2007年7月の出来事
*7月31日
@成田空港6月運用状況・日本人旅客は2%減
成田国際空港株式会社が発表した成田空港の6月運用状況によりますと、旅客数は日本人が前年同月比2%減となったのに対し、外国人は同10%増、通過客は同7%減となりましたが、合計では極微増ながら6月としては過去最高の293万9129人となりました。日本人の減少は燃油サーチャージャーが高い事と円安で海外旅行の割高感が強くなっているためと見られています。貨物量は同2%減、給油量は変わらず、発着回数は同3%増となっています。
@コンゴニュアス空港周辺住民が事故におののく
28日付のブラジル「ニッケイ新聞」によりますと、TAM航空機が事故を起こしたサンパウロのコンゴニュアス空港周辺の住民は航空機の騒音に加え、事故の恐怖におののいているとの事です。この空港は市街地にありますが、モエマ区とカンボ・ベロ区の人口は約6万人になりますが、この数年は毎年約6%ずつ人口が減少しているとの事です。また、住宅やマンションの値段も通常の市街地の半分以下に下落している、との事です。
*7月30日
@スカイネットアジア機の片側エンジンが突然停止
昨日午後1時55分頃、羽田発長崎行きのスカイネットアジア35便・B-737-400型機が着陸に向けて大村湾を降下中、左側エンジンが突然停止しました。このため、右側エンジンだけで降下を続け、2時15分に長崎空港に緊急着陸しました。原因は調査中ですが、燃料をエンジンに送るポンプが故障したものと見られています。折り返し便は欠航となりました。
@上半期の日本人出国者は減少・訪日外国人は過去最高
国際観光振興機構のまとめによりますと、今年上半期(1〜6月)の日本人出国者は前年同期比で0.9%減となりました。主要外国通貨に対して円安が進んでいることから海外旅行に割高感が強く影響しているものと分析しています。一方、訪日外国人は同12.0%増と過去最高となっています。
*7月29日
@「第34回騒音対策委員会における本会の質問と回答」を「解説と資料のページ」に載せました
成田国際空港株式会社から3月29日に行われた第34回騒音対策委員会の議事録が送られてきましたので、本会の発言部分と回答部分を抜粋して「解説と資料のページ」に載せておきます。
@「くうこうだより」夏号が送られてきました
「くうこうだより」夏号が送られてきました。今号は2面に「森中新社長の挨拶」、3面に「B滑走路2500m事業について」その他、4・5面はシリーズ「人と空港」で今回は「ノースウエスト航空機内食部総料理長」、6・7面は「空港周辺ほっこりスポット2」で今号は「横芝光町」です。8面のAir Line Fileは「ノースウエスト航空」でした。
@アメリカで23Kgの氷塊が民家に落下・航空機からかどうかは?
アメリカのアイオア州ダビューク市で26日早朝、民家に重さ23Kgの氷塊が落下し、屋根を突き破り居間に落ちました。幸いけが人は出ませんでした。航空機からのものかどうかはわかっていません。
【コメント】航空機からのものにしては大き過ぎるような気がしますが、成田空港周辺でもかっては5Kg程度のものは落下したことがあります。しかし、CNNニュースの写真を見ますと、氷塊は不透明のようです。成田空港周辺のものは色はついていたものの透明なものが多かったように記憶しています。なお、この記事の中で「旅客機は手洗い所の収蔵物を空中に散布しており、これが氷塊に成長することがある。」と書かれていましたが、これは、間違いではないでしょうか。私たちが聞いたところでは、「バルブなどの締め付けが不十分で少しずつ漏れた水が機体に氷として付着する。」というものでした。もし、こんなことが行われていたら不衛生きわまりない、ということになります。
@カタール首長一族の男性が「知らない男性の隣に女性を座らすな」
27日、イタリアのミラノ・リナテ国際空港でロンドン行きのブリティシュ・エアウエイズ機に乗ったカタール首長一族の男性が「同行の女性3人がファーストクラスで見知らぬ男性の隣に座らされているのでなんとかしろ。」と職員と機長に抗議しました。機長はこの抗議を退け、この男性の同行者5名と料理人・使用人に降機を命じました。このため、同機は出発が3時間遅れました。
*7月28日
@賃貸借契約解除許可取り消しで提訴
B滑走路の誘導路が「へ」の字になっている原因となる、畑の賃貸借契約解除を千葉県知事が許可したことに対して、この畑を耕作している反対同盟北原派の農家の男性が昨日、千葉地裁に許可取り消しを求める訴訟を起こしました。
@機材不具合でソフトバンク対西武戦が中止に
昨日、ソフトバンクと対戦するために福岡に向かおうとした西武チームを乗せた羽田発福岡行きの全日空251便・B-747型機が離陸のために地上走行を始めた所、主翼のフラップの不具合を示す警告灯が点灯しました。このため、同機は駐機場にもどりフラップの部品を取り替えましたが、不具合は治らず、結局、代替機で3時間半遅れて出発しました。このため、西武の選手は試合に間に合わず試合は中止となってしまいました。夏休みの金曜日ということで、後続便もほぼ満席で座席確保ができませんでした。天候以外の航空機の遅れによる試合中止は初めてとのことです。
*7月27日
@昨日から第1ターミナルで「YS-11展」
昨日から成田空港第1ターミナル本館4階で航空科学博物館協力の「YS-11展」が始まりました。9月11日までとの事です。多分、航空科学博物館で行われていた「YS-11展」の縮小版ではないかと思います。従って、実機の展示などはないのではないかと思います。
@全日空がシンガポール航空との共同運航を拡大へ
全日空は昨日、9月からの成田ームンバイ線の就航に会わせてシンガポール航空との共同運航を拡大する事を明らかにしました。シンガポール航空がインド各地に運航する便の一部に全日空の便名を付与し、全日空が成田空港からアメリカに運航する便にシンガポール航空の便名を付与するそうです。
@羽田ー関西空港夜間便の陸上ルートを9月27日から実施へ
国土交通省は昨日、大阪空港の運用時間終了後に、羽田から関西空港に向かう航空機の飛行ルートを陸上に設定し飛行時間を5〜10分短縮する運用を9月27日から実施する事を発表しました。対象となるのは日本航空と全日空のそれぞれ3便、合計6便となります。
@「今後の空港あり方研究会」設置へ
国土交通省は昨日、空港種別のあり方などを見直すための、有識者による「今後の空港のあり方に関する研究会」を発足させ、30日に第1回会合を開く事を明らかにしました。大阪空港の格下げなどが焦点になるものと考えられます。
@アメリカの航空会社がブラジルの管制に懸念・通信途絶えれば引き返し
