2011年6月前半の出来事
*6月15日
@「成田空港が暗いせいで、日本の印象が悪い」産業競争力部会で
1日に開かれた、「産業競争力部会(第1回)議事要旨」によりますと、参加したある委員は「外国との玄関口である成田空港が暗いせいで、日本の印象が悪い。インバウンドを本当に呼び込みたいのであれば空港と観光地ぐらい日本のソフトパワーであるアニメや、キャラクターを置くなどして等明るくすべき。」と発言しと、とのことです。
@大阪空港周辺の商工会議所などが「大阪空港のフル活用」要望
大阪空港周辺商工会議所などで構成する「大阪空港活性化促進協議会」は昨日、周辺自治体でつくる「大阪国際空港周辺都市対策協議会(11市協)」対し、大阪空港のフル活用を基本方針に明記するよう要望書を提出しました。要望書では、(1)発着制限がかかっているジェット機とプロペラ機の区分廃止、(2)長距離路線の増便・復便、(3)近距離国際線の就航、について、国などに働きかけるよう求めました。
【コメント】この要望は周辺の航空機騒音の激化をもたらすことになりますね。これについてはどのように考えているのでしょうか。
@「航空機操縦士養成振興協会」が解散へ
今日の朝日新聞によりますと、旅客機のパイロット養成に関わる国土交通省所管の公益法人「航空機操縦士養成振興協会」が解散することが分かりました。同法人は国内航空会社5社が会費を支払い、航空大学校に対して無償で訓練機をリースするなどしていましたが、国土交通省天下りの専務理事は年収1500万円の報酬を受け取っていました。航空会社間の競争激化で航空会社が会費を負担することが困難になったことも一因ですが、「天下りを養うためだけの法人」との批判が根強くありました。
@日本航空の4月国際線旅客が47%減に
日本航空が昨日発表した4月の輸送実績によりますと、国際線旅客数が前年同月比47%減となりました。座席利用率も16.5ポイント減の53.7%となっています。また、国内線旅客数も同32.2%減となり、座席利用率は49.3%になりました。日本航空は「搭乗率50%でも利益の出る体質を作る」としています。全日空同様、大震災の影響が現れています。
@スカイネットアジア機が落雷で17日までに24便欠航に
スカイネットアジア航空は13日、11日正午頃、同社の羽田発宮崎行きが宮崎空港着陸態勢に入ったところで落雷を受け、機体が損傷したことを明らかにしました。この修理のために、14〜17日の24便が欠航になる、とのことです。
@降下率は通常の2.7倍だった・北海道エアシステムトラブル
4日に奥尻島で起こった北海道エアシステム機の対地接近警報装置(GPWS)作動トラブルでは、フライトレコーダーなどの分析から、急降下時の降下率が毎分約460mで通常降下率の約2.7倍だった、とのことです。4日のトラブル以降も、この機体を使って運航を続けていました。6日にエンジンメーカーに問い合わせをし、「エンジンの分解整備が必要」との助言後も、9日朝まで運航をしていたことになります。なお、エンジンを交換して分解整備するとのことですが、代替エンジンが見つからず、この機体が運航に復帰するのは月末になる可能性があるそうで、欠航が続くことになるようです。
*6月14日
@フジドリームエアラインズ機が与圧トラブルで引き返す
今日午前8時25分頃、名古屋発福岡行きフジドリームエアラインズ301便・ERJ175型機が大津市上空を飛行中に、与圧装置にトラブルが見つかりました。このため、同機は名古屋空港に引き返しました。この影響で、福岡発松本行きの1便が欠航しました。
@全日空の4月国際線旅客が6.2%増も利用率は18.7ポイント減
全日空が発表した4月の国際線旅客数は前年同月比で6.2%増となりました。しかし、提供座席が同35.1%増となっていることから、利用率は18.7ポイント減の50.9%にとどまりました。なお、国内線は旅客数が同20.0%減、利用率は11.8%ポイント減の47.6%となっています。大震災の影響が大きく現れる結果になっています。
@スカイマーク5月旅客数が48.1%増に
