2018年7月前半の出来事


*7月15日

@「成田空港サーバー資料室」に「ヒースロー空港のスライド運用」を載せました
 成田空港機能強化計画では、「夜間の静穏な時間を確保するために『スライド制』を導入する」と、鬼の首でも取ったように自画自賛しています。この「スライド制」を採用しているのは、世界でも、英国のヒースロー空港だけのようです。そこで、ヒースロー空港の「スライド制」について、少し調べて、私なりにまとめてみました。
 そこで、明らかになったのは英国政府がヒースロー空港の夜間騒音に対して、いかに慎重に対策を採っているのかと言うことです。
 これに較べて、今回の成田空港機能強化計画が、建設業界や航空業界の利益を優先し、いかに、周辺住民を軽視しているか、と言う実態です。これでは空港と地域の「共生・共存」などとはとても言えません。
 右図は「ヒースロー空港ハンドブック」に載っている「スライド制」の説明図です。

@エア・プサン機がエンジントラブルで成田空港に緊急着陸
 今日の「chosun Online」によりますと、昨日午後5時過ぎ、大邱発札幌行きエア・プサン184便・A321型機がエンジントラブルのため、成田空港に緊急着陸しました。同機は点検などのため、乗客が機内に出られたのは約2時間半後だった、とのことです。
【コメント】記事には原因や、その後、札幌まで運航したのか、欠航となったのか、は出ていません。


*7月14日

@成田空港で初めてのアカカミアリが見つかる
 環境省は昨日、成田空港で初めてのアカカミアリが発見された、と発表しました。11日にインドのムンバイから到着した貨物の木枠周辺から約5匹を発見し、12日に貨物を開封したところ、約50匹が見つかりました。見つかった蟻は全て働き蟻で、繁殖の危険性はありませんでしたが、殺虫剤で処分しました。 NAAでは見つかった貨物地区に、25個の捕獲キットを設置しました。

@釧路行きのエアドゥ機がエンジン過熱で仙台空港に緊急着陸
 昨日午後5時35分頃、羽田発釧路行きのエアドゥ73便で、エンジンが過熱している、との警告が出ました。このため、同機は仙台空港に緊急着陸しました。乗客・乗員144人にケガはありませんでした。結局、同便は仙台空港で運航を打ち切りました。

@急降下の中国国際航空機は副操縦士の電子たばこ喫煙が原因
 昨日の記事で書いた、中国国際航空機の急降下トラブルの原因ですが、中国民用航空局の発表によりますと、副操縦士が、吸っていた電子たばこの煙を、客室に流れないように空調機器を操作する際、誤って空調を停めてしまった事にある、とのことです。空調を停めたため、酸素不足の警報が出て、急降下した、とのことです。
【コメント】客室内は禁煙ですが、操縦室は電子たばこは良いのでしょうか。


*7月13日

@中国国際航空機が急降下、操縦士の喫煙が原因?
 今日の「CNNニュース」によりますと、現地時間10日の香港発大連行きの中国国際航空106便・B737型機で、客室内の気圧が突然低下し、6000m急降下するトラブルがありました。情報によりますと、パイロットが操縦室内で喫煙したことが原因、とのことです。このパイロットは慌てて、スイッチを押し間違えたため、機体が急降下した、とのことです。中国民用航空局は調査を開始しました。同機は無事に大連に到着しました。
【コメント】たばこの煙で火災警報でも鳴ってしまい、慌てたのでしょうか。

@ウイングレッド試験中のSSJ100型機が降着装置不具合で片足着陸
 現地時間12日、ロシアのスホイ・スーパージェット100(SSJ100)型機が、新しく装着することになっているウイングレッドの評価試験試行の後に着陸しようとした所、右主脚の降着装置に不具合が発生しました。このため、同機は燃料を消費した後にハードランニングを行いました。幸い乗員3人は負傷しませんでした。スホイ社は「機体は軽度に損傷し、修理が必要」と、述べました。SSJ100型機は過去に何回かの降着装置のトラブルに見舞われています。


*7月12日

@昨日深夜、「カーフュー弾力的運用」15例目が発生
 昨日深夜、2018年度「カーフュー弾力的運用」15例目が発生しました。
・15例目 成都発成田行きの中国国際航空456便・A320型機が、成都付近の悪天候のために出発が遅れ、午後11時16分にB滑走路南側から着陸したものです。

@第1ターミナル「P1」駐車場の新立体駐車場が供用開始
 第1ターミナルの「P1」駐車場に整備された新立体駐車場が、今日午後2時にオープンしました。
 写真は10日に撮影した新立体駐車場です。

