2012年1月後半の出来事


*1月31日

@アメリカン航空が5月末で成田=ニューヨーク線を運休へ
 詳しいことは分かりませんが、アメリカン航空は5月末で成田=ニューヨーク線の運航を停止するとのことです。経営再建による路線の整理と思われます。同航空からはまだ、発表されていないようです。

@フランクフルト空港で夜間飛行の制限を裁判所が命令
 これも詳しいことが分からないのですが、ドイツのフランクフルト空港で、昨年10月25日に供用を開始した第4滑走路の騒音に関して、地元のヘッセン州の裁判所が夜間飛行制限を命令したようです。ヘッセン州政府は午後11時〜翌朝午前5時までの離発着を17回に制限する方針を示していたようですが、裁判所の決定がこれに沿ったものなのか、それとも全面的な禁止なのか分かりません。ルフトハンザ航空などはこの決定を不服として、提訴しているようですが、夜間の貨物便を他の空港に移すなどの対策を取っているようです。

@エアニッポンが明日、24時間ストを予定
 全日空グループのエアニッポンは明日、24時間のストライキを予定しているようです。グループエアラインの再編に関する会社側の回答を不満として実施します。実施されますと、国内線の68便が欠航し、27便に遅れが出るようです。国際線には影響ないようです。


*1月30日

@「1月の旅客(14日時点)は1〜2%増」高橋常務
 成田国際空港株式会社の高橋常務は27日の記者会見で、1月1〜14日の1月の旅客について、「前年同月比1〜2%増で推移している」と述べました。また、格安航空会社(LCC)の専用施設について「国内線は第2ターミナルに増設する施設で対応していく。国際線については、現在就航しているエアプサンなどのLCCと同じように、当面は既存の施設で対応し、需要動向を見極めて、検討する」と述べました。

@10年7月のユナイテッド機エンジントラブルは溶接のミスか・運輸安全委員会
 運輸安全委員会は27日、2010年7月28日に起こった、成田発のユナイテッド航空852便・B777-200型機のエンジントラブル事故(2010年7月29・30日の出来事参照)についての報告書を公表しました。それによりますと、「右エンジンのインレットガイドベーンのシンクロナイジングリングに連結したレバーアームが外れた結果、エンジン内部の空気流に脈動が発生して、エンジン内部に大規模な破損が生じたことによるものと推定される。」としており、原因としてこのエンジンを修理した際に、エンジンメーカー認定の業者でなく、修理手順も違っていた可能性があり、溶接に問題があった可能性を指摘しています。しかし、修理の記録が残っていず、確定できないようです。

@ピーチが車いすの人の予約を断る
 今日の東京新聞によりますと、3月から運航を開始するピーチ・アビエーションは車いすを使用する身体障害者の予約を断った、とのことです。この人は「今までどこの航空会社でも搭乗を断られたことはない。」と話しており、国土交通省とピーチ・アビエーションに要望書を提出しました。車いすを使用する人は車いすを機内貨物として搭載し、本人は座席に座るのが通常です。ピーチ・アビエーションの内規では「車いすの大きさは縦と奥行きが50cm、高さが80cm以内」となっていますが、定款にはなく利用者からは分かりません。ピーチ・アビエーションによりますと「既存の航空会社は貨物をコンテナーで搭載するが、LCCである当社はコンテナーを使用しないので、車いすは貨物室で不安定になり、搭載できない」としています。この人の車いすは電動で幅60cm・奥行き95cm・高さ85cmあるそうです。

@スターフライヤーで2機のラブルにより8便が欠航
 昨日から今日にかけて、スターフライヤーの2機体にトラブルが発生し、8便が欠航しました。昨日午後、羽田空港で点検した機体の操縦室の窓に約90cmのひび割れが見つかり、修理のため、この機体を使う予定の4便が欠航となりました。
 また、今日の北九州発羽田行きの到着後点検で、右主翼のフラップに深さ8cmの凹みが見つかり、修理のためにこの機体を使う予定の4便が欠航となりました。

