2018年11月後半の出来事


*11月30日

@成田空港が「空港カーボン認証プログラム」で「レベル3」を獲得
 成田国際空港株式会社(NAA)は昨日、国際空港評議会(ACI)から二酸化炭素(CO2)の管理や削減を評価する「空港カーボン認証プログラム」で「レベル3」を獲得した、と発表しました。「レベル3」は4段階の上から2番目となります。日本の空港で「レベル3」を獲得したのは初めてとなります。この制度は空港における省エネルギーやCO2削減を進めるための制度です。

@横田基地騒音訴訟で損害賠償9500万円を命じる判決、飛行差し止めは認めず
 今日、横田基地の騒音にさらされている東京都と埼玉の住民144人が騒音による損害賠償と、自衛隊機と米軍機の午後7時から翌朝午前8時までの飛行禁止を求めていた裁判の判決が、東京地裁立川支部で言いわたされました。判決では環境基準の“うるささ指数75WECPNL”以上の住民について、騒音の程度に応じて月額4000〜12000円の賠償金、総計約9500万円の賠償を国に命じました。
 判決の中で、裁判長は騒音によって睡眠や会話が妨害されているほか、「『病気が発症するかもしれない』といった不安感も被害にあたる」と認定し、「裁判所が繰り返し、騒音被害の慰謝料の支払いを国に求めてきたにもかかわらず、米国と国は抜本的な被害防止対策を講じず、被害を漫然と放置してきた」と指摘しました。しかし、将来分については「将来判断すべきで、提訴する権利がない」として却下しました。また、飛行差し止めについては従来判決を蹈襲し認めませんでした。

@飲酒の日本航空副操縦士に禁固10ヶ月の実刑判決
 ロンドンから羽田空港に向かう便に乗務する予定だった、日本航空の副操縦士の飲酒に関する判決が、現地時間29日午後、英国の裁判所で言いわたされました。判決は禁固10ヶ月の実刑となりました。裁判官は「酩酊状態により、搭乗する全ての人の安全を危険にさらした。大変な悲劇を引き起こす可能性があった」と述べ、一緒にいた2人の機長が気付かなかった点にも疑問を呈しました。裁判の中で、最初に気付いた運転手は「被告は真っ直ぐには立てなかった」と証言していました。なお、日本航空の国土交通省に提出した報告書はリンク先にあります。

@日本航空の10月実績は旅客数は増加も、利用率は低下
 日本航空が昨日発表した「JALグループ10月マンスリーレポート」によりますと、旅客数は国際線では前年同月比(以下同じ)4.8%増の76万7120人、利用率が0.8ポイント減の81.5%となりました。一方、国内線では旅客数が1.7%増の308万1639人、利用率は0.7ポイント減の75.9%となっています。
 この内、成田空港関係路線の利用率は成田=伊丹線が0.7ポイント増の82.4%、成田=札幌線が3.7ポイント減の49.1%、成田=中部線が2.5ポイント増の79.9%、成田=福岡線が3.9ポイント増の52.7%となっています。
 運航状況は、欠航率が国際線0.1ポイント悪化の99.9%、国内線1.1ポイント改善の1.2%となっています。定時出発遅延率は国際線が3.5ポイント改善の8.5%、国内線が4.0ポイント改善の7.1%となりました。


*11月29日

@10月の総発着回数は3%増、国内線発着回数は11ヶ月ぶりにプラス
 成田国際空港株式会社(NAA)が今日発表した「10月空港運用状況」によりますと、総発着回数は前年同月比(以下同じ)3%増の2万1996回と10月として過去最高となり、この内、国際線発着回数は4%増と10月として過去最高、国内線発着回数は±ゼロですが、微増ながら昨年12月以来のプラスとなりました。
 総旅客数は10月として過去最高の5%増の360万5392人となり、この内、国際線旅客数は6%増と10月として過去最高、国内線旅客数は1%増と10月として過去最高となっており、昨年12月以来11ヶ月ぶりのプラスとなりました。国際線旅客数の内、外国人は8%増でしたが、前年同月比の伸び率では今年度に入って初めての一桁台となっています。日本人は8%増でした。
 国際総貨物量は1%減で、積込量が±ゼロで輸出量は13%増、また、取卸量は2%減で輸入量は12%増となっています。
 給油量は3%増でした。

