2010年6月前半の出来事


*6月15日

@成田=小松線を7月から1日2往復に増便
 福井県は今日、現在は1日1往復で運航している成田=小松線が7月から1日2往復に増便されることを明らかにしました。これにより、午前と午後に1往復ずつになり、利便性が向上する、としています。運航はIBEXエアラインズが行います。

@日本貨物航空事故を「重大インシデント」に認定
 運輸安全委員会は昨日、11日に起こった日本貨物航空機のエンジン破損事故を「重大インシデント」に認定した事を明らかにしました。

@8日のひき逃げ死亡事故で47才の運転手を逮捕
 千葉県警成田空港署は今日、8日夜に成田空港内の交差点でデルタ航空社員を交通事故で死亡させた容疑で、横芝光町の47才のトラック運転手を逮捕しました。男は容疑を否認しているそうです。

@日本航空が「リストラ費用1兆円」を銀行団に提示
 日本航空は昨日、人員削減や老朽機の処分などで、リストラ費用が1兆円以上となる、とする収支計画書を主力銀行団に提示しました。債務免除益は7000億円を見込んでいます。リストラ費用の大半を前期に処理した場合は最終損益は1兆3000億円の赤字になる、としています。2010年3月には253億円の営業黒字になる、としています。

@日本航空が「再生協力金」の支給を見送りへ
 日本航空は現在ゼロ支給としている夏の一時金(ボーナス)の補填として検討していた「再生協力金」(0.5ヶ月分)の支給を見送ることを決めました。労働組合とは「業績が回復したら支給する」との約束になっていましたが、業績回復が不十分なことと、銀行団にリストラ努力をアピールするため、としています。

@全日空が7月貨物の燃油サーチャージャーを値下げ
 全日空は昨日、7月の航空貨物にかける燃油サーチャージャーを値下げすることを明らかにしました。各ランクで1Kg 当たり6円値下げして、欧米・中東などの長距離で同76円、アジア遠距離で同59円、アジア近距離で同56円とします。


*6月14日

@日本貨物航空機がエンジン破損で成田に引き返す・11日
 11日午後9時53分に成田空港を離陸した日本貨物航空・B747-400F型機が離陸後約2分して、第1エンジンに異常振動が発生したため、このエンジンを停止して成田空港に引き返しました。同機は同11時8分に無事に緊急着陸をしました。点検したところ、第1エンジン内のタービンブレードの80枚以上が破損していました。バードストライクの痕跡はなく、「金属疲労の可能性がある」との事です。国土交通省は「事故に繋がりかねない『重大インシデント』に当たる可能性がある」として、今日、運輸安全委員会の調査官2名を派遣しました。
【コメント】“離陸後2分”とのことですので、破損した部品が落下したとしても、住民がほとんどいない地域で幸いでした。

@羽田日米線枠を半分ずつ・全日空に成田の混雑時間枠を配分
 今日のFNNによりますと、国土交通省は10月からの羽田空港と米国を結ぶ定期便枠を日本航空と全日空に2便ずつ配分する事を決定しました。これにより、日本航空は羽田=ホノルル線と羽田=サンフランシスコ線、全日空は羽田=ロサンゼルス線ともう1路線を運航する事になります。全日空は4便全ての配分を要求していましたが、現在、成田空港で日本航空が多くを保有する欧米向けの混雑時間帯の発着枠を一部引き受ける方向で、国土交通省と大筋合意した、との事です。

@北海道エアシステム機がエンジンかからず6便欠航
 昨日正午頃、奥尻発函館行きの北海道エアシステム・サーブ340B型機が離陸に向けエンジンを始動しようとしたところ、エンジンが始動しないトラブルが発生しました。このトラブルで昨日の6便が欠航し、今日の2便も欠航する予定との事です。


*6月13日

@「羽田空港乗り入れは当面、難しい」とルフトCEO
 ルフトハンザ航空のCEOは昨日、日本経済新聞の取材に答え、10月から発着枠が拡大される羽田空港への乗り入れについて「現状では難しい」との認識を明らかにしました。発着時間帯が深夜・早朝になる事から、「ドイツから羽田に到着した旅客は羽田空港に足止めされ、ドイツに向かう旅客は深夜にチェックインする事になる」として、効率の悪い運航になる事を理由としています。また、日本政府が規制を緩和して、昼間時間帯での乗り入れを認めるよう働きかける考えを示しました。