ブラジルの航空業界はTAM航空の事故などで大混乱に陥っていますが、この事故以前にもブラジルの航空管制が管制機器の老朽化や管制官の待遇改善問題などでたびたびトラブルに陥っています。このため、アメリカの航空会社はブラジル領内を運航する航空機に対して、管制官との交信が途絶えた場合は直ちに引き返すようにパイロットに指示しているとの事です。先週末にもニューヨークに引き返した航空機があったとの事です。
*7月26日
@オランダ人がスパッツにMDMA隠し逮捕・起訴
今月2日にオランダのアムステルダムから成田空港に着いた30歳のオランダ人男性が税関検査の際に大量の汗をかいていた事から、税関職員が不審を持ち検査したところ下着5枚をきて、スパッツの中に合成麻薬・MDMA9911錠と靴と胃袋に大麻草を隠しているの発見されました。この男性は現行犯で逮捕され、昨日、起訴されました。オランダで報酬3000ユーロで持ち込みを頼まれたとの事です。
@日本航空も電子チケット割引を廃止に
全日空に続いて、日本航空もインターネットやコンビニで航空券を購入した際の「eチケットレス割引」(2%)を9月30日搭乗分で廃止する事を明らかにしました。このサービスが十分周知された事が廃止の理由としています。
@A380型機初就航チケットを競売にかけすべて寄付に
シンガポール航空は10月にも予定されているA380型機の世界初就航便(シンガポール=シドニー)の搭乗券すべてをイーベイのチャリティオークションにかけ、売上金すべてを「国境なき医師団」などに寄付する事を明らかにしました。この初就航便のチケットに対する関心は非常に高いとの事です。
*7月25日
@羽田再拡張で国際線が滑走路を横断へ
日本航空はこのほど、羽田空港再拡張後の国際線のターミナルや駐機場などの施設が外側に予定されている事により、離発着する国際線の航空機が移動の際にA滑走路またはB滑走路を横断しなければならなくなり、ピーク時のこれら滑走路の離発着回数が少なくなる恐れがある、との懸念を指摘しました。
@2010年までは海外旅行者数の増加は見込めず・日本交通公社
財団法人日本交通公社は昨日開いた「海外旅行動向シンポジュウム」で2007年の日本人海外旅行者数を昨年末予測の1790万人から1770万人に下方修正しました。2008年も1780万人と微増としています。理由として団塊世代と団塊世代ジュニアの“不の連関”による出国者の減少と、海外旅行の成熟が上限に近くなっている事をあげています。この状況は2010年に成田空港の機能拡大と羽田空港の再拡張による首都圏空港容量の拡充まで続く、としています。
@コンゴニュアス空港主滑走路を24日に再開
ブラジルの空港整備公団は22日、TAM航空機が事故を起こしたサンパウロのコンゴニュアス空港主滑走路を24日午前6時から再開させる事を明らかにしました。ただし、雨の日は閉鎖するとの事です。また、水はけと滑り止め用の溝を刻むグルービングをコンクリートが安定する8月に行う事も明らかにしました。
@細菌性髄膜炎の少女が機内で意識を失う・感染の恐れ
21日、アメリカ・フロリダ州オーランド発ジョウジア州アトランタ行きのエアトラン航空862便とアトランタ発カンザス州ワイチタ行きの同航空687便に乗り継いだ少女が乗り継ぎ便の機内で意識を失いました。到着後、病院に搬送され検査したところ細菌性髄膜炎にかかっている事が判明しました。少女は重体との事です。この病気は唾液や鼻水などで感染する危険があるため、同航空は近くに座っていた乗客約20人に連絡を取る騒ぎになりました。
*7月24日
@千葉県の環境基準改正に関する要望書が掲載されています
さる9日付で千葉県知事から環境大臣に提出された「航空機騒音の環境基準改正に関する要望書」が千葉県のページに掲載されていました。
@成田空港トランジットエリアで密航を企てた4人を逮捕
千葉県警外事部と成田空港署は昨日、偽造パスポートを使い中国人女性をイギリスに密航させようとして航空券を購入した韓国人を含む4人を逮捕したと発表しました。4人は昨年11月に、今回逮捕された日本人女性の名義で航空券を購入し、韓国人男性が成田空港のトランジットエリアで中国人女性2人に偽造パスポートと航空券を渡して密航させようとしました。しかし、出発ゲートで日本語の質問に中国人女性が全く答えられなかったために発覚したものです。背後には密航を請け負う大掛かりな組織があるものと見られています。
@日本航空と全日空が短頭犬の預かりを中止に
日本航空と全日空は機内預かりでブルドックなどの短頭犬を扱う事を中止する事になりました。日本航空は既に20日から通年で中止しており、全日空も8月1日〜9月30日の期間中止とする事を決めました。これは、これらの犬が滑走路からの熱などで、体調を崩したり、死亡する例が後を絶たないためとの事です。対象となる犬種は日本航空グループでフレンチ・ブルドッグおよびブルドッグ。 全日空はブルドッグ、フレンチ・ブルドッグ、ボクサー、シーズー、ボス トン・テリア、ブル・テリア、キングチャールズ・スパニエル、チベタン・ス パニエル、ブリュッセル・グリフォン、チャウチャウ、パグ、チン、ペキニー ズとなっています。
*7月23日
@天浪貨物地区にA380型機用駐機場設置
成田国際空港株式会社は天浪貨物地区を改修してA380型機用駐機場を建設しています。2機が駐機できるものとなります。来年の秋に供用開始できる予定となっています。詳しくはここを見てください。
@全日空がインターネット割引を9月末で廃止
全日空はチケット購入をインターネットやコンビニで行う場合に割引運賃も含めて2%を運賃から割引くサービスを9月30日搭乗分で打ち切る事を明らかにしました。理由は「インターネットやコンビニで購入する人が50%を超え十分に周知できた事と、インターネットを利用しない人との公平性を確保するため。」としています。
【コメント】この理由はうなづけません。インターネットやコンビニで購入してもらう事で、利用者に面倒を分担してもらう事により会社としては経費削減のメリットがあるはずで、利用しない人との経費に差ができても“不公平”にはならないと思うのですが。ただ単にもうけを増やしたい、という事ではないでしょうか。
@団塊世代男性は旅行を第一に考えるも、質素倹約を指向
ユーキャンが300人の団塊世代男性にインターネットで行ったアンケートによりますと、定年後に妻と共にやりたい事の第1位は国内旅行で173人、第2位は海外旅行で127人となりました。しかし、定年後のイメージを「悠々自適」と「質素倹約」の2択で聞いたところ「質素倹約」が76.7%に達しました。理由は「経済的にゆとりがない」が圧倒的でした。
