2019年9月後半の出来事


*9月30日

@SCAT 航空が成田=ヌルスルタン線を10月15日から一時停止へ
 今日の「Traicy」によりますと、現在、週2往復(成田発:日・火曜日)で成田=ヌルスルタン(旧アスタナ)線を定期チャーター便として運航しているカザフスタンのSCAT航空は、10月15日から一時運航を取りやめ、11月から運航を再開する、とのことです。しかし、運航再開日は今の所未定、とのことです。

@B737型機で機体構造に亀裂が見つかり、FAA が点検・修理を命令
 昨日のCNNニュース(日本語版)によりますと、米国連邦航空局(FAA)は現地時間29日、ボーイング社からの報告で、B737-900・800・700型機で胴体と主翼の付け根付近の構造に、亀裂が発見された、と発表しました。
 このため、FAAは同機種を運航している航空会社に対して「亀裂の見つかった部位の点検と、必要な修理」、更に、問題点が見つかった場合には直ちに報告を求める命令を発した、とのことです。

@米国運輸安全委員会がB737MAX型機認証で FAA に7項目の勧告
 27日のブルームバーグジャパン日本語版によりますと、米運輸安全委員会(NTSB)は現地時間26日、B737MAX型機事故について、「ボーイング社が開発段階に実施した試験があまりにも単純で、事故時に実際に起きた警告が想定されていなかった」と指摘し、米国連邦航空局(FAA)に対して7項目の勧告を出しました。
 この報告書が米国政府としての初めての公式見解となりますが、現行の法律ではNTSBに規制上の権限がないため、この勧告は安全性向上に向けたものとなります。
 更に、NTSBは「1988年に導入された現行の審査基準が適切でない」と結論付、認証試験の際に複雑な緊急事態をより現実的に判断するようFAAに求めました。


*9月29日

@昨日深夜、「カーフュー弾力的運用」40例目が発生
 昨日深夜、2019年度「カーフュー弾力的運用」40例目が発生しました。
・40例目 成田発アムステルダム行きの日本貨物航空8便が、前々便で、シカゴの悪天候(雷雨)により発生した、玉突き遅延のために、午後11時35分にA滑走路南側から離陸したものです。

@昨年6月に成田空港での大韓航空機重大インシデントは車軸が折れたため
 運輸安全委員会は26日、昨年6月29日に成田空港で起こった、仁川発成田行き大韓航空703便・B777-300型機が、着陸時に誘導路上で動けなくなった重大インシデント(2018年6月30日の出来事参照)についての報告書を公表しました。
 報告書によりますと右主翼の車輪軸が折れて、動けなくなった、とのことです。車軸の損傷は車軸部品にひびが入り、そこから腐食が進んだため、としています。
 この車軸についてはボーイング社が「腐食防止剤を添付するように」とのメンテナンス情報を出していましたが、同機はこの情報が出る前に重整備を終わらせていたため、腐食防止剤の添付がしていなかった、とのことです。

@今朝、新千歳空港にシカ2頭が進入
 今日午前5時半頃、新千歳空港で滑走路付近をシカが歩いているのを、点検中の国土交通省職員が見つけました。
 このため、2本の滑走路を6時半頃から閉鎖して、1頭は空港外に追い出し、もう1頭は猟友会が駆除しました。早朝だった事と自衛隊の滑走路を使用したため、運航に支障はありませんでした。

@スカイマークの8月運航実績は欠航率2.2%、定時出発遅延率9.1%
 スカイマークが発表した「8月運航実績」によりますと、欠航率は前年同月比(以下同じ)0.8ポイント悪化の2.2%、定時出発遅延率は2.5ポイント改善の9.1%となっています。


*9月28日

@機能計画用地取得「同意書」92.7%で6ヶ月ほとんど進まず
 成田国際空港株式会社(NAA)の田村社長は26日の記者会見で、機能強化計画で必要となる新たな土地の取得状況について、民有地約730ヘクタールの「同意書」取得状況が92.7%となっている事を明らかにしました。
【コメント】今年3月末時点でも「約92%」と発表していましたので、この約6ヶ月間で全くと言って良い程、進展していないことになりますね。