@日本航空がカリフォルニアのパイロット訓練所を閉鎖へ
 日本航空は米国カリフォルニア州ナバにある同社のパイロット訓練所を今年度中に閉鎖する方針を固めました。これにより、コストを約20億円削減できるとしています。路線削減などによりパイロットは過剰気味になっており「訓練所を閉鎖しても数年は大きな問題はない」としています。今後のパイロット訓練などについては、今後検討する事にしています。


*6月12日

@総務省が「平成21年度 公害等調整委員会年次報告(概要)」・成田空港関係1件
 総務省は昨日、「平成21年度 公害等調整委員会年次報告(概要)」を発表しましたが、その中に、下記のような成田空港関係の調停案件が ありました。その他にも、空港の騒音関係の案件がかなりありました。

事件番号
事件
申請受付
年月日
申請人
被申請人
申請の趣旨
終結年月日
終結区分
平成21年(調)第5号
成田国際空港航空機騒音
調停申請事件
21.7.17
茨城県住民 48人
空港会社
1、航空機による騒 音が暗騒音レベル (30dB)を超えな いこと
2、申請人の居住地 区上空飛行の差し 止め
3、慰謝料等の支払
 
 

【コメント】この件については「調停申請が出ている」という事はつかんでいたのですが、詳しい事は分かりませんでした。4月16日に健康調査要望書(4月17日出来事参照)を成田国際空港株式会社に提出した際に、「調停が出ているようですね」と聞いたところ、「我々としては、とても飲めるような内容ではありません」との話しでした。上記の「申請趣旨」を見ますと、これでは、「飛行機を飛ばすな」と言っている事と同じになりますから、確かに、成田国際空港株式会社としては受け入れられるようなものではないでしょうね。

@ルフトハンザ航空のA380型機が今日から成田線に登場
 ルフトハンザ航空のA380型機が今朝7時40分に、ほぼ、満席の乗客を乗せてフランクフルトから成田空港に到着しました。成田国際空港株式会社では放水のアーチで歓迎しました。折り返しのフランクフルト行きは満席で9時50分に出発しました。

@日本航空が人員削減をさらに3600人上積み・19300人に
 日本航空は2012年度までの人員削減をさらに3600人上積みし、合計19300人とする方針を固めました。この内、ほとんどは今年度に実施します。これにより、2012年度までに人件費を約1280億円圧縮する、としています。上積みは路線の削減を45路線に拡大した事と、早期特別退職希望者が予想よりも多くなった事から可能になったとの事で、これにより、銀行団などの更生計画への理解を得たい、としています。人員は破綻前に比べ、約4割削減される事になります。
【コメント】この急激な削減が、安全運航に影響を与えないように、お願いします。

@全日空が8・9月の燃油サーチャージャーを値上げへ
 全日空は昨日、8・9月分の国際線旅客運賃に上乗せする燃油サーチャージャーの値上げを明らかにしました。それによりますと、欧州線は往復で7000円上がって28000円に、中国線は同2000円上がって7000円となります。

@日本航空がバンコク線の減便を7月15日まで継続
 日本航空は昨日、現在行っているバンコク線の減便を7月15日まで継続する事を明らかにしました。バンコク情勢は落ち着いているものの、観光需要の回復が遅れているため、との事です。


*6月11日

@都営浅草線で成田空港行きが成田スカイアクセス経由に・7月17日から
 都営浅草線は成田スカイアクセスが開業する7月17日からダイヤを改正します。都営浅草線に「アクセス特急」を新設し、平日10本、土休日8本を成田スカイアクセス経由で成田空港直通とします。ただし、都営浅草線内は各駅停車となるそうです。また、日中に運転する「エアポート快特」は現在の本線経由京成佐倉行きをやめて、成田スカイアクセス経由で成田空港直通となります。

