2011年4月後半の出来事
*4月30日
@徐々に再開される日本行き団体ツアー
今日、シンガポールからの団体ツアー(21名)が大震災後初めて成田空港に到着しました。シンガポール政府の日本への渡航延期勧告はまだ解除されていない、とのことですが、現地の旅行社が独自で「安全」と判断し実施したとのことです。成田空港には明日にもタイからの団体ツアーが到着することになっているそうです。
@中国政府が「渡航自粛勧告」を「注意喚起」に引き下げ
中国政府は29日、日本への「渡航自粛勧告」を「注意喚起」に引き下げました。ただし、原発事故の福島県などは引き下げの対象から外されています。
@成田空港会社が「 エコ・エアポートビジョン2020&新エコ・エアポート基本計画」を策定
成田国際空港株式会社は昨日、 「エコ・エアポートビジョン2020&新エコ・エアポート基本計画」を発表しました。その中で、航空機騒音対策については「低騒音型航空機の導入率UP! 音の静かな航空機の着陸料を優遇する制度を導入し、低騒音型航空機の乗り入れを促進しています。 音の静かな航空機は同時に燃費効率が良いことからCO2の排出を抑えることができます。」として、目標を「基準年度(2010年度)76.2%、中期目標 (2013年度) 85.0%、長期目標 (2015年度) 90.0%」としています。
@22日の羽田空港航跡動画が修正される
「25日の出来事」で取り上げた、22日午前11時過ぎの羽田空港航跡動画ですが、昨日改めて見たところ、修正されたようです。11時1分頃と11時4分頃の「10秒間隔でのC滑走路からの離陸」は「A滑走路とC滑走路からの同時離陸」になっていました。また、11時20分頃の「B滑走路とD滑走路の滑走路交換着陸」はなくなり、そのまま、真っ直ぐの着陸になっていました。
どのようなシステムになっているのか分かりませんが、人為的に修正できるもののようで、「本当に正しいのか?」と疑問に思うのは私だけでしょうか。
@全日空11年3月期決算見通しで営業利益下方修正も純利益は大幅増加
全日空が27日に発表した2011年3月連結決算の見通しによりますと、大震災の影響などもあり、営業利益を従来の700億円から670億円に下方修正しました。大震災で190億円の減収が見込まれる、とのことです。しかし、当期純利益については、法人税率引き下げによる繰延税金資産の取り崩しが実現しなかったことなどにより、60億円の予想を約4倍の230億円に引き上げています。
【コメント】経済方面は分からないので的がはずれるかも知れませんが、21日に書いた日本航空の決算見通しで、「総売上が2%減の中で、営業利益が16%増」となっているのを書きながら、「何で?」と疑問に思ったのですが、「法人税率引き下げ」による恩恵があるようですね。27日の出来事で書いたように米国では1〜3月期決算で大手4社が赤字になっているのと比べて、対照的ですね。
@日本航空がゴールデンウイーク後の土日で最大61%割引
全日空が25日に発表したゴールデンウイーク後の土日割引に対抗して、日本航空も昨日、5月14日〜6月26日までの土日限定で、7日前までの予約で最大61%を割り引く「特便割引7」を発表しました。予測空席率によって割引率が設定されます。
全日空は昨日、日本航空に対抗して、25日に発表した14日前までの予約に適用する「週末割引」を「7日前までの予約」とする事を明らかにしました。
@山形空港の運用時間が通常に
大震災への対応のために延長されていた山形空港の運用時間が今日から、午前8時から午後7時半の通常運用に戻りました。
@ボーイング社が「B737型機の穴あき事故は製造過程のミス」
ボーイング社は27日の1〜3月期決算発表の席で、サウスウエスト航空機に起こったB737型機の「穴あき事故」について、「製造時の作業に問題があった」とし、「この機体のみの問題で設計上の問題はない」との見解を明らかにしました。しかし、米国運輸安全委員会などの調査では、穴が開いた機体とひび割れが発見された機体が、同じ工場で、同じ時期に製造されたことから1機だけではなく同時期の製造過程や部品に問題があった可能性がある、との見方も出ています。
