2011年10月後半の出来事


*10月31日

@【解説と資料のページ】に論文「騒音による高頻度の睡眠妨害は睡眠障害という『疾患』である」の要約を載せました
 
騒音制御学会の機関誌「騒音制御」(Vol.35 NO.5 2011年10月)に京都大学の松井利仁先生と、平松幸三先生・山本剛夫先生の3人による、共著論文「騒音による高頻度の睡眠妨害は睡眠障害という『疾患』である」が掲載されていました。
 騒音に悩む人にとっては、非常に有意義な論文で、今後の活動の指針になるものと思います。
 ただ、論文の著作権は騒音制御学会にありますので、ここに載せるわけにはいきません。そこで、私の要約を【解説と資料のページ】に載せます。素人ですので、論文の主旨を正しく要約できているかどうか、自信がないのですが。
 また、松井先生からいただいた「WHOが示した騒音の健康影響の知見」と題するPDF資料も合わせて、載せておきます。

@スカイマーク社長が3月に成田=神戸線就航計画を明らかに
 スカイマークの成田空港就航記念式典に出席したスカイマークの西久保社長は昨日、現在就航を表明している4路線に加え、来年3月にも、成田=神戸線を1日2往復で就航させる計画を明らかにしました。

@ユナイテッド航空が昨日から成田=香港線を就航
 ユナイテッド・コンチネンタル・ホールディングスは昨日から、成田=香港線に就航しました。1日1往復で、コンチネンタル航空の機体で運航します。

@国土交通省が成田空港で1時間以上の遅れや早まりを報告させる
 国土交通省は昨日から、航空会社に、成田空港で発着が1時間以上遅れたり早まったりした場合、理由を国土交通省に報告させる事にしました。これは、遅れや早まりが、後続機の運航に大きな影響を与えるために、その原因を分析し、対策を検討するため、とのことです。

@カンタス航空問題で調停機関が全ての争議行為を禁止・運航再開へ
 オーストラリアのカンタス航空の労使紛争ですが、労使の調停機関は31日未明、労使双方に対して、全ての業務妨害行為を中止するように命じました。国内の観光産業などへの影響を考慮したもの、とのことです。会社側は「早ければ、31日午後にも一部が運航再開できる」との見通しを示しました。

@中国東方航空のA380型機がフラップ故障で欠航
 運航を開始したばかりの中国東方航空・A380型機が30日、フラップのトラブルで運航できなくなりました。フラップの動力装置の部品に不具合があったとのことです。運航を開始して12日目の出来事でした。部品をドイツの工場から取り寄せる必要がある、とのことですが、31日未明に修理がおわり、31日午後の便から運航が再開される、とのことです。

@トランスアエロ航空がA380型機を4機を発注
 エアバスは28日、ロシアのトランスアエロ航空から、A380型機を4機受注した、と発表しました。


*10月30日

@今日からスカイマークの2路線が就航
 今日からスカイマークの成田=新千歳線と成田=旭川線が就航しました。今日、成田空港の第2ターミナル国内線搭乗口に行ったところ、スカイマークのチェックインカウンターがありました。結構、本格的なカウンターで、写真のように自動チェックイン機が並んでいました。午前中の便は出発したところで、乗客は全くいませんでした。

@日本トランスオーシャンが一方的に協定破棄・給与20%ダウン提案
 日本トランスオーシャン航空の会社側はパイロットと一部客室乗務員が所属している日本トランスオーシャン航空乗員組合に対して、「労使間で締結している人事・賃金協定を10月末で破棄する」と通告していることが分かりました。給与水準を約20%引き下げるため、としています。

@カンタス航空会社側が全便運航停止
 カンタス航空の会社側は29日、組合が継続的に行っているストライキに対抗するため、として「グリニッジ標準時午前6時(日本時間午後3時)から、飛行している航空機を除き、国内国際の全便の運航を全世界で停止する」と発表しました。また、「31日夕刻以降もストライキが続く場合には従業員全員を職場から締めだし、給与を支払わない」としています。オーストラリアの労働調停委員会は30日、労使双方の調停を行いましたが、和解には至りませんでした。政府も乗り出していますが、解決の兆しは見えません。組合側はコスト削減案に反発しています。豪国際パイロット協会は「過剰反応以外の何者でもない」とコメントを出しています。
 成田空港路線も、昨日の午後から欠航となっています。

