2011年6月後半の出来事


*6月30日

@エコキッズクラブ7期生を募集
 成田国際空港株式会社は昨日、エコキッズクラブ7期生の募集を明日から始めると発表しました。対象は小学5・6年生で、50名を募集します。申し込みは同社ホームページから行う事になります。

@11市協がDHC8型機の安全運航を要望
 大阪国際空港周辺都市対策協議会(11市協)は昨日、全日空のDHC8-314型機のエンジントラブルを受けて、全日空と国土交通省、また、同型機を持っている日本航空に対して安全運航を徹底するように文書で申し入れました。

@フジドリームエアラインズが国内線に燃油サーチャージャーを導入へ
 フジドリームエアラインズは昨日、9月1日から燃油サーチャージャーを導入する、と発表しました。9月は片道800円、10〜11月は900円とします。原油価格によって2ヶ月毎に見直します。国内線への燃油サーチャージャーの導入は2005年1月から2006年3月まで日本航空が導入して以来、フジドリームエアラインズが2例目になります。

@ケネディ空港・産卵のために亀150匹が侵入しダイヤ混乱
 29日朝、米国・ニューヨークのケネディ空港の滑走路にダイヤモンド亀約150匹が侵入し、亀を除去するまでダイヤの混乱が続きました。パイロットが発見し、空港職員が一匹ずつ捕獲して、空港に面したジャマイカ湾に戻しました。これによる、航空機の遅れは概ね15分程度だった、とのことです。同空港ではこの時期に産卵場所を求める亀が空港に迷い込むことがたびたびあるそうです。


*6月29日

@B滑走路展望台のフェンスを半分の高さに
 成田国際空港株式会社は今月中旬に、昨年オープンしたB滑走路北端にある展望台(2010年10月1日の出来事参照)の高さ3mあったフェンスを約半分の高さに改修しました。この高いフェンスは右の写真のように、猿が檻に入れられているようで不評でした。

@国土が北海道エアシステムに業務改善命令
 国土交通省は今日、奥尻島で対地接近警報装置(GPWS)作動トラブルを起こした北海道エアシステムにたいし、安全管理体制の見直しやパイロットの技量管理などについての業務改善命令を出しました。7月29日までに改善結果を報告するように求めています。旅客定期便を運航する航空会社に対する業務改善命令は6年ぶりになります。

@全日空のエンジントラブルで233枚のブレードが破損
 27日に発生した全日空・ボンバルディア社のDHC8-314型機エンジンのトラブルを調べている運輸安全委員会の調査官はエンジン内の233枚のブレードのほとんどが破損していることを明らかにしました。

@4月と5月を合わせた業績は黒字に・日本航空
 昨日記者会見した日本航空の大西社長は、旅客数が大震災前を100として、4月は国内線で15%減、国際線で20%減となっていたものが、5月はそれぞれ10%減、15%減となったことを明らかにしました。6月はさらに改善し、それぞれ5%減で推移している、とのことです。4月の業績は赤字になりましたが、5月が黒字に転換し、4月と5月を合わせた業績は黒字になった、とのことです。6月は黒字幅が拡大するとの見通しを明らかにし、2012年3月期の見通しでは目標を超えることが出来ると、の見通しを明らかにしました。また、2011年度の税制改正で航空燃料税の減税があることから通年で約100億円の費用減になる、とのことです。


*6月28日

@成田空港6月の旅客数は前年比7割で推移
 成田国際空港株式会社の平山専務は24日の記者会見で、成田空港の6月の旅客数は今のところ、前年の約7割で推移していることを明らかにし、「楽観できないが需要が確実に回復していると認識している」と述べ、夏休みの状況によって通期決算予測を見直す可能性があることを示唆しました。また、3月末で期限が切れている着陸料の割引について国際航空運送協会(IATA)と協議していることを明らかにしました。

@全日空DHC8-400型機の第1エンジンが破損・緊急着陸
 昨日午後4時55分頃、大阪発高知行きの全日空1613便・DHC8-400型機が離陸後10分過ぎに大きな異音がし、第1エンジンにトラブルが発生しました。同機はこのエンジンを止めて大阪空港に引き返しました。同機は5時18分にエンジン1基で無事緊急着陸しました。乗客・乗員にけが人はありませんでした。第1エンジンは内部が大きく破損していました。エンジンブレードが破損した、との情報もあります。運輸安全委員会は重大インシデントとして調査官3名を派遣しました。

