2012年5月前半の出来事


*5月15日

@日本航空の2012年3月決算で経常利益が2年連続の過去最高に
 日本航空が昨日発表した、2012年3月決算によりますと、営業利益が2049億円となり、2年連続して過去最高を更新しました。純利益は1866億円でした。路線の縮小や、機材の適正化などによりコストが減少し、ビジネス需要が好調に推移した結果、とのことです。しかし、この好業績の裏には、資産価値を簿価から時価に直すことによる減価償却費負担の減少で460億円、破綻により資産の評価を切り下げたために、法人税をほとんど払わなくてすむ事による約800億円の事実上の免税効果、の合わせて約1300億円の優遇措置があります。2013年3月期については、営業利益が前期比26.8%減の1500億円、純利益は30.3%減の1300億円としています。記者会見で稲盛名誉会長は自身の進退について「来年の2月か3月には退かせてもらいたい」と述べました。

@全日空と日本航空の3月輸送実績が反動で大幅増に
 全日空と日本航空がそれぞれ9日に発表した、グループの3月輸送実績が昨年の大震災による大幅減少の反動で、大幅な伸びになっています。
 全日空が発表したグループの3月輸送実績によりますと、国際線旅客数は前年同月比(以下同じ)34.9%増となり、利用率は14.2ポイント増の78.9%となりました。また、国内線は旅客数が19.0%増、利用率が9.6ポイント増の64.0%となりました。
 日本航空が発表した3月の輸送実績によりますと、国際線は旅客数が前年同月比(以下同じ)23.3%増、利用率は14.8ポイント増の79.6%となりました。また、国内線は旅客数が20%増、利用率は10.4ポイント増の65.2%となっています。

@日本貨物航空が6月の燃油サーチャージャーを引き下げ
 日本貨物航空は6月1日からの国際航空貨物にかける燃油サーチャージャーの引き下げを発表しました。長距離は1kg当たり(以下同じ)7円値下げして142円、遠距離アジアは6円値下げして121円、近距離アジアは5円値下げして101円とします。原油価格の値上がりが一服状態になっているため、とのことです。

@全日空機が油圧トラブルで2便欠航
 昨日午後3時30分頃、羽田発高松行きの全日空997便・B767型機が油圧系統のトラブルで欠航となり、折り返し便も欠航となりました。乗客は別便に乗り換えました。

@ネパール墜落事故機はドルニエ228型機
 ネパールで14日に墜落したアグニ航空機はドルニエ228型機だった、とのことです。この航空機は短い離着陸距離を持ち、ネパールの山岳地帯での使用に適していたようです。当時の天候は強風が吹き荒れていた、とのことです。右の写真は、JAXAが実証実験機として導入したドルニエ228型機です。(2007年4月22日撮影)


*5月14日

@今年度の発着回数を21.5万回と想定・成田空港会社
 成田国際空港株式会社は11日の決算発表で、2012年度の発着回数が21.5万回との予測を発表しました。この内、国際線は前年度比(以下同じ)6.5%増の17.5万回、国内線は73.4%増の4万回としています。旅客数は3469万人とし、2006年水準を回復したい、としています。国際線旅客数は13.2%増、国内線旅客数は118.2%増と見込んでいます。貨物量は世界景気の減速が予測されることから、1.3%減としています。

@「着陸料の見直しは、当面行わない」森中社長
 成田国際空港株式会社の森中社長は11日の記者会見で、着陸料について、「調整はしていくが『利益をすぐに還元する』と言う事にはならない。現在の着陸料は国際競争力や国内の空港とのバランスからも、そこそこと思う。すぐに見直しと言うことはない。」と述べました。

@国土が「大阪空港廃港検討」を明記
 国土交通省は7月に経営統合する関西空港と大阪空港の運営方針を定める国の基本方針の素案をまとめました。この中で、将来的に大阪空港廃港を検討することを明記する一方、当面は大阪空港のジェット機枠を拡大する方針も明記しています。国土交通省はこの素案を今日にも、地元に提示して調整を開始します。6月中には正式に決定する予定です。3空港共存を主張する神戸市などは反発するものと見られます。