@成田空港でのB787型機の写真
 今日の午前中に成田空港に行きましたが、全日空のB787型機の写真を撮りました。今日の成田空港には同じ塗装を施された2機のB787型機(JA801AとJA802A)が来ていました。写真はJA801Aの方です。
 エンジン後部のギザギザと飛行中の主翼のしなりが特徴ですね。


*10月29日

@「離陸直後はレーダーで補足できないため、目視でやる」同時離陸監視
 同時離陸が始まりましたが、管制の方法が良く分からなかったので、1月18日の同時離陸説明会で説明をしていただいた国土交通省の松本専門官にメールで問い合わせをしました。以下が、質問と回答です。
(1)今月3日の「日刊航空」によりますと国土交通省は来年度予算要求で、同時平行離陸監視装置を請求する、とのことですが、これは、羽田空港に設置するものでしょうか、成田空港に設置するものでしょうか。

 回答;同時平行離陸監視装置に関する航空機を識別し認識する機器については、成田空港及び周辺の区域に設置されます。また、管制官が実際に監視するモニターについては、羽田空港のレーダー室と成田空港の管制塔内にも設置される予定です。

(2)また、同「日刊航空」によりますと、「運用開始後、当面は専門管制官の目視 によって逸脱機等の監視が行われるため、悪天時に は運用が原則行われない」とのことですが、これは、成田空港の管制官が行うのでしょうか。

 回答;そのとおりです。

(3)「悪天候時」と言うのは「風雨が激しいとき」と言う意味なのか、風がなくても「機影がすぐに雲で見えなくなるとき」という意味でしょうか。

 回答;管制官が同時に離陸した出発機を目視で視認できない場合に加え、台風等による強風のため、離陸直後に飛行機が風に流される恐れがある場合なども含まれます。

(4)当面はレーダーによる監視は行わない、と言う事でしょうか。

 回答;出発機の管制は、現在でもレーダーを使用して行われておりますが、出発直後の離陸機はある一定高度に達するまでの間、レーダーでの捕捉が困難なため、予算要求している監視装置が整備されるまでは、離陸直後のレーダーで捕捉できない部分については、成田の管制塔の管制官の目視による監視になります。

@ニュージーランド航空が成田=クライストチャーチ直行便を再開へ
 ニュージーランド航空は31日から、成田=クライストチャーチ直行便を再開させます。この便は今年2月のクライストチャーチ大地震後に運休していました。成田空港発、月・火・土曜日の週3便で運航します。

@全日空の7〜9月期決算で経常利益が7%増に
 全日空が昨日発表した、7〜9月期連結決算によりますと、経常利益が前年同期比で7%増の520億円となりました。国際線旅客が好調で売上高は同16%増となっています。また、2012年3月の通期決算予想は、世界景気の低迷から売上高が前期比3%増、純利益は同14%減としています。

@下段にある【解説と資料のページ】の古い部分を削除しました。後日、「成田空港サーバー・資料室」にアップいたします。


*10月28日

@23.5万回に拡大も、冬季ダイヤは18.7万回
 成田国際空港株式会社が昨日発表した今冬季スケジュールによりますと、新規に米国の貨物会社・エバーグリーン航空とスカイマークが就航しますが、一方で、デルタ航空が週(以下同じ)50便減便するなどしたため、今夏季スケジュールに比べて20便増にとどまりました。特に、国際旅客便は40便減となっています。
 昨年冬季スケジュールと比べますと、国際線旅客便はプラスマイナスゼロ、国際貨物便が44便増となり、国内線が56便増の合計100便増となっています。
 これを年間総発着回数に直しますと、約18.7万回となります。30日から総発着回数が23.5万回に増やされますが、約5万回が余剰になります。
【コメント】日本航空の破綻やリーマンショックや大震災やヨーロッパの通貨危機に伴う超円高などのアクシデントが相次ぎましたが、ここでも、右肩上がりの需要予測がはずれたことになります。「具体的にどのような」と言う事は出来ませんが、「突発的なリスクは必ずある」と織り込んだ需要予測が必要ではないでしょうか。夜間騒音などの被害を無視した「30万回」や「運用時間延長」などの高成長施策は考え直す時期にきているのではないでしょうか。

