル路線では往復20000円としています。ただ、全日空と違い、見直し期間は従来通りの「3ヶ月毎」としています。

@沖縄県に「インフルエンザ流行警報」発令
 沖縄県は昨日、「インフルエンザの流行が拡大し、『インフルエンザ流行警報』の基準を超えた」として、警報を発令しました。

@子供の重症者がさらに2人
 川崎市は昨日、市内の6才男児がインフルエンザA型(H1N1)に感染し重症になったと発表しました。意識障害があり、都内の病院で集中治療を受けているそうです。
 また、熊本県は昨日、10才未満の女児が重症化したことを明らかにしました。


*8月19日

@22万回実施で平行滑走路は原則着陸専用へ
 詳しくは分かりませんが、今日の「日刊航空」によりますと、国土交通省は来年3月の成田空港容量拡大(年間22万回)時に発着方式を変更し、現在の運航便によって使用する滑走路を指定している方式をあらためて、原則自由に使用する方式に改める方針を固めました。この際、平行滑走路を原則的に着陸機専用とします。ただし、騒音対策などの関係から午後8時から午後11時までのおよそ60便については滑走路を指定することになるようです。

@成田発のJALウエイズ機で異臭・引き返す
 昨日午後9時40分頃、成田空港を離陸した成田発ブリスベーン行きのJALウエイズ761便・B767-300型機が成田空港の南東約70Km を飛行中に客室前部で焦げたような異臭と白煙のようなものが目撃されました。このため、同機は成田空港に引き返し、無事に着陸しました。原因は調査中とのことです。

@マレーシア航空が成田=ジャカルタ貨物便を9月に再開
 マレーシア航空はこのほど、運休していた成田=ジャカルタ貨物便を9月6日からジョホールパル経由で再開することを明らかにしました。

@昨日、第1回エコツアーを実施
 昨日、成田空港で成田国際空港株式会社主催のエコキッズクラブ第5期生の第1回エコツアーが行われました。A滑走路脇での騒音測定やエコアグリパークでの自然観察や航空科学博物館の見学などが行われました。

@全日空が燃油サーチャージャー復活を発表
 全日空は昨日、10月1日発券分からの国際線運賃に付加する燃油サーチャージャーを発表しました。それによりますと、欧米線で往復14000円、中国線で同3000円、韓国線で同600円となっています。7〜9月は燃油サーチャージャーはゼロでしたので、復活することになります。また、現在は3ヶ月毎に見直すことにしていましたが、これを10月以降は2ヶ月毎の見直しにあらためる、とのことです。日本航空も同様の復活を考えているようです。

@羽田空港内に管制シミュレーターが完成・難しい管制の訓練に
 このほど、羽田空港内に360度のリアル画面を備えた「管制シミュレーター」が完成しました。これは、来年10月にD滑走路が完成するのに合わせての航空管制に管制官が習熟するためのものです。この秋から稼働し、管制官の訓練を行うことになります。
【コメント】D滑走路完成後の羽田空港は滑走路が井桁型になり飛行回数も増えることから航空管制が難しくなります。そのため、D滑走路が完成しても、すぐに飛行回数が年間約10万回増やせるわけではなく、約1年半以上かけて徐々に増やしていく計画です。狭い空域にたくさんの航空機が入り込む管制に、管制官が徐々に習熟しないと危ないのでしょうね。管制のミスが即、事故に結びつきかねません。それだけ難しい管制を強いられることになります。そのための、「管制シミュレーター」なのですね。

@郵便事業会社が家庭用花火を空輸・国土交通省が注意
 国土交通省は昨日、8日に郵便事業会社が個人から預かった荷物に家庭用花火が入っているのを見落として、関西空港から那覇空港まで航空機で運んだことを明らかにしました。同社の新大阪支店のX線検査で見落とし、同社の那覇支店の社員が透けて見える花火を発見しました。国土交通省は同社に検査体制の改善を求めました。

@神戸市で2人目、名古屋市で3人目の死者
 神戸市は昨日、同日に市内の77才男性がインフルエンザA型(H1N1)に感染し、急性気管支炎から基礎疾患の肺気腫の悪化を招いて死亡したことを明らかにしました。この男性は糖尿病から来る腎不全で人工透析を受けていた、とのことです。国内2人目の死者になります。
 また、名古屋市は今日、市内の81才の女性がインフルエンザA型(H1N1)に感染し、肺炎のために死亡した、と発表しました。女性は多発性骨髄腫と心不全の基礎疾患があったとのことです。国内での3人目の死者になります。

@沖縄県で3人が重症に
 沖縄県は今日、県内の13才の女子中学生と1才の男児と11才の女児がインフルエンザA型(H1N1)に感染し人工呼吸器を装着して治療を受けていることを明らかにしました。3人とも容体は安定している、とのことです。1才の男児は喘息の基礎疾患があるそうです。


*8月18日

@デルタが成田=ソルトレイクシティ線を冬季運休へ
 デルタ航空は国際線輸送力の15%削減に伴い、現在週5便(9月2日からは週4便)で運航している成田=ソルトレイクシティ線を冬季スケジュールで運休とすることを明らかにしました。「来年の5月14日より再開する」としています。

@いよいよ全国的流行に・1週間で6万人感染
 国立感染症研究所のまとめによりますと、9日までの1週間に新たにインフルエンザに感染した人が6万人と見込まれる、とのことです。このほとんどはインフルエンザA型(H1N1)と見られるとしています。9日までの1週間に医療機関から報告のあった人は1医療機関当たり0.99人となり、全国的流行の目安とされる1.0人に近づきました。なお、明日、厚生労働大臣が記者会見を開き注意を呼びかける予定、とのことです。