@琉球エアーコミューター機でトラブル3件
 昨日午後3時10分頃、那覇発与那国行き琉球エアーコミューター889便・DHC8-100型機が離陸直後に、車輪が格納されていないとの警告灯が点灯しました。このため、同機は那覇空港に引き返し、約35分後に無事着陸しました。
 乗客は別の同型機に乗り換えて、午後5時頃離陸しましたが、この機体でも車輪の不具合を示す警告灯が点灯しました。このため、同機は那覇空港に引き返しました。この2度にわたるトラブルで、結局、この便は欠航となりました。
 今日午前8時30分頃、那覇発久米島行きの琉球エアーコミューター873便・DHC8型機が離陸直後に、ギアトラブルのために那覇空港に引き返しました。同機は無事着陸しましたが、この便とこの機体を使用する予定だった、後続3便の計4便が欠航となりました。

@ソラシドエア機が車輪格納室火災警報で引き返す
 昨日午後7時40分頃、羽田発宮崎行きのソラシドエア63便・B737型機が静岡県上空を飛行中に、主脚の格納室で火災が発生した、との警告灯が点灯しました。このため、同機は羽田空港に引き返し、8時30分頃、無事緊急着陸しました。点検では火災の形跡はありませんでした。この便は欠航となりました。

@ネパールで小型機墜落し、14人が死亡
 詳しいことはまだ分からないのですが、14日にネパールのアグニ航空の小型機が、北部ジョムソンの空港に着陸する際に墜落し、乗客・乗員21人の内、14人が死亡した、とのことです。


*5月13日

@芝山町に脱走カンガルー4頭捕獲騒動
 10日未明、成田空港の南にある芝山町で、カンガルー4頭がはねているのが発見されました。通報を受けた千葉県警成田署と山武署などの警察官約20人が捕獲に当たり、午前7時30分頃までに4頭とも捕獲されました。この4頭は芝山町の隣にある富里市の貿易会社「川原鳥獣貿易」飼育場から脱走したものでした。施錠のミスと見られています。カンガルーは「赤カンガルー」で立つと身長が160cmぐらいあったとのことです。国際空港周辺ならではの騒動でした。

@「14年までに10路線に増やしたい」春秋航空董事長
 今日の「日刊トラベルビジョン」によりますと、現在、茨城・佐賀・高松から上海への路線を開設している春秋航空の董事長は同社とのインタビューで、2014年までに、地方空港だけではなく成田・関空・中部なども含め、10路線の開設を目指すことを明らかにしました。将来的には日本に拠点空港を設定する計画もある、としています。


*5月12日

@11年度最終利益が35億円の黒字に・成田空港会社
 成田国際空港株式会社が昨日発表した、2012年3月期決算によりますと、連結最終利益は前期比64.3%減の35億円となり、黒字を確保しました。昨年8月の予測では、大震災の影響で赤字を予測し、同11月10日の予測では32億円の黒字でした。2012年3月期の最終利益は、格安航空会社(LCC)の参入などで、254.4%増の126億円を見込んでいます。

@「移転をしないのだから、騒音は甘受すべき」と国が主張
 10日に開かれた、第3次嘉手納基地爆音差し止め訴訟の第3回口頭弁論で、国側は「移転の補償などの施策を利用するか否かは、居住者の自由な意思に委ねられている。居住を継続するのであれば、騒音の影響があってもそこに居住する利便を選択している」「自ら居住を継続するとした者は、騒音の影響を自ら甘受すべきもの」との主張を行いました。これに対して、原告団や弁護団は閉廷後に会議を開き、原告団長名で抗議声明を発表しました。声明は「祖先が代々住んできた土地に後から基地が形成された歴史を無視した本末転倒なもの」「騒音の改善に向け政治的責務を果たしていく気概、自国民の生活・健康を保全するという気概は微塵(みじん)も見られない」と厳しく批判し、撤回を求めています。国側の同様の主張は第1次訴訟から行われていおり、裁判長から「書き換え」を勧告されましたが、拒否しています。
【コメント】成田空港周辺の住民の場合もそうですが、住民は先祖代々の伝統がある土地から離れたくはないのです。後から、騒音が来て、「おまえたちはどこかに行け」と強要するのが移転補償です。このような、住民の気持ちを無視して「金をやるのだから、移動するのが当たり前」と言う国側の態度は、「地上げ屋」と同じです。憲法で保障された「国民が健康で文化的な生活を送れるようにする」というのが国の行うべき施策と思うのですが、政府にはこのような「憲法を守る」と言う精神は全く見られません。

