2012年5月後半の出来事
*5月31日
@旅客は反動で大幅増加も、貨物は減少
成田国際空港株式会社が今日発表した、4月の運用状況は昨年の大震災による減少から、発着回数や旅客数は大幅な増加となりましたが、貨物量は前年同月比(以下同じ)3%の減少となりました。発着回数は18%増となり、この内、国際線は12%増、国内線は62%増となっています。ただ、国際線の貨物便は3%減となりました。旅客数は51%増で、国際線日本人旅客が33%増、外国人旅客が2.25倍となっています。国内線は81%増でした。貨物量は3%減で、輸出は9%減、輸入は10%減となりました。給油量は24%増でした。
これを2010年4月と比較しますと、国際線発着回数が0.4%減、国際線旅客数が8.6%減、貨物量が10.8%減、給油量が2.6%減となっています。
@「成田へカジノを」誘致団体発足
昨日、カジノを主要な収益源とした会議場やホテルなどの複合施設「IR」の、成田空港周辺への誘致を目指す「IR誘致推進協議会」が発足しました。成田市を始め周辺の48団体が参加しました。IR施設をめぐっては、周辺住民の間に「治安の悪化やギャンブル依存症の増加」などを心配する意見が多数出ています。
@国際航空貨物・「成田は際・際」「羽田は内・際」
東京税関は25日、昨年から開催していた「国際物流懇談会」の座長とりまとめを発表しました。それによりますと、成田空港と羽田空港の役割について、成田空港は「際・際」、羽田空港は「内・際」の拠点と位置づけています。その上で、両空港の効率的な運用として、「イ.両空港の連携・効率的なダイヤ設定望ましい。また、アジア-北米間の“際・際”トランジット貨物の取込みといった観点から 見ると、成田空港は深夜早朝時間帯の運航に制限があることから、羽田空港の深夜 早朝時間帯の活用が重要であり、成田空港との接続(横持ち)を考慮した、柔軟な ダイヤ設定が望ましい。」としています。このために、「成田空港では貨物の迅速な積み替えのために、手続の簡素化を進めるべき」とし、羽田空港では「深夜早朝時間帯制限の緩和」を提案しています。
@「成田は“変化か死か”」とエア・アジアCEO
エアアジア・ジャパンの岩片社長は昨日の運賃発表会後の記者会見で、成田国際空港株式会社について「混雑時間帯以外は着陸料を半分にする分、より多くの乗客を運ぶなどの提案を行っているが、実現していない」とし、また、同社が14年度の完成を目指して整備を進めているLCC専用ターミナルについては「今のままでは割高なものになる」との見方を示し、「完成してからでは遅いので意見を出していきたい」と述べました。
また、本体のエア・アジアのCEOは、ユニクロ社長と会談した際のエピソードを引用し「社長室のポスターには、チェンジ・オア・ダイ(変化か死か)と書いてあった。成田空港も同じ」と述べました。
【コメント】傲慢ですね。自分の儲けのためには、恫喝してでも「自分に従わせよう」と言うのでしょう。そう言えば、岩片社長も、事実上の成田空港運用時間延長を主張(2012年2月3日・4日の出来事参照)していましたね。
@ジェットスター・ジャパンが運賃を対抗値下げ
ジェットスター・ジャパンは昨日夕方、エアアジア・ジャパンがジェットスター・ジャパンよりも10円安い運賃を発表したのに対抗して、成田=新千歳線・成田=福岡線・成田=那覇線の片道運賃を、エアアジア・ジャパンよりも90円安くなる新運賃を発表しました。
【コメント】これで、成田空港を拠点とする格安航空会社(LCC)は「スカイマーク」「ジェットスター・ジャパン」「エアアジア・ジャパン」と3社が出そろうことになりますが、価格競争が激しくなるでしょうね。需要に比べて、座席供給が過剰になるでしょうから、搭乗率が上がらないと利益が出ないLCCは、しばらくすると、どこかが脱落して、拠点とする空港を他空港に移すのではないでしょうか。
*5月30日
@成田空港4月輸出額14ヶ月連続のマイナス
東京税関が23日発表した成田空港の4月貿易統計によりますと、輸出額は前年同月比で15.3%減、輸入額は同7.3%増となりました。輸出額は14ヶ月連続のマイナス、輸入額は3ヶ月連続のプラスとなっています。
@第1ターミナル南ウイングで「バゲージラッ ピングサービス」
成田国際空港株式会社は昨日、明日から第1ターミナル南ウイング4階出発ロビーで「バゲージラッ ピングサービス」を始めることを発表しました。これは、大型の機内預け荷物を、汚れや破損から保護するためにラッピングするもので、料金は1000〜2000円となります。
@UAEとの航空交渉で13年夏から成田路線が週14便可能に