スカイマークが発表した5月の輸送実績によりますと、旅客数は前年同月比48.1%増となりましたが、前年5月以降、路線拡大が相次ぎ提供座席数が大幅に増加したため、搭乗率は同9.5ポイント減の71.4%となっています。
@スカイネットアジア航空が4年連続の黒字に
スカイネットアジア航空は10日、2011年3月期決算を発表しましたが、純利益が前期比で2倍以上になり、4期連続の黒字になりました。全路線の平均搭乗率は前期比1ポイント減の63.5%となりました。
*6月13日
@黒野氏が役員を退任し特別顧問に
成田国際空港株式会社株主総会の役員人事で、取締役兼執行役員で特別顧問の黒野匡彦氏が役員を退任し特別顧問になるようです。
【コメント】黒野氏は元運輸事務次官で空港公団の民営化まで総裁を務めて、成田国際空港株式会社の社長にそのまま横滑りしました。しかし、任期切れ時に“天下り”に対する批判が大きくなり、民間から現森中社長が就任しました。「発着回数30万回化」は黒野氏が言い出したようです。
@中国国際航空が16日から成田=成都に定期チャーター便
中国国際航空は大震災のために延期していた成田=成都間の定期チャーター便を16日〜10月29日まで運航します。16日〜30日までは週2往復(成田発木・日曜日)、7月1日からは週3往復(同火・木・日曜日)となります。機材はA319型機を使います。
@泉佐野市長が職員給与20%カット(4年間)を提案へ
関西空港の対岸に位置する泉佐野市の市長は6月定例市議会に来月から4年間、市職員の給与を20%カットする条例案を提案する意向を明らかにしました。同市は関西空港関係の先行投資で借金が膨らみ、2009年に財政破綻寸前の「早期健全化団体」に転落しています。すでに実施している市長の報酬40%カットと合わせ、約39億円の削減になるそうですが、労働組合との合意は得られていない、とのことです。
*6月12日
@昨日、成田空港初めての「エアポートウエディング」
昨日、第1ターミナル4階の南ウイング出発ロビーで成田空港初めての結婚式「エアポートウエディング」が行われました。結婚したのは千葉県内のカップルでした。これに続いて、秋にも2組のカップルが「エアポートウエディング」を行う予定、とのことです。
@23日にエアプサンが就航
韓国の格安航空会社(LCC)「エアプサン」が23日に成田空港に乗り入れを開始しますが、23日午後1時10分より第1ターミナル58番ゲート前で就航記念セレモニーを行う、とのことです。
@国土が北海道エアシステムに厳重注意・立ち入り検査も
4日に北海道エアシステム機で対地接近警報装置(GPWS)が作動した問題で、国土交通省は昨日、報告の遅れなどで同社を厳重注意処分にし、24日までに再発防止策について文書で報告するように求めました。また、週明けにも同社の安全管理体制に対する立ち入り検査を実施することにしています。
@チリ火山の噴煙がオーストラリアに到達・欠航も
チリ南部プジェウエ火山の噴煙が南太平洋を横断して約9400Km離れたオーストラリアに達しています。この影響で、カンタス航空とジェット・スターは国内線とニュージーランド線で欠航便を出している、とのことです。ただ、ヴァージン・オーストラリアとニュージーランド航空は噴煙を避けて、高度とコースを選び運航している、とのことです。
*6月11日
@国土が成田空港ビジネスジェット施設整備を表明
国土交通省が昨日発表した「ビジネスジェットの推進に関する委員会中間報告」で成田空港のビジネスジェット専用施設を今年度中に整備する方針を正式に表明しました。専用駐機場も現在の15機から、11月には18機に増やす、とのことです。「成田空港が直ちに取り組むべき施策」として、(1)専用ターミナル整備(専用動線の整備を含む)、(2)駐機スポットの拡充、駐機期間制限の緩和、(3)発着枠(週21回)の撤廃と未使用枠の積極的活用(ウェブでの情報開示含む)、(4)1時間当たりの出発・到着可能回数の拡大、(5)都心へのアクセス改善、を上げています。なお、中間報告の7ページには下記のような概念図が載っています。