@12月6日から高速離脱誘導路の一部を供用開始
 成田国際空港株式会社(NAA)は今日、整備中の高速離脱誘導路の内、A滑走路の4本とB滑走路の1本を12月6日から供用を開始する、と発表しました。

@KLMオランダ航空のパネル脱落は非正規部品の使用が原因
 運輸安全委員会は今日、昨年9月23日に起こったKLMオランダ航空・B777-200型機からの胴体パネル脱落重大インシデントについての報告書を公表しました。これによりますと、原因はパネルをとめていた29本のボルトの内、5本に正規部品でなく誤部品が使われていたことが判明しました。誤部品は正規部品に比べて頭の直径が小さく、グリップ部分が長くなっていました。このために、胴体パネルがきちんと固定されていませんでした。また、落下したパネルの前方上部を固定するブラケットも改良前のものであり、このブラケットの破損部には金属疲労が見られました。これらのことから、パネルに隙間ができ、飛行中に空気が流入することにより、パネルが振動し、金属疲労が進んで破断に至った、としています。なお、同型機の同じパネルの脱落は世界で10件起こっていることが判明し、ボーイング社は正規部品を使うよう注意を出しています。


*11月28日

@ NAA がA滑走路15万回超で自治体に説明始める、A滑走路運用時間延長はやめよ
 今日のNHKニュースによりますと、成田国際空港株式会社(NAA)はA滑走路の使用回数が、A滑走路の運用時間を1時間延長することにより、地元と8年前に結んだ「年間発着回数30万回」時の約束「A・B滑走路でそれぞれ15万回」を越えることが確実になることから、地元自治体への説明を始める事になりました。昨年のA滑走路の使用回数は14.9万回となっており、今年はB滑走路の使用回数を増やして対応しています。 NAAでは「15万回を超えても、騒特法の基準値を超えることはない」としているそうです。
【コメント】「騒特法の環境基準を超えない」と言いますが、「航空機騒音に関する環境基準」の達成率は約60%に過ぎません。ましてや、A滑走路運用時間1時間延長によって、「静穏な時間がたったの6時間になる」という、非人道的な環境になります。このような計画は直ちに撤回すべきです。

@ジェットスター・J がA321neoLR型機を導入し、中距離 LCC に参入を表明
 ジェットスター・Jは昨日、都内で事業計画説明会を開き、2020年には座席数が多く、航続距離の長いA321neoLR型機を3機導入し、需要の多い国内線での使用や東南アジアのリゾート地への路線を検討することを明らかにしました。また、来年春には同航空25機目となるA320neo型機を導入する事も発表しました。片岡社長は「A321neoLR型機では日本からオーストラリアやインドまで飛ぶことができ、その範囲内全てが就航地として想定できる」と述べました。A321neoLR型機の導入で中距離路線へ参入することになりますが、日本航空が計画している「中距離LCC」との関係については「詳細は聞いていない」としています。
 さらに、国内線では東北地方では初めてとなる成田=庄内線開設に向けた検討を、地元もまじえて積極的に行っていることを明らかにし、また、下地島線に続く新たなリゾート路線を検討していることを明らかにしました。
 写真は成田空港を移動する24号機・「JA24JJ 」です。

 

@日本エアコミューターの機長がアルコール検査で乗務交代、約1時間遅れる
 今日午前8時50分発、鹿児島発屋久島行きの日本エアコミューター3741便・DHC8-400型機が、機長のアルコール検査で基準以上の数値が検出されたことから、機長を交代させて約1時間遅れで出発するトラブルがありました。呼気検査で基準の2倍のアルコールが検出された、とのことです。このトラブルで、この機体を使う3便にも遅れの影響が出る見込みです。

@「 LCC の伸び率が20%なら4000万人達成」と内閣府
 内閣府は昨日、 LCCの就航便数が毎年20%増加した場合には、政府が目標としている2020年に訪日外国人4000万人を達成可能、との見通しを明らかにしました。しかし、この伸び率が10%にとどまる場合は3770万人にとどまる、としています。