@フランスの空港で管制官が勤務時間中に刺殺される
27日、フランス東部バーゼル・ミュルーズ空港で夜間勤務に就いていた管制官一人が刺殺死体で発見されました。犯行現場は関係者以外は立ち入り禁止の場所だった、とのことです。
*4月28日
@国土が成田空港の発着回数を10月20日から23.5万回に
今日の「日刊航空」によりますと、国土交通省は10月20日に成田空港にA滑走路とB滑走路の同時離発着を導入し、1時間当たりの発着回数上限を現在の32回から46回に引き上げます。これにより、年間の発着回数も23.5万回に引き上げる方針を固めた、とのことです。さらに、千葉県がすすめている周辺の都市計画変更が完了した時点で、年間発着回数を25万回に引き上げる方針、とのことです。
これに伴い、周辺の騒音を軽減するためにとられている20時以降の発着制限や、便により滑走路を指定する「承認滑走路方式」も改訂する、としています。具体的には現行の「A滑走路では22時〜23時までの発着回数10回以内」は維持するものの、20時〜21時までの滑走路の指定は撤廃し、21時〜21時30分までの発着回数を16回以内とし、21時30分〜22時までは同8回とします。また、「B滑走路では21時30分〜23時までの発着回数を10回以内」と現行通りとするものの、21時〜21時30分までは同13回とします。なお、20時〜21時までの滑走路指定は撤廃します。
「承認滑走路方式」の一例は時刻表の上で下図のようになっています。
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@今日からゴールデンウイークの出国ラッシュ・成田空港
大震災の影響で旅客が昨年の半分程度に落ち込む見込みですが、成田空港でも今日からゴールデンウイークの出国ラッシュが始まりました。今日だけで、約25000人が出国する見込みです。
@日本通運も輸出貨物の放射線検査
日本通運は昨日から成田空港第三物流センターで輸出航空貨物の放射線測定を始めました。今後、5月中旬にかけて順次、関西空港や中部空港などの国内主要空港で実施する、とのことです。
@原告22058人の第三次嘉手納爆音訴訟を提訴
嘉手納基地周辺住民22058人は今日、那覇地裁沖縄支部に嘉手納基地米軍機の夜間〜早朝の飛行禁止と約440億円の騒音被害賠償を求める第三次嘉手納爆音訴訟を提訴しました。
@青森空港の滑走路視界計測装置が故障し、12便が欠航
昨日、青森空港では気象庁が設置している滑走路視界測定装置が故障しました。このため、着陸限度視界が200m以上から350m以上に変更されたため、日本航空の12便が着陸できずに欠航となりました。装置の復旧は早くても今日の午前中になる、とのことです。
@フィリピン航空機が中部に引き返す
今日午前9時50分頃、中部発マニラ行きのフィリピン航空437便・A330-300型機が離陸してまもなく、紀伊半島上空を飛行中に与圧装置の異常を示す警告灯が点灯しました。このため、同機は中部空港に引き返し、10時10分頃に無事着陸しました。同機は点検したところ、異常が見つからなかったため、12時18分にマニラに向けて再出発しました。
*4月27日
@バネを落としたのはユナイティド航空機
国土交通省成田空港事務所によりますと、今月6日に成田市荒海地区のビニールハウスに落下したバネはユナイティド航空機から落下したもの、とのことです。国土交通省は同社に対して原因の究明を指示しました。バネは脚を固定するものですが、脚は油圧で固定されているので、落下しても着陸に支障はなかった、とのことです。
【コメント】出来るだけの軽量化を目指して作られる旅客機に必要のないバネが着いているはずはなく、何らかの役割があると思います。「なくても良い」と言わんばかりのコメントはおかしいのではないでしょうか。