@スターフライヤーが「ハイブリッドLCC」をやめ、「ハイブリッド・エアライン」に
 スターフライヤーは昨日、2012〜2014年の中期経営計画を発表しました。その中で、4月2日に発表した「ハイブリッドLCC」の名称を止めて、「ハイブリッド・エアライン」とすることを明らかにしました。欠航時の対応も全て行い、機内サービスもしながら、「レガシーキャリアを上回るサービスを提供しながら、よりリーズナブルな価格設定にする」としています。

@スターフライヤーの決算で、売上高増も営業利益は減
 スターフライヤーが発表した2012年3月期決算によりますと、売上高は前期比で24.2%増となりましたが、営業利益は同23.5%減となっています。総旅客数は同36.7%増、利用率は5.6ポイント減の65.8%となっています。

@「飛行シミュレーションで墜落の原因は人的要因」? SSJ100型機墜落事故
 11日の「ロシアの声・The Voice of Russia(Japanese)」によりますと、モスクワ郊外のジュコフスキーにある航空要員養成センターで行われた、インドネシアで墜落したSSJ100型機墜落事故の飛行シミュレーションで、「原因は人的要因、即ち、パイロットの操縦ミスだった」との結論に達した、とのことです。
【コメント】ブラックボックスが発見されもしない段階での、「結論」はおかしいですね。「パイロットのミスであれば、SSJ100型機の今後に大きな影響が出ない」との思惑もあるのでしょう。機体の技術的問題ですと、販売への影響ははかり知れません。


*5月11日

@成田空港GWの日本人出入国者数が2010年を上回る
 東京入国管理局が今日発表した、ゴールデンウイーク(4月27日〜5月6日)の成田空港出入国者数(速報値)によりますと、前年同期比28.5%増となりました。昨年の大震災で減少した反動で大幅増加になりました。一昨年の2010年と比べてみると、日本人出入国者数は1日当たり約1000人上回り、大震災以前に回復しました。外国人出入国者数は同約2000人下回っていますが、約90%まで回復してきています。

@成田空港の4月貨物取扱量が3ヶ月ぶりのマイナスに
 東京税関が8日に発表した、4月の成田空港貨物取扱量(速報値)によりますと、総取扱量は前年同月比(以下同じ)3.3%減と3ヶ月ぶりのマイナスとなりました。積込量は同2.5%減、この内、輸出量は9.4%減でした。取卸量は4.1%減、この内、輸入量は9.6%減でした。

@成田空港到着前のエアカナダ機に落雷
 昨日午後4時15分頃、成田空港の南東約40Kmの太平洋上を飛行中の、トロント発成田行きのエアカナダ1便・B777型機に、落雷がありました。同便は約5分後に無事着陸しました。成田空港会社では滑走路上に落下物がないかどうか、点検しましたが、異常はありませんでした。

@浜田市の低空飛行件数が4月までに昨年1年間を超える
 島根県浜田市によると、米軍機の低空訓練飛行の目撃件数が、1〜4月だけで135件に達し、昨年1年間の122件を上回りました。同市役所旭町支所屋上に設置した騒音計による測定では、3月14日夜には91.5dB、4月26日の昼間には97.6dBの轟音を記録した、とのことです。

@日本エアコミューター機が油圧警報で引き返す
 昨日午前11時35分頃、大阪発鹿児島行きの日本エアコミューター2407便・DHC8-402型機で、離陸直後に油圧系統の異常を示す警告灯が点灯しました。このため、同機は大阪空港に引き返し、無事着陸しました。原因は調査中です。

@日本航空の営業利益が2000億円を超える
 日本航空の2012年3月連結決算で、営業利益が2000億円を超えることが昨日分かりました。2年連続で過去最高を更新することになります。

@全日空副社長が日航の好決算に不満表明
 昨日記者会見を行った全日空の中村副社長は、日本航空が14日の決算で1800億円を超える営業利益を計上する、との報道について、「会社更生法の下で、かなりの税制上の優遇措置があった結果でもある。」と不満を表明しました。

@スカイマークの営業利益が36.5%増に
 スカイマークが昨日発表した、2012年度3月期決算によりますと、売上高は前期比38.3%増、営業利益が36.5%増の152億8300万円となりました。純利益は21.8%増の77億500万円となっています。