【コメント】ビジネスジェット用はスポットはエンジンテストの騒音を減らすノイズサップレサーの周辺に設けられるようです。
@北海道エアシステム機のエンジントラブル原因は重大インシデント
昨日書いた北海道エアシステム機のエンジントラブルは、4日の奥尻空港着陸復航時に起こった対地接近警報装置(GPWS)作動の重大インシデントが原因のようです。4日午前11時20分頃、奥尻空港に着陸しようとした2891便・サーブ340B型機が視界不良のために、着陸をあきらめて上昇しようとした際に、思うように上昇できず、逆に急降下して地上約30mまで降下し、対地接近警報装置(GPWS)が作動した重大インシデントに当たるようです。原因はパイロットが出発時に、着陸をやり直す際、通常は1200mまで上昇するようにフライト・ディレクターに入力するのを忘れた事にあるようです。このため、パイロットが上昇しようとしても、思うように上昇せず、パイロットがこの原因に気を取られ、急上昇するために主翼のフラップを上げました。ところが、この機種の特性で逆に機首が下がり急降下したようです。通常はこの機種で、このような操作をした場合、パイロットは操縦桿を調整して機首を上げなければならないのですが、調整が不十分だったようです。対地接近警報装置(GPWS)が鳴った段階で、パイロットは急上昇するためにエンジンのパワーを上げ過ぎて、エンジンに制限以上の負荷を与えて、エンジンを傷めたのが9日のトラブルの原因になったようです。この2891便は函館空港に引き返しています。なお、北海道エアシステムは4日の対地接近警報装置(GPWS)作動については国土交通省に報告をしていましたが、高度約30mまで降下したことについては国土交通省が詳しい事情を問い合わせるまで、報告をしていませんでした。国土交通省は重大インシデントとして今日、3人の運輸安全委員会調査官を派遣しました。
【コメント】しかし、危なかったですね。高度30mというと、上昇の操作が数秒遅れていたら、地上に激突していたのではないかと思います。
@今年1月〜6月10日までに100db以上の騒音が660回・嘉手納町
米軍嘉手納基地を抱える嘉手納町の集計によりますと、今年1月〜6月10日午後5時までに米軍機による騒音値が、100db以上観測された回数は660回に達した、とのことです。これは、昨年同期の129回の5倍以上に達します。同町の當山町長は「高レベル騒音が急増し、これ以上耐えられない。訓練の自粛を強く求めたい」と語りました。特に、F22A・FA18・AV8Bなどの外来機が移駐した月の騒音が激しくなっています。
@仙台空港で大震災後初めての国際チャーター便が23日に
国土交通省が仙台空港からの国際チャーター便を許可したことに伴い、大震災後初めての仙台空港からの国際チャーター便が23日、ハイフライ航空によるスペイン行きから再開されます。
@全日空が昨日から客室乗務員の追加募集を開始
全日空は昨日から客室乗務員の追加募集を開始しました。今年3月末段階で大学・短大・専門学校・大学院修士課程を卒業・終了した人が対象となります。ただし、3〜4月の募集を受験した人の再受験は受け付けないそうです。募集人員は約150名で勤務は羽田空港ベースとなるそうです。
@ベトナムLCC2社が燃油費滞納で運航停止の危機
ベトナムの国営・航空燃料供給会社ビナプコは格安航空会社(LCC)「ジェットスター・パシフィック」「インドチャイナ・エアラインズ」の2社に対して「滞納している航空燃料費を支払わない場合は航空燃料の供給を停止する」と通告しました。「ジェットスター・パシフィック」は870万米ドル、「インドチャイナ・エアラインズ」は97万5000米ドルを滞納している、とのことです。ベトナム運輸省も「滞納が解消されない場合、営業許可の取り消しも辞さない」としています。
*6月10日
@2010年度配当金は24億9000万円・成田空港会社
成田国際空港株式会社は今日、株主総会の日時や2010年度の配当金などのついての「第7 回定時株主総会の開催及び役員の異動について」を発表しました。株主総会は27日で、2010年度の配当金は24億9000万円としています。