国土交通省は昨日、27日と28日に行われた、日本・アラブ首長国連邦(UAE)航空当局間協議の結果を発表しました。それによりますと、成田空港関係では2013年夏期の27万回実施時以降に、成田=ドバイ線と成田=アブダビ線を現在の週7便から14便に増便できること、また、羽田空港関係では同時期以降に、深夜早朝時間帯の枠で、旅客便の羽田=ドバイ線と羽田=アブダビ線を週7便就航できること、さらに、貨物便を羽田=ドバイ・羽田=アブダビ線合わせて週6便まで就航できる、としています。なお、航空自由化については見送りとなりました。
@片道5円で1万席・エアアジア・ジャパン
エアアジア・ジャパンは今日、8月から運航を始める成田=札幌線・成田=福岡線・成田=沖縄線の1万席を片道5円で販売すると発表しました。明日午前0時から6月3日までの4日間限定価格で、予約できるのは8月28日から11月28日までの分となります。
@「夏期繁忙期の予約が好調」とジェットスター日本支社長
ジェットスターの日本支社長は「日刊トラベルビジョン」とのインタビューで、ジェットスター・ジャパンの準備状況について明らかにしました。それによりますと、予約は7・8月の繁忙期が好調な事、客室乗務員の訓練が始まっている事を明らかにしました。また、同一路線で条件が同じ場合に他社よりも10%低い運賃を提供する「プライス・ビート・ギャランティー(最低価格保証)」については、国土交通省と相談し、差額をバウチャーとして付与し、その場で利用できるようにすることで実施することを明らかにしました。
@エア・インディアのストが長期化、成田=デリー線も週2便に
エアインディアのパイロット組合のストライキが長期化し、3週間を越えました。この影響で、同航空では週5便の成田=デリー線を7月1日まで、週2便(水・土曜日)に減便しています。また、週2便の関西空港線は現在運休しています。
@客室乗務員の低賃金で罰則・ジェットスター
ジェットスターはオーストラリアの政府機関「フェア・ワーク・オンブスマン(FWO)」から、タイで雇用した客室乗務員の給与が不当に低いと指摘され、罰則を与えられました。ジェットスター側はこれを不服として、訴えています。同航空は「これらの客室乗務員はタイで雇用したものであり、乗務は国際線に付随した国内線への乗務で、オーストラリア国内法に抵触しない」と主張しています。
*5月29日
@チャンギ空港と姉妹空港提携
成田国際空港株式会社は昨日、シンガポールのチャンギ空港と姉妹空港の提携を結んだと発表しました。これで、姉妹空港は9空港目になります。来月には上海の浦東空港と虹橋空港 を運営する上海空港グループ会社とも姉妹空港を結ぶ見込みです。
@成田空港11年の生鮮食料品輸入が3年ぶりに減少
東京税関成田航空貨物出張所はこのほど、2011年に成田空港から輸入された、生鮮食料品の数量と金額をまとめました。それによりますと、数量は前年比8.0%減、金額が同9.2%減となりました。数量は3年ぶりのマイナス、金額は9年連続のマイナスになりました。
@成田行きのエア・カナダ機がエンジントラブルで引き返す
28日午後2時10分頃、カナダのトロント空港を離陸した、トロント発成田行きのエア・カナダ1便・B777型機が、離陸直後にエンジン1基が停止し、トロント空港に引き返しました。空港周辺に複数の落下物があり、自動車のガラスが割れるなどの被害が出ています。この便は、今日午後15時55分に成田空港到着の予定でしたが欠航となり、29日に再出発する予定です。(写真は26日に成田空港を離陸するエア・カナダ2便です。)
【コメント】落下物が高温だったとのことですので、エンジンのブレードが破損したのではないでしょうか。成田空港でも2008年9月21日に同様の事故(2008年9月23日出来事参照)がありました。
@台湾の復興航空が7月1日から北海道5路線に就航
台湾の復興航空(トランスアジア航空)は7月1日から、台北・桃園空港と、北海道の新千歳、函館、帯広、釧路、旭川を結ぶ定期便の運航を開始します。機材はA320型機を使い、いずれも、1日1往復の予定です。
*5月28日
@【解説と資料のページ】に「第38回騒音対策委員会本会質問事項と回答要旨」を載せました
【解説と資料のページ】の「第38回騒音対策委員会本会質問事項」のページに国土交通省と成田国際空港株式会社の回答を追加して、「第38回騒音対策委員会本会質問事項と回答要旨」として載せました。録音はしたのですが、回答者の声がマイクに良くのっておらず、不鮮明なところがありますので、回答者の趣旨と違うところがあるかも知れません。
