2005年8月の出来事
*8月31日
@日航機で音声通信できない故障
昨日午後5時30分頃、大津市付近の上空を飛行中だった羽田発山口宇部行きの日本航空1647便・MD90-30型機で操縦室の無線装置が3系統とも全て故障し、管制官との通信が出来ない事態となりました。このため同機は社内連絡用のデータ通信システムで文字情報を使って、管制官とやり取りを行い、午後6時20分頃に無事山口宇部空港に着陸しました。
【コメント】到着空港が比較的すいている空港だったので、良かったのでしょう。羽田空港のような混雑空港への着陸だったら、もっと、危険があったと思われます。
@JALウエイズ機が関空に緊急着陸
昨日午後8時頃、福岡発ホノルル行きのJALウエイズ58便・DC10型機が離陸のために滑走路を移動中,防氷装置の不具合を示す警告灯が点灯しました。このため、同機は離陸を中止し駐機場に戻って点検を行いました。点検では防氷装置に不具合はなく、午後10時過ぎにホノルルに向けて出発しました。しかし、午後11時10分頃、三宅島付近上空を飛行中に再び防氷装置の警告灯が点灯したため、関西国際空港に緊急着陸をしました。
@機材の平均年齢はノースウエスト航空がだんとつに高い
アメリカのバック・アビテーション・ソリューソンズ社によりますと、アメリカの航空会社が使っている旅客機の平均年齢はコンチネンタル航空が8.3年、サウスウエスト航空が9.1年、ユナイティド航空が10.4年、USエアウイズが11.5年、アメリカン航空が12.8年、デルタ航空が13.0年、ノースウエスト航空が18.2年で、ノースウエスト航空がだんとつに高いとの事です。
@中国南方航空がB-787型機10機を発注
中国のテレビが昨日伝えたところによりますと、中国南方航空がボーイング社の新型機B-787型機を10機発注する事で合意したとの事です。中国の航空会社はB-787型機を60機発注すると見られていますが、これで、52機の発注が決まり、残り8機となりました。
@日本貨物航空がB-747SF型機をB-747F型機に振り替え
日本貨物航空はボーイング社に発注していたB-747SF型機4機を航続距離の長いB-747F型機に振り替える事を明らかにしました。B-747F型機の方がシベリア上空を飛んで欧州方面に直行できるとの事です。
*8月30日
@北伸に難題・成田市の廃棄物処分場移転
今日の読売新聞によりますと、暫定平行滑走路の北伸で平行滑走路の北端に位置する成田市の廃棄物処分場の移転問題が難航しているとの事です。廃棄物処分場の様子は「暫定平行滑走路の北端はどうなっている?」を見て下さい。この処分場は成田市の土地と成田国際空港株式会社が成田市に無償貸与した土地に作られていますが、処分場の移転となると埋め立てた焼却灰などを全て掘り起こして高温溶融などの処理を行わなければなりません。この費用をどうするかの問題や、別の処分場を作る土地の確保とその費用の問題、また、行政財産の譲渡を規制する地方自治法上の問題もあるとの事で、難航が予想されるとの事です。
@成田空港会社のページに「成田空港運用状況(平成17年7月分)」、「成田空港エコキッズ・クラブ 第1回エコツアー実施報告」が載っていました。
成田国際空港株式会社のページに7月分の運用状況が載っていましたが、これによりますと国際線旅客が前年同月比で98%となり、2ヶ月ぶりに前年割れとなりました。日本人が同97%だったのに対し、外国人は同103%と増加しています。また、貨物は輸入が同89%,輸出が同98%となってます。
@国土交通省が来年度予算の概算要求発表
国土交通省は昨日、来年度予算の概算要求を発表しましたが、成田空港関係は次のようになっています。成田国際空港の整備=管制卓、管制情報処理装置などの更新整備に努めるほか、北伸による平行滑走路2500m化に対応するため、管制設備などの設計を実施。国直轄事業8(37)億円。会社事業費は全て成田国際空港株式会社の自己財源で対応。北伸による2500m化の推進、旅客ターミナルビル改修、物流施設の機能向上、環境対策・共生対策を実施する。また、成田高速鉄道アクセスの整備を継続して推進する。
@旅客機との綱引きが5年ぶりに復活・来月19日
成田国際空港株式会社は「空の日」の行事として旅客機と子供たちの綱引きを5年ぶりに復活させる事になりました。この綱引きは恒例行事になっていましたが、2001年の米同時多発テロで空港の警戒がフェーズEに引き上げられた事から中止されていました。今年は民営化1年目でもあり、安全な空港をアピールするために復活させたものです。既に応募は締め切られ、来月19日に児童300人がB-777-300型機を綱で引っ張る事になっています。
@日航機が誤表示で大阪空港に緊急着陸
今日午前8時20分頃、名古屋市付近上空を飛行中の羽田発山口宇部行きの日本航空1641便・MD90型機で昇降舵の異常を示す警告灯が点灯しました。このため、同機は大阪空港に緊急着陸しました。点検したところ、昇降舵に異常はなく計器の誤動作と分かりました。同機は10時頃、大阪空港を離陸し山口宇部に向かいました。
@ジャンボ操縦マニュアルは全日空機長が持ち出す
全日空のパイロット自習室から持ち出されたジャンボ機の操縦マニュアルがインターネットオークションに出品されていた問題で警視庁は今日、全日空の42才の機長を窃盗の疑いで逮捕しました。この機長は自習室からこのマニュアルを持ち出し、航空関連ショップの店員に売り渡し、この店員がオークションに出品したものです。この機長は多額の借金がありマニュアルの他にも副操縦士の制服など15点をこの店員に約50万円で売り渡していました。
@国土交通省が羽田空港発着枠1日14便増を決定
国土交通省は昨日、羽田空港の1時間当たりの便数を29便から30便にする事により、1日の発着回数を14便増やす事を10月から実施すると発表しました。ただ、10月、11月の発着枠の調整は終わっている事から、定期便については12月からの実施になります。増やされるのは現在、政府専用枠で運航している日韓シャトル便に4便、新規航空会社に5便、全日空に3便、日本航空に2便となります。
@文部科学省が航空乗務員の宇宙線被爆指針を作成へ
文部科学省は航空機乗務員が宇宙からの放射線を強く受ける事から宇宙線被爆管理の指針を作成する事になりました。9月に開く作業部会で細部を詰めて、今年度内には指針としてまとめる予定です。
@日航社長が国内線運賃の値上げを表明
日本航空の社長は昨日記者会見し、来年1月にも国内線普通運賃の値上げを実施する方針を明らかにしました。原油の高騰による燃料費の高騰が進み、当初、450億円と見込んだ今年度の追加負担が更に約100億円膨らむ見通しで、内部で吸収するには無理があるとしています。値上げ幅は片道200〜300円程度になると見られています。
*8月29日
@今日、満8歳になりました
このページを立ち上げてから、今日で満8年になりました。皆様の支援に支えられての8年間でした。今後も、長く続けていきたいと思いますので、ご愛読よろしくお願い致します。
@中国東方航空機が暫定平行滑走路で立ち往生
昨日午後4時5分頃、上海発成田行きの中国東方航空521便・A300-600型機が暫定平行滑走路に着陸し、誘導路に入ろうとしたところ前輪のステアリングが利かなくなり、滑走路上で動けなくなりました。このため、同機が牽引車に引かれてターミナルに移動するまで約1時間に渡り暫定平行滑走路が閉鎖されました。この間、同滑走路を使って離着陸する予定だった11便はA滑走路を使って離着陸を行い、運航に大きな支障はありませんでした。
@日航機に爆発物電話・仙台空港
今日午前11時40分頃、仙台空港ターミナルに男の声で「JALエックスプレス2907便に爆発物を仕掛けた。」との電話が入りました。このため、誘導路に向かいプッシュバックを始めていた同便(B-737型機)を滑走路の端に移動させ、乗客を降ろし点検・捜索を行いました。しかし、爆発物は発見されませんでした。捜索の間、同空港の2本の滑走路は閉鎖され、午後1時52分に再開されました。
@日航機が油圧系統不具合の警告表示で引き返し
今日午前8時15分頃、羽田空港を離陸した羽田発福岡行きの日本航空1707便・B-747-400型機で油圧系統の不具合を示す警告灯が点灯しました。このため、同機は羽田空港に引き返し、8時45分に無事着陸しました。点検で油圧系統に不具合はなく警告灯の誤表示と見られています。
@自発的報告には処分軽減を検討・国土交通省