@13年夏季に成田空港のベトナム路線を自由化に・日越航空交渉合意
国土交通省は今日、昨日までベトナムで行われていた日本とベトナムとの航空当局者協議の合意事項を発表しました。それによりますと(1)2013年夏に予定されている成田空港発着回数27万回時に成田空港とベトナム間の航空を自由化する。それ以前にも、段階的な拡大があったときには路線の拡大を可能とする、(2)羽田空港深夜・早朝時間帯を使った就航を可能とする枠組みを構築する、(3)(1)と同時(27万回拡大時)に首都圏を除く日本各地とベトナム各地の航空輸送を以遠権も含めて自由化する、となっています。
@全日空が19日から成田=成都線の運航を開始
全日空は、「6月から運航を開始する」(1月19日の出来事参照)としていた成田空港と中国・成都を結ぶ路線を19日から運航させることを明らかにしました。使用機体には「カンフー・パンダ2」のキャラクターをペイントする、とのことです。
@大韓航空がA380型機就航の記念イベント実施へ
大韓航空は成田=ソウル線に17日からA380型機を就航させることを記念して、17日午前11時55分から、第1ターミナルの26番ゲート前で記念セレモニーを行う、と発表しました。
@大阪空港の大震災に伴う緊急措置を11日に解除
国土交通省大阪空港事務所は昨日までに、大震災のために実施していた空港運用時間を1時間延長する緊急措置を11日に解除する、と発表しました。これにより、空港運用時間が午後9時までに戻されます。
@北海道エアシステム機が修理で63便が欠航予定
昨日午前9時20分頃、釧路発丘珠行きの北海道エアシステム2860便・サーブ340B型機の出発前点検で右エンジンの異常を示す警告灯が点灯しました。このため、同機は出発を取りやめました。この機体は4日にパイロットから「機体に大きな力がかかった」と報告があり、点検しており、8日に運航に復帰したばかりでした。再度点検したところ、両方のエンジンとも交換の必要があることが分かり、この作業が18日までかかることになりました。この間に、この機体を使う予定の合計63便が欠航となる見込みです。写真は2006年に釧路空港で撮影した北海道エアシステムのサーブ340B型機です。
*6月9日
@国土が小糸工業製座席の安全確認を指示
国土交通省は昨日、小糸工業製の航空機座席を使用している全日空・日本航空・日本貨物航空の3社に対して、座席の安全性の再確認と改修をするように指示する耐空性改善通報(TCD)を出しました。対象機数は264機、総座席数は約38000席となるそうです。ただし、確認試験は小糸工業の図面に基づき再製造したモデル毎に行えば良く、運航への影響はない、とのことです。
@羽田=能登線の搭乗率保証適用除外で合意
石川県知事は昨日の記者会見で、大震災の影響で需要が激減した羽田=能登線の搭乗率保証について、今年に限り適用除外とすることで全日空と合意したことを明らかにしました。
@IBEXエアラインズが7月1日から中部ー=仙台線を運航へ
IBEXエアラインズは昨日、7月1日から中部=仙台線を1日1往復の臨時便として運航することを明らかにしました。機材はCRJ700型機を使います。また、震災前に運航していた仙台空港路線については、7月25日の同空港での定期便再開時をメドに再開させる意向、とのことです。しかし、同社の仙台空港運航基地が壊滅的打撃を受けたことから、大震災前の路線を全て戻す時期については見通せない、としています。
@神戸空港の5月搭乗者数が2.4%増に
神戸市が昨日発表した神戸空港の5月搭乗者数は前年同月比で2.4%増となりました。前年に比べて九州方面への路線新設が寄与している、とのことです。ただ、搭乗率は同4.5ポイント減の67.1%でした。
@元「JALエービーシー」総務部財務グループ次長が着服で逮捕
警視庁は今日、会社の金約1000万円を着服した容疑で日本航空グループの空港宅配業「JALエービーシー」の元総務部財務グループ次長(48才)を逮捕しました。同容疑者は2007年1月以降に経理担当の立場を利用して総額約1億1500万円を着服した疑いがある、とのことです。
