219年10月前半の出来事


*10月15日

@運輸審議会が「スカイマークの成田空港使用『許可が適当』」と答申
 運輸審議会は今日、スカイマークの混雑空港(成田空港)運航許可申請(11月29日から成田=中部線を成田発で金・日曜日に運航)を「許可することが適当」と国土交通大臣に答申しました。

@27日からピーチ・アビエーションが第3ターミナルに移転
 何時、掲載されたのか分からないのですが、成田空港公式ホームページの「お知らせ」に「27日からピーチ・アビエーションが第1ターミナルから第3ターミナルに移転する」と、告知されています。場所は第3ターミナルの現在バニラ・エアが使っている所になります。

@スカイマークの「9月搭乗実績」は旅客数、搭乗率共にプラス
 スカイマークが発表した「9月搭乗実績」によりますと、旅客数が前年同月比(以下同じ)12.6%増の70万6738人、搭乗率が2.6ポイント増の88.7%となりました。
【コメント】相変わらず好調ですね。旅客数はこれで、12ヶ月連続の前年同月比プラスとなりました。

@エア・オーストラルがA220-300型機3機を発注
 今日の「ATWオンライン(英文)」によりますと、現地時間12日、エア・オーストラルはエアバスにA200-300型機3機を発注しました。受領は来年11月からになります。
 また、同航空と協業関係にあるエア・マダガスカルも3機のA220-300型機をリースで導入する予定、とのことです。


*10月14日

@昨日深夜の「カーフュー弾力的運用」は午後11時46分まででした
 昨日深夜、の従来取り決め〈緊急事態による〉「カーフュー弾力的運用」は5便で、最終便は午後11時46分でした。

@今日の成田空港は平常運航に戻るも、空港内は混雑
 今日の成田空港は欠航もほとんどなく、ダイヤは平常に戻りました。しかし、ターミナル内は振替便の搭乗券を求める乗客などで、混雑している、とのことです。


*10月13日

@今夜、午前1時まで「カーフュー弾力的運用」を実施
 今日夕方、 NAA からメールが入りまして、台風19号の影響による「従来取り決めによるカーフュー弾力的運用」が、明日の午前1時まで、行われる、とのことです。
 飛行コース下の皆さんには眠れぬ夜になりますね。全ては航空会社の利益のために、実施されます。

@今朝から到着機受け入れも、出発機の欠航多く混雑が激しくなる成田空港
 国土交通省は京成電鉄が始発から運転を開始することになった事を受けて、午前4時40分頃、成田空港の到着便受け入れ制限を解除しました。
 しかし、航空機が他空港に避難し、成田空港に戻るのに時間がかかるため、出発便の欠航が多く、欠航を知らずに空港に来る旅客で、成田空港は混雑が激しくなっている、とのことです。
【コメント】今朝6時頃の「Flightradar24」では、成田空港では離発着する航空機は全くありませんでした。
 しかし、午前10時頃の「Flightradar24」では北や西から東京方面に向かう“行き先不明“の旅客機が続々と飛行していました。
 多分、これらは、避難先から成田空港や羽田空港に戻ってくる旅客機と思われます。

@ジェットスター・J が成田=下地島線を27日から減便
 今日の宮古毎日新聞によりますと、ジェットスター・Jは27日から現在1日1往復運航している成田=下地島線を、週4往復に減便します。ただし、12月22日〜来年1月6日は1日1往復となります。

@新千歳空港が避難した旅客機で滑走路を閉鎖して駐機場に
 今日の北海道新聞によりますと、昨日、新千歳空港では成田空港や羽田空港から台風19号を避けるために、各航空会社の旅客機が多数避難しました。
 このため、駐機場が足りなくなり、滑走路を1本閉鎖して、これらの旅客機を駐機させました。滑走路閉鎖して駐機させるのは同空港では初めてのことです。

@8月の主要旅行社の取扱額が4.6%減に
 観光庁が9日に発表した「主要旅行業者の旅行取扱状況速報(令和元年8月分)」によりますと、主要旅行社の海外旅行取扱額は前年同月比(以下同じ)3.4%減、外国人旅行取扱額は8.5%増、国内旅行取扱額は6.3%減で、全体としては4.6%減となりました。
 海外旅行は韓国と香港への旅行が減少したこと、また、国内旅行は台風10号の影響があった、としています。


*10月12日

@成田空港で午前11時から着陸受け入れ停止
 
台風19号の影響で国内の航空は大混乱に陥っています。成田空港では電車やバスが運休を決めたため、 NAAは国土交通省を通して各国に連絡し、旅客便の受け入れを午前11時から停止しました。ただし、貨物便については受け入れます。
 解除の時期については鉄道などの再開状況を見て判断するとのことですが、鉄道の再開が安全確認などで明日の午前中までかかる見込みから、明日の午前中も受け入れ停止が続くものと見られます。