@ノールウェーの鮭養殖会社が成田近くに加工工場
 今日の千葉日報によりますと、ノールウェーの世界最大の鮭養殖会社「マリンハーベストグループ」は、成田空港から約15分の成田市内に加工工場を新設しました。ノールウェーなどの養殖場から鮭を成田空港に空輸し、取引先の要望に合わせて加工し、一貫生産と納品までのスピードを強みに、日本での販売強化を図る、との事です。

@児童が「爆音カレンダー」で切実な訴え・厚木爆音訴訟団
 第4次厚木爆音訴訟原告団は昨日、原告団の児童らが米軍艦載機などの騒音について記入した「爆音カレンダー」の集計結果を発表しました。これはカレンダーに航空機騒音の大きさをシールで添付し、一言のコメントを記入するものです。小学校3〜6年生の児童とその兄弟269人の内96人が、昨年12月20日〜今年1月9日の3週間にわたり記入しました。コメントでは、うるさい日では「耳がキーンとした」「冬休みのしゅくだいをしてたとき、しゅうちゅうできなかった」「夜、こわくてねむれなかった」「頭がいたくなる」「弟は飛行機が飛ぶと泣き出す」などさまざまな記入があり、静かな日では「毎日続けば最高」「イェーイ!/2日連続しずか、ヤッター!」「年末年始は静かがいい」など率直に喜ぶ思いが記されていました。

@国土交通省が宮崎空港の騒音対策区域を見直しへ
 国土交通省は航空機の性能が向上し、騒音が小さくなっている事から、宮崎空港周辺の騒音対策区域を約30年ぶりに見直す方針を固めました。6月と10月に騒音測定を実施し、新しい対策区域を来年3月にも告示する予定です。

@茨城空港のソウル線搭乗率が下降
 茨城県は昨日、茨城空港の搭乗率を県議会で明らかにしました。それによりますと、国際線のアシアナ航空・茨城=ソウル線は3月が約85%、4月が約64%、5月が約55%でした。開港ご祝儀搭乗がなくなってきたのでしょうか。一方、4月から運航を開始したスカイマークの国内線・茨城=神戸線の搭乗率は4月が約78%、5月が約76%と順調に推移しています。


*6月10日

@【訂正】昨日の日本航空機トラブルの緊急着陸は大阪空港ではなく、関西空港でした。すみません。

@成田空港完全民営化「一旦リセットして考える」と前原大臣
 前原国土交通大臣は昨日の専門紙とのインタビューで、成田空港の完全民営化について「一旦、リセットして考える」と述べ、「土地も含めて民営化するのではなく、土地は国が所有し、運営権を売却する形態もあるのではないか」と語りました。また、大阪空港と関西空港の経営統合後の売却については「外国資本が支配する事がないような仕組みを考えるべき」としています。

@エア釜山が7月6日〜8月1日に成田=釜山線でチャーター便
 韓国の格安航空会社「エア釜山」は7月6日〜8月1日に成田=釜山線に週3往復のプログラムチャーター便を運航する事を明らかにしました。火・木・日曜日に運航します。使用機材はB737-400型機を使います。エア釜山はアシアナ航空の子会社になります。

@日本航空の4月国内線旅客が18ヶ月ぶりに前年を上回る
 日本航空と全日空が昨日発表した4月の輸送実績によりますと、国内線旅客は日本航空が前年同月比で0.5%増、全日空は同3.7%増となりました。日本航空の国内線旅客が前年同月を上回ったのは18ヶ月ぶりになります。一方、国際線旅客は全日空が同12.8%増、日本航空が同13.4%減となっています。日本航空の搭乗率は機材の小型化や路線の整理などにより、国内線で前年同月比3.4ポイント上昇し、国際線で同5.2ポイント上昇しており、収益性が改善しています。

@宮崎空港発の団体キャンセルが約7000人に・口蹄疫原因か
 宮崎空港発の6〜7月の団体旅行キャンセルが急増している、との事です。日本航空では約1000人、全日空では約6000人との事です。個人旅行のキャンセルについては「正確な数はつかめない」とのことですが、「相当な数が出ているのではないか」とのことです。「口蹄疫の流行が影響しているのではないか」との事です。