@千葉市で40才男性が重症に・回復に向かう
 千葉市は昨日、市内の民間障害者施設に入所する40才男性がインフルエンザA型(H1N1)に感染し人工呼吸器を装着し治療を受けたことを明らかにしました。この男性は慢性硬膜下血腫の持病を持ち、肺炎を併発している、とのことです。現在は回復傾向にある、とのことです。インフルエンザA型(H1N1)で重症になったのは全国で3人目となります。

@お盆期間の利用状況・国内線は不振で国際線は利用率増
 日本航空と全日空は昨日、お盆期間(7日〜16日)の利用実績を発表しました。それによりますと、国内線は日本航空が前年同期比で旅客数7.6%減・利用率3.2ポイント減、全日空は旅客数が同10.2%減・利用率が5.1%減となりました。国際線は日本航空が旅客数が同4.5%減、全日空が旅客数が6.1%減となりました。日本航空の利用率は84.5%となり、前年同期よりも10.4ポイント上昇しました。不採算路線の整理・削減で提供座席が減った事が上昇につながったようです。全日空の国際線利用率も同8.2ポイント上昇しました。


*8月17日

@着陸時の安全対策を
 3月23日のフェッデクス機の炎上事故や大韓航空機の尻餅事故と着陸時の風の急変が原因と思われるトラブルが続きました。フェデラルエクスプレス機の時も「直前に着陸した他の航空機が船の波乗りのように上下していた」との証言もありましたし、大韓航空機の時も乗客が「ジェットコースターのようだった」「2回ほど機体がバウンドした」と証言していました。これも地球温暖化が原因なのでしょうか。温暖化によって大気の運動が活発になれば、気象の変化が急激になります。航空機の安全にとって、この風向・風速の急変に対する新たな対策が必要と思います。航空機の性能向上によって、「横風成分の限度が25ノット(約13m/s)までは大丈夫」と言われていますが、これに加えて、風向・風力の急変に対する着陸基準も考える必要があるのではないでしょうか。空港近くでの航空機事故事故の原因の一つとして「ダウンバースト」と言われる、強い下降気流があるとされていますが、この「ダウンバースト」をとらえる方法としては「ドップラーライダー」があります。しかし、「これが実際に活用されて事故が防げた」と言う話は聞きません。また、「どのくらいの下降気流があった場合に、着陸を中止するか」という基準も耳にしたことがありません。フェッデックス機事故の場合も悪気流についての他機からの情報は事故機パイロットに伝達していたようですが、「着陸を中止せよ」という命令は出せないのでしょうか。空港の周辺に風向・風速の観測装置を多数設置して、そのデータを集中管理し、パイロットにリアルタイムのアドバイスをする事は無理なのでしょうか。将来的には、滑走路周辺の観測機器からの風向・風速の変化を航空機が自動取得して、それに自動で対処する操縦システムが必要になるのではないでしょうか。


*8月16日

@成田増枠・パプアエユーギニア、ポーランド、エジプトと交渉
 国土交通省の前田航空局長は7日の記者会見で、成田空港の増加枠2万回について、「交渉中の米国と中国を含めて、ほぼ埋まっているが、今後秋までに、パプアエユーギニア、ポーランド、エジプトと交渉し、新規乗り入れや増便を交渉したい。米国と中国についても10月頃までには合意したい。成田空港は大きなネットワークを持っている強みを発揮して、日本を代表する国際空港として発展させていく。」と語りました。
 また、廃案となった成田国際空港株式会社法改正案については「株を売却する前提となる法案。臨時国会があれば臨時国会に提出して、成立させたい。売却は時価にもよるが、来年度には成田会社の株を売却できる状態にしておきたい。」と述べました。

@日本航空機が発電機故障で欠航に・静岡空港
 今日午前8時40分頃、静岡発福岡行きの日本航空3810便が離陸に向け移動中にエンジンの発電機の不具合を示す警告灯が点灯しました。このため、同機は離陸を取りやめ、駐機場に戻りました。点検のため、同便は欠航となりました。

@今年のインフルエンザ発生は昨年の56倍
 国立感染症研究所の調査によりますと、今月2日までの1週間に全国約5000か所の医療機関から報告されたインフルエンザの患者数は1機関当たり0.56人となっています。これは、昨年の同時期の0.01人に比べて56倍になります。また、その前の週に比べても約2倍になっています。その患者のほとんどはインフルエンザA型(H1N1)の患者とのことです。特に、国内初めての死者が出た沖縄県では1機関当たり11.79人と全国で唯一10人を超えていました。

@韓国で2人目の死者・63才女性
 韓国の保健福祉家族省は16日、ソウル地域の63才女性がインフルエンザA型(H1N1)に感染し、呼吸困難と多発性臓器不全で死亡した、と発表しました。この女性は先月30日に呼吸困難で入院し、今月8日に感染が確認されました。タミフルで治療しましたが、及びませんでした。この女性に海外渡航歴はなく、韓国内で感染したものと見られています。

@新型インフルエンザによる世界の死者が2000人超える
 欧州疾病予防管理センター(ECDC)によりますと、インフルエンザA型(H1N1)による世界の死者は14日現在で2004人となり、2000人を超えました。国別では1位が米国の436人、以下、アルゼンチンが404人、ブラジルが192人、メキシコが162人、チリが105人となっています。死亡率は季節型が0.1%なのに対し、インフルエンザA型(H1N1)は0.45%となっています。