@羽田空港では早朝に全日空国内線が10便程度出発、成田空港ではエール・フランス機が着陸やり直し
 全日空は昨日、「12日の羽田空港と成田空港の国内線全便を欠航とする」と告知していたようですが、今朝、6時過ぎに「Flightradar24」を見たところ、10便近くの全日空機が羽田空港を離陸していきました。
 飛行コースは台風を避けて北上し、群馬県から長野県方面に迂回して西に廻っていました。
 また、たまたま見たパリ発成田行きのエール・フランス276便・B777型機が、理由は分かりませんが、着陸をやり直していました。2回目で無事着陸したようです。他の到着便はスムーズに着陸していたようなのですが。
 下の写真はその航跡です。

@アリタリア・イタリア航空が来年夏季ダイヤから成田=ローマ線を羽田に移管
 今日の「Traicy」によりますと、アリタリア・イタリア航空は来年3月末からの夏季ダイヤで、羽田=ローマ線を開設し、現在運航中の成田=ローマ線を廃止する、とのことです。なお、現在運航している成田=ミラノ線は成田空港に残るようです。

@国内のB737NG型機点検では亀裂は発見されず
 国土交通省は昨日までに、米国連邦航空局(FAA)が点検を指示した(2019年9月30日の出来事参照)B737型機の内、B737-800型機とB737-700型機(この記事以降はB737NG型機と表示します)を使っている国内航空各社に対し、FAAの指示した飛行回数に達した段階で点検するように指示しました。
 今の所、航空会社の自主的な点検では亀裂は発見されていない、とのことです。

@ FAA がB787型機の冬季のフラップ使用で耐空性改善命令(AD)発する
 現地時間11日の「Flight Global(英文)」によりますと、米国連邦航空局(FAA)は現地時間11日、B787-8型機、B787-9型機、B787-10型機についての耐空性改善命令(AD)を発しました。
 これによりますと、冬季の雪・氷・スラッシュの気象時、着陸の際にフラップを格納しないようにし、着陸後に点検するように、とのことです。
 雪や氷などの影響で、スラットアクチュエーターが故障し、スラットがパイロットの命令した位置とは異なる位置にある、との報告によるもの、とのことです。

@ JATR チームが「B737MAX型機の設計と認証は無効」と勧告
 9つの民間航空機関とNASAの代表者で構成される共同当局技術レビュー(JATR)チームは、米国連邦航空局(FAA)のB737MAX型機の認証プロセスにギャップを発見し、勧告を行った、とのことです。
 この中でJATRはB737MAX型機の設計と認証の多くが失効している、と主張し、1967年に造られた認証システムを、新しい航空機開発に即したものにアップデートすべき、としている、とのことです。


*10月11日

@明日の欠航は全日空と日本航空合わせて1000便以上に
 全日空は昨日、台風19号の接近により、12日の成田空港と羽田空港の国内線を全便欠航とする、と発表しました。また、日本航空も、12日の成田・羽田路線の国内線を中心として513便を欠航とする、と発表しています。この2社だけで、国内線・国際線で1126便が欠航する予定です。
 他の航空各社も欠航便を発表しています。

@国土交通省が空港への交通手段の状況次第で、着陸禁止や制限をする方針
 国土交通省は今日、12日以降、台風19号の影響で成田空港や羽田空港への交通手段の状況に合わせて、航空機の着陸を禁止したり、制限する方針、とのことです。

@ユナイテッド航空が12日の日本発着便を全て欠航に
 ユナイテッド航空は台風19号の影響で、12日の日本発着線を全便欠航とする、と発表しました。
 成田空港ではシカゴ・サンフランシスコ・ワシントン・ヒューストン・ニューヨーク/ニューアーク・ロサンゼルス・デンバー・ホノルル・グアム線の9路線が欠航となります。

@三菱航空機のミラー開発責任者「今年、より多くの MOU を発表」
 現地時間10日の「ATWオンライン(英文)」によりますと、三菱航空機会社の開発責任者であるアレックス・ミラー氏は現地時間9日に開かれた欧州地域航空協会(ERA)総会で、「今年、より多くのMOU(覚書)を発表する予定です」と述べた、とのことです。
 さらに、「MSJ 90型機の型式証明(TC)飛行は順調に進んでおり、エンジンとAPU、着氷と雪の吹き付け、防氷、燃料と航空電子工学のテストを含む多くのテストを開始した」と述べました。