@スカイネットアジア航空が15億円の第三者割当増資へ
 スカイネットアジア航空は28日の定時株主総会で15億円の割当増資を提案します。10月からの羽田空港再拡張後の羽田=大分線就航準備や、来年度に予定する新規機材2機の調達などの費用に充てるため、としています。

@名古屋空港定期便維持のため中部の2路線移転を日航に要望へ
 愛知県は7日、日本航空が完全撤退するとしている名古屋空港の定期路線を維持するために、現在は中部空港発着となっている青森線と花巻線を名古屋空港に移転するよう、日本航空に要望する意向を明らかにしました。「機材を小型化すれば、採算がとれるのではないか」としています。しかし、中部経済連合会会長は8日、「採算を考えると、2路線だけを名古屋に移すには、相当の支援が必要。名古屋空港の長期的な展望の観点で考えるべきで、当座しのぎでは地元の期待を裏切る危惧がある」と批判しました。

@米国大手6社の5月輸送実績が全社プラスに・国際線が貢献
 米国航空会社大手6社の5月輸送実績によりますと、全社が前年同月を上回りました。全社がプラスになったのは2007年8月以来、2年9ヶ月ぶりになります。国際線は好調でしたが、国内線は依然として、低迷しており、3社がプラス、3社がマイナスとなりました。

@ブラジルTAM航空がA350XWB型機を5機発注
 エアバスが発表したところによりますと、ブラジルのTAM航空からA350-900型機・5機と、A320型機ファミリー・20機の発注を受けた、との事です。


*6月9日

@エールフランスが9月2日からA380型機を乗り入れへ
 エールフランスは8日、4機目となるA380型機の納入を発表し、その際に、9月2日から成田空港へ週3往復(月・木・土)で乗り入れる事を明らかにしました。また、10月5日からは週7往復(毎日)をA380型機で運航する事も明らかにしました。

@成田空港周辺市町議会連絡協議会が過激派対策を要望
 成田空港周辺の議会でつくる「成田空港周辺市町議会連絡協議会」は昨日、千葉県警山武署を訪れ、過激派暴力集団によるテロ・ゲリラ行為の排除を求める決議書を手渡しました。決議書では「関係当局に、事件の根絶を図り、過激派暴力集団に断固たる姿勢で臨み、徹底した取り締まりを強く求める」としています。

@成田空港内交差点でデルタ航空社員がひき逃げされる
 昨日午後10時頃、成田空港内の交差点で習志野市に住む42才のデルタ航空社員が交通事故に遭い、病院に運ばれましたが、死亡しました。現場に車はなく、ひき逃げされたものと見られます。現場近くで人と車がぶつかる“ドーン”という大きな音を聞いた人があり、警察に110番通報しました。この男性は勤務を終わり、帰宅する途中だったようです。

@看板蹴って壊した反対派農民を起訴猶予に
 千葉地検は昨日、成田空港用地内の看板を蹴って壊したとして現行犯逮捕された反対派の農民を起訴猶予にした、と発表しました。「偶発的である事を考慮した」としています。

@前原国土交通大臣が再任
 発足した菅内閣で国土交通大臣に再任された前原大臣は昨日の就任記者会見で、「首相から『日本航空再建と同時に航空産業全体の発展に取り組んで欲しい。』と指示された」と述べ、2期目の課題として、空整勘定の見直し、公租公課の軽減、関西空港と大阪空港の一体運用によるコンセッション方式の採用、駐車場と空港との一体運用、などを上げました。また、「羽田空港の4本目滑走路供用開始を機に容量を拡大していくことから、これまでの成田空港・羽田空港の内際分離を外して、オープンスカイに引き続き取り組む」としました。

@日本航空機が油圧故障で緊急着陸・関西空港(10日午前9時に訂正、大阪空港ではなく関西空港でした)
 今日午後0時40分頃、大阪発羽田行きの日本航空116便・B777-200型機が離陸直後に油圧系統の異常を知らせる警告灯が点灯しました。このため、同機は目的地を変更して関西空港のB滑走路に無事緊急着陸しました。しかし、ステアリングが効かなくなり、牽引車で駐機場まで移動しました。このトラブルのため、B滑走路は午後2時半現在も閉鎖されています。発着にはA滑走路を使っており、遅れは出ていない、との事です。