@「360度のパノラマ旅客機」「大気洗浄旅客機」などのアイディア
19日に宇宙航空研究開発機構(JAXA)で行われた「国産旅客機・クリーンエンジン研究発表会」で「将来の旅客機に期待されること」との講演を行った日本航空の斎藤技術部長によりますと、ヒアリングの中で従来の発想では思いもつかないようなアイディアが出されたとの事です。例えば、「360度の展望ができるパノラマ旅客機」「大気を洗浄しながら飛ぶ旅客機」「オゾン層を修復しながら飛ぶ旅客機」などがあったとの事です。
@スワンナブーム空港の荷物検査システム故障はウイルスの感染が原因
タイ国営空港運営会社は20日、6月20日に起きたスワンナブーム空港の荷物検査システムCTX9000の故障はシステムがコンピューターウイルスに感染した事が原因と発表しました。ただ、どのような経路で感染したかについては明らかにしませんでした。この装置は爆発物の検知もできるアメリカ製の最新装置だったとの事です。
*7月22日
@環境大臣に公開質問書を出しました
先月27日に出された「航空機騒音に係る環境基準の改正について」の答申についての公開質問書を19日に若林環境大臣宛に提出しましたので、「解説と資料」のページに載せます。
*7月21日
@喫煙用ライターの持ち込み禁止解除・米国
米運輸安全局は機内への持ち込みを禁止していた喫煙用ライターの持ち込みを8月4日から緩和することを明らかにしました。ただし、火力の強い「トーチライター」は引き続き禁止となります。また、母乳についても検査場で申告すれば、液体物の規制量を超える持ち込みが可能になります。アメリカでは空港で没収されるライターの数は1日約22000個になり、この処理のための費用が1年間に400万ドルになるとのことです。
@TAM航空機の逆噴射装置が1基故障していた
事故で新たな事実が出てきています。航空会社と空港側の責任のなすり合いの様相もありますが。事故機の30分前に着陸していた別の航空機は管制官に「滑る。」と報告していました。この報告を受けて空港側は滑走路を点検し、「大丈夫。」として滑走路の離着陸を再開しました。一方、TAM航空側は19日、事故機のエンジン1基の逆噴射装置が故障していたことを明らかにしました。事故の4日前に不具合を起こしていたとのことです。このような場合、ブラジルでは10日以内に点検修理すればよいことになっている、とのことで、この間は運航に使うことを認められている、とのことです。なお、滑走路は滑ることから改修されてその作業は終わっていましたが、滑走路の水はけをよくする溝は刻まれていませんでした。コンクリートの安定を待って今月28日からその作業が行われることになっていた、とのことです。
@ヴァージン・アメリカが米国内線に参入
イギリスのヴァージン航空グループの「ヴァージン・アメリカ」が8月8日からニューヨークーサンフランシスコ線とサンフランシスコーロサンゼルス線に就航します。19日から予約の受付を始めましたが、他社の実勢運賃よりもエコノミークラスで最大6割、ファーストクラスで最大5割安い運賃を設定しました。
*7月19日
@日本航空の新ラウンジがオープン
今日、成田空港第2ターミナル本館に日本航空のファーストクラスラウンジがリニューアルオープンしました。従来のラウンジの2.73倍の広さになります。座席数は1.75倍の668席となりました。飲み物だけではなく暖かい食事もサービスされ、マッサージなども受けられます。利用できるのはファーストクラス利用者・JALマイレージバンクのダイヤモンド会員・JALグローバルクラブのプレミアム会員・ワンワールドのエメラルド会員となっています。
@運輸多目的衛星2号の運用を正午から開始
国土交通省は運輸多目的衛星(MTSAT)2号の運用を今日正午から始めました。これにより、1号機との2機体制の運用となりレーダーの届かない洋上の航空機の位置を衛星のデータ通信で安定的に把握できるようになります。1号機の運用により洋上での飛行間隔が従来の120海里から50海里になっていますが、周辺国との調整を経て来年の夏には30海里にする予定としています。
@TAM航空機の機長は着陸中止しようとしていた?
TAM航空機着陸失敗炎上事故の続報です。昨日の出来事で「乗員・乗客176人」と書きましたが、「186人」の間違いだったようです。すみません。この186人全員は絶望のようで、地上で働いていた人3人の死亡が確認されましたが、なお、数十人の行方がわからないとの事です。日本人らしき名前はブラジル国籍の日系2世の人だったとの事です。
報道によりますと、機長は着陸地点を過ぎてしまい、着陸を中止して離陸を試みたようだ、との事です。
*7月18日
@成田空港会社が「ワンデイ・サマースクール2007〜成田空港教室」募集
成田国際空港株式会社は毎年開催している「ワンデイ・サマースクール2007〜成田空港教室」の参加者募集をしています。期日は8月9・10日の2日間で両日とも小学4〜6年生を30人程度を募集します。締め切りは26日で、インターネットだけで応募できるようです。詳しくはこちらを見てください。
@日本貨物航空が成田ーソウル線を24日から再開
日本貨物航空は昨年7月から運休していた成田ーソウル線を24日から再開すると発表しました。火曜と木曜の週2往復の運航となります。
@ブラジルのTAM航空機が着陸に失敗し炎上・日本人らしき名前も
17日午後7時頃、ブラジル・サンパウロのコンゴニャス空港で南部のポルトアレグレ発のTAM航空3054便・A320型機が着陸に失敗し、滑走路をオーバーランして幹線道路の上を突っ切って同社の給油施設と貨物ターミナルに突っ込み炎上しました。同機には乗員・乗客176人が乗っており、全員絶望と見られています。乗客名簿に日本人らしい名前があったとの事です。貨物ターミナルなどで働いていた人も犠牲になったと見られ、死者は200人以上に上るものと見られています。当時、激しい雨が降っており、同空港は降雨時に滑走路が滑りやすく、ブレーキが利かなくなるとして運航乗務員からたびたび抗議を受けていたとの事です。
@国土交通省が国際線調整の日本航空委託をやめる方針
国土交通省は日本航空に委託してきた国際線の発着時刻などを調整する「国際線発着調整事務局」を廃止して、公益性の高い民間団体に変更する方針を固めました。国際線の需要が高まる中で、より透明性を確保する必要があるとしています。新たな委託先としては「日本航空協会」が有力と見られています。
@スターフライヤーの6月搭乗率がで19.1ポイント上昇