@「都心ルート設置で容量2割増に」運輸政策研究所研究員
25日開かれた運輸政策研究所主催の研究会で、同研究所の平田研究員は羽田空港の更なる容量拡大について、「東京都心ルートを開設すれば南風運用時でも発着回数を2割程度増やせる」との報告を行いました。都心ルートの採用により、現在、「千葉県側に偏っている騒音負担を公平に分担することが出来る」とし、「航空機の低騒音化が進んでいることもあり、混雑時間帯に限るなどの方法を採って、出来る限り騒音の影響を軽減することが出来る」としています。ただ、「羽田空港の北側では市街地が迫っており、離着陸の高度が低くなることから、騒音レベルが高くなる。従って、発着回数を大幅に増やすことは難しい」としています。それを考慮して、「時間帯で制限する方法」の他に「発着する回数を少なくして1日中使う方法」「都心上空ルートを出来るだけ分散して騒音を拡散する方法」「低騒音機に限って使用する方法」などが考えられる、としています。
【コメント】気をつけなければいけないのは「騒音負担の公平化」と言っていますが、これは、「千葉県側の飛行回数を少なくする」と言うことではないようで、「より増やす分は、都心ルートを使う」と言うことのようです。千葉県側の飛行回数を少なくすれば、全体の発着回数は減ることになってしまうからです。
@普天間基地被害者原告団を結成
昨日、米軍普天間飛行場の騒音軽減や被害回復などを国に求める「米軍普天間基地騒音被害原告団」が結成されました。原告は1720人となります。この訴訟団は先に提訴した「普天間爆音訴訟」に参加していない住民で組織されています。7月にも提訴する方針です。
@全日空機が急病人で大阪空港に臨時着陸
今日午後0時25分頃、長崎発羽田行きの全日空664便で、72才の女性が心肺停止状態となり、大阪空港に臨時着陸しました。女性は吹田市内の病院に搬送されました。
@大型シートを設置したA320型機を公表・エアバス
エアバスは24日、米国の某航空会社向けの座席を配置したA320型機を公表しました。この機体のシートは通常45.7cmのシートの一部を、50.8cmのシートにしています。これは、肥満体の人やスポーツ選手や子供連れの人のためのシート、とのことです。また、別のタイプのA320型機では、座席を43cmとし、圧縮した分で通路を広くしています。これにより、乗り降りの際の混雑を緩和できる、とのことです。
*5月27日
@ジェイティービーグループ決算、営業利益が38.5%増に
JTBが25日に発表したグループの2012年3月期連結決算によりますと、売上高は前期比2.5%減となりましたが、営業利益は同38.5%増となりました。純利益は同33.7%減となりました。大震災からの回復が早く、円高の影響があり、日本人の海外旅行売上高が同0.2%減まで回復しました。国内旅行売上高は同1.4%減、訪日旅行売上高は同29.7%減でした。
@B737MAX型機のエンジンブレード径は69インチに
ボーイング社はB737MAX型機のエンジンファンを直径69インチに拡大する事を明らかにしました。しかし、外形は変わらない、としています。変更の背景にはA320neo型機のファン直径が78インチ、または81インチのエンジンを搭載することがあげられています。一般的には直径が大きいほど、燃料の消費効率が良くなります。
*5月26日
@デルタ機がタイヤ圧表示できずに緊急着陸
昨日午後5時5分頃、デトロイト発成田行きのデルタ航空275便が成田空港の北約145Km付近を飛行中に、タイヤの空気圧が表示できなくなりました。このため、同機は緊急着陸を要請し、無事着陸しました。この影響でA滑走路が約5分間閉鎖され、出発4便に最大12分の遅れが出ました。点検したところ、タイヤには異常がなく、計器かセンサーの故障と見られています。
@橋下市長が11市長脱会を示唆、吹田市長も
橋下大阪市長は昨日、大阪空港の周辺自治体でつくる大阪国際空港周辺都市対策協議会(11市協)について、「もともとは環境対策を行うための集まりだが、伊丹存続の運動団体みたいになり始めている。加入しているメリットはない」と述べ、7月の総会で市協の立場を確認した上で、脱会するかどうか判断する考えを明らかにしました。また、吹田市長も脱退する意向を明らかにしました。
@日本航空がBAとの共同事業許可受ける
日本航空は昨日、国土交通省から昨日付で、ブリティッシュ・エアウェイズとの共同事業を行うための独占禁止法の適用除外許可を受けたことを明らかにしました。
*5月25日
@エバー航空機が離陸中止、A滑走路閉鎖