@機能強化に関する「環境影響評価書」を公表
 成田国際空港株式会社(NAA)は昨日から、成田空港機能強化に関する「環境影響評価書」を公表しました。
 縦覧は昨日から10月28日まで、周辺の自治体やNAAの本社ビル・情報コーナー・相談センターで行われます。さらに、インターネット上でも行われています。
【コメント】膨大なもので、本文だけで2450ページ、資料も含めると5414ページにもなります。そこで、 NAAでも「お知らせ」の別紙2で「準備書からの主な修正点」を指摘してくれています。こんな膨大なものを役場や相談センターなどで閲覧できるとは思えませんね。

@フィンランド航空が成田=ヘルシンキ線を週9往復に増便
 フインランド航空は今日から来年3月24日まで、成田=ヘルシンキ線を、前年冬季ダイヤ比(と思うのですが?)週2往復(月・火曜日)増便し、週9往復にします。

@ジェットスター・J の機長二人がアルコール検査で乗務交代、4便欠航
 ジェットスター・Jは昨日、早朝に関西空港を出発予定だった成田行きの200便・A320型機と、札幌行きの153便・A320型機に乗務予定だった2人の機長が、乗務前のアルコール検査で、それぞれ0.14ミリグラムと0.19ミリグラムのアルコールが検出され、別の機長と乗務を交代したと発表しました。同航空の社内規定では「0.00ミリグラム」となっています。
 この二人の機長は知り合いで、前夜午後8時頃までに、飲食店で二人合わせて日本酒8合などを飲酒し、その後、ホテルにチェックインしました。
 現在二人は乗務をはずされ、会社から事情調査を受けています。
 このトラブルで、成田行きは約1時間、札幌行きも1時間遅れました。機材繰りで4便が欠航し、玉突き遅延で後続10便に最大約3時間の遅れがでました。
【コメント】同航空は親会社のジェットスターと「同じ安全基準をおこなっている」としており、悪天候や火山の降灰などによる欠航も多いので、安全には十分対策をとっている、と思っていました。しかし、今回のトラブルでこの考えを改める必要がありますね。


*9月27日

@ NAA が10月末からの午後10時台と11時台の運航ダイヤを公表、ただし、暫定です
 成田国際空港株式会社(NAA)は昨日発表した「夜の成田空港が便利に!」の中で、10月末からのA滑走路運用時間1時間延長で、午後10時以降に出発する便が旅客便で週(以下同じ)48便、貨物便で39便あり、到着便は旅客便で26便、貨物便で0便の合計113便となると発表しました。
 この中で、午後11時以降の離発着便は31便となっています。ただしこの数は「現時点で航空会社に確認が取れたもの」で、最終的には「※フライトスケジュールについては、変更になる場合がありますので、実際の運航日、時刻等については、航空会社にご確認下さい。」となっています。
【コメント】週当たりで発表するのはおかしいですね。「航空会社に問い合わせ下さい」と言われても、被害を受ける住民がいちいち問い合わせできるわけはありません。「曜日毎」の時刻表で被害を受ける住民の方々には個別に知らせるべきです。
 さらに、ダイヤでは午後11時前になっていても、遅れることは日常茶飯事と思われますので、実際には午後11時以降に離着陸する飛行機の機数はもっともっとあると思われます。
 私からNAAの担当者には「ダイヤが最終確定するのは何時か」との問い合わせをしています。もちろん途中で多少の増減はあるのですが。

@今冬季ダイヤで中国南方航空と吉祥航空と春秋航空が成田=上海線に参入
 中国南方航空は10月27日からの冬季ダイヤで成田=上海線を1日1往復で開始する、と発表しました。また、10月29日から成田=深セン線に週3便(火・木・土曜日)で参入します。
 成田=上海線には10月27日から、この他に、中国・吉祥航空と春秋航空も参入します。
【コメント】なお、今後、混乱を避けるために親会社を「春秋航空」、日本の子会社を「Spring Japan」とします。