*6月8日
@アリタリアが成田=ローマ線を7月から増便
訪日中のアリタリアーイタリア航空の上級副社長は昨日、東京で記者会見し、成田=ローマ線を7〜8月に1便増の週8便にし、9月にはさらに1便増便し週9便体制にすることを明らかにしました。日本路線について、大震災後の3〜4月は大幅に減少したものの、ゴールデンウイークは前年並みとなり、6月も前年と同水準になる見込みで7月以降は増加になる、との見通しを明らかにしました。
@成田空港の「FREE Wi-Fi ZONE」はメールアドレスだけで
先月27日に成田空港第2ターミナルに行きましたが、成田空港の「FREE Wi-Fi ZONE」での接続をiPhoneで試してみました。最初にメールアドレスを入力するだけで、接続できました。もっと、接続エリアが成田空港内で広くなると良いのですが、とりあえず便利になりました。接続可能エリアには右写真のようなポスターが掲示されています。
@日本貨物航空が7月燃油サーチャージャーを引き下げに
日本貨物航空は昨日、7月1日からの国際航空貨物運賃にかかる燃油サーチャージャーを引き下げることを明らかにしました。長距離は1Kg当たり7円、遠距離アジアが同6円、近距離アジアが同5円の引き下げになります。
*6月7日
@森中社長が続投へ・任期1年
政府は今日の閣議で成田国際空港株式会社の社長に森中現社長(68才)を続投させることを了承しました。内規では68才が社長の年齢制限となっていますが、大震災で厳しい経営状況にあるため、森中社長が任期1年で続投することになった、とのことです。
@「成田空港・空と大地の歴史館」を6月23 日に開館
成田国際空港株式会社は昨日、「成田空港・空と大地の歴史館」を6月23日に開館すると発表しました。
【コメント】「成田空港・空と大地の歴史館」と言いますが、この歴史館は成田空港建設史のごく一部を取り上げたものとなるのではないでしょうか。もともと、円卓会議をやった“反対同盟旧熱田派”が提唱したものですから、旧熱田派的な歴史観からものとなると考えられます。
@全日空も7月から国際線を通常運航へ
全日空は昨日、大震災による需要の減少から減便していた国際線を7月から通常の運航に戻す、と発表しました。
@「(欧米線の需要は)極めて緩慢な回復に」日航社長
日本航空の大西社長は国際航空運送協会(IATA)の総会が開かれているシンガポールでの記者会見で欧米路線の需要回復が予測を下回っている事を明らかにし、「極めて長い時間を要する緩慢な回復になるとの感触を持っている」と述べました。一方、日本のビジネス需要や海外旅行の需要は「見通しに届く」と述べました。
@東大と富士重工が機体破損時の安定飛行実験に成功
東京大学と富士重工は今日、航空機の機体が破損しても安定した飛行が可能になる自動操縦システムの実験に成功した、と発表しました。今回の実験では小型ビジネスジェット機のスケールモデル(全長約1.4m)を使い、右主翼の先端20%を分離・離脱させて行いました。東大と富士重工がそれぞれ開発したニュートラルネットワーク(人工脳神経網)を用いた飛行制御ソフトを使った自動操縦システムでした。両方のシステムともに、安定的な飛行に成功した、とのことです。
@IATAが2011年の利益予想を54%引き下げ
国際航空運送協会(IATA)は6日、シンガポールで開かれている総会で2011年の世界航空業界の利益予想を54%引き下げて、約40億ドルとする新しい予想を明らかにしました。石油価格の上昇・中東と北アフリカの政情不安・日本の大震災を引き下げの要因としています。この利益予想は2010年に比べると78%減となります。
*6月6日
@B滑走路供用開始後にバードストライクが3.1倍に
今日の毎日新聞によりますと、2009年秋のB滑走路2500m化後に成田空港でのバードストライクが約3.1倍になった、とのことです。B滑走路の方が廻りの樹木が多く、野鳥の暮らしやすい環境であることと、B滑走路の発着回数が多くなっているのが原因、とのことです。