国土交通省は昨日までに、管制官の指示の聞き間違いなど事故につながらなかったミスをパイロットや整備士が自発的に報告した場合には、法令違反があっても業務停止などの行政処分を軽減する新制度の検討を始める事になりました。ミスなどの事例を集めて事故防止に役立てる事が狙いとの事です。
*8月28日
@「4Km離れれば、騒音は気にならないはず」と政府高官
政府は米軍の夜間離発着訓練(NLP)を岩国基地に移す方向で検討していますが、夜間離発着訓練(NLP)場をメガフロートで岩国基地の沖合4Kmに建設する案が浮上しているとの事です。政府高官は「4Kmも離れれば騒音は気にならないはず。」として地元の了解を取り付けたいとしています。これを建設するための費用は4000〜5000億円に上るとの事です。
【コメント】真横に4Km離れたところでは騒音も少なくなるでしょうが、滑走路の延長線上は4Kmぐらいは騒音軽減では何の役にも立ちません。飛行コース上では10Km離れても軍用機の場合は80〜90dbの騒音になると思われます。滑走路の延長線上に住民はいないのでしょうか。この建設費に4000億円以上の国費を使うのはいかがなものでしょうか。これだけのお金を福祉に使ったら国民が喜ぶ事がたくさん出来ると思うのですが。もうそろそろ、アメリカの支配から脱却しても良いと思います。「日本を守ってくれる」と言いますが、逆に言えば、アメリカは日本を踏み台にしてアジアに睨みを利かせアメリカの利権を守っているのですから、お互い様のはずです。
@フランスで乗客が故障機への搭乗を拒否
24日、パリからチュニジアに向けて飛び立ったチャーター機が飛行中に空調が故障し、照明も断続的に切れ、おまけに燃料漏れを起こしてパリに引き返しました。故障を修理して再度出発しようとしましたが、乗客224人はこの機体への搭乗を拒否し、旅行会社に別の機体を使うように要求しました。結局、旅行会社が別の機体を用意して翌日にチュニジアに向かいました。10人近くは旅行を取りやめたとの事です。
*8月27日
@指名手配の男に逃げられる・7月に続き
20日午前、成田空港の第2ターミナルビルの出国審査場でグアムに出国ししようとしていた男が恐喝未遂容疑で指名手配中である事に審査官が気づき、警察に連絡して、男にその場で待つように指示しましたが、男は手荷物検査場に戻り「忘れ物をした」と言って制限区域外に逃走しました。同じような逃走劇は7月にもあり(7月16日の出来事を参照)、入国審査官には日本人を拘束する権限がないので対策を検討中だったとの事です。しかし、制限区域から制限区域外に逆行する事は出来ないはずなのですが、強引に突破したのでしょうか。
@「不法侵入対処訓練」が昨日実施される
昨日の出来事で書いた「不法侵入対処訓練」は台風11号が通り抜けた事から、予定通り行われました。
@全日空機がオイル漏れで機材を取り替える・羽田空港
今日午前10時50分発予定の羽田発富山行きの全日空885便が出発前の点検で右エンジンにオイル漏れが見つかり、別の機体に交換して35分遅れで出発しました。
*8月26日
@成田空港会社のページに「成田国際空港不法侵入事案対処訓練について」が載っていました。
@台風11号で6便が欠航
成田空港付近を通過した台風11号で成田空港では国際線で6便が欠航しました。中心が通過した割には影響は少なかったようです。
@スカイマークが全路線で運賃2万円以下に・来年2月から
スカイマークは来年の2月から大人片道普通運賃を全路線で2万円以下にする事を明らかにしました。例えば、福岡ー羽田線では現在は24000円ですが、これを18000円から20000円に、新規参入する神戸ー羽田線では関西国際空港ー羽田線の12800円と同程度にする予定との事です。燃料高騰で値上げを予定する大手との差別化を図りたいとしています。徹底的なコストの削減を図るとの事です。
@フランスが運航を認めない航空会社のリストを公表へ
フランスの運輸大臣は25日、航空機事故が相次いでいる事から、フランスでの運航が認められていない航空会社のブラックリストを29日から公表し、民間航空局のインターネットサイトで公開する事を発表した。リスト入りするのは高麗航空,エアー・セントトーマス、インターナショナル・エア・サービス、モザンビーク・エアなどと見られています。
*8月25日
@日中航空交渉が三たび物別れに
昨日と一昨日に北京で行われた日中航空交渉は物別れに終わりました。日本側が上海空港の増便を要求したのに対し、中国側は首都圏の成田空港の増枠と羽田空港への昼間の定期便を要求しました。日本側は成田空港の枠が一杯である事と、羽田空港の昼間は国内線で満杯であり早朝と深夜なら受け入れられると回答しましたが、中国側は納得しませんでした。
【コメント】中国としても、同じ隣国の韓国には羽田空港を使わして中国には使わせないと言うのは納得ができないでしょうね。
@9月1日からペットの持ち込みにも出国政府の証明書
感染症法の改正に伴い、来月1日から動物輸入やペットの持ち込みに際して(1)届出書、(2)出国政府発行の衛生証明書、(3)本人確認のための書類,が必要となります。これらの書類がそろっていないと国内に持ち込めず、廃棄処分になってしまいます。成田空港検疫所ではこの事をターミナル内にポスターやチラシ、館内放送で注意を呼びかけています。大事なペットと永の別れにならぬように注意して下さい。
@このところの航空機事故の保険金支払は約200億円に
リスク管理・再保険仲介大手のエーオンは23日までにこの8月の中旬までに世界各地で起こった航空機事故の航空保険における機体などの損害賠償額が約1億8200万ドル(約200億円)に達するとの予測を発表しました。しかし、8月中旬までの今年の事故件数と損害額は過去3年間とほぼ同じペースとの事です。
@タンス航空機の事故による死者は41人
23日に起こったペルーのタンス航空の墜落事故による死者は41人と訂正発表がありました。乗員・乗客も当初は100人とされていましたが、98人だったとの事です。生存者の話ですと、パイロットの「着陸態勢に入る」とのアナンスは正常で、その後、激しい揺れがあり墜落した、との事です。ダウンバーストに遭遇した可能性もあるようです。
*8月24日
@2009年メドに成田と羽田の進入管制を一元化
国土交通省は羽田空港の再拡張と成田空港の平行滑走路2500m化が完成する予定の2009年度をメドに成田空港と羽田空港の進入管制空域を一元化する方針を固めました。対象となるのは右図のピンクとイエローの空域で高度6000mまでの「ターミナルレーダー管制」で、一元化する事により首都圏の空域の混雑解消と需要の増大に対応するためとの事です。新型レーダーで一元化された空域に進入した航空機に通し番号を着け、レーダーに表示する事により混乱を防ぎ、着陸便には順番や先行機との間隔を指示し、出発便には高度や飛行ルートを指示する事になります。
【コメント】これは問題点が多いと思います。混雑解消はお題目でしょう。目的は便数の増加にあると思います。心配なのは安全性が損なわれるのではないかと言う事です。第一に管制官が同時に取り扱う航空機の数が増える事が予測されます。もちろん管制官の数は増やすのでしょうが、成田と羽田の航空機を同時に扱う事により、お互いの連携がとりにくくなり、混乱が生じる事になりかねません。現在のように、お互いの空域が分かれ、その中で、自分の空域の航空機だけを注意しているのとは複雑さは比べられません。第二に飛行ルートが複雑化し、これも管制の複雑化に拍車をかけると思われます。また、ルートの複雑化は私たち住民の被る騒音にも影響を与える事になります。どちらかと言えば、現在の成田空域の騒音が増える事になると思います。2009年度には羽田空港の年間発着回数が40万回、成田空港のそれが22万回になる予定です。とすれば、狭い羽田空域の航空機が現在の成田空域に多く入り込んでくる事は間違いないと思われます。要するに、超々過密になる羽田空域を成田空域まで広げて羽田空域の混雑をいくらかでも解消し,羽田空港の発着回数を増やそうとするものです。このところ、国は需要の拡大を管制方法で凌ごうとしているように見えます。これは安全性を損なうと思うのですが、どうなのでしょうか。羽田空港の空域を広げるには西側にある米軍の横田空域を日本側に返還させ、平時は民間機優先にする事が一番の解決方法と思います。
@中国南方航空機が成田空港に引き返す
昨日午後2時55分頃、成田を出発した広州行きの中国南方航空機386便・B-757-200型機の燃料ポンプの不具合を示す表示が出ました。このため、同機は成田空港に引き返し、午後4時25分に無事着陸しました。点検では、ポンプの不具合は発見されず、計器の誤動作の可能性が高いとのことです。
@日本航空が成田ーマニラ線などをJALウエイズに移管