@エアドゥの4月旅客数が27.9%増に
 エアドゥが発表した4月の輸送実績によりますと、搭乗者数は前年同月比27.9%増、搭乗率は同5.5ポイント増の64.8%となりました。昨年の大震災の反動で大幅な伸びになりました。


*5月10日

@成田空港関係路線の有料特急旅客が13.3%減に・京成決算
 京成電鉄が昨日発表した2012年3月期決算によりますと、大震災の影響で、成田空港関係路線の需要が落ち込み、輸送人数全体では前年比1.2%減の中、成田空港路線関係の「有料特急」輸送人数が同13.3%減となりました。なお、持分法適用会社のオリエンタルランドの決算が好調で、純利益は同12.0%増となっています。

@11年度旅客数で全日空Gが2年連続して日本航空Gを上回る
 全日空と日本航空が昨日発表した、2011年度グループの輸送実績によりますと、国内・国際合わせて旅客数が全日空グループは前年度比1.2%減の4256万1964人となりました。日本航空グループは同3581万286人でしたので、全日空が2年連続して上回りました。国際線では日本航空が前年度比20.2%減の684万4772人となり、全日空の同22.2%増の588万3224人を上回りました。

@日本貨物航空がB747-8F型機を8月に成田路線投入へ
 日本貨物航空はこのほど、2012〜21014年の中期計画をまとめました。それによりますと、まもなく、受領するB747-8F型機を8月にも路線に投入し、今年度内にもう2機、2013年度に5機を受け取る計画です。現在運航しているB747-400F型機は自社運航便から順次はずして、共同事業やリース事業にまわす計画です。

@ロシアの「SSJ100」型機がインドネシアで墜落
 インドネシアの運輸当局によりますと、9日午後、同国を宣伝・販促キャンペーンで訪れ、デモ飛行中だった、ロシアの新鋭リージョナルジェット機「SSJ100」型機が消息を絶ちました。捜索の結果、10日にジャカルタ郊外のサラーク山山腹(標高1650m)で機体の一部が発見されました。同機は9日午後2時頃、2回目のデモ飛行のために、首都ジャカルタのハリム空港を離陸し、離陸後約50分経って、ジャワ島の西ジャワ州ボゴール付近の山岳地帯で、レーダーから消えました。同機は墜落の前に、管制官に10000フィートから6000フィートへの降下を要求し、許可された後、右に旋回して降下し、6200フィートでレーダーから消えた、とのことです。当時の天候は悪かった、とのことです。同機にはインドネシアなどの関係者とロシア人乗務員など合計50人が乗っていました。墜落する前の1回目のフライトに搭乗したフォトジャーナリストの写真が公開されています。

@仁川空港でGPWSが誤作動、GPS妨害電波の影響か?
 韓国の朝鮮日報によりますと、先月29日に、新千歳空港から仁川空港に向かっていた、韓国のLCC「ジンエア」機が着陸のため仁川空港に接近中、十分な高度が確保されているにもかかわらず、対地接近警報装置(GPWS)が作動しました。機長はすぐに上昇して、着陸をやり直し、無事着陸しました。北朝鮮からと見られる妨害電波により、GPSによる正しい位置情報が得られなかったものと見られています。


*5月9日

@成田空港署の全員が「認知症サポーター」に
 今日の毎日新聞によりますと、千葉県警成田国際空港署は署員146人全員が「認知症サポーター」になりました。「認知症サポーター」になるには、基礎知識や家族を孤立させないための対応などの講習を受ける必要があります。同署では電車で成田空港に来てしまった認知症の人などを保護するケースが多くなっています。今後も高齢化が進むにつれて、このようなケースが多くなることから、全員が講習を受けた、とのことです。

@岩国基地エアショーの苦情が減少
 岩国基地対策課は昨日、米軍岩国基地の一般公開「日米親善デー」のリハーサルも含めた3日間の騒音苦情が54件となり、一昨年の99件から減少した、と発表しました。昨年は大震災の支援で実施していません。理由として「滑走路が1Km沖合に移転したことと、スーパーホーネットなどの高騒音機が飛行しなかったこと」をあげています。