@泉佐野市の給与カットが8〜15%で可決
 13日の出来事で書いた関西空港の対岸にある泉佐野市職員の給与カットですが、今日の市議会本会議で、市長が提案した20%カットではなく、8〜15%カットに修正され可決成立しました。これにより、泉佐野市職員の給与水準は大阪府で最低水準になります。

@全日空グループ子会社の乗員組合が24時間スト回避
 全日空グループ子会社4社のパイロットで作る「ANAグループ乗員組合」は今日、24時間ストライキを予定していましたが回避されました。子会社再編に関する勤務条件の改善やパイロットの採用拡大などを要求していました。

@「ピーチ」が客室乗務員約90人募集
 全日空系の格安航空会社(LCC)「ピーチ・アビエーション」は昨日、客室乗務員の採用募集を始める、と発表しました。今日からホームページで募集を始めます。採用予定は約90人です。入社は10月以降を予定し、関西空港を拠点とする勤務になります。経験は問わないそうです。

@ボーイング社は142機を受注
 ボーイング社はこのほど、パリエアショー期間中に142機を受注した、と発表しました。内訳はB737型機ファミリーが91機、B747-8型機が17機、B747-8F型機が2機、B777-300ER型機が27機、B787-9型機が4機、B767-300ER型機が1機などとなっています。


*6月27日

@社長に森中氏・副社長に小堀氏を再任、専務に元航空局長が就任
 成田国際空港株式会社は今日の株主総会で、役員人事を決めました。それによりますと、社長には森中氏・副社長には小堀氏を再任し、専務には退任する平山氏に代わり、元航空局長で「財団法人運輸政策研究機構副会長兼理事長」の深谷憲一氏を新任で選任しました。

@成田空港ビジネスが仙台空港にカート100台を寄贈
 成田国際空港株式会社のグループ会社である「成田空港ビジネス」はこのほど、大震災で被災した仙台空港へ空港用手荷物カート100台を寄贈することになりました。7月下旬頃には仙台空港に届く予定です。

@「羽田海上ルートを使わないのは管制官が慣れないため」と国土交通省
 今日の毎日新聞によりますと、羽田空港再拡張後に千葉県の騒音が増大していることが指摘されていますが、木更津市や君津市でも騒音が増大し、住民の不満が大きくなっています。この地域の騒音を軽減するためとして、北風好天時にはこの地域を避けて、富津岬をかすめるように東京湾上を飛行するルートになっていますが、今まではほとんど使われていません。これについて国土交通省は「好天時の海上ルートが使われないのは、管制官の慣熟が十分でなかったため」と説明している、とのことです。
【コメント】慣熟が十分でないだけではなく、超過密ダイヤで管制官が安全運航に神経をすり減らしているためではないかと考えられます。

@茨城空港では大震災被災で天井パネルを張らずに復旧
 今日の日経BPネットによりますと、大震災で天井パネルが落下した茨城空港では落下の危険がある天井パネルを張らずにターミナルを復旧した、とのことです。写真はここを見て下さい。
【コメント】見栄えは少し悪くなりますが、安全を優先するべきですね。今回の大震災では多くの施設で天井のパネルが落下し、問題になっていますね。

@「解説資料のページ」に「2003年パリエアショー」を載せました


*6月26日

@「B737型機、エンジン換装なら5年、新型機開発なら10年」とCEO
 昨日書いたように、26日閉幕するパリエアショーでエアバスは23日「A320neo型機を667機受注した」と発表しましたが、ボーイング社の民間航空機部門のCEOは20日、B737型機について、「A320neo型機と同じような、エンジンの換装は可能だし、競合機と比べて運航コストを約8%削減できる。顧客に引き渡すには約5年で済むだろう。全くの新型機を開発するならば、燃料効率を約20%改良することが出来るし、B787型機で培った新技術を導入する事も出来る。顧客に引き渡すには約10年かかるだろう。いずれにしても、年内には結論を出したい。」と述べました。