日本航空は冬季ダイヤから成田ーマニラ・ブリスベン・デンパサール・ホノルルの各路線をグループ内のJALウエイズに移管する事を決めました。
@フェディックス機が新千歳空港に緊急着陸
今日午前1時10分頃、新千歳空港の東南東630Kmの太平洋上を飛行していたアメリカのフェデェックス社の貨物機から「第2空気圧ダストの異常を示す表示が出たので、新千歳空港に緊急着陸したい」との連絡があり、同機は2時50分に無事着陸しました。
@スカイマークが新北九州ー羽田線に参入を表明
スカイマークは昨日、来年3月開港予定の新北九州空港と羽田空港の間に1日4往復を運航する計画を明らかにしました。この路線には既に、北九州を拠点とするスターフライヤーが参入を予定しており、地元の北九州市は突然のスカイマークの参入に戸惑いを隠せません。
@ペルーのタンス航空機が墜落・48人死亡
23日午後3時過ぎ、ペルーのタンス航空のB-737-200型機がブカルバ空港から5Km先のジャングルに墜落しました。乗員・乗客100人の内48人が死亡し、52人が重傷を負ったとの事です。当時現場は激しい嵐だったとの事です。
*8月23日
@成田空港会社のページに「航空燃料油槽船3万隻突破記念行事」が載っていました。
@成田着の日航機の部品脱落・3分間閉鎖
昨日午後4時21分頃、成田空港に着陸したロスアンゼルス発成田行きの日本航空61便・B-747-400型機が到着後の点検で、右主翼前縁下部にある燃料補給口のアルミ製の上蓋が紛失している事が分かりました。このため、A滑走路を3分間閉鎖して点検しましたが、ふたは発見されませんでした。飛行中に脱落したものと見られます。燃料補給口のバルブは閉まっていたとの事で、飛行に問題はなかったとの事です。
@バリグブラジル航空が成田路線の運休を検討
バリグブラジル航空は南米への需要が落ち込んでいる事から、成田路線の運休を検討しているとの事です。同航空が日本に乗り入れているのは成田路線だけですので、運休となると事実上の日本路線からの撤退となります。
@日本エアコニューター機が引き返す・鹿児島空港
今日午前8時26分頃、鹿児島発西広島行きの日本エアコニューター3701便の左エンジンの内部温度を示し計器の表示が一時的に不安定になりました。このため、同機は鹿児島空港に引き返し、9時14分に無事着陸しました。点検したところ、エンジンに異常はありませんでした。同便と折り返し便が欠航になりました。
@夏休みの旅客輸送実績は前年並み
国内の航空各社が昨日発表したこの夏休み(7月22日〜8月21日)の旅客輸送実績は国内線では日本航空が前年同期比で1.4%減、全日空が同3.1%増になりました。万博の影響で中部国際空港が好調でした。国際線では日本航空が同0.9%減,全日空が同0.8%減と微減でした。日本航空では国内線の減少について「運航トラブルの影響が出ているのは否めない。」としています。
@羽田空港の14便増便は12月以降か
国土交通省が8月にも実施する予定だった羽田空港の1日14便増便は、管制ミスで安全性確保の検討が検討会で行われていますが、当初、11月にも実施したいとしていましたが、12月以降の実施になる可能性が大きくなったそうです。
@ロシアがイリューシン96-300型機を一時飛行禁止へ
ロシア政府は22日、安全上の理由からイリューシン96-300型機の運航を禁止する命令を出しました。いくつかの異常運航が報告されているとしています。同機はロシア国内で13機が使われており、内1機は大統領専用機で8月初めにプーチン大統領がフィンランド訪問に使用しようとしたところ問題が発生し他の機種に交代しました。
*8月22日
@ロス空港で日航機が翼端を搭乗橋にぶつけ破損
20日午後2時10分頃、ロスアンゼルス発成田行きの日本航空61便・B-747型機が離陸のため滑走路に向かっていた際に、管制官の指示で誘導路上のコンテナーを避けようとして搭乗橋に左主翼先端を接触させ、ウイングレッドが破損しました。乗員・乗客にけがはありませんでした。このため、同便は欠航となりました。
@カンタス機の貨物室に火災の形跡なし
20日に貨物室発煙警告灯が点灯し、関西国際空港に緊急着陸したカンタス航空機の現場検証で、貨物室に煙の出た形跡はありませんでした。警告装置の誤報の可能性が高まりました。
*8月21日
@貨物室発煙警報でカンタス機が関空に緊急着陸
昨日午後11時15分頃、和歌山県串本市沖の太平洋上を飛行していた成田発パース行きのカンタス航空70便・A-330型機から関西国際空港に「貨物室で出火した疑いがある。」と緊急着陸の要請がありました。同機の貨物室の発煙警告灯が点灯し、機長は消火装置を作動させましたが、貨物室の状態が確認できなかったとの事です。同機は今日午前0時51分に関西国際空港に緊急着陸し、乗員・乗客は脱出シュートを使って機外に脱出しました。この際に、1人が腰の骨を折る重症,8人が軽傷を負いました。着陸の際に、機内では煙も出ていませんでしたが、「着陸した時に焦げ臭いにおいがした。」と言う乗客もいました。同機は成田空港を定刻よりも53分遅れの昨日午後9時38分に離陸しています。国土交通省は事故調査官を派遣する事にしています。
@JALウエイズの事故機が成田空港に回送
福岡空港で離陸直後にエンジントラブルを起こしたJALウエイズのDC-10型機はエンジンを交換して今日午前10時に福岡空港から成田空港に向け出発しました。乗客や荷物は積まない回送です。同機は成田空港で整備した後、売却する事になっているとの事です。
@ヘリオス航空機を操縦していたのは25歳の乗務員
14日にギリシャで墜落したヘリオス航空機を最後に操縦していたのは25歳の乗務員だった事が操縦席の血痕で判明しました。この乗務員は操縦訓練の経験があるとの事です。
@EUが危ない航空会社のブラックリストを今年中に作成
EUの航空当局はこのところ世界で航空事故が多発している事から、「危ない航空会社」のブラックリストを今年中に作成する事を決めました。今後,判断基準などを早急に検討するとの事です。
*8月20日
@帰国ラッシュがピークに・今日だけで52000人到着
夏休みに海外に出かけた人たちの帰国ラッシュがピークを迎えました。成田空港では今日だけで、約52000人が到着する事になっています。
@グアムでのNW事故機が前日に成田に引き返す
19日にガム国際空港に着陸した際に前脚が折れたノースウエスト航空機は前日の18日にグアムに向かった際にも計器に不具合が生じて、成田空港に引き返していた事が分かりました。今回の事故との直接的な関係はないようです。なお、脱出シュートで脱出した際に日本人3人が軽いけがをしたとの事です。
@高知空港の制限区域に軽自動車が進入
昨日午前8時頃、一般車両の進入が禁止されている制限区域に軽乗用車が誤って進入しました。車を運転していた男性は道に迷い、制限区域外に給油に来た特殊車両に続いてゲートを通過したとの事です。このゲートでは制限区域外に出入りする時には運転手が自分でゲートの開閉施錠を行う事になっていましたが、給油に来た車両の運転手は後続の軽乗用車も制限区域に入れる車と勘違いしてゲートを閉めなかったとの事です。しかし、テロの危険のある制限区域にやすやすと侵入できる今の体制を見直す必要があるとの事です。
@スカイネットアジア航空機の胴体にひび
昨日正午頃、羽田発熊本行きのスカイネットアジア航空703便・B-737-400型機で到着後の点検で左尾翼の付け根付近の胴体にやく2cmのひびが見つかりました。このひびが胴体塗装のひびなのか機体そのものに達しているものか調べているとの事です。
@中部国際空港でイラン人19人を強制退去
名古屋入国管理局は昨日、18日午前8時にタイ航空機で中部国際空港に到着したイラン人19人を退去処分にしたと発表しました。この19人は愛知万博見学を目的とする短期ビザを持っていましたが、連絡先が川崎市など不審な点があり、荷物を調べたところ厚手の冬物衣料を持っており不法就労を目的としている事が判明しました。万博を名目としての不法入国をもくろむ例が増えているとの事です。
@米政府が航空旅客の安全審査の簡素化検討
アメリカ政府は9・11以降厳しくしている航空機利用者への安全審査を一部簡素化する方向で検討を始めました。利用者の不満が高まっている事と検査費用の負担が重くなっているためとの事です。具体的には(1)機内持ち込み禁止品の削減、(2)金属探知機以外の追加検査の条件緩和、(3)検査費用の利用者負担、となるそうです。
@プーケット航空のジャンボ機が仁川空港で足止め
