2018年7月後半の出来事
*7月31日
@エア・カナダ機がB滑走路の誘導路を間違え立ち往生、滑走路閉鎖で大混乱
昨日午後3時40分頃、カナダ・モントリオール発成田行きのエアカナダ5便・B787型機がB滑走路に着陸した後、誤って建設中の誘導路に進入しました。この誘導路は舗装していない部分があり、カナダ機は動けなくなりました。この影響でB滑走路が使えなくなり、3時45分頃から閉鎖されました。同機は午後8時頃から牽引作業に入り、ぬかるんでいた誘導路から、1時間程で駐機場に移動し、乗客も降機しました。乗客は約5時間、機内に閉じ込められました。この結果、B滑走路は午後10時過ぎまで閉鎖されました。この誘導路は他の誘導路と違う、緑色に塗装されていましたが、 NAAではこの塗装が適切だったどうか今後検討する、とのことです。写真はA滑走路に着陸するエア・カナダ機ですが、機種はB777型機です。
【コメント】以前には使えない誘導路には大きく「×印」が塗装されていましたが、映像を見る限りでは、この誘導路には「×印」はなかったようです。
@昨日深夜、午前0時までに41便飛ぶ
昨日、成田空港で起こったカナダエアの誘導路誤進入のトラブルで、B滑走路が長時間閉鎖されたことを受けて、昨日深夜、「(従来取り決め)カーフュー弾力的運用」が実施されました。最終便は今日午前0時5分に離陸し、この間、1時間に41便(国際線36便、国内線5便)が深夜まで周辺に騒音を響かせました。
@千葉県経営者協会が森田知事に機能強化で要望書
今日の日本経済新聞によりますと、千葉県経営者協会は昨日、森田知事に対し成田空港の機能強化などを柱とする政策要望書を提出しました。その中では、「2020年東京五輪パラリンピックに向けて訪日外国人(インバウンド)需要が拡大することを見据え、第3滑走路の整備やB滑走路の延伸などの早期実現」を求めています。
【コメント】「2020年東京五輪パラリンピックに向けて訪日外国人(インバウンド)需要が拡大することを見据え」と言いますが、第3滑走路の建設や、B滑走路の延伸は、オリンピックまでには到底間に合いません。オリンピックの需要には関係ありませんね。
@大分発羽田行きの日本航空機が油圧トラブルで成田空港に緊急着陸
今日の千葉日報(有料電子版)によりますと、28日午後10時50分頃、大分発羽田行きの日本航空674便・B767型機で飛行中に油圧系統の警告が出ました。このため、同機は目的地を成田空港に変更し、午後11時55分頃成田空港に緊急着陸しました。
【コメント】これは「カーフュー弾力的運用」に当たらないのでしょうか。 NAA のページを見ますと、「羽田空港の悪天候のため、」となっていますが。
@キャセイ航空が冬季ダイヤで成田=香港線直行便を増便し1日5往復に
キャセイパシフィック航空は10月28日の冬期ダイアから、現在1日4往復している成田=香港直行便線を増便し、1日5往復にする、と発表しました。使用機材はA330-300型機となります。子会社のキャセイドラゴン航空と合わせると、グループの成田=香港直行便は1日8往復となります。なお、現在運航している成田=台北=香港線は冬季ダイヤから2往復減便となります。
@日本航空が新 LCC 準備会社を設立、本社は成田空港内
日本航空は今日、国際線中長距離格安航空会社(LCC)の準備会社として、株式会社「ティー・ビー・エル」を設立しました。本店は「JAL成田オペレーションセンター」内に置きます。資本額は9億8000万円で、日本航空が全額出資しました。新会社は成田空港を拠点に、2020年夏季スケシュールから運航を開始する予定で、機材はB787型機2機を使用する予定です。
@バニラの「6月輸送実績」は旅客数、搭乗率共に減少
バニラ・エアが発表した「6月輸送・運航実績」によりますと、国際線旅客数は8.2%減の9万1566人、搭乗率は0.7ポイント減の87.6%でした。一方、国内線旅客数は6.5%減の11万1462人、搭乗率は1.1ポイント減の83.3%となっています。
運航実績は国際線欠航率が0.2ポイント悪化の0.5%、定時出発遅延室が12.8ポイント改善の12.6%となりました。一方、国内線欠航率は0.5ポイント改善の0.8%、定時出発遅延率は3.1ポイント改善の18.7%でした。
*7月30日
@A滑走路南側着陸コースを横切る飛行物体は何だったのだろう?
26日の正午頃、A滑走路南端付近にある「空の駅 風和里しばやま」に行って、駐車場を出ようとしたところ、この日は今の時期には珍しい北風で、南からの着陸でした。所が、着陸コースの東側に、明るいライトが光っているのです。走り始めたところで、少し停めて、見ていたところ、停まっているようにライトは光っていました。もちろん、建物のライトではありません。走り出して、また、見るとライトの両側に翼が見えているのです。本来のA滑走路着陸コースを横切るように進んでいます。取材用の小型機よりも小さい機体のようで「ドローンかな」と思ったのですが、成田空港周辺では安全上ドローンは飛ばせないはずです。翼のついたドローンというのも、私は聞いたことはありません。写真を撮っておけば良かったのですが、びっくりして、撮り損ねました。一体何だったのでしょう・・・?