@日ロ航空協議で双方の成田空港枠を週70から週144に拡大で合意
 現地時間25日の「ATWオンライン(英文)」によりますと、日本とロシアの航空当局者協議で、成田空港のロシア枠を週74便から144便に拡大する事で合意に達した、としています。
【コメント】この記事は有料版のため、合意日時や枠拡大の開始日などが読めません。

@日本航空の8月実績で国際・国内線共に減少
 日本航空が25日発表した「JALグループ8月マンスリーレポート」によりますと、国際線では旅客数が前年同月比(以下同じ)1.6%減の80万6389人、利用率が1.8ポイント減の83.4%となっています。この内、韓国路線のロードファクター(座席利用率)は13.7ポイント減の77.3%と大きく低下しました。また、旅客数が前年同月比マイナスになったのは4ヶ月ぶりになります、
 一方、国内線では旅客数が1.4%減の331万9474人、利用率が0.4ポイント減の78.9%となりました。成田空港路線の利用率は成田=伊丹線が1.2ポイント減の83.7%、成田=札幌線が11.0ポイント減の54.3%、成田=中部線が0.6ポイント減の83.4%、成田=福岡線が0.8ポイント減の56.7%となっています。
 運航実績は、国際線欠航率が0.7ポイント悪化の99.3%、定時出発遅延率が1.3ポイント改善の17.8%となっています。一方、国内線では欠航率が0.7ポイント悪化の1.9%、定時出発遅延率が2.8ポイント悪化の18.2%でした。
【コメント】成長を続けてきた日本航空ですが、この所、息切れが目立つようです。「8・10ペーパ」で投資が制限されてきた影響が出てきたのでしょうか。この程度の減少は「健全な経営」と言えるのではないでしょうか。

@ニュージーランド航空がB787-10型機を8機確定発注
 ニュージーランド航空は現地時間25日、ボーイング社にB787-10型機を確定8機、オプション20機の契約を締結した、と発表しました。初号機の受領は2022年となる見込み、とのことです。


*9月26日

@昨日、11人の弁護士が現地で騒音の状況を確認
 昨日、弁護士の方々11人が成田市のB滑走路飛行コース直下で、着陸する旅客機の騒音の状況を確認しました。
 確認地点はB滑走路北端から約6.5Kmの地点で、3分おきぐらいで真上を通過する旅客機の機影と、最高騒音を確認しました。

@ NAA が国土交通省の「着陸機制限をしたら」との助言を断る
 今日のNHKニュースによりますと、成田国際空港株式会社(NAA)は台風15号により、交通アクセスが途絶したため、成田空港内に最大約1万7000人が滞留したことを受けて、このようなトラブルが予測される場合の対策をまとめた、とのことです。
 これによりますと、事前に各国に対し成田空港行き便の出発を遅らせるように要請する、とのことです。すでに、この対策を国土交通省に要請し、協議を進めている、とのことです。
 ところが、今日の日本経済新聞(電子版)などによりますと、成田国際空港株式会社(NAA)は台風15号の影響で滞留者が出る見通なのに、国土交通省から着陸制限を提案されたにもかかわらず、「一部のバスや鉄道で運行再開の見通しがあったことや、折り返し便などへの影響を考慮」し、この提案を受けなかった、とのことです。
【コメント】このサイトでも9月10日の出来事で指摘しましたが、誰でも考えつく対策です。今まで、放置されてきたのが不思議ですね。
  今年の第45回騒音対策委員会で本会が指摘したように、NAAの危機管理態勢はどこか狂っているようですね。航空会社の利益と旅客の迷惑をどう考えているのでしょうか。
 A滑走路の運用時間1時間延長でも、航空会社の利益のためならば、飛行コース直下の住民のことなど歯牙にもかけない事と同じではないでしょうか。