@「『安全』は内部留保が1兆円になってから言え」日航管財人
 今日の「しんぶん赤旗」によりますと、26日の衆議院国土交通委員会で、日本航空再建について質した共産党の穀田議員は、日本航空再建にあたる加藤管財人代理が、社員教育の中で「内部留保が京セラと同じ1兆円を超えることを目標としてほしい。何かというと『安全のために』とか、『社会的使命が』とか言いますけれど、これだけ何千億円も人の財産を踏み倒して、そんな会社が安全について語っても残念ながら社会からは受け入れられない。」と述べていることを明らかにしました。穀田議員は国土交通大臣に、日本航空に対して「絶対安全」を指導するように求めました。

@米国大統領専用機飛行計画をブログに載せた管制官を停職3ヶ月
 国土交通省は昨日、米国大統領専用機の飛行計画などを管制室内で写真撮影し、ブログに掲載した羽田空港管制官を、停職3ヶ月の懲戒処分にすることを決め、今日、言い渡しました。また、管制室内での撮影を黙認した上司らを訓告や厳重注意としました。

@国際エンジン共同開発会社株をロールスロイスが譲渡へ
 ロールスロイス社はこのほど、日本の重工メーカーも参加している、民間航空機エンジンの国際共同開発会社「インターナショナル・エアロ・エンジンズ」の持株をプラット・アンド・ホイットニー社に譲渡する事で合意に達しました。これにより、プラット・アンド・ホイットニー社は全株式の65%を所有することになり、影響力が大きくなります。


*10月27日

@旅客数の回復が足踏み・9月運用状況
 成田国際空港株式会社が今日発表した9月の空港運用状況によりますと、全体として繁忙期の8月の反動もあり、回復が一服状態になっています。発着回数は前年同月比(以下同じ)で6%減となり、この内国際線が7%減、国内線が5%増となっています。また、旅客数は15%減で、国際線旅客数が16%減となり、この内、日本人が9%減、外国人が31%減となっていますが8月よりも5ポイント回復しています。また、際立っているのが通過客数(乗り継ぎ客)で16%減と8月に比べて18ポイントも下がっています。貨物量は13%減で、輸出が19%減、輸入が5%減となり輸出入とも8月よりも減少しています。給油量は13%減でした。

@エアアジア・ジャパンが成田空港関係5路線を申請
 エアアジア・ジャパンは今日、国土交通省に「航空運送事業の経営に関する許可」を申請しました。この中で、2012年8月に成田=新千歳線・成田=福岡線・成田=沖縄線を開設し、同10月に成田=ソウル線と成田=プサン線を開設する、としています。


*10月26日

@「第3ターミナルは横堀地区に誘致したい」と芝山町長
 芝山町の相川町長は23日の町民とのタウンミーティングで、第3のターミナルを同町横堀地区に誘致する意向を表明しました。これにより、税収増と共に成田空港東側や南側の活性化につながる、としました。
【コメント】相川町長のこの構想はかなり前から聞いていました。しかし、成田国際空港株式会社が漏らしていた格安航空会社(LCC)用のターミナル候補地には横堀地区は入っていなかったようです。おもしろい構想と思います。駐機場がとれるのか、入国管理施設を置くのか、空港外とどういうルートで出入りするのか、商業施設はどうするのか、などの課題はありますが。

@反対派が居住する団結小屋撤去命令・千葉地裁
 千葉地裁は昨日、団結小屋の土地所有者が団結小屋の撤去を求めていた裁判で、この小屋に住む反対同盟熱田派の支援者に団結小屋の撤去を命じる判決を言い渡しました。この土地は所有者の父親が反対運動のために提供したものですが、所有者は土地の明け渡しを求めて2000年に提訴し、2003年に勝訴しました。しかし、支援者が明け渡しを拒んだために、撤去を求めていたものです。