*6月25日

@国土が北海道エアシステムに再発防止策再考を指示
 国土交通省は、北海道エアシステムにたいし、24日までに提出するように求めていた奥尻島での対地接近警報装置(GPWS)作動トラブルに関する再発防止策を事前協議の段階で「原因究明が不十分」として再度究明するように指示しました。特に、機体の安全性を確認しないまま運航していた社内体制の究明を問題としています。期日までに報告書が提出できないのは異例のことです。

@全日空が7月の航空貨物燃油サーチャージャーを引き下げへ
 全日空は23日、7月1日からの国際航空貨物運賃にかかる燃油サーチャージャーを発表しました。それによりますと、長距離が1Kg当たり13円、アジア遠距離が同6円、アジア近距離が同4円、それぞれ引き下げられます。

@ロシア政府がGPWSのないツポレフ134型機などの飛行を禁止へ
 ロシア政府は24日、ツポレフ134型機・アントノフ24型機・ヤコブレフ40型機などの旧型機が対地接近警報装置(GPWS)を装備しない場合、2012年以降の飛行を禁止する、と発表しました。運輸大臣は「これらの機種が対地接近警報装置(GPWS)なしで運航されている路線の航空券を販売しないように航空会社に指示した」と述べました。

@パリエアショー期間中の受注数が730機に・エアバス
 エアバスは23日、「パリエアショーの期間中に730機の受注を獲得した」と発表しました。この内、確定発注は418機、覚書が312機になります。機種別ではA320neo型機ファミリーが667機、A320型機が34機、A350型機が6機、A380型機が12機などとなっています。


*6月24日

@エア・プサンが昨日から就航・成田空港LCCとしては2社目
 韓国格安航空会社(LCC)の「エア・プサン」が昨日から成田=プサン線の運航を始めました。成田空港のLCCとしてはジェットスターに続いて2社目になります。

@スカイマークがオプションのA380型機2機を確定発注に
 スカイマークは22日、パリエアショーの会場でオプションとしていたA380型機2機を確定発注に切り替えました。これにより、同社のA380型機発注数は6機となりました。記者会見した西久保社長は「A380型機はこれまでに乗った旅客機の中で最も快適だった」と述べ、同社のA380型機の仕様がビジネスクラスを280席、プレミアムエコノミークラスを114席とした理由について「日本と欧米間の飛行時間は10時間以上になる。エコノミークラスのような狭い座席で赴くのは健康に悪い」と述べました。

@全日空機が操縦室窓にひびが入り引き返す
 昨日午後4時5分頃、大阪発高知行きの全日空1611便・DHC8-402型機が瀬戸内海上空を飛行中に操縦室の窓ガラスにひびが入りました。このため、同機は大阪空港に引き返し、約20分後に無事着陸しました。乗客は別便で高知に向かいました。

@エアバスの受注ラッシュと続く
 パリエアショー期間のエアバスの受注が絶好調です。
・エアバスは23日、アジア最大のLCC「エア・アジア」からA320neo型機を200機受注した、と発表しました。
・インドのインディゴ航空は23日、A320neo型機150機とA320型機30機を正式発注としました。この発注は1月に覚え書きを締結した分です。
・エアバスは23日、米国のリパブリック・エアウェイズHDとA320neo型機40機、A319neo型機40機を発注する覚え書きを締結し他、と発表しました。
・エアバス社は22日、中米のLAN航空がA320neo型機20機を確定発注したと発表しました。
・エアバスは23日、クエートのALAFCOとA320neo型機30機発注する覚え書きを締結し、A350型機6機を追加発注することになった、と発表しました。
・エアバスは23日、南米のアビアンカータカ航空とA320neo型機33機、A320型機18機を発注する覚え書きを締結した、と発表しました。