@国際パイロット団体が日本航空訴訟判決を批判
 今日の「しんぶん赤旗」によりますと、国際定期航空操縦士協会連合会(IFALPA)は7日、パリで開かれた総会で、日本航空のパイロットと客室乗務員の解雇撤回と現職復帰を求めた裁判の判決に対して、「日本航空のパイロットを支援する声明」を採択しました。声明では、「病欠や年齢の高い順の解雇」を認めた判決を「差別を容認したもの」と批判しています。

@IBEX機が防氷装置警告で大阪空港に引き返す
 今日午前9時47分頃、大阪発福島行きのIBEXエアラインズ73便・ボンバルディアCL-600-2B19型機が三重県上空を飛行中に、左エンジン防氷装置のトラブルを示す警告灯が点灯しました。このため、同機は大阪空港に引き返し、約30分後に無事緊急着陸しました。原因は調査中です。乗客は別の機体で福島に向かいました。

@エティハド航空がA350型機を7機キャンセル
 今日のATWによりますと、エティハド航空は発注済みの7機のA350型機をキャンセルしました。同社は1月にも6機をキャンセル(2012年1月24日出来事参照)しており、当初発注の25機から、残りは12機となります。右は成田空港に到着したエティハド航空のA340型機です。

@ベルリンの新首都空港が供用を延期
 ドイツの首都ベルリンに新しくオープンする予定だった「ベルリン・ブランデンブルク国際空港」の開港が延期されました。当初は6月3日に開港される、とされていましたが、防火設備の不備が判明し、8月以降に延期される、とのことです。


*5月8日

@「外国語はなせます」統一バッチを作成・成田空港会社
 成田国際空港株式会社は昨日、空港内店舗の外国語を話せる店員に、統一した「外国語はなせますバッチ」をつけることを明らかにしました。現在も同様のバッチはありますが、各店舗が独自で作っているため、統一性がありませんでした。バッチは話せる外国語に対応して、14種類を作るそうです。

@「羽田空港関係航空機騒音調査結果」が千葉県のページに掲載
 
先月28日の出来事で書いた、「羽田空港関係航空機騒音調査結果」が千葉県のホームページに載っていました。

@航空各社のゴールデンウイーク旅客が増える、大震災の反動も
 
国内航空各社が昨日発表した、ゴールデンウイーク(2012年4月27日〜5月6日の10日間、なお、昨年は11日間でした)の輸送実績によりますと、昨年の大震災による大幅減少の反動などもあり、大幅な増加になっています。国内線では間際予約が約40万人となりました。
日本航空グループは国内線では旅客数が前年同期比(以下同じ)で8.3%増、利用率が69.8%でした。国際線では旅客数が17.7%増、利用率は8.7ポイント増の80.3%となりました。
全日空グループでは国内線が旅客数が8.2%増、利用率が66.4%となっています。国際線は旅客数が15.2%増、利用率は2.8ポイント増の74.9%となっています。
 また、国際線では、両社が先月20日に発表した予約状況と比べますと、両社合わせて旅客数が2.0%増となっており、間際予約が約7800人あったことになります。ただし、キャンセルは考慮していません。
◆スカイマークは旅客数が21.7%増、利用率は16.7ポイント減の68.9%でした。幹線は好調でしたが、成田シャトルや関西空港線が苦戦したようです。
◆エアドゥは旅客数が11.6%増、利用率は1.1ポイント減の82.7%でした。
◆ソラシドエアは旅客数が26.3%増、利用率は79.5%でした。
◆スターフライヤーは旅客数が65.3%増、利用率が7.2ポイント増の81.2%でした。
◆ピーチ・アビエーションは利用率が平均で90.8%とになりました。特に間際予約が約20%もあった、とのことです。
◆フジドリームエアラインズは利用率が79.3%となりました。

@ピーチ・アビエーションが今日国際線に進出
 ピーチ・アビエーションは今日夕方から、初めての国際線となる、関西=仁川線の運航を開始します。この路線には、すでに韓国の格安航空会社(LCC)2社が参入しています。