@スマートホンを利用した仮想現実案内ソフト導入へ
 成田国際空港株式会社は今年度中に、スマートホンを利用して仮想現実技術を使った、成田空港内案内サービスを導入する予定、とのことです。このソフトでは、現在いる場所でスマートホンのカメラを使い周囲を撮影すると、現在地を特定し、行きたいゲートなどへの動線を表示して、案内してくれることになります。

@「TRANSIT SORA」が iPad ランキングで上位に
 成田国際空港株式会社が提供している電子書籍「TRANSIT SORA」が iPad アプリランキングで13位、電子書籍部門で2位となっているそうです。

@スカイマーク国内線就航で「 NARITA の国内線がお得キャンペーン」
 成田国際空港株式会社とスカイマークと京成電鉄の3社は協同で「スカイマーク『成田シャトル』札幌・旭川線就航記念!『 NARITA の国内線がお得キャンペーン』」を実施します。詳しくはキャンペーンのページで確認して下さい。

@B787型機が世界初の商業運航
 全日空のB787型機が今日、成田空港から香港に向かい。世界で初めてのB787型機による商業運航を行いました。乗客100人と報道関係者らを載せて、午後0時23分にスポットを離れ、同40分頃離陸しました。


*10月25日

@昨日早朝のジェットスター機トラブルはエンジン出力低下
 昨日の早朝に関西空港に緊急着陸した成田発のジェットスター機のトラブルは、エンジン制御装置の故障によるエンジン出力低下だった、とのことです。

@外務省がタイ・バンコクへの渡航情報引き上げ
 外務省は昨日、洪水が発生しているタイのバンコクへの渡航情報を「十分注意して下さい」から1段階引き上げ、「渡航の是非を検討して下さい」に変更しました。バンコク中心部にも浸水が始まっていることを受けたものです。

@日本航空のクレジット決済システムでトラブル
 日本航空は今日、同社のクレジットカードを使った決済システムでトラブルが発生し「9月28日〜10月16日の精算が最大1ヶ月遅れる」と発表しました。今月1日にシステムを更新した際、カード会社に送信するデータ形式に不備があったため、とのことです。

@客室乗務員用シートベルト故障で引き返す・日本エアコミューター
 昨日午前11時頃、鹿児島発種子島行きの日本エアコミューター・サーブ340B型機が離陸後に、客室乗務員席のシートベルトが動かなくなりました。このため、同便は鹿児島空港に引き返しました。着陸の際に、客室乗務員は空いていた客席に座りました。乗客は代替機で1時間10分遅れで再出発しました。


*10月24日

@「運用時間を24時まで延長」と提言・ちばぎん総合研究所
 18日の出来事でも書いた「ちばぎん総合研究所」の調査「成田空港と千葉県経済の飛躍的発展のために」の中で、提言として「深夜早朝時間帯の航空需要を取り込むため、空港周辺地域への影響などを十分に検討し、23:00~24:00までの深夜便など運用時間の延長を実現する。」としています。
【コメント】前にも書きましたが、このように「運用時間の延長」を述べる人たちは、必ず「空港周辺地域への影響などを十分に検討し」などの文言を書きます。しかし、「ではどうやって、騒音の悪影響を抑えるのか」と言う具体的な手段は書きません。書けるわけがないのです。運用時間を延長して静かな時間帯を現在の「7時間から、6時間や5時間にしよう」と言うのですから、最近の研究成果で明らかになっているように、騒音下に住む人たちの睡眠や健康を守れるわけがないのです。「全ては経済成長(もうけ)のために」という発想しか出来ないのでしょうか。前にも書きましたが、利益を上げることを一概に“悪”と言うのではありませんが、一般国民の“健康な生活”を犠牲にする事は許されません。難しい課題ですが、一般国民の生活と心を豊かにしながら、地道な成長を図るための施策や提言を考えたらいかがでしょうか。