@エミレーツ航空がA380型機・32機を追加発注
 エミレーツ航空は8日、エアバスに対してA380型機を32機追加発注した事を明らかにしました。これで、同社のA380型機発注数は90機となりました。今回の発注分は総額で約110億ドル(約1兆円)となります。今回発注分は2017年までに納入を受ける事になっています。


*6月8日

@日本航空がパイロットのタクシーによる送迎を打ち切りに
 日本航空は昨日、パイロットが自宅と空港間をタクシーで移動する事を打ち切る方針を明らかにしました。自宅から空港行きの最寄りバスターミナルまではタクシーの利用を認めますが、空港から自宅までは公共交通機関などの利用に限る方針です。これは、メガバンクの幹部が「パイロットの厚遇は、高コスト体質の象徴」などと批判した事を考慮したもののようです。
【コメント】一律に廃止する事は安全への配慮に欠けるのではないでしょうか。国際線では最長の飛行時間が12時間を超える事もあります。乗務前の打ち合わせなどから考えると、勤務時間は14時間近くなるのではないでしょうか。それに加えて、空港までの移動時間が加算されます。飛行中は交代があるのでしょうが、十分に休むというわけにはいきません。非常に厳しい勤務と考えられます。安全運航に支障が出るのではないでしょうか。メガバンク幹部はこれらの事情をよく知っていて批判しているのでしょうか。それにしても、バブル崩壊時に公的資金の提供を受けたメガバンクの“横暴”が目につきます。20年近く経った今でも、“ゼロ金利”が続き、国の政策として“優遇”されており、国民の預金はほとんど利子が付きません。菅直人首相、何とかして下さい。メガバンクは数千億の黒字を出しています。

@羽田=米国線は全日空と日本航空で2枠ずつ配分
 日本航空の大西社長は7日、ベルリンでの記者会見で、10月からの羽田空港と米国を結ぶ定期路線について「国土交通省から『日本航空と全日空に2枠ずつ配分する事で決着した』との連絡を受けた」と語りました。また、記者からの質問に答え、「アメリカン航空の資本参加は近い将来にはない」と語りました。

@「A380型機購入には関心はない」と日航社長
 昨日のブルームバーグニュースジャパンによりますと、日本航空の大西社長は国際航空運送協会年次総会出席のため訪れたベルリンで、同社のインタビューに答え、「日本航空はA380型機の購入には関心がない。航空需要が劇的に変われば考えるかも知れないが。」と語りました。

@国際航空運送協会が2010年に25億ドルの黒字を予測
 国際航空運送協会(IATA)は7日、世界の航空会社の2010年の収支が25億ドル(約2300億円)の黒字となるとの見通しを明らかにしました。従来の予測は28億ドルの赤字でした。世界経済が急速に回復しているため、としています。


*6月7日

@格安航空会社用ターミナル予定地
 5日の毎日新聞によりますと、成田国際空港株式会社が建設を検討している格安航空会社用の旅客ターミナルの予定地は空港南側の整備地区にある、今は使われていない全日空の貨物上屋、とのことです。右写真の赤枠で囲んだところのようです。写真はGoogle Maps から取って加工しました。

@日本エアコミューター機が補助翼不具合で引き返す
 5日午前8時15分頃、鹿児島発奄美行きの日本エアコミューター3721便・DHC8-400型機が離陸して約30分、補助翼の不具合を示す警告灯が点灯しました。このため、同機は鹿児島空港に引き返しました。

@全日空の株主優待券が高騰・品薄で
 このところ、全日空の株主優待券価格が高騰しているようです。昨年の同時期に比べると、約2倍の1万円前後で金券ショップなどで売られているようです。日本航空が株主優待を取りやめたために、品薄になっているのが原因とのことです。これからの夏期繁忙期に向かって、さらに上がる可能性もあります。