@機長と副操縦士の乗ったタクシーが追突され欠航に
 昨日午前8時に出発予定だった大分発羽田行きの全日空192便に乗務する予定だった機長と副操縦士が、空港に向かうために乗ったタクシーが追突されました。機長と副操縦士は空港に行きましたが、全日空は「精密検査が必要」と判断し、この便を欠航としました。

@警報装置の誤動作で中部空港に引き返す
 今日午前8時25分頃、中部発長崎行きの全日空371便・A320-200型機が離陸後に貨物室の電子機器格納室扉が閉まっていないとの警告灯が点灯しました。このため、同機は中部空港に引き返し、約30分後に着陸しました。点検したところ、警報機器の誤動作でした。乗客は代替機で約1時間半遅れで長崎に向かいました。

@乗客の体調不良でフィリピン航空機が関西空港に緊急着陸
 昨日午後11時頃、太平洋上を飛行中のサンフランシスコ発マニラ行きのフィリピン航空105便から「乗客の体調が悪いので緊急着陸したい」との要請が関西空港にありました。同機は今日午前3時25分に緊急着陸し、体調を崩した米国人一家4人は病院に搬送されました。一家はサンフランシスコの空港でハンバーガーを食べた後、具合が悪くなった、とのことです。同機はこの一家を降ろした後、マニラに向けて離陸しました。


*1月29日

@「スイス・インターナショナル」が成田=チューリッヒ線を夏に増便
 スイス・インターナショナルは5月26日〜9月23日まで、成田=チューリッヒ線を週2便増便し、週9便とします。子会社のエーデルワイス航空をウェットリースして運航します。機材はA330-200型機になります。昨年はエーデルワイス航空が日本各地の空港からチューリッヒ線を運航しましたが、今年は成田空港からの運航一本となります。理由として「成田空港での需要が強いため」としています。

@「ジェットアジア・エアウェイズ」が成田=バンコク線で定期チャーター便
 タイの「ジェットアジア・エアウェイズ」は2月10日〜5月8日に定期チャーター便として、成田=バンコク線を、1日1便運航します。同航空が日本に乗り入れるのは初めてになります。機材はB767-200型機を使います。

@全日空が世界一安全な航空会社・ドイツのJACDEC
 ドイツのJACDECはこのほど、「2011年世界航空会社安全度ランキング」を発表しましたが、世界の主な航空会社60社の内、全日空が1位になりました。このランキングは各航空会社の運営開始年、安全飛行年数、過去30年間の飛行機事故件数、死亡者数などのデータに基づき算定しています。


*1月28日

@夏季スケジュールから成田空港国内線枠を撤廃へ
 昨日成田市で開かれた「成田空港に関する四者協議会」で、国土交通省は3月25日の夏季スケジュールから、成田空港の国内線発着枠制限(現在は年間3万回)を撤廃して、国内線を自由に設定できるようにする方針を表明しました。発着回数を25万回に拡大するも、約19万回と低迷する中、成田空港と日本各地とのアクセスを改善して、ハブ空港としての機能を充実するためと、今後予定されている格安航空会社(LCC)の参入に対応するものです。
 また、昨年10月20日から実施された「A・B滑走路同時離発着」後の騒音について、成田国際空港株式会社は昨年11月の調査結果を発表し、WECPNL値は、前年同月比で横芝、芝山小が0.2、松尾、大室が0.1ポイント上昇し、変化なしが2
地点、24地点ではわずかに下がった、と報告しました。
【コメント】発着回数が減っている中では、この測定結果は当然でしょうね。発着回数が増加した場合が心配です。実際の発着状況を見ていると、離陸はほとんどA滑走路を使い、着陸はB滑走路を使っているようです。その意味では、昨年10月19日以前の「A滑走路が離陸専用、B滑走路が着陸専用」と変わっていません。

@「成田新高速鉄道アクセス」に補助金返還命令・国土
 「成田新高速鉄道アクセス」は昨日、国土交通省から「補助金の繰り越し手続を怠った」として、約4億3千万円の返還命令を受けたことを明らかにしました。返還すべき補助金を運営費に充てていたものです。同社は返還することを明らかにしました。