@覚せい剤約20Kgを密輸したギニア人を起訴
千葉地検は昨日、航空貨物として輸入しようとした木製品16点の内部に覚せい剤約20Kg(末端価格で約16億円)を隠して成田空港から密輸しようとした56才のギニア人を起訴しました。成田空港の税関職員が発見した、とのことです。
@日本航空機がエンジントラブルで緊急着陸
25日午後0時50分頃、奄美発大阪行きの日本航空2464便・B737-800型機が離陸したところ、右エンジンの異常を示す警告灯が点灯しました。このため、同機は左エンジンだけで飛行し、1時45分頃、鹿児島空港に緊急着陸しました。
@仙台空港で29日から夜間も民間機を受入へ
仙台空港は29日から民間機の発着を午後9時半まで受け入れることになりました。仮設の照明による夜間就航のめどが立ったため、とのことです。これを受けてエアドゥが新千歳=仙台線の夜間臨時便を1日1往復運航します。
@全日空が6月に国内線3路線で減便
全日空は6月1日〜30日まで、中部=福岡線・福岡=沖縄線・沖縄=石垣線で日により減便することを明らかにしました。詳しくは同社のページで見て下さい。
@米国航空大手4社が1〜3月期赤字に・燃料高騰響く
米国航空会社大手5社の2011年1〜3月期決算が発表されましたが、サウスウエスト航空を除く4社が赤字となりました。需要は好調で売上高は伸びていますが、燃料の高騰が損益を圧迫しています。大震災による、太平洋路線の需要減少も響いているようです。
@米シカゴの空港でサウスウエスト機が滑走路を逸脱
26日午後、米国イリノイ州シカゴのミッドウエー空港で、サウスウエスト航空のB737-700型機が着陸後に滑走路を逸脱し、草地に突っ込みました。幸い、乗客・乗員にけが人はいなかった、とのことです。当時、空港は激しい雨が降っていたとのことです。
*4月26日
@成田空港ゴールデンウイーク出入国者が48%減の見通し
成田国際空港株式会社は昨日、「2011 ゴールデンウィーク旅客推計」を発表しましたが、それによりますと、28日〜5月8日の出入国者は前年同期比で48%減となる見込み、とのことです。これは、2003年のSARS騒動で38.1%減少したときよりも減少幅が大きく、この10年間で最大の減少になります。
@ルフトハンザ航空がA380型機による運航を27日から再開
ルフトハンザ航空は一時見合わせていた成田=フランクフルト線のA380型機による運航を27日(成田発は28日)から再開することを明らかにしました。
@アエロフロートが5月の成田=モスクワ線の5便を欠航へ
アエロフロートは成田=モスクワ線を5月に5便欠航とすることを明らかにしました。欠航となるのは成田発で11日・16日・18日・23日・25日の便となります。
@日本航空が国内線をさらに減便へ
日本航空はゴールデンウイーク後の5月14日〜6月1日に羽田=新千歳線・羽田=大阪線・羽田=鹿児島線・羽田=福岡線・羽田=那覇線を日により、1日1〜2往復欠航とします。なお、グループの日本トランスオーシャン航空の那覇=石垣線も同様の措置とします。詳しくはここを見て下さい。
@全日空がゴールデンウイーク後の土日に「週末割引」
全日空は昨日、5月14日〜6月26日の土日に限り、一部座席を最大67%引きとする「週末割引」の導入を明らかにしました。国内線の全路線を対象とします。なお、割引率は路線によって異なるそうです。
@23日にスカイネットアジア機2機に不具合・6便欠航
23日早朝、スカイネットアジア航空の出発前点検で羽田発宮崎行きに使う機体に油圧系統の不具合が見つかりました。また、羽田発鹿児島行きでは機内の与圧状況を示す操縦室内の計器に表示の異常が見つかりました。この2件のトラブルで6便が欠航となりました。
*4月25日
@「LCC対応や収支計画は5月の決算発表に」と平山専務