*6月6日

@成田・芝山住民が「30万回」に厳しい意見
 今日の朝日新聞によりますと、先月29日に成田市久住公民館で行われた成田市当局と地元住民との話し合いで地元住民からは「大人の判断で22万回に拡大するときは譲歩したが、今回は容認できない」「空港と共生するため我慢している。要望は実現してもらいたい」などの厳しい意見が出たそうです。また、先月24日には同市下総地区でも住民と市当局との話し合いがもたれ、「春先から夏までは南風が多く、北側から着陸する日が続く。ピーク時は2分おきにB滑走路に着陸し、日常生活に支障が出ている」などの厳しい意見が出た、とのことです。これらに対し、小泉成田市長は「法制度の壁や財源の問題がある。関係機関と協議を重ねている」と述べるにとどまった、とのことです。飛行回数が30万回になっても騒音コンターが約6%縮小することについても住民からは「上空を飛ぶ回数が30万回に増えると静かになるのですね」と皮肉る意見も出ました。
 また、今日で終わる芝山町の住民説明会について、相川町長は「反発は予想以上」と述べたそうです。
【コメント】30万回に飛行回数が増えると、増える分のほとんどはB滑走路直下地域になります。2009年度の発着回数はA滑走路で約12万7000回、B滑走路で約6万回ですが、「30万回」にするには両滑走路とも「15万回」ずつにしなければなりません。A滑走路はプラス「2万3000回」ですが、B滑走路はプラス「9万回」になります。即ち、現状の「2.5倍」になる計算になります。これでも、移転対策地域は拡がらないというのですから、住民が怒るのはもっともです。私たちの会が、以前から指摘しているように、現在の騒音評価方法(WECPNL)では1機1機の騒音が同じとすると、飛行回数が倍になっても、評価値は「3」しか上がりません。今回はこれに加えて、「1機1機の騒音値が下がるから」として、コンターが縮小すると言っています。この欠陥は騒音評価方式が新しい「Lden」になっても基本的には変わりません。私達は「航空機騒音に関する環境基準改定」の時にも、この矛盾を指摘しました。詳しくは「航空機騒音の環境基準と規制に関する提言」を見て下さい。

@春秋航空が上海=茨城線の運航を発表
 中国の格安航空会社「春秋航空」は6日、プログラムチャーター便として上海=茨城線を運航すると発表しました。7月から運航を開始し、2ヶ月ほど週2〜3往復で様子を見て、利用状況によっては定期便に格上げする、としています。

@日本航空が幹部に短期講座を実施
 日本航空が稲盛会長の発案で執行役員や部長など約50人の幹部を対象とする短期講座を1日から始めました。早朝や夜に約2時間、土曜日には数時間の講座を約1ヶ月間かけて、計16講座を開催するとのことです。稲盛会長は会長就任後の記者会見で「損益ベースで考える人が少なく、今のままでは八百屋の経営も難しい」と嘆いていました。


*6月5日

@荷物検査拒否し、制した職員を押し倒して現行犯逮捕
 昨日午後1時頃、香港発成田行きのデルタ航空機で帰国した、大分県の23才と19才の兄弟が第1ターミナル北ウイングの旅具検査場で検査を拒否し、制止した税関職員を押し倒した、として現行犯逮捕されました。拒否したスーツケースの中には衣類などが入っていました。このようなケースで逮捕されるのは初めてのケースのようです。

@日航が銀行団に「11年3月期で250億円の営業黒字」と説明
 日本航空は昨日、日本政策投資銀行や3メガバンクなどの銀行団に対して、従来は「数百億円の赤字」としていた2011年3月期の営業損益を、「リストラや路線の縮小などで、250億円の黒字にする」と説明した模様です。ただし、リストラの割増退職金や機材売却による損失などで、「最終損益は赤字になる」としています。また、「2013年3月期には営業黒字を約1000億円にする」と説明した模様です。

@今年度リストラの3分の1にメド・日本航空
 日本航空は昨日、空港での手荷物作業などを行うJALグランドサービスと傘下企業で希望退職応募者が1228人になったことを明らかにしました。これにより、JALインターナショナルの希望退職応募者3610人、JALホテルズの売却による約1000人の削減と合わせて、2011年度の削減計画16000人の約3分の1の削減にメドがついたことになります。