*7月29日
@昨日深夜、「従来取り決め」で9便が今日午前0時13分まで離発着
昨日深夜、台風12号の影響で、従来取り決めによる「(緊急時)カーフュー弾力的運用」が発生しました。9便が今日午前0時13分まで離発着しました。
@「Western Global Airlines」は定期チャーター便で週2回成田空港へ
何時もお世話になっている「sorakara-gonさん」からの情報によりますと、昨日の出来事で書いた「Western Global Airlines」ですが、4月2日から成田=アンク=シカゴ線を週2便(月・土曜日)の定期チャーター便として、運航しているそうです。
【コメント】昨日、私は NAAの時刻表や新規乗り入れ航空会社を調べたのですが、出ていませんでした。定期チャーター便だったためでしょうか。英文のウイキペディアでは「(同航空は)長期間にわたるウェットリースソリューション(ACMI)、商用チャーター、軍用チャーターなどがあり、急成長をしています。」との事です。
@台風12号の影響により、今日も国内線約170便が欠航
台風12号による国内線の欠航は、午前11時半現在、全国で168便にのぼる見込みです。この内、ジェットスター ・Jは成田発着の10便の欠航を決めています。
なお、昨日夕方のNHKニュースによりますと、台風による強風の影響で成田空港では午後から夕方にかけて、着陸しようとする機体が風に煽られ着陸をやり直す場面がかなり見られた、とのことです。この影響で4便が新千歳や関西空港に目的地を変更し、国内線でおよそ70便が欠航となり、国際線でも欠航が出ました。
@ジェットスター ・J の自社養成副操縦士制度で4人が合格、2人は女性
27日の日本経済新聞によりますと、ジェットスター ・Jは27日、本社で2017年7月からスタートした「副操縦士昇格(FOUG:First Officer Upgrade)プログラム」の第1回副操縦士昇格セレモニーを行いました。昇格したのは4人で、大学のパイロット養成コースなどから同社に応募し、座学を約2ヶ月受け、韓国やマレーシアでのシミュレーター訓練後、大分空港でのA320型機の実機訓練を受けて、国土交通省の副操縦士の昇格訓練を受け、副操縦士の免許を取得しました。4人の内、2人は女性です。
@イラク航空機で飛行中に、機長と副操縦士が機内食で大げんか
昨日のAFP通信によりますと、日時がはっきりしないのですが、イランのマシャド発イラクのバクダット行きのイラク航空機で、飛行中に機長と副操縦士が小競り合いのケンカをする出来事があった、とのことです。原因は機内食で、副操縦士が機内食を頼んだところ、機長が「俺は許可していない」と怒り出し、口論となりました。同機はバグダットに無事着陸しましたが、降機後も、ケンカは続きました。イラク航空ではこの2人を停職処分としました。
*7月28日
@「Western Global Airlines」は米軍関係の貨物を運んでいないのか?
26日に成田空港第1ターミナルに行ったところ、見慣れない航空会社を見ました。急いで写真を撮ったのですが、右のようにピンぼけになってしまいました。
この航空会社は米国の「Western Global Airlines」でした。色々調べたところでは、成田空港への定期便はないようですが、成田空港にはチャーター便として、時々来ているようです。この航空会社は比較的新しく、2014年8月5日に米国連邦航空局(FAA)から運航許可を受けました。当初はMD11F型機で運航を開始したようですが、成田空港へはB747-400型機で乗り入れているようです。
問題なのはこの航空会社が、米軍のチャーターでたびたび運航している事です。ウイキペディア(英文)で検索したところ、2016年2月13日に起こした「Western Global Airlines N545JN」事件(英文)というのを見つけました。これは、同社機が「南アフリカ準備銀行券(紙幣)」67トンを輸送中にアフリカ諸国で着陸拒否にあっていることです。これは、この紙幣の輸送が「米国中央情報局(CIA )」との関連が疑われたことにあるようです。
この便が、ミュンヘン空港に着陸したときに、機体から血が落ちてきて、調べたところ、中から切断された遺体が発見されました。パイロットなどは最初「鳥と衝突しものだ」と言い張りました。
【コメント】何か、怪しい航空会社です。成田空港へのチャーター便が、貨物の一部でも米軍依頼のものであれば、本会が運輸大臣などと結んだ「取極書」で約束した「成田空港では軍事的利用を、一切行わない」との約束に違反する行為です。このようなチャーター便は、まさに「マックチャーター便」に該当します。
@台風12号の影響で成田空港でも欠航便多数
今日、日本列島に上陸が見込まれている、台風12号の影響で、成田空港路線でも多くの便の欠航が見込まれています。ジェットスター ・J ではすでに16便の欠航を決めています。欠航便はこれからも増えそうで、ターミナル内は混乱するのではないでしょうか。
@エアアジア・ジャパンの第2四半期搭乗率は79%
昨日の「Traicy」によりますと、エアアジア・ジャパンが発表した第2四半期(4〜6月)の運航実績は、搭乗者数が前四半期比(以下同じ)10%増の5万7529人、搭乗率は±ゼロの79%となっています。
*7月27日
@【訂正】昨日の出来事の成田空港の6月運用状況で、私のミスで、「5月の運用状況」を見てしまいました。訂正して、おわびいたします。
@2018年上期の運用状況で、総発着回数は1%増
成田国際空港株式会社(NAA)が昨日発表した「成田空港18年上期(1〜6月)運用状況」では、総発着回数は前年同期比(以下同じ)1%増の12万4931回で、3期連続で最高値を更新しました。この内、国際線発着回数は3%増と3期連続で最高値を更新し、国内線発着回数は5%減となっています。