成田国際空港株式会社の平山専務は22日の記者会見で、大震災後の成田空港の発着状況は大震災以前に比べて約1割減で推移していることを明らかにしました。3月の運用状況で発着回数が前年同月比3%減であるのに対し、給油量が同22%減となっていることについては「機材の小型化もあるが、外国の航空会社が成田空港直行便を他空港経由に切り替え、そこで、給油する事も影響している」と語り、外国では一時『成田空港では給油できない』との情報が流れたこともあった、とのことです。
また、課題となっている格安航空会社(LCC)専用施設やビジネスジェット施設や震災の影響を考慮した収支計画、さらに、3月末で期限が過ぎた着陸料の一部引き下げをどうするかなどについては「大震災の影響で予測しにくい面もあるが、5月の決算発表で一定の線を示したい」としています。
スカイマークが11月に成田空港の国内線を就航させますが、使用する施設については第2ターミナルを提案することになる、との見通しも明らかにしました。
@厳しい羽田空港の航空管制
今日、国土交通省が公開している「羽田空港飛行コース公開システム」を見てみましたが、22日の午前11時からの動画を見たところ、羽田空港の航空管制の厳しさを実感しました。11時1分過ぎと4分過ぎの2回にわたって、C滑走路から約10秒の間隔で離陸がありました。もちろん、動画上ではシンボルマークが重なっていました。高度なども重なっていて良くは読み取れないのですが、高度差が200フィートしかなかったようです。むろん、両機は左右に旋回しました。
また、11時19分頃には、B滑走路とD滑走路の着陸に向かっていた着陸機が、突然、滑走路を入れ替えてお互いに交差するように旋回して着陸しました。
まさに、「混雑空港」ですね。これで、便数がもっと増えたらどうなるのでしょうか。下に、その時のスクリーンショットを載せておきます。
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*4月24日
@大震災により成田と羽田の「U/Lルール」を一時停止に
国土交通省は22日、大震災に伴い航空需要が減少していることから、成田空港と羽田空港のU/Lルール(下記参照)を3月11日〜10月29日まで一時的に停止する、と発表しました。これにより、航空会社は需要がないにもかかわらず、赤字覚悟で無理に運航する必要がなくなります。
U/Lルールとは? 国際航空運送協会(IATA)が定めた混雑空港における発着枠調整のガイドライン。「混雑空港においては、限られた発着枠の有効活用のため、各航空会社が配分された発着枠を80%以上、実際に使用しなかった場合には、翌年において、当該発着枠に対する優先権を与えない」という国際ルール。 |
*4月23日
@A滑走路南側着陸灯設置などの工事は13年2月末竣工
成田国際空港株式会社が21日に発表した「工事契約の実績」の中の「A滑走路南側灯火改修・進入灯設置工事」によりますと、A滑走路に南側から着陸する場合に4000m滑走路として使用できるようにするための進入灯などの設置工事の契約で、竣工が2013年2月28日となっています。その後、国土交通省の検査がありますので、実際に4000mとして供用できるのは同年3月以降になるものと思われます。なお、同時にA滑走路南の着陸誘導装置(ILS)の更新なども行われます。
@ゴールデンウイーク中の予約で「間際予約」が増える
ゴールデンウイーク中の航空予約は大震災の影響で前年同期に比べて減少しています。
日本航空グループでは国内線が座席数で前年同期比で23.8%減となる中、予約数は同26.1%減となっています。また、国際線は座席数が同24.2%減の中、予約数は同32.8%減と落ち込んでいます。
一方、全日空は国内線予約数が同9.6%減となり、国際線は羽田空港国際化が寄与して予約数が同8.8%増となっています。
また、スカイマークは路線の拡大で予約数は同65.7%増と大幅な伸びとなっていますが、予約率は同4.9%減の61.1%となっています。
しかし、ここに来て各社とも間際の予約が増えてきているとのことです。航空券価格も需要が少ないためにかなり下がっているようです。