*6月23日

@旅客数は10ポイント改善・5月運用状況
 成田国際空港株式会社が今日発表した成田空港の5月運用状況によりますと、前年同月比で(以下同じ)発着回数は14%減、国際線旅客数は29%減となっています。この内、日本人旅客数が23%減に対し、外国人旅客数は52%減となっています。また、貨物量は17%減で、輸出量は14%減、輸入量は10%減となっています。給油量は19%減でした。
 4月との比較を見ますと、発着回数は5ポイント悪化していますが、発着回数そのものは4月と同水準です。旅客数は10ポイント改善していますが、貨物量は9ポイント悪化しています。大震災関係の救援物資などが一段落したためでしょうか。

@「空と大地の歴史館」が今日から一般公開
 「成田空港問題を伝承するため」として作られた「空と大地の歴史館」が今日から一般に公開されました。昨日は記念式典が行われました。場所は航空科学博物館の敷地内になります。

@DHLが成田=香港線にB747-400F型機を投入
 DHLジャパンの社長は昨日、7月3日から成田=香港線の機材を大型化し現在のA300-600型機に替えてB747-400F型機を投入する、と発表しました。需要が旺盛なため、としています。運航はキャセイ航空とDHLのジョイントベンチャーである「エアホンコン」が行います。

@7月25日から仙台空港定期便を再開・成田=仙台線も
 全日空・日本航空・IBEXエアラインズ・エアドゥの4社は昨日、7月25日から仙台空港関係路線の定期便を再開する、と発表しました。大阪線と札幌線が各1日13往復、中部線が同6往復、福岡線が同4往復、成田線が同2往復、小松線と広島線と沖縄線が各同1往復となります。

@国土が「国際貨物チャーター便」を認める方針
 国土交通省は国内の航空会社が海外の同業者の機体を調達して貨物を輸送する「貨物の国際航空チャーター便」を認める方針を固めた、とのことです。

@三菱航空機がMRJのサービス業務をボーイング社に委託へ
 三菱航空機会社は21日パリエアショーの会場で、三菱リージョナルジェット(MRJ)の部品調達や在庫計画や現地でのメンテナンスなどの分野をボーイング社に委託することを正式に発表しました。これにより、主に北米でのサービス業務が確立し、販売促進に弾みがつくものと見られます。

@ユナイティド航空が仙台=グアム線を10月2日に再開へ
 ユナイティド航空は大震災により運休している仙台=グアム線を10月2日から再開する事を明らかにしました。週2往復(木・日曜日)で運航します。仙台空港での国際定期便再開を発表したのはユナイティド航空が最初になります。

@米・ケネディ空港であわや衝突のトラブル
 米国・ニューヨークのケネディ国際空空港で20日、ルフトハンザ航空機が離陸滑走を始めた滑走路に、エジプト航空機が間違って侵入するトラブルがありました。管制官が気付き、ルフトハンザ航空機に離陸の緊急中止を指示し、同機は急停止しました。両機が停止した時の間隔は約1500mだったとのことです。

@B787型機がパリエアショーに登場
 パリのブルジェ空港で開かれているエアショーの会場に21日、ボーイング社のB787型機が到着しました。デモ飛行するかどうかは分かりません。

@A320neo型機の発注続く
・インドネシアのガルーダ航空は21日、エアバスとA320neo型機10機とA320型機15機を発注する覚え書きを取り交わしました。
・エアバスは21日、ジェットブルーとA320neo型機40機を発注する覚え書きを締結した、と発表しました。
・エアバスは21日、国際的な金融サービス会社CITとA320neo型機を50機発注する覚え書きを締結した、と発表しました。
・エアバスは21日、台湾の復興航空とA321neo型機6機を発注する覚え書きを締結した、と発表しました。


*6月22日

@大震災時の成田空港第1ターミナルの動画が話題に
 3月11日の大震災が起きたときの成田空港第1ターミナルにおける動画がYouTubeに投稿されていて、話題になっているそうです。居合わせた乗客が撮影したもののようですが、乗客の避難誘導をせずにターミナル外に逃げるカウンター職員が撮影されており、これに対して、「あり得ない」「悲しい」「こういう職員は解雇すべき」などの書き込みがあるようです。
【コメント】大きな地震だったとは言え、自分が逃げるのに必死、と言うのでは困りますね。写っているのは全日空のカウンターのようです。この動画の中でも避難遅れの乗客を誘導する職員もいますし、この時撮影された他の動画では避難誘導を行っている職員や警備員がいますので、空港で働く人たちが全て逃げたわけではなく、ごく一部の職員だったのかも知れませんが、影響は大きいですね。