スターフライヤーが発表した6月分搭乗率によりますと、前年同月比で19.1ポイント高い67.6%となりました。6月から始まった全日空との共同運航が寄与しているとの事です。なお、同社は昨日、9月14日から羽田ー関西国際空港線に就航する事を明らかにしました。大手が運航していない空白の時間帯にダイヤを設定し、運賃は大手よりも1000〜2000円低くするとの事です。
@仏独両首脳がEADS社人事で調整
16日、フランスのサルゴジ大統領とドイツのメルケル首相はフランスのトゥルーズで会談しEADS社の人事で合意しました。今までは同社の会長とCEOにそれぞれ仏独から1人ずつ出していましたが、意思決定に時間がかかる事が多く停滞していました。しかし、この人事には両国の利害関係が絡んでいた事から首脳による調整になったものです。合意では同社の会長はドイツのグルベール氏に、CEOはフランスのガロワ氏に、そして、子会社のエアバス社のCEOはドイツのエンダース氏とする事になりました。
*7月17日
@航空機内での電子機器使用基準改定へ
国土交通省は航空機内での電子機器の使用についての告示を一部改定することになりました。新たに「常時使用禁止」となるものは無線を使うヘッドフォン・イヤホン・マイク・パソコン周辺機器・電池式のICタグ・電子ゲーム機となっています。また、「離着陸時の使用禁止」は電池式のヘッドフォン・イヤホン・マイク・パソコン周辺機器だけとなります。8月上旬に告示され、10月1日から施行の予定です。今、パブリックコメントを募集しています。
@川崎重工がP-Xの開発ノウハウを生かした旅客機開発を検討
川崎重工の航空宇宙カンパニープレジデントは13日の記者会見で防衛庁向けの次期輸送機(C-X)の民間機転用について貨物機としての転用の事業化を焦点にカスタマーの要望調査を進めていることを明らかにし、次期固定翼哨戒機(P-X)について需要の多い125席程度の旅客機開発に活用することを検討していることを明らかにしました。
@骨壺を爆発物と間違えて2000人を避難させる
16日、アメリカのマイアミ国際空港で遺灰の入った長方形の骨壺を爆発物と間違え、コンコースにいた約2000人を避難させる騒ぎがありました。1時間半後に骨壺とわかり避難を解除したとのことです。関係者は「荷物には骨壺だけではなく、他にもおかしなものが入っていた。」と語ったとのことです。
*7月16日
@東南アジアへは防虫対策を
今年は東南アジア各地でテング熱が大流行しているようです。タイでは今年初めから今月7日までに感染者が23653人と前年同期比で38%増となっており、21人が死亡しているとのことです。また、ベトナム南部では今年1月から6月末までの感染者が同25%増となっており、やはり21人が死亡しているとのことです。各国の日本大使館は日本からの旅行者に感染媒体となる蚊にさされないように防虫スプレーなどの対策を呼びかけています。
【コメント】今月1日の出来事でも書きましたが、ドイツでは飛行機で運ばれてきた蚊が原因で空港近くの人がマラリアに感染した例があるそうです。本会でも2005年5月11日に成田空港の検疫署の方にこの問題を質しましたが、その時には「検査しているので、そのような心配はありません。」との話でしたが、到着する全航空機の機内を検査している訳ではありませんから、可能性はあります。心配です。特に、温暖化のためか冬にも蚊が出てくることがあります。一度入ってしまうと、大変なことになるのではないでしょうか。成田空港周辺の病院でこのような感染症に対する対策は十分なのでしょうか。
*7月15日
@台風4号の影響は軽微・成田空港
台風4号は千葉県沖を通過しましたが、幸い、勢力が弱まりたいした影響はありませんでした。成田空港の国際線も北米路線や欧州線などに10便程度の欠航が出ており、遅延もありますが心配されたほどの大きな影響はなかったようです。長距離路線が成田空港到着時の気象条件予測から出発を見合わせたようです。
@女性巡る騒動で引き返す・サンクトペテルブルク
12日、ロシアのサンクトペテルブルクからトルコのドルマンに向かった航空機に酒に酔ったロシア人男性3人が搭乗し、そのうち1人が気に入った女性に接近を試みました。女性に断られた男性は女性の顔を数回殴り、止めに入った乗客等と3人が乱闘になりました。このため、機長はサンクトペテルブルクに引き返し、この3人を警察に引き渡して再出発しました。女性は治療を受けてトルコに向かいました。3人は罰金を課せられたそうです。
【コメント】傷害事件なのにすぐに罰金ですむとはロシアも甘いですね。
*7月14日
@羽田の増便・地方は日航と全日空とスカイマークに配分
国土交通省は昨日、羽田空港の1日10便の増便枠の配分を明らかにしましたが、それによりますと羽田ー虹橋線は日本航空・全日空・中国東方航空・中国・上海航空にそれぞれ1便ずつ、羽田ー関西空港線はスターフライヤーに4便、地方路線の2便は日本航空・全日空・スカイマークに平等に配分します。地方路線について国土交通省は「月ごとや季節ごとで平等に」としています。
@鈴与が単独で新規参入へ
2009年3月開港予定の静岡空港を拠点に航空事業に新規参入を目指している鈴与の社長は昨日、静岡県内の企業からの出資を断念して、鈴与単独で新規参入を目指すことを明らかにしました。株式の売却で50〜100億円の資金を調達するとのことです。来月末にはエンブラエル社にエンブラエル170型機2機を発注し、開港半年後に静岡ー札幌線と静岡ー福岡線に1日3便6往復の営業運航を始める予定としています。
@チリのラン航空がB-787型機26機を発注へ
チリのラン航空は12日、ボーイング社のB-787型機を26機を確定・10機をオプションとして発注することを役員会で承認したと発表しました。この他に6機をリースで導入するとしています。
*7月13日
@11日設置のセブン銀行ATMで外国のカードも使用可能
11日、成田空港に設置されたセブン銀行ATMでは国内の空港では初めて日本で発行された546社のキャッシュカードとクレジットカードの他に海外で発行された同カードも使えるようになりました。明細表も英語・韓国語・中国語・ポルトガル語に対応しているとの事です。第1ターミナルでは本館1階に、第2ターミナルでは本館地下1階に設置されたとの事です。
@突然の揺れで乗務員が骨折・全日空機
昨日午後2時半頃、那覇発羽田行きの全日空126便・B-747型機が静岡県御前崎沖の太平洋上の高度11900mを飛行中に機体が激しく揺れ、客室乗務員が胸の骨を折る重傷を負いました。シートベルト着用のサインは点灯していませんでしたが、乗客にけがはありませんでした。乱気流が原因と見られますが、国土交通省は航空・鉄道事故調査委員2人を今日羽田空港に派遣しました。
@中東系の顔だち乗客をテロリストと勘違いし緊急着陸