@中部空港で新規就航などの国際線貨物着陸料を8割引に
中部空港会社は昨日、新規に就航したり増便したり機材を大型化する国際貨物便の着陸料を1年間にかぎり8割引にすると発表しました。これにより、低迷する国際貨物便をてこ入れする、とのことです。
@「回復は夏が終わるまで待つ必要がある」とIATA事務局長
国際航空運送協会(IATA)の事務局長は21日、ロイターとのインタビューに答えて、日本大震災による航空業界への影響が大きいことを認め、大震災による需要減が通常水準に戻るのは「夏が終わるまで待つ必要があるだろう」と述べました。
*4月22日
@昨夜の地震で滑走路一時閉鎖
昨夜午後10時37分に発生した千葉県東方沖地震により、成田空港では滑走路を一時閉鎖して点検を行いました。この結果、安全が確認され午後11時過ぎに滑走路が再開されました。この間、貨物便2便が離陸を待機させられました。
@ゴールデンウイーク中の東北方面臨時便計画明らかに
日本航空と全日空は昨日、ゴールデンウイーク(29日〜5月8日)中の東北方面への臨時便計画を明らかにしました。それによりますと、日本航空は大阪=仙台線を1日3往復、羽田=花巻線・札幌=山形線を各1日2往復、札幌=仙台線・羽田=三沢線・羽田=青森線・羽田=山形線・大阪=青森線・大阪=山形線・大阪=花巻線の各1日1往復を臨時便として運航します。
また、全日空は大阪=仙台線を1日2往復、中部=仙台線・新千歳=仙台線の各1日1往復を臨時便として運航します。
@大阪府が「りんくう国際物流」の法的整理を決断
大阪府は関西空港対岸にあり、巨大な負債を抱えている第三セクター「りんくう国際物流」の法的整理を決断した、との事です。週内にも民事再生手続を申請する模様です。これにより、府が抱えている貸付金約26億円の大半が回収できなくなる見込みです。
@全日空が5月に無給休職を100人以上実施
全日空は昨日、需要の減少に対応するため、社員から5月の無給休職者を募集したところ、100人以上が応募したことを明らかにしました。6月以降の募集については需要の動向を見ながら判断する、とのことです。
@日本航空が静岡空港撤退で県への事前通知メールを証拠に申請
今日の読売新聞によりますと、日本航空が静岡県に運航支援金の支払いを求めている訴訟で、日本航空側は証拠として、撤退を静岡県側に伝えたことを示す社内メールを証拠として申請している、とのことです。このメールは正式に撤退を表明した2009年10月29日の6日前になる23日に、日本航空側が静岡県の企画部長と非公式に会談し、撤退を伝えた事を社内の役員に報告したメール、とのことです。会談では日本航空側が「川勝知事が一貫して搭乗率保証制度撤廃を表明しており、これがなければ、赤字が見込まれる。」と撤退の意思を伝えている内容、とのことです。静岡県側は「突然の撤退表明で、信義にもとるので、支援金は支払わない。」と主張していますが、このメールが証拠採用されますと、この主張の根拠が崩れることになります。
@管制官が勤務時間中に映画鑑賞・米国
米国で17日早朝、オハイオ上空を飛行中のパイロットと管制センターとの交信が困難になる出来事がありました。この間、交信に映画の音声が3分間流れ、映画を見ていることが発覚しました。アメリカ連邦航空局(FAA)はこの管制官と上司を停職処分としました。
*4月21日
@大震災の影響くっきり・国際線旅客が30%減に
成田国際空港株式会社が今日発表した3月の運用状況によりますと、大震災の影響が旅客数にくっきりと表れています。国際線旅客が前年同月比で30%減となり、特に、外国人旅客が同34%減となっています。国内線旅客も2009年2月以来の前年同月割れとなっています。発着回数は同3%減です。貨物量は同17%減で輸出量が同14%減となり、輸入量は同13%減となっています。給油量は同22%減となりました。
@エアタヒチヌイが5月7日から直行運航再開へ
エア・タヒチ・ヌイは大震災後に関西空港経由としていた成田=パペーテ線を5月7日から直行運航にすることを明らかにしました。