【コメント】この記事の中で、バードストライクが多くなった原因が「防音堤」の樹木にあるかのような書き方になっていますが、これは違うと思います。A滑走路の西側にも「防音堤」はありますし、こちらの防音堤の方が年月を経ていますので、樹木は大きくなっています。A滑走路の方では東側に第1ターミナルがあり、B滑走路の方は西側がゴルフ場、東側が防音堤になっており、これらが滑走路のすぐそばにあることが原因かも知れませんが。
@海外の訪日旅行への抵抗感が減少傾向・WIPジャパン調査
WIPジャパンが5月14日〜18日にかけて行った世界8ヵ国・1625人を対象とした調査によりますと、訪日旅行に対する抵抗感を聞いたところ「非常に感じる」と答えた人が28%で、4月に行った調査の44%に比べて16ポイント低下しました。反対に、「抵抗はない」と答えた人は35%で、4月の調査の23%から12ポイント上昇しました。
@日本航空が7月1日より減便を通常運航に
日本航空は今日、大震災による需要減少のために4月6日から実施していた減便を7月1日から通常運航に戻す、と発表しました。夏休みの繁忙期で需要が回復する見込み、とのことです。
@ベトナムで日本の雑誌を持ち込み罰金を科せられる例が多発
ベトナムの日本政府大使館や領事館は、日本からの旅客が日本では普通に販売されている週刊誌などを所持して、罰金を科せられる例が多発している、として注意を呼びかけています。日本では問題にならない雑誌などでも性的な女性の写真が載っている場合には罰金を科せられるようです。事例として「週刊ポスト、FLASH、SPA」などが上げられています。税関で雑誌を放棄しても罰金は免れられないそうで、持ち込み量などにもよりますが最高で2000USドルが科せられるようです。
*6月5日
@爆発物処理班出動が年間100回以上・成田空港
今日の毎日新聞によりますと、成田空港では利用客らが置き忘れたり、置き去りにした鞄などで、年間100回以上、警察の爆発物処理班が出動しているそうです。不審物が見つかると、まず、付近から利用客などを遠ざけ、爆発物処理班が防護服で身を固めて爆発物探知犬や分析器で爆発物かどうかを判定し、爆発物でない場合は空港の安全な場所に移動してX線検査などを行います。この間、付近は立ち入り禁止となり、通常業務も出来なくなります。しかし、この10年間で爆発物は1件もありませんでした。日本人は治安が良いためにトイレや食事に行くときも荷物を置き去りにすることが多い、とのことです。しかし、持ち主がいなければ、“不審物”と判定されて、このような迷惑行為になってしまう、とのことです。
@ベトナム航空機内で豪人が暴れて拘束される
いつのことかはっきりしないのですが(多分先月末)、メルボルン発ホーチミン行きのベトナム航空機で、53才のオーストラリア人男性が暴れて、両手を拘束される出来事がありました。この男は、離陸後に歯痛を訴え、ワインを要求し飲みましたが、まもなく騒ぎ出し、たまりかねた臨席の乗客が客室乗務員を呼んで注意しました。ところが、これに腹を立てた男は臨席の乗客にものを投げ、客室乗務員に殴りかかりました。このため、機長の判断で拘束したものです。ホーチミン到着後、警察に引き渡され、当局はこの男性に500万ドン(約2万円)の罰金を言い渡しました。
*6月4日
@群馬県で5月に入り米軍機への騒音苦情が激増
今日の毎日新聞によると、5月に入り群馬県内で米軍機の低空飛行訓練に対する苦情が激増している、とのことです。苦情数は3月が8件、4月が1件でしたが、5月は上旬の11日間だけで65件に上っています。寄せられている意見では「頭上を通過されるのは嫌だ」など飛行中止を求める意見が中心で、中には東日本大震災の「トモダチ作戦」に言及しながら「支援してくれたのは分かっているが、飛行はやめてほしい」と言うものもあります。騒音は横須賀を母港とする原子力空母「ジョージ・ワシントン」の動向と関係しているようです。
@静岡空港が今日で開港2周年
静岡空港は今日、開港2周年を迎えました。2年間の平均搭乗率は62.7%となっていますが、月別の搭乗率を見ますと、山谷はあるものの全体としては徐々に下降しており、厳しい側面があります。大震災の影響もあり、今年4月の平均搭乗率は44.6%と最低を記録しました。