@スターフライヤーが資本金取り崩しで累積損失を一掃へ
 スターフライヤーは昨日、22日に開かれる株主総会に、資本金48億円と資本準備金9億円を取り崩して、55億円の累積損失を一掃する提案を行う事を明らかにしました。黒字を確保できる見通しがついたことと、今期以降配当金が出せる体制とするため、としています。これにより、資本金は10億円、資本準備金は5億円となります。

@成田空港での風景3題・5月31日

始まったカーシェアリングの車両です
工事中の成田スカイアクセスのホーム
駐機中の懐かしいトライスター型機(たぶん)


*6月4日

@2010年3月期の配当金は13億4000万円・成田空港会社
 成田国際空港株式会社は今日、定時株主総会を「23日に開催する」と発表しました。その中で、2010年3月期の配当金を13億4000万円とすることを明らかにしました。ただ、株主は100%国ですので、この配当金は国庫に入ることになると思われます。

@国土交通省が羽田空港新規国際線配分を半々で調整へ
 国土交通省は昨日、羽田空港再拡張後の10月からの新規国際線配分について、米国路線配分と同じように、アジアと欧州路線も日本航空と全日空に半分ずつ配分する方向で調整に入りました。全日空からは公的支援を受けていない全日空に多くを配分するように要望されていますが、「両社の競争を即した方が産業育成につながる」と判断した模様です。

@「新大臣は代表が決めること」と前原大臣
 前原国土交通大臣は今日の閣議後の記者会見で約8ヶ月半の在任期間について「短すぎて、これからと言うときに辞めるのは残念」と述べ、在任中の航空関係の成果として(1)これ以上の空港を造らないとしたこと、(2)成田空港と羽田空港の内際分離を取りやめたこと、(3)日本航空の再建を進めたこと、などを上げました。記者団からの「再任したいとの気持ちはあるのか」との質問については「新しい代表が決めることだ」と答えました。

@「MRJの部品生産を9月から始める」と三菱航空機社長
 今日の毎日新聞によりますと、三菱航空機会社の社長は同新聞のインタビューに答え、三菱リージョナルジェット(MRJ)の部品の生産を9月から始めること、組み立ては2011年から始めることを明らかにしました。

@日航が「中部空港と名古屋空港の廃止路線赤字は40億円」
 日本航空は2日、愛知県庁を訪れて、同県から質問のあった廃止予定の中部空港4路線と名古屋空港9路線の2009年度赤字が、中部空港で約25億円、名古屋空港で約15億円となったことを明らかにしました。

@スカイネットアジア機が燃料漏れで6便遅れる
 昨日午前9時30分頃、羽田発宮崎行きのスカイネットアジア航空53便・B737型機の出発前点検で燃料漏れが見つかり、同便は部品交換のために2時間20分遅れて出発しました。この影響で、他の5便にも1〜2時間の遅れが出ました。


*6月3日

@国土が成田空港への5.7トン以下の小型機乗りいれを認める
 国土交通省はこのほど、現在は制限している5.7トン以下の小型機について、成田空港への乗り入れを認める方針を決定しました。このクラスの小型機は主にビジネスジェット機になります。今までは成田空港の乗り入れ枠が常に満杯状態で、進入速度の遅いこのクラスの航空機の乗り入れで空港の運用効率が阻害されることから制限してきました。しかし、このところ、発着回数に余裕がある事と、このクラスの航空機の性能が上がって高速での進入が可能になったことから認める、とのことです。ただし、計器着陸が可能な機体に限ります。
【コメント】「発着回数に余裕がある」とのことですが、4月の発着回数も2006年4月と同じ程度しかありませんでした。それなのに、何で、「年間発着枠30万回」を騒音が激しくなることを承知で強行しようとするのでしょうか。

@通訳翻訳会社が第1ターミナルに事務所を開設
 通訳や翻訳のサービスを行う「株式会社インジェスター」は先月25日に成田空港第1ターミナル内に事務所を開設しました。同社は「これにより、緊急の通訳や翻訳など外国語トラブルに迅速に対応できる」としています。また、「訪日外国人の購買状況やサービスへの要望などの情報を収集する」としています。