@海外旅行予約が6月から回復基調か
日本旅行業協会がまとめた大手旅行会社の海外募集型企画旅行の取扱高は前年同月比で3月が21.3%減となりました。また、4月以降の予約状況はこの時期の前年に比べて4月が26.2%減、5月が31.8%減、6月が13.7%減となっており、6月から回復傾向が見られるようです。
@日本航空が11年度国際線旅客収入見込みを7%引き下げ
日本航空は昨日、大震災の影響を考慮して2011年度の国際線旅客収入見込みを従来の予測よりも7%減の約3850億円とすることを明らかにしました。また、国内線も含めた総売上高は2%減としています。しかし、人件費の削減などコストの見直しで営業利益は従来計画の16%増としています。ただ、人員削減は行わない方針、とのことです。
@東京地裁が静岡県に和解案を指示・運航支援金裁判
日本航空が静岡県に対して運航支援金約1億5300万円の支払いを求めている裁判で、東京地裁は前回の弁論手続準備で静岡県に対し次回(5月23日)までに和解案を提示するよう指示していることが分かりました。これに対して川勝静岡県知事は昨夜「訴訟の内容については、係争中であるので、コメントすることは差し控えたい」とのコメントを出しました。
*4月20日
@「羽田の深夜・早朝国際線需要は高くない」と黒野顧問
18日に開かれた千葉経済懇話会4月例会で講演した成田国際空港株式会社の黒野特別顧問は「成田空港の着陸料は日本一安い。羽田空港の昼間国際線は近距離アジアのビジネス利用が中心で、深夜・早朝の国際線の需要は高くない。」と述べ、成田空港の「容量30万回」の意義を強調しました。
@日本航空も燃油サーチャージャーを引き上げ、全日空と横並びに
日本航空は昨日、6・7月分の国際線旅客運賃にかける燃油サーチャージャーを引き上げる事を明らかにしました。片道7500〜1000円の引き上げになります。これにより、先に引き上げを発表した全日空とほとんど同じ額になります。
@IHIが相馬工場の全加工工程再開を発表
IHIは昨日、大震災で被害を受けた航空機エンジン部品などを生産する相馬第1工場と同第2工場で全ての加工工程を再稼働させた、と発表しました。5月上旬をメドにフル稼働に入ります。
@北海道エアシステム機がエンジントラブルで引き返す
今日午前8時15分頃、新千歳発女満別行きの北海道エアシステム2711便・サーブ340B型機で離陸直後に左エンジンの不具合を示す警告灯が点灯しました。このため、同エンジンを停止して引き返し、8時30分頃無事に着陸しました。このトラブルでこの機体を使う予定の9便が欠航となりました。
@デルタ航空機の調理室付近で齧歯類の糞が多数見つかる
米国の食品医薬品局(FDA)がデルタ航空に宛てた13日付の書簡によりますと、デルタ航空の本拠地であるアトランタの格納庫で1月26日〜2月2日に実施された同局の検査により、国際線に使用している1機の旅客機の調理室付近から、数え切れない齧歯類(ネズミなど)の糞とほ乳類の尿が検出された、とのことです。
*4月19日
@成田空港周辺ホテルが前年比で約4割減に
「成田地区ホテル業協会」(17ホテル・約7000室)のまとめによりますと、大震災の影響で前年時に比べ、宿泊客数が約4割減となっているそうです。キャンセル理由などを見ると、特に、福島原発事故の影響が強い、とのことです。
@日本航空が5月も減便を原則継続へ
日本航空は国際線の減便について、5月にもほぼ同様の規模(3月29日の出来事参照)で減便を継続する事を明らかにしました。ただし、ゴールデンウイーク中は通常運航とする日もある、としています。また、国内線の成田=関西線は5月中は全便運休とします。
@スカイマークの成田国内線は自動チェックインに
