1998年2月の出来事

*2月28日

@読者からのお便りです

  始めまして。松戸市に住んでいます。人よりも モーター音に敏感です。

  去年の秋から、今までも飛んでいた旅客機がものすごく頻繁にハ

  しかも、低空を飛ぶようになり、嘆き悲しんでいます。ハ

  数年前に、千葉県全域が低空可能領域に指定されたと言う人がハ

  いるのですが、本当でしょうか?ハ

  空路はかってに決まるのでしょうか?ハ

  どうやってきまるのでしょうか?ハ

  横を鉄塔が通っています。目印なのでしょうか?ハ

  愚痴を言えるホームページを探しても見つかりません。宗教は嫌いです。ハ

  過激派も嫌いです。ハハ 40歳 主婦

@成田市の新年度予算案は0.5%増の380億2000万円

 25日、成田市は平成10年度の当初予算案を発表しました。この中で、一般会計は前年度比で0.5%増としています。その中で、【空港問題の完全解決】を促す事業として、○財団法人成田空港周辺地域共生財団出資金12億8000万円、○騒音地域土地利用計画策定事業費2000万円、○航空機騒音対策事業の民家防音家屋維持管理費補助事業費1億6782万9000円などが盛られています。

【 コメント】「民家防音家屋維持管理費補助事業」というのは何かというと、民家防音工事を行った家は玄関や窓を全部閉め切って暮らすことで防音の効果をあげることになります。そのために、原則的には1年中閉め切って空調を使って生活することになります。そのために、空調機器の電気代もばかになりません。その電気代に対する補助として使われるものです。ところが、この補助は国が出すのではなく、周辺市町村が独自で行うものです。そのために、額は自治体の財政内容の強弱によって違ってしまうのです。一例をあげると、芝山町の補助額は成田市の半分しかありません。どうしてこういうことになるかというと、成田空港はその敷地のほとんどが、成田市に属します。そこで、成田空港関係の固定資産税などの税金がほとんど成田市に行ってしまいます。そのうえ、交付金も面積などに比例しますから、全体の25%が成田市に行き、芝山町に20%がいき、残った55%を他の約10町村で分けあうことになるのです。ところが騒音は成田市と芝山町を比べると同じか、むしろ、芝山町の方が激しいくらいなのです。そこで、芝山町としては「何でこんな馬鹿なことになるのか。」と怒るわけです。また、成田市の収入の中で成田空港に関係するものはものすごく多くなっていますから、成田空港が貨物空港になったり廃港になったりしたら、成田市は大変なことになります。そこで、「完全空港化」を声高に叫び、推進の立場を鮮明にします。ところが、芝山町としては、町当局は一応推進の立場をとりますが、住民は「もらうのは騒音ばかり。騒ぎはいやだが、平行滑走路は出来なければ、出来ないでも良い。」と言う醒めた目で見ているのです。

@異常運航件数が昨年1年間で207件

 日本発着の航空機が何らかのトラブルで出発地に引き返したり、目的地を変更したりする異常運航(鳥の衝突や急病人の発生などは除きます。)が昨年207件あったことが明らかになりました。発生件数がもっとも多かったのが日本航空でした。これは運航回数が多いことも影響していると思われます。そこで、比較的発着回数の多い航空会社の発生率を見ると、一番多いのがコンチネンタル・ミクロネシア航空で,2番目は日本貨物航空でした。なお、この統計は日本の航空会社については海外空港を出発し海外空港に引き返した場合も含みますが、外国の航空会社では日本以外の空港を出発し引き返した場合は除外してあります。また、国内線の発生率はもっとも多かったのが日本エアコミュータ、2番目が日本トランスオーシャンで一番少なかったのが全日空でした。なお、国際線では日本航空の方が全日空よりも少ない率でした。一昨年、運輸省が警告をしたノースウエスト航空は昨年はかなり改善されました。

@関西空港の“鉄道CAT”が運転を休止

 2年前に開業した「大坂シティーエアターミナル」(OCAT)で出国手続きをすませ、手ぶらでJR線に乗れる“鉄道CAT”がサービス開始からの利用者が300人にとどまり、1日350人分の座席を確保しているのに利用者が2日に1人と言う状態で、4月から休止することになりました。理由はリムジンバスより運賃が高く、本数も少ないことにあったようです。運営は大阪府の第3セクター「湊町開発センター」でした。

@芋焼酎が機内で飛ぶような売れゆき

 日本航空の国際線で鹿児島の芋焼酎を売ったところ、飛ぶような売れゆきで昨年の4月から今年1月までに13000本売れたそうです。値段は店頭価格の約5倍の3000円です。