「成田第3滑走路実現を目指す有志の会」が名称を変更
 今日の千葉日報(有料電子版)によりますと、「成田第3滑走路実現を目指す有志の会」は昨日、臨時総会を成田市のホテルで開き、名称を「成田空港と地域の繁栄を目指す有志の会」と変更する事を決め、合わせて「建言書」も示されました。建言書では、夜間飛行制限緩和の議論、空港内の大規模バスターミナル、空港東側の新玄関口、空港圏の環状道路、フェンスを可能な限り撤廃、など13項目が盛り込まれています。山崎会長は「当初の使命は達成した。これからは千葉県が中心となって進める基本プラン、実施計画の中で、地域の提言を実現させていくことが新たな目標だ」と述べました。

@ボストン行きの日本航空機が発電機不具合で成田に引き返す
 今日の「日刊航空」によりますと、10日午後7時頃、成田発ボストン行きの日本航空8便・B787-9型機が離陸上昇中に、第1エンジンの発電機の不具合を示す警告が出ました。このため、同機は成田空港に引き返し同8時34分に無事着陸しました。同便は機材を交換して午後10時48分に出発しました。

@全日空のB787型機整備による23〜31日の国内線欠航は330便
 今日の「Aviation Wire」によりますと、全日空は今日、23〜31日までのB787型機整備による国内線欠航が330便になる、と発表しました。(ただし、午後4時現在では同航空のホームページに詳細は載っていないようです)また、8月の欠航は1日10〜20便程度になる、としており、詳細は17日に発表されます。さらに、8月9日〜19日の間は、一部で予約を制限する、とのことです。

@スカイマークの6月実績は搭乗率が今年度初めてプラスの84.6%
 スカイマークが発表した「6月搭乗実績」によりますと、搭乗者数は前年同月比(以下同じ)4.0%増の60万2426人、搭乗率は0.8ポイント増の84.6%となっています。搭乗率は4月・5月と前年同月比マイナスとなっていました。

@ビスタラ航空がA320neo型機13機、B787-9型機6機を発注
 昨日のブルームバーグジャパンによりますと、インドの「ビスタラ航空」は現地時間10日、エアバス社にA320neo型機ファミリー13機を発注しました。また、ボーイング社にB787-9型機6機を発注しています。なお、同航空にはシンガポール航空が出資しています。


*7月11日

@周辺議会連が NAA に「機能強化計画早く」の決議書提出
 今日の千葉日報(有料電子版)によりますと、昨日、成田空港周辺市町議会連絡協議会はNAAの夏目社長に対して、「一日も早い機能強化の実現などを求める決議書」を提出しました。決議書では(1)機能強化の実現に向けた環境対策など(2)地域振興策と周辺対策交付金(3)国際・国内航空ネットワークのさらなる拡充(4)アクセス強化・道路整備(5)過激派暴力集団によるゲリラ行為の排除、の5点を要望しています。
【コメント】決議書では「機能強化の実現に向けた環境対策」とうたっていますが、夜間飛行制限時間短縮については全く触れていませんね。説明会での市民や町民の激しい反発は解決したのでしょうか。

@6月の航空機登録で成田空港関係では新規登録が2機
 航空局が発表した「6月航空機登録状況」によりますと、成田空港関係では新規登録が全日空のA320型機(JA214A)と日本航空のB787-9型機(JA873J)の2機となっています。

@富山空港で車両のいる滑走路にヘリが着陸、重大インシデント
 国土交通省が昨日発表したところによりますと、9日午後、富山空港の滑走路上に作業用車両がいたにもかかわらず、管制官が航空測量を行う民間のヘリコプターに着陸許可を出し、着陸した、とのことです。航空法では滑走路上で作業などが行われている時には着陸許可を出してはならないことになっています。国土交通省はこのトラブルを重大インシデントに認定し、調査官を派遣する、とのことです。ヘリコプターのパイロットによりますと「作業車両は見かけなかった」とのことです。
【コメント】この所、重大インシデントが続きます。運輸安全委員会の調査官のみさんは大忙しと思います。調査の手は足りているのでしょうか。人手不足で調査が行き届かないと言うことはないと思いますが、国土交通省は調査官の増員を早急に手当てするべきではないでしょうか。事は、安全にかかわるのですから。