@成田発のジェットスター機が関空に緊急着陸
 昨夜、成田空港を出発したケアンズ行きのジェットスター26便・A330-200型機の第1エンジンにトラブルが発生しました。同機はこのエンジンを止めて、エンジン1基で、今日午前0時15分に関西空港に緊急着陸しました。原因は調査中です。

@9月の日本人出国者数は6.7%増、訪日外客数は24.9%減
 日本政府観光局は21日、9月の「訪日外客数・出国日本人数」(速報値)を発表しました。それによりますと、日本人出国者数が前年同月比6.7%増と、3ヶ月連続してプラスになり、訪日外客数は同24.9%減となりましたが、前月よりも6ポイント改善しました。

@エミレーツ航空のA380型機がインドに緊急着陸
 23日、タイ・バンコクからアラブ首長国連邦・ドバイに向かっていたエミレーツ航空のA380型機が技術的な問題で、インドのハイデラバード空港に緊急着陸しました。何が問題だったのかは明らかになっていません。


*10月23日

@下段の現在の飛行コース」を20日からのものに更新しました

@午後の南ウイング第3サテライトは「アメリカの香り」
 16日午後に成田空港の第1ターミナル南ウイングに行きましたが、第3サテライトのターミナル側と滑走路側ともに、下の写真のように、ユナイティド航空などの米国の航空会社の飛行機がずらりと並んでいて、ここだけ見るとアメリカの空港に行ったような錯覚におちいります。もっとも、午前中は全日空などの飛行機がずらりと並んでいるのですが。夕方が米国に向かう便のラッシュ時間帯になるからですね。

@来年度から航空気象を1時間毎から10分毎に・気象庁
 気象庁は来年度から、気象予報に使うスーパーコンピューターを更新し、現在の30倍の能力を持つものにします。これによって、空港などに提供する航空気象の情報を現在の1時間毎から10分毎に短縮し、運航の安全や経済性に貢献することになります。もちろん、一般の天気予報もより正確なものになる予定です。


*10月22日

@英国ガーディアン紙の満足度ランキングで日本が長距離No.1 に
 日本政府観光局は20日、イギリスの日刊紙「ガーディアン」の行った「ガーディアン・トラベル・アワード2011(満足度の高い観光地ランキング)」の長距離部門で日本が第1位に、また、都市部門で東京が第1位になったことを明らかにしました。別の、米国の大手旅行雑誌「コンデ・ナスト・トラベラー」の読者人気投票で京都が「2011アジア都市部門」の1位に選ばれた事も明らかにしました。

@茨城空港が「ローコスト・エアポート・オブ・ザ・イヤー2011」を受賞
 茨城空港はこのほど、オーストラリアのシンクタンク「センター・フォー・アジア・パシフィック・アビエーション」により「ローコスト・エアポート・オブ・ザ・イヤー2011」を受賞しました。理由として「同空港が格安航空会社(LCC)のサポートを実施することで、東京北部近郊での価値あるアクセスポイントとして機能している」としています。

@豪・ブリスベーン空港でパイロットがジャンボ機の排気で吹き飛ばされる
 去る14日、オーストラリア・ブリスベーンの空港で、出発前点検をしていたパイロットがB747型機のエンジン排気で吹き飛ばされ、重傷を負うトラブルがありました。吹き飛ばされたのはヴァージンアトランティック航空のパイロットで、パシフィックブルー航空のB737型機の出発前点検を、アルミ製のタラップで行っていました。その時に、そばを通過したカンタス航空のB747型機の排気で吹き飛ばされ、手足を骨折してしまいました。航空当局はB747型機が何故規定よりも近くを通過したか調べています。

@「B737MAX型機は2017年の就航」ボーイング社幹部
 ボーイング社の民間航空機部門マーケティング担当はこのほど都内で記者会見し、開発を決定したB737MAX型機について「就航は2017年を予定している。エンジンはCFMインターナショナル社のLEAP-1Bを使うが、エンジンの直径をいくらにするか、近く決定する」と語りました。

@エアバスがTAM航空からA320neo型機22機を正式受注
 エアバスは20日、ブラジルのTAM航空からA320neo型機22機とA320型機ファミリー10機を正式に受注したことを明らかにしました。