@ライオンエア機の「左右の迎え角センサーが20度違っていた」とインドネシア運輸安全委員会
 今日の日本経済新聞によりますと、インドネシア運輸安全委員会は現地時間28日、ライオンエア610便の墜落事故についての中間報告を発表しました。この中で、機体の水平向きを計る「迎え角(AoA)センサー」が、「左右のセンサーで(データが)20度食い違っていた」ことを明らかにしました。これが、墜落の直接原因である可能性が高まりました。また、同じ機体で墜落3日前から速度計などの複数の問題が報告されていたことから「当該機は飛行すべきではなかった」と指摘し、ライオンエアの整備体制に問題がなかったかどうか詳しく調べる、としています。


*11月27日

@全日空のA380型機投入は来年5月24日から
 全日空は今日、来年5月24日から成田=ホノルル線にA380型機を投入する、と正式に発表しました。当初は週3往復(火・金・日曜日)とし、7月1日からは原則週10往復(毎日1往復と、火・金・日曜日は追加で1往復)とするとのことです。予約の受付は来年1月中に開始する、とのことです。来年夏ダイヤで全日空の成田=ホノルル線がどのようになるかは分かりませんが、現在、B787型機で運航している便をA380型機に置き換えるようです。

@国土交通省の飲酒問題に対する立ち入り検査が今日から
 国土交通省は昨日、パイロットの飲酒問題で、今日から立ち入り検査を全日空と日本航空に行うと発表しました。立ち入り検査により、提出された報告書に誤りがないかどうかを確認する、とのことです。日本航空には27〜29日、全日空には28〜30日に行うとのことです。また、スカイマークに対しても近く実施する、とのことです。

@日本ではパイロットの飲酒で、基準は設定されていなかった
 国土交通省の「第1回航空従事者の飲酒基準に関する検討会」示された資料によりますと、世界の主要国・航空機関の飲酒に関する基準は「資料 諸外国と我が国の飲酒関連基準の現状」の3ページに出ています。これを見ますと、日本ではほとんど基準がない状態であることが分かります。

@飲酒発覚件数は日本航空ストロー式検査器投入後に急増
 今日の「日刊航空」によりますと、2013年1月以降、国内の航空会社25社で運航乗務員の乗務前アルーコール呼気検査では、運航に影響があった件数は全部で37件あった、とのことです。これにより欠航が1件、乗務員の交代などでの遅延が20件に及びました。
 年別では2013年と2014年が3件ずつ、2015年と2016年が1件ずつとなっていますが、2017年は13件、2018年が現在まで16件と急増しています。これは、2016年6月に日本航空の副操縦士が金沢市内で酔って公務執行妨害で逮捕されてから、日本航空が国内空港にストロー式の感知機を導入した影響が大きいと見られている、とのことです。


*11月26日

@またも「取極書」の約束無視、自衛隊が成田空港を利用
 防衛省は22日、「派遣海賊対処行動支援隊の要員交代」で第1次部隊として、自衛隊員を12月10日に成田空港から出発させる、と発表しています。使用する航空機は「民間定期便」とのことです。
【コメント】以前にも、本会は自衛隊員の部隊派遣で成田空港を使用するのは開港前に本会と、運輸大臣・千葉県知事・空港公団総裁の三者で結ばれた「取極書」にある「新東京国際空港は純然たる民間空港であり、安保条約およびこれに基づく地位協定の存在にもかかわらず、これを軍事的に利用することは絶対に認めない。」に違反すると指摘し、くり返し抗議してきました。今回もこの「取極書」に違反するものと抗議します。

@エール・フランスがA380型機を来年に半減
 エール・フランスは現在所有している10機のA380型機の内、リースで導入している5機を来年に返却して、保有機を5機にする、とのことです。理由として、B777-300ER型機に比べて、運航コストがかさむことと、現在、内装を改装している機体も、ストライキの影響などで遅れて、更新には多額の費用がかかることにある、とのことです。
 写真は成田空港を移動するエール・フランスのA380型機です。最近、成田空港路線では使われておらず、大分前の写真になります。

 