@小松空港の75W以上の地区で住宅新築相次ぐ・市が助成制度
 今日の富山新聞によりますと、小松市が航空機騒音75WECPNL以上の民家防音工事助成区域内に新築住宅を建てる際、最高100万円の補助金を支給する制度によって、この地域に住宅を新築する人が増えている、と報じています。同市では75WECPNL以上の地域から流出する住民が多く、地域の活力がなくなることを心配して、この助成制度を設けました。現在までに、この制度を利用して住宅を新築した人は49人に上るそうです。ただし、新築住宅には、騒防法による民家防音工事助成は適用されません。
【コメント】騒音地域の人口流出は空港周辺では共通の悩みです。人口流失は成田空港周辺でも続いています。特に、成田空港周辺では騒特法により、住宅の新築は禁止される地域と、住宅の新築の際には基準以上の防音工事(数百万円必要)が義務つけられる地域がありますので、事実上、新築住宅は建てられません。騒音の被害が予想されるところに、住宅を建てるのは騒音地域の地価が安いためなのでしょうね。しかし、騒音の被害は避けられません。心配です。根本的な解決策は、75WECPNL以上の地区にも、移転補償制度を創設するしかないと思うのですが。

@韓国LCC「イースター航空」が新千歳=仁川線から3月に撤退
 韓国の格安航空会社(LCC)「イースター航空」は昨年5月に就航したばかりの新千歳=仁川線から、3月に撤退することを明らかにしました。イースター航空の就航後に、同路線に進出した韓国の格安航空会社(LCC)「ジンエア」と競合し、搭乗率が平均70%となり、赤字が続いたことが原因と見られています。右の写真は成田空港に乗り入れているイースター航空機です。
【コメント】格安航空会社(LCC)同士の競争も熾烈ですね。レガシーキャリア(既存の航空会社)だったら、“搭乗率70%”なら十分に採算がとれるのではないか、と思うのですが。

@「スパンエアー」が全運航を停止し、破産申請へ
 スペインのマリョルカ島に本拠地を置く「スパンエアー」は27日、全ての運航を停止しました。株主の一つであるスカンジナビア航空の関係者は「同航空は破産申請する」と語りました。スパンエアーはスターアライアンスに加盟し、スペインの国内線とヨーロッパ域内に多くの路線を運航していました。機材はリースも含めて約65機を所有していました。カタール航空と支援についての話し合いを行っていた、とのことですが、結局、合意できずに資金繰りが悪化したようです。スペインの財政危機も影響しているのでしょうか。


*1月27日

@「天神峰明け渡し訴訟」で反対派敗訴が確定
 昨日、最高裁第2小法廷は、成田国際空港株式会社が天神峰現地闘争本部の明け渡しを求めた訴訟で、反対同盟北原派の上告を退ける決定を行いました。これにより、反対同盟北原派の敗訴が確定しました。なお、現地闘争本部は第2審で撤去の仮執行が認められたことから、すでに撤去されています。

@エアニッポン機の大雪山系接近事故は管制官の誤指示が原因
 運輸安全委員会は今日、2010年10月26日に起こった、旭川空港への着陸態勢に入っていたエアニッポン325便で対地接近警報装置(GPWS)が作動した事故(2010年10月28出来事参照)について、管制官が他機との間隔を取るのに気を取られ、大雪山系の最低制限高度3000mを失念し、エアニッポン機に1500mまで高度を下げるように指示したことが原因としています。しかし、機長も高度を下げるのに抵抗感があったにもかかわらず管制官に確認せず、副操縦士も疑問を持ったにもかかわらず、機長への進言をしなかったことも明らかにしています。同機は最接近時は大雪山系の比布岳山頂に、200〜220mまで接近していた、とのことです。

@「10年後には100機体制も」ジェットスター・ジャパン社長
 今日のブルームバーグ・ニュースによりますと、ジェットスター・ジャパンの鈴木社長は同ニュースとのインタビューの中で、所有機材を8〜10年かけて、80〜100機に増やす可能性に触れ、「楽観している」と述べました。「航続距離の長いA330型機の導入も考えている」とのことです。最初は成田空港と関西空港を拠点とする国内路線に参入しますが、「今年中頃」としていた路線計画の発表について、「数ヶ月前倒しできそうだ」と述べました。さらに、最低運賃保証について「すでに国土交通省にも説明をしている」と述べています。