@「早ければ MRJ の型式証明試験飛行は月内にも」と水谷社長
 三菱航空機会社の水谷社長は昨日、メディアの取材に答え、ボーイング社とエンブラエル社の合弁会社設立について、「90席や70席に注力するか、方向性を見極めるしかない」と述べ、 MRJの販売への影響について警戒感を示しました。また、 MRJの引き合いについては「商談や声かけは色々ある」としたものの、ファンボロー・エアショーでの契約については「難しい」と述べました。また、型式証明取得の試験飛行を7〜9月期に始める事を明らかにし「早ければ月内にも始められるように国土交通省とも調整している」と述べました。

@ MRJ 試験3号機がファンボロー空港に到着
 ファンボロー・エアショーに参加するMRJ試験3号機は現地時間10日、米国東海岸のメイン州「Bangor空港」から、アイスランドのケプラヴィーク空港を経由して、現地時間19時20分にエアショーの開催されるファンボロー空港に到着しました。10日の飛行距離は5465Kmとなっています。

@エアバスが「C シリーズ」に新名称
 昨日の「Aviation Wire」によりますと、エアバスは現地時間10日、フランスのトゥールーズで、ボンバルディア社の「Cシリーズ」の名称について「CS100型機」を「A220型機」に、「CS300型機」を「A220-300型機」と改称することを発表し、新塗装のお披露目を行いました。

@米国のジェット・ブルーがA220-300型機60機を確定発注
 米国のジェットブルーは現地時間10日、エアバスにA220-300型機60機を確定発注しました。受領は2020年〜2025年にかけて行われる予定です。この発注は現在同航空が使用しているエンブラエル社のE190型機の退役に伴うものです。また、契約には60機のオプション権も含まれています。さらに、同社はエアバスに発注していたA320neo型機25機をA321neo型機に変更しました。


*7月10日

@成田市副市長に、またも国土交通省から派遣
 8日、成田市副市長を退任した吉田昭二氏の退任式が行われました。同氏は国土交通省に復帰します。後任には同省関東運輸局交通政策部長の小幡章博氏(45)が就任しました。
【コメント】どうして代々の副市長が国土交通省出身なのでしょうか。副市長になる人は大体40才台です。国土交通省の政策を押しつける役割を負っているのでしょうね。成田市政は国土交通省の管理下の元に置かれているようです。

@全日空のB787型機の点検・修理による欠航は8月も続く
 全日空は昨日、4日に発表した12日までのB787型機のエンジン整備による欠航に続いて、13日から22日までに国内線176便を欠航とする、と発表しました。また、23日〜31日でも欠航便が出る見通しで、これについては12日に公表する、としています。さらに、繁忙期となる8月にも欠航便が出るとして、これについては17日に公表する、としています。

@日航社長「破綻後のパイロットだけではなく、整備や客室乗務員、地上職員などすべてが対象」
 今日の東洋経済ONLINEの「JAL新社長に直撃、LCCで『B787』を飛ばす理由」によりますと、日本航空の赤坂社長は新しく設立する中距離LCCについて、パイロットなどは経験者を採用することを明らかにしました。「経営破綻の際にやめていただいた人にも門戸を開く」ことを明らかにしましたが、その中で「この制限の解除は、パイロットだけではなく、整備や客室乗務員、地上職員などすべてが対象。実際に採用するかは会社の基準で決めるが、少なくとも手も挙げられない状況はなくしたい」と述べました。

@ MRJ 試験3号機がファンボロー・エアショーに向け出発
 現地時間9日、 MRJ試験3号機(JA23MJ)がファンボロー・エアショーに向けて、出発したようです。この日は米国東海岸のメイン州「Bangor空港」まで、3851Kmを、約4時間45分かけて一気に飛びました。航路図は「Flightradar24」から採ったものです。

@三菱航空機会社が来年春の量産開始を協力会社に通知
 今日の日刊工業新聞によりますと、三菱航空機会社はこの程、協力会社に対してMRJの生産を2019年春にも再開する、と通知しました。これにより、2020年半ばの初号機納入以降の量産体制を整える、とのことです。しかし、協力会社では度重なる納入延期で人員を削減しており、早急に人員確保が難しく、当初目標とした量産開始時に月産1機の生産は難しい、とのことです。


*7月9日

@「P1」の新立体駐車場は12日午後2時から使用開始
 成田空港第1ターミナルの「P1」駐車場に建設中だった、新たな立体駐車場が12日(木)午後2時から、供用開始になります。

@ネパール航空が9月から成田=カトマンズ線を開設か、現地メディア報道
 今日の「Traicy」によりますと、ネパールの現地メディアが伝えたところでは、ネパール航空が成田=カトマンズ線を9月から週3便で開設する、とのことです。ネパールの航空会社が成田空港に就航するのは初めてになります。