@デルタ航空のCEOが「今年6000人を新たに雇用、来年も」、B737MAX型機運航停止で需要好調
 デルタ航空のCEOは現地時間10日、需要が好調なため、今年6000人、来年も同規模の雇用を行う事を明らかにしました。
 雇用は運航乗務員を始め、客室乗務員や地上職員を雇用する、とのことです。
 この好調な需要はB737MAX型機の運航停止で、同機を全く持っていない同社の国内線に他社の旅客が流れているため、としています。
 ところが、この発表を受けて、同航空の株価は前日比5.3%下落しました。これは、大量雇用で人件費が一時的にかさみ、収益を圧迫する、との見方が出ているためのようです。


*10月10日

@「成田自治体連絡協」が機能強化計画変更許可の早期実施を要求
 今日の千葉日報(有料電子版)によりますと、成田空港周辺の自治体でつくる「成田空港圏自治体連絡協議会」の会合が昨日、芝山町役場で、非公開で開かれました。
 この席で、国土交通省や成田国際空港株式会社(NAA)に対して、航空法に基づく「空港変更許可申請」を早期に提出し、許可するように求める決議を採択しました。
 会議後、会長の小泉成田市長は「騒音地域の住民からは、将来設計が見えない、早くしてほしいといった声が強い。空港圏として用地取得率は95%で十分との認識だ」と述べました。
【コメント】こんな大事な案件を「何でも良いから早く許可しろ」とはどういう事なのでしょうか。“用地取得が95%”とは言っても、民有地に限れば取得率は92%、とのことです。仮に、滑走路や誘導路上に土地を持つ1戸でも売却を拒否した場合は空港として機能しなくなります。「強制代執行は行わない」との約束があるのですから。
 小泉氏は「騒音地域の住民からは、将来設計が見えない、と言っている」とのことですが、敷地になる住民にはそのような気持ちを持つ人もいますが、新たに、騒音地帯になったり、騒音がより激しくなる地域の住民は未だに、機能強化計画に反対しているのです。いい加減なことは言わないで下さい。会議を非公開とはどうしてでしょうか。

@デルタ航空の国際部門社長「第3滑走路が出来ても、成田には戻らない」
 今日のダイヤモンドオンラインに載った「羽田シフトする米デルタ航空の逆襲、成田を“撤退”した理由」の中で、デルタ航空国際事業部門社長のスティーブ・シアー氏はインタビューで、記者の「成田の第3滑走路建設などによっては将来成田へ戻ることも?」との質問いたし「今のところそういう計画はありません。今は羽田に集中します。」と答えた、とのことです。

@ NAA が19〜26日の混雑について告知
 成田国際空港株式会社(NAA)は今日、「外国元首・祝賀使節等の来日に伴う成田空港の主な規制について」を発表し、19日〜26日までの成田空港への出入りについて、各種規制が発生する、と告知しています。

@ ATR が ATR42-600S型機の開発を開始へ
 現地時間9日の「ATWオンライン(英文)」によりますと、フランスとイタリアのコンソーシアムである「ATR」の取締役会は現地時間9日、ATR42-600S型機の開発を承認しました。
 この機体は42人の乗客を乗せ、長さ800mの短い滑走路に離着陸できる性能を持っています。初号機納入は2020年後半を予定している、とのことです。
【コメント】東京都が小笠原空港の建設を想定したのも、このような機種を考えての事のようですね。

@アメリカン航空がB737MAX型機の欠航期間を1月16日に延ばす
 アメリカン航空は現地時間9日、B737MAX型機による欠航期間を、従来の12月3日から来年1月16日までに延期することを明らかにしました。

@ブラジルのゴル航空がB737型機11機を亀裂点検のために運航から外す
 今日のブルームバーグジャパン(日本語版)によりますと、ブラジルの「ゴル航空」は米国連邦航空局(FAA)が指示したB737型機の亀裂の有無を調べる(9月30日の出来事参照)ために、所有するB737型機の内、11機を新たに運航停止としました。同社はB737MAX型機でも運航停止を続けています。
 なお、ボーイング社によりますと、現地時間9日時点で、世界で点検を受けたB737型機686機の内、36機で亀裂が見つかっている、とのことです。


*10月9日

@成田空対協が国にも第1種区域寝室2重窓対策等を要望
 今日の千葉日報(有料電子版)によりますと、昨日、成田市の下総公民館で「成田空港騒音対策地域連絡協議会」は常任理事・監事会議を開きました。
 この席で成尾会長は1日に成田国際空港株式会社(NAA)に要望した、取り残された1軒の移転対象区域への指定と第1種区域寝室2重窓化対策を、同席した国土交通省やNAAに求めました。
 これに対して国土交通省側は「4者が一つになって進んでいかなければいけない時に国の役割は大きい。一日も早く答えを出せるよう積極的に関与する」と答えました。