@フジドリームエアの松本空港関係3路線搭乗率が56.2%
1日に就航1周年を迎えたフジドリームエアラインズの松本空港路線平均搭乗率が56.2%となり、採算ラインの65%には届きませんでした。札幌線は同68.2%となっていますが、福岡線は同47.7%と低迷しています。
@オバマ大統領の旅券と記念撮影した税関職員が停職に
先月26・27日にフランスで開かれた主要国首脳会議でフランスを訪問した米国・オバマ大統領の旅券と自分を“記念撮影”したフランスの税関職員が停職処分を科せられたそうです。
*6月3日
@NAAが今年度中にビジネスジェット機専用施設整備へ
国土交通省は10月末の同時離着陸実施時に発着枠が23.5万回に増えるのに伴い、成田空港のビジネスジェット機枠の拡大を行う方針を固めた、とのことです。現在は臨時の発着枠として週28回を確保していますが、この内、21回をビジネスジェット機用としています。この枠そのものを撤廃して、全体の空き枠を公表し、その中にビジネスジェット機を組み入れていく方針です。
これに対応して、成田国際空港株式会社は今年度中に日本航空が返却した第2ターミナル1階部分を整備して、ビジネスジェット機専用の出入国ブースやラウンジなどを整備する方針を固めました。これにより、出入国手続の時間が大幅に短縮され、プライバシーも保護できる、とのことです。
@全日空がルフトハンザ航空との共同事業認可を発表
全日空は1日、ルフトハンザ航空との日欧路線における共同事業実施において、国土交通省から独禁法適用除外の認可を受けた、と発表しました。これにより、早ければ今年度下期より共同運賃や航空券の共同販売などの共同事業を行う、としています。
@春秋航空のチャーター便が高松空港に到着
昨年から就航延期を繰り返していた春秋航空の事実上の第1便となるチャーター便が昨日、上海から高松空港に到着しました。春秋航空の関係者やツアー客など約180人が乗っていました。同航空は7月15日から週2往復(火・金曜日)の定期チャーター便を高松=上海間に運航開始します。
@4月の世界国際線旅客が16.5%増に・座席は16.8%増
国際航空運送協会(IATA)が発表した4月の世界国際線旅客数によりますと、前年同月比で16.5%増となりました。提供座席は同16.8%増で搭乗率は同0.1%減でした。その中で、日本の国際線旅客は同20%減となりました。また、日本の4月国内戦旅客数は同31%減となりました。
@「A350XWB型機の納入に遅延はない」とCEO
エアバスを傘下に持つEADSのCEOは1日、一部に出ている「A350XWB型機の納入が半年程度遅延する」との憶測について、「新型航空開発の歴史を見れば、引き渡しの遅延を予想するほうが容易だ。その見方が誤りであることを証明できる『合理的な可能性』がある」と述べ、A350XWB型機の開発遅延を否定しました。
@米国運輸省がコンチネンタル航空とUSエアウエイズに罰金
米国運輸省は2日、コンチネンタル航空とUSエアウエイズの2社に、運賃に関する誇大広告があった、として罰金を課したことを明らかにしました。
@カンタス航空機がネズミ5匹で出発取りやめ
先月31日、オーストラリアの国内線、シドニー発ブリスベン行きのカンタス航空のB767型機で出発前に、緊急治療用具を入れてあるブースに5匹のネズミが入り込んでいるのを乗員が発見しました。このため、この機体は使用を取りやめ、代替機での出発となりました。
@リクライニングシートめぐるケンカで戦闘機が出動・米国
先月29日夜、米国・ワシントン発アフリカ・ガーナ行きのユナイティド航空機で出発まもなく、リクライニングシートを倒されたことに腹を立てた乗客が倒した乗客を殴り、ケンカになりました。客室乗務員が止めようとしましたが収まらず、機長が地上に連絡し、戦闘機が緊急出動する騒ぎになりました。同機は戦闘機に誘導されて、空港に引き返しました。
【コメント】詳しい状況は分かりませんが、このケンカをハイジャックと勘違いしたのでしょうか。ビンラディン殺害から報復テロに過敏になっているのでしょう。