今日午後2時半頃、成田発台北行きのエバー航空2197便・A330型機が離陸滑走を始めた直後に、機長が機体の異常を感じ、離陸を中止しました。この影響でA滑走路が2時25分から閉鎖されました。原因は調査中です。
@11年度成田空港海外チャーター便が36.4%増に
国土交通省がまとめた2011年度の海外チャーター便は前年度比約7%減となりましたが、成田空港では全体の約4割を占め、同36.4%増の大幅な伸びになりました。日本の航空会社運航便が26.2%増、外国航空会社運航便が約150%増となっています。発着枠の拡大や、チャーター便運航手続の簡素化が理由のようです。
@成田乗継で北米〜東南アジア間が86%
国土交通省がまとめた 「2011年度国際航空旅客動態調査」(速報値)によりますと、海外から成田空港に来る乗継客は、週間約95000人で、その約86%が北米と東南アジア・東アジア間を移動する旅客だったことが分かりました。成田空港がハブ空港として重要な役割を果たしていることが明らかにしました。
@中部空港発のデルタ航空機が成田に緊急着陸
21日午後8時40分頃、中部発ホノルル行きのデルタ航空612便・B767型機が、成田空港の南東約199Kmの太平洋上を飛行中に、油圧系統のトラブルを示す警告灯が点灯しました。このため、同機は成田空港に緊急着陸を要請し、同9時15分頃、無事緊急着陸しました。成田空港会社では安全点検のため、滑走路を一時閉鎖し、出発機に最大15分の遅れが出ました。乗客は代替機で同10時50分頃にホノルルに向かいました。
@フィンランド航空が成田=ヘルシンキ線を夏期に週3便増便
フィンランド航空は6月11日から10月27日にかけて、成田=ヘルシンキ線に週3往復(成田空港発月・水・金曜日)の定期チャーター便を運航することを明らかにしました。これにより、この時期は、増便し週10便体制となります。
@ユナイテッド航空が成田=デンバー線を3月末に開設
ユナイテッド航空は22日、来年の3月31日から成田=デンバー線を、B787型機を使い開設することを明らかにしました。運航は1日1往復になります。日本を含むアジアからのデンバー直行便は初めてになります。
@アエロフロートが6月19日から成田=ハバロフスク線に就航
アエロフロート航空は6月19日から、成田=ハバロフスク線に週2往復(火・木曜日)で就航する、と発表しました。機材はA320型機を使います。ウラジオストク航空との共同運航とし、運航もウラジオストク航空の機材と乗員を使います。
@飛行コース変更で千葉市若葉区の苦情が激増
千葉市によりますと、羽田空港の飛行コースが変更された2月から、北と南のルート交差点が、約3Km東にずれたことにより、新交差点になった同市若葉区からの苦情が増えている、とのことです。今年に入っての苦情件数は、1月が2件、2月が20件、3月が25件、4月が33件と増え続けています。「騒音がひどい」「騒音の軽減を実施してほしい」などの意見がありました。昨年4月の苦情は25件で、若葉区からは3件だったものが、今年の4月は33件中、同区からは18件と増えています。
@厚木基地の夜間離着陸訓練実施で苦情が1500件以上
22日から行われている厚木基地の夜間離着陸訓練(NLP)で2日目の23日までに、周辺の各市に寄せられた苦情は、推計で1500件以上に達しました。各市の担当課の電話は鳴りっぱなしで、つながらなかった電話も多かったと見られています。23日には午前9時10分から午後9時55分まで訓練が続き、大和市では最高115 ・9dBが測定されました。この日夕方に視察した黒岩神奈川県知事は「想像を超える騒音で、身の毛がよだつような恐怖感を覚えた。人口密集地での訓練をとても認めるわけにはいかない」と述べ、夜には基地司令官に24日の訓練中止を要請しました。
@エバーグリーン機事故に米国の協力なく、原因特定できず
運輸安全委員会は今日、2010年11月28日(2010年11月29日出来事参照)に中部空港で起こった、米・エバーグリーン航空のB747型貨物機のエンジン破損事故について「原因を特定できなかった」とする報告書を発表しました。第2エンジンのタービンブレードが複数箇所で破損していることを確認したが、米国運輸省は「重大性が低い」として協力せず、エバーグリーン航空も分解調査に同意しなかった、とのことです。
【コメント】成田空港で起こったフェデラルエクスプレス機の横転・炎上事故の報告も3年以上経っても、まだ出ていません。外国航空会社の航空機事故の場合、「報告書は相手国の同意が得られないと、発表できない」と聞いたことがあります。フェデラルエクスプレスの事故の場合も米国が協力しないとか、同意しないとかの事情があるのでしょうか?