12日、ロサンゼルス発ロンドン行きのアメリカン航空機で乗務員が中東系の顔をした乗客が空港従業員専用のバスで航空機まで来て搭乗したとして、「保安検査を受けずに搭乗したテロリスト」と思い込み、「検査が必要」としてニューヨークのケネディ空港に緊急着陸しました。荷物検査をし、この乗客はFBIの事情聴取を受けましたが、保安検査を受けて搭乗している事が証明され、乗務員の勘違いと判明する出来事があったそうです。
@羽田空港の関西国際空港線はスターフライヤーに
国土交通省は今日、9月からの羽田空港の増便枠のうち関西国際空港線の4便はスターフライヤーに配分する事を明らかにしました。
@エアバス社が6月末までの受注でボーイング社を抜く
エアバス社は9日、今年のはじめから6月末までの受注機数が680機になった事を明らかにしました。ボーイング社は6月末までの受注数を549機としていますので、エアバス社が6月に一気にボーイング社を追い抜いた事になります。
*7月12日
@一坪共有地の金銭賠償による引き渡しを命じる・東京高裁
成田国際空港株式会社が一坪共有地の金銭による賠償と引き換えに所有権譲渡を求めている訴訟の2審判決が昨日、東京高裁でありました。判決は金銭賠償による所有権譲渡を命じた1審判決を支持し、一坪共有地地権者に所有権を譲渡するように命じました。この一坪共有地はB滑走路と誘導路に隣接したもののようです。判決では「該当地区の大部分が成田国際空港株式会社の所有となっており、共有者にとって利用価値の著しく乏しい土地となっている。」と指摘しています。なお、この訴訟の一坪共有地は未買収となっている一坪共有地の全体の約15%にあたります。他の一坪共有地の地権者は約1000人に上っており、地権者の所在も確認できないものもあり、成田国際空港株式会社では2001年以降、地権者の追跡調査も中止しています。なお、反対同盟北原派は判決を不服として上告する事にしています。
@国土事務次官が「成田は国際線、羽田は国内線」原則を確認
国土交通省の峰久事務次官は昨日の記者会見で「首都圏は成田が国際線、羽田が国内線の基幹空港であり、羽田は再拡張 後は将来の国内航空需要に対応した発着枠を確保しつつ、成田の国際線機能を 補完する。」と述べて、内際分離の原則を確認しました。
@9月より羽田空港の発着枠を1日10便増へ
国土交通省は昨日、9月1日より羽田空港の深夜・早朝を除く発着枠を1日あたり10便増やす事を明らかにしました。新離脱誘導路の新設により、1時間あたり30便の離発着を31便にできるとしています。増える10便は4便を羽田ー上海・虹橋チャーター便にあて、4便を羽田ー関西国際空港線にあて、残りの2便を地方路線にあてる考えです。
@大阪空港の乗降客が3位に・06年度
大阪空港の2006年度の乗降客が前年度比で9.1%減となり、新千歳空港に抜かれて羽田空港・新千歳空港に次いで3位になった事が明らかになりました。平均搭乗率は70%近くを維持していますが、騒音対策からジェット機の乗り入れが制限され、機体が小型化して提供座席数が減っている事が原因のようです。関西の3空港全体では同3.6%増となっている事から、乗客が関西国際空港と神戸空港にシフトしている事になります。
*7月11日
@「成田空港圏自治体連絡協議会」が機能拡充の決議
「成田空港圏自治体連絡協議会」は9日の総会で2500m化完成後の成田空港の機能拡充について初めて言及する決議を採択しました。決議では「国際航空需要に対応するため、成田空港の更なる機能拡充が必要不可欠」としています。
@ボーイング社の日本企業囲い込みは成功?
私の個人的な感想になりますが、どうやら、B-787型機をてこにしたボーイング社の日本企業囲い込みは成功しつつあるようですね。マスコミでもB-787型機について「準国産旅客機」と言う見出しが散見されます。日本のメーカーとしても受注がこれだけ好調なB-787型機の分担生産は安定的に業績の伸びが期待できますから、これに傾注する事になるのでしょう。エアバス社はA380型機やA350XWB型機の生産への日本企業の参加を呼びかけていますが、日本企業としては「B-787型機だけで手がいっぱい」と言う状況なのだと思います。エアバス社としても、日本の技術力はぜひ欲しいのではないでしょうか。B-787型機をてこにして日本企業を囲い込み、エアバス社の参加を阻止している戦略は見事です。エアバス社がA380型機やA350XWB型機の開発でもたついた事も原因と思いますが。エアバス社は発展著しい中国との協力に力を注いでいますね。これからは「ボーイング社と日本対エアバス社と中国」という図式になるのでしょうか。老婆心ですが、B-787型機に何かなければいいのですが。もし、致命的な欠陥でも出てくるととボーイング社とともに日本企業がこけてしまいますから。
@機内でのアダルトビデオ鑑賞で騒動・ベトナム航空機
古くなりますが、先月17日にハノイ発パリ行きのベトナム航空535便で、ベトナム人男性2人が持ち込んだノートパソコンでアダルトビデオの鑑賞を始めました。となりに座っていたフランス人女性がこれに抗議しましたが、男性たちはやめませんでした。近くの乗客からも抗議が殺到し、乗務員から厳重注意を受けてやっとやめる騒ぎがあったそうです。
*7月10日
@千葉県と周辺市町が環境基準値の改定を要望
堂本千葉県知事は昨日、若林環境大臣に住民が日常生活で体感している騒音に適切な航空機騒音の環境基準値を設定するように求める要望書を提出しました。特に、夜間の騒音の正しい評価方法を追加するように求めています。また、成田空港周辺の9市町で作る「成田空港圏自治体連絡協議会」も同様の要望書を提出しました。
@神戸空港の6月搭乗率が過去2番目に
神戸市のまとめによりますと、神戸空港の6月の平均搭乗率は前年同月比8.5ポイント増の67.0%となりました。乗客数も同10.1%増になっています。大手が搭乗率の低い不採算路線から撤退し、幹線路線を増便した影響が大きいとの事です。この平均搭乗率は開港当初の昨年3月に次ぐ2番目に高いものとなっています。
@全日空が今年中に紙の航空券を廃止に
全日空は今年中に紙の航空券を廃止する意向です。9月4日から松山空港で移行トライアルを行います。IC非接触カードや「おさいふ携帯」やプリントアウトしたり携帯に読み込んだ「QRコード」をかざすだけでチェックインや搭乗ができるようになるとの事です。
@日本航空と全日空の社長がA380型機とMRJについて語る