韓国の仁川空港当局は18日、タイのプーケット航空のB-747-300型機を10日から仁川空港からの出発差し止めの処置をしている事を明らかにしました。理由は燃料費や空港使用料や機内食代金などをプーケット航空が納めていず、今後の支払いに懸念があるため、としています。プーケット航空は津波被害以後,観光客が激減し経営が思わしくないとの事です。
@ノースウエスト航空の労使交渉が決裂・ストへ
アメリカのノースウエスト航空の人件費削減を廻る機械工組合との交渉が19日深夜決裂しました。組合は20日からのスト突入を宣言しました。当面は交代要員でやりくりするとの事で、運航への影響は少ないとの事ですが、長引いた場合は運航への影響は避けられないとの見方もあります。
*8月19日
@下総町長が北伸対策で国と成田空港会社に申し入れ
成田空港の北側で平行滑走路飛行コース直下になる下総町の町長と議員と被害地区区長が昨日、国土交通省と成田国際空港株式会社を訪れ、北伸に当たり(1)同一集落に対策の差が生じない事、(2)北伸で被害が深刻になる地域に対して移転補償を検討する事、(3)町の振興対策や街づくりに協力する事、などを申し入れました。これに対して黒野社長は「来月始めにも示されるコンターに基づいて、どのような対策が必要か地元と話し合いたい。話し合いは総選挙の後になると思う。」と答えました。下総町では騒音対策協議会の設立が進んでいます。
@成田発のNW機がグアム着陸で前脚折り滑走
19日午後2時頃、成田からグアムに到着したノースウエスト航空74便・B-747-200型機の前脚が折れて機首を滑走路にこすりつけたまま滑走し、滑走路の先端でようやく停止しました。乗客は脱出シュートで機外に逃れ、ターミナルに向かいました。幸い炎上は免れたとの事です。けが人については情報がありません。この事故でグアム国際空港は閉鎖され、日本からの後続便はサイパンなどに目的地を変更しました。
@23日から北京で日中航空交渉
今年3回目の日中航空交渉が23日、24日に北京で開かれる事になりました。前回までは、日本が中国便の拡大を要求したのに対し、中国側が首都圏の増便を要求し、日本側が空港の余裕がない事を理由に応じず、物別れに終わっていました。しかし、成田空港の北伸が決定し、将来の増便が可能になった事により中国側の態度の変化を期待している、との事です。
【コメント】この事も「北伸早期決定」の要因の一つになっていたようです。日本航空や全日空はこの日中航空交渉の妥結を前提に路線や機材調達を考えてきたようで、予定が狂って「何とかしてくれ」と国にせっついていたようです。
@旅行鞄からサソリが出てくる
今月14日からカンボジアを旅行していた横浜市の女性が昨日,旅行鞄の荷解きをしたところ鞄の中から体長3cmほどの茶褐色のサソリが出てきました。あわてて、警察に届け出、ペットショップに持ち込んで警察官が割り箸で捕獲しました。種類や毒性は分かりませんが、サソリは横浜市の野毛山動物園に引き取られる事になりました。
@CITグループがA350型機5機発注で合意
航空機リースのシー・アイ・ティー・グループ社は18日、エアバス社との間でエアバス社がボーイング社のB-787型機に対抗して開発を予定している中型機A350型機5機を発注する事で合意しました。同時に、A320型機24機も発注する事になりました。エアバス社はA350型機の開発を9月にも正式に決定する事にしています。
*8月18日
@成田空港でエコ・ツアー実施
今日、成田空港で初めてのエコ・ツアーが行われました。エコ・ツアーは小学校5・6年を対象とした「成田空港エコ・キッズクラブ」が年3回実施するもので、初めての実施になります。今日は、午前中,暫定平行滑走路の脇で小型騒音計を使った飛行機の騒音の測定や成田空港で行われている太陽光発電について太陽電池を使った模型の実験が行われました。午後は成田空港周辺の自然観察などが行われました。
@日航機が飛行計画承認を確認せずに離陸・新潟空港
16日午後7時に新潟空港を離陸した大阪行き日本航空2250便・MD90型機にたいし、管制官が飛行計画の承認済みを連絡し忘れたまま離陸していた事が分かりました。飛行計画はルートや飛行高度や通過時間などを航空会社が作成して国土交通省の承認を得るものです。これが承認されていないとその飛行機は幽霊飛行機になってしまい、管制が混乱し衝突など事故の危険があります。そのため、管制官は飛行計画が承認されている事を機長に伝え、機長は承認の連絡がない場合には確認する事になります。今回は管制官が連絡を忘れ、機長は確認を忘れてしまいました。日本航空の地上職員が離陸2分後に連絡ミスに気づき、機長に連絡しました。国土交通省は新潟空港事務所に経過を調べるよう指示し、日本航空に厳重注意しました。国土交通省は「当時、同空港には発着便はなく、安全上の問題はなかった。」と述べたそうです。
【コメント】「結果オーライ」なら問題はない、と言う事なのでしょうか?
@静岡空港未買収地の境界確認が難航
昨日から3日間の予定で始まった静岡空港建設未買収地強制収用に必要な境界確認作業が難航しています。境界確認予定地に反対派が立ちふさがり、昨日は1日作業に入れませんでした。県の空港建設事務所長は「再三にわたって任意調査への理解を求めたが、受け入れられず残念。明日以降も立ち会いを求めていく。」と語りました。
@スターフライヤーと全日空が提携で基本合意
スターフライヤーと全日空は昨日、業務提携する事で基本合意に達しました。スターフライヤーが使うA320型機の同型機を全日空は28機所有しており、乗務員の訓練や機体整備などで支援する事になります。
@ウエザーニュースが中国東方航空に気象情報提供へ
民間の気象予報会社「ウエザーニュース」は中国東方航空に対して運航計画に必要な気象情報の提供を始めました。中国の航空会社に提供されるのは初めての事です。
*8月17日
@「過激派のテロを未然に防ぎたい」新本部長
昨日付けで千葉県警本部長に就任した佐藤氏は就任記者会見で「北伸が決まった成田空港建設に絡む過激派のテロや、国際的な爆破テロを県内で起こさせないよう未然に防ぎたい。」と語りました。
@成田行きのユナイティド航空機が引き返す
15日午後、サンフランシスコから成田空港に向かっていたユナイティド航空機が油圧系統の故障のため、サンフランシスコに引き返しました。乗客の大部分は別の便に乗り換えて16日昼前にサンフランシスコを出発し成田空港に向かいました。
@国土交通省が報告体制の見直しへ
国土交通省は航空機のトラブルが多発している事に対して、航空会社からの報告体制を見直す事になりました。現在の「航空事故」と「重大インシデント」に加えて、機材の不具合や人的ミスについても報告を求め、国土交通省が再発防止策を指導する事になるようです。
【コメント】国土交通省の中で航空機の専門家は多くないと思います。本当に厳しく適切な指導できるのでしょうか。天下りを意識して航空会社に甘くなる事はないのでしょうか。やはり、航空・鉄道事故調査委員会の権限を持った完全独立と、専門家による機能の拡充・強化しか航空機の安全を守る道はないように思うのですが。
@ベネズエラで旅客機が墜落・160人絶望
16日午前3時頃、南米ベネズエラ西部のスリガ州にコロンビアのリエネ・カリビアン航空708便・MD82型機が墜落し乗員・乗客160人が全員絶望のようです。同機は中米パナマからカリブ海にあるフランス海外県・マルティニクに向かっていました。パイロットはエンジン1基の不調を訴え、緊急着陸を要請しましたが、「もう1基もだめになった。」と連絡してすぐに連絡が途絶えました。同便はチャーター便で、乗客はフランス人と見られています。
@スカイマークが60億円の増資を発表
スカイマークは昨日、新株の発行と新株引受権の発行で最大60億円の資金を調達すると発表しました。この資金を使ってB-737型機の導入など、新規事業に投資するとの事です。
*8月16日
@宮城県沖の地震で滑走路を8分間閉鎖
今日正午前に宮城県沖で発生した地震で成田空港では滑走路を8分間閉鎖して点検し、異常がない事から滑走路の使用を再開しました。
@破損エンジンのバイロンにへこみや亀裂
福岡空港で起きたDC-10型機のエンジン破損事故で破損エンジンを翼に固定していた支柱・バイロンに多数の亀裂やへこみがあったとの事です。亀裂が入ったのは板状のアルミ合金を組み合わせたもので、縦75cm・横36cm・厚さ1.8cmでエンジンを直接支えているものではないとの事で、エンジンが脱落する可能性はなかったとの事ですが、最大で9cmの亀裂が7本入っていました。
@釧路ー羽田線の全日空機2機に不具合・大幅な遅れ