*6月2日
@フェデラルエクスプレス機がパンク・A滑走路30分閉鎖
今日午前7時頃、上海発成田行きのフェデラルエクスプレス38便・MD11型機がA滑走路に着陸した際、右主翼のタイヤ2本がパンクしました。同機は誘導路に入ったところで停止しました。このトラブルで安全点検のためにA滑走路が約30分間閉鎖されました。乗員にケガはありませんでした。この影響で後続の大韓航空の貨物便が約15分遅れて着陸しました。
@「ちばマルシェ 空の駅」2階店が閉店
千葉県の物産を販売している成田空港第2ターミナルの「ちばマルシェ 空の駅」2階店が先月30日で閉店しました。お店の人の話では、「避難経路確保のため」とのことでした。なお、1階のお店(右の写真は2005年に撮影した「ちばマルシェ 空の駅」1階店の様子です)は引き続き営業しています。
【コメント】地味な店ですが、新鮮な野菜などもあり、旅行客だけではなく、空港で働く人たちにも人気のある店のようです。私も3袋1050円のお煎餅を第2ターミナルに行く毎に買っていました。おいしいのです!先日行ったときに、1階のお店で販売してくれるようにお願いをしておきましたが、スペースの関係でどうでしょうか。
@広島県が米軍低空飛行で要請書
広島県は昨日、「米軍機による低空飛行訓練の中止を米国に求めるように」とする要請書を外務省と防衛省に提出しました。県のまとめでは2010年度の県内飛行回数は1479件に及び、1997年に調査を開始して以来の最多となりました。要請書では「実態が不明なまま訓練が繰り返され、激しい騒音被害が平穏な生活を乱している」としています。
@日本トランスオーシャンが国際線進出方針固める
日本航空グループの日本トランスオーシャン航空は2012年度に国際線定期便を運航する方針を固めました。沖縄と台北やソウルなどを結ぶ路線を想定し準備に入ります。同社は2009年と2010年に台北やソウルへのチャーター便を運航した実績があります。
@松本空港の「最低降下高度」が今日から引き下げに
国土交通省は松本空港に着陸するための、滑走路が視認できる「最低降下高度」を今日から引き下げて128mとしました。今までは326mでした。VORの更新に伴い引き下げたものです。これにより、霧などによる欠航が減るものと期待されます。
@シンガポール航空が燃油サーチャージャーを引き上げ
シンガポール航空は7月1日〜9月30日までに日本に発着する旅客便航空運賃にかける燃油サーチャージャーを値上げすることを明らかにしました。日本=シンガポール間は片道2000円、日本=北米間は同4000円の値上げになります。
*6月1日
@5月のアクセス数は25,571回でした。
@新鶴丸の日本航空機を見ました
羽田空港ではもう珍しくもないかも知れませんが、今日の午前に成田空港に行ったところ、離陸に向かう新鶴丸マークの日本航空機を初めてみました。「成田空港ではまだ数が少ない」とのことですので運が良かったのかな。機体番号はJA654J・B767型機でした。
@日本航空が国内線無料機内預け手荷物の制限を8月から緩和
日本航空は昨日、8月1日から国内線の無料機内預け手荷物の重量制限を5Kg増やし、ファーストクラスで45Kg以内、エコノミークラスで20Kg以内とし、個数の制限も撤廃する、と発表しました。
@全日空が来年度採用の契約客室乗務員の募集を開始
全日空は今日から、2012年度採用となる契約客室乗務員のB日程(夏採用)募集を始めました。A日程(春採用)と合わせて約400名を募集します。契約は1年で2回延長でき、3年経って本人の希望や適正や勤務実態などを勘案して長期雇用社員とするそうです。
@アラスカ航空が電子マニュアル採用を発表
アラスカ航空は先月27日、パイロットが所持を義務化されているマニュアルを電子化し、iPadでPDF化したマニュアルに全面的に変更することを明らかにしました。6月中には完了させる、とのことです。紙のマニュアルは重量が10数Kgになりますが、iPadならば、0.7Kgですみます。ただし、離着陸時には電磁波の影響が懸念されることから使用できない、とのことです。