日本航空の西松社長と全日空の山元社長は滞在先のシアトルでA380型機と三菱リージョナルジェットジェット(MRJ)について、それぞれ考え方を語ったようです。A380型機については西松社長は「9・11以前の考え方の航空機」として導入に消極的な考えを示しました。これに対して山元社長は「A380型機が乗客に与えるインパクトを見ながら検討したい。」と成田空港などに乗り入れる外国のA380型機の様子を見ながら検討するとしました。また、MRJについては両社とも「すばらしい航空機になるのではないか。」と期待を表明しましたが、西松氏は「もう少し早く具体化していれば、もっとよかった。」と述べ、山元氏は「ローンチ・カスタマーにチャレンジしたい。」と述べたようです。
*7月9日
@ノースウエスト航空機が成田に引き返す
昨日午後7時45分頃、成田発バンコク行きのノースウエスト航空27便・A330-200型機が離陸後前輪の油圧系統のオーバーヒートを示す警告灯が点灯しました。このため、同機は成田空港に引き返し、約30分後に無事着陸しました。この機体はこの便の前の北京発成田行きの飛行でも同様のトラブルが発生し、部品を交換したばかりでした。
@全日空が成田ーホーチミン線を10月から週1便増便
全日空は10月から成田ーホーチミン線を現在の週4便から1便増便して週5便体制にする事を明らかにしました。この路線は女性に人気があり利用率が70%台を維持している事から増便するとの事です。
@日本航空が成田ーデリー線を10月28日からデイリー化
日本航空は現在週4便体制で運航している成田ーインド・デリー線を10月から段階的に増便し10月28日からは週7便の毎日運航とする事を明らかにしました。
@「ホテル日航ウインズ成田」が10月末で営業停止
JALホテルズは「ホテル日航ウインズ成田」の営業を10月末で終了する事を明らかにしました。ホテル所有者との賃借契約が11月末で切れるため、としています。
@「09年度にロシア路線を就航したい」全日空社長
全日空の山元社長は7日、滞在先のシアトルで読売新聞の取材に対して「2009年度に成田ーモスクワ線、または、成田ーサンクトペテルブルク線を開設したい。機材はB-737-700型機を使う予定。また、2009年度に成田ーフランクフルト線にB-787型機を投入し、1日2便体制にしたい。」と述べました。
@日本航空がB-787型機購入に国際協力銀行からの融資受ける
日本航空の西松社長は8日、滞在先のシアトルで記者会見し、B-787型機購入の資金調達について、国際協力銀行からの融資を受ける事を明らかにしました。購入価格の8割を融資でまかない、残りの2割を自己資金とするとの事です。
@機体整備遅れで106便が運休へ・エアドゥ
エアドゥは定期整備中のB-767型機が整備延長になった事から、13日から23日まで一部の便が運休となる事を明らかにしました。運休となる便は合計106便になる、との事です。
@全日空塗装のB-787型機の初号機を公開
ボーイング社は8日、シアトルのエバレット工場でB-787型機の初号機となる全日空仕様塗装のB-787型機を公開しました。B-787型機は機体の35%を日本企業が分担しています。しかし、この初号機は接合材の不足から約1000カ所が暫定的に止められているとの事です。これについてボーイング社は「新型機ではよくあること。想定の範囲内。生産の遅れはない。」としています。
@B-787型機の確定受注が677機に
B-787型機の公開を前にB-787型機の受注が相次ぎ、合計確定受注は677機に達したとの事です。CITエアロスペースは5機を追加発注し、合計10機になりました。カンタスは20機を追加発注し合計65機に、また、クエートのアビエーション・リース・アンド・ファイナンスは10機追加発注し合計22機に、さらに、ドイツのエア・ベルリンが25機を確定発注しました。
*7月8日
@「成田空港サーバー資料室」の「軍事問題関係資料」の「MACチャーター便と軍事郵便局問題」に軍事郵便番号などを追加しました。
@「航空情報センター」が業務を開始
4月11日の出来事で書いた、国土交通省が成田空港に4月1日に設置した「航空情報センター」が今月1日から業務を開始しました。情報の提供を始めたとの事です。業務の内容についてはここにわかりやすく出ています。
@3時間以上のフライトで軽い高山病に
ボーイング社の研究チームは長時間にわたり高い高度でのフライトを行うと、若干の痛みや頭のふらつきや息苦しさを感じるのは軽い高山病の症状が出ているため、との研究結果を発表しました。3時間を越えると症状が出始め、特に、女性や若者が起こしやすいとしています。高度が6000フィート以下になると症状が緩和されるそうです。
*7月7日
@全日空機がエンジン振動で関西空港に緊急着陸・29日
少し古くなりますが、先月29日成田空港から大連に向かっていた全日空7991便・B-767-200型機が飛行中に第2エンジンに異常な振動が発生したため、関西空港に緊急着陸しました。
@成田ームンバイ線を週6便に訂正・全日空
全日空は昨日、9月から開設する成田ーインド・ムンバイ線を当初予定した週7便から週6便とする事を明らかにしました。また、当初は全便を直行便とすることにしていましたが、冬季は長崎空港で燃料補給する事も明らかにしました。
@ヒアリハット情報を公開・国土交通省
国土交通省は昨日、航空機事故につながりかねない安全上のトラブル(ヒアリハット)についての情報をホームページに公開しました。今回公表されたのは18年度分で2006年10月から今年の3月までの分で全部で325件になります。この内、30件は事故を誘発する可能性があったとしています。人為的な事例では貨物の積み方を過り、アンバランスのままアンカレッジから関西空港まで飛行した例や管制官の高度指示を聞き間違えて、過った高度で30秒間飛行した例などがありました。
@全日空のヒアリハットは112件
全日空は昨日、2006年10月から今年の3月までのヒアリハットが112件発生していた事を明らかにしました。人為的ミスは12件あったそうです。日本航空は6月22日に公表しています。(6月23日の出来事を参照)
@日本航空が季節運航の新千歳−那覇線を減便へ
日本航空は毎年9月から翌年5月まで1日1便を季節運航していた新千歳−那覇の直行便を大幅に減便する方向で検討している事が明らかになりました。当面、10月19日から11月末までとし、12月から3月末までは運休、それ以後は検討中としています。この路線の搭乗率は60%台半ばですが、観光路線で旅行社に安く販売するため採算ラインを割っているようです。日本航空としては利益率の良いビジネス路線に力を入れたいとしています。
@全日空がB-787型機に温水洗浄便座を搭載