@京成電鉄が節電ダイヤでスカイライナーを増発
 京成電鉄は昨日、今月27日〜9月22日までの「節電ダイヤ」を発表しました。大震災後に大幅減便していたスカイライナーを下り1本増の21本に、上りを3本増の24本にします。また、本線を走るイブニングライナーを下り2本増の6本にします。

@全日空も燃油サーチャージャーを引き上げ・日本航空と横並び
 全日空は昨日、8・9月分の国際旅客運賃にかかる燃油サーチャージャーの引き上げを発表しました。引き上げ幅は片道で500〜4000円となっており、日本航空と全く同じになりました。

@日本航空が夏期手当1ヶ月分を支給へ
 日本航空は昨日、夏期手当として給与の1ヶ月分を支給することを決めました。7月上旬に支給されます。経営再建で給与カットを実施しており、一時金の支給も停止していましたが、3月決算で予想を上回る黒字が出たため、「経営再建への協力に報いるためにも必要、と判断した」とのことです。

@「ERJ195がエンジン換装してもMRJが勝る」三菱航空機
 三菱航空機会社は21日、パリエアショーの会場で記者会見を行いエンブラエルがERJ195型機のエンジンをMRJと同じギアド・タ ーボファンエンジンに換装する計画をしていることについて「口径の大きなエンジンに換装するのは簡単な事ではない。また、換装したとしても、MRJの燃費効率にエンジンが寄与する割合は全体の半分程度であり、MRJがERJ195に比べて燃料効率で7〜8ポイント勝る。」として、「現段階で心配はしていない」と述べました。

@国土交通省が三菱重工に検査を実施へ
 国土交通省は三菱重工のチタン材の検査手抜き問題で、来週にも立ち入り検査を実施する方針を固めました。
 三菱重工は出荷した部品の安全性について、「(1)チタン素材段階で超音波探傷検査は正規に実施しているので、素材の欠陥は発見できる、(2)加工段階で発生した欠陥については、社内試験結果から短時間(10秒程度)のエッチングでも、浸透探傷検査でほぼ100%検出されることがわかっている、(3)フェールセーフ(損傷許容)設計を実施しているので、万が一部品に前工程で検出されなかった欠陥があったとしても飛行安全に影響はない」としており、「今後、更に再現実験も行って安全性を実証する」と顧客に対して既に報告し、飛行安全に影響は与えないと説明したとしています。

@エアバスのA320neo型機が相次ぐ受注獲得
 パリエアショーが始まると、いつも航空機の受注が相次ぎますが、エアバスの開発するA320neo型機の受注が相次いで発表されています。
・エアバスは20日、GEキャピタル・アビエーション・サー ビシーズ(GECAS)が A320neo型機を60機発注した 、と発表しました。
・同じく20日、エア・リース・ コーポレーション(ALC)が 14機のオプションを 含む合計50機のA320neo型機を発注する覚え書きを締結した、と発表しました。
・同じく20日、スカンジナビア航空が30機のA320neo型機を発注する覚え書きを締結した、と発表しました。
・また、エアバスは16日、セブ・パシフィックがA320neo型機30機を発注した、と発表しました。
・また、エアバスはこのほど印度のLCC「ゴーエア」からA320neo型機72機を受注した、と発表しました。
【コメント】対抗するボーイング社は「A320neo型機に対抗する新型機を開発するかどうか検討中。年内には結論を出したい。」としていますが、このA320neo型機の好調な受注に、B737型機の改良で対抗できるかどうか考えるでしょうね。

@B-747-8型機を2顧客から17機受注
 ボーイング社は20日、2つの顧客からB747-8型機を17機受注した、と発表しました。顧客の名前は明らかにしていません。


*6月21日

@羽田国際線ターミナル拡張を決定
 政府は今日、羽田空港国際線ターミナルの拡張を正式に決定しました。3年後の2014年3月の完成を目指します。昼間の国際線枠を現在の3万回から6万回に拡大するのに合わせて拡張するものです。搭乗ゲートを現在の10か所から18か所に増やします。