@赤坂社長が安全統括管理者を兼務、全役員の給与を削減
 今日の「日刊航空」によりますと、日本航空の赤坂社長は昨日の業務改善命令を受けた後に、記者の囲み取材に対して「乗務前の飲酒に対する意識がしっかりしていれば、こんなことにはならない。一人ひとりの意識の問題だ。全体的な意識は確実に向上しているが、極わずかの乗員が、アルコールに頼らざるを得ない状況であったり、あるいは自分は大丈夫だと過信していたりする。一律の教育、指導ではなく、個々人で管理できるように教育、指導することが必要だ」と述べました。
 また、安全統括管理者の権藤取締役常務執行役員を解任し、今後は自らが安全統括管理者に就くことを明らかにしました。
【コメント】赤坂社長は「一人ひとりの意識の問題だ」と述べたようですが、本当にそうでしょうか。全社内にアルコールに対する事だけではなく、色々な面で「こんな事ぐらい」と許す雰囲気や、乗務の厳しさから、酒に頼る風土があるような気がします。
 日本航空が昨日発表した「『航空輸送の安全の確保に関する事業改善命令』の受理について」も、どこか「人ごと」のようですね。まだ、経営破綻時の「人ごと」とする意識が残っているのでしょうか。
 日本航空労働組合はどのように考えているのでしょうか。「人ごと」ではないと思うのですが。

@国土交通省が「次があれば、運航停止もあり得る」と日本航空に警告
 国土交通省は昨日の日本航空に対する業務改善命令発出の際に、「なお、今後、同様の事案を発生させるなどして本命令に違反していると認められる等の場合には、事案の重要性及び代替交通手段の状況その他の利用者利便への影響等を考慮した上で、国土交通大臣が指定する便の運航停止を命ずる場合があり得る」と警告しました。

@国土交通省がほかの4社に対する処分も発表
 国土交通省は昨日、日本航空ほか4社に対して、乗務員のアルコール検査に違反した事案についてなどの処分を発表しました。処分を受けたのは日本航空、スカイマーク、日本トランスオーシャン航空、中日本航空、朝日航洋になります。

@ロンドンの空港で飲酒発覚した元日本航空副操縦士の航空従事者技能証明書取り消し
 国土交通省は昨日、昨年10月にロンドンで乗務前のアルコール飲酒事件で、現地で逮捕され、実刑判決を受けた副操縦士について、航空従事者技能証明、航空英語能力証明及び計器飛行証明の取消し、と言う最も重い行政処分を行いました。
 これにより、この副操縦士は日本国内の航空会社では操縦することが出来なくなりました。

@ EASA がB737MAX型機の修正ソフトに懸念を表明
 現地時間8日のウオール・ストリート・ジャーナルはB737MAX型機の安全面に欧州航空安全機関(EASA)が懸念を示している、と報じました。
  EASAはボーイング社の修正ソフト仕様の安全性が充分に証明されていない、との懸念を表明した、とのことです。
 これにより、B737MAX型機の運航再開が来年にずれ込む可能性がある、とのことです。

@サウスウエスト航空の操縦士がB737MAX型機運航停止問題でボー社を提訴
 現地時間8日のAFP通信日本語版によりますと、米国のサウスウエスト航空の操縦士らは現地時間7日、ボーイング社がB737MAX型機は安全だ、との虚偽の主張をし、操縦士らを「意図的に誤解させた」として、ダラスの裁判所にボーイング社を訴えました。

@欧州2社がA320neo型機をキャンセル
 「Flight Global(英文)」によりますと、チェコ航空は2016年3月に発注した7台のA320neo型機の内、4台をキャンセルしました。
 また、ノルウェ−・エアシャトルは2012年に発注した63機のA320neo型機の内5機の注文をキャンセルしました。
【コメント】この所、A320neo型機でもエンジン問題で、納入が遅れ、エンジン整備による運航停止も発生しているようですね。航空会社の方でも、これに対する対策に四苦八苦しているようです。


*10月8日

@フィンランド航空が羽田=ヘルシンキ線を来年夏期ダイヤに開設、成田路線は維持
 フィンランド航空は来年3月末の夏季ダイヤから羽田=ヘルシンキ線を1日1往復で開設する、と発表しました。
 羽田路線を開設しても、成田=ヘルシンキ線は継続する、とのことですが、今夏期ダイヤの1日2往復を来年夏季ダイヤで維持するかどうかは、「現在未定」とのことです。