総旅客数は4%増の2061万4967人と、上期として初めて2000万人を突破し、5期連続で最高値を更新しました。この内、国際線旅客数は6%増の1710万8818人となり、外国人旅客数は13%増と、上期として初めて800万人を突破し、5期連続で最高値を更新しました。日本人旅客数は2%増でした。
総航空貨物量は3%増の111万8881トンで、この内、積込量は7%増、輸出量は16%増となり、また、取卸量は1%減で、輸入量は3%増でした。
給油量は1%減となっています。
写真は昨日の第1ターミナル「P1駐車場、新立体駐車場」屋上からの景観です。
@羽田空港での大韓航空エンジン火災事故の原因は製造時のミスか
運輸安全委員会は昨日、2016年5月27日に羽田空港で起こった、羽田発金浦行きの大韓航空2708便・B777-300型機のエンジン火災事故についての報告書を公表しました。報告書によりますと、原因は第1段高圧タービン・ディスクが破断し、その 破片がエンジンケースを貫通したため、破断したパイプから漏れたオイルなどに点火して火災が発生した、とのことです。ディスク破断の原因については、エンジン製造時に、同ディスク後面のU字型溝部分加工で、ディスク後部の溝に、基準の最大5倍を超える誤差が生じて、この誤差が製造時の点検でも見過ごされた可能性がある、としています。この誤差による段差で、エンジンの使用中に低サイクル疲労による亀裂が発生し、今回の破壊が発生した可能性がある、としています。さらに、大韓航空による整備でも、このU字型溝部分が、重要点検ヵ所に指定されていなかったこともあって、この亀裂が発見されずに見逃された可能性を指摘しています。
*7月26日
@総発着回数の伸び率は1.01%、6月運用状況
成田国際空港株式会社(NAA)が今日発表した「6月運用状況」によりますと、総発着回数は前年同月比(以下同じ)1.01%増の2万688回と、6月としての過去最高となりました。この内、国際線は3%増と6月としての過去最高、国内線は6%減となっています。
総旅客数は7%増の344万7039人と、6月としての過去最高となりました。国際線旅客数は10%増で、6月としての過去最高となりました。この内、日本人旅客数は3%増、外国人旅客数は21%増となりました。国内線旅客数は6%減となっています。
総国際航空貨物量は6%減で、この内、積込量が1%減、輸出量が15%増となり、取卸量は11%減で、この内、輸入量は2%減となっています。
給油量は3%減でした。
【コメント】今年に入っての総発着回数は2〜1%増の伸びで、6月は1%割れ寸前となりました。「機能強化計画の年間発着回数」の伸びは過大予測と言わざるをえません。
@タイ・ライオン・エアが11月に成田=バンコク線に就航か
今日の「NNA ASIA」によりますと、タイのLCC「タイ・ライオン・エア」は11月から、成田=バンコク線に就航する計画を明らかにした、とのことです。
@日本郵船が19年3月の純利益見通しを下方修正、日本貨物航空問題で
日本貨物航空の親会社である日本郵船は昨日、2019年3月期業績の見通しを発表しました。それによりますと、純利益が従来見通しの290億円から約40%減の120億円になる、としています。日本貨物航空の整備記録改竄や事故や重大インシデントの多発などで、機材が点検のための飛行停止になっている影響を織り込んだ、とのことです。
@「台湾」の名称表記で、44航空会社が「台湾」を削除
中国は航空会社のホームページなどでの「台湾」表記が、「『一つの中国』という、原則を犯している」として警告を繰り返していました。この問題で米国大手航空会社3社は現地時間25日、中国の要求に応じ、行き先表記を「台湾」でなく「台北」としました。全日空と日本航空も同様の措置をとっています。これにより、中国から指摘を受けた44の航空会社が全て、変更したことになります。これにたし、中国外務省の耿爽副報道局長は二十五日の定例記者会見で「外国航空会社による表記変更を肯定的に評価する」と歓迎しました。
*7月25日
@大韓航空機の車軸には以前からひびが入っていた可能性
運輸安全委員会は昨日、先月29日に成田空港に着陸した大韓航空703便・B777-300型機の車軸が折れた重大インシデント(2018年6月30日の出来事参照)について、折れた車軸の欠損部が黒くなっていることなどから、事故以前からひびが生じ、ここから侵入した異物により、腐食や金属疲労が進んで、車軸の強度が低下していた可能性がある、とする国土交通省への情報提供を行った、と発表しました。なお、調査は継続します。国土交通省はこれに基づき、同じ車軸を使用している全日空の28機と日本航空の27機のB777型機の点検を指示しました。
@「住民説明会の日程も、機能強化協議会の日程も決まっていない」政府答弁書
今日の「日刊航空」によりますと昨日の閣議で決定した、海江田衆議院議員が提出した「羽田新飛行ルートに関する質問」に対しての答弁書で、羽田空港陸上ルート新設について「今後の住民説明会については、現時点で具体的な予定は決まっていないが、関係地域の地方公共団体とも相談のうえ、丁寧な情報提供に引き続き努めていきたい」としています。また、首都圏空港機能強化の具体化に向けた協議会の開催予定については「現時点で具体的な予定決まっていない」としています。
@米国と英国のメディアが「(オリンピック開催時期)日本の猛暑で大丈夫か」と心配
今日のNHKニュースによりますと、海外のメディアのイギリス「ガーディアン」や米国「ウォール・ストリート・ジャーナル」は、日本の猛暑についての記事を載せ、その中で、2020年のオリンピック・パラリンピックの開催時期について、疑問を呈しています。1964年の前回東京オリンピックは暑さ対策として10月に開催したこと、2022年に開催予定のワールドカップ・カータール大会は冬にずらしたことを上げています。