@成田空港8月実績は発着回数が7%増、旅客数が5%増と開港以来の最高値
 成田国際空港株式会社(NAA)が今日発表した「8月空港運用状況」によりますと、総発着回数は前年同月比(以下同じ)7%増の2万3858回と、先月に引き続き開港以来の最高値を更新しました。
 この内、国際線発着回数は5%増と開港以来の最高値を更新し、一方、国内線発着回数は14%増と開港以来の最高値を更新しました。
 総旅客数は5%増の420万8294人と開港以来の最高値を更新しました。この内、国際線旅客数は4%増で、外国人は3%増、日本人は5%増でした。一方、国内線旅客数は11%増と開港以来の最高値となりました。
 国際航空貨物量は1%減で、この内、積込量は7%減、輸出量は20%減でした。一方、取卸量は4%増で、輸入量は9%減となっています。
 給油量は5%増でした。

@成田空港の韓国便は7月ダイヤから13.4%減に
 今日の「日刊航空」によりますと、成田空港での韓国路線の減便は、7月ダイヤから昨日現在で、30便に達し、約13.4%減となっている、とのことです。
 ちなみに、羽田空港は減便なし、関西空港は31.6%減となっています。

@大阪空港で保安検査トラブル、29便が欠航し、遅れも多数
 今日午前7時頃、大阪空港の南ターミナルの保安検査員が「男性の利用客がナイフのようなものを持っているのを確認したが、誤って通してしまった」と警察などに連絡が入りました。この保安検査員はナイフを確認し、取り出しましたが、この乗客が「大丈夫だから」と言ったため、戻した、とのことです。
 このため、保安検査を受けた乗客全員を一旦、制限区域外に戻して、制限区域を捜索しましたが、ナイフは見つかりませんでした。
 正午前に保安検査が再開されましたが、このトラブルで南ターミナルの保安検査場が混乱しました。この影響で、このターミナルを使用している全日空便など29便が欠航となりました。また、多くの便に遅れがでています。


*9月25日

@今日の午後、騒音視察で弁護士の方々を案内します。

@アドリア航空が資金難で24・25日の運航を停止
 現地時間24日の「ATWオンライン(英文)」によりますと、スロベニアのアドリア航空は現地時間23日、現金の流動性に問題があるため、24〜25日の2日間、大半の運航を停止する、と発表しました。
【コメント】この所、欧州の航空業界は問題が色々発生しているようです。今は経営基盤の弱いところで問題が発生しているようですが、大きな変動の余震でなければ良いのですが。


*9月24日

@日・伊航空協議で、成田空港は「自由化」に
 今日の「日刊航空」によりますと、日本とイタリアの航空当局者協議が現地時間9日、ローマで開かれ、旅客便については来年3月末からの羽田空港国際線増枠と成田空港の自由化で合意しました。また、首都圏空港以外については以遠権も含め全面的自由化でも合意しています。
 なお、羽田増枠分は双方1便となりますが、国土交通省は日本側の1便を全日空に配分し、全日空は来年夏季ダイヤから羽田=ミラノ線に就航する予定となっている、とのことです。

@旧久住第2小学校を使った宿泊施設が10月1日に開業
 今日の「トラベルWatch」によりますと、リオン不動産は10月1日に、廃校となった旧成田市立久住第2小学校を、ゲストハウス「Ready to Flight! NARITA」として開業します。10月19日〜20日に無料宿泊会を開催する、とのことです。
 同施設はB滑走路飛行コースから東側に約1Km離れた所にあります。機能強化が実現されますと、B滑走路が北側に1000m延伸されることになり、離着陸機がより近くを飛ぶことになります。

@第3次嘉手納爆音訴訟原告の一部が最高裁に上告
 第3次嘉手納爆音訴訟の原告の内、約60人は今日、11日の福岡高裁那覇支部判決を不服として、最高裁に上告しました。