@国土交通省がスカイマークに厳重注意
国土交通省は22日、スカイマークを厳重注意処分とし、6月5日までに改善策を報告するように指示しました。同航空ではこの数ヶ月間に(1)宮古空港進入時における最低降下高度以下の飛行(2月25日発生)、(2)成田空港出発時における経路からの逸脱(2月26日)、(3)成田空港到着時における経路からの逸脱(3月27日)、(4)茨城空港での滑走路誤進入(4月22日)、(5)成田空港出発時の主翼防氷装置の誤操作(5月9日)、(6)運航乗務員の乗務時間および勤務時間の制限超過(4月30日から 5月1日の間で発生)、などが発生している、とのことです。これらの事例は、5月中旬の立ち入り検査などで発覚しました。
@4月の訪日外国人が2010年水準に回復
観光庁が昨日発表した4月の「訪日外国人推計値(速報値)」によりますと、前年同月比63.9%増となりました。また、2010年と比べますと、0.9%減とほぼ同水準となっています。また、日本人出国者数は前年同月比25.1%増となり、4月としては過去最高になりました。単月での過去最高は3ヶ月連続になります。
@日本航空機が警告表示で大阪空港に緊急着陸
21日午後0時25分頃、福岡発花巻行きの日本航空3523便・ボンバルディアCRJ200型機が、山口県岩国市上空を飛行中に、冷却装置の不具合を示す警告灯が点灯しました。このため、同機は目的地を大阪空港に変更して無事緊急着陸しました。
@大館能代空港滑走路に熊が出没
23日午後2時頃、北秋田市脇神の大館能代空港の滑走路に、体長約1mの熊がいるのを、県大館能代空港管理事務所の男性職員が発見しました。警察が捜索しましたが、熊は発見されませんでした。点検しましたが、柵の有刺鉄線などに破損はなく、進入経路は不明、とのことです。運航への影響はありませんでした。
@「大阪空港廃港」に反発・削除を要望
兵庫県は21日、国土交通省がまとめた関西空港と大阪空港の経営統合の基本方針について、「大阪空港廃港」の文言を削除するように求める意見書を国土交通省に提出しました。理由として、(1)両空港の一体的、効率的な管理という経営統合の趣旨に反する(2)事業価値が下がり、運営権の民間売却に支障が出る、などを挙げています。
また、大阪国際空港周辺都市対策協議会(11市協)が23日、大阪空港廃港を盛り込んだ国土交通省の素案に対して、「廃港」を削除するように国土交通省に求める要望書を提出しました。これに先立ち、橋下大阪市長は「僕は承認しない。要望書は違法だ」と述べました。
@全日空4月旅客数が反動で大幅増加
全日空は17日にグループの4月分輸送実績(速報値)を明らかにしました。それによりますと、国内線旅客は前年同月比(以下同じ)23.3%増、利用率は9.1ポイント増の56.7%となりました。また、国際線は旅客数が37.9%増、利用率は16.3ポイント増の71.4%となりました。大震災で大幅減となった昨年の反動で、大幅な増加となっています。
@フェデックスが関西空港にハブ機能持つ物流拠点
米国航空貨物大手のフェデラルエクスプレスは関西空港に東北アジアの拠点を置き、大規模な物流施設を建設する方向で、関西空港会社と詰めの協議に入っていることが明らかにしました。
@「体内に器具埋め込んだ」とのメモで緊急着陸
22日、パリから米・シャーロット行きのUSエアウエイズ787便・B767型機の乗客が「手術で器具を体内に埋め込んだ」とするメモを客室乗務員に手渡しました。同乗していた医師がこの乗客を診察しましたが、手術の跡はありませんでした。しかし、同機はメーン州のバンゴー空港に緊急着陸しました。この乗客はカメルーン生まれのフランス人で、着陸後逮捕されました。
@「他人の会話を聞かされるのは苦痛だ」が86%
航空便比較サイトを運営するスカイスキャナーの調査によりますと、航空機内での携帯電話を使用できることについて、86%の人が「他人の会話を聞かされるのは苦痛だ」と答えている、とのことです。
@カンタス航空が国内線と国際線に分社化
カンタス航空は22日、7月に国際事業と国内事業に分社化する方針を発表しました。これは、不振の国際線事業を立て直すために、それぞれにCEOを置き、決算も別々にして、採算性を明確にするため、とのことです。
@A380型機リブ修理は13年第1四半期から、1機で4週間
25日の「ATW」(英文)によりますと、A380型機のリブ亀裂問題について、エアバスは2013年の第1四半期から修理を開始する、とのことです。また、根本的問題はリブに使われている炭素繊維複合材が焼き戻し処理中に脆くなり、アルミとの接合に問題が生じ、飛行中の極端な温度差と翼の上下動に影響されて亀裂が出来る、とのことです。エアバスは2014年から引き渡すA380型機にはこの炭素複合材を使用せず、全てアルミ製にする、とのことです。また、既存機の修理には1機につき、約4週間かかり、費用はエアバスが負担します。
*5月21日
@都合により、明日から3日間の更新が出来ません。次の更新は25日になります。
@金環日食見ました!