*11月25日

@「爆音訴訟調査研究センター」の第1回総会が開かれる
 今日の神奈川新聞によりますと、昨日、40年以上に及ぶ厚木基地騒音訴訟の関連資料を保管・活用するために関係者が昨年6月に設立した「爆音訴訟調査研究センター」の第1回総会が大和市内で開かれました。同基地周辺の住民は1976年から厚木基地爆音防止期成同盟(爆同)を結成して、飛行差し止めと損害賠償を国に求め続けています。弁護士事務所などに散在していたこの訴訟資料をベーターベース化する作業を始めています。この活動を今後も行うことが承認されました。

@全日空機がギアトラブルで那覇空港に緊急着陸
 今日の沖縄タイムスによりますと、昨日午後6時6分頃、福岡発那覇行きの全日空1081便・B737型機が那覇空港への着陸態勢に入ったところ、右主脚が降りていることを確認するライトがつきませんでした。このため、同機は同6時52分に無事緊急着陸しました。乗客・乗員にケガはありませんでした。那覇空港事務所は滑走路を約4分閉鎖し、安全点検を行いました。

@【私見】8月30日に国土交通省パイロットが MRJ で着陸復航
 私見ですが、20日に放映された、「ガイアの夜明け 『シリーズ 追跡!日の丸プロジェクト?国産ジェット 復活への闘い』」の中で、8月30日にモーゼスレイク・フライトテスト・センターで、三菱航空機会社のパイロットの制服とは違う、灰色の制服を着た国土交通省のパイロットと思われる、数人がMRJで着陸復航を行ったことが映像として出てきました。これについて同センター長が「ホッとした。これから国土交通省による型式証明が順調にいければ、2020年初号機納入を守れる」と言う趣旨の発言をしていました。この8月30日の飛行が国土交通省の型式証明試験飛行の始まりなのかどうかは、はっきりしませんが、この飛行が国土交通省のパイロットだけによる初飛行だったのではないでしょうか。

@ボー社が今週にB737MAX型機の新システムについて大規模な会議
 21日のブルームバーグジャパンによりますと、ボーイング社は20日に、現在、B737MAX型機を運航しているサウスウエスト航空やアメリカン航空グループ、ノルウェー・エアシャトル、ユナイテッド・コンチネンタル・ホールディングスなどを対象とする電話会談を開く予定でしたが、この会談を急遽取りやめた、とのことです。代わりに、今週にB737MAX型機を使用しているか、発注している顧客向けの新システムについてのブリーフィングを開催する、とのことです。この会議には最大で700名を越える参加者が予定されています。

@チェジュ航空がB737MAX型機を最大50機発注
 現地時間20日の「flightglobal(英文)」によりますと、韓国LCCの「チェジュ航空」はボーイング社にB737MAX8型機40機を確定、10機をオプションとする大型発注をしました。受領は2022〜2026年になるとのことです。

@カリビアン航空がB737MAX8型機12機を発注
 現地時間21日、ボーイング社はカリビアン航空からB737MAX8型機12機を受注した、と発表しました。


*11月24日

@今日は国内のニュースを取り上げます。

@港区の住民団体アンケートで「羽田新飛行コース中止」が 84.6%
 22日の東京新聞によりますと、港区の住民で作る「みなとの空を守る会」は21日、港区内の予定されている羽田空港新飛行コース直下の住民を対象としたアンケート結果を発表しました。アンケートは9〜10月に約38000部配布し、返信葉書で1344通の回答を得ました。回答によりますと、計画を「中止してほしい」が84.6%、「賛成」は1.3%でした。同会の増間碌郎共同代表は「航路下の住民でさえ計画の中身を知るのは四割も満たず、新ルート計画を知らされていない。国の周知がいかに不十分だったかが明らかになった」と指摘し、国土交通省にも中止を申し入れる、とのことです。

@5巡目の「羽田空港新飛行ルート説明会」を来月15日から開始
 国土交通省は20日、12月15日〜来年2月23日に羽田空港の都心新飛行コースルートに関する、5巡目の住民説明会を開始しする、と発表しました。今回も、騒音被害を受ける住民から声を直接聞くのではなく、各会場に説明資料を提示して、国土交通省の職員が質問などに答える方法で行うとのことです。各地で36回になるようです。
 写真は昨年行われた説明会の様子です。このような会場を訪れる関係住民は対象者の千人に一人ほどしかいないのではないでしょうか。何故、国土交通省は成田空港周辺で行われているような各地区ごとの説明会を開き、住民の意見を聞こうとしないのでしょうか。