@富山行きの中華航空機が燃料不足で中部空港に優先緊急着陸、重大インシデント
 昨日午後1時10分頃、台北発富山行きの中華航空170便・B737-800型機が中部空港に緊急着陸しました。富山空港で、3回着陸を試みましたが、悪気流で着陸できず、燃料が少なくなったため目的地を中部空港に変更して、優先的な緊急着陸を要請したものです。同便は約4時間遅れで富山空港に着陸しました。国土交通省はこのトラブルを重大インシデントに認定し、調査に入ります。


*7月8日

@昨夜の地震で滑走路が約10分間閉鎖に
 昨夜発生した千葉県東方沖を震源とする地震で、成田空港では午後8時25分頃から両滑走路を約10分間閉鎖し、安全点検を行いました。異常はありませんでした。
【コメント】約30年前の1987年12月17日に起こった「千葉県方沖地震」を思い出しました。震源も昨夜とほぼ同じ場所だったと思います。A滑走路の飛行コース直下にある松尾高校の防音校舎で期末試験の採点をしていました。地震の時は重い実験机の下に隠れましたが、机が抑えられないほど跳ねていました。頑丈な、造って間もない鉄筋コンクリートの校舎の壁にも亀裂が入り、玄関のはめ殺しの厚さ5cmもあったガラスも割れてしまいました。幸い、採点休業日で部活動の生徒しか登校しておらず、生徒のけが人はありませんでした。
 家に帰ると、家の中は棚などが倒れ、食器が飛び出して割れているなど、めちゃくちゃで、靴を履いたまま家に入りました。屋根の瓦はずれて雨漏りはする、柱と壁の接合部には隙間が出来るなどさんざんでした。当時は震度階がしっかりと決められていませんでしたが、今で言えば「震度5強」だったのではないでしょうか。
 写真は2017年に、A滑走路に着陸する飛行機の窓から撮った千葉県立松尾高校です。

@フジドリーム機が機首の異音で引き返す
 昨日午前7時20分頃、名古屋発花巻行きのフジドリーム351便。E170型機で、機首から異常な風切り音が発生したため、同機は名古屋空港に引き返しました。同機は午前8時頃、無事に緊急着陸しました。乗客・乗員にけが人はありませんでした。原因は機首にある、雨水の排水をする4本のバルブの1本に亀裂が入ったため、とのことです。同便は部品を交換し、約2時間40分遅れで再出発しました。

@訪日外国人の昨年度予約で、大都市圏よりも地方の伸びが高い
 今日の日本経済新聞によりますと、英旅行検索サイト大手で、世界で月約7千万人が利用するスカイスキャナーとの協力で、2017年度の訪日外国人の航空券予約数を、都道府県毎に調べたところ、宮崎県が前年度比355%増、鹿児島県が213%増、静岡県が201%増、大分県が198%増、宮城県が169%増などとなっていました。東京や大阪や愛知などの大都市圏は40%増だったのに較べて、地方は80%増となっていました。その中でも、韓国や台湾などからの LCCが就航している県の伸び率が大きくなっています。

@訪日外国人が早朝と夜のイベントに興味
 昨日のNHKニュースによりますと、観光庁のアンケート調査で訪日外国人の約80%が、早朝や夜間の観光に関心を示している、とのことです。アンケートに答えた約300人の外国人観光客が早朝や夜間に観光する場所やイベントがあれば「行ってみたい」、または「内容次第では行ってみたい」と答えた人が85%に上がりました。


*7月7日

@昨日深夜、従来取り決めのカーフューで午後11時以降に3便が出発
 成田空港では昨日、濃霧が発生し、これに伴う管制制限のため、成田空港からの出発便に遅れが出ました。この影響で「緊急事態(従来取り決め)カーフュー」が発生しました。該当便は3便で、午後11時以降に出発し、最終出発時刻は午後11時6分でした。

@成田行きの大韓航空機が仁川空港で落雷により損傷、5時間遅れる
 昨日の韓国の「WoW!Korea」によりますと、現地時間6日午前10時10分に仁川から成田に向かう予定だった、大韓航空703便・B777-300型機が点検中に落雷を受けました。これにより、翼の部分に損傷が発生しました。同便は機体を交換して約2時間遅れで出発することになりましたが、今度はその代替機でも不具合があり、結局、5時間遅れで出発する出来事がありました。