@全日空が13年度採用計画を発表
 全日空は昨日、2013年度の採用計画を発表しました。それによりますと、総合職は12年度比(以下同じ)で35%減の20人程度、整備職は62%減の20人程度、客室乗務員は0%の400人程度、特定地上職は1996年以来の採用見送りとなります。

@エアバスがA380型機亀裂問題の対応を発表
 エアバスは26日、A380型機のリブに亀裂が見つかった問題(2012年1月9日出来事参照)で、対策を明らかにしました。それによりますと、現在、亀裂の生じている機体は亀裂のあるリブを交換する、とのことです。この修理には1機当たり約5日間かかる、とのことです。長期的な対策としては、リブの材質や製造工程を見直す、とのことです。


*1月26日

@平成22年度の成田空港周辺環境基準達成率は67.4%
 昨日千葉県の環境生活部から「平成22年度成田国際空港周辺航空機騒音測定結果報告書」が届きました。これによりますと、環境基準の達成率は「67.4%」で前年度よりも1.5ポイント改善しました。報告書の要約は別ページに掲載します。

@発着回数が10ヶ月ぶりに前年同月比プラスに・貨物量は14ヶ月ぶり
 成田国際空港株式会社は今日、昨年12月の運用状況を発表しました。それによりますと、発着回数が2011年2月以来、10ヶ月ぶりの前年同月比プラスとなり、4%増となりました。また、旅客数は前年同月比(以下同じ)0%となりました。この内、国際線旅客は同1%減で、日本人は5%増、外国人は10%減、通過客は4%減となっています。また、貨物量は2010年10月以来、14ヶ月ぶりに前年同月比プラスの1%増となりました。この内、輸出は8%減、輸入は4%増となっています。給油量は4%減となりました。

@成田空港の旅客が2月6日に8億人を突破の予定
 成田国際空港株式会社が今日明らかにしたところによりますと、成田空港開港以来の旅客数が2月6日に8億人を突破する予定、とのことです。これを記念して同日午前10時から第2ターミナル3階の「スカイリウム」でセレモニーを行う予定、とのことです。

@エジプト航空が成田=カイロ線を4月15日から再開
 エジプト航空は昨日、運休していた成田=カイロ線を4月15日から再開する事を明らかにしました。同航空は昨年11月に、関西空港経由で再開する予定でしたが、需要の低迷を見込んで見送っていました。今回は成田=カイロ直行便として再開する、とのことです。4月15日〜8月31日は週2便、9月1日〜10月28日は週3便での運航となります。機材はB777-300型機となります。

@スカイマークが成田=那覇線を3月25日から1往復増便
 スカイマークは3月25日から、現在は1日2往復で運航している「成田シャトル」の成田=那覇線を1往復増便し、1日3往復にする、と発表しました。右は軍民共用の那覇空港(2012年1月撮影)。

@米国環境保護庁がオスプレイの学校地区騒音を45dBと勧告
 米ハワイ州・カネオヘベイ海兵隊基地への垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの配備に伴う、環境影響評価(アセスメント)の準備書について、米環境保護庁は学校区の騒音基準の低減を勧告していたことが25日、分かりました。月曜から金曜の午前8時〜午後3時までは、騒音を平均45デシベルと定めた米連邦航空局の空港航路改善法の基準を適用して、最終環境影響評価書に反映するよう求めています。
【コメント】配備を予定している沖縄の米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設に向けたアセス評価書では学校などの施設での騒音を軒並み60dB以上としています。この格差は一体何なのでしょうか。

@全日空の12月輸送実績で国内線0.3%増、国際線16.4%増
 全日空12月の旅客輸送実績速報値によりますと、国内線旅客数が前年同月比0.3%増で、利用率が2.1ポイント増の58.5%となりました。また、国際線旅客数は16.4%増で、利用率が1.8ポイント増の74.7%でした。

@ノルウェー・エア・シャトルがA320neoとB737MAXを100機ずつ発注
 オスロを拠点とする格安航空会社(LCC)「ノルウェー・エア・シャトル」は25日、ボーイング社とB737MAX型機100機、B737-800型機22機を発注する契約を結びました。また、エアバスとA320neo型機100機を発注する契約を結びました。