*5月7日

@仏とギリシャの選挙で財政緊縮派が敗北
 6日、投票が行われたフランスの大統領選挙とギリシャの総選挙で、「緊縮財政により立て直しを図る」事を掲げた現政権が敗北しました。これにより、小康状態だった欧州の金融不安が、再び流動的になる事を心配する世界の投資家が株を売りに出ているようです。日本でも今日の東証株価は270円以上の大幅下げになっています。
【コメント】日本にも少なからぬ影響が出てくるでしょうね。欧州の航空会社への影響が心配です。英国の格安航空会社(LCC)「Bmibaby」航空は経営難で資金援助を募っていますが、現在も買い手が付かず、このまま行くと6月11日から路線を縮小し、9月には完全に運航を停止する、としています。

@カンタス航空がA380型機の納入を後ろ倒しに
 カンタス航空は経費削減のために、2012と2013年に納入予定だった2機のA380型機納入を2016年から2017年に延ばすこと、また、最終納入の6機のA380型機の納入を2018年から2019年に延ばす、としています。


*5月6日

@横風強く、着陸待機中の機が多数
 「Flightradar24」を見ますと、午後4時前後から南西の風が強く、到着機が着陸待ちをして、旋回しているようです。成田空港気象台のデータでは16時の風速が10.3mとなっています。

@今日だけで46300人帰国予定・成田空港
 成田空港はゴールデンウイークを海外で過ごした人たちの帰国ラッシュで、今日だけで約46300人が帰国する見込みとなっています。

@13日に飛行機好きの女性イベントが成田のホテルで開催
 5月13日(日)に飛行機好きの女性のイベント「ひこーき らぶ LOVE ラブ PartII」が、成田空港A滑走路北端東にある「マロウドインターナショナルホテル成田」(2007年11月25日出来事参照)で開催されます。昨年11月の開催に続いて2回目になります。参加費は3500円で、定員は40名とのことです。


*5月5日

@環境省の睡眠調査の怪?
 今年3月26日に開かれた第38回騒音対策委員会で本会の「夜間航空機騒音が睡眠にあたえる影響について」の質問(3月27日の出来事参照)で、国土交通省は「睡眠調査について、環境省にも問い合わせたが、『そのような調査はしていない』との事だった。」と回答していました。
 しかし、私たちは環境省の1000ページ以上になる膨大な調査結果を入手しています。しかし、この調査は不十分なもので、睡眠中の心拍数や呼吸になどについての影響調査は、被験者がたった一人の調査結果です。漏れ聞くところによると、環境省も「この調査は失敗作」と言っていた、とのことです。そのためか、この調査結果は環境省の図書館で閲覧できるのみで、「結果を欲しければ、自分でコピーして欲しい」と言われました。この調査予算は2千万円だった、とのことです。従って、環境省は国土交通省の問い合わせについて、嘘をついたことになります。もっとも、官僚ですから「この調査は航空機騒音に限定したものではない・・・」とかの言い訳はすると思いますが。いずれにしろ、騒音下住民の健康を守るために、欧州の世界保健機関(WHO)の調査のような、徹底した調査をやって欲しいものです。
 本会は2008年9月27日に環境省に「航空機騒音に関する環境基準についての要望書」を提出し、回答を聞きましたが、要望書の中で、「4、 夜間の騒音は睡眠障害など住民の健康に多大な影響を与えます。この影響は平均した騒音だけではなく、単発的な騒音でも影響は甚大です。したがって、夜間や飛行回数の少ない空港の騒音についてはLdenだけではなく、1機1機の騒音の最大値(dbA Max)に対する基準値も加えていただきたい。」と質問しました。
 これに対する環境省の回答は「第4点ですが、1機1機の騒音値を追加する事だが、環境省としてもこれまでにアノイアンスや睡眠調査を行っている。夜間の睡眠影響についてはこれも要望として承る。」というもので、2008年時点で何らかの睡眠調査を行っていることを認めています。また、委託先について「基準値改定となると社会調査とか睡眠影響調査とかをやらなければならない。これは検討会として外部委託でやっている。これを学識経験者も入って検討している。委託先は騒音制御工学会である。」と回答しています。

@エアドゥ機がバードストライクで引き返す・新千歳空港
 昨日午前11時40分頃、新千歳発富山行きのエアドゥ78便・B737-500型機が、離陸直後に左エンジンに鳥が衝突したため、新千歳空港に引き返し緊急着陸たました。乗客・乗員にけが人はありません。