【コメント】元々、私的には、大企業のもうけを増やすためのイベントですから、賛成したわけではありません。ここに使う税金を、災害復興や学校へのエアコン設置などに使えば良いと思いますが、記事はもっともと思います。日程変更は航空業界などにも大混乱をもたらしますが、選手や観客の健康を考えたら、当然ですね。
@ビスタラ航空がA320neo型機13機を追加発注
今日の「Traicy」によりますと、インドのビスタラ航空はエアバスとA320neo型機13機を追加発注することで合意しました。
*7月24日
@昨日深夜、「カーフュー弾力的運用」18例目が発生
昨日深夜、2018年度「カーフュー弾力的運用」18例目が発生しました。
・18例目 香港発成田行きの日本貨物航空206便・B747-8F型機が、台風に伴う悪天候による管制制限のために遅れた、玉突き遅延のために、午後11時33分にA滑走路南側から着陸したものです。
@スカイマークの2018年3月期決算で純利益が70億円
昨日の「日刊航空」によりますと、スカイマークが発表した2018年3月決算によりますと、売上高は前年同期比(以下同じ)9.6%増、営業利益は6.4%増、純利益は3.4%増の70億3000万円となりました。また、旅客数は7.3%増の722万3683人、利用率は0.2ポイント増の84.4%となっています。
@アシアナ航空が機材整備で大幅遅延が1週間で8件
今日の「chosun Online 」によりますと、この1週間でアシアナ航空の機材故障で出発が遅れた便が8便出た、とのことです。この事態を重く見た国土交通部では、同航空の特別点検に入り、来月3日まで続く、とのことです。
【コメント】同航空は先頃のスカイトラック社による「5スター」を授与されている11社の中に入っていますが、これはあくまでもサービスに対する評価ですね。安全運航については以前から事故も多く、問題が指摘されています。コスト削減のために、機材定期整備の間隔も長め、のようです。
@オーストラリアでもパイロット不足が深刻に
23日の「NichiGo Ptrss」によりますと、オーストラリアでもパイロット不足が深刻化しており、昨年には10808便が欠航し、この欠航率は長期的な平均1.4%を上回る1.9%となっている、とのことです。この内、パイロット不足によるものがどのくらいあるかはっきりしていませんが、パイロット不足が欠航率を押し上げていることは明らか、としています。オーストラリアの大手航空会社のパイロットは給与の高い中国や中東の航空会社に転職する例が多く、これが、周り巡って地域航空会社や小さいチャーター便会社ではより深刻な事態になっており、パイロット訓練学校の教官の不足にもつながっている、とのことです。
【コメント】今日の「ITmedia ビジネスオンライン」に載った「パイロット1人制か、航空機『コックピット改革』の是非」ではパイロット不足に対応するため、飛行中のパイロット削減し、IT を使って、パイロット1人で飛行機を運航する案が浮上している、とのことです。その記事の中でも、マイナス側面について色々考察されていますが、基本は「安全軽視で、企業のもうけ優先」につきると思います。何で、今の世の中、「もうける事が、全てに優先する正義だ」と言う、考えが蔓延するのでしょうか。「安全な生活や環境保全など」は置き去りにされているように思います。
@「BOC」がA320neo型機ファミリー17機発注の覚書
現地時間23日の「ATWオンライン(英文)」によりますと、「BOC Aviation」はエアバスとA320neo型機とA321neo型機合わせて17機を購入する覚書を締結しました。
*7月23日
@昨日深夜、「カーフュー弾力的運用」16・17例目が発生
昨日深夜、2018年度「カーフュー弾力的運用」16・17例目が発生しました。
・16例目 福岡発成田行きのジェットスター ・J 514便・A320型機が、福岡空港の滑走路に落雷による穴が出来、閉鎖になったため、成田空港到着が遅れ、午後11時6分にA滑走路に南側から着陸したものです。
・17例目 成田発関西行きのピーチ・アビエーション320便・A320型機が、福岡空港の滑走路に落雷による穴が出来、閉鎖になったため、成田空港到着が遅れ午後11時26分にA滑走路北側から離陸したものです。
@ポーラエアカーゴ機からエンジンパネルが脱落、成田空港内では見つからず
昨日の産経新聞によりますと、昨日午後7時半頃、アンカレッジ発成田行きのポーラエアカーゴ958便・B747型機の到着後点検で、右エンジンの内部パネル1枚がなくなっていることが分かりました。国土交通省成田空港事務所では滑走路を閉鎖し点検しましたが、見つかりませんでした。飛行中に落下したものと見られています。パネルはアルミ製で直径約30cm、短径約15cmの楕円形でした。
写真は成田空港に着陸するポーラエアカーゴのB747型機です。航空科学博物館から撮りました。
@福岡空港の滑走路に落雷で穴が開く、欠航62便、他空港着陸24便
昨日午後4時34分頃、福岡空港の滑走路と誘導路が交差する部分の表面に縦横約40cm、深さ約10cmの穴が開いているのが見つかりました。福岡空港事務所では滑走路を約1時間閉鎖し、補修工事を行い、午後5時40分に再開しました。原因は直前に降った激しい雷雨中の落雷によるものと見られています。この閉鎖で欠航便が62便、目的地変更が24便でました。
この内、ホノルル発福岡行きのデルタ航空599便が、燃料切れの恐れがある、として関西空港に緊急着陸しました。
@ MRJ 試験3号機がモーゼスレイク・センターに帰還
「Flightradar24」によりますと、MRJ試験3号機ですが、現地時間22日にカナダのガンダー空港から、五大湖の西端にある、ミネソタ州のダルース空港に飛び、ここで給油して、モーゼスレイク・フライトテスト・センターに日本時間の今日午前6時10分に無事帰還しました。この日は総飛行時間7時間40分、総飛行距離4847Kmでした。
*7月22日
@ MRJ 試験3号機がファンボローから帰還の途へ