*10月21日

@「成田空港民営化で一部を国が保有することも」事務次官
 国土交通省の宿利事務次官は昨日の専門紙との記者会見で、成田空港について「30万回に向けてのスケジュールを着実に実行していく」と述べ、また、成田国際空港株式会社の民営化について「前政権が完全民営化を閣議決定したが、その後色々な意見も出ており進んでいない。株式を全て売却する考えもあれば、一定株式を保有する考えもあり、ま た、どういうスピードで売却していくか、など色々な考えがあった。どのタイミン グでどういう状態が国益にとって一番良いのかを見極めながら判断していかなければならない」と述べました。

@千葉県が「パワーアップ!30万回ビジョン検討プロジェクトチーム」を立ち上げ
 千葉県は県庁内に「パワーアップ!30万回ビジョン検討プロジェクトチーム」を立ち上げました。プロジェクトチームは、成田空港と首都圏をつなぐ道路網整備などを進める「広域活性化」、国内外に向けた効果的なPR策を考える「情報発信」、空港アクセスの改善などにより県民などの国内線利用促進も図る「国内線活用」の3部門で構成され、来年8月に施策をまとめる、としています。

@森田知事が来月カジノを視察へ
 森田知事は昨日の記者会見で、来月に台湾とシンガポールを訪問し、その際に、カジノを視察することを明らかにしました。知事は成田空港周辺へのカジノ導入を検討しており「まだ構想段階だが、現地視察し、政府の対応状況を聞き、勉強したい」と語りました。

@千葉市が羽田空港着陸騒音軽減で国に要望を提出へ
 千葉市の熊谷市長は昨日、羽田空港着陸機の騒音が激しい同市の宮崎地区や白旗地区などを視察し、住民とも意見交換を行いました。住民は「遮音性のある家だが、窓を閉めていても寝られない」などと、早期の改善を訴えました。
 また熊谷市長は昨日の記者会見で、国に対して(1)飛行ルートがクロスする地点を人口密集地でない地域に移す、(2)飛行ルートの分散化、(3)現在約1200〜1500mの飛行高度の引き上げ、などを求める考えを表明しました。

@日本航空が「最優秀エアライン賞」を受賞
 航空専門の有力シンクタンク、アジア太平洋航空センターは20日、2011年「最優秀エアライン賞」を日本航空に授与する、と発表しました。受賞理由として、「適切なリストラを実行し、東日本大震災という新たな困難に直面しても黒字を確保できる経営体質を実現した」「単純なリストラにとどまらない格安航空会社を新設するなどの戦略的投資」などを上げています。この賞は今まではいわゆる“勝ち組”のエアラインに与えられていました。


*10月20日

@「同時離発着」を見てきました
 今日午前に成田空港B滑走路の北側VORDEM近くの畑(B滑走路飛行コースの直下になります)で今日から始まった「A滑走路とB滑走路の同時離発着」の様子を見てきました。10時40分頃着いて、11時45分頃まで見ましたが、数は多くないものの確かに同時離陸が行われていました。一例をYouTubeにアップ(約1分)しましたので見て下さい。
 今日は雲が多く「やらないのでは」と思いましたが、やっていました。同時と言っても、時間差は1分程度あるようですが、昨日までは両滑走路から離陸することがあっても、3分以上の間隔を取っていたと思います。
 しかし、出発のラッシュ時間帯が過ぎた11時30分頃になると、出発はA滑走路、着陸はB滑走路と分けた運用になったようです。これで、1時間の両滑走路を合わせた離発着回数の上限が32回から46回に増えたことになります。

@嘉手納基地第3次騒音訴訟の口頭弁論が始まる
 今日、那覇地裁沖縄支部で嘉手納基地第3次騒音訴訟の第1回口頭弁論がありました。原告は約2万2000人、深夜・早朝時間帯の米軍機飛行差し止めと約446億円の損害賠償を求めています。意見陳述をした7人の住民の内、嘉手納高校2年の又吉姫香さんは「2歳の妹は飛行機の爆音を聞くと怖いと言って耳をふさぎ、親のそばに走って逃げます。」「爆音で授業が1時間に3、4回中断することもあり、集中できません。」と訴えました。