*2月26日

@隅谷調査団長が昨日のゲリラ事件で声明

 朝日新聞によりますと、シンポジュウムから円卓会議の調整役をした隅谷調査団の団長隅谷三喜男・東大名誉教授は昨日の高橋寿夫宅の放火ゲリラに対して「地域を上げて話し合い、残っている難しい問題を乗り越えようとしている時、人々に知られないように爆弾や放火でこれを妨害しようというのは、決して許容されない」と言う声明を出したそうです。

【コメント】隅谷教授は『地域をあげて・・・』と言っているそうですが、これは少し大げさではないかと思います。以前にも書きましたが、円卓会議は一部の住民、『元熱田派』の住民を対象に行われてきたものです。それを、周辺市町村にまで動員をかけて傍聴させ、さも、多くの人達が関心を持っているように装ったのが実態だったのではないでしょうか。もちろん、周辺市町村の当局者にしても、空港の行く末がはっきりしないと町の計画を建てる上でも支障が出てきている現状に「早く何とかならないか。」と言う願いがあったことも事実だったのですが。しかし、実際に騒音直下になる住民はもっと醒めた見方をしています。ある住民は「俺たちにとっては、出来ないのなら、出来ないでも一向にかまわない。騒音直下になるのが遅れるのならば、それも良い。」と話しています。『共生理論』の実践例として定着させたい学者としての気持ちもわからないのではないのですが。それと、シンポジュウムから円卓会議の中で、『元熱田派』がシンポジュウムが始まる少し前まで、ゲリラ活動をしてきた過激派の諸君と行動を共にしてきたことを不問に付してしてきた事実をどう説明するのでしょうか。今回の声明とは矛盾すると思うのですが。

@機内で携帯電話を使用していたら最高で無期刑・・・台湾

 台湾の交通部民間航空局は機内で携帯電話を使用していて重大事態が発生した場合は最高で無期刑とする厳しい罰則を導入しました。これは、1995年に起こった国内線の事故の原因が乗客の使った携帯電話により無線が妨害されたため、との可能性もあることからとられた措置のようです。

@ボーイング社の生産が軌道に

 昨年の11月3日の項でも書きましたが、ボーイング社は増産のために大量に雇用した従業員の教育が間に合わず生産効率が低下したのと、マグドネル・ダグラス社との合併経費で昨年は50年ぶりの赤字に転落しました。25日、ボーイング社は残業時間がピーク時の20%から17%に減るなど生産が軌道に乗ってきたと発表しました。B−747を月産4機から夏には5機に、次世代型B−737を月産7機から春には14機にするそうです。

@税関申告書のサイズを航空券サイズに・・・4月1日から

 運輸省は海外旅行から帰ってきたときに使う税関申告書のサイズを26年ぶりに変えて、今のA4サイズから航空券のサイズに変更することになりました。実施は4月1日からになるそうです。


*2月25日

@元運輸省航空局長宅に放火ゲリラ

 今日の午前3時ごろ、元運輸省航空局長で円卓会議の隅谷調査団のメンバーの一人だった高橋寿夫さんの新築中の住宅から煙が出ているのが発見されました。消し止めましたが、1階の居間部分が焼けて、リード線と乾電池が見つかり、過激派の時限発火装置によるゲリラと断定されました。

@日航とアメリカン航空の提携が正式発表

 1月の30日の項でも書きましたが、提携に向け話し合いを進めていた日本航空とアメリカン航空が今日、共同運航について、その詳細を発表しました。それによりますと、今年10月から15路線、来年4月から70路線、さらに、夏から100路線の共同運航を行い、将来は300路線で共同運航を実施する予定です。

@中部国際空港会社の社長に平野幸久氏が内定

 人選を進めていた中部国際空港会社の社長にトヨタ自動車出身で関東自動車工業社長の平野幸久氏が内定しました。空港を建設する会社の社長に民間出身の人がなるのは初めてのことです。

@トルコでハイジャック

 トルコの南部のアダナ発アンカラ行の航空機が24日一人の男によって乗っ取られました。航空機は東部のデイアルベキ空港に着陸し、犯人はイラン行を要求しました。人質70人のうち20人を開放した後、特殊部隊が犯人を取り押さえました。人質は全員無事だったようです。動機は宗教上の理由のようです。