「Flightradar24」によりますと、ファンボロー・エアショーでデモ飛行を行った、 MRJ試験3号機(JA23MJ)は現地時間21日午前に、モーゼスレイク・フライトテスト・センターへの帰還の途につきました。この日は、3時間15分の飛行でアイスランドのレイキャビックに到着し、ここで給油して、午後に離陸し、4時間10分かけてカナダ東岸のガンダー空港に到着しています。21日はここで一泊し、22日にモーゼスレイク・フライトテスト・センターに到着するものと見られます。帰路は偏西風に逆らって飛ぶため、途中でもう一度、給油することになるのではないでしょうか。
【コメント】ファンボロー・エアショーは現地時間21日と22日が一般公開なのですが、 MRJは一般への公開はしなかったようです。航空会社やリース会社へのアピールが目的だったのでしょうね。
@自国の開発を主導するため、SST 騒音基準の緩和を求める米国
今日の「日刊工業新聞」によりますと、この所、米国で超音速ジェット機(SST)の開発が発表されています。米国はこの開発を自国主導で行うために、国際民間航空機関(ICAO)に新たな騒音の基準設定を求めている、とのことです。しかし、これに対して、欧州諸国は厳しく反発している、とのことです。これについて、米国の開発関係者は「欧州は政治的な駆け引きで(空港周辺の)騒音に懸念を示す方向にある」と語る半面、「欧州にとっては問題だが、業界の後押しがないため、解決を図る根拠にはならない」と分析している、とのことです。
【コメント】米国は全てが企業の利益優先で動いているようです。地球温暖化でも、その防止策について「経済成長にはマイナスだ」とのことで、全世界の枠組み造りに協力をしていません。南太平洋の島が水没の危機に瀕していることなど、眼中にはありませんね。SST騒音問題でも、JAXAが研究しているような地道な騒音軽減の対策なしで、何が何でも超音速機を自国で開発し、実用化しようというのでしょうか。「米国の利益が最優先だ」とするトランプ大統領の尻馬に乗るつもりでしょうか。
写真は、昨年、大型模型機を気球から落下させ、ソニックブームを起こし、その大きさが、コンコルドなどに較べて約半分に軽減できることを実証した、JAXAの「小型超音速旅客機」の模型です。
*7月21日
@スカイマークの「6月運航実績」は欠航率が0.2%、遅延率が6.2%
スカイマークが発表した「6月運航実績」によりますと、欠航率は前年同月比(以下同じ)±0の0.2%でした。また、定時出発遅延率は0.4ポイント改善の6.2%でした。
@ヒースロー空港の滑走路増設計画に周辺自治体などが反対
現地時間19日の「ATW」によりますと、英国のヒースロー空港の滑走路増設問題について、ヒリンドン、ワンズワース、リッチモンド、ハマースミス&フルハム、ウィンザー、メーデンヘッド評議会、ロンドン・サディク・カーン市長、グリーンピースらは環境破壊などを理由に、この計画に反対している、とのことです。Hillingdon CouncilのリーダーRay Puddifootは「私たちは、政府に私たちの懸念に対処し、質問に答える機会を数多く与えました。 法律と常識の両方で、容認できないほどの環境被害と多数の人々の健康と福祉の証拠は、支持されていません。」と述べている、とのことです。
@エティハド航空が大量発注をキャンセルか
昨日の「Forbes japan」によりますと、世界で路線拡大を目指すエディハド航空は、過去2年間で34億ドル(約3800億円)の損失を出しています。このため、大量発注しているボーイング社とエアバスへのキャンセルを検討している、とのことです。すでに、キャンセルへの交渉は始まっており、キャンセル額は両社共に1兆円以上になるものと見られています。
写真は東雲の丘から撮影した、エティハド航空のA340型機です。
【コメント】今年のファンボロー・エアショーでの発注を見ても、新型機への発注はすさまじいものがあります。この数年の発注は「バブル」と見ても良いように思えます。何かのきっかけ(米中貿易紛争や原油高や戦争など)があれば、航空業界はパニックに陥るのではないでしょうか。「バブル」は何時かはじけます。日本の20数年前のように。
@ファンボロー・エアショー中の発注は
現地時間19日の「ATW」に、ファンボロー・エアショー期間中の現地時間19日までの旅客発注の一覧表が掲載されています。発注会社と機種、発注か覚書かなどが全て載っているようです。
*7月20日
@森田知事と周辺市町の首長が総務大臣に成田財特法で要望
今日の千葉日報(有料電子版)によりますと、森田千葉県知事と成田空港周辺市町の首長などは昨日、総務省に野田大臣を訪ね、成田用水事業の補助率かさ上げを可能にしている成田財特法の期限延長と、適用範囲を従来の新規施設整備だけでなく、老朽化した施設にも適用できるように要望しました。要望後、森田知事は「大臣は『十分わかっている、協力する』と言ってくれた」と述べました。
@成田空港「6月貿易概況」で輸出額は4.7%増、輸入額は4.3%増
東京税関が昨日発表した「6月成田空港貿易概況」によりますと、輸出額は前年同月比(以下同じ)3ヶ月連続プラスの4.7%増の9794億3200万円となりました。また、輸入額は16ヶ月連続プラスの4.3%増の1兆339億8200万円となっています。
また、上半期では、輸出額は前年同期比(以下同じ)3.1%増の5兆5783億2600万円、輸入額は10.0%増の6兆4700億6300万円となっています。
@春秋航空 ・日本が8月1日から成田発着の国内線を増便へ
春秋航空 ・日本は今日、国内線増便を発表しました。8月1日〜10月27日に成田=新千歳線を1日2往復に、同じく成田=広島線を1日2往復に、また、8月2日〜12日に期間限定で成田=関西線を木・日曜日に1日1往復運航します。成田=関西線は同航空としては初めての就航となります。