@ MRJ 試験3号機がファンボロー・エアショーでのデモ飛行訓練か
 いよいよ、ファンボロー・エアショーが迫ってきています。モーゼスレイク・フライトテスト・センターでは、現地時間5日、デモ飛行を予定している全日空塗装の試験3号機(JA23MJ)が3回の試験飛行を行いました。「Flightradar24」によりますと、この内、2回は飛行時間がきっちり29分だったようです。これは、ファンボロー・エアショーでのデモ飛行を想定した訓練飛行と思われます。

@ガルフエアが発注したCS100型機10機がキャンセルか
 現地時間6日の「ATW」によりますと、バーレーンの「ガルフ・エア」が6月7日に発注したボンバルディア社のCS100型機10機の発注が宙に浮いているようです。バーレーン国営通信事業者の最高経営責任者(CEO)クレシミール・クルコ氏は「同社は10のCS100の注文を進めないことに決めた」と述べた、とのことです。


*7月6日

@上海発ロス行きのアメリカン航空機がエンジントラブルで成田に緊急着陸
 今日の「日刊航空」によりますと、4日午後9時22分頃、成田空港の南西約420Kmの太平洋上を飛行中の、上海発ロサンゼルス行きのアメリカン航空182便・B787-9型機から、成田空港に「第1エンジンの発電機に不具合が生じたので、緊急着陸したい」との連絡がありました。同機は午後10時6分に無事緊急着陸しました。同便は点検修理後、昨日午後にロサンゼルスに向かいました。
【コメント】「B787-9型機のエンジントラブル」と聞くと、昨日の出来事で書いたブレードの亀裂を思い出してしまいますが、アメリカン航空機のエンジンはゼネラル・エレクトリック製のようです。

@日本航空が客室乗務員にもアルコール検査実施へ
 4日の日本経済新聞によりますと、日本航空は客室乗務員が休憩中に飲酒した問題(2018年6月6日の出来事参照)の対策として、客室乗務員にもアルコール検査を実施することになりました。検査のタイミングや、開始時期などについては今後検討する、とのことです。

@夏休みの海外旅行人数は4.1%増も、旅行費用は0.7%減の見込み
 JTBが昨日発表した「夏休み(7月15日〜8月31日)に、1泊以上の旅行に出かける人」の旅行動向の見通し」によりますと、総旅行人数は前年同期比(以下同じ)0.1%増の7743万人となる見込みです。この内、国内旅行人数は±ゼロの7460万人、海外旅行人数は4.1%増の283万人となっています。平均の旅行費用は国内旅行が1.2%減、海外旅行が0.7%減となっています。この結果から見ますと、海外旅行は近場が多くなっていることが分かります。
【コメント】調査結果ら見ますと、一般庶民の生活水準は相変わらず、低迷していることが明らかですね。オリンピックを控えて、大金持ちや企業の不動産への投資はバブル期並みに膨らんでおり、大都市中心に路線地価も大幅に上昇しているそうですが。

@ボー社とエンブラエル社が合弁会社設立で覚書取り交わす
 ボーイング社とエンブラエル社は現地時間5日、民間機事業の合弁会社設立を含む、航空宇宙分野での提携を確立する覚書を締結した、と発表しました。合弁の持株会社の持株比率はボーイング社が80%、エンブラエル社が20%となっています。今後数ヶ月で最終合意に達し、2019年末までに新会社を発足させる、としています。


*7月5日

@6月の成田空港貨物総取扱量が27ヶ月ぶりのマイナスに
 東京税関が今日発表した「成田空港平成30年6月分及び平成30年上半期分貨物取扱量」によりますと、6月の総取扱量は前年同月比(以下同じ)6.2%減の17万8607トンと、27ヶ月ぶりの前年同月比マイナスとなりました。積込量は0.8%減で、この内、輸出量は15.0%増となっています。一方、取卸量は11.4%減となり、この内、輸入量は2.4%減となりました。
 また、上半期の総取扱量は前年同期比(以下同じ)2.6%増の111万8881トンとなりました、この内、積込量は6.6%増で輸出量は15.6%増となっています。一方、取卸量は1.1%減で輸入量は3.4%増となっています。
【コメント】いよいよ、世界経済の不調が現れてきたのでしょうか。これに、米中の貿易戦争などが本格化すると、さらに冷え込むのではないでしょうか。