今朝の日本で見られる25年ぶりの金環日食を雲間から見ることが出来ました。金環になる前は、どんどん雲が厚くなり、「だめか」と思ったのですが、雲から、“ちらり”と姿を見せてくれました。次の日本で見える金環日食は18年後の2030年6月1日で、北海道だけで見られるそうです。私は無理かも・・・。下に写真を載せます。左は減光フィルター付、真ん中と右は、雲の中でフィルターなしで撮影しました。白黒写真ではなくカラーです。撮影機材は18日に載せたものと同じです。
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6時28分29秒 1/320 F5.6
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7時39分5秒 1/250 F5.6
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7時45分15秒 0.5s F5.6
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@デルタ機が油圧トラブルで緊急着陸・12便に遅れ
昨日午後0時35分頃、台北発成田行きのデルタ航空276便・B747-400型機が成田空港の南約90Kmの太平洋上を飛行中に、油圧系統の不具合を示す警告灯が点灯しました。同機は約30分後に成田空港に、無事緊急着陸しました。安全点検のため、滑走路が約20分間閉鎖され、12便に最大43分の遅れが出ました。
@前田国土大臣が「中途半端で、どうにもならないではだめ」
前田国土交通大臣は18日の記者会見で、全日空の伊東社長が日本航空の営業利益を「不公正」としたことについて、「中途半端なことを行って、結局どうにもならなかったということになってはいけない。当事者は血の出る努力をしたし、国としてもできるだけのことをして、その結果、こういうことになった」と述べました。
【コメント】全日空が破綻しても、同じような対応をしたでしょうね。結局は大企業優遇策の一つになりますね。「血の出る努力」とは、従業員にリストラを押しつけることなのでしょう。政界や官僚や財界の利益誘導の“ごり押し”が、破綻原因の大きな部分を占めるというのに。
@韓国で操縦室に芸人を招いた機長の解雇認める判決
韓国のマスコミ報道によりますと、ソウル高裁民事1部は20日、2008年11月7日に韓国のお笑い芸人を操縦室に迎入れたパイロットが「会社の解雇処分は重すぎる」と訴えていた裁判で、航空会社側の処分を「妥当」とする判決を言い渡しました。第1審では「解雇を取り消すべき」との判決が出ていました。高裁判決では「操縦室の安全管理は乗客全員の安全に直結する。機長は離陸前から、コックピットに招き入れ、ほぼ、着陸まで同席させた」と指摘しています。
*5月20日
@羽田発高松行きの日航機が電気系統トラブルで大幅遅れ
昨日午前7時45分発の羽田発高松行き日本航空1403便・B737型機が、電気系統のトラブルで機材を変更したため、約2時間50分遅れとなりました。この影響で折り返し便も約3時間10分遅れとなりました。
@デルタ航空が第4四半期に大西洋路線を5%削減、太平洋路線も
デルタ航空は18日、燃料の高騰と欧州の信用不安により、第4四半期に、大西洋路線容量の5%を削減する事を明らかにしました。また、太平洋路線についても1〜2%削減する用意がある、と述べています。
@エア・パシフィック航空が「フィジー・エアウェイズ」に社名変更
エア・パシフィック航空はこのほど、社名を6月頃に「フィジー・エアウェイズ」に変更することを明らかにしました。「フィジー・エアウェイズ」は1958年から1970年に使用していた社名で、「誇り高いフィジーの伝統と、フィジーへ渡航する際に最も大きな役割を担う航空会社であることを表す」としています。同航空は2009年3月で成田路線から撤退しています。写真は1995年7月6日に、成田空港で撮影したエア・パシフィック航空のB747型機です。
*5月19日
@カジノ複合施設経済効果は1兆5000億円?