【コメント】春秋航空 ・日本も、日本航空の支援を受けて、ようやっと整備体制も整い、機材をフル稼働できるようになったようです。写真は駐機する5号機(JA05GR)ですが、長い間、写真のようにエンジンカバーをつけたまま駐機していました。現在は路線に投入されています。
@オーストリア航空が来夏季ダイヤでも成田=ウィーン線の運航を発表
昨日の「Traicy」によりますと、オーストリア航空はこの程、2019年3月末から始まる来夏季ダイヤで、成田=ウィーン線を現在と同じ、週5便(月・火・水・金・土曜日)で運航することを明らかにしました。
@京成電鉄がスカイライナーを使ったテロ訓練を実施
今日のNHKニュースによりますと、京成電鉄は今日、印西市にある車両基地で、運行中の特急電車「スカイライナー」の中で、薬品を使ったテロが発生した、との想定でテロ対策訓練を行いました。訓練には約150人が参加し、薬品による喉や目の痛みを訴えた乗客を車外に誘導したり、犯人を取り押さえるなどの訓練が行われました。
@国土交通省が日本貨物航空に「事業改善命令」などを発令
国土交通省は今日、日本貨物航空に対して、安全管理体制の見直しなどを求める「事業改善命令」と「業務改善命令」を出しました。また、航空会社は通常、信頼性の高い整備体制を条件に、国による年1回の機体の安全性の検査が免除される「連続式耐空証明」を付与されていますが、同省は日本貨物航空への適用を取り消すことも決めました。「連続式耐空証明」の取り消しは初めてとなります。このため、今後同社は1年毎に国土交通省の安全検査を受ける必要があります。同航空は昨年から今年にかけて事故や重大インシデントを複数起こすなど、「整備体制に問題がある」として国土交通省による複数回の立ち入り検査を受けています。この検査でも複数の整備規定に違反する事例が確認されています。
@日本航空の6月実績は旅客数・利用率共に好調
日本航空が昨日発表した「6月JALグループマンスリーレポート」によりますと、国際線では旅客数が前年同月比(以下同じ)11.8%増の76万5582人、利用率が2.2ポイント増の84.4%となりました。一方、国内線は旅客数が3.0%増の281万2531人、利用率は0.8ポイント増の70.6%となりました。この内、成田空港路線の利用率は成田=伊丹線が0.8ポイント減の79.2%、成田=札幌線が1.1ポイント増の52.0%、成田=中部線が10.6ポイント増の81.0%、成田=福岡線が4.8ポイント増の79.7%となっています。
運航状況では国際線が、欠航率0.1ポイント改善の±0.0%、定時出発遅延率が1.3ポイント悪化の13.2%、国内線では欠航率が0.4ポイント悪化の0.9%、定時出発遅延率が2.2ポイント悪化の7.9%となっています。
@ MRJ の3回目のデモ飛行も無事終わる
三菱航空機会社は現地時間18日で終わる予定だったMRJのデモ飛行を、予備日の19日にも追加で実施しました。地上作業車との接触事故で17日のデモ飛行が中止された代わりになり、これで、3回目のデモ飛行となります。なお、現地時間18日のデモ飛行でのレドームの補修ですが、試験2号機のレドームと取り替えたわけではなく、機体補修用テープなどで修理した、とのことです。しかし、19日にはモーゼスレイク・フライトテスト・センターから空輸した試験2号機の予備のレドームを使った可能性もあるようです。
【コメント】ファンボロー・エアショーが終わって、モーゼスレイク・フライトテスト・センターに帰還するときは、本物のレドームで修理した状態でないと、まずいと思われます。
@ファンボロー・エアショーでの新型機発注(その4)
・エアアジアXは現地時間19日、エアバスにA330-900neo型機34機を追加発注した、と発表しました。
・メキシコのLCC 「VivaAerobus」は仮発注していたA321neo型機25機を確定発注しました。これは、19日の出来後で書いた機種変更分とは別になります。
・ウガンダ・エアラインズは18日、エアバスとA330-800neo型機2機を発注する覚書を締結しました。
・ベトナムのベトジェットは現地時間19日、エアバスとA321neo型機50機を発注する覚書を締結しました。
・エアバスは現地時間19日、匿名顧客からA320neo型機10機を発注する覚書を締結した、と発表しました。
・ハワイアン航空は現地時間19日、ボーイング社にB787-9型機10機を確定発注しました。
*7月19日
@スカイマーク社長「来年6〜7月に国際線就航予定」
昨日記者会見したスカイマークの市江社長は、来年の就航を目指している国際線について、「今冬にサイパンとパラオへのチャーター便を運航し、来年6〜7月に定期便を開設したい」と述べました。新規就航は成田空港路線となるようです。
@6月の訪日外客は15.3%増、出国日本人は6.4%増に
観光局が昨日発表した「6月訪日外客数(推計値)」によりますと、訪日外客数は前年同月比(以下同じ)15.3%増の270万5000人と過去最高になりました。一方、出国日本人数は4ヶ月連続の前年同月比プラスで6.4%増の142万1600人となっています。
また、今年上半期の合計では訪日外客数が前年同期比(以下同じ)15.6%増の1589万8900人、出国日本人数は4.3%増の878万3400人となっています。
@ MRJ がデモ飛行に復帰
現地時間18日、機首を損傷したMRJ試験3号機は、36時間かけて機首のレドームを修理し、ファンボロー・エアショーでのデモ飛行(フライトディスプレイ)に復帰し、無事終了しました。
【コメント】三菱航空機会社のサイト(英文)では、翻訳すると「MRJのファーンバラでの復帰は、チームメンバーが解決策を評価するために働いたときに事故直後に始まりました。主な問題は、損傷が修正されるか、FTA-3(試験3号機)の交換用レドームが、日本または米国に拠点を置く試験機から出荷される必要があるかどうかを決定することでした。」「日本の名古屋本社とモーゼス湖飛行試験センターの三菱チームと調整して、現場の乗組員は一晩中被害を修復する方法を見つけました。交換が必要な場合、チームはMRJ FTA-2(試験2号機)からファーンバラに新しいレドームを出荷した。」となっています。これを読みますと、レドームを2号機のものに取り替えたようです。塗装も塗り替えたのでしょうか。