 

@「落下物対策を事業計画に記載」を義務付けへ、国内各社は1月15日、外国各社は3月15日から
 21日の「日刊航空」によりますと、国土交通省は羽田空港の新飛行コース導入に向けた落下物対策として、日本と乗り入れている外国航空会社全てが採るべき約220件の防止策を決めました。これに基づき、国内の航空会社は来年の1月15日から、海外の航空会社は同3月15日から事業計画に記載することを義務付けることになりました。この事業計画記載を行わない航空会社への事業計画を許可しない、としています。チャーター便として乗り入れる場合も、週1便以上の頻度で運航する場合は同様の扱いとします。また、羽田空港と成田空港では2019年夏季ダイヤから国土交通省の職員やNAAの社員による機体などのチェックを始めます。また、落下物事故の救済制度を全国の30空港にも適用し、全ての航空会社に対して加入を義務付ける、とのことです。

@10月の訪日外国人は1.8%増、出国日本人は12.8%増
 観光局は21日、「訪日外客数10 月推計値」を発表しました。これによりますと、訪日外客数は前年同月比(以下同じ)1.8%増の264万600人と、10月としての過去最高を記録しました。9月の自然災害によるマイナスからプラスに戻ったものの、伸び率は7月から下降が続いています。一方、出国日本人数は伸び率で今年最高の12.8%増の164万6200人となりました。

@福岡行きの日本航空機がオーバーブッキングで運用時間に間に合わず欠航に
 21日夜、羽田空港発福岡行きの日本航空335便・B777-200型機でオーバーブッキングが発生し、座席の調整に時間がかかったため、福岡空港の運用制限時間午後10時に間に合わず、欠航となる出来事がありました。不足した座席数は定員375人のところに、401人に座席を売りました。結局、チェックインをしなかった乗客が6人出たため、20人分の座席がないことになりました。日本航空は翌日の便への振替などで座席を提供してもらえるように呼びかけ、これに応じて、最終的には20席分の座席が確保できましたが、この時点で、それから出発したのでは、到着が福岡空港の運用制限時間に間に合わないため、欠航を決断しました。この便の代わりに、22日午前6時発の臨時便を運航することになりました。日本航空はホームページ上で謝罪しています。乗客全員に2万円を支払い、ホテルや食事の実費については全額支払う、とのことです。また、「お詫び」と補償については今後検討して行う、とのことです。乗客の中には宿泊先の手配が出来ず、約30人が空港で一夜を明かしました。
【コメント】オーバーブッキングは航空各社が座席を埋めるために、どこもやっているのですが、何で20席もオーバーブッキングを起こしたのでしょうか。3連休前と言う要素もあったようです。通常もこの程度の余分座席を販売しているのでしょうか。

@相次ぐ飲酒問題で石井大臣が「行政処分などの措置考える」
 石井国土交通大臣は20日の閣議後の記者会見で、パイロットの飲酒問題について、「報告書を精査して、立ち入り検査等により事実関係の確認を進め、行政処分などの必要な処置をこうじる」と述べました。
【コメント】今まで放置してきた国土交通大臣の責任はどうなるのでしょうか。

@飲酒基準に関する検討会で「自動車運転手の基準よりも厳しいものに」で一致
 20日に開かれた国土交通省の「第1回航空従事者の飲酒基準に関する検討会」では、現状が航空各社で基準がまちまちなことから、外国の基準値も参考にしながら、国としての基準を設ける方向が固まりました。その際には、自動車運転手のアルコール基準よりも厳しいものとすべき、と言う意見が大勢を占めたとのことです。