昨日、「グレード・アップ『ナリタ』活用戦略会議」の第3回会合が開かれました。千葉県はこの席で、カジノを含む複合施設の空港周辺への導入に向けた調査結果を報告し、経済効果が年間1兆1000億から1兆5000億円になるとの調査を明らかにしました。調査では、シンガポールにある同じような複合施設「マリーナ・ベイ・サンズ」など海外の先進事例を検証しました。アジアの富裕層をターゲットにし、日本独自の文化を生かすことや、犯罪者の排除や青少年の入場制限も提案されました。委員からは「カジノ利用は外国人のみにすべきだ」などの意見が出ました。右の写真で左にある高層の建物がシンガポールの「マリーナ・ベイ・サンズ」です。屋上の船型のところは、庭園になっており、プールもあります。(2011年2月撮影)
【コメント】「“もうけ”のためなら、何でもあり」というのが森田知事の姿勢でしょうか? 森田知事もカジノは好き、とのことですが。
@「来春にも国際線進出」ジェットスター・ジャパン社長
ジェットスター・ジャパンの鈴木社長はSankeiBizとのインタビューで、国際線の就航について、中国や台湾、韓国、フィリピンを候補地として挙げ、「来年春までにはスタートしたい」との考えを表明しました。
@サウスウエスト航空がB737型機受領を4年後倒し
アメリカの格安航空会社(LCC)「サウスウエスト航空」は18日の株主総会で、発注済みのB737-800型機30機の受領を、2013年受領予定の20機を2017年に、2014年に受領する予定の10機を2018年に後倒しする事を明らかにしました。これにより、約10億ドルの経費削減になります。
*5月18日
@21日には25年ぶりに、金環日食が見られます
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25年前、沖縄県座喜味城跡にて撮影した金環日食
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5月18日午前10時41分 1250分の1秒 F7.1
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空港や飛行機とは関係ありませんが、来週の月曜日には25年ぶりに日本で金環日食が見られます。私ごとですが、25年前には沖縄に行き、金環日食を見てきました。その時の写真が上の左です。当時は、デジタルカメラがありませんでした。そこで、200mmの望遠レンズに2倍のテレコンバータをつけて撮影したものです。右の写真は今日、オリンパスの30倍ズームデジタルカメラ「SP-800UZ」に減光フィルターをつけて撮影したものです。このところ出現した大黒点群もきれいに撮影出来ました。下段の写真のように、粒状斑も見えます。25年前に比べると、本当に手軽に撮影できます。21日朝ですが、晴れると良いですね。
@2011年度旅行取扱額が前年度比0.5%減に
観光庁が昨日発表した、2011年度主要旅行会社の取扱額は前年度比(以下同じ)で0.5%減の微減にとどまりました。この内、海外旅行は2.0%増、外国人旅行は25.3%減、国内旅行は1.4%減となっています。海外旅行は大震災から後半に急回復しており、第4四半期は12.9%増となりました。外国人旅行は第1四半期に61.8%減だったものの、第3四半期は7.0%、第4四半期は20.6%減となっています。
@「競争環境は公平・公正なものではない」と全日空社長
全日空の伊東社長は昨日開いた記者会見で、「日本航空との現在の競争環境は公平・公正なものではない」と述べました。しかし、一方で、「日本航空の救済は合法であり、現時点で政府に具体的な是正を要求するつもりはない」としています。
@中国で軍用機写真などをネットに載せた人が罪に問われる
11日付けの「中国青年報」によりますと、中国ではこのところ、軍事施設や軍用機や武器などを撮影し、インターネットで公開した人が「国家機密漏洩罪」で逮捕される事案が多発している、とのことです。中国では軍事機密漏洩の7割が、インターネットによるもの、とのことです。
【コメント】中国に限らず、外国では軍事施設や軍用機の撮影は禁止されているところがかなりあります。外国に行ったときには不用意にこのような写真を撮影しないように注意しましょう。
@「9時間までは我慢できる」が48%、長距離LCC利用
世界的な大手旅行検索サイトの「スカイスキャナー」が1800人以上の旅行者を対象として実施した、長距離格安航空会社(LCC)の利用についてのアンケートによりますと、48%が「最長9時間までなら我慢できる」と回答しています。また、30%は「10時間以上でも我慢できる」とし、22%が「4から6時間なら我慢できる」としています。また、座席の間隔については、格安航空会社(LCC)の大半が29インチ(約73.6cm)の座席間隔を使用していますが、35%の人が「後2インチ(約5cm)広くなれば、気にならない」と回答しました。
【コメント】年を取って、体の硬くなった私には2インチでは我慢でませんね。きっと。
@ブランデンブルグ空港の開港は来年3月17日に再延期
ベルリン・ブランデンブルグ空港の監査会は、「8月に開港を延期する」としていた、開港を「2013年3月17日に再延期する」と発表しました。消火施設の改修に時間がかかるため、としています。
@ミユンヘン空港でATR72-200型機が滑走路逸脱