@インドネシアの航空当局がB737MAX型機墜落事故の報告書まとめる、設計ミスと認証ミスを指摘
 昨日のAFP通信によりますと、米紙ウォールストリート・ジャーナルが22日に伝えたところでは、インドネシア航空当局がまとめたB737MAX型機墜落事故についての調査報告書では、設計上のミスと監督機関の過失に言及している、とのことです。加えて、パイロットの操縦ミスやメンテナンス上の問題についても指摘している、とのことです。
 この報告書については米航空当局関係者が9月末にインドネシア入りし、報告書の内容について議論する予定ですが、米運輸安全委員会(NTSB)がインドネシアの調査結果に異議を唱える可能性は低い、とのことです。しかし、ボーイングと米連邦航空局(FAA)は同報告書が「設計とFAAの認証上の過失を過度に強調する恐れ」があると懸念を抱いていると伝えた、とのことです。
【コメント】このような報告書では、公式発表の前に関係国への説明が恒例になっているようです。米国もボーイング社の権益と米国連邦航空局(FAA)の権威の失墜を最小限に抑えたいのでしょうね。

@「トーマス・クック」破綻の影響は全世界で45万人に
 英国の旅行会社「トーマス・クック」の破産による影響ですが、海外で足止めとなっている英国人は約15万人ですが、今日の日本経済新聞(電子版)によりますと、この他に、世界で約45万人が足止めなどの影響を受けている、とのことです。


*9月23日

@「サーバー資料室」に「第45回騒音対策委員会議事録(本会部分の質疑のみ)」を載せました
 去る、8日の行われた「『A滑走路運用時間延長』中止を求める質問書」の回答を受けたときに、受領した「第45回騒音対策委員会議事録」の内、本会の質疑応答部分を載せました。
 この騒音対策委員会の質疑応答で「本会にはA滑走路運用時間1時間延長について、説明は行わないのか」と質したのに対し、成田国際空港株式会社(NAA)の副社長も地域共生部長も「要請があれば、説明する」と答えましたが、それが、「2ヶ月もかけた質問書に対する回答」でした。

@騒音区域では停電で窓も閉められず「騒音には慣れているが、イライラしてくる」
 今日の東京新聞によりますと、成田空港周辺の台風15号による停電被害の被災地では、停電のために空調機器が使用できないで、窓を開けて生活せざるを得ない状態の人たちがいる、と伝えています。
 準谷間地域に住む横芝光町の宇井さんは「ここに何年も住んで慣れてはいるが、いつ停電が解消するか分からない状況では、飛行機の音にもイライラしてくるよね」と話している、とのことです。

@「ジェット機との綱引き大会」と「空港用化学消防車見学ツアー」行われる
 
成田空港では今日、台風15号により一部イベントが中止されましたが、台風17号の影響による強風の中、「ジェット機との綱引き大会」と「空港用化学消防車見学ツアー」は行われました。

@英国の老舗旅行会社「トーマス・クック」が倒産、15万人が取り残される
 英国で178年の歴史を誇る老舗の旅行代理店「トーマス・クック」が現地時間22日夜、ロンドンの裁判所に破産申請し、業務を停止しました。この影響で海外旅行中の15万人以上の英国人が足止めを余儀なくされています。アリックスパートナーズが助言役に指名され、英民間航空局(CAA)の助言を受けて、これらの旅行客を2週間以内に帰国させる、としています。


*9月22日

@羽田空港新飛行ルート反対で約200人が集会とデモ
 今日の東京新聞によりますと、羽田空港の新ルート下にある品川区など都内13区の市民がつくるグループ「羽田問題解決プロジェクト」は昨日、渋谷区で新飛行ルートに反対する集会とデモ行進を行いました。集会には約200人が参加し、超党派の国会議員6人が参加し、「東京のような人口密集地を低空で飛ぶ計画には墜落、落下物、騒音の3つの問題があり、容認できない」などと訴えました。