*2月24日

@社民党が夜間発着訓練などで申し入れ

 社民党の辻元清美幹事長代理はアメリカ大使館と外務省に厚木基地などの夜間発着訓練の中止と国内での低空訓練の中止を申し入れました。大使館では「リビア情勢の急展開で硫黄島に出かけて訓練する時間がなくなってしまった。今後このようなことのないように努力する。」と述べました。また、外務省の高村外務政務次官は低空飛行訓練について「改善すべき所は改善する。」と述べました。

@USエアウエイズが日本進出計画を撤回

 アメリカ大手の航空会社USエアウイズはユナイテッド航空やアメリカン航空と共同運航することで日本に進出し、2000年には独自路線を開設する方向で準備を進めていました。しかし、パイロット組合が共同運航に対して「雇用創出の機会を奪う。」と反対したためこの計画を撤回しました。

@アジア航空宇宙ショーがシンガポールで開幕

 今日からシンガポールでアジア最大の航空宇宙ショーが始まりました。このショーには世界各国の950社が参加しています。経済危機後のアジア市場を当て込んで商戦を展開しています。期間は3月の1日までです。


*2月23日

@厚木基地騒音訴訟に648人が追加提訴

 厚木基地周辺の住民が起こしている第3次厚木基地騒音訴訟で648人の人が新たに原告団に加わり、今日、追加提訴の手続きをとりました。これで、原告は3471名、損害賠償請求額は27億6200万円になります。

@帯広空港で航空大学校機が滑走路を逸脱

 今日、午前11時ごろ航空大学校帯広分校のビーチクラフト機がタッチアンドゴウの訓練中に、滑走路に接地した後、滑走路を外れて脇の雪の中に突っ込みました。この訓練機は訓練生が1人で操縦していました。この訓練生は軽いケガをしました。この事故で帯広空港は一時閉鎖されました。


*2月22日

@新たに[騒防法にもとづく地域指定図]のページを作りました。約300KBです。

@訂正;20日の地域共生委員会の項で“航空日誌”と書きましたが“航空路誌”の間違いでした。お詫びとともに訂正いたします。


*2月21日

@海上保安庁のヘリが津軽海峡に墜落

 昨日の午後6時40分ごろ、海上保安庁の函館救難隊に所属するシコルスキーS76C型ヘリコプターが海難救助訓練中に津軽海峡に墜落しました。乗員7名は巡視船に救助されましたが、3名が死亡しました。

@佐賀空港の空港利用料が半額に

 佐賀県は佐賀空港の空港利用料を半額にすることを決定しました。これは佐賀空港の利用を促進するための措置です。この背景には規制緩和で管理運営自治体が利用料を決められるようになったことがあります。


*2月20日

@10日までの出来事を【98年2月の出来事】のページに移しました。

@平行滑走路直下で滑走路端に近い地域の予測騒音は87.3WECPNL

 昨日、地域共生委員会が開かれたもようです。そこでは、平行滑走路端の近くの地域の2015年の予測騒音が87.3WECPNLになり、移転対象地域になる、という報告があったようです。なお、昨年11月に行った騒音測定に基づいた現在のこの地域の騒音は63.1WECPNLだったそうです。また、運輸省側から、「氷塊落下の原因となる陸地での脚下げを禁止した“航空日誌”に計器着陸の時のみの禁止で、その他の着陸方式のときの禁止条項がなかったので、至急追加する」と報告があったそうです。また、空港周辺の大気汚染の測定結果については、「現状も予測値も環境基準を越えない。」との報告があったとのことでした。

【コメント】2015年の予測騒音値は年間の便数が22万回として計算したそうです。年間22万回ということは1日1滑走路当たりになおすと約300便と言うことになり、滑走路の南北の片側で1日150便と言うことになります。現在のA滑走路の片側の便数が約160便と言うことですから現在よりも10便少ないと言うことです。平行滑走路が供用開始になってしばらくは便数が年間20万回にすぐになるわけはありませんから、騒音値は現在よりもぐっと下がることになります。しかし、数年立てば、便数は増やされ、現在値に近くなるでしょう。供用開始直後の下がった騒音値でコンターの見直しをされてはたまったものではありません。騒音区域の指定は狭くするのは簡単ですが、再び広げるのは簡単なことではありませんから。気をつけましょう。

@第1ターミナルで爆弾騒ぎ

 今日の9時45分ごろ、成田空港第1ターミナル4階の出発フロアーのオーデイオ店の前に黒のアタッシュケースが置かれているのを警備の機動隊員が見つけました。爆発物の可能性がある、とのことで周囲30mを立入禁止にして調べましたが、中身が入っていなかったようです。