*5月4日
@成田空港で「運び屋」にならないように注意喚起
 東京税関成田支署と県警、県、成田国際空港会社は2日夕方、成田空港で「海外で不用意に荷物を預かって、不正薬物の『運び屋』にならないように」と呼びかける宣伝活動を行いました。成田空港では昨年1年間で覚せい剤密輸の摘発が過去最多の116件にのぼりました。

@嘉手納町屋良地区の深夜・早朝騒音回数が過去最高
 嘉手納町基地渉外課は2日、嘉手納基地周辺の2011年度騒音発生回数を発表しました。それによりますと、総騒音発生回数は、嘉手納地区、屋良地区ともに減少していますが、WECPNL値はそれぞれ「77」と「81」でほとんど変わっていません。特に、屋良地区では午後10時から翌朝6時までの、70dB以上の騒音発生回数が5175回と過去最高を記録しました。これについて、基地渉外課では「同地区に近い海軍駐機場でのエンジン調整が増えたためではないか」としています。1996年に日米が合意した騒音防止協定は、深夜早朝間飛行とエンジン調整などの地上活動は「米軍の運用上の所要のために必要と考えられるものに制限」され、夜間訓練飛行も最小限にするよう明記されています。


*5月3日

@1月に成田発の日航機がオアフ島付近でニアミス
 ハワイの地元メディア「ハワイ・ニュース・ナウ」が1日に伝えたところによりますと、今年1月14日朝、成田発ホノルル行きの日本航空72便が、ハワイのオアフ島付近で、米国のユナイッテド・パーセル・サービス(UPS)の貨物機と、約3Kmまで異常接近し、空中衝突防止警報装置(TCAS)が作動して、衝突を回避していました。原因は経験の浅い管制官の管制ミスととのことです。アメリカ連邦航空局(FAA)もこの事実を認め、「速やかにこの管制官を業務から外し、再訓練を受けさせている」とする談話を発表しました。
【コメント】1月のトラブルを、今まで黙っていたのは何なのでしょうか。マスコミに出なければ、ほっかむりしたのでしょうか。

@全日空機が滑走路閉鎖に間に合わず、嘉手納に臨時着陸
 昨日午後11時10分頃、羽田発那覇行きの全日空139便・B777-300型機が、嘉手納基地に臨時着陸するトラブルがありました。これは、那覇空港で午後11時から今日午前1時30分まで、夜間工事が行われていたためです。那覇空港は全日空にこのことを伝えていましたが、同機は機体のトラブルで羽田発が約50分遅れ、午後11時に間に合わず、嘉手納基地に臨時着陸したものです。同機は今日午前1時27分に嘉手納基地を離陸し、1時43分に那覇空港に着陸しました。同便はこの間、乗客405人を乗せたまま嘉手納基地に待機しました。乗客の話では「到着が遅れると連絡していたのに、着陸が許可されず納得できない」との機長アナンスがあった、とのことです。
【コメント】このような場合は、どうするのでしょうか? 工事時間は決まっていますから、動かせないのではないでしょうか。特に、空港の工事は時間が延びれば、他の便に影響を与えかねません。成田空港では運用時間は、安全上の問題がない限り、厳格に守られます。全日空は欠航を恐れ、「ぎりぎり、間に合う」と思って出発させたのでしょうね。

@MRJ用エンジンの航空機搭載試験が始まる
 三菱リージョナルジェット(MRJ)は開発の遅延が発表(4月26日出来事参照)されていますが、プラット・アンド・ホイットニー社はMRJに採用される予定のエンジン・PW1200Gギヤードターボファン(GTF)の航空機搭載テストを4月30日に、予定通り実施しました。エンジンはフライングテストベッド747SP型機の2階部分上部に設置された、短い翼に取り付けられました。取り付けられている画像が、ここで見られます。

@ルフトハンザ航空の第1四半期は3億8100万ユーロの赤字に
 ルフトハンザ航空が2日発表した、第1四半期(1〜3月)の決算によりますと、営業損失が3億8100万ユーロ(約402億円)となりました。アナリストの予測では約3億ユーロ赤字でした。燃料費がかさんだことと、欧州の景気後退が響いている、とのことです。

@大韓航空の第1四半期は予想外の赤字に
 大韓航空の第1四半期(1〜3月)の決算は、アナリストの黒字予想がはずれ、純損益が672億ウオン(約48億円)の赤字になりました。燃料費の高騰と、景気低迷による貨物輸送の減少が響いています。