@IBEXエアラインズ機がエンジン異常警告で引き返す
 今日午前8時50分頃、大阪発福島行きのIBEXエアラインズ73便・CRJ200型機で、離陸直後にエンジンの異常を示す警告灯が点灯しました。このため、同機は大阪空港に引き返しました。点検したところ警報装置の誤動作で、修理後10時4分に再出発しました。

@エアニッポン機が与圧異常で引き返す
 今日午前9時15分頃、中部発新千歳行きのエアニッポン703便・A320-200型機が離陸したところ、与圧装置の異常を示す警告灯が点灯しました。このため、同機は中部空港に引き返しました。同便は機体を交換して10時58分に新千歳空港に向かいました。

@関西空港会社がLCCターミナルの起工式
 関西空港会社は昨日、格安航空会社(LCC)専用ターミナルの起工式を行いました。2012年10〜12月の完成を目指します。ターミナルは2階建てで床面積が約3万平方メートルあり、建設費は約100億円です。

@日本航空株の再上場を来年9月にも・企業再生支援機構
 企業再生支援機構が日本航空株の再上場を来年9月にも行う意向を持っていることが分かりました。これにより、3500億円の回収を目指します。しかし、円高や欧州の金融不安など不確定要素も多く、予定道理に行くかどうかは不透明です。再上場により、日本航空再建は完了することになります。

@スカイマークが12年3月期業績見通しを上方修正
 スカイマークは昨日、2012年3月期の税引き後利益が前期比39%増の88億円となる見通しを明らかにしました。従来見通しは22%増の77億円でした。利用客が好調なことと、超円高で燃料調達費用の削減が寄与している、としています。


*10月19日

@11月1日から駐車料金を一部値下げ・成田空港
 成田国際空港株式会社は昨日、11月1日から成田空港の駐車料金を一部値下げする、と発表しました。1時間までは500円としていたものを、第1と第2駐車場に今まではなかった30分まで250円、第5駐車場は30分まで200円とする料金を設けます。また、長期駐車の場合は1日目の上限を2500円から2000円にし、6日目以降は1日当たりの追加料金を500円とします。

@成田空港会社が21日と23日に帰宅と参集の訓練実施
 成田国際空港株式会社は昨日、大規模地震を想定した、「帰宅訓練」を21日に、「参集訓練」を23日に、グループ社員を対象に行う事を明らかにしました。帰宅訓練は自宅がおよそ10Km圏内のものは徒歩で自宅まで、それ以上のものは徒歩で成田市役所まで移動します。参集訓練では自宅がおよそ10Km圏内のものは徒歩か自転車で成田空港まで行き、それ以上のものは、鉄道などで成田市役所に行き、そこから徒歩で成田空港まで行きます。

@26日に「全日空B787型機見送りイベント」を実施
 「成田空港オアシスプロジェクト」では26日に、全日空のB787型機就航を記念する「成田空港で、ボーイング787をみんなでお見送りしよう」と言うイベントを行います。300名にオリジナルグッズを進呈するそうです。なお、B787型機の出発は12時20分を予定しているそうです。

@21日に羽田空港D滑走路供用開始1周年
 21日で羽田空港のD滑走路が供用開始されて1周年になります。この1年の国際線実績では、旅客数が前年同期比で2.1倍の約566万人、発着回数は昼間時間帯では32回の発着枠が満杯になったものの、深夜・早朝時間帯は半分しか使われていません。また、深夜・早朝時間帯の貨物便枠では定期貨物便はゼロの状態が続いています。この間の国際線利用率は全日空が81%、日本航空が71%となっています。なお、この期間の成田空港での国際線利用率は全日空が79%、日本航空が68%となっています。


*10月18日

@成田空港会社のページに「同時離着陸方式の導入に伴う成田空港の飛行コース変更について」が載りました
 成田国際空港株式会社のページに「同時離着陸方式の導入に伴う成田空港の飛行コース変更について」が載りました。また、「混雑時飛行コース」実施前後の騒音測定の結果も載っています。「くうこうだより」と同じ内容です。