*1月25日

@成田空港勤務者から「遺伝子型D8の麻疹ウイルス」を検出
 国立感染症研究所によりますと、昨年12月末に日本には存在しない「遺伝子型D8の麻疹(はしか)ウイルス」を、成田空港に勤務する22才の女性から検出しました。また、この女性の妹の17才の高校2年生が今年1月に感染し、「遺伝子型D8の麻疹ウイルス」が検出されました。姉は麻疹(はしか)の潜伏期間である1ヶ月前までに渡航歴はなく、外国から成田空港に持ち込まれたウイルスで感染したものと見られています。「遺伝子型D8の麻疹ウイルス」は、インド、ネパール、バングラデシュなどに分布し、これ以外の地域では輸入症例として報告されています。日本では、2009年に沖縄で初めて検出されました。

@IHIが成田空港などにオゾン殺菌装置を納入
 IHIは昨日、オゾンガスを使い検疫担当者が「消毒が必要」と判断した衣類や鞄などを、短時間で殺菌できるオゾン殺菌装置を成田空港など全国の8空港に納入した、と発表しました。

@浜田市が米軍低空飛行の騒音を図る測定器を設置
 島根県浜田市は昨日、同市旭支所の屋上に航空機の騒音を自動測定する装置を設置したことを明らかにしました。同市では昨年9月29日に、小学校の児童が米軍機の低空飛行による騒音にびっくりして、床に伏せるほどの高騒音が発生(2011年10月10日出来事参照)しています。その後も、低空飛行は続き、中止を要請しても効果はありませんでした。測定値は1ヶ月毎に集計され、国・県・米軍に送る、とのことです。

@全日空のDHC8-400型機でステアリングトラブル・秋田路線で11便欠航
 21日、全日空のDHC8-400型機が着陸後、ステアリングが効かなくなるトラブルが発生しました。この修理のために、秋田空港路線で23日午前中までに6便が欠航し、23日午後に秋田=大阪線で運航に復帰し、1往復運航しましたが、同じ所が不具合を起こしました。このため、23〜24日にかけて5便が欠航となりました。

@日本貨物航空が2月の燃油サーチャージャーを引き下げ
 日本貨物航空は昨日、2月1日からの国際線貨物料金にかかる燃油サーチャージャーを発表しました。長距離が1Kg当たり7円引き下げ128円、長距離アジアが同6円引き下げ109円、近距離アジアが同5円引き下げ91円になります。


*1月24日

@27万回時に成田空港での航空を自由化・日英航空交渉
 国土交通省は今日、17〜20日に行われていた日本とイギリスの航空当局者協議の結果を発表しました。それによりますと合意事項は次の通りです。
(1)成田空港では2013年夏に予定されている年間発着回数27万回時に日英間の航空を自由化する。
(2)羽田と成田を除く空港では、ただちに、以遠権も含めて航空自由化を実施する。
(3)羽田空港昼間時間帯の国際線では、国際線枠が3万回から6万回に増える時点で、双方が1日2便の就航を可能にする。
(4)羽田空港深夜早朝時間帯の国際線では、成田空港の27万回実施に合わせて、3万回の枠内で、双方の発着枠を制限しない。

@「B787型機の騒音は靜か」と住民
 昨日、全日空の羽田=大阪線にB787型機が初めて投入されましたが、空港ビル屋上で着陸時の騒音を聞いた大阪国際空港騒音公害伊丹調停団の一人は「想像していたより静か。これなら住民も納得するのではないか」と感想を述べました。
【コメント】本会でも、B787型機が成田路線に投入された時点で、騒音測定を行い、従来機との比較をするつもりです。

@大阪空港の空いているプロペラ機枠を全日空に配分
 国土交通省は日本航空の縮小などで空きがある大阪空港のプロペラ機枠の一部を、当面、今夏季ダイヤで全日空に配分する方針を固めました。これにより、全日空は3月25日より、大阪=福島線を1日1往復で新設し、大阪=仙台・新潟・福岡・大分線をそれぞれ1日1往復増便する、とのことです。