@羽田空港の新国際線ターミナルが3月20日よりオープン

 今日、かねてから工事中だった羽田空港の新国際線ターミナルが完成し、報道陣に公開されました。実際の供用開始は3月20日からになります。しかし、このターミナルを使うのは中華航空だけです。


*2月19日

@全日空がリストラ策を発表

 全日空は役員報酬を1割削減することと転職支援制度などのリストラ策を発表しました。役員は36人、平均の報酬は2300万円だそうです。また、『転職支援制度』と『早期退職優遇制度』を設けるそうです。転職のために資格などをとるために、最大5年間の休暇を認め、その間は1年に基本給の5カ月分を支給するそうです。

@機内で女性にかみついた男を逮捕

 昨年の10月6日にソウルから成田に向かう航空機の機内で、デイトに誘おうと電話番号をしつこく聞いた男が、教えない女性に腹を立ててその女性に噛み付く事件がありました。新東京国際空港署では噛み付いた県内の50歳の男性を今日、逮捕しました。女性は2週間の怪我だったそうです。


*2月18日

増便を受け入れる意向を表明・・・芝山町の相川町長

 昨日、芝山町の全員協議会が開かれました。一昨日の空港対策特別委員会には運輸省の新東京国際空港課の課長と空港公団の関係者も参加しました。この席では、議員から「『努力します。』と言うだけで、全く具体的になっていない。これでは今までと変わらないではないか。」と運輸省と公団に対する不満が出されました。そして、「町としては平成10年度末で期限が切れる成田財特法の期限を延長してもらうことが一番だ。地域振興と言っても、財源の裏づけがなければ、振興は出来ない。これで、十分に町と運輸省との協議がなされたとはとても言えない。」と言う結論になりました。それを受けて昨日の全員協議会になりました。この席で、見解を求められた相川町長は「不十分な点はあると思うが、今回の増便については、円卓会議の流れもあり、認めざるを得ない。」と表明しました。これに対して、議会としては「それでは町長が運輸省・公団と詰めて、何ができて、何ができないのかを文書で議会に示せ。」と言うことになりました。それを見て、議会としての態度は改めて協議する、と言うことになったようです。

【コメント】今日の千葉日報の記事では、相川町長が「議会の同意を得た。」と話したように書いてありますが、少し、ニュアンスが違うようです。しいて言えば、『議会が町長にげたを預けた。』と言うのが正しいようです。しかし、『現実路線』の名の元に、なりふり構わず、運輸省や空港公団の意のままに動く相川町長の姿勢はおかしくはないでしょうか。

@黒く汚れる白菜・・・空港隣接の畑で

 空港の整備地区に隣接する畑で、作物が黒く汚れる被害が目立ってきています。本会の会員の畑でも白菜が油の汚れのようなもので黒く汚れて出荷出来ない被害が出ています。この被害を公団に訴えたところ、今日の午後、汚れの分析の結果の説明がありました。それによると、『この汚れの物質がエンジンなどの内燃機関から排出された無機炭素である。しかし、毎年行っている大気汚染の調査によっても汚染はひどくない。他の地域との比較調査も実施しているが空港周辺が他の地域に比べて特別に汚染されている、と言う結果は出ていない。したがって、原因が航空機のガスとは言えない。』とのことでした。これに対して、本会会員で芝山町町会議員でもある萩原弘幸氏は「いつまでも同じことを言うつもりか。実際にこういう被害が出ている。白菜がこんな汚れ方をすると言う話は他の地域では聞いたことがない。毎年やっている調査というが、たったの1週間ではないか。通年の測定装置を設置してその結果を公開したらいいだろう。この汚れが航空機のものでないと言うなら、どこから来た汚れか突き止めるのがあなた方の仕事だろう。」と追及しました。

【コメント】以前から、「開港してから、ビニールハウスの汚れ方がひどくなった。飛行機の排ガスが原因ではないか。」と言う指摘が方々から出されていました。空港公団は確かに空港周辺と離れた地域の比較調査を今、行っています。しかし、それだけでは、わからないこともあるはずです。白菜の汚れにしても、航空機のエンジンテストとの関係を疑ってもよいと思うのですが、空港公団はそれも調べようとはしていません。もっと、住民の立場に立った対策が取れないものでしょうか。