@「よく利用する航空会社」は1位全日空、2位日本航空、3位スカイマーク
 19日の「ニコニコニュース」によりますと、「ランキング!」が行った「よく利用する国内線の航空会社は?」のトップ5は、1位 全日本空輸、2位 日本航空、3位 スカイマーク、4位 ジェットスター・ジャパン、5位 ピーチ・アビエーション、となったそうです。アンケートは10〜60代の男女12326人に複数回答で答えてもらったもの、とのことです。
【コメント】当然の結果ですね。国内線の運航便数が多い順と言うことになります。

@「ピーチとバニラ統合準備は順調」片野坂ANA ホールディングスCEO
 18日の「日刊トラベルビジョン」によりますと、ANAホールディングスの片野坂社長は16日の記者会見で、ピーチ・アビエーションとバニラ・エアの経営統合準備が順調に進んでいる事を明らかにしました。バニラ・エアの機体の改修と塗装は来年から始める予定で、ANAホールディングスの保有している株式のピーチ・アビエーションへの移転も年明けから実施する、とのことです。また、両社の社員の給与など待遇面の差についてもほぼ完了しつつある、と述べました。

@ JTB の第3四半期で2009年以来の赤字に
 JTBが20日に発表した2018年度第2四半期決算によりますと、売上高は前年同期比(以下同じ)4.4%増、営業利益は80.5%減、経常利益は56.1%減、純利益は2009年以来の赤字となりました。赤字額は10億6600万円となっています。原因は相次ぐ自然災害や海外の会社のW&Aに伴う支出増などとしています。

@「ガイアの夜明け」が30日に BS テレビ東京で再放映
 15日の出来事に載せたテレビ東京の「ガイアの夜明け」【 シリーズ 追跡!日の丸プロジェクト? 国産ジェット 復活への闘い 】が、30日午後6時からBSテレビ東京で再放映されます。20日に見逃した方や、テレビ局の関係で視聴できなかった方は、どうぞ。


*11月23日

@今日から更新を再開します
 今日はとりあえず、溜まったニュースの内、成田空港関係を新しい順に載せます。

@芝山、横芝光、多古の3町議会が県や NAA に要望書提出
 今日の千葉日報(有料電子版)によりますと、成田空港の南東側にある芝山町、横芝光町、多古町の町議会で結成する「空港周辺三町議会空港対策委員会」は22日、千葉県庁と成田国際空港株式会社(NAA)本社を訪れ、副知事と夏目社長に「発展格差解消と、県が中心となって2019年度に策定予定の実施プランに基づく地域振興策の早期実行を求める決議書」を提出しました。また、併せて提出した芝山、横芝光の両町議会連名の要望書では、空港南側地域振興の最重要課題として(1)周辺道路の整備(2)河川改修(3)公共交通システムの構築(4)土地利用(5)規制緩和を要望しました。なお、国土交通省には同趣旨の要望書を提出済み、とのことです。

@成田空港着の旅客持ち込みソーセージからアフリカ豚コレラの遺伝子検出
 農林水産省は昨日、中国の大連から成田空港に到着した旅客が持ち込んだ、豚肉ソーセージから「アフリカ豚コレラ」の遺伝子が見つかった、と発表しました。国内では今年3例目になります。「アフリカ豚コレラ」は人への感染はありません。

@全日空が成田=ホノルル線へのA380型機就航を来年5月に前倒しか
 昨日の「日刊航空」によりますと、全日空は導入されるA380型機を使った成田=ホノルル線の就航を、当初発表の2020年春から前倒しして来年5月に始める検討をしている、とのことです。エアバスからのA380型機受領は来年3月になる予定ですが、就航までに運航乗務員、客室乗務員、整備士などの訓練を行い、成田空港の同社格納庫をA380型機も整備できるように改修し、合わせて、第1ターミナル南ウイング第5サテライトに2階席用の搭乗橋も改修により整備するとのことですが、この整備が終わるまでは第4サテライトの既存のA380型機も使える45・46番スポットを使う予定、とのことです。

@成田空港10月貿易額は輸出入ともに大幅増に
 東京税関が19日に発表した「成田空港10月貿易概況(速報値)」によりますと、輸出額は前年同月比(以下同じ)6.9%増の1兆205億2700万円となり、一方、輸入額は19.5%増の1兆3963億6600万円となりました。