@全日空のB787型機が点検のために一部使えず、明日から7日間に113便が欠航
 全日空は昨日、同社のB787型機に搭載されているトレント1000型機エンジンについて、点検やブレードの交換が必要になったとして、明日から12日までの7日間に、国内線10路線・113便を欠航とする、と発表しました。欠航便の詳細については同社のページで確認して下さい。なお、点検や交換の進み具合によっては、12日以降も欠航が発生する可能性ある、としています。
 トレント1000型機エンジンについては、4月20日に出された耐空性改善通報(TCD)ではパッケージCの中圧圧縮機の1段ブレー ドと2段ブ レードを内視鏡や超音波を使って点検するよう指示する内容でした。全日空のB787型機ではこのパッケージCを使用しているエンジンは66基あり、この点検結果は、内視鏡監査では1段ブレードで20基、第2弾ブレードで19基のエンジンで、ブレードの亀裂が見つかり、超音波検査では2基のエンジンに亀裂が見つかっています。
 今回6月13日に発出された耐空性改善通報(TCD)では、パッケージBの点検を指示しており、同社での第1回目の点検では内視鏡検査で2基、超音波検査で1基のエンジンで亀裂が見つかっています。
 亀裂が見つかったエンジンではブレードの交換が必要ですが、B787型機は世界の航空会社で多数使われており、交換部品の在庫が少なくなっています。しかも、交換しても亀裂が発生する可能性があるために、一定時間毎の点検が義務付けられています。メーカーのロールスロイス社では亀裂の発生しにくい新ブレードの設計変更を進めていますが、この、新ブレードの供給が始まるのは来年初め頃になる見込み、とのことです。
 なお、日本航空のB787型機エンジンはゼネラレ・エレクトリック製の「GEnx-1B」を搭載しているので、今回のブレード問題は関係ありません。
 写真は成田空港を離陸する全日空のB787型機受領1号機だった思います。

@ジェットスターのCEOが日本航空の中距離 LCC とパイロットの融通などを提案へ
 昨日の日本経済新聞によりますと、オーストラリアを中心とするLCC 「ジェットスター」のギャレス・エバンスCEOは同紙の取材に対して、日本航空が設立を予定する中距離LCCについて、両社でパイロットを融通し合うなどの提携を考えていることを明らかにしました。また、路線についても、両社の乗り継ぎがしやすい路線の設定や、航空機関連の部材や燃料の共同購入などのコスト削減も視野に入れている、とのことです。ただ、日本航空のLCCにジェットスターが出資するなどについては「どのように連携することが最適か協議をしている」と語るにとどめました。

@ルクセンブルグの貨物機が不具合で小松空港に緊急着陸
 昨日の「日テレNEWS24」によりますと、昨日午後2時頃、中国・鄭州発小松行きのルクセンブルクの航空会社が運航していた、貨物機から、「フラップの不具合警報が出たので、緊急着陸したい」と連絡があり、約10分後に無事緊急着陸しました。乗員に3人にケガはありませんでした。

@エイビーロードの顧客満足度で全日空が11年ぶりの首位に
 「エイビーロード・リサーチ・センター」が発表した「エイビーロードエアライン満足度調査2018」によりますと、1位が全日空、2位が日本航空、3位がエミレーツ航空、4位がシンガポール航空、5位がカタール航空となりました。全日空の1位は11年ぶりとなります。部門別の1位は「航空機の機材、設備」が日本航空。「客室乗務員の接客サービス」が全日空、「空港内の航空会社職員の接客サービス」が日本航空、「機内飲食サービス」がエミレーツ航空、「機内エンターテイメントサービス」がエミレーツ航空となっています。なお、調査は18才以上の日本人4000人を対象としています。


*7月4日

@「合意の一方で、深夜・早朝の騒音影響など解決すべき課題は残っている」と小泉市長
 今日の千葉日報(有料電子版)によりますと、昨日成田市で、「成田空港騒音対策地域連絡協議会」の総会が開かれました。成尾会長は挨拶で「これからがスタート。地域の声をしっかりと伝え、地域の皆さんが空港があって良かったと言えるような地域づくりをしていきたい。(四者協議会合意は)満点ではないが、格段に進んだもの。まずは4者協で掲げた対策にスピード感を持って取り組み、残された課題の検討を引き続き強く求めていく」と述べ、来賓として出席した小泉市長は「合意の一方で、深夜・早朝の騒音影響など解決すべき課題は残っている。空港のさらなる機能強化を新たなスタートと捉え、関係機関と連携し、住民の生活環境保全と地域振興策を一体的に進めていくべきと考えている」と述べました。また、来賓として出席したNAAの長田副社長は「これで終わりではなく、これが議論のスタート。皆さんの意見の実現に向け、誠心誠意努力する」と挨拶しました。