ただ、「ATW」では「ダメージはガラス繊維、テープ、レドーム内部の補強メッシュ、テープとペイントの組み合わせで修復されました。」と書かれています。
@ファンボロー・エアショーでの新型機発注(その3)
・エアバスは現地時間17日、匿名顧客とA321neo型機25機、A320neo型機75機を購入する覚書を締結した、と発表しました。
・エアバスは現地時間18日、匿名顧客からA330neo型機6機を受注した、と発表しました。
・メキシコのLCC 「VivaAerobus」は発注しているA320neo型機16機をA321neo型機に変更しました。
・ベトナムのLCC 「ベト・ジェット」はボーイング社とB737MAX10型機20機とB737MAX8型機80機を購入する覚書を締結しました。
【コメント】今年のファンボロー・エアショーでの旅客機発注では「匿名」の発注がかなりあります。これは、米中貿易紛争で、主に、トランプ大統領を刺激したくない、との思惑があるから、とのことです。
*7月18日
@捕獲キットでアカカミアリは見つからず
NAAは昨日、13日にインドからの貨物梱包木枠から約50匹のアカカミアリが発見されたことを受けて設置した、25個のあり捕獲機から、アカカミアリは発見されなかった、と発表しました。
@森田知事が老朽化進む成田用水施設を視察
森田知事は昨日、成田空港周辺の成田用水施設を視察しました。視察後、知事は「地元に老朽化した施設の改修で負担が生じないよう、国に成田財特法の延長を要請したい」と述べました。
【コメント】写真は、反対派の抗議の中、機動隊に守られながら進む、約45年前の成田用水工事です。芝山町の菱田地区だったと思います。
私たちの会は「胸まで浸かる泥田を改良することが、住民の利益になる」として、この成田用水工事に反対しませんでした。そのために、当時の反対派からは「裏切り者」として、会員の家の周りを毎日、毎日、宣伝カーをまわされ、「焼き討ちをされるのではないか」と夜の見回りの話しまで出ました。
@那覇空港で自衛隊の早期警戒機がタイヤパンクで立ち往生
昨日午後5時30分頃、那覇空港に着陸した航空自衛隊のE2C早期警戒機が滑走路上で動けなくなりました。このため、滑走路が5時40分頃から約1時間40分閉鎖され、民間機9便が欠航し、11便が目的地を変更し、5便が出発空港に引き返しました。また、21便に最大3時間14分の遅れが出ました。自衛隊機の前脚と左主脚のタイヤがパンクしたのが原因でした。
@羽田空港滑走路の穴は高温によるアスファルトの劣化が原因
16日に発生した羽田空港B滑走路の穴ですが、国土交通省は昨日、暑さでアフファルトに含まれる水分が膨張し、アスファルトが脆くなっていたことが原因、と発表しました。また、穴の周辺を調査したところ、劣化が進み、ひび割れなどが発生する危険のある部分が多数見つかった、とのことです。昨日深夜、付近の長さ60m、幅5m程の部分の補修工事を行い、今朝5時頃までに終了した、とのことです。
@昨年度の事故と重大インシデントは7件、4件は日本貨物航空機
国土交通省は昨日、「2017年度航空輸送の安全にかかわる情報」を公表しました。これによりますと、航空機事故は前年度比2件減の2件で春秋航空 ・日本機と日本貨物航空機でした。また、重大インシデントは昨年度と同じ5件で日本貨物航空機が3件、日本航空機が1件、ピーチ・アビエーション機が1件となっています。安全上のトラブルは37件増の1031件となりました。
【コメント】何と言っても、事故と重大インシデントの7件の内、4件が日本貨物航空になっているのが目を引きますね。もっと、早い段階での監察などが必要だったのではないでしょうか。墜落などの重大事故につながらず、幸いでした。
@ MRJ がフライトディスプレイ直後に、牽引車が機首に衝突し損傷
現地時間17日、三菱航空機会社は16日の夕方、フライトディスプレイ後に、牽引する空港車両とMRJ試験3号機の機首部分が接触し、牽引車の塗料が機首部分に付着する傷が出来た、と発表しました。現地で修理を試みましたが、17日のフライトディスプレイは中止する、と発表しました。原因は現地のハンドリング会社社員のミスのようです。18日のフライトディスプレイを行うかどうかは未定、としています。なお、地上での機体公開は実施する、とのことです。昨日の「Aviation Wire」に損傷の様子が写真で報じられています。
@日本航空がスカイトラックス社の「5スター」を初めて獲得
日本航空は昨日、英国の「スカイトラックス社」が実施する「ワールド・エアライン・アワード」の内、航空会社の格付け「ワールド・エアライン・スター・レーティング」で、最高評価の5つ星(5スター)を獲得したと発表しました。
また、全日空は6年連続で「5スター」に選ばれています。また、同時に発表された「ワールド・ベスト・エアライン2018」では全日空が3位に入っています。なお、世界で「5スター」に選ばれているのは11社となっています。
@ファンボロー・エアショーでの新型機発注(その2)
・ピーチ・アビエーションはすでに発注しているA320neo型機10機の内、2機を長距離仕様のA321LR型機に変更しました。
・米国の「エア・リース社」はB737MAX8型機75機とB787-9型機3機を発注しました。
・「Aviation Capital Group(ACG)」はB737MAX8型機20機を発注しました。
・ブラジルの「アズール社」はE195E2型機21機を発注しました。
・米国のジェットブルー創始者であるDavid Neeleman氏は新しく立ち上げる予定の航空会社のために、A220-300型機(旧称CS300型機)60機を発注しました。