昨日午前11時半発の釧路発羽田行きの全日空742便・B-767型機の左エンジンの配管に小さなひびが見つかり、部品を羽田空港から取り寄せて修理したために6時間遅れて午後5時30分に離陸しました。また、午後8時20分頃、釧路空港から羽田空港に出発するために滑走路に向かっていた全日空744便・B-767型機で右エンジンから空気を取り出すバルブの不具合を示す警告灯が点灯し、同機は離陸を取りやめ点検修理し、3時間30分遅れで離陸しました。
@ジャンボ機の操縦マニュアルを売り出した男を逮捕
羽田空港署は昨日、全日空のジャンボ機の操縦マニュアルなど6冊を盗品と知りながらネットオークションに出品し売却した男を逮捕しました。売りに出されたマニュアルは今年2月末に羽田空港第2ターミナルにある全日空のパイロット自習室から持ち出されたもので、オークションの出品に気づいた同社が30万円で落札し、回収していました。全日空は今月に入り、警察に被害届を出しています。しかし、どのように誰が持ち出したかはこれから捜査するとの事です。持ち出しは当然内部の犯行と思われます。
@羽田空港の新規参入枠が満杯に
国土交通省が新規参入会社向けに日本航空と全日空から返還させた20便の発着枠が早くも満杯になってしまうようです。既に8月からスカイネットアジア航空が6往復を使用しており、残りの14枠に対してスカイマークやエアドゥが20枠分を申請しています。また、スターフライヤーが北九州との間に9枠分を申請する予定です。いま、安全運航検討会で飛行間隔の短縮で14枠を増やす事につき検討していますが、これに漏れた分は2009年の羽田空港再拡張完成まで待たされる事になります。
@ヘリオス航空機内からのメールはでっち上げ
昨日書きました墜落したヘリオス航空機内から従兄弟に当てたメールはでっち上げとの事でこれをでっち上げた男性は警察に逮捕されました。この男性の従兄弟は事故機には乗っていませんでした。当人は騒ぎになるのが面白いからやったとの事です。また、乗員・乗客は機内で凍死していたのではないかと言われましたが、遺体の検視の結果、少なくても6人は墜落まで生きていたとの事です。
*8月15日
@日航機が異臭でブリスベンに臨時着陸
14日午前11時55分頃、オーストラリア・ブリスベンの西約370Kmを飛行中のシドニー発関西国際空港行きの日本航空778便・B747-300型機で客室内に異臭が発生し、同機は午後0時47分にブリスベンに臨時着陸しました。異臭の原因は客室内の照明器具がショートしたためとの事で、修理して午後2時57分にブリスベンを離陸して、午後10時52分に関西国際空港に到着しました。
@福岡県知事が国土交通省の対応を「専門バカ」と批判
福岡県の麻生知事は今回の日航機のエンジントラブルについて国土交通省が「重大インシデントではない。」として航空・鉄道事故調査委員を派遣しなかった事について「住宅地に多数の破片が落下して、負傷者が出ているのに調査委員を派遣しないのはおかしい。『専門バカ』だ。」と批判しました。
@北側大臣が「調査には航空局も立ち会う」と表明
北側国土交通大臣は今日の閣議後の記者会見で日航機のエンジントラブルについて「大切なのは原因究明。日本航空の調査には航空局も立ち会い、明らかになった事は情報開示に努めたい。」と述べました。また、今日、国土交通省を訪れた福岡県副知事に対して、岩崎航空局長は「重大インシデントには当たらないが、異例の対策本部を設置して調査に入った。」と述べました。
@空港の大地震対策で検討会設置へ
国土交通省は昨日、空港の大地震に対する安全策を検討するため「地震に強い空港の在り方検討委員会」を18日に設置する事を明らかにしました。年内にも提言をまとめてもらうとの事です。具体的には滑走路の液状化対策、レーター施設や管制施設の補強、滑走路のチェック時間の短縮などを検討するとの事です。
@ギリシャで旅客機が墜落・全員死亡
14日午前0時20分頃、キプロス島のラルナカから、アテネに向かっていたヘリオス航空のB-737型機がアテネの北約30Kmのカラモスの山間部に墜落しました。乗員・乗客121人は全員死亡した模様です。同機は管制官に「空調装置が故障した。」と連絡しました。ギリシャ空軍のF16戦闘機が緊急発進しましたが、同機と高度1万mで遭遇した戦闘機のパイロットは「機長の姿が見えず、副操縦士も席で前のめりになっていた。」、「乗客らしき人がかわりに操縦席に着こうとしている。操縦の全くの素人ではないようだ。」と報告しています。また、乗客の一人が携帯電話のメールで従兄弟に「凍えるように寒い。機長は意識を失った。さようなら。」と伝えて来たの情報もあります。乗客の遺骸の多くが酸素マスクを着けていたようです。空調機器が故障し、減圧が起こったとしても通常は酸素マスクを装着し、3000mまで急降下するはずで、空調機器の故障だけでは機長らの失神の説明は出来ないとの専門家の意見もあり、何が起こったのか今のところなぞのようです。テロの可能性は低いようです。
*8月14日
@国土交通省が6月に同型エンジンに「耐空性改善通報」
国土交通省が6月に,破損したJALウエイズと同型エンジンの「ブレードに破損の恐れがある」とした「耐空性改善通報(TCD)」を出しており、これに対して日本航空グループは「2010年4月までにエンジン部品を改善型に交換する。」と国土交通省に報告、国土交通省もこれを了承していた事が昨日判明しました。今日、このエンジンは機体から取り外され、成田空港に送られて検査されるとの事です。
【コメント】これはおかしいと思います。この日本航空グループの報告を了承していた国土交通省に「責任がない」とは言えないのではないでしょうか。ましてや、日本航空は現在所有する全てのDC-10型機を来年には売却する予定だったとの事です。これで、「2010年4月までに改善する。」と言うのは「改善する意志がない」と言う事を隠す、「騙し」に当たるのではないでしょうか。国土交通省が「なめられている」のか、「承知で見過ごしているのか」どちらかでしょう。やはり、国土交通省から完全に独立し、権限を持つ「航空・鉄道事故調査委員会」を作らなければ、安全に対する公正で厳しい姿勢は確立しないのではないでしょうか。
@米大手航空会社がまたもや値上げ
アメリカの大手航空会社が10日から11日にかけて燃料高騰を理由として運賃を一斉に値上げしました。アメリカン航空は片道5〜10ドルの値上げで、他社もほぼ同水準の値上げになります。今回は格安航空会社のジェットブルーも一部路線で5ドルの値上げを行い、値上げが格安を売り物にするこれらの航空会社にも波及してきている事が特徴です。
*8月13日
@JALウエイズ機のエンジンが破損・落下した部品で5人軽傷
昨日午後7時46分頃、福岡発ホノルル行きのJALウエイズ589便・DC-10型機が離陸直後に左翼の第1エンジンから火が出ました。同機は直ちに福岡空港に引き返し、8時20分に無事着陸しました。このエンジンの部品と見られる破片が住宅地に多数落下し、これに手を触れた小中学生など5人が火傷などの軽傷を負いました。エンジンの前部のファンは壊れておらず、後部に破片が残っていた事から内部のブレードが破壊してエンジン内部を損傷し、異常燃焼したものと見られています。この便は10月から運休の予定です。国土交通省はこれは「重大インシデント」ではなく「イレギュラー運航」として調査官は派遣しないそうです。
【コメント】「けが人も出ていないから重大インシデントではない」と言うのは違和感を覚えます。この破片の当たりどころが悪ければ、離陸直後でもあるし、重大な事故になる可能性があったのではないでしょうか。「こんな事は良くあること。ブレードの破損などは事前の点検で発見するのは不可能。」と言う立場なのでしょうか。それとも、「今ここで、日本航空グループの印象を悪くしては、日本航空の経営健全化にも関わる。」との配慮なのでしょうか。それとも、「事故続きで、派遣したくても人がいない。」と言う事なのでしょうか。
@御巣鷹山事故の「8・12連絡会」保存資料館建設を要望
昨日は日本航空123便が御巣鷹山に墜落してから20年目を迎えましたが、遺族で作る「8・12連絡会」は昨日、日本航空の社長に対して事故機の残存機体の保管資料館の建設を求める要望書を提出しました。要望書の中で、「全日空は1971年の雫石事故の保存展示館を作る方針を決めた。」と指摘しています。知りませんでしたが、123便の事故機の残存機体は成田空港の同社施設に保管されているとの事です。
@BAのストで12日に500便が欠航