@国土交通省が今月1日からパイロットの乗務時間制限を変更、「睡眠8時間の確保必要」
 今日の「日刊航空」によりますと、国土交通省は今月1日からパイロットの乗務時間についての新基準を適用開始としました。
 これによりますと、今までの基準では1日の乗務時間制限を国内線8時間まで、国際線12時間まで、としていましたが、これを、2人乗務の場合は、日中で飛行回数2回以下の場合は10時間まで、同3回以上の場合は9時間までとし、3人乗務の場合は15時間まで、4人乗務の場合は17時間までとしています。
 また、深夜早朝乗務(17時〜翌朝4時59分)の場合は、2人乗務の場合、2回以下の場合で9時間まで、3回以上の場合で8時間までとしています。
 しかし、各航空会社が「システムの改修が必要」としていることから、今年の12月31日までは猶予期間としています。
 また、同省では、航空会社には乗員への疲労メカニズム教育の徹底や、きめ細やかな疲労管理などを要請し、操縦士には、日常の心身状態の管理に加え、十分な睡眠確保に努めることを求めている、とのことです。
 さらに、パイロットの休養時間について「勤務前は10 時間の休養が必要(うち睡眠の8 時間確保が必要)とし、深夜早朝乗務の後は、追加の休養が必要(2〜4 時間の追加)」としています。
【コメント】全体的に言って、パイロットの乗務を疲労度や時差などの影響に考慮して、きめ細かくしていることは、安全運航のために良いことですね。
 しかし、国土交通省がパイロットに対して「10 時間の休養が必要(うち睡眠の8時間の確保が必要)」としているのですが、このような配慮を成田空港周辺住民に何故、行ってくれないのでしょうか。

@国土交通省が日本航空に再度の業務改善命令、飲酒問題で
 国土交通省は今日午後にも、日本航空に対して飲酒問題で、この1年間で2度目の業務改善命令を出す、とのことです。
 日本航空では今年に入り、4月と8月に乗務前のアルコール検査で、アルコールが検出され、先月にも、成田空港で機長からアルコールが検出されて、乗務を交代しています。同省は「飲酒問題への対策が徹底されていない」などとして改善を求める内容となっています。
 同じ航空会社に1年間の内に2度の業務改善命令を出すのは初めてとなります。


*10月7日

@台湾の桃園空港で日本航空機がエンジンを搭乗橋に接触させ大幅に遅れる
 現地時間6日午前9時24分頃、台湾の桃園空港で成田行きの日本航空802便・B787-8型機が出発に向け搭乗橋に牽引される際、左エンジンのカバーが搭乗橋に接触し、損傷する事故がありました。
 原因は牽引車のミスで指定位置よりも前に出た事による、とのことです。日本航空では「運航に支障はないとみられる」とのことですが、整備・点検のため代替機を日本から派遣し、約8時間遅れで離陸しました。


*10月6日

@ NAA の「成田空港と夜たびに!」のキャンペーンは許されるのか
 昨日、成田空港に行ったところ、「成田空港と夜旅に!」とのポスターが目につきました。
 成田空港公式ホームページにも宣伝ページがあります。空港周辺で暮らしている住民にとっては、非常に違和感を覚えるキャンペーンです。
 深夜便を使って旅に出る人たちは、言うなれば、一生に何回もない経験ではないでしょうか。
 しかし、飛行コース下に暮らす住民にとっては、毎日、静かな時間が1時間(「カーフュー弾力的運用」を含めると1時間半)短くなり、「6時間」しかなくなることになります。静かになったと同時に眠れたとして(そんなことは普通ありませんが)、毎日毎日、「睡眠時間が6時間未満」になります。
 現在の運用時間は、「午後11時から翌朝午前6時まで」で「静かな時間が7時間確保」されており、これが、40年前の成田空港開港時に、周辺住民と、国やNAAとの約束だったのです。
 住民の大部分が「運用時間延長絶対反対」として意見を述べたのに対して、成田国際空港株式会社(NAA)は住民の生活や健康影響について、ほとんど説明をしていません。
 しかるに、これを、成田国際空港株式会社(NAA)が大宣伝することが許されるのでしょうか。どこが“共存・共栄”なのでしょうか?
 大宣伝しなければ成り立たない施策は、即刻中止するべきではないでしょうか。羽田空港でさえ、海側を使う深夜・早朝便枠は埋まっていないのです。