17日午後2時頃、ドイツのミュンヘン空港を離陸したエア・ドロミティ航空のATR72-200型機が、離陸直後に客室内に煙が発生したため、同空港に引き返し、緊急着陸しました。その際に、同機は滑走路を逸脱し、芝生に突っ込みました。乗客1名が軽傷を負いました。17日は同空港の20周年記念日でした。
@B787型機の月産台数を10月に5機へ
ボーイング社は投資家向けの説明会で、今年10月以降、B787型機の月産台数を現在の3.5機から、5機とすることを明らかにしました。2013年末には10機とする計画です。
*5月17日
@「バルサ」をラッピングしたトルコ航空機
昨日、成田空港に行ったところ、第1ターミナルの駐機場に、胴体後ろ半分に、プロサッカーチーム「FCバルセロナ」の選手をラッピングしたトルコ航空機が駐機していました。サッカーというのは世界で人気のあるスポーツなのですね。以前にも、エティハド航空機の機体に英国のプロサッカーチム「マンチェスター シティー」のマークをマッピングした機体(2012年3月8日出来事参照)を載せました。
@成田空港乗継エリアで偽造旅券の受け渡しが横行
昨日の毎日jpによりますと、このところ、成田空港の乗継を利用して、偽造旅券と報酬を交換し、他国に不正入国を試みるケースが増えているようです。乗継エリアでは日本への入国審査はありませんが、航空会社のチェックで発見されるケースが相次いでいます。昨年4月以降で、中国人9人、スリランカ人3人、パキスタン人1人の合計13人が摘発されています。仲介しているのは台湾人のブローカーで、台湾国籍の偽造旅券を用意して、相手に報酬と引き替えに渡します。これを使うのは、自国の旅券よりも相手国の入国審査が緩くなることによるようです。
@フジドリームエアラインズ機が与圧警告で引き返す
昨日午後5時55分頃、名古屋発熊本行きのフジドリームエアラインズ337便・エンブラエル170型機が京都市上空を飛行中に、客室の与圧異常を示す警告灯が点灯しました。このため、同機は名古屋空港に引き返し、無事着陸しました。この便と折り返し便が欠航となりました。
@新千歳空港に2日にわたり、爆弾電話
14日と15日に「新千歳空港に爆弾を仕掛けた」との電話がありました。新千歳空港署はターミナル内や駅などの捜索を行いましたが、いずれも不審物はありませんでした。14日午後1時30分頃にインフォメーションセンターに男の声で電話があり、15日午後2時7分頃に千歳署空港警備派出所に男の声で電話がありました。警察は威力業務妨害の疑いで捜査しています。
@ピーチが関西=ソウル線増便を前倒し
ピーチ・アビエーションは昨日、8日から1日1往復で就航した関西=ソウル線を、当初、「7月1日から1日3往復に増便する」としていましたが、6月23日からに前倒しする、と発表しました。4機目の機材受領が予定よりも早くなるため、とのことです。
@SSJ100型機のボイスレコーダー見つかる
SSJ100型機のボイスレコーダーが16日発見されました。ボイスレコーダーは尾部残骸から約100mのところにありました。しかし、フライトレコーダーはまだ発見されていません。
*5月16日
@成田空港の警備緩和に意見が続出
今日の毎日新聞によりますと、昨日「千葉県経営者協会」が開いた「変容する成田国際空港の未来図」と題したシンポジュウムで、パネルディスカッションに臨んだ相川芝山町長は「(空港反対派と警官隊が衝突を繰り返したような)昔とは状況が違う。時代認識を改め、安心して利用してもらえるように検問方法を見直して発展の道しるべにしてほしい」と述べ、この意見に賛同する意見が相次いだ、とのことです。
@「成田シャトル」が苦戦・4月搭乗率
スカイマークが10日に発表した4月の搭乗実績によりますと、旅客数は前年同月比(以下同じ)22.8%増となりましたが、利用率は3.6ポイント減の65.8%となりました。この内、「成田シャトル」では札幌線が45.3%、旭川線が34.2%、神戸線が37.6%、福岡線が52.0%、沖縄線が39.0%となっており、苦戦しているようです。
@全日空が来年4月1日に持株会社に移行
全日空は昨日、会社分割方式によって、来年度から持株会社に移行することを発表しました。すでに、「ANAホールディングス株式会社」を設立し、2013年4月1日に「全日本空輸株式会社」に商号変更した上で、全事業を継承させる、とのことです。同時に、現在の全日空本体は「ANAホールディングス株式会社」に商号変更し、持ち株会社に移行します。これにより、2013年度以降は「ANAホールディングス株式会社」の傘下に、全日空やエアアジア・ジャパンやグループ子会社が入ることになります。
@中国の空港・7割が赤字経営
中国民用航空局がこのほど発表したところによりますと、2011年は、中国の180空港のうち、135空港が赤字で、赤字額は16億8000万元に達している、とのことです。理由として、(1)需要が予想よりも伸びていないこと、(2)半数以上の空港で1日当たりの発着回数が6回以下になっていること、(3)一部地域では空港の密度が高すぎること、をあげています。しかし、地元自治体の幹部や経済界には空港建設の意欲が高く、2015年までにさらに、45の空港建設が予定されているそうです。この背景には「空港建設が地元の経済界にに大きな利益をもたらす」ことがある、としています。
【コメント】少し前の日本の実情と似ていると思ってしまいますね。