スカイマークは成田空港からの国内線開設時期を10月30日の成田=旭川線を皮切りに、11月に成田=新千歳線、12月に成田=那覇線、来年2月に成田=福岡線と順次開設することを明らかにしました。また、国内線のチェックインは自動チェックインカウンターを中心に行い、機内預け荷物の登録も乗客自身で行ってもらい、運航コストを下げる、とのことです。チェックインカウンターの場所はまだはっきりとしませんが、第1ターミナルと第2ターミナルの間で考えているようです。国内線の機材はB737-800型機を使う予定で、同型機の整備主力は羽田空港になりますが、2014年の国際線就航までには成田空港でも同型機の整備が行えるようにする予定、とのことです。
@エアプサンの成田=釜山線が6月23日から就航へ
5月下旬の就航を予定し、延期されていた韓国LCC「エアプサン」の成田=釜山線が6月23日から運航を開始することが明らかになりました。機材はA321-200型機を使います。
@ゴールデンウイークの海外旅行が16.6%減の見込み・JTB
JTBは昨日、「2011年ゴールデンウィーク(4/24~5/4)の旅行動向」を発表しました。それによりますと、大震災の影響により前年同期比で16.6%減の見込みとなっています。ただ、今年のゴールデンウイークの日並びの良さから、長期の休暇が取りやすく欧米方面の減少幅が小さくなっています。欧州方面は同3.2%減にとどまっています。また、「活発な経済活動が、被災地への支援につながる」との意識が拡がりつつあり、「間際予約」が増える傾向がある、としています。
@各国の渡航自粛解除が増える
ここに来て、世界の50各国以上が行っていた「日本への渡航自粛要請」が解除されてきています。先に書いた香港を始め、8日にはデンマーク、12日にはカナダ、16日に米国・フランス・オーストラリア、19日にはロシアが解除しています。ただ、東北などの一部地域を除いている国もあります。
@日本航空と全日空が21日以降の仙台便を継続
日本航空と全日空は21日以降も仙台空港を使った臨時便の運航を明らかにしました。日本航空は28日まで、羽田=仙台線と大阪=仙台線を各1日2往復、全日空は26日まで羽田=仙台線を同3往復と大阪=仙台線を同1往復運航します。
*4月18日
@違法薬物摘発が昨年の3倍ペースに
成田空港での1〜3月の違法薬物摘発件数が31件と昨年同期の約3倍になっているとのことです。3月11日の大震災後もペースは落ちていない、とのことで、一般の日本人が運び屋をしているケースが目立っている、とのことです。インターネットの掲示板などで高い報酬を餌に募集をしているようです。
【コメント】言い古されたことですが、「うまい話には裏がある」と肝に銘じるべきですね。
@大韓航空のA380型機が6月10日から成田線に
大韓航空は6月10日から成田=仁川線にA380型機を投入します。同社では、今後投入するA380型機には、機内で免税品を実際に見ながら買える「空中免税店」を設けるそうです。一般的には機内での免税品販売はカタログショッピングになっています。
@マカオ航空が成田=マカオ線の運休を6月末まで延長
マカオ航空は現在運休している成田=マカオ線(週3往復)を6月末まで運休とすることを明らかにしました。ただし、ゴールデンウイーク中の4月28日〜5月8日は運航します。7月1日からは週2往復で再開する予定、とのことです。
@千葉県の羽田空港関係騒音が最高で17.1ポイントも増加
16日の出来事で書いた、羽田空港D滑走路供用開始後の千葉県の騒音ですが、千葉県のホームページに測定結果が載りました。それを見ますと、12測定地点の全てで増加し、WECPNLが10ポイント以上増加した地点が5地点もあります。最高は松戸市白井聖地公園で、何と17.1ポイントも増加しています。
@中部空港の2010年度国際線旅客が5%増に
中部空港会社が発表した2010年度国際線旅客数は前年度に比べて5%増となりました。ただ、上期は12%増となっているものの、下期は2%減と勢いが衰えています。
@スターフライヤーがA320型機を2機発注・初めての自己購入