@北海道国際航空が21億円の公募増資

 この夏からの就航を目指している北海道国際航空は3月に21億円の公募増資を実施すると発表しました。現在の資本金は13億6630万円です。

@空港公団が大学生向けにNAAセミナーを開催

 空港公団は4月2、3日に東京ビッグサイトで国際空港の運営や建設に関心のある大学生向けにNAAセミナーを開催します。詳しくは、空港公団のホームページを。


*2月17日

[円卓会議の合意事項]の全文のページを設けました。

@中華航空機エアバス台北空港で墜落

 昨日の現地時間の午後8時すぎ台北空港でインドネシア・バリ島発、中華航空エアバスA300−600R型機が着陸復航の許可を得た直後、滑走路を通りすぎて民家に突っ込むようにして墜落炎上しました。当時、空港周辺は濃い霧が発生していたもようです。視界は600mだったとのことです。乗客乗員は196名で、全員死亡したもようです。また、民家にいた人や、車で通りかかった人など7名も犠牲になったようです。軽々には言えませんが、名古屋空港で起こった中華航空機事故と状況がよく似ているようにも思えます。

@運輸大臣が無料搭乗券の見直しを示唆

 藤井孝男運輸大臣は今日の閣議の後の記者会見で、運輸省職員が出張のさいに航空機をただ乗りしているいわゆる『ガバメント・オーダー』制度について、「国際慣行としては認められているが、航空会社も厳しいときであり、公務員の綱紀の粛正も言われているので、なくす方向で検討したい。今までの使用についても不適切な使用がなかったかどうか調査する。」と述べました。


*2月16日

@タイヤパンクで胴体に亀裂・・・ユナイテッド機

 昨日午前10時45分ごろホノルル発成田行のユナイテッド航空821便から「離陸したときにタイヤの1本がパンクしたらしい。」と成田の管制塔に連絡がありました。同機は午後2時44分に無事着陸しましたが、点検したところ、右主脚の後部胴体下部に最大30cmに及ぶ亀裂が3、4箇所見つかりました。

@広島湾に小型軽飛行機が墜落

 今日午前11時ごろ広島湾の沖合い1Kmのところに1人乗りの小型軽飛行機が墜落しました。操縦していたパイロットは怪我で病院に運ばれましたが、意識ははっきりしているそうです。


*2月15日

@日本エアシステム機が関空に緊急着陸

 昨日の午後6時20分ごろ関空から新千歳へ向かった日本エアシステム機が離陸直後の上昇中に右エンジンが突然停止し、6時45分ごろ関空に緊急着陸しました。機体はエアバスA300で調べたところエンジンのコンプレッサーが破損していました。乗客・乗員に怪我はありませんでした。この便は欠航となり、乗客は他の航空会社の便に乗り換えました。離陸滑走中でなくて幸いでした。


*2月14日

@運輸省航空局の出張航空運賃はただ

 9日にも書きましたが、運輸省航空局の職員が航空機を使って出張するときの航空運賃は航空会社持ちになっています。この制度は「ガバメント・オーダー」と呼ばれ、国際慣習として認められている、とのことです。国際航空運送協会(IATA)でも、外国との航空交渉や航空機の安全審査などでは無料優待券を認めています。しかし、実際にはこの範囲外でも使われているケースが多く、年間で3億円から4億円になるようです。航空会社の側でも、監督官庁の運輸省から要請があれば、断れず「形を変えた接待だ」との指摘もあります。昨年の件数は国内線で3101件、国際線で177件でした。

@国内線で赤字ローカル線が大幅な減便に・・・4月から

 昨日発表された4月、5月分の国内線のダイヤを見ますと、赤字ローカル線が大幅に切り捨てられ、幹線が増便になっています。日本エアシステム(JAS)では伊丹ー出雲線、関空ー松本線、関空ー高知線、福岡ー山形線、広島ー松本線、が廃止されています。また、日本航空(JAL)では名古屋ー宮崎線、伊丹ー長崎線が廃止されています。その代わりにJASでは羽田ー札幌・福岡・伊丹が増便され、JALでは羽田−福岡・伊丹が増便されています。全日空(ANA)では羽田ー熊本など地方空港への便が増便されています。

@朝鮮民主主義人民共和国の領空を民間機が試験飛行

 朝鮮民主主義人民共和国が4月23日から民間機の領空通過を認めるのに伴い、3月1日から5日まで試験飛行で韓国・米国・香港・シンガポールの航空機が領空を飛行することになりました。アンカレッジからの貨物便で試験飛行をすることになるようです。

@中南米の航空会社グループがエアバス社に旅客機100機を発注

 中南米の航空会社グループがエアバス・インダストリー社にA320型機など100機の旅客機を発注したそうです。今まで、中南米はボーイング社の旅客機が圧倒的なシェアーを占めていました。