ブリティシュ・エアウエイズの同情ストの影響で12日にはヒースロー空港発着のブリティシュ・エアウエイズの便が約500便欠航になりました。イギリス内外の空港でヒースロー空港に帰る事が出来ずに立ち往生しているブリティシュ・エアウエイズ機が約100機あるとの事です。ストは自然発生的だったようで、12日夕方には職場復帰する地上職員が出始めています。13日には運航を再開しましたが、正常運航に戻るにはまだしばらくかかるようです。運航を始めた便も機内食会社のストは続いているために機内食を積まずに運航しているとの事です。
*8月12日
@成田空港会社のページに「北伸案による2500m平行滑走路の整備」が載っていました。
@成田空港で日航機の胴体パネルが脱落・後続機のタイヤパンク
昨日午前6時半頃、シンガポール発成田行きの日本航空710便・B-777-300型機が着陸後の点検で胴体下部のエアコン部品などを点検するための窓のグラスファオバー製の扉(縦約2m・横45cm・厚さ2cm)が脱落している事が分かりました。同機の直後に着陸した大韓航空の貨物機のタイヤがパンクしている事から、このパネルが着陸の際に脱落したものとA滑走路を15分閉鎖して点検したところ、パネルのものと思われる破片が見つかりました。国土交通省は同型機の点検を指示しました。
【コメント】パンクで済んで良かったですね。
@反対派農家の産直消費者を警察が戸別訪問
芝山町に住む成田空港建設反対派の農家の男性が10日に記者会見し、「先月22日午後7時頃、成田市で産直の野菜を配達していたところ、千葉県警空港警備隊の警察官に尾行され、その後、産直の契約をしている消費者宅に警察官が戸別訪問をした。」と発表しました。これに対して成田空港署は「正式な抗議を受けたわけではないのでコメントしようがない。」と言っているようです。
@国土交通省が航空会社に対する安全点検を強化へ
国土交通省は航空会社に対して安全輸送を徹底させるために監査体制を強化する方針を固めました。監査専門部署を設け、会社ごとに専従担当者を置くとの事です。更に来年度から20人を監査部門専従にする意向です。
【コメント】監査部門を拡充するのは良いのですが、管制部門などの身内の安全対策はどうするのでしょうか。やはり、航空・鉄道事故調査委員会を国土交通省から独立させて権限を拡大し、航空会社も管制部門も第3者の目で検討・監査する必要があると思います。
@関空行きの日航機内で異臭騒ぎ・引き返す
10日午前11時38分頃、バンコク発関西国際空港行きの日本航空728便・B-747-300型機が離陸直後に客室内で煙と異臭が発生しました。このため、同機はバンコク空港に引き返しました。点検したところ、第3エンジンでオイル漏れが見つかり、漏れたオイルが空調器から客室内に取り込まれたとの事です。
@大阪空港の騒音対策費の料金上乗せを回避
日本航空と全日空は国土交通省が10月から導入する大阪空港での騒音対策費を利用者に負担してもらうための「特別着陸料」300円を運賃に上乗せしない事を決めました。上乗せすると関西国際空港・神戸空港との料金に格差が生じて便の変更などが3空港で自由にできる「マルチエアポート」の仕組みが維持できなくなるため、としています。300円は内部で吸収するとの事です。
@アシアナ航空ストに韓国政府が禁止措置
長期化していた韓国のアシアナ航空操縦士組合のストライキに対して韓国政府は10日、争議行為を禁止し政府が調停する緊急調停権を発動しました。1993年の現代自動車以来の13年ぶりとなる発動です。これを受けて操縦士労組は職場復帰しましたが、ダイヤは1週間後に平常の80〜90%に戻る予定との事です。今後は労使交渉に中央労働委員会が参加し30日以内に交渉がまとまらない場合は同委員会の仲裁案を受け入れる事になります。
@機内食会社のストでBAが大混乱
10日、ブリティシュ・エアウエイズの機内食を提供している会社で人員整理に反発した労働組合がストライキに入りました。このため、ブリティシュ・エアウエイズへの機内食がストップし、おまけに、このストに同情したブリティシュ・エアウエイズの地上職労組が11日にストを実施したためチェックインを取りやめ更に混乱が拡大し、約106便が欠航し50便が飲み物しか積めず、乗客にクーポン券を渡して搭乗前に軽食を買ってきてもらうなど大混乱になりました。ロンドン発の成田行きも乗客に袋詰めの軽食が配られただけとの事です。
@欧州の航空大手がそろって増収・増益
欧州の航空大手のブリティシュ・エアウエイズ・ルフトハンザ航空・エールフランスの4〜6月期決算が出そろいましたが、前年同期に比べて増益増収になりました。旅客数が増えビジネスクラスなども好調で燃料高騰による経費の増加を吸収しているようです。アメリカの航空会社大手とは明暗を分けています。
*8月10日
@都合により、明日の更新が出来ません。悪しからず。
@ウラジオストク航空が成田ーユジノサハリンクスにチャーター便
ロシア・ウラジオストク航空は16日から3ヶ月程度、成田ーユジノサハリンクスに直行チャーター便を週2往復運航する事になりました。サハリンのエネルギー開発関係者のチャーター便ですが、利用状況を見極めて将来の定期便化も検討するとの事です。機材はツポレフ154M型機で、成田ーユジノサハリンクスを約2時間で結びます。
@日本航空Gがトラブルの55%を占める
今日の毎日新聞によりますと、毎日新聞の調査では今年上半期(1〜6月)に国内の飛行場を発着した国内外の航空機が起こしたトラブルの内、日本航空グループが全体の約55%を占めているとの事です。運航便数は日本航空グループが約35%との事で、トラブル発生率が突出しているとの事です。調査対象のトラブルは(1)航空事故、(2)事故発生の恐れのある重大インシデント、(3)予定通りの運航が出来なかったイレギュラー運航、の3種類で、約120万便を調査対象としました。ちなみに、全日空はトレブルは約21%で、この間の運航便数の割合は約25%だったとの事です。
@NZで小型機が離陸に失敗・乗客の日本人5名が軽いけが
10日午前8時半頃、ニュージーランド南島のクインーズタウン空港で、日本人5人が乗った地元航空会社の小型機がクック山に向け離陸したところ操縦が制御できなくなり、草地を200m暴走して大破しました。乗客の日本人はごく軽いけがで、1時間後に別の小型機でスキーをやるためにクック山に向かったそうです。
@グローバルウイングスがボンバルディア社から小型機を購入へ
大阪に本社があり国際ビジネスチャーター便を運航しているグローバルウイングス社はカナダのボンバルディア社から小型ジェット機を購入すると発表しました。購入機を関西国際空港に配備し、日本と中国・韓国などを結ぶビジネスチャーター便に活用するとの事です。同社は4月から中国国際航空と提携してビジネスチャーター便を運航していますが、需要が拡大するとの見通しで機材の追加を決断した、との事です。
*8月9日
@エアドゥが2月から羽田ー女満別線に就航
エアドゥは昨日、来年2月から羽田ー女満別線に就航参入する事を明らかにしました。B-737-400型機1機をリースで調達し1日3往復するとの事で、9月に国土交通省に申請するとの事です。
@中国の4社がB-787型機42機購入で調印
8日、中国の航空会社4社がボーイング社と新型機B-787型機42機を購入する事で正式調印しました。中国国際航空が15機、中国東方航空が15機,上海航空が9機、アモイ航空が3機で全部で約50億ドルになります。なお、これは以前から報道されている「中国が60機のB-787型機を購入」の正式契約で全くの新しい購入ではありません。残りの海南航空と中国南方航空も購入予定ですが、価格を廻って交渉中との事です。
*8月8日
@成田空港の輸出が2ヶ月連続のマイナスに
東京税関の発表によりますと、成田空港の6月分貿易額は輸出が前年同月比で6.4%減となり、2ヶ月連続して前年割れとなっています。特に、アジア向けの輸出が落ち込んでいます。一方、輸入は同0.9%減と3ヶ月ぶりのマイナスとなりました。
【コメント】2月の中部国際空港の開港から、中部国際空港からの輸出入がじわりと増えている事が影響しているようです。景気の動向にもよりますが、成田空港の取り扱い貨物が今までのように増えていくかどうかは、もう少し様子を見ないと分かりません。
@日航機のタイヤ破損で羽田空港C滑走路が15分閉鎖
今日午前11時10分頃、三沢発羽田行きの日本航空1224便・A300型機がC滑走路に着陸した際に多量の煙が出ました。このため、誘導路で点検したところ、左後輪のタイヤの一部が破損していました。同機は自力でスポットに入りましたが、タイヤの破片が落ちていないかどうか点検するために同滑走路は15分間閉鎖されました。
@三協アルミが超防音二重サッシを開発