スターフライヤーは15日、エアバス社に対してA320型機を2機発注した、と発表しました。引き渡しは2014年以降になります。なお、同社は現在、A320型機5機をリースで運用しており、今後もリースで4機を投入する予定です。今回の発注が初めての自社購入になります。
@BAが羽田=ロンドン線の運休を5月末まで延長
ブリティシュ・エアウエイズは現在運休している羽田=ロンドン線を5月末まで延長する事を明らかにしました。なお、成田空港関係路線は通常運航となります。
@「勤務中の仮眠は認めない」と米運輸長官
米国の運輸長官は17日、FOXニュースのインタビューで、管制官の相次ぐ居眠りについて勤務開けから次の勤務入りの間隔を最低でも1時間多い9時間にする事を明らかにしました。また、専門家が推奨する仮眠について聞かれた長官は「給与をもらいながら昼寝をすることは許さない」と答えました。
【コメント】現在の管制官の人員を増やさないまま、間隔を延ばしたり、勤務の交替を認めないなどの措置をとれば、どこかにしわ寄せが行くことになりますね。経験者を急遽採用するなどの根本的な対策をとらなければ、大きな事故につながりかねません。
*4月17日
@世界観光機関が「日本への観光は安全」と声明
国連の「世界観光機関」は15日、「日本への観光は安全」とする声明を発表しました。声明では「日本の空港や港湾周囲の放射性レベルは人体の健康を脅かすレベルからは程遠い。現時点で日本に行っても危険は生じない」としています。
@香港から北海道に震災後初めてのツアー
香港当局が日本への渡航自粛勧告を解除した(岩手・宮城・福島・茨城の各県を除く)ことにより、昨日、震災後初めての北海道ツアーが実施され、8名のツアー客が新千歳空港に到着しました。
@米国・マイアミで管制官の居眠り発覚・今年7件目
16日未明、米国フロリダ州マイアミの航空管制センターで一人の管制官が勤務中に居眠りをしているのを同僚が見つけました。居眠りの間、管制への影響はなかった、とのことです。当時、同センターには管制官12名と管理職2名が勤務していたとのことです。これで、今年に入って、管制官の居眠りトラブルは全米で7件になりました。アメリカ連邦航空局(FAA)長官は「疲労対策を早急に行う」とし、3日以内に勤務態勢を見直すように命じました。
*4月16日
@5月から無料の無線ランエリアを拡大
成田国際空港株式会社は昨日、成田空港内で無料の無線ランエリア拡大を明らかにしました。5月1日から到着ロビーの出口付近、5月末には出発ロビーの保安検査場付近で使えるようにする、とのことです。
@カンタス航空が19日から直行運航を再開へ
カンタス航空は昨日、震災後中止していた成田=シドニー線と成田=パース線の直行運航を19日から再開すると発表しました。
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パースの航空博物館にて(1998年7月)
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@日本航空がアジア便の一部運賃を引き下げ
日本航空は5月15日〜31日の成田発デンパサール行きと成田発バリ行きの「週末ステイ5」運賃を最大12000円引き下げることを発表しました。夏休み中の運賃も引き下げる、とのことです。
このところ、大震災による需要の激減から日本路線運賃を大幅に値下げする動きが拡がっているようです。
@ロシアの長官「都内の放射線量はモスクワの半分程度」
日本の原発事故の影響を調べてるために来日中のロシア医学生物学庁長官は昨日都内で記者会見し、都内の放射線量について「(自然放射線量がもともと日本より多い)モスクワに比べて半分程度」と述べ、ロシア政府に対して日本への渡航自粛勧告を解除するよう進言する意向を表明しました。
@アラブ首長国連邦が日本人の持ち込む食料を廃棄処分に
アラブ首長国連邦の航空当局は、日本人が日本から持ち込む食料品について、空港で全て没収し廃棄処分としているようです。日本領事館が問い合わせたところ、放射線の基準ではなく一律に廃棄処分としているようです。