・クウェートの「ワタナヤ航空」はエアバスにA320neo型機25機、ボーイング社にE195E2型機10機を発注しました。
・「Volga-Dnepr Group」はB747-8F型機5機を確定発注しました。
・エアバスは匿名顧客からA350-900型機8機の発注を受けた、と発表しました。
・航空機リースの「Macquarie AirFinance Group」はA320neo型機20機を確定発注しました。
・中国の四川航空は10機のA350-900型機を確定発注しました。
*7月17日
@千葉県が騒特法の線引きと振興計画案の縦覧始める、20日まで
千葉県は6日、特定空港周辺航空機騒音対策特別措置法(騒特法)基本方針の変更案をまとめました。地域振興の方針を示した「基本プラン」を踏まえ、土地利用や施設整備に関する基本的事項の内容を修正しました。千葉県はこれに基づき20日までに縦覧可能(縦覧できるところはリンク先にあります)とし、これについての意見を8月2日までに受け付けることにしています。
@ベトナム航空が今日から成田路線にA350-900型機を投入
ベトナム航空は今日から成田空港路線にA350-900型機を投入しました(7月1日出来事参照)。昨日まではB787型機を使っていました。
@エアホンコン貨物機がエンジントラブルで関西空港に引き返す
今日の朝日新聞によりますと、昨日午後11時半頃、関西発香港行きのエアホンコン205便・A300型機が、関西空港に緊急着陸しました。同機は午後9時40分頃に関西空港を離陸しましたが、鹿児島県上空を飛行中に、片方のエンジンに不具合が発生したため、このエンジンを停めて関西空港に引き返したものです。同便は貨物便で乗員にケガはありませんでした。
@全日空のB787型機改修による8月の欠航便は378便
全日空は今日、B787型機エンジンの改修による欠航について、8月は378便を欠航とする、と発表しました。また、8月の繁忙期の予約を一部制限していましたが、今日付で解除することも明らかにしました。さらに、9月分の欠航については8月9日までに発表する、としています。
@ボー社CEO「三菱とのパートナーシップに変わりはない」
昨日の日本経済新聞によりますと、現地時間15日、ボーイング社のマレンバーグCEOは記者会見で三菱航空機会社とのパートナーシップを継続する方針を明らかにしました。マレンバーグCEOは「(民間航空機分野で連携する)三菱重工とのパートナーシップは継続していく」と強調し、ボーイングのグローバルサービス部門のディール社長も「 MRJ を含めて三菱重工との関係深化を図りたい」と述べました。
@ファンボロー・エアショーが始まる、 MRJ もフライトディスプレイ
現地時間16日から英国でのファンボロー・エアショーが始まりました。三菱リージョナルジェット(MRJ)の試験3号機も、無事に7分間のフライトディスプレイ(演示飛行)を行いました。なお、フライトディスプレイは19日まで4回行われます。
毎年のことですが、エアショーに合わせて、旅客機の発注が行われます。計画中のものも含めて、新型機の発注について下記に箇条書きにまとめてみます。ただし、漏れもあると思いますので、よろしく。
・三菱UFJリースは16日、米国のグループ会社「ジャクソン・スクエア・アビエーション」を通じて、B737MAX型機30機を調達する、と発表しました
・ユナイテッド航空はB787-9型機4機を新たに発注しました。
・ブラジルの「GOL航空」は現地時間16日、B737MAX8型機を15機追加発注する、と発表し、すでに発注しているB737MAX8型機30機をB737MAX10型機に機種変更することも明らかにしました。
・オーストラリアの「Macquarie AirFinance」はA320neo型機20機を追加発注しました。
・エアバスは匿名顧客からA320neo型機80機の発注を受けた、と発表しました。
・ルーマニアの「タラム」はB737MAX8型機5機を発注しました。
・ダブリンの「Macquarie AirFinance」は20機のA320neo型機を発注しました。
・「Macquarie AirFinance」はB737MAX8型機30機を発注しました。
・台湾のエアバー航空前会長の張氏が設立した「スターラックス航空」は現地時間16日、エアバスに対し、A350-900型機5機とA350-1000型機12機を発注しました。同社はすでにリースでA321neo型機を年末にも導入する計画で、アジアへの路線を2020年にも開設する計画です。A350型機は2022年に開設する予定の長距離路線に投入する、としています。
*7月16日
@羽田空港B滑走路に穴、補修で滑走路閉鎖
今日正午頃、羽田空港の滑走路定期点検で、B滑走路に縦20cm、横30cm、深さ10cmほどの穴が開いているのが見つかりました。この補修作業のため、午後0時45分頃からB滑走路を閉鎖して補修作業を行っています。この所の暑さで、表面のアスファルトが剥がれたのではないか、とのことです。補修工事が長引き、閉鎖が長引くと運航便に遅れが出る可能性がある、とのことです。先月19日と25日にも同様のトラブル(6月25日の出来事参照)がありました。
@三菱航空機会社がホームページをリニューアル、「『スコープクローズ』クリアは MRJ だけ」
三菱航空機会社はホームページ(英文)をリニューアルしました。訳文を読んでみると、同社が、いよいよ、販売に向けて舵を切ったように思われます。強調していることは主戦場の米国では今後、約900機のリージョナルジェットの退役が予定されており、今の所、76席以下のリージョナルジェットで「パイロット労働協約範囲条項(スコープクローズ)に適合できるのはMRJだけ」と強調していることです。そして、「MRJ 90型機の試験飛行は順調に進んでおり、MRJ 70型機の開発も始める事ができた」と述べていることです。