@三菱重工がチタン製品の検査で手抜き・内部告発で発覚
 三菱重工は今日、航空機に使うチタンを使った製品の検査で社内規定に違反した事実があった、と発表しました。製品の削り出し後の検査で化学薬品を使って傷や精度を検査するのですが、化学薬品に3分間つけるべきところを10秒で済ませていた、とのことです。2006年4月から昨年3月までの約4年間にわたり、約3万個の製品で手抜きを行っていた、とのことです。しかし、「小さな傷の見落としはあったかも知れないが、安全性には問題はない」としています。ボーイング社や防衛省への告発により発覚しました。ボーイング社は今後対応を検討する、としています。

@日本航空が8・9月の燃油サーチャージャーを引き上げへ
 日本航空は昨日、8月と9月分の国際航空運賃にかける燃油サーチャージャーの引き上げを発表しました。引き上げ額は片道で4000〜500円となっています。詳しくは同社のホームページで確認して下さい。

@IHI・三菱重工・川崎重工がA320neo用エンジン開発に参加へ
 IHI・三菱重工・川崎重工の3社はプラット・アンド・ホイットニー社が主導するエアバスの開発するA320neo用エンジン開発に参加することになりました。プラット・アンド・ホイットニー社やドイツのMTU社と最終調整に入りました。日本側は回転翼などに炭素繊維を使った複合材の使用を提案します。複合材を使用することにより、軽量化が出来、燃料効率が約1割向上するとしています。

@「羽田国際化でソウル経由から羽田経由に戻りつつある」全日空
 全日空は昨日開かれた株主総会で、株主からの質問に答え、地方空港からの海外旅行がソウル経由から羽田経由に戻りつつある、との見解を明らかにしました。

@ロシアでツポレフ134型機が着陸に失敗・44人死亡
 20日午後11時30分頃、ロシアのモスクワからロシア北西部のペトロザボーツクに向かった「ルスエアー」のツポレフ134型機が着陸に失敗し、空港の手前約1Kmにある道路付近に不時着し、炎上しました。乗客・乗員52人のうち、44人の死亡が確認され、8人が病院で手当てを受けているそうですが、この内7人は重体、とのことです。当時、空港付近は濃霧に包まれていた、とのことです。

@大韓航空のA380型機が急遽デモ飛行
 20日、パリエアショーの開かれているフランスのブルジェ空港で、展示されていた大韓航空に納入されたA380型機2号機が急遽デモ飛行を行いました。昨日の出来事で書いたようにエアバスのA380型機が損傷したために、エアバスが大韓航空に頼み込んで実現したものです。この2号機は21日に韓国に向けて出発する予定ですが、22日までのデモ飛行の可能性も検討しているそうです。


*6月20日

@中部空港で牽引車が焼ける
 今日午前8時55分頃、中部空港国内線8番駐車場付近に停めてあった、航空機を移動させる牽引車(トーイングカー)から出火し、約30分後に消し止められました。当時、牽引車には誰も乗っておらず、けが人はありませんでした。運航への支障もありませんでした。牽引車の燃料を入れる給油口付近から火が出た、とのことです。
【コメント】航空機を牽引中でなくて幸いでした。牽引中ならば、乗客の緊急脱出などをしなければならなかった、と考えられます。

@北海道エアシステム機でトラブル・欠航便多数
 昨日午後2時40分頃、釧路発丘珠行きの北海道エアシステム4992便・サーブ340B型機の到着後点検で水平尾翼を動かす部品にトラブルが見つかりました。修理のために、昨日の後続便4便と今日も5便が欠航するとのことです。4992便の機長から「着陸の際に操縦桿が重かった」との申告があり、点検したものです。北海道エアシステムでは奥尻島での対地接近警報装置(GPWS)作動トラブル機が修理点検に入っており、所有機サーブ340B型機3機の内2機で運航しています。サーブ340B型機は1999年に生産を終了しており、部品の確保にも苦労するようです。