@成田空港発の全日空機がシステム機器不具合で羽田に緊急着陸
 20日の「日刊航空」によりますと、16日午後7時45分頃、成田発バンコク行きの全日空805便・B787-8型機が中部空港の東北東約60Kmを飛行中に、航空交通管制用自動応答装置、航空機衝突防止装置、気象レーダーに不具合が発生したことを示す計器表示が出ました。このため、同機は目的地を羽田空港に変更し、同9時40分頃、無事に緊急着陸しました。同便は、機材を変更して再出発しました。

@タイ航空機がタイヤ不具合で成田空港滑走路に立ち往生
 現地時間19日午前2時25分頃、バンコク発成田行タイ航空642便・A330-300型機が、離陸直後に左主脚のタイヤ1本の空気圧が低下するトラブルがありました。同機はそのまま飛行を続け、日本時間7時48分に成田空港に緊急着陸し、滑走路上で動けなくなりました。同機が移動されるまで、A滑走路は約30分間閉鎖されました。

@成田空港から撤退するインドネシア・エアアジアXが定期便運航を停止か
 現地時間22日の「flightglobal(英文)」によりますと、インドネシア・エアアジアXがこの程発表した第3四半期決算によりますと、損益が前年同期(以下同じ)の215万ドルの黒字から153万ドルの赤字に転落しました。乗客数は32%減でしたが、利用率は約80%と安定しています。赤字の原因は燃料価格が34%増となった事による、とのことです。
【コメント】この所、中距離LCCの苦戦が目立つようになりました。同航空も1月で成田=デンパサール線からの撤退を決めています(10月23日の出来事参照)。さらに、エアアジアX本体では同航空を定期便から撤退させ、チャーター便運航会社に移行する事も検討しているようです。シンガポール航空の子会社 LCC であるスクートも、来年6月から関西=ホノルル線から撤退することを明らかにしています。日本航空の設立する中距離LCCも前途多難になりそうですね。


*11月18日

都合により明日から22日までの更新が出来ません。

@『メタ解析』で夜間騒音と睡眠影響の科学的な判断を
 今日の朝日新聞に載った「コーヒー、健康にどう影響? がんリスク下げる可能性も」によりますと、国立国際医療研究センターや国立がん研究センターなどのグループは7月、日本人のコーヒー飲用と大腸がんに関する研究を国際的ながん専門誌に発表しました。国内の8つの大規模な疫学研究から32万人以上のデータを集め分析した結果では、1日にコーヒーを3杯以上飲む女性では大腸ガンの一種である結腸ガンになるリスクが20%低くなる、とのことです。
 ここで、コーヒーの効果を取り上げたいわけではなく、「数千人、数万人規模を長年追跡調査した疫学研究を複数まとめて評価する今回のような研究を、『メタ解析』と呼ぶ」とのことですが、夜間騒音と睡眠や心疾患などの影響についても、このような『メタ解析』を行うと、影響があるかないかを統計的に見極める事ができるのではないか、と言うことです。
 本会は15年以上前から「健康調査に、空港周辺にある各医療機関の死亡原因や罹病率などのデータと、居住する地域の騒音との関係を調査して欲しい」と、機会ある毎に要望してきましたが、 NAAは「プライバシー保護に反する」と全く無視してきました。プライバシーに配慮しながら、是非、このような『メタ解析』を行って、科学的な影響判断を行っていただきたいと思います。