*10月5日

@「強制送還いや」と制限エリアを逃げ回る
 3日午後、成田空港から強制送還される予定だったタイ人の男が、送還便に搭乗する直前に逃げだし、制限区域に侵入し逃げ回ったものの、取り押さえられる出来事がありました。警察の調べに対して「タイに帰りたくなかった。日本にいたかった」と供述している、とのことです。

@ FAA がA320neo型機搭載のPW1100型エンジンに AD を発行
 
現地時間4日の「Flight Global(英文)」によりますと、米国連邦航空局(FAA)は現地時間4日、A320neo型機に搭載されているプラット・アンド・ホイットニー社のPW1100型エンジンについての耐空性改善命令(AD)を発行しました。
 これによりますと、声明でFAAは「このADは、メインギアボックス(MGB)アセンブリの特定の部分の破損を引き起こす高サイクル疲労の結果として、飛行中のエンジンシャットダウンの複数のレポートによって促されました。」としており、11月中旬までにメインギアボックスアセンブリと電子エンジン制御ソフトウェアの交換を要求しています。
【コメント】A320neo型機を導入している航空会社への影響は大きいでしょうね。

@ウクライナでAn12型貨物機が墜落、5人死亡
 現地時間4日午前6時42分、ウクライナ航空同盟の1968年製のアントノフ12型貨物機がウクライナのリヴィウ空港への着陸に失敗し、滑走路端から約2.5Kmの手前に墜落しました。乗員8人の内5人が死亡し、3人が負傷した、とのことです。
 同便はスペインのビーゴからトルコのイスタンブール行きのチャーター便で、リヴィウ空港で給油をすることになっていました。

@ペルー航空が現地時間4日に資金不足で全便の運航を停止
 現地時間4日の「Flight Global(英文)」によりますと、ペルー第2位のペルー航空は現地時間4日、資金の流動性不足により、全ての便の運航を停止することを明らかにしました。先月30日に燃料供給業者に対する支払いが出来ず、半日間の飛行が出来ない状態が発生していました。


*10月4日

@成田空港の9月貨物取扱量は依然として低調
 東京税関が今日発表した「成田空港9月貨物取扱量(速報)」によりますと、総貨物取扱量は前年同月比(以下同じ)8.3%減の17万5221トンと2ヶ月連続の前年同月比マイナスとなりました。
 この内、積込量は17.4%減と11ヶ月連続の前年同月比マイナス、輸出量は34.2%減と10ヶ月連続の前年同月比マイナスの大幅な減少となりました。
 一方、取卸量は1.4%増と4ヶ月連続の前年同月比プラスとなりましたが、輸入量は8.9%減と11ヶ月連続の前年同月比マイナスとなっています。

@中国国際航空が11月5日から成田=成都線を増便し1日1往復に
 昨日の「Fly Team」によりますと、中国国際航空は11月4日(成田空港発は5日)から、成田=成都線を現行の週4往復から、週3往復増便し、毎日運航にします。

@三沢空港で自衛隊機が滑走路に進入し、日本航空機が着陸やり直し
 昨日午後0時47分頃、三沢空港で大阪発三沢行きの日本航空2163便・E170型機が着陸態勢に入ったところ、管制官が待機するように命じた、訓練飛行に向かう航空自衛隊のF2A戦闘機が滑走路に進入したため、管制官は日本航空機に着陸復航(ゴウアラウンド)を指示するトラブルがありました。
 国土交通省はこのトラブルを重大インシデントと認定し、運輸安全委員会が調査に入りました。

@ボー社がエンブラエルとの統合を来年初めに延期へ、欧州の承認が遅れる
 ボーイング社は現地時間3日、今年末を予定していたエンブラエルとの商業部門統合が、2020年初めにずれ込む、と発表しました。この統合は米当局などの承認を得ているものの、欧州航空当局の審査に時間がかかっている、とのことです。
 なお、統合後の新会社の社名を「ボーイング・ブラジル−コマーシャル」とすることも明らかにしました。


*10月3日

@昨日深夜、「カーフュー弾力的運用」41例目が発生
 昨日深夜、2019年度「カーフュー弾力的運用」41例目が発生しました。
・41例目 成田発アムステルダム行きの日本貨物航空8便・B747-8F型機が、前便での上海空港の悪天候(台風)による、玉突き遅延のために、午後11時8分にA滑走路北側から離陸したものです。

@「共存共栄という言葉は住民の我慢で支えられている事が骨身に染みて分かった」
 1日に成田空港南側に住む人たちで構成する「郷土の空を考える会」の事務局長から、台風15号よる停電時の、地域の様子を記した同会の文章が送られてきました。「郷土の空を考える会」事務局長の了解が得られましたので、以下に載せます。