@エアバスがパリエアショーでのA380型機デモ飛行を中止
 エアバスは20日から始まるパリエアショーでのA380型機のデモ飛行を中止する、と発表しました。デモ飛行を行う事になっていた機体が主翼先端を会場の構造物に接触させたため、点検が必要になった、とのことです。


*6月19日

@羽田空港再拡張後の騒音に耐えかねて引っ越しへ・君津市の方
 昨年10月31日の出来事で書いた、君津市の住民の方が、羽田空港再拡張後の着陸機の騒音に耐えかねて、引っ越すことにしたそうです。大変ですね。国土交通省も自治体も騒音に苦しむ人々の苦労は分かっていないのでしょうね。殺人などの犯罪行為はもちろんいけませんが、毎日のように、騒音をめぐるトラブルが多発している事をどのように考えているのでしょうか。
 以下、承諾をいただきましたので、私宛のメールを転載します。


 今まで何とか我慢してきましたが、暖かくなっても延々と、飛んでくる飛行機と、深夜の飛行機音で睡眠2時間なんていう日が多くなり、それでも国交省の変更は、出来ないの一点張りに、絶望しました。なぜ家の真上を沢山の飛行機が、集中して飛ぶのか、少しずらして山に通せないのかと、押し問答をしましたが、だめでしたね。残念です。アドバイスを受けながら、本当に面目ないです。
 国は、どこまで千葉県民を苦しめるのか、理解できません。県も国も一度も視察に来ません。市も最後は、国寄りの発言するし、くやしかったです。でも生活に支障がでてしまったので。とても残念です。でも又ふるさとを探そうと思います。


*6月18日

@日本エアコミューターの機長が訓練受けずに322回乗務
 日本エアコミューターは昨日、63才の機長が必要な訓練を受けずに乗務していた、として出雲発大阪行きを急遽欠航としました。折り返し便も欠航となりました。63才以上のパイロットが受けなければならない「付加訓練」を受けていないことに、訓練担当部署が気づいたものです。この訓練ではシミュレーターを使って緊急時の対応を訓練するものです。昨年11月に受けなければならないのを本人も訓練担当部署も気づかなかった、とのことで、約半年間に322回の乗務を行っていました。また、同社の別の63才機長も今年1月に受けるべき訓練を受けずに325回乗務していました。

@スカイネットアジア航空の落雷事故機修理が延びる
 15日の出来事で書いたスカイネットアジア航空の落雷で破損した機体の修理で、メーカーのボーイング社に問い合わせたところ「海外での点検・修理が必要」とのことです。このため、今日から23日までの30便を欠航とするそうです。

@韓国海兵隊員がアシアナ機を銃撃・北朝鮮機と勘違い?
 17日午前4時10分頃、韓国と北朝鮮の軍事境界線近くにある喬桐島で、警戒に当たっていた韓国海兵隊員2人が、仁川空港への着陸態勢に入っていた中国・成都からのアシアナ航空機をライフル銃で約10分間銃撃する出来事がありました。軍側は「アシアナ航空機が通常よりも北側から入ってきたために、北朝鮮から侵入してきた北朝鮮軍機と勘違いをした」と説明しています。しかし、韓国の運輸省に当たる国土海洋部とアシアナ航空は「飛行コースを逸脱した事実はない」としています。幸い、ライフルの射程が約500mだったので、アシアナ航空機に被害はありませんでした。
【コメント】なんかおかしいですね。難しい着陸をするために着陸態勢に入った民間機は飛行コースのずれには一層慎重になっているはずです。また、銃撃を10分間も続けた、と言うのもおかしいですね。現場が、仁川空港から約33Kmとのことですから、10分経ったら、空港に着陸しているのではないでしょうか。“お遊び”だったのかな?