*2月12日

@日本航空が国際線にも事前購入割引制度導入

 日本航空は98年度から国際線にも事前購入割引制度『前売り悟空28』を導入すると発表しました。条件は28日前までに購入することです。平均割引率は24.3%になります。方面は米国と東南アジアです。この割引制度向けにどの程度の座席を用意するかは明らかにしていません。

@『岡山ー東京間は飛行機は使わない』と答えた人が40%

 岡山県は2年に一度行う県民の意識調査の結果を発表しました。それによりますと、「岡山−東京間では飛行機は使わない。」と答えた人が40%にも上がりました。この数字は調査をするごとに増えてきています。


*2月11日

@ユナイテッド航空乱気流事故で乗客の80%が「ベルトサインはついていなかった」

 昨年12月29日に起こったユナイテッド航空機の乱気流事故を調査している事故調査委員会は乗客に事故当時シートベルト着用のサインがついていたかどうかと着用のアナウンスがあったかどうかのアンケート調査を行いました。その結果によると、回答した乗客の80%が「着用のサインは点灯していなかった。」と答えました。ただ、十数名は「点灯していた。」と答えています。機長は事故調査委員会の調査に対し、「揺れがあったので、サインを点灯した。そのすぐ後に大きな揺れが来た。」と答えているようです。結局、乱気流のある直前に点灯したものの、午後11時すぎで寝ている乗客も多く、伝わらなかったものと思われます。なお、アナウンスについては90%の乗客が「なかった。」と答えています。


*2月10日

@ガルーダインドネシア航空機離陸中断事故で機長を送検

 1996年6月福岡空港で起こったガルーダインドネシア航空事故で福岡県警は機長を書類送検しました。この事故では3基あるエンジンのうち1基が離陸中に故障し、離陸を中断したため滑走路をオーバーランして炎上したものです。県警は離陸できる速度V1になっていたにも関わらず離陸を中断した機長のミスが事故の原因の一つとしています。


*2月9日

@関西空港の陸上ルート設定で騒音テスト飛行行われる

 今朝の6時すぎから関西空港の陸上ルート設定問題で、運輸省はB747−400型機を使った実機騒音テストを行いました。この実機飛行は大坂、兵庫、和歌山の3府県におよび、32箇所で測定を行いました。運輸省は陸上に侵入するときは8000フィート(2480m)以上にし、騒音も69db以下なので問題はないとしています。今日のテストでも騒音は60db程度だったとのことですが、『公害のない空港』をうたい文句にしてきただけに、地元の反発は強く、一部調査地点では抗議行動で測定ができなかったところもあったとのことです。

【コメント】12月26日の項でも書きましたが、この“実機飛行”というのがくせ者です。というのは実機飛行の飛行機の重量は実際に運航されている航空機の重量ではないのです。実機飛行では2時間もすれば着陸しなければなりません。着陸のときに燃料が多く入っていては危険です。その証拠に、事故や故障で離陸してすぐに着陸しなければならない航空機は洋上で燃料を捨ててから着陸します。機体の重量が重ければそれだけエンジンの出力を上げなければならず、騒音も激しくなります。だから、実機飛行の騒音と、実際に飛び始めたときの騒音は全く違うのです。また、成田空港の例からいえば、運輸省がどういう約束をしようが、それを無視して違反する航空機が結構あるのです。そして、8000フィートという約束が守られる保証はないのです。

@運輸省職員への割引運賃に批判

 詳しくはわかりませんが、運輸省の職員に対しては特別な航空運賃の割引制度があるようです。この割引制度に対して、「おかしい。公務員の職権乱用だ。」とする批判が高まっているそうです。


*2月8日

@日航機に爆破予告電話

 昨日の午後3時20分ごろ日本航空の福岡予約センターに男性の声で「JARの857便、名古屋発千歳行きに爆弾を仕掛けた。」と言う電話が入りました。離陸寸前の同機を退避させ、乗客乗員319名を避難させて、機内を点検しましたが、爆発物は発見されませんでした。同機は4時間遅れの午後7時25分千歳に向かいました。このため、名古屋から福岡に向かう便が機材が確保できなくて欠航しました。日本航空の予約センターは最寄りのセンターの電話がふさがっていると他のセンターに転送されるシステムになっており、電話は名古屋からかけられた可能性が高いと見られています。