@日本航空が商社と銀行に安定株主を要請へ
 日本航空は昨日、再建により企業再生支援機構が資金を引き揚げた際の、安定株主対策として三菱商事などの6商社とみずほコーポレート銀行などの3行に対して、株式の取得を要請する方針を固めました。しかし、破綻により損失を被っている事もあり、交渉が難航することも予想されます。

@全日空が定時到着率で初めての世界一に
 米国のコンデューシブ・テクノロジー社が実施した、主な世界航空会社の「2011年定時到着率調査」によりますと、全日空が初めての1位となりました。昨年まで2年連続して1位だった日本航空は2位に後退しました。しかし、グループ会社も含めた調査結果では日本航空グループが1位でした。

@エティハド航空がA350型機を6機キャンセル
 エティハド航空は25機発注していたA350-1000型機の内、6機をキャンセルしました。時期や理由は分かりません。


*1月23日

@ユナイテッド航空機が速度計異常で成田空港に緊急着陸
 昨日午後4時頃、サンフランシスコ発成田行きのユナイテッド航空837便・B747-400型機が九十九里平野上空を飛行中に、機長席と副操縦士席の速度計が違う速度を表示するトラブルが生じました。このため、同機は緊急着陸を要請し、4時7分に無事緊急着陸しました。原因は調査中、とのことです。

@全日空が羽田国際線の保安料徴収を中止する
 全日空は12日から徴収していた羽田空港国際線にかかる保安料(12日の出来事参照)・1人100円の徴収を中止し、すでに支払った人には返金すると発表しました。この保安料は国が徴収を決めたもので、12日からの発券、4月1日以降の搭乗分について徴収する事になっていました。
【コメント】真相は分からないのですが、日本航空のホームページには保安料徴収の事は一切出ていないようです。多分、日本航空は額が少額であることから、同航空が負担しているのではないでしょうか。そこで、全日空も徴収を中止したようです。チャイナエアラインも一旦告知しましたが、現在は「重要なお知らせ」から削除しています。


*1月22日

@シベリア航空がハバロフスクとウラジオストクに就航へ
 シベリア航空は3月26日から成田=ハバロフスク線を週2往復(月・金曜日)、3月27日から成田=ウラジオストク線を週2往復(火・土曜日)運航することを明らかにしました。定期チャーター便で、機材はA320型機を使うそうです。

@10年度国内空港利用者ランキングで国際線はダントツの1位
 国土交通省がまとめた、2010年度の国内91空港利用者ランキングによりますと、国際線では成田空港が、2位・関西空港の約2.8倍の利用者でダントツの1位となりました。国際・国内を合わせた総合では羽田空港に次いで2位となっています。前年度(2009年度)に比べて0.1%増となりました。

@全日空と日航の11月成田空港国内線搭乗率
 全日空グループの11月搭乗率から成田空港路線を見てみますと、成田=札幌線が48.3%、成田=大阪線が75.5%、成田=福岡線が42.1%、成田=中部が57.5%、成田=仙台線が77.8%、成田=那覇線が45.6%となっています。
 また、日本航空グループでは成田=札幌線が43.7%、成田=大阪線が68.3%、成田=福岡線が40.2%、成田=関西線が51.5%、成田=中部線が42.8%、成田=那覇線が41.8%となっています。
【コメント】全体的に見て、全日空が落差があるものの比較的順調で、日本航空の低迷が目立ちます。成田空港国内線がスカイマークの「成田シャトル」など、格安航空会社(LCC)参入で増えることになると、全日空や日本航空は厳しくなりますね。

@「爆弾入っている」との冗談で誓約書取られる
 18日午前8時50分頃、成田発ニューヨーク行きの全日空10便の搭乗手続をしていたニューヨーク在住の62才日本人男性が、荷物を預ける際に「爆弾が入っている」と言いました。このため、係員が成田空港署に連絡し、警官が駆けつける騒ぎになりました。荷物を点検したところ、爆弾は見つからず、全日空はこの男性に「二度とこういうことは言わない」との誓約書にサインさせて、同便の出発に間に合ったため、搭乗させました。

@富士急湘南バスが成田空港=小田原線高速バスを31日で運休
 富士急湘南バスは成田空港=小田原間の高速直行バスの運行を、今月31日で運休とすることを明らかにしました。