 台風15号による長期停電被害と航空騒音について

 9月9日の早朝に房総半島を横断した台風15号は、千葉県内全域に甚大な被害を残した。その一つに停電があります。電気は生活を営む上で重要なエネルギー源の一つで有り、その停電が10日間(騒音下地域)の長期停電となれば家族全員の神経は疲弊し肉体も困憊する大変な状況でした。
 そんな困窮する中、さらに騒音下住民を苦しめたのは、停電によりエアコンが使用できない事から窓を開けざるを得ない為、航空機による「騒音」と、その騒音による「睡眠の妨害」でした。国交相が言うように外の騒音は防ぎようがありません。
 昼間は台風が残した爪痕の処理に追われ、そこに残暑の厳しさも加わり肉体は疲れきっていました。気温は夜になっても下がらず室内の温度も高いままです。
 少しでも外の風を取り入れ涼をとろうと窓を開放すると航空機の騒音が直接家の中に、寝室の中に飛び込んで来ました。
 台風当日の9日は、連続した爆音が困憊した心身を追い詰めながら約束された運用時間の深夜23時をはるかに超えた翌日10日の1時まで続いたのです。傷口に塩を擦られるようなとても辛い時間でした。
 また、小原子橋から高谷川の下流を眺めれば、両岸の家々から光が消え、上空には利益を優先した航空機の点滅と騒音が鳴り響いて住民を苦しめ続けます。
 一方、高谷川上流を見上げれば停電地帯の中に空を覆う光の集合体があった。住民の苦しみを知ることのない者たち(NAA)の巣窟の光です。
 普段から騒音で苦しめている住民は暗闇の中で苦しみ、空港は儲けのために稼働する。
 共存共栄という言葉は住民の我慢で支えられている事が骨身に染みて分かった。
 この地に住むのであればこれ以上の騒音を受け入れられない。将来、住民が後悔するだけだ。

郷土の空を考える会

@デルタ航空が成田全面撤退後も整備部門などは成田空港に残す
 今日の「日刊航空」によりますと、デルタ航空の国際部門社長は昨日の記者会見で、来年の夏ダイヤから、現在成田空港と米国を結んでいる5路線を全て、羽田空港に移動し、成田空港から撤退することを正式に表明しました。
 しかし、成田空港には、オペレーションセンターや旅客の予約調整等を行う旅客センター、貨物のハンドリング部門と、成田空港にある格納庫で行っている「デルタ航空成田テクニカルオペレーションセンター」は残し、機材整備を行うことも明らかにしました。
【コメント】羽田空港に新たに整備格納庫を造るのは、用地の面でも費用の面でも得策ではない、と判断したのでしょうね。下の写真は日本航空の格納庫の隣にあるデルタ航空の格納庫です。


*10月2日

@「成田騒対協」がA滑走路運用時間延長で NAA に要望書
 今日の千葉日報(有料電子版)によりますと、成田空港騒音対策地域連絡協議会」は昨日、成田国際空港株式会社(NAA)に対して、A滑走路運用時間1時間延長についての要望書を提出しました。
 要望書では集落1戸だけが移転対象からはずれている事への対策や、寝室二重窓化を騒防法第1種区域全体に拡大すことなどを要望しています。
 要望に際して同会の成尾会長は「内陸空港の騒音下の住民は永遠に騒音に悩まされ、落下物におびえながら生活している。それでも空港があれば騒音下も良くなると思い協力してきた。夜間飛行制限緩和が今月から始まる。住民の声にしっかりと寄り添った対策を」と述べました。
 これに対してNAAの田村社長は「要望書はさらなる機能強化を進める上で残された課題として非常に重要。真摯に受け止め、関係者とよく相談し、さらなる機能強化に対し理解をいただけるよう、最大限努力したい」と述べた、とのことです。

@全日空の8月輸送実績は国際線で微減、国内線旅客数は1.6%増
 全日空が昨日発表した「ANAグループ8月輸送実績」によりますと、
 国際線では旅客数が前年同月比(以下同じ)0.6%減の93万3245人、利用率が0.6ポイント減の81.0%となっています。
 一方、国内線では旅客数が1.6%増の406万4775人、利用率が0.3ポイント増の78.7%となりました。
 この内、成田空港路線の利用率は成田=札幌線が6.1ポイント減の67.4%、成田=大阪線が10.6ポイント減の76.7%、成田=福岡線が1.7ポイント減の69.5%、成田=那覇線が4.5ポイント増の80.5%、成田=仙台線が14.3ポイント減の69.9%、成田=新潟線が5.9ポイント増の75.7%、成田=中部線が6.9ポイント減の72.1%となっています。
 運航実績は国際線では欠航率が0.8ポイント悪化の1.1%、定時出発遅延率が4.0ポイント改善の20.0%、定時到着遅延率が4.3ポイント改善の17.7%となり、一方、国内線では欠航率が0.3ポイント改善の2.4%、定時出発遅延率が1.2ポイント改善の15.7%、定時到着遅延率が0.6ポイント悪化の20.8%となっています。