全日空は2008年に引き渡されるB-787型機に世界で初めて温水洗浄便座の着いたトイレを搭載するとの事です。8日にボーイング社で披露されるB-787型機にも据え付けられているとの事です。
【コメント】4日の出来事でもMRJに洗浄便座が搭載される予定、と書きましたが、訪日外国人の間で日本のお土産として意外と人気が高いのが洗浄便座なのだそうです。
*7月6日
@成田空港利用者が過去最高の見込み
成田国際空港株式会社は昨日、夏休み中(7月13日〜9月2日)の成田空港利用者が過去最高の約427万人に達するとの見通しを明らかにしました。今年は9月2日が日曜となり、夏休みが実質2日延びるとしています。出国のピークは8月11日で約53000人、帰国ピークは同18日で約54000人との事です。詳しくは同社のページに出ています。
@夏休みの海外旅行は前年同期比で2%増に・JTB調査
JTBのまとめた旅行動向調査によると、今年の夏休み(7月15日〜8月31日)の海外旅行は前年同月比で2%増の約252万人になる見込みとのことです。今年はファミリーの旅行が多いのが特徴だそうです。グァム・ハワイが人気となっており、北米が減少しています。
@日本エアコミューター機が引き返す・鹿児島空港
昨日午前10時55分頃、鹿児島発奄美大島行きの日本エアコミューター3723便・SAAB340B型機が種子島上空4800mを飛行中に、異音がしてエンジン出力が一時低下しました。このため、同機は鹿児島空港に引き返し、11時35分頃無事に着陸しました。
@全日空が国際貨物那覇ハブ化を発表
先月23日の出来事で書いた事ですが、全日空は昨日、国際貨物の拠点を那覇空港とする事を正式に発表しました。2010年には週100便体制にし、売り上げを現在の2倍の2000億円にしたい、としています。
@カムッチャッカ半島のクルチェフスカヤ火山が噴火
アメリカのアラスカ火山観測所は5日、ロシア・カムチャッカ半島のクルチェフスカヤ火山が噴火し、火山灰が長さ2200Kmの帯になって高度9800m付近を覆っている、と発表しました。アジアや日本から北米に向かう航空路になっており通過する航空機に注意を呼びかけています。
@ボーイング社の上半期の受注は544機
ボーイング社は5日、第2四半期の民間旅客機の受注数が228機となり、上半期では544機となった事を発表しました。これは、年間受注数で過去最高を更新するペース、としています。
*7月5日
@京成が成田空港ー大泉駅・和光駅の高速バスを運行へ
京成バスは7月13日より、成田空港と大泉駅・和光駅を結ぶ高速バスの運行を始めるとの事です。運賃は片道2800円になります。
@管制官にも英語力テストを実施へ・国土交通省
国土交通省はこのほど、管制官に対して英語力を問う試験を実施する方針を固めました。対象は民間空港の管制官約2400人になります。不合格になりますと、業務から外されるとの事です。早ければ8月にも実施したいとしています。国際民間航空機関(ICAO)は1976〜2000年にかけて管制官の英語力が不十分なために起こった事故により、約1100人が犠牲になったとしており、各国に英語力試験の実施を勧告しています。今回の決定はこの勧告にそったものとの事です。
@日航機が計器故障で出発が遅れる・宮崎空港
昨日午前7時頃、宮崎発羽田行きの日本航空機・B-737型機が出発前の点検をしたところ、操縦席の計器モニターで一部の数値が表示されないトラブルが見つかりました。同機はこの計器を交換修理したため出発が約2時間遅れました。
@全日空が静岡空港開港時に新千歳線と那覇線を運航へ
全日空の久保副社長と石川静岡県知事は今日記者会見し、2009年3月に開港が予定されている静岡空港で静岡ー新千歳線と静岡ー那覇線を1日1便運航する事を明らかにしました。160席程度の小型機での運航を予定しているとの事です。
*7月4日
@環境基準の答申は先月27日に環境大臣に提出
「航空機騒音に係る環境基準の改正について」の答申は先月27日に行われた「中央環境審議会騒音振動部会」終了後に環境大臣に提出されました。答申の正文は環境省のページに載っています。
@中国語と韓国語のガイドブックを発行・成田空港会社
成田国際空港株式会社はこのほど、成田空港に到着及び乗り継ぎをする外国人向けの「アライバル&トランスファー・ガイドブック2007」の中国語版と韓国語版を発行しました。
@MRJにボーイング社が出資の方向
今日の朝日新聞によりますと、三菱重工の航空宇宙事業本部長は同新聞のインタビュに答えてMRJが事業化した場合にボーイング社が出資する方向で両社が具体的な検討を進めている事を明らかにしました。MRJが正式に事業化した場合は別会社を立ち上げて商社や銀行などから広く出資を募る事になります。そこにボーイング社が出資する事になります。本部長は「販売戦略や修理やパイロットの訓練などでの支援を期待している。」と語っています。
@MRJのトイレはウォシュレット付き
航空評論家の西川渉氏は自身のホームページでパリエアショーでMRJの胴体モックアップを見た経過を書いていますが、それによりますと、MRJのトイレは(全部のトイレかどうかわかりませんが)広く、車椅子でも利用でき、トイレに窓もついているとの事です。加えて、ウォシュレット付きだそうです。ただし、身長が170cmの同氏が座席に座ろうとしたところ頭をぶつけたそうで天井が低そうです。
【コメント】この時に、同氏と三菱重工の間で「見せろ」「見せない」ですったもんだがあったようで、「見せるためにエアショーで展示するのだろう」と同氏は憤慨しています。確かに、三菱重工という会社は官僚的で、閉鎖的です。国との関係が強いせいでしょうが、「何でも隠せば良い」とする風潮があるようです。私も、品川にある同社本社に行った時にロビーに展示してあるロケットエンジンの写真を撮ろうとしたら、「やめてくれ」と言われた経験があります。外から見えるように展示しているのに「やめてくれ」はないと思うのです。機密保護というのは「何でも隠せば良い」という事ではないと思います。こんなやり方は「何を保護すべきか」という感覚が麻痺して、かえって、杜撰になるのではないでしょうか。
@事前テストせずにカテゴリ−3使えず引き返す
2日夜、青森空港で新千歳発青森行きの日本航空2809便・MD81型機が濃霧のために着陸できず新千歳空港に引き返しました。青森空港は着陸誘導装置のカテゴリ−3を運用中で濃霧による欠航は大幅に減りました。同機もカテゴリ−3に対応した装置を積んでいましたが、出発前にテストをしなかったために使えずに引き返したものです。他の機種では飛行中にもこのテストが可能ですが、同機の場合は出発前でないと出来ない機種でした。出発時には青森空港の天候は良いとの事でテストはしませんでした。なお、このような場合はテストを省略しても良いことになっています。