@全日空のB787型機が初の長距離路線就航
 全日空は21日、B787型機を世界初の国際長距離定期便として羽田=フランクフルト線に投入しました。

@2011年の日本人出国者が2.1%増、外国人入国者は24.4%減
 総務省が発表した2011年の出入国者数(速報値)によりますと、日本人出国者は前年比2.1%増の16,993,987人となりました。超円高の影響で予想よりも大幅に増えています。一方、外国人入国者は24.4%減の7,135,449人となりました。大震災の影響で厳しくなっています。

@「12年訪日外客目標は900万人」溝畑長官
 観光庁の溝畑長官は20日の記者会見で、2012年の訪日外客数の目標について「900万人を目指す」と述べました。また、「2019年の目標2500万人は変えないが、2013年と2016年の中間目標は、震災の影響を考慮して変更する可能性がある」と述べました。なお、2011年の訪日外客数は速報値で約622万人となりました。法務省の発表する「外国人入国者数」から日本永住外国人などを除いた数が「訪日外客数」となります。

@スターフライヤーがエンジン修理で6便欠航
 スターフライヤーは19日、所有機のA320型機の1機で、エンジンの防氷装置に不具合が見つかり、修理のため19日の4便と20日の2便が欠航すると発表しました。この機体では12日にエンジン本体に亀裂が見つかり、交換のために長期修理をしたばかりでした。

@海上保安庁機がバードストライクで大破
 18日午後5時11分頃、9人が乗った海上保安庁のDHC8-300型機が、那覇空港を離陸して石垣島に向かって飛行中に、バードストライクに遭遇しました。同機は前部の上部に大きな穴が開きましたが、そのまま飛行を続け、石垣空港に無事着陸しました。調べたところ、損傷は大修理を必要とするもので、運輸安全委員会では航空機事故と認定し、調査官3人を派遣しました。

@ジェットスター・ジャパンの客室乗務員応募に9000人
 ジェットスター・ジャパンは9日まで延長していた客室乗務員450人の採用試験に、9000人以上がプレエントリーしたことを明らかにしました。また、パイロット職100人の募集に対して、約500人が応募した、とのことです。

@2011年引き渡し・受注ともに過去最高・エアバス
 エアバスは17日、2011年の業績を発表しました。これによりますと、引き渡しは534機、受注数はキャンセルを差し引いた数で1419機となり、ともに過去最高を記録した、とのことです。

@エアバスが平均3.9%の値上げ発表
 エアバスは18日、航空機価格の改定を発表し、平均3.9%値上げしました。A320neo型機ファミリーは平均すると、6.1%の値上げになります。ただ、超円高の影響で、例えば、A380型機は日本円にすると、現在のところでは、昨年の値段と比べて約3億4千万円安くなり、1機が約300億円になります。

@キャセイ航空がA350型機を6機発注
 キャセイ航空は20日、エアバスにA350-900型機を6機発注したことを明らかにしました。引き渡しは2016〜2017年になります。


*1月18日

@都合により、明日から3日間の更新が出来ません。次回は22日の予定です。

米軍チャーター便に関する成田空港会社への公開質問書」のページに会社の回答を追加しました
 「米軍チャーター便に関する成田空港会社への公開質問書」のページに成田国際空港株式会社の回答を追加しました。なお、この回答については、「森中社長も目を通して承認している」とのことでした。回答では「軍事利用はしない。今後もするつもりはない」と答えています。

@成田=ボストン線などにB787型機を投入へ・日航12年度事業計画
 日本航空が昨日発表した2012年度グループ路線計画によりますと、成田空港関係では成田=ボストン線を4月22日から新設し、当初週4便、6月1日から毎日1便を運航します。機材はB787型機を使います。また、成田=シンガポール線を週7便増便し、1日2往復とします。この路線にも9月をメドにB787型機を投入します。さらに、成田=デリー線、成田=モスクワ線、成田=北京線にも、3月末からB787型機を投入する、としています。