@大阪空港でナイフ持ち出しの男性が、乗継の羽田空港でも見逃される
 今日の「Traicy」によりますと、全日空は今日、去る9月26日に大阪空港で起こったナイフ持ち込み見逃しトラブルについて、ナイフを持っていた乗客を特定し、この乗客が羽田行き全日空14便に乗って羽田空港に往き、午前9時35分頃羽田空港国際線ターミナルの保安検査場を通過していた、と発表しました。
 この時も、検査でナイフが見つけられなかったことを明らかにしました。この男性はその後、同航空の855便でジャカルタに向かい、到着していた、とのことです。
 なお、大阪空港の検査員がこの男性の搭乗機を全日空14便と記憶していたことから、同便の出発前に14便の乗客を目視検査したものの特定できなかった、とのことです。
 このトラブルで大阪空港発着の32便が欠航し、43便が遅延する事態になりました。

@アドリア航空が破産を申請し、全便の運航を停止
 経営危機で大半の便を運休としていた、スロベニアのアドリア航空は現地時間9月30日、裁判所に破産を申請し、全ての便の運航を停止しました。


*10月1日

9月のアクセス数は17,062回でした。

@ピーチの成田=奄美大島線が今日から就航
 ピーチ・アビエーションは今日から成田=奄美大島線を開設しました。1日1往復となります。

@エアプサンが成田=大邱線を今日から運休
 韓国のエアプサンは今日から成田=大邱線を運休としました。減便は26日までの予定ですが、27日からの冬季ダイヤで復活するかどうか不明です。

@イースター航空が今日から成田=仁川線を1日1往復減便
 韓国のイースター航空は今日から、1日最大4往復していた成田=仁川線の1往復を減便しました。減便は来年3月28日までの予定です。

@バニラが昨日で成田=高雄線と成田=石垣線を終了、残る成田路線は台北線のみ
 バニラ・エアは昨日、成田=高雄線と成田=石垣線(台風の影響で欠航となりました)の運航を終えました。
 これにより、同航空の国内線は全て、運航を停止したことになります。国際線は成田=台北線と福岡=台北線のみになります。こちらは26日まで運航し、ピーチ・アビエーションとの統合により、バニラは26日ですべての運航を停止し、5年10ヶ月の歴史に幕を閉じます。
【コメント】この所、成田空港ではバニラの機体がめっきり減りました。下の写真は4月17日に撮った「JA05VA」機です。もうすぐ、見納めになりますね。

@動物検疫所成田支所が「アフリカ豚コレラ」への警戒を強化
 動物検疫所成田支所は、中国やベトナムや韓国などアジアの11ヵ国で発生が確認されている「アフリカ豚コレラ」の、日本への侵入を防ぐため、肉の加工品などを検知する「検疫探知犬」を増やすなどの対応をとっています。
 国内での感染は確認されていませんが、持ち込まれたソーセージなどからは「アフリカ豚コレラ」の遺伝子が見つかっている、とのことです。
 人への感染はありませんが、豚に感染した場合は伝染力が強く、養豚業に壊滅的な影響がある、とのことです。なお、「アフリカ豚コレラ」は国内で現在流行している「豚コレラ」とは別の伝染病で、今の所、ワクチンなどはありません。

@日本航空の執行役員が羽田増枠での羽田=シドニー線就航を示唆
 時事通信によりますと、日本航空の柏執行役員は、昨日成田空港で開かれた「シドニー線就航50周年記念式典」後に、記者団からの「成田=シドニー線を羽田に切り替えるのが順当ではないか」の質問に答え、「一般的に皆さまが思っていることは、自分も理解できるが、ただ、(羽田に切り替えるのが)どの路線になるかは、この秋か冬前に発表できればと思っている。今、最後の詰めの検討をしているところだ」と述べ、成田=シドニー線を羽田空港に切り替える可能性のあることを示唆しました。

@北京の新空港が開業も、新規乗り入れは当面認めず
 北京の新空港「北京大興国際空港」が25日に開業しましたが、新空港には当面、北京首都空港からの移転便の運航が認められているようです。しかし。外国航空会社の新規路線が認められるのはまだ先のようです。


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