三協アルミニュウム工業は日本工業規格の最高級防音サッシと比べても騒音のエネルギーを10分の1に低減する防音二重サッシを開発したと発表しました。外部の騒音が80db〜90dbでも室内では安眠できるとの事です。サッシの枠の吸音材と内蔵した空気層で音のエネルギーを熱エネルギーに変えて騒音を低減するとの事で、低周波にも効果があるとの事です。
*8月7日
@中国東方航空機欠航で成田空港騒然
昨日の午後、午後9時に出発する予定だった成田発上海行きの中国東方航空720便が上海付近を通過中の台風9号の影響で欠航となりましたが、同航空の対応が悪く、怒りだす乗客もいて騒然とした雰囲気になり、成田空港署から警官20人が出て警戒に当たる騒ぎがありました。同航空は欠航の連絡も十分せず、「代替便は11日以降でないと出せない。」、「ホテルは満室で手配できない。」、「損害補償として1万円払う。」などの説明をしていたとの事です。
@イタリアのシチリア島沖でチュニス航空機が墜落
6日午後4時頃、イタリア南部のバリからチュニジアのジャルバ島行きのチュニス航空機・ATR72型機がエンジントラブルを起こしてイタリアのシチリア島バレルモの沖合30Kmの海上に墜落しました。同機はバレルモ空港に緊急着陸を要請しましたが、途中で不時着水した模様です。乗員・乗客39人のうち、少なくても14名が死亡したとの事です。
@難燃性素材が乗客の命を救う
2日にトロントで起こったエールフランス機のオーバーラン事故で機体が炎上したにも関わらず、309名の乗員・乗客が全員脱出に成功した背景として客室内部の壁材やシートの素材が燃えにくく、煙の出にくい難燃性素材だった事が大きく影響した、との指摘が出ています。今までの炎上事故では煙に巻かれて脱出できなかった例が多いとの事です。
*8月6日
@海外の出来事の日時は現地時間です
読者から「海外の出来事の日時は日本時間か現地時間か」との質問がありました。日本時間で書いた方が分かりやすいのかもしれませんが、日付がずれて間違える可能性がありますので、全て、現地の日時で書いています。
@補助管制塔調査費を来年度予算に請求
国土交通省の岩崎航空局長は昨日の記者会見で成田空港平行滑走路北伸について、「本来計画を断念せざるを得なかったのは残念だが、千葉県や周辺市町村の理解が得られ、世論も北伸について大きな反対がなかった事は喜ばしい。今後、航空局としては(1)国道51号線の付け替えについて道路局と調整、(2)補助管制塔について18年度予算に調査費を盛り込む、(3)騒音について、地元との調整を行う、に力を入れていきたい。」と述べました。
@成田空港会社が北伸に向けて機構改造
成田国際空港株式会社は昨日、平行滑走路北伸に対応するため10日付で機構改造を行い、「空港づくり企画室」を拡充する事を明らかにしました。また、用地交渉を担当してきた用地部の部長を含む幹部5名を、社長直属の特命事務担当部局として新設する「周辺地域対策室」に移動させる事を明らかにしました。昨日の読売新聞によると、これは事実上の更迭人事との事です。
@シドニー空港での日航機主脚破損事故は部品の腐食
今年5月30日にオーストラリアのシドニー空港で離陸直前の日本航空機の主脚部品が折れた事故(6月1日の出来事を参照)の原因について、オーストラリアの運輸安全局は「部品の腐食によるひび割れが原因」とする報告書を発表しました。今後は「腐食が部品の製造過程か整備上の問題なのか更に調査を進める」としています。
@米で女性が着陸寸前の飛行機の扉を開けようとして逮捕
3日、アメリカ・ワシントン州のシアトル・タコマ空港に着陸態勢に入っていたユナイティド航空機で52歳の女性が飛行機の扉を開けようとして器物破損容疑で逮捕されました。当時,ユナイティド航空機は高度1220mで着陸に向け飛行中でした。扉は開かなかったものの、ハンドルはかなり回されており、コックピットの警報装置が作動して、乗務員がこの女性を説得して席に着かせました。
*8月5日
@成田空港会社のページに「アスベスト(石綿)に関するお知らせ」、「成田空港ターミナルコンサート」、「『空の日』フェスティバル'05最新鋭ジェット機との綱引き大会&空港見学ツアー開催」、「第1旅客ターミナルビル制限区域内に初の「コラボレーション店舗」が登場しました!」が載っていました。
@「新たな騒音区域示して地区と話し合う」と黒野社長
成田国際空港株式会社の黒野社長は昨日の記者会見で、北伸に反対の態度を崩していない成田市久住地区について「新たな騒音区域図を近く示して、久住地区と話し合う。」と述べました。また、「ターミナルとの距離が遠くなるなど、北伸がベストとは到底言えない。」として、本来計画も視野に入れて東峰地区住民との交渉の機会を探る姿勢を示しました。さらに、2500m滑走路の供用開始と同時に発着回数を現在の20万回から22万回に増やしたいとして、地元との協議を始めたいとの意向を表明しました。着工までの時間を聞かれて、「着工までの準備は1年弱で終えられる。」と述べ、来年夏以降の着工を示唆しました。
@日航整備士が社内規定に違反して整備最終確認にサイン
先月22日、成田空港の日本航空整備士が社内規定の資格がないのに成田発ソウル行きの出発前整備最終確認書にサインしていた事が分かりました。航空法では国家資格を持った整備士が最終確認書にサインする事になっていますが、日本航空ではこれに加えて、社内資格を義務づけています。この整備士は国家資格は取得済みで、間もなく社内資格を取得できる見込みで、仕事の分担を割り振る担当者が取得済みと勘違いして割り振り、本人も割り振られたので資格を取得できたと誤認したとの事です。
*8月4日
@北側大臣が黒野社長に北伸指示
今朝、国土交通省の北側大臣は成田国際空港株式会社の黒野社長を呼び、暫定平行滑走路を320m北に延ばして2500m平行滑走路を2009〜2010年度に運用開始できるように準備に入るよう指示しました。これを受けて、黒野社長は直ちに推進本部を設置して初会合を開き、羽田空港再拡張が完成する2009年度の運用開始に向けて工事を進めていく事を確認しました。
【コメント】今まで、「完成までに6年以上かかる」と言っていたのは何だったのでしょうか。これは“だまし”ではないでしょうか。住民にとって、この期間は短すぎるのではないでしょうか。騒音対策のためには、影響の分析やそれに基づく騒音コンターの見直し、環境基準との関係、騒音区域の見直し、と色々あります。そして、それから防音対策工事になるのです。運用開始までにこれが出来るのでしょうか。「騒音区域の見直しは、やらなくても済む。」と言う気持ちがあるからこんな乱暴な事が出来るのではないでしょうか。全く、住民をどこまで踏みつけにすれば気が済むのでしょうか。本来計画なら、既にこれらの措置はほとんど終わっているのですから問題はありませんが。つい先日も成田国際空港株式会社の担当者と「半年ぐらい話し合いが延びても、工事のやり方で遅れは取り戻せるのではないか。」と話したばかりですが、「2年も短縮できる」と言う話はありませんでした。
@審議官が騒音区域見直しに「指示の後に必要な作業行う」
国土交通省の井手審議官は昨日、北伸を了承する成田空港圏自治体連絡協議会の要望を行った小林成田市長に対し、騒音区域の見直しについて「(着手)指示が出た後に、必要な作業・対策を行う。」と述べるにとどまり、区域の見直しを行うと言う話にはなりませんでした。
@ワシントンポスト紙「NWとデルタの破産法申請が可能性大」
2日付のワシントンポスト紙はノースウエスト航空とデルタ航空が連邦破産法が改正される10月17日以前に連邦破産法11条の適用申請に踏み切る可能性が高く、夏の繁忙期の混乱を避けるため、9月5日のレイバー・ディの連休以降になるだろう、と報じました。
@JAXAがSST小型実験機の飛行実験再開へ
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は次世代超高速輸送機(SST)の小型超音速実験機の飛行実験再開に向けてオーストラリアのウーメラ実験場で準備に入っています。実験機をロケットブースターで高度20Kmまで打ち上げ、マッハ2で滑空してデーターを取得します。打上は9月中旬に予定されています。
【コメント】SSTはコンコルドが飛行しなくなって、今は全くありませんが、日本ー北米や日本ー欧州を6時間程度で結べるとすれば、旅行は楽になります。期待したいですね。狭い機内に12時間も閉じ込められる苦痛はたまらないですから。特に、年をとるごとに堪えますね。むろん、環境に優しい機体でなければなりませんが。コンコルドのような猛烈な騒音は困ります。
*8月3日
@明日正式決定か?