*2月7日

@5日は本会の役員会があり、6日はかぜ気味で早寝、2日間更新ができませんでした。

@新ガイドラインはすでに実施されている!・・・航空労働者より

 空港で働く労働者の方から次のようなEメールが届きました。このような形で、新ガイドラインは実施に移されているのですね。これに抗議してやめさせなければなりません。

 新「ガイドライン」については、航空関係でもすでに前倒しで実施しています。

  すでにマスコミでも報じられましたが、ANA機での沖縄から横田までの兵員輸送です。

  JAS機でも輸送計画はありましたが、組合の抵抗にあい他の輸送手段に切り替えています。

  先月、JALでは労使の安全問題での交渉があり、最近「弾薬輸送」をやめたケースがあるかを聞いたところ、 「やめた事実があった」ことを認めました。「今後、政府から輸送などの依頼があったら、どう対応するのか」の 問いに「国益として必要と判断したら協力する」と答えています。組合からは、「軍事輸送は容認できない」と申し入れをしています。

  航空労働者にとって、この問題は大事な取り組みと思っています。

 

@金属弾ゲリラで革労協が犯行声明

 2日の金属弾ゲリラで革労協狭間派がマスコミに犯行声明を送って来ました。

【コメント】このゲリラについては今一つわからないことがあります。5日の役員会でも芝山の地元住民の間で「あんな所に仕掛けられたものをよく見つけられたな?」と言う疑問の声が出ているとの報告がありました。素直に見つけた機動隊をほめるべきなのか、事前に何らかの情報なりがあったと考えるべきなのか、わからないところです。『事前の情報などあるわけはない。』と考えるのが普通ですが、過激派と警察は結構情報を交換しあっている節があります。古いことですが、1960年の安保闘争のとき、当時の過激派“全学連”の委員長だった“かろうじ 健太郎”が闘争の渦中に右翼で警察とも密接な関係があった田中清玄と頻繁に会い指導を受けていたことや、成田空港闘争の中でも中核派が警察関係者と会食していることを写真入りで対立セクトの革マル派に暴露されたことがあります。しかし、発射装置を見つけたら発射を阻止する方法はなかったのでしょうか。もし、燃料を満載にしたジャンボ機にでも命中して爆発でもしたら、大惨事になっていたはずです。落下した所は貨物地区の駐機場で、たまたま飛行機が停まっていなかっただけなのですから。幸運だったのです。

@コンピューターの2000年問題で米航空管制が大混乱に

 コンピューターの2000年問題とは古いコンピューターが年号を2桁で識別するため、2000年を1900年と読み違えることから起こる混乱です。4日のアメリカ会計検査院の公聴会で航空局の2000年問題に対する対応が遅れているため、最悪の場合手動管制にして飛行コースの変更や便数の削減なども考えなければならない事態に追い込まれそうです。もっとも問題になるのはアメリカの20の航空管制センターのホストコンピューターであるIBMの3083型で、IBMでは「これのプログラムを変更するのは不可能で、更新するしかない。」と言っているそうです。借りに、プログラムを変更するとすると、コンピューターを動かしながらやらなければならないので、2003年までかかりそうとのことです。このホストコンピューターはレーダーからの飛行機の位置、高度、目的地などの情報を管制官に伝える役目を負っています。これが、狂ったら、空中衝突などの安全上の重大な障害がおきます。

@臓器輸送にジエット機

 日本臓器移植ネットワークの共同実験に参加した中日本航空は小形ジエット機の不定期航空運送事業免許を取得して、臓器や救急患者の搬送をすることになりました。1時間の輸送費は約70万円で、当分は採算はとれない予定。

@ジエットツアーが自己破産申請

 格安海外旅行ツアーなどで有名になったジエットツアー社が自己破産を申請しました。負債総額は266億円です。最近、パック旅行の低価格かが進み、収益が伸びなくなったようです。

@ルフトハンザ航空が全航空機を禁煙に

 ドイツの航空会社である、ルフトハンザ航空は夏ダイヤに移る3月29日から全便を禁煙にすると発表しました。

@スカイマークが免許を申請

 HISなどが共同で設立する、新航空会社「スカイマーク」が6日、運輸省に事業認可を申請しました。当面は東京ー福岡間を1日3往復し、料金は上限で29113円(正規運賃)とし、下限は設けないとしています。

@中部新空港の新会社へ848億円の民間出資を要請

 中部新国際空港民間出資要請準備委員会は6日、全国で848億円の民間出資を要請することを決定しました。


*2月4日

@牛久市の飛行コース問題の第2回説明会が開かれました

 1月19日の項でもお知らせしましたが、茨城県の牛久市でも飛行コース設定問題が起こっています。昨年12月の第1回説明会に続き、1月の31日に第2回目の説明会が開かれたようです。その様子について次のようなメールが届きました。