*5月2日

@レストランの前には20人以上が行列・「空の駅 風和里 しばやま」
 昨日、先月26日に空港南にオープンした「空の駅 風和里 しばやま」(4月26日の出来事参照)に行ってきました。駐車場が狭く、ゴールデンウイークの谷間なのに、隣にあるエコアグリパークの駐車場を使用しても満車で、にぎわっていました。バイキング形式のレストランは11時のオープンを前に、20人以上が行列していました。バイキングのメニューは40品目弱あります。直売所も広く、品数は豊富で、十分楽しめます。私も野菜を大量に買って帰りました。A滑走路直下のために、ほぼ真上をゴーッと飛行機が通過していきます。

駐車場から見た全景です。
左がバイキングレストラン。開店と同時に入場していきます。
地場の野菜売り場。新鮮で品数も豊富。安い!
空港周辺地域で作られた物産品売り場。奧にはベーカリーも。

@日本航空が12月末から成田=デリー線の増便を計画
 今朝のNHKニュースによりますと、日本航空は今年末以降、成田=デリー線を現在の週5便から週7便に増便する計画、とのことです。

@嘉手納・普天間の11年度騒音測定結果公表
 沖縄防衛局が26日発表した、嘉手納基地と普天間飛行場周辺の2011年度の騒音測定結果によりますと、普天間飛行場周辺の大山では、飛行回数が昨年度に比べ、約1.5倍となり、WECPNL値は1.6ポイント悪化の67.8となりました。他の3地点の測定結果ではWECPNL値が0.4〜5.0ポイント低下しました。また、嘉手納基地周辺では14地点の内、13地点で低下したが、防衛局では「13地点で低下したのは、グアムへの訓練移転が原因。砂辺の増加は北側滑走路の改修工事で、南側滑走路のみが使われたことが原因」としています。

@馬毛島への訓練移転に50%以上が反対・騒音と事故が心配
 今日の南日本新聞によりますと、同新聞が鹿児島県民を対象に4月13日〜15日に実施した、馬毛島への陸上離着陸訓練移転についての電話アンケート調査(1006人)によりますと、「反対」が29.7%、「どちらかと言えば反対」が23.0%となりました。理由は「騒音や事故の懸念」がが最も多かった、とのことです。

@北朝鮮から妨害電波? ソウル周辺でGPS乱れる
 韓国の国土海洋省は2日、「先月28日から現在までに、ソウル郊外の仁川空港などを利用した250機以上の航空機に搭載されているGPSが、北朝鮮からと見られる妨害電波のために、攪乱された」と発表しました。ただ、今のところ、運航に支障は出ていないとのことです。

@マレーシア航空とエアアジアが提携解消へ
 経営再建中のマレーシア航空とエアアジアは提携関係を解消する見通しとなりました。マレーシア航空の株式の2割を保有するエアアジアのリストラ策に、マレーシア航空の労働組合が反発し、政府に提携解消を求めているものです。政権側は総選挙を控えており、この要求を受け入れることになりました。

@デルタ航空が燃費高騰対策で精油所を買収
 ジェット燃料の高騰に悩むデルタ航空は先月30日、米国石油大手から休止中の精油所を1億8000万ドル(約148億円)で買収すると発表しました。今後、1億ドルをかけてジェット燃料の生産設備を拡充します。同時に生産される他の石油製品はイギリス石油大手の系列会社が引き取り、ジェット燃料と交換することになります。この買収により、デルタ航空が使用するジェット燃料の80%をまかまうことになり、年間3億ドルの経費削減が見込まれる、としています。


*5月1日

@4月のアクセス数は、24,798回でした。

@成田=デリー線にB787型機を投入・日本航空
 日本航空は今日から、成田=デリー線にB787型機を投入しました。下の写真は、今日午後0時10分頃にデリーに向け離陸するため、A滑走路に入る日本航空のB787型機(JA822J)です。さくらの山公園から撮影しました。

@スカイマークが成田=鹿児島線を季節運航へ
 スカイマークは今日、7月1日から9月30日まで、成田=鹿児島線を1日1往復で運航することを明らかにしました。成田発は午後0時55分、鹿児島発は午後4時35分となっています。


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