*6月17日

@大韓航空のA380型機が今日から就航
 今日は成田空港に行く用事がありましたので、大韓航空のA380型機の到着を見てきました。午前11時15分頃、小雨の降る中、南から水しぶきを上げながらA滑走路に到着しました。その後、展望デッキ前の北側26番スポットに、消防車が作る歓迎水アーチの中をスポットに入りました。26番スポットがA380型機も駐機できるスポットになっていたことに気づきませんでした。シンガポール航空のA380型機は南ウイングの南のはずれ、エールフランスのA380型機は北ウイングに駐機するので、展望デッキからはよく見えないのです。ルフトハンザ航空のA380型機は時間が早いために、駐機している姿を目にしたことはありません。

@5月の訪日外国人は50.4%減も4月よりは改善
 日本政府観光局は昨日、5月の訪日外国人が前年同月比50.4%減になったことを明らかにしました。4月は同62.5%減でしたので、やや回復しています。

@奥尻島トラブル機の復帰は8月1日に
 4日に奥尻島で対地接近警報装置(GPWS)作動によりエンジンの点検が必要になった北海道エアシステム機はエンジンの整備に時間がかかるために、8月1日まで運航できない、とのことです。このため、北海道エアシステムは7月一杯までこの機体の欠航も含め、特別ダイヤで運航することになりました。北海道エアシステムは今年度から日本航空が撤退し、北海道などが出資する“道民の翼”となりましたが、このトラブルによる減収は1億円に上るものと見られ、苦難の門出となりました。


*6月16日

@「成田から地方空港へどんどん飛ばせ」星野リゾート社長
 14日発売の日経トレンディネットによりますと、星野リゾート社長は外国人観光客の誘致を促進するために「成田空港から地方空港に、低価格でどんどん飛ばせ」と主張しています。「仮に羽田空港まで移動して乗り継いだとしても、上海から東京まで5000円で来ているのに、羽田から北海道まで3万円前後かかると言われたら、やはりあり得ないと感じるだろう。」と述べています。また、羽田空港と成田空港の棲み分けについて、成田空港は格安航空会社(LCC)を中心とした低価格志向の観光客用、羽田空港は高い料金を払ってもかまわない人たちの拠点とする事、を提案しています。

@中国国際航空が成田=上海=重慶線を明日から再開
 中国国際航空は大震災の影響で運休していた成田=上海=重慶線を明日から再開します。1日1往復で、機材はB737型機を使います。

@日本貨物航空が節電対策で一部業務の休日をずらす
 日本貨物航空はこのほど、電力不足に備えて、7〜9月の一部期間で本社(成田空港)などの日勤部門で、土曜日と日曜日の休日を日曜日と月曜日に変更することを明らかにしました。

@香港の「ANI グループホール ディングス」からMRJ90型機5機を受注
 三菱航空機会社は今日、香港を拠点とするリース・整備会社である「ANI グループホール ディングス」と「三菱リージョナルジェット(MRJ)90型機を5機受注する」との覚え書きを取り交わした、と発表しました。引き渡しは2016年からになる予定です。これで、受注数は130機になりました。日本以外のアジアからの受注は初めてになります。

@福岡の航空管制システムでトラブル、43便が遅れる
 今日午前4時頃、福岡の国土交通省航空交通管理センターにある、航空会社からの飛行計画を受け付けるシステムでハードディスクの電源が2系統ともにダウンし、電源が入らなくなるトラブルがありました。このため、飛行計画を全国の空港に送れなくなりました。システムは午前6時45分頃復旧しましたが、午前10時現在で43便に最大1時間20分の遅れが出ました。

@08年に米国が有事に備えた空港と港湾の調査を要求
 内部告発サイト、ウィキリークスによって公表された米国外交公電によりますと、米国は2008年に「有事に備えて、日本全国の空港と港湾の実態調査を要求」しましたが、日本政府は及び腰だった、とのことです。
【コメント】成田空港については「軍事利用は一切行わない」との約束があります。

@全日空がB787型機の適合テスト飛行日程を発表
 全日空は昨日、新たに導入するB787型機の各空港での適合テスト飛行の日程を発表しました。7月3日に羽田空港に到着し、5日に羽田=大阪、6日に羽田=関西、7日に羽田=岡山・広島と飛行し、9日に米国のボーイング社に戻ります。

@ボーイング社がB737型機を増産へ
 ボーイング社は15日、旺盛な需要に応えるため、B737型機の増産計画を明らかにしました。現在の月産31.5機から2012年初期に35機、2013年第2四半期に38機、2014年前半に42機とするそうです。