『そして今回、楽観的な見方をすれば、進展がありました。

 運輸省が(コース設定についても)市町村、住民を含めた協議を持つことを

確認したこと(これは、これから為されるであろう平行滑走路コース提示の際

に反映されることになるはず。円卓会議等でもその旨謳われてはいますが、今

回のコース設定ではまったく反映されていませんでしたので、何も言わないと

なし崩し的な手続きになるのは目に見えています)。

 そして、運輸省側で騒音の問題を考慮して牛久市上空のコースの見直しを検

討していることを言明したこと。

  会は今後も継続されますが、運輸省側の動向を見て、こちらからも市や県を

通して要望書(騒音等対策)を提出していこうと考えています。』

 引き続き頑張っていただきたいと思います。

@イタリアで米軍機がロープウエイのケーブルを切断・・・死者20名

 現地時間3日午後3時15分ごろ、イタリアの北部カバレーゼでブスニアヘルツゴビナに展開する平和安定軍に属する米軍のEAー6Bブラウラー電子偵察機が低空飛行を行い、スキー客を乗せるロープウエイのケーブルを切断しました。このため、2台のゴンドラのうちの1台が100mしたの山腹に落下し、乗客19名とオペレーター1名の20名が全員死亡しました。目撃者の話では偵察機はケーブルの下をくぐろうとしていた、とのことです。同地域ではヘリコプターをのぞく航空機の500m以下での飛行を禁止していますが、これは民間機にのみ適用され、軍用機については拘束力がありません。日本でもこの米軍機による低空飛行は問題になっており、林業用のケーブルを切断した事故もありました。

@成田空港に打ち込まれた金属弾は迫撃弾でした

 一昨日、成田空港に打ち込まれた金属弾は頭部に火薬を詰めた“迫撃弾”であることが明らかになりました。また、昨年、県立成田国際高校の部室から成田警察署を目がけて打ち込まれたものとほとんど同じものであることがわかりました。



*2月3日

@成田空港へ金属弾ゲリラ・・・1人軽傷

 昨夜、9時ごろ成田空港の貨物地区の駐機場に金属弾が打ち込まれました。この金属弾の破片で働いていた労働者が一人軽傷を負い、救急車で病院に運ばれ治療を受けました。この金属弾はホテル「ホリデーイン成田」の裏の竹やぶの中から発射されたものです。発射されたのは3発で3発とも駐機場と貨物地区の建物の中で発見されました。この発射装置は事前に警備の機動隊員によって発見され、爆発物処理班が現場に向かう途中だったとのことです。やたら動かすこともできないのかも知れませんが、早めに処理する方法はなかったのでしょうか。

@フィリピンの不明機山中で発見・・・生存者15名

 昨日、消息を絶ったフィリピンのセブ・パシフィック航空のDC−9型機は今日2000m級の山が連なる山岳地帯に墜落しているのが発見されました。今の所、15名の生存が確認され、30名の死亡が確認されたとのことです。乗客の中に日本人が一人含まれており、この人は現地の大学で教えている海外青年協力隊員ではないかといわれています。


*2月2日

@ガルーダ航空機に爆破予告電話・・・日本人3名がケガ

 1日未明、ジャカルタ空港から大坂に向かっていた、ガルーダ航空機に対して「爆弾を仕掛けた。午前1時10分までに着陸しないと爆発する。」という電話がジャカルタのガルーダ航空事務所にインドネシア語で入りました。同機はジャカルタに引き返し、午前3時5分に着陸しましたが、爆発はありませんでした。着陸したさい、脱出の混乱で日本人3名がケガをしました。

@フィリピンの国内線旅客機が行方不明

 2日午前、フィリピンのミンダナオ島に向かっていたDC−9型機が行方不明になりました。同機は現地時間9時16分に離陸し、11時3分に同島南部に着陸の予定でした。同機には乗客99人と乗員5人が乗っていました。

@日本航空がブリティシュエアウエイズと提携を協議

 日本航空がイギリスのブリティシュエアウエイズと提携の交渉に入っています。日米航空交渉の妥結を受けて、経営の基盤を強める狙いがあるものと思われます。これが実現しますと、日本航空はアメリカン航空とブリティシュエアウエイズと世界一周の提携路線を確保することになります。提携は共同運航、乗り継ぎ便の調整、マイレージサービスなどを共同で行うことになるようです。