*9月21日

@航空機からの排ガス増加が ICAO 予測よりも70%多いと国際クリーン会議
 現地時間20日の「ATWオンライン(英文)」によりますと、国際クリーン会議(ICCT)は、航空機からの地球温暖化ガスの排出量が、国際民間航空機関(ICAO)の予測よりも70%も早く増加している、と報告しました。
 なお、今日の「東洋経済ONLINE」によりますと、欧州では温室効果ガスを多量に排出する旅客機による移動を恥とする「Flygskam(フリュグスカム)」が定着し始めており、鉄道の利用者が増える一方で、航空機旅客が低迷している、とのことです。この事がアリタリア航空の再建難航や欧州での航空会社の破綻などに影を落としている、とのことです。
 実際に、乗客1人が1km移動する際に排出される二酸化炭素の排出量は、鉄道が14g、道路交通が158gなのに対して航空機は285gで、他の交通機関と比較して群を抜いて多い、とのことです。
【コメント】何と、鉄道に比べて航空機は約20倍なのですね。島国の日本は外国に行くには船か航空機に頼る割合が高くなり、欧州とは少し違いますが、国内旅行は鉄道をもっと使うべきですね。“効率”や“経済性”だけを優先するのではなく、本気で“温暖化ガスの削減”を考えないと、後、数十年、いや、私達が生きている内に、とんでもない事が起こるのではないでしょうか。
 この意味からも、成田空港の機能強化を考え直すべきではないでしょうか。

@「スコープクローズの今年の改正はほとんどない」
 現地時間20日の「Flight Global(英文)」に掲載された「Dennis Lau, an aviation analyst with Ascend by Cirium, considers recent developments in the regional aircraft market」で、最近のリージョナルジェット市場と製造メーカーの動向が、かなり詳しく解説されています。
 その中で、米国の「パイロット労働協約範囲条項(スコープクローズ)」の改訂の可能性は、今年はほとんどない、としています。

@フランスの「XLエアウェイズ」が破産
 現地時間20日の「ATWオンライン(英文)」によりますと、フランスのXLエアウェイズは現地時間19日、破産しました。19日に航空券の販売を停止しましたが、週末にかけてのフライトは維持される、としています。


*9月20日

@スカイマークが成田=サイパン線と成田=中部線の年内開設を発表
 スカイマークは昨日、成田=サイパン線と成田=中部線を年内に開設する申請を国土交通省に提出した、と発表しました。
 成田=サイパン線は1日1往復、成田=中部線は週2便の計画で、ダイヤなどは詳細が決まり次第発表する、としています。
 今後、国土交通省の運輸審議会で審議されます。実現すると、成田空港の定期便としては5年ぶりの復活となります。

@18日のスカイマークのエンジン停止はブレードの破損
 昨日の出来事で書いた、18日のスカイマーク機エンジン停止・引き返しトラブルは、やはり、第1エンジンのブレードが一部破損したことが原因でした。

@FDX のパイロットが広州空港でプラスチック弾持ち込み拘束、成田では通過
 現地時間19日のウオール・ストリート・ジャーナルによりますと、中国の広州空港で米・フェデラルエクスプレスのパイロットが、香港の自宅に帰るために搭乗しようとした旅客機の保安検査で、手荷物の中に模造の空気銃に使うプラスチック弾を持っていた、として拘束されました。
 このパイロットは、その前の成田空港から広州に向かう際の手荷物保安検査では見逃されていました。

@三菱航空機会社がモントリオールに設計新拠点開設を発表
 三菱航空機会社は昨日、三菱スペースジェットの開発を促進するために、カナダのモントリオールに新たな設計拠点を開設することを明らかにしました。
 これにより、カナダのボンバルディア社などに勤めていた経験豊富な技術者を雇用(当初は100人程度)して、遅れを取り戻す意図がある、とのことです。この拠点ではM100型機の今後の事業展開も視野に入れている、とのことです。
【コメント】この開発拠点では将来的に買収したCRJの工場も使って、米国向けのM100型機の製造も考えているのではないでしょうか。
 なお、モーゼスレイク・フライトテスト・センターでは型式証明(TC)の試験飛行が再開されたようで、今週から試験機が勢力的に飛んでいます。