@日本航空がアジア路線の一部をJALウエイズなどに移管
日本航空は経費削減の一環として2010年までの3年間に東南アジアの近距離便を運航経費が安いJALウエイズと現在は国内専用のジャルエクスプレスに移管する事になりました。これにより、2社の国際線は7割増の週250便程度になるとの事です。
@日本航空が低燃費の中型貨物機を4機導入
日本航空は2009年4月までに低燃費の貨物機・B-767-300F型機を4機導入します。このうちの1号機を昨日公開しました。この機体は軽くして燃費をよりよくするために無塗装のポリシェド・スキン機体となっています。1年に1回程度、特殊なワックスを塗る事で機体の腐食を防ぎます。右の写真は成田空港で撮った日本航空の無塗装のB-747貨物機です。新しく導入する機体はアジアの近距離貨物便として使う、との事で秋には成田空港路線にも投入されるようで、成田空港でもこのような光景が見られると思います。
*7月3日
@「航空安全情報分析委員会」が初会合
昨日、国土交通省は航空機の計器故障や鳥との衝突など重大な事故につながりかねない安全上のトラブルを分析し、事故防止に役立てる事を目指した「航空安全情報分析委員会」の初会合を開きました。また、トラブル情報をデータベース化し、今月上旬にもホームページで公開する事になりました。
@新千歳空港での離陸中止事故は管制官の調整不足
国土交通省は昨日、先月27日に新千歳空港で起こったスカイマーク機が滑走路を横切る全日空機を見つけて離陸を急遽中止した事故について、管制をしていた航空自衛隊の管制官がスカイマーク機の離陸許可を出した直後に、隣のB滑走路に着陸した全日空機にA滑走路を横断し地上誘導管制官と連絡を取るように指示した事にある事を明らかにしました。このような場合は、滑走路上の安全を確認して地上誘導管制官に引き継ぐことになっていますが、この確認を怠ったとの事です。また、当時勤務していた他の管制官からの警告もなく、管制官同士の連絡体制についても自衛隊側に改善を求めるとしています。
@川崎重工が自衛隊次期輸送機を民間に転用販売へ
川崎重工は防衛庁向けに開発し、来年から生産する次期輸送機「CX」を民間用に転用し、販売する方針を決めました。2012年の事業化を目指します。ボーイング社の予測によりますと2025年までに民間輸送機の需要は約3000機あると見られていますが、その内、約40%が積載量40トン以下の中小型機と見られています。川崎重工では旅客機をベースにして開発されたものより、トラックがそのまま積み込めるなど使い勝手が良い、としています。
@ブラジルのタム航空がA350XWB型機を22機発注
エアバス社はブラジルのタム航空とA350XWB型機を22機発注する契約を結んだ事を明らかにしました。タム航空は以前のA350型機を10機発注していましたが、これに加えて12機を追加したものです。これにより、A350XWB型機の確定発注機数は合計で154機になったとの事です。
*7月2日
@共栄委員会中間報告で「機能拡大に応えていく必要あり」
「芝山町・成田空港共栄推進委員会」は昨日までに共栄に向けての主な課題と方向性に関する中間報告をまとめました。それによりますと、「B滑走路の2500m化と年間発着回数22万回で当面の需要には対応できるが、日本の国際空港の核である成田空港のさらなる機能拡張で応えていく必要がある。」としています。そのためには、「地域の理解と協力が不可欠で、空港による経済効果と空港の魅力を訴えるべき。」とし、さらに、「地域側も現実を見据えた意識改革が求められる。」としています。秋には、最終報告書をまとめる事にしています。
【コメント】全文を読んだわけではありませんが、この中間報告に抜けていると思われる事は、「騒音が町民にどのような影響を与えているか」と言う事を検証する事です。これなしに、「騒音対策」や「芝山鉄道の延伸」などの対策や見返り事業の実施をうたい、「機能の更なる拡大に応える」としている事は本末転倒ではないでしょうか。町の大部分が騒音下になる芝山町だからこそ、昼間や夜間の騒音が芝山町民の心身にどのような影響をもたらしているかを科学的・医学的にきちんと調査・検証し、「だから、このような対策をすれば、機能を拡大しても大丈夫」あるいは「これ以上の増便は無理」と言うような考え方が必要と思うのです。この中間報告では、「機能の拡大が先にありき」と言うことになっている、としか考えられません。
@北京空港で搭乗中に前輪が格納・乗客・乗員が負傷
1日午後5時17分頃、北京国際空港で北京発ドバイ行きの中国国際航空941便・B-767型機が乗客搭乗中に突然前輪が格納され、機首とエンジンが地面に衝突する事故がありました。この事故で、乗員5人と少なくても乗客3人が負傷したとの事です。原因は調査中との事です。
*7月1日
@日米中など6ヶ国がEUの航空機CO2規制の見直しを要求
日本・アメリカ・中国などの6ヶ国はEUに対して航空機が排出する炭酸ガスに対する規制を見直すよう要求した事が昨日判明しました。EUが実施を予定している規制ではEU内の27ヶ国のすべての空港に発着する航空機のすべてが対象となり、規制値をオーバーした場合にはオーバーした分の排出権を航空会社が購入するように義務づけられます。EUは今秋にも欧州議会で承認し、EU内を発着する国際線には2012年から適用される見込みとなっています。
@韓国でマラリアの国内感染確認
韓国の疾病管理本部は先月29日、今年1月24日に釜山の病院で熱帯性マラリアで死亡した57歳の男性が初めての国内感染と確認されたと発表しました。この男性に熱帯マラリア流行地域への渡航歴はなく、この男性が結核の喀血で昨年12月29日に病院に運ばれた時に、同じ病院にギリシャ国籍の船員が熱帯性マラリアで入院していて、この男性から院内感染したものと見られています。この船員は12月30日に死亡し、男性と船員が病院に同時にいたのは9時間だったとの事です。「冬であり病原を持った蚊から感染したとは考えにくい。」としていますが、「感染原因は特定できなかった。」との事です。ドイツでは2001年に航空機によって運ばれてきた蚊によって、空港近くの病院で患者が感染した例があるとの事です。
@グラスゴー空港への炎上車突入はテロと断定
先月30日午後に起こったイギリスのスコットランド・グラスゴー空港へ炎上した四輪駆動車が突入した事件について、イギリスの警察当局はテロと断定しました。ロンドンでの爆発物を積んだ車の発見との関連を調べていますが、イギリス政府はテロ警戒態勢を最高段階の「クリティカル」に高めました。