@成田=シアトル線と成田=サンノゼ線にB787型機を投入・全日空12年度計画
 全日空が昨日発表した2012年度ANAグループ航空輸送事業計画によりますと、成田空港関係では成田=シアトル線と成田=サンノゼ線を年度下期にB787型機を使い開設します。また、成田=北京線の機材を全てA320型機から、より大型の
B767-300ER型機に変更します。また、国内線では成田=新潟線を開設する一方、成田=中部線を1日3往復から2往復に減便します。

@日本航空が植木社長人事案を正式に発表
 日本航空は昨日、稲盛会長が代表権のない名誉会長に、大西社長が会長に、植木取締役を社長に昇格させる人事案を正式に発表しました。2月に開かれる臨時株主総会と取締役会で決定する、とのことです。

@全日空がB787型機の国内線座席仕様を発表
 全日空は今日、B787型機の国内線座席仕様を発表しました。それによりますと、335席(プレミアムクラス12席、一般席323席)となっています。

@世界4位の航空機リース会社を三井住友 ファイナンス&リースなどが買収へ
 三井住友銀行、三井住友ファイナンス&リース(SMFL)および住友商事の3社は17日、英国の大手金融機関ロイヤルバンク・オブ・SMスコットランドグループ(RBS)から、同行傘下の航空機リース事業「RBS Aviation Capital」を共同で買収することに合意したと発表しました。ただし、当局の許可が条件になります。買収後は既存の「SMFL Aircraft Capital Corporatin」と一体化し、航空機リース会社としては世界4位の航空機リース会社となります。保有機数は発注中含めて329機となり、24ヵ国の65社にリースする規模となります。


*1月17日

@「中止した騒音対策委員会質問事項への回答はしない」地域共生部長
 昨日、回答をを受ける際に、昨年大震災によって中止になった騒音対策委員会の質問事項回答について聞いてみたところ、従来は「文書で回答することになる」としていましたが、回答を行わないことが明らかにしました。行方地域共生部長は「今年3月下旬に開催される騒音対策委員会の質問事項を提出される際に、希望があれば答えます」とのことでした。

@「成田空港は今後国内線の空港としても価値を高める必要がある」航空局長
 長田航空局長は12日に開かれた航空クラブ新春卓話会で講演し、成田空港について「成田空港が今後力を入れていくところは、アジア地域だ。特に中国の内陸部には潜在需要があると思うし、そこに路線が設定されなければ、仁川空港との競争には勝てないので はないか。」と述べ、また国内線が増えることについて「国際線のフィーダー(航空支線航路)というよりも、国内線の空港 としても価値を高めていくことが重要だ」と述べました。
 また、長期的に見て、首都圏の発着回数がさらに必要となった場合について「羽田空港で増やしていくしかない。このためには地上での整備だけではだめで、空域を拡大するための議論が必要だ」と述べました。
【コメント】多分、「羽田空港空域の議論」と言うのは、北側の市街地上空や西側の横田空域のことを指しているものと思います。

@企業再生支援機構派遣の2人が退任へ・日本航空人事
 企業再生支援機構は日本航空再建のために派遣していた3人の取締役の内、中村市と水留氏を退任させる方針を固めました。もう一人の瀬戸氏は日本航空の取締役として留任させるようです。日本航空の再建が順調に進んでいることから、経営の自主性を強化するため、とのことです。社長人事などとともに、今日にも発表される見込みです。


*1月16日

@国内線施設工事始まる
 今日午前、成田国際空港株式会社の本社に行き、軍事チャーター便問題の質問書に対する回答を受けました。この回答については、近く報告いたします。
 本社の南側で国内線の新施設(2011年11月30日出来事参照)工事が始まっていました。回答を受ける際に、確認したところ、「今年の夏には供用開始になる予定」とのことでした。下の写真の上段がその様子です。すぐ左に成田国際空港株式会社の本社ビルがあります。
 その後、第1ターミナルに行きましたが、第1駐車場で、以前にも報告した米軍の大型バスが駐車していました。下の写真の下段がそのバスです。

@メキシコの「ボラリス航空」がA320neo型機を30機発注
 エアバスは12日、メキシコの「ボラリス航空」からA320neo型機を30機と、A320型機ファミリーを14機、計44機の正式発注を獲得した、と発表しました。