@ルフトハンザ航空がA320neo型機の最後尾席を空席で運航、EASA の勧告で
 欧州の経済ニュースを伝える「FBC(日本語版)」によりますと、ルフトハンザ航空はこのほど、運航しているA320neo型機の最後尾の座席列を空席にする、と発表しました。
 これは、欧州航空安全機関(EASA)がA320neo型機の飛行制御プログラムに脆弱性が見つかった事に関する「勧告」によるものとのことです。どのような「勧告」なのかは有料版でないと読めません。


*9月19日

@8月の訪日外客数が11ヶ月ぶりに前年を下回る
 観光局が昨日発表した「8月訪日外客数(推計値)」によりますと、訪日外客数は前年同月比(以下同じ)2.2%減の252万100人となりました。前年同月比マイナスとなったのは昨年9月以来11ヶ月ぶりとなります。
 韓国からの訪日外客数が48%減となったことが響いている、とのことです。
 出国日本人数は3.7%増の210万9600人となっています。

@スカイマーク機が離陸後エンジン1基が停止、神戸空港に引き返す
 昨日午後4時半頃、神戸発沖縄行きのスカイマーク597便・B737-800型機で、エンジン1基が突然止まるトラブルが発生しました。このトラブルで同機は神戸空港に引き返し、無事緊急着陸しました。
 乗客の話では離陸後30分程した頃に、「突然、ボンと言う音」や「ガリガリと言う音がして振動した」とのことです。同航空は原因を調べていますが、詳細についての発表はありません。
【コメント】「離陸後30分」とのことですので、バードストライクの可能性は低いのではないでしょうか。タービンブレードの破損でしょうか。この所、世界でもタービンブレードの破損によるエンジントラブルが多いですね。

@マリンドエアの情報漏洩は約3000万人分
 現地時間18日の「ATWオンライン(英文)」によりますと、マレーシア・ライオングループのマリンドエアは18日、声明を発表し、約3000万人の乗客のデータが漏洩した、と発表しました。漏洩したのは乗客の氏名とパスポート情報などですが、支払いの明細などは含まれていない、とのことです。


*9月18日

@成田空港8月貿易額は輸出が5.8%減、輸入が9.0%減
 東京税関が今日発表した「成田空港8月貿易概況(速報)」によりますと、輸出額は前年同月比(以下同じ)5.8%減の8608億3700万円となり、10ヶ月連続の前年同月比マイナスとなりました。一方、輸入額は9.0%減の9619億600万円と4ヶ月連続の前年同月比マイナスとなっています。
【コメント】やはり、世界経済は弱含みですね。

@台風15号の影響で「空の日」イベントの一部を中止へ
 成田国際空港株式会社(NAA)は今日、台風15号の影響が続いていることから、今月23日に行う予定だった、第2ターミナル中央広場で実施するイベントと、22・23日に実施する予定だった、航空科学博物館におけるイベントと無料入館を中止する、と発表しました。
 なお、23日に実施するの「ジェット機との綱引き大会&空港見学ツアー」及び「空港用化学消防車見学ツアー」は予定通り実施されます。

@国土が通称「岩山団結小屋」と通称「三里塚野戦病院」の使用禁止を1年間延長
 国土交通省は今日、通称「岩山団結小屋」と通称「三里塚野戦病院」に対する使用禁止命令を明日から1年間延長する事を官報に公告しました。

@韓国のイースター航空が「非常経営体制」を宣言
 韓国LCCの「イースター航空」は16日、日本ボイコット運動により、日韓路線の旅客が減少し、「非常経営体制」を発表しました。
 すでに、客室乗務員に10〜12月の3ヶ月にわたる無料休暇に応じるように求めています。社内掲示では「最近の内外の航空市場環境悪化で危機に直面している。きょう付けで非常経営を宣言し、危機克服経営体制に転換する」としています。