@関西空港会社補給金の凍結解除を発表・財務省
 財務省は今日、執行を凍結していた今年度の関西空港会社への補給金75億円の凍結を解除することを発表しました。関西空港と大阪空港の経営統合案を評価した、としています。しかし、会見した財務政務官は「2011年1月までに関連法案を出し、経営統合への準備がきちんと進むことを前提に、必要最小限の支援をしていく」と述べました。

@中国「春秋航空」が今夏に上海=茨城線を開設へ
 中国の格安航空会社「春秋航空」が今年の夏から、上海と茨城空港を結ぶ路線を開設することになりました。週2往復程度の運航になるようです。橋本茨城県知事が5日に上海を訪問し正式に発表するようです。

@日本航空が株主優待制度廃止を正式に発表
 日本航空は今日、株主優待制度の廃止を正式に発表しました。一時は継続を模索したものの、「公的資金を使うことになりかねない」との批判を受けて廃止を決定したものです。


*6月2日

@芝山町に「30万回・運用時間延長反対」のチラシを配布しました
 芝山町で「年間発着回数30万回へ拡大」についての住民説明会が行われていますが、この問題と、「空港運用時間を拡大」についてのチラシを先月の下旬に芝山町に配布しました。このチラシを「解説と資料のページ」に載せました。なお、「広報しばやま」5月号によりますと住民説明会は6日に終わる予定になっているようです。

@ガールダインドネシア航空が9月1日から成田路線を倍増へ
 ガルーダインドネシア航空はこのほど、9月1日から成田=ジャカルタ直行便を1日1往復で新設し、現在運航している成田=デンパサール=ジャカルタ便を成田=デンパサール直行便として1日1往復の運航とすることを明らかにしました。これにより、成田空港とインドネシアを結ぶ同社便は現在の週7往復から週14往復と倍増することになります。

@静岡空港の初年度利用者が需要予測の44%に
 昨年6月4日に開港した静岡空港の利用者が5月末までで、利用者を公表していない中国東方航空の静岡=上海線を除くと、需要予測が1年間で138万人としていたのに対し、約61万人と約44%にとどまっていることが明らかになりました。


*6月1日

@5月のアクセス数は28817回でした。

@成田空港4月貿易額が輸出37.5%増、輸入が16.1%増に
 東京税関が先月27日に発表した成田空港の4月貿易概況(金額ベース)によりますと、輸出が前年同月比で37.5%増、輸入が同16.1%増となりました。輸出は6ヶ月、輸入は5ヶ月連続して前年同月を上回りました。

@ボディスキャナー実験要項固まる・5機種を実験
 国土交通省は昨日、「ボデ ィスキャナー実証実験実行委員会」の第 2回会合を開きました。会合では成田空港で7月〜9月にかけて行う実験に5機種を選定しました。入国検査ゲート1か所で各機種を約1週間ずつ実験することになります。

@「羽田線を開設しても成田線はディリー運航を維持する」BAマネージャー
 今日の航空新聞社「WING DAILY」によりますと、ブリティシュ・エアウエイズの東アジア地区統括マネージャーは同社のインタビューの中で、今冬季スケジュールから羽田=ロンドン線の開設を要望していることを明らかにしました。しかし、羽田=ロンドン線が許可されても、現在運航している成田=ロンドン線のディリー運航を維持することを明らかにしました。また、これらの路線について日本航空との共同事業を計画している、とのことです。

@夏休みの海外旅行予約が好調
 JTB・近畿日本ツーリスト・阪急交通社・日本旅行など旅行会社の夏休み海外旅行予約が好調に推移し、前年同時期に比べ二桁の伸びを示している、とのことです。しかし、昨年のこの時期には新型インフルエンザの影響があり、予約が控えられ、間際の予約が集中した事情もあるようです。

@ジェットスターが機内でiPadを貸し出す実験
 オーストラリアの格安航空会社「ジェットスター」は1日、6月下旬から国内線でアップルのiPadを10豪ドル(約770円)で貸し出す実験を始めることを発表しました。iPadを大量に購入し、1機に約30台のiPadを備えて貸し出します。しかし、実験ですので、国内線の全便で貸し出すわけではないようです。