*11月17日

@日本航空は飲酒制限時間を「12時間前」から「24時間前」に
 日本航空の副操縦士による飲酒事件の続報になりますが、昨日記者会見した赤坂社長は自身への処分について「懲戒委員会が下す処分に従う。役員報酬の20%返上では済まない」と述べました。
 また、将来的な防止策について、「公共交通機関に携わる者として、お酒がいかに怖いものかを我々自身が自覚しないといけない。我々にとって、お酒は特別な存在であることを十分に認識すべき」と、飲酒に対する意識を改める必要性を強調しました。
 さらに、アルコール検査器に顔認証機能をつけられないかどうか検討する、とのことです。また、“乗務12時間前”、としていたアルコール摂取期限を“乗務24時間前”に変更する事も明らかにしました。これについて記者からの「それでは酒を飲めなくなるのでは。ストレス解消が出来ないのでは」との質問に対しては、パイロット出身の進専務は「私が現役だった破綻前に比べると、フライトのペースはかなり忙しくなっている。それが影響したかもしれない」と述べる一方、赤坂社長は「ストレスを発散する方法は色々あると思うので、お酒がダメだからストレスがたまるということではないと思う」と述べました。
 今回の問題の影響に関しては「ロードファクター(座席利用率)が落ちたり、キャンセルが増えるということはないが、これまで積み重ねてきた信頼が大きく揺らいだのは、紛れもない事実」と述べた、とのことです。
【コメント】今は影響が現れませんが、このような問題の信頼失墜は、後になってジワリと出てくるのではないでしょうか。日本航空に限らず、利益優先でパイロットの勤務形態が以前より厳しいものになっていることにも、原因の一端があるように思います。

@デルタ航空がA350-900型機の受領時期を先の延ばし、A330-900neo型機を来年から受領
 現地時間16日の「flightglobal(英文)」によりますと、デルタ航空は発注しているA350-900型機10機の受領を2025年以降に延期し、発注しているA330-900neo型機の受領を来年4月から始めると伝えています。


*11月16日

@ジェットスター・J が成田=下地島線を来年3月30日から就航
 ジェットスター・Jは昨日、来年3月30日から成田=下地島線の運航を開始する、と正式に発表しました。最大で1日1往復となります。ダイヤは成田発が7時台の早朝便となります。運賃は片道6990円で今日午前10時からの発売となります。

@ティーウエイ航空が12月24日から成田=仁川線を週4便増便
 今日の「Fly Team」によりますと、ティーウェイ航空は現在週14便で運航している成田=仁川線を、12月24日〜3月31日に週4便増便します。増便は月、水、金、土曜日になります。

@「うなりくん」も組織票で昨年ゆるキャラ1位に
 今日の千葉日報(有料電子版)によりますと、今年のご当地や企業のキャラクター日本一を決める「ゆるキャラグランプリ」の投票で、三重県四日市市で市の職員が投票用IDを大量に作成し「組織票」を工作をしていたことが問題になっています。昨年1位を獲得した成田市の「うなりくん」でも、成田空港などの企業も含む市全体を巻き込んで“選挙対策本部”を設けた、とのことです。
【コメント】「カーフュー弾力的運用」の時にも、今回の「機能強化計画」の時にも、地元経済団体が企業などを通じて大規模な署名活動を行っているのは周知の事実です。「うなりくん」の組織票などはお手の物ですね。

@成田空港も冬の準備?
 昨日、第1ターミナルに行ったところ、スポットに駐機しているデルタ航空機に向かって、機体の雪を払ったり、融雪剤を散布するための「ディアイシングカー」が、水を噴射していました。そろそろ、雪に備えた訓練だったのでしょうか。それとも、洗車ならぬ「洗機」でしょうか?

 

@全日空と日本航空がパイロットの飲酒で改善策を国土交通省に説明
 全日空と日本航空は今日、それぞれ国土交通省を訪れ、相次ぐパイロットの飲酒問題に対する対策を報告しました。
 日本航空では19日までに、全ての就航する海外空港に新型のアルコール検知器を配備し、運航規定にアルコール濃度の制限値を盛り込み、また、検査の時の立会人を3人にする、とのことです。
 全日空では全パイロットに持ち運びの出来る検知器を貸し出し、自己管理を促すと共に、新型のアルコール検知器を国内外の就航する全ての空港に配備する、としています。

@エンジン異音で全日空機が那覇空港に引き返す
 今日午前10時頃、那覇発石垣行きの全日空1763便・B737-500型機が右エンジンから異音が発生したため、那覇空港に引き返し、同10時19分に無事緊急着陸しました。このトラブルのため、滑走路が同23分まで閉鎖となり、同便と折返し便が欠航となりました。トラブルの詳細は分かりません。

@「Saudi Gulf」がA320neo型機を10機発注契約
 現地時間15日の「ATWオンライン(英文)」によりますと、サウジアラビアの「Saudi Gulf」がエアバスにA320neo型機ファミリー10機を発注する契約を結びました。


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