@「合同当局技術審査」がB737MAX型機の当初の認証手続を批判へ
 米国のウオール・ストリート・ジャーナルによりますと、米国を含む9ヵ国・地域の航空当局者で構成される「合同当局技術審査(JATR)」は近く公表する報告書で、B737MAX型機の当初の認証手続についてこれを批判する、とのことです。
 報告書では米国連邦航空局(FAA)によるメーカーへの指導や認証審査について、機体に搭載する新型システムにFAAが早い段階から関与する形に見直すよう提言する見込み、とのことです。
 また、今日のブルームバーグジャパンによりますと、FAAは現地時間23日に9ヵ国・地域の航空当局者を招き、モントリオールで「非公式説明会」を開催する、とのことです。
 なお、欧州航空安全機関(EASA)は今月のプレゼンテーションで「より幅広い設計変更を念頭に置いており、FAAの分析をそのまま受け入れることはしない」と表明している、とのことです。
【コメント】FAAとボーイング社は早期の運航再開を目指しているようですが、FAAが再開を認めたとしても、世界各国の航空安全当局が足並みをそろえることは難しいようですね。
 日本は「合同当局技術審査(JATR)」に入っているのでしょうか。「米国のFAAと一体」と思われているのでしょうか。

@ヴァージン・オーストラリアも羽田枠に名のり
 昨日の乗りものニュースによりますと、時事通信は、オーストラリアのLCC 「ヴァージン・オーストラリア」は来年3月末からの、羽田空港国際線増枠で、オーストラリアに割り当てられた2枠の内、1枠の使用申請をオーストラリア国際航空サービス委員会に申請する方針、を固めた、とのことです。
 ただし、同航空に羽田空港に乗り入れる力があるかどうか、疑問視されているようです。


*9月17日

@カンタス航空が成田=メルボルン線を来年3月末から羽田に移管か?
 今日の「Traicy」によりますと、豪・カンタス航空はオーストラリア国際航空サービス委員会に、来年3月末からの夏季ダイヤで、羽田空港国際線枠増加に対応し、羽田=シドニー線の増便と、新たに羽田=メルボルン線の開設を申請しました。許可された場合は、現在運航している成田=メルボルン線は廃止になります。
【コメント】カンタス航空は20年ほど前は成田空港にかなりの便数が運航されていましたが、だんだん、少なくなりました。
 下の写真は、6月30日に撮った、第2ターミナルに駐機するカンタス航空のA300-300型機です。

@ティーウエイ航空機がホーチミンで11時間の遅延、機長がパスポート紛失
 今日の「VIETJOベトナムニュース」によりますと、現地時間13日、ホーチミン発仁川行きの、韓国・ LCC「ティーウエイ航空」機で、マレーシア人の機長がパスポートを紛失し、出国手続が出来なくなりました。
 このため、同航空では代わりの機長を派遣しましたが、このトラブルで同機の出発が11時間遅延する出来事があった、とのことです。


*9月16日

@「サーバー資料室」の「『A滑走路運用時間延長』中止を求める質問書」ページに回答を追加しました
 
回答を受けてから、1週間以上経ちましたが、上記のページに成田国際空港株式会社(NAA)の回答と、それに続く質疑応答の要約を載せました。
 2時間にわたる回答と質疑応答でしたので、録音を聞きながら要約しましたが、間違いもあるかも知れません。
 一口に言えば、従来の NAA の主張のくり返しで、「何で回答するのに2ヶ月もかかったのだろう?」と疑問を感じました。
 「航空公害に関する交渉覚書」の中で当時の空港公団総裁今井氏が表明した
「新空港は、国際空港としての運営を前提とするが、住民優先の立場に立って、各種の騒音対策を行っていく」と言う立場とはほど遠いものでした。

@吉祥航空も冬季ダイヤで成田=上海線を開設へ
 昨日の「Traicy」によりますと、中国の吉祥航空は10月27日からの冬季ダイヤで、成田=上海線を1日1往復で開設する、とのことです。機材はA320型機を使います。ただ、航空券の販売はまだ開始されていない、とのことです。
【コメント】昨日の春秋航空の成田=上海線の開設に続いての日中間の路線開設です。先日の日中航空交渉合意で、双方の成田空港乗り入れ便数が現在の倍以上の210便に拡大される影響が早くも出てきましたね。


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