昨日開かれた成田空港圏自治体連絡協議会で暫定平行滑走路の北伸について「要望の履行を前提に理解する」と認める事になりました。要望とは「(1)騒音区域の抜本的な見直しと騒音、落下物対策、地域振興策などの実施(2)空港民営化に関する覚書(平成十五年二月)の未達成事項の早期解決(3)空港整備の手続き、騒音対策の実施などで地域自治体、地域住民への十分な説明責任(4)本来計画予定地内の地権者と北延伸決定後も交渉を継続し、将来に禍根を残さない問題解決の努力」となっています。「これを前提条件として同意する」となっています。また、昨日開かれた千葉県議会の全員協議会では「『北延伸ありき』の姿勢は問題」「決定の仕方が性急だ」「住民に対して丁寧な説明がされたとは思えない」など国土交通省に対する批判が相次ぎ、県議会としての意見集約は出来ませんでした。しかし、堂本知事は今日、国土交通省に対して、「(1)北側延伸を県や地元に説明し、コンセンサスを得るよう努める(2)騒音などマイナス影響について調査を行い、地元関係者に公開する(3)騒音対策の抜本的な見直しと対策(4)地権者との話し合いの継続(5)国交省、県、空港周辺九市町村、成田国際空港会社の四者で合意した事項を文書で確認する」の5項目を成田空港圏自治体連絡協議会と連名で申し入れ、北伸を了承する事にしています。これを受けて、北側大臣は明日、成田国際空港株式会社に対して暫定平行滑走路を北に延ばして2500m平行滑走路を建設するように指示する事になっているようです。これにより、暫定平行滑走路を320m北に延ばした2500mの平行滑走路建設が正式に決定する事になります。
@関空2本目の滑走路完成で大阪湾上空が超過密に
昨日の読売新聞によりますと、2007年度完成予定の関西国際空港2期工事により2本目の滑走路が運用開始になった場合の、国土交通省による管制シュミレートでは関西国際空港・大阪空港・神戸空港の3空港の航空機で大阪湾上空は超過密状態になり、神戸空港と関西国際空港に離発着する航空機には遅れが出るとの事です。また、安全な高度間隔を取るためには陸域(淡路島上空)での騒音対策のために設けられた制限高度(6000フィート)を下回る高度で飛行せざるを得ない状況が出てくるとの事です。ただし、このシュミレーションは関西国際空港の飛行回数を年間23万回とした時のもので、すぐにこの回数に達するかどうかは疑問ですが。
@羽田空港の管制トラブルは電源監視員の思い込みから
昨日、羽田空港で発生した管制塔の電源ダウンは、まず、1系統の電源に何らかのトラブルが発生した時にブレーカーの取り替え工事で警報装置が一時的に切られていて、非常用電源電池に切り替わりましたが、10分後に警報装置が入れられた時に監視員が警報を工事による誤動作と勘違いして、電源を切り替えずにそのまま放置し、電池が消耗して電源がダウンしてしまったものとの事です。岩崎航空局長は今日、経過を説明し危険な状態であったと陳謝しました。本当に、航空機同士の衝突などがなくて幸いでした。
@カナダのトロントでエールフランス機がオーバーラン
2日午後4時頃、カナダ・トロントのビアソン空港でパリ発トロント行きのエールフランス358便・A340型機が滑走路を200mオーバーランして地面の窪地に激突し炎上しました。幸い、乗員・乗客309人に死者はなく22人が軽傷を負いました。当時空港周辺は悪天候で雨やあられが降り雷も鳴っていたとの事です。目撃者によりますと、「同機は着陸直後にタイヤがパンクしブレーキが利かなくなったようだ。」との事で、「雷が機体に落ちた。」との情報もあります。
@ギャラクシーエアラインが新北九州空港を使用
佐川急便の航空貨物子会社・ギャラクシーエアラインは昨日北九州市で記者会見し、来年6月からA300型機1機で新北九州ー羽田と新千歳ー羽田の2路線で就航開始する事を明らかにしました。来年12月には2号機も投入し、4年後の単独黒字を目指すとの事です。新北九州空港を選んだのは「海上空港で深夜便でも住民に迷惑をかける事がないから。」との事です。
*8月2日
@本会が声明;「北伸決定を延ばして、住民への十分な説明を」を発表しました。
@今日、県議会と成田空港圏自治体連絡協議会を開催
北伸問題は大詰めを迎えているようで、今日は千葉県議会の全員協議会で国土交通省も出席して説明が行われています。また、昨日行われる予定だった周辺自治体の首長が集まる「成田空港圏自治体連絡協議会」が今日に延期され、周辺市町村としての態度を協議しています。各地域の説明会の中で、色々な問題が浮上しているようで、昨日開かれた芝山町議会の全員協議会では国の成田国際空港課長が「騒音区域の見直しも行う。」と話し、北側国土交通大臣が以前に表明していた「騒音区域は北伸になってもそのまま。」と違うではないか、との指摘もありました。
@羽田空港管制塔の電源が落ち一時離発着不能に
今日午前11時33分頃、羽田空港の管制塔の電源が突然ダウンし、管制レーダーや航空無線が使えなくなりました。このため、羽田空港への離発着が出来なくなり、着陸する航空機は成田空港などに変更して着陸しました。また、羽田に向かっていた航空機は出発空港に戻る便もありました。このため、27便に影響が出ました。電源は約30分後に復旧しました。管制塔への電源は2系統あり、どちらかがダウンした場合には切り替わる事になっていますが、今回は切り替えが出来なかったそうです。今日、羽田空港では電源システムの定期点検やブレーカーの交換などの工事が行われていました。これとの関係を調べています。テロではないとの事ですが、この影響で10便が欠航し、遅れなどの影響は今日一杯残るとの事です。
@全日空の時価総額が日本航空を上回る
昨日の東京株式市場で全日空株が上昇し、時価総額で5983億円と日本航空の5927億円を上回りました。日本航空と日本エアシステムが経営統合してからは初めてとの事です。
@全日空が福島ー福岡線を来年3月末で運航停止へ
全日空は不振が続く福島ー福岡線を来年3月末で廃止する意向を福島県に伝えました。この路線の利用者は年々減っており、2004年度の利用者は約4万人と最盛期の40%に落ち込んでいます。今年4〜6月の搭乗率は35.7%でした。9月にも国土交通省に申請する予定との事です。
@インド・ムンバイ空港でジャンボ機が滑走路を逸脱
30日午前6時55分頃、豪雨の続くインド・ムンバイ空港に着陸したインド航空127便・B-747-400型機が滑走路を逸脱してしまいました。乗客は緊急脱出を行い、幸いけが人はなかったとの事です。ムンバイ空港は豪雨のために滑走路が水没するなどして28日に予備の滑走路を使って再開したばかりでした。127便が着陸した時も激しい雨が降っていたとの事です。
*8月1日
@7月のアクセス数は20762回でした。ご愛読感謝します。
@「騒音予測などは8月中に出します」と成田国際空港課長
下総町の北伸説明会が昨日、午後3時と7時の2回に分けて行われました。参加者は合計で約190人、発言者は24名に達しました。住民の発言は詳細を明らかにしないままの強引な進め方に対する怒りと疑問がほとんどでした。説明を行った国土交通省の成田国際空港課長は住民の追求で、北伸後の騒音の予測などの資料について「8月中には出します。」と答弁し、女性の「私たちの集落にも来て、説明して欲しい。」との要望に、「要望があれば説明に行きたい。」と答えました。
@下総で配布されたチラシ
下の写真は下総町で昨日配布された共産党のちらしです。
@強引さは政局がらみ?
今回の北伸決定への強引な進め方はどうも、政局と関係がありそうです。と、言うのは郵政民営化法案が参議院で否決されてしまい、政局が混乱すると北伸問題も仕切り直しになってしまい、新しい政府の元で一から始めなければなりません。ましてや、政権交代があって「公共事業の見直し」が浮上してくると北伸そのものも消えることにもなりかねません。そこで、郵政民営化法の採決の前に「決定」しておけば、既定路線として準備が進められる事になります。これが、今回の強引な進め方の裏の事情かもしれません。とすると、「解散・総選挙」は間違いないと言う事になりますが・・・。
@スカイネット・アジアの長崎ー羽田線が就航
経営再建中のスカイネット・アジア航空の3番目の路線となる長崎ー羽田線が今日から運航を始めました。1日6往復で料金は大手よりも約8000円安い片道25300円になります。路線拡大で収益性を高めるのが目的との事です。