@乗り入れ航空会社が100社に到達、12社は共同運航のみ
 成田空港に乗り入れている定期便を運航する航空会社は、昨日就航したフィジーエアウエイズ社で100社になりました。この内、格安航空会社(LCC)は18社になります。また、共同運航のみで、自社便で運航していない航空会社は12社となります。

@オリンピック・パラリンピックの期間中小型ジェットの駐機スポットを64ヵ所に
 今日のNHKニュースによりますと、成田国際空港株式会社(NAA)はオリンピック・パラリンピックの期間中に、「プライベートで飛来する小型ジェット機が増えると予想される」として、小型ジェット機用の駐機場をこの期間中に、大幅に増やす事にしています。現在の3.5倍に当たる64ヵ所に増やすとのことです。

@日本貨物航空が1機を明日から運航に復帰へ
 日本貨物航空は今日、調査のために、運航を停止しているB747-8F型機の内の1機を、明日から運航に復帰させる、と発表しました。この機体調査で不備がなかったため、とのことです。しかし、残りの10機については引き続き調査中で、全機の運航復帰時期は未定のようです。


*7月3日

@準備書への意見提出は82人
 今日の「WING DAILY」によりますと、6月11日に締め切った環境影響評価準備書の意見募集には、地元住民らから82件の意見が集まった、とのことです。成田国際空港株式会社(NAA)では、現在、意見に対する見解書を作成している、とのことです。

@今日から成田=ナンディ線が就航開始、9年ぶり復活
 フィジーエアウエイズは今日から、成田=ナンディ線に就航します。週3往復(火・金・日曜日)となります。機材はA330-200型機となります。同路線は同航空前身のエア・パシフィック航空が撤退して以来9年ぶりの復活になります。
 写真は成田空港に駐機する、撤退前の旧エア・パシフィック航空・B747型機です。

@日本航空の子会社で補助動力装置の整備中に放射能漏れ
 今日の「Aviation Wire」によりますと、日本航空の整備子会社「JALエンジニアリング」で昨日午前11時頃、成田空港内にある作業室で、B767型機に搭載する補助動力装置(APU)の点火装置を点検・整備してたところ、作動しませんでした。このため、内部を点検したところ、放射性物質が充填されていた容器の蓋がはずれ、放射性物質のクリプトン85が漏れていました。放射能を測定したところ、自然界に存在する線量値は0.05-0.08μSv/hで、確認直後に測定された値は、部品周囲と保管室内ともに0.08-0.10μSv/hだったとのことで、人体や周辺環境に影響のない値でした。同社では製造メーカと共に原因を究明している、とのことです。なお、原子力規制委員会は「事故報告事象」に該当する、と認定し、再発防止策などについて報告を求める、と発表しました。

@30日の全日空機緊急着陸は、エンジンブレードの破損が原因
 先月30日夜に起こった、函館発羽田行きの全日空558便の緊急着陸の原因ですが、全日空による調査の結果、左エンジン内部のタービンブレードの損傷が原因、とのことです。
【コメント】この所、エンジンブレードの損傷トラブルが多いですね。新型エンジンの内部の摩耗や劣化も、多発しています。高速回転し、場所によっては高温に晒されるブレードですが、しっかりとした設計と点検をして欲しいものです。

@今年のA320neo型機引き渡しが当初見込みよりも減る、エンジン問題で
 昨日のブルームバーグジャパンによりますと、エアバスに詳しい関係者によりますと、A320neo型機の今年引渡数は目標を従来予想を30〜40機下回る見込み、とのことです。原因は同機が搭載するプラット・アンド・ホイットニー社製エンジンのナイフエッジシール問題により、この約3ヶ月、エンジンの納入が中止されている事にあります。

@ボンバルディア社の「Cシリーズ」が1日にエアバスに移行
 現地時間1日、エアバスとボンバルディア社の「Cシリーズプログラム」のエアバスによる買収が正式に成立しました。これにより、「Cシリーズ」の製造と販売はエアバスの管理の元に行われることになります。


*7月2日

@「オリンピック2年前セレモニー&成田空港見学ツアー」を24日に
 千葉県は24日に「オリンピック2年前セレモニー&成田空港見学ツアー」を開催します。雨天決行で、日本航空の格納庫内で式典が行われ、滑走路脇での離着陸見学や化学消防車見学などが行われます。参加者は小中学生で、保護者同伴が条件になります。応募はインターネット上で始まっており、締め切りは6日午後3時までとなっています。