@空港周辺議会連絡協が機能拡充などを決議
 成田空港周辺の9市町の議会で作る「成田空港周辺市町議会連協議会」は昨日会合を開き、「30万回の速やかな実施と機能拡張」・「環境対策・地域共生策の速やかな実施」・「過激派によるテロ・ゲリラ行為の排除」を求める3本の決議を採択しました。今後、国・県・NAAなどに提出することにしています。

@千葉銀が成田空港についての調査結果公表
 千葉銀行は昨日、「成田空港と千葉県経済の飛躍的発展のために」と題した調査結果を公表しました。この中で、格安航空会社(LCC)対応促進・誘致を提言しています。また、神奈川県や東京西部地区からのアクセスに問題がある、と指摘しています。

@10年の海外ビジネスジェット飛来は成田で27.6%増、羽田で81.5%増に
 国土交通省のまとめによりますと、2010年の海外から飛来したビジネスジェット機は成田空港で1265回で前年比27.6%増となりました。羽田空港では同470回で81.5%増となっています。羽田空港では昨年10月の再拡張から大幅に増加している、とのことです。

@全日空のB787型機2号機が16日に羽田到着
 全日空が発注したB787型機の2号機が16日に羽田空港に到着しました。当面は乗員の慣熟訓練や1号機のバックアップとして使用する、とのことです。

@中国東方航空がB787型機24機を発注取り消し
 中国東方航空は17日、「発注していた24機のB787型機をキャンセルした」と発表しました。理由は度重なる納入遅延によるもの、としています。代わりにB737型機を45機発注しました。
【コメント】中国の拡大する航空需要に対応するための措置なのでしょうね。B787型機を待っていたのでは、増大する需要に対応できない、と決断したのでしょう。B737型機はエンジンを換装するB737MAX型機かどうかは分かりません。時間が大事とすると現在製造しているB737-800型機かも知れませんね。


*10月17日

「航空機騒音の影響に関する研究・調査・アンケート等リンク集」に追加しました
 「航空機騒音の影響に関する研究・調査・アンケート等リンク集」を一部改題し、リンクを追加しました。
 また、中段の「成田空港サーバー資料室へ」の下段に置き、すぐに見られるようにしました。

@ルフトハンザ航空が東京=デュッセルドルフ線開設を検討
 ルフトハンザ航空は来年6月にも、東京=デュッセルドルフ線の開設を検討している、とのことです。ただ、まだ決定したものはなく、見送りになる可能性もあるようです。

@日本航空と静岡県が和解
 今日、東京地裁で、日本航空が静岡県に対して運航支援金約1億5300万円の支払いを求めていた訴訟で和解が成立しました。静岡県は日本航空に約1億5000万円を支払い、日本航空側は支払い遅延による損害約1200万円を放棄することになります。内容的には静岡県の実質全面敗訴になります。

@日本航空破綻による国の債務放棄は実質470億円に
 今日の読売新聞によりますと、経営再建中の日本航空に対し、破綻前の2009年6月に行われた政府保証付きの1000億円の融資で、日本政策投資銀行が行った公的融資670億円の内、470億円が国民負担として確定していたことが、会計検査院の検査でわかりました。670億円の内、200億円は破綻後に債務として日本政策投資銀行に返還されました。

@春秋航空が11月15日から茨城=上海線を増便へ
 春秋航空は現在週3便のプログラムチャーター便として運航している茨城=上海線を11月15日から週5便に増便することを明らかにしました。

@全く操縦したことのない機種を操縦して着陸やりなおしに・ベトナム航空
 去る4月26日にベトナムのホーチミンから韓国の釜山に向かっていたベトナム航空機(A320型機)が、何の支障もないのに着陸をやり直すトラブルがありました。このトラブルを調査していたベトナム航空はこのほど、操縦していた韓国人副操縦士がA320型機を操縦したことが全くなかったことを明らかにしました。この副操縦士は採用の際に、「A320型機を630時間操縦していた」との証明書を提出しましたが、これが、偽造されたものだった、とのことです。


*10月16日

@都合により早めの更新となりますが、今のところ航空関連の大きな出来事はないようです。