@先月27日の全日空機気圧低下はダクトのずれが原因
 全日空は先月27日に発生した、羽田発鹿児島行きの全日空628便で、客室内の気圧が低下した、との警告があり、関西空港に緊急着陸したトラブルの原因を明らかにしました。全日空が点検したところ、エアコンシステムの、客室に空気を送るダクトのつなぎ目がずれて、徐々に空気が漏れ、客室に送られる空気が少なくなったため、と判明しました。

@ピーチが10月28日から手荷物規定を改訂に
 ピーチ・アビエーションは今日、「機内持込手荷物の合計重量」と「受託手荷物料金の改定」を発表しました。機内持込手荷物の合計重量を10月28日搭乗分から、身の回り品1個と手荷物1個の合計で「10Kgまで」から「7.0Kg以内」に変更する、とのことです。また、受託手荷物料金はゾーンを国内全路線は同一とし、国際線を2ゾーンに分けるのは同じですが、路線が組直されているようです。
【コメント】結局は手荷物料金の値上げ、と言うことなのでしょうね。

@仁川空港でアシアナ機に機内食届かず大量の遅れ、一部は機内食無しで出発
 今日の韓国「中央日報(日本語版)」によりますと、昨日、仁川空港発のアシアナ航空便で、機内食が出発までに届かず、82便の内、81便が遅延する、と言う珍事が起こりました。この内の12便は機内食なしで出発し、1便は欠航となりました。5時間以上遅れた便も多数出ました。原因は1日から機内食を調達する会社を欧州系の機内食専門ケータリング会社「ゲートグルメ・コリア(GGK)」に変更しましたが、3月に、韓国内で建設中だった機内食工場に火災が発生し、調達できなくなりました。変更前の機内食会社に3ヶ月だけ調達するよう交渉しましたが、交渉が決裂し、別の機内食会社に提供を依頼しました。しかし、この会社は今まで、外国の航空会社に1日3000食を提供していましたが、アシアナ航空が仁川空港で1日に使う機内食は約2万5000食と大量で、調達がスムースに出来なかった、とのことです。この影響は今後も続く懸念がある、とのことです。
 写真は成田空港に着陸するアシアナ航空のA380型機です。


*7月1日

@5月のアクセス数は、20,386回でした。

@昨日深夜、「カーフュー弾力的運用」14例目が発生
 昨日深夜、2018年度「カーフュー弾力的運用」14例目が発生しました。
・14例目 上海発成田行きの中国国際航空157便・B737-800型機が前便での航路上の悪天候のため、重慶出発時に管制制限を受けた、玉突き遅延により、午後11時25分にA滑走路北側から着陸したものです。

@バニラが成田=石垣線を開設、那覇=石垣線は台風で欠航
 バニラ・エアの成田=石垣線が今日から運航を開始しました。初便はほぼ定刻通りの午前10時1分にゲートを離れました。1日1往復になります。なお、同時に開設された那覇=石垣線(1日2往復)は台風の影響で、今日は欠航となったようです。今日、就航した路線がピーチとの統合前の最後の新設路線となります。

@ベトナム航空が成田=ホーチミン線にA350-900型機を投入
 ベトナム航空は今日から成田=ホーチミン線にA350-900型機を投入しました。なお、ベトナム航空のA350-900型機は2015年9月20日に顔見世の意味もあり、成田空港に飛来たことがあります。(2015年9月20日の出来事参照)

@全日空機がエンジントラブルで羽田空港に緊急着陸
 昨日午後9時頃、函館発羽田行きの全日空558便・B787型機から羽田空港管制塔に「左エンジンに不具合があるため、緊急着陸したい」と連絡がありました。同機はこのエンジンを停めて、約15分後に無事緊急着陸しましたが、誘導路上で動けなくなりました。その場の点検では、異常は見つかりませんでした。左エンジンの排気温が高いとの表示が出た、とのことです。乗客は同10時20分頃に降機しました。このトラブルの影響でこの滑走路が約40分間閉鎖されました。
【コメント】この所、トラブルが多いですね。航空各社は整備に万全を期して欲しいものです。

@三菱航空機会社の福原営業部長「 MRJ を控えめな目標で、1000機売る」
 先月29日のテレビ東京の「ワールド・ビジネス・サテライト」(YouTube)によりますと、三菱航空機会社の福原営業部長は、現地時間28日のモーゼスレイク・フライトテスト・センターでの記者会見で、 MRJの販売見通しについて、「北米はリージョナルジェットの最大の市場。今後、1800機の需要が見込める。従って、 MRJを1000機以上売りたい。この目標は非